JP2001120728A - 遊技機の電飾部材の照光方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多彩で変化に富んだ照光方式の提供。 【解決手段】 電飾部材の照光の変化で遊技者に遊技情
報を与える遊技機(10)の電飾部材の照光方式において、
遊技機(10)の遊技領域(Ｐ)内に、電飾部材(31、32、3
3、34)を全環状に配して、電飾環帯(Ｌ)を形成し、この
電飾環帯(Ｌ)の環に沿って照光を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機の電飾部材
の照光方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機(弾球遊技機)あるいはパチス
ロ機(回胴遊技機)等の遊技機においては、各種電飾部材
が取付けられ、その照光を制御して各種遊技情報を遊技
者に伝えるとともに遊技の興趣を高めている。

【０００３】特に、近時は、内蔵されたコンピュータで
図柄表示装置を制御して、特別入賞などの抽選処理が行
われ、一般には、リーチ状態、また、特別入賞状態など
を遊技者に照光を用いて、これを予報あるいは報知する
ことが行われている。このために、遊技機の遊技盤に
は、各種電飾部材が備えつけられている。電飾装置は、
遊技盤内に限らず、盤外の機枠前面にも取付けられ、特
別入賞の報知以外の遊技状態を示すためにも用いられ
る。この電飾部材は、カラフルな彩色透明部材の内部
に、ランプ、発光ダイオードなどの光源を配し、この光
源の点滅あるいは変光を制御して、各種照光パターンを
実現させている。

【０００４】このような電飾部材、あるいは電飾部材の
照光方式については、現在まで数多くの技術が提案され
ており、例えば、ガイドレールに沿って光源を配するも
の(特開平11-28273号公報)、機台前面のガラス枠に、後
方の遊技領域を囲むように環状の光源を配したもの(特
開平11-173611号公報)、透明板保持枠前面に各種飾りラ
ンプを設けたもの(特開平7-213721号公報)、また、遊技
盤の遊技領域内にエレクトロルミネッセンスの平板状光
源を配したもの(特開平8-182806号公報、特開平10-3144
17号公報)などがあり、これらによる照光が提案されて
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上の従来の電飾装置
における照光は、電飾装置が遊技盤の遊技領域外に取付
けられているので、遊技者への訴求性が不足し、また、
遊技領域内に設けられるものは、各々独立した電飾部品
であり、統一性に乏しく、照光パターンが単純であり、
それぞれ訴求性に乏しいという問題がある。また、エレ
クトロルミネッセンスを用いたものは、平板的で、アク
セントに欠けるので遊技者への訴求性に乏しい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題に鑑みなされたもので、電飾部材の照光の変化で遊技
者に遊技情報を与える遊技機の電飾部材の照光方式にお
いて、遊技機の遊技領域内に、電飾部材を全環状に配し
て、電飾環帯を形成し、この電飾環帯の環に沿って照光
を行うことを特徴とする。遊技領域内に電飾環帯を形成
し、電飾環帯に沿った各種照光パターンで照光を制御
し、多様な照光パターンを実施できるので、遊技者の注
目が集まり、訴求性の高い、遊技の興趣を高める照光方
法を提供することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態について説明する。

【０００８】図１は、本発明方式を実施するパチンコ機
の遊技盤の簡略化した正面図であり、電飾部材、電飾環
帯を示すものである。図１において、遊技盤10の盤面上
には、円形の遊技領域Ｐを規定する外ガイドレール11
と、発射された遊技球の上昇通路Ｒを形成する内ガイド
レール12が取付けられており、立設された各ガイドレー
ル11、12と前面のガラス扉(図示せず)で囲まれたある深
さの、略円板状の遊技領域Ｐが形成され、この遊技領域
Ｐに植設された遊技くぎ(図示せず)の間を遊技球が落
下、移動する。

【０００９】遊技盤10の遊技領域Ｐの中央やや上方の図
柄表示装置13の左右凹部には、遊技球が上の入口14aか
ら入り、下の出口14bから抜けてステージ10aに至る、ト
ンネル状のワープルート14が左右対称に一対取付けられ
ている。

【００１０】ステージ10aの両側には、捕捉した遊技球
をステージ10aに導く、左右一対の遊技球ガイド15が設
けられる。各ワープルート14の外側で、遊技領域Ｐの周
縁部には、上下に二つの風車16aを有する、一対の風車
部材16が、左右対称に取付けられている。

【００１１】図柄表示装置13の下方で、遊技領域の中心
には、可動片が開閉するチューリップ式役物21が取付け
られ、その下方で、アウト口17の上方には特別電動役物
である大入賞口22が配置され、入賞口を開閉する開閉板
22aが取付けられている。大入賞口22の左上方には普通
図柄の始動口である始動ゲート23が設けられている。チ
ューリップ式役物21の両側で、遊技領域Ｐの周縁部に
は、左右一対の一般入賞口24が形成され、その斜め下方
には同じく左右一対の一般入賞口25が配置されている。

【００１２】遊技領域Ｐの頂部周縁部には、三日月状の
頂部電飾部材31が取付けられ、風車部材16の取付け板基
部内部には風車部電飾部材32が内蔵され、一般入賞口2
4、25の外縁には、複列の照光部を有する入賞口部電飾
部材33が取付けられている。大入賞口22の両翼部には、
左右の入賞口部電飾部材33に連接するような左右一対の
大入賞口部電飾部材34が形成されている。

【００１３】頂部電飾部材31、風車部電飾部材32、入賞
口部電飾部材33、大入賞口部電飾部材34は、全体として
遊技領域Ｐの周縁に全環帯状に配置される。ここに、全
環というのは、視認効果的に完全な環を構成しているこ
とを意味し、また、環帯とは、環が帯状で、ある幅を持
っていることを意味する。各電飾部材で構成される電飾
環は、この実施形態のように、配置は断続していても視
認効果的に環状に見えるものを包含するが、後述の実施
形態のように連続環であっても良い。各電飾部材31、3
2、33、34は、それぞれ遊技盤10の盤面上に取付けられ
た透光性彩色プラスチック板と、その内側に内蔵された
発光ダイオード(図示せず)とからなる。

【００１４】一方、頂部電飾部材31と図柄表示装置13の
間には、中央にメタル飾り41を有し、その両翼に左右対
称に二つの表示灯42を有する表示部材40が取付けられ、
メタル飾り41の下部には、発光ダイオードを内蔵した遊
技玉数記憶表示灯43が取付けられる。また、前述のワー
プルート14は透光性材料で成形され、その底面には、光
源(図示せず)が内蔵されており、電飾部材としての機能
も持つ。さらに、チューリップ式役物21の基部にも、左
右二つの電飾部材が設けられ、このチューリップ式役物
21も電飾部材としての機能を持つ。これらの表示灯42、
遊技玉数記憶表示灯43、ワープルート14、チューリップ
式役物21は、補助電飾部材とも言うべきものである。

【００１５】頂部電飾部材31、両風車部電飾部材32、両
入賞口部電飾部材33、両大入賞口部電飾部材34が電飾環
帯Ｌを構成する。また、表示灯42、遊技玉数記憶表示灯
43、ワープルート14、チューリップ式役物21は、電飾環
帯Ｌの内側に位置する補助電飾部材である。

【００１６】なお、各電飾部材の光源には各電飾部材毎
に複数の発光ダイオードを用い、各発光ダイオードの発
光の点滅、あるいは変光は、電飾環帯Ｌあるいは補助電
飾部材を統一的、システム的に制御できるようになして
いる。光源としては、複数の異なる色の発光ダイオード
を併設して、各色の発光を制御して色を変えるようにす
ることもできる。これらの、各光源の点滅、変光の制御
は、コンピュータ制御技術が採用され、コンピュータプ
ログラムによりシステマティックに制御され得る。

【００１７】次に、本発明の照光方式について述べる。
本発明方式においては、電飾部材により、電飾環帯Ｌを
形成する。この電飾環帯Ｌに沿う基本的な照光方式を図
２に示す。図２(a)は、回転照光方式を示すもので、電
飾環帯に沿って、順次光源を点滅してあたかも電飾環帯
上を光が回転するように照光する。また、交互に回転方
向を切替えても良い。また、補助電飾部材も、電飾環帯
Ｌの照光に合せて制御することもできる。電飾環帯を統
一的に回転させることにより、種々の遊技情報を伝達す
ることができる。

【００１８】電飾環帯の照光方式としては、図２(b)に
示すような伸長照光方式を行うこともできる。この伸長
照光方式は、電飾環帯の始点から、次々に各光源を点灯
し、環帯に沿って、あたかも光の棒が伸長するように照
光する方式である。また、光の棒が環帯を完全に一周す
ると、改めて、同一方向に伸長させることもでき、ま
た、交互に方向を変えることもできる。このように電飾
環帯を統一的に伸長させることにより、種々の遊技情報
を伝達することができる。

【００１９】また、本実施形態の場合は、内側に補助電
飾部材を配置しているので、図２(c)に示すように、電
飾環帯Ｌと各補助電飾部材を交互に照光することもでき
る。さらに、図２(d)に示すように、電飾環帯の照光制
御を２分割し、左右の部分電飾環帯の照光を個別に制御
し、それぞれ、半環状の回転、あるいは伸長照光を行う
こともできる。この場合、照光制御の分割数は、２に限
らず任意の数に分割することができ、可逆回転、可逆伸
長照光を行えば更に複雑な照光パターンが可能になる。

【００２０】図３(a)は、他のパチンコ機の遊技盤の遊
技領域を、模式的に簡略化して示した正面図である。図
３の遊技盤においても、パチンコ機の基本的な構造は図
１のものと変わらないので、図１のものと同一の機能の
部材は同じ符号を付し、説明は省略する。図３(a)のパ
チンコ機の遊技盤10には、中央の図柄表示装置13を中心
に５列の同心の電飾環帯Ｌ1〜Ｌ5が設けられ、これらの
各電飾環帯の光源を環状に制御できるようになしてい
る。

【００２１】この装置においては、図３(b)に示すよう
に、内側の電飾環帯Ｌ1から外側の電飾環帯Ｌ5に向かっ
て、各電飾環帯を順次点灯、消灯して、放射状に光の輪
を移動させることができる。また、当然にこの放射状の
動きを可逆的に切替え、光の輪を、収縮、膨張させるこ
ともできる。前述のとおり、各電飾環帯を回転照光、伸
長照光、あるいは、分割照光駆動もできる。また、各電
飾環帯毎に異なる照光パターンを組合わせた照光方式を
取ることもでき、一層複雑で、多彩な照光方式を実現で
きる。

【００２２】なお、以上の説明における、照光パターン
とは、空間的な形状、動き、あるいは点滅、照度、色彩
などの時間的変化も含めた照光の変化パターン全体をい
い、各種遊技情報を伝えるに必要な所定時間内の照光変
化のパターンをいう。

【００２３】また、以上においては、本発明を弾球遊技
機であるパチンコ機に適用したものを説明したが、本発
明は、弾球遊技機に限らず、遊技領域を有するスロット
マシンなど任意の遊技機にも適用できるものである。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、電飾部材の照光の変化で遊技
者に遊技情報を与える遊技機の電飾部材の照光方式にお
いて、電飾部材を、遊技機の遊技領域内に全環状に配し
て、電飾環帯を形成し、この電飾環帯の環に沿って照光
を行う。従って、遊技領域内の電飾環帯に沿って多彩な
照光パターンを実施でき、遊技者の注目が集まり、訴求
性の高い、遊技の興趣を大いに高める照光方式を実現で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明を実施するパチンコ機の遊技盤
の一例の簡略化した正面図である。

【図２】図１の遊技盤における照光パターンを示す図で
あり、図２(a)は、回転照光を説明する図、図２(b)は、
伸長照光を説明する図、図２(c)は、交互点滅を説明す
る図、図２(d)は、部分環帯照光を説明する図、であ
る。

【図３】図３(a)は、パチンコ機の遊技盤の他の例の遊
技領域を模式的に示した正面図である。図３(b)は、放
射状の照光を説明する図である。

【符号の説明】

10 遊技盤 Ｐ 遊技領域 31 頂部電飾部材 32 風車部電飾部材 33 入賞口部電飾部材 34 大入賞口部電飾部材 Ｌ 電飾環帯 Ｌ1〜Ｌ5 電飾環帯

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電飾部材の照光の変化で遊技者に遊技情報
   を与える遊技機の電飾部材の照光方式において、遊技機
   の遊技領域内に、電飾部材を全環状に配して、電飾環帯
   を形成し、この電飾環帯の環に沿って照光を行うことを
   特徴とする遊技機の電飾部材の照光方式。
2. 【請求項２】前記電飾環帯に沿って回転照光する請求項
   １に記載の遊技機の電飾部材の照光方式。
3. 【請求項３】前記電飾環帯に沿って伸長照光する請求項
   １に記載の遊技機の電飾部材の照光方式。
4. 【請求項４】前記回転照光の回転方向を交互に切替える
   請求項２記載の遊技機の電飾部材の照光方式。
5. 【請求項５】前記伸長照光の伸長方向を交互に切替える
   請求項３に記載の遊技機の電飾部材の照光方式。
6. 【請求項６】前記電飾環帯を同心状に複数列設ける請求
   項１、２、３、４または５に記載の遊技機の電飾部材の
   照光方式。
7. 【請求項７】前記複数列の電飾環帯を放射状に照光する
   請求項６に記載の遊技機の電飾部材の照光方式。
8. 【請求項８】前記複数列の電飾環帯の内環と外環で交互
   に照光を切替える請求項６に記載の遊技機の電飾部材の
   照光方式。
9. 【請求項９】前記複数列の各電飾環帯の照光パターンを
   異ならしめる請求項６に記載の遊技機の電飾部材の照光
   方式。
10. 【請求項10】前記電飾環帯を周方向に区分し、各部分電
    飾環帯を個別に照光制御する請求項１、２、３、４、
    ５、６、７、８または９に記載の遊技機の電飾部材の照
    光方式。