JP2001120125A - グリップを有する釣具 - Google Patents

グリップを有する釣具

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JP2001120125A
JP2001120125A JP34661099A JP34661099A JP2001120125A JP 2001120125 A JP2001120125 A JP 2001120125A JP 34661099 A JP34661099 A JP 34661099A JP 34661099 A JP34661099 A JP 34661099A JP 2001120125 A JP2001120125 A JP 2001120125A
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grip
air
fishing
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handle knob
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Kazutaka Someno
一隆 染野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 状況の変化に応じて容易に形状を変化させる
ことができ、その形状を一時的に保持しつつ復元性も備
え、しかも、グリップ内部への水分の浸透を防止すると
共に、大きなクッション性と良好な感触とによりグリッ
プの把持性を高め、釣具の操作性を向上させることがで
きるグリップを有する釣具を提供する。 【解決手段】 可撓性を有する多孔質素材からなるグリ
ップ本体を有する釣具であって、前記多孔質素材は吸水
性が低い素材であると共に、前記グリップ本体は弾性を
有する非通気性被膜により覆われており、該非通気性被
膜の一部に通気孔を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリップを有する
釣具に係り、詳しくは、スピニングリール、ベイトキャ
スティングリール等の魚釣用リール、釣竿、魚釣用クー
ラーバック等のグリップを有する釣具に関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣用リールや釣竿等といった釣具にお
けるグリップは、釣具の把持性を高めることによって、
その操作性を向上させるものであり、その操作目的に応
じて、さまざまな特色を有するグリップが提供されてい
る。
【0003】例えば、魚釣用リールでは、ハンドルアー
ムを回転させることによって、スプールに釣糸を巻き取
る構造になっている。ハンドルアームには、ハンドルノ
ブが回転自在に取り付けられており、ハンドルノブを指
で摘まんで回転させることで、ハンドルの回転操作を容
易に行なうことができるようになっている。ハンドルア
ームに取り付けられるハンドルノブには、ABS樹脂や
強化木、ゴム等が一般的に用いられている。
【0004】また、特開平10−98991号公報で見
られるように、ハンドルノブの感触をより向上させると
共に、水が付着し易い過酷な状況でも支障なく使用する
ことができるように、コルク材からなるハンドルノブ本
体をウレタン樹脂やスチレン樹脂等で被覆した魚釣用リ
ール等も存在する。
【0005】一方、釣竿においては、例えば、竿管上に
直接滑り止め処理を施したり、天然コルク材や酢酸ビニ
ルエチレン樹脂(EVA)等からなる装着筒を竿管に嵌
合させることで、釣竿の把持性を高めると共に、操作す
る際の滑りを防止している。
【0006】さらに、魚釣用クーラーバック等では、硬
い合成樹脂によりなる把持に凹凸を設けて掴みやすい形
状に形成したり、特開平10−165052号公報に開
示されているように、エーテル系またはエステル系のポ
リウレタン樹脂等の形状記憶樹脂を用いることによっ
て、釣り人の利き手や、手の大きさ、釣りの条件等の変
化に応じて魚釣用リールや釣竿等のグリップ形状を変化
させることができる釣具も存在する。
【0007】ところが、特開平10−165052公報
に開示されているようなグリップでは、加熱することに
より形状を変化させるものであるため、一度形状を変化
させると、再度加熱をしない限り他の形状に変化させた
り元の形状に復元させることはできない。また、特開平
10−98991号公報に開示されている魚釣用リール
では、天然コルク材をウレタン樹脂等の保護用被膜で覆
っているが、保護用被膜の厚さは、0.2mm〜2mm
と比較的薄いため、保護用被膜だけでは大きなクッショ
ン性が得られないと共に、ハンドルノブ本体に使用され
ている天然コルク材の柔軟性が比較的低く硬い材料であ
るため、相当な外力を加えない限りその形状を大きく変
化させ、指等の形状にフィットさせることはできない。
【0008】さらに、上述のような魚釣用リールや釣竿
は、水辺で用いられるものであるため、グリップにも水
が付着することになる。すると、グリップ表面が水で濡
れて、滑りやすくなって釣具の操作性を著しく低下させ
てしまうばかりでなく、グリップにコルクやEVA等の
素材が用いられた場合、付着した水分が内部まで浸透し
てしまい、カビや悪臭の原因にもなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものである。すなわち、本発明が目的と
するところは、状況の変化に応じて容易に形状を変化さ
せることができ、その形状を一時的に保持しつつ復元性
も備え、しかも、グリップ内部への水分の浸透を防止す
ると共に、大きなクッション性と良好な感触とによりグ
リップの把持性を高め、釣具の操作性を向上させること
ができるグリップを有する釣具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決すべく本
発明者が講じた技術的手段は、(1)、可撓性を有する
多孔質素材からなるグリップ本体を有する釣具であっ
て、前記多孔質素材は吸水性が低い素材であると共に、
前記グリップ本体は弾性を有する非通気性被膜により覆
われており、該非通気性被膜の一部に通気孔を備えてい
ることにある。
【0011】また、(2)、可撓性を有する多孔質素材
からなるグリップ本体を有する釣具であって、前記グリ
ップ本体は弾性を有する非通気性被膜により覆われてお
り、該非通気性被膜の一部に通気孔を備えていると共
に、該通気孔が通気性防水シート材により内側から閉塞
されていることにある。
【0012】ここで、本発明における可撓性を有する多
孔質素材とは、多数の気泡を含有する素材であり、個々
の気泡が独立した独立気泡の素材ではなく、個々の気泡
が連通した連続気泡の素材を指す。また、本発明におけ
る非通気性被膜を構成する材料としては、弾性を有し、
通気性を備えない素材であればよいが、特に、指に直接
触れることになるため、柔軟性に富むものが好ましい。
また、本発明における通気孔は、常時開孔されている必
要はなく、グリップ内部で気圧変化が起こった際に空気
が流出入できるものであればよい。
【0013】
【作用】上記(1)の手段によれば、グリップ本体が可
撓性を有する多孔質素材からなるため、多孔質素材が有
する大きなクッション性によりグリップ本体の形状を容
易に変化させることができると共に、多孔質素材が弾性
を有する非通気性被膜により覆われているため、通気孔
以外からの空気の出入りが制限される。また、通気孔か
ら空気と共に水が非通気性被膜の内部に浸入してしまっ
たとしても、多孔質素材が吸水性の低い材料であるた
め、グリップ本体内部へ水が浸透することが防止され
る。
【0014】また、上記(2)の手段によれば、グリッ
プ本体が可撓性を有する多孔質素材からなるため、多孔
質素材が有する大きなクッション性によりグリップ本体
の形状を容易に変化させることができると共に、多孔質
素材が弾性を有する非通気性被膜により覆われているた
め、通気孔以外からの空気の出入りが制限される。しか
も、その通気孔が内側から通気性防水シート材によって
閉塞されているため、通気孔の空気の出入りを確保する
ことができると共に、グリップ本体内部への水分の浸入
が防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の実施の形
態であり、魚釣用スピニングリールとその一部拡大断面
図を示した図である。
【0016】図1において、1はリールボディ、2はハ
ンドルアーム、3はハンドルノブ、4はロータ、5はス
プールをそれぞれ示している。リールボディ1には、ロ
ータ4が正逆回転自在に取り付けられており、ハンドル
アーム2を回転させることによってボディ1内に組込ま
れた図示しない回転機構を介してロータ4を回転させ
せ、スプール5に釣糸を巻き取ることができるようにな
っている。
【0017】ハンドルアーム2の先端には、ハンドルノ
ブ3が回転自在に軸支されている。図2はハンドルノブ
3の構造を示している。ハンドルノブ3は、ハンドルア
ーム2の先端に固定された固定軸31と、固定軸31に
ボールベアリングBを介して回転自在に支承された硬質
樹脂等の硬質素材からなる回転筒32と、回転筒32の
周囲に回転筒32に対して回転不能に固定されたハンド
ルノブ本体33(グリップ本体)とよりなる。
【0018】ハンドルノブ本体33は、可撓性を有する
多孔質素材により比較的肉厚の筒状形成されており、そ
の表面は非通気性被膜34により覆われている。ここで
用いられる多孔質素材としては、個々の気泡が独立した
独立気泡の素材ではなく、個々の気泡が連通した連続気
泡の素材であり、例えば、ポリウレタンフォーム(ポリ
イソシアネートとポリオールとの混合によるフォー
ム)、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、
メラミン系樹脂フォーム、天然ポリイソプレン等の発泡
弾性体、さらには、ホウ素原子を含むシロキ酸を含侵し
たバウンシングパテ等から選ばれる。
【0019】ここで、ハンドルノブ本体33は、水分が
浸透し難い素材が好適に用いられる。例えば、メラミン
ホルムアルデヒド縮合物と発泡剤(直鎖アルキル炭化水
素)とよりなるメラミン系樹脂発泡体に、シリコン樹脂
やクロロプレンゴム等を含侵させ、均一に絞って乾燥さ
せることにより撥水処理を施したもの等が用いられる。
このように多孔質素材に撥水処理を施すことにより、9
0体積%以上あったハンドルノブ本体33の吸水率を3
0体積%以下に低く抑えることができる。
【0020】非通気性被膜34を構成する材料として
は、弾性を有し、通気性及び透水性を備えないものであ
ればよいが、特に、指に直接触れることになるため、柔
軟性に富むものが好ましく、ウレタン樹脂、スチレン樹
脂、シリコン樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の軟質樹脂が
用いられる。
【0021】非通気性被膜34の一部には、通気孔35
が形成されている。通気孔35の形成方法としては、例
えば、非通気性被膜34にカッター等を用いて、1mm
程度の切れ目を入れたり、縫い針等を用いて非通気性被
膜34を貫通させることにより形成される。通気孔35
は、常時は非通気性被膜の弾性により閉孔しており、非
通気性被膜34内の圧力(気圧)の変化により開孔さ
れ、通気孔35から空気が流出入できるようになってい
る。ここで、通気孔35は、空気の流出入を確保するた
めに、指が当接しない部分に形成することが好ましい。
【0022】このようにハンドルノブ3が構成されてい
るため、図3(a)に示すような自然状態にあるハンド
ルノブ3を指で摘まむと、図3(b)のように、ハンド
ルノブ本体33の可撓性を有する多孔質素材が圧縮され
る。すると、通気孔35が開孔され、非通気性被膜34
内部に存在していた空気の一部が、通気孔35から外部
へ流出し、ハンドルノブ3の形状が変化する。これによ
り、ハンドルノブ3は、良好な柔らかい感触を得ること
ができ、摘まんだ指にフィットした形状に変化させるこ
とができるため、把持性が良好なものとなり、魚釣用ス
ピニングリールの操作性を向上させることができるので
ある。
【0023】ここで、ハンドルノブ3は、多孔質素材か
らなるハンドルノブ本体33が厚すぎると、指がハンド
ルノブ3上で安定しないため操作性を悪くすることがあ
り、逆に薄すぎると良好な感触が得られなくなるため、
好適には、数mm〜10数mm程度の厚さに形成すると
よい。この厚さは、使用される多孔質素材の選択により
変動するものであるが、指で摘まんでハンドルノブ本体
33を圧縮した際に、ハンドルノブ本体33より硬い回
転筒32の触感がわかる程度の厚さであればよい。
【0024】また、摘まんでいた指をハンドルノブ3か
ら放しても、ハンドルノブ本体33の体積に対し、通気
孔35の開孔面積が小さく、しかも、非通気性被膜34
の弾性により通気孔35を閉じるように作用しているた
め、通気孔35から空気が流入し難くなる。したがっ
て、ハンドルノブ3は、図3(c)のように、一時的に
摘まんでいた指の形状を保持することになる。そして、
外気圧と多孔質素材の復元力によって、通気孔35から
非通気性被膜34の内部に空気が徐々に流入し、ハンド
ルノブ3の形状を復元され、次第図3(a)のように自
然状態に戻るのである。
【0025】この際、ハンドルノブ3が水に浸かってい
たり、通気孔35の周囲の非通気性被膜34に水滴が付
着していると、空気の吸入と共に、通気孔35から水が
浸入してしまうことになるが、本実施の形態のハンドル
ノブ3では、ハンドルノブ本体33に吸水性が低い素材
が用いられているため、ハンドルノブ本体33に水分が
浸透して重量が増加してしまったり、それによりカビや
異臭の発生させてしまうことを防止することができるの
である。
【0026】図4は、本発明における別の実施の形態で
あり、(a)に釣竿における元竿の一部を(b)にその
断面をそれぞれ示した図である。図中6は、元竿におけ
る竿管を示しており、7にリールシート、8にグリップ
部をそれぞれ示している。
【0027】竿管6は、例えば、カーボン繊維プリプレ
グ等の繊維強化樹脂により形成された円筒管であり、高
い剛性を備えている。竿管6には、リールシート7が固
定されており、元竿に魚釣用リールを確実に固定できる
ようになっている。
【0028】リールシート7の後方の竿管6には、筒状
に形成されたグリップ部8が外嵌され固定されている。
グリップ部8は、グリップ部本体81と、通気性防水シ
ート材Gと、非通気性被膜82と、より構成される。
【0029】グリップ部本体81は、ポリウレタンフォ
ーム等の柔軟性を有する多孔質素材により数mm〜数1
0mm程度の肉厚を有する筒状に形成されたものが使用
され、グリップ部本体81の外表面には、数10mm幅
の細長に裁断された通気性防水シート材Gが一定間隔を
おいて周方向に巻き付けられている。そして、弾性を有
し、通気性及び透水性を備えないウレタン樹脂等の軟質
樹脂により、グリップ部本体81及び通気性防水シート
材Gの全体を覆い、乾燥硬化させて非通気性被膜82が
形成されている。このように形成されたグリップ部8
は、リールシート7の後方の竿管6に被嵌され、接着剤
等によって回転不能に確実に固定されている。
【0030】ここで、通気性防水シート材Gは、気体に
対して透過性を有し、固体や液体に対しては透過性を有
しない素材が用いられる。通気性防水シート材は、図5
に示すように、例えば、ポリエステル、ナイロン等から
なる通気性及び透水性を有する布状の主素材G1と、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリウレタン等からなり約
0.01μm〜0.4μmの径の微細孔を多数備えたコ
ーティング剤またはシート材の複素材G2と、よりなる
シート材であり、主素材G1に複素材G2がコーティン
グしてまたは張り合わせて形成されたものである。
【0031】通気性防水シート材Gを被覆している非通
気性被膜82の表面、すなわち、通気性防水シート材G
上の円筒の外側面83には、グリップ部8の全体に亙っ
て複数箇所に通気孔84,84,…が形成されている。
通気孔は84,84,…は、例えば、非通気性被膜82
を貫通し、通気性防水シート材Gを傷つけないように形
成された数mm程度の長さを有するグリップ部8周方向
の切込みであり、常時は非通気性被膜82の弾性により
閉孔されている。
【0032】このように構成された元竿は、釣り人がグ
リップ部8を手で握ると、グリップ部本体81の可撓性
を有する多孔質素材が圧縮され、通気孔84を開孔し、
グリップ本体81内部に存在していた空気の一部が、握
られた付近の通気孔84から通気性防水シート材Gを透
過して外部へ流出する。これにより、グリップ部8は、
良好な柔らかい感触を得ることができ、握った手にフィ
ットした形状になるため、把持性が良好なものとなり、
釣竿の操作性を向上させることができるのである。
【0033】また、握っていた手をグリップ部8から放
しても、グリップ部本体81の体積に対し、通気孔84
の開孔面積が小さく、しかも、非通気性被膜84が有す
る弾性により通気孔84を閉じるように作用しているた
め、通気孔84から空気が流入し難くなる。したがっ
て、グリップ部8は、一時的に摘まんでいた指の形状を
保持することになる。そして、外気圧によって次第に、
通気孔84から空気がグリップ部本体81の内部に流入
し、グリップ部8の形状を復元されるのである。
【0034】図6は、本発明における別の実施の形態を
示した図であり、魚釣用クーラーバックとその一部の拡
大断面図を示した図である。図中9は、クーラーバック
本体を示している。クーラーバック本体9は、剛性の高
い合成樹脂とその内部に封入された図示しない断熱材と
により構成され、上方が開口された略方形の箱型に形成
されており、その上方には、蓋部91が開閉自在に取り
付けられている。また、クーラーバック本体9の側面に
は、把持92が取り付けられており、クーラーバックを
容易に持ち運ぶことができるようになっている。
【0035】把持92は、剛性の高い合成樹脂材により
形成されており、蓋部91上方の把持92には、グリッ
プ部93が取り付けられている。グリップ部93は、シ
リコン樹脂を含侵させたメラミン系樹脂発泡体からなる
グリップ部本体94と、グリップ部本体94の外周に巻
き付けられた図5に示すようなテープ状の複数の通気性
防水シート材Gと、グリップ部本体94及び通気性防水
シート材Gを覆う柔軟性合成樹脂からなる非通気性被膜
95と、からなる。
【0036】通気性防水シート材G上の非通気性被膜9
5には、非通気性被膜95を貫通し、かつ、通気性防水
シート材Gを貫通しないように通気孔96が形成されて
いる。この通気孔96は、数mm程度のスリットであ
り、常時は、非通気性被膜95が備える弾性により閉孔
されている。
【0037】このように構成された把持92は、グリッ
プ部93を握ることにより、グリップ部93内部の気圧
が高まって通気孔を開孔させ、グリップ部本体94が保
有する空気が通気性防水シート材G及び通気孔96を通
して外部に放出される。そして、グリップ部93内部の
気圧が一定になると通気孔96は、非通気性被膜95の
弾性により閉孔され、グリップ部93の形状を一時的に
保持する。これによりグリップ部93の形状が、握った
手の形状にフィットし、把持性を向上させる。
【0038】グリップ部93を握っていた手を放すと、
グリップ部本体94が有する復元性により元の形状に戻
ろうとする。しかしこのとき、通気孔96は、非通気性
被膜95の弾性により閉孔する方向に作用されているた
め、グリップ部93はすぐに元の形状に戻ることはな
く、徐々に空気が通気孔96を通って非通気性被膜95
内部へ流入することになるため、時間をかけてゆっくり
と元の形状に戻ることになる。
【0039】またこの際、通気孔96付近に水滴が付着
していたとしても、通気孔96の内側に通気性防水シー
ト材Gが介在されているため、グリップ部93内部に水
分が浸入することが防止され、仮に水分が浸入してしま
ったとしてもグリップ部本体94が吸水性をほとんど有
しないため、グリップ部本体94内部へ水分が浸透する
ことを防止する。
【0040】以上、本発明を説明したが、本発明は上記
実施の形態にのみ限定されるものではなく、その本質か
ら逸脱しない限り他のさまざまな形態も可能である。
【0041】例えば、魚釣用両軸受リールにおいて、側
板間に支承されたスプールの後方に架設されたクラッチ
切換レバーや、スプールの上方に架設されたサムレスト
に上述のようなグリップを取り付けてもよい。また、ク
ーラーバック以外にも、例えば、釣竿収納ケースに備え
られたショルダーベルトのパット等に用いてもよい。
【0042】
【効果】本発明によれば、状況の変化に応じて容易に形
状を変化させることができ、しかもその形状を一時的に
保持すると共に、大きなクッション性と良好な感触とに
よりグリップの把持性を高め、釣具の操作性を向上させ
ることができるグリップを有する釣具を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態であり、魚釣用ス
ピニングリールを示した図である。
【図2】図2はハンドルノブ3の構造を示した断面図で
ある。
【図3】図3は、ハンドルノブを変形する様子を説明す
る図である。
【図4】図4は、本発明における別の実施の形態であ
り、釣竿における元竿の一部及びその断面を示した図で
ある。
【図5】図5は、通気性防水シート材の構成を説明する
図である。
【図6】図6は、本発明における別の実施の形態を示し
た図であり、魚釣用クーラーバックとその一部の拡大断
面図を示した図である。
【符号の説明】
1 リールボディ 2 ハンドルアーム 3 ハンドルノブ 31 固定軸 32 回転筒 33 ハンドルノブ本体 34,82,95 非通気性被膜 35,84,96 通気孔 4 ロータ 5 スプール 6 竿管 7 リールシート 8 グリップ部 81 グリップ部本体 83 外側面 9 クーラーバック本体 91 蓋部 92 把持 93 グリップ部 94 グリップ部本体 B ボールベアリング G 通気性防水シート材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する多孔質素材からなるグリ
    ップ本体を有する釣具であって、前記多孔質素材は吸水
    性が低い素材であると共に、前記グリップ本体は弾性を
    有する非通気性被膜により覆われており、該非通気性被
    膜の一部に通気孔を備えていることを特徴とするグリッ
    プを有する釣具。
  2. 【請求項2】 可撓性を有する多孔質素材からなるグリ
    ップ本体を有する釣具であって、前記グリップ本体は弾
    性を有する非通気性被膜により覆われており、該非通気
    性被膜の一部に通気孔を備えていると共に、該通気孔が
    通気性防水シート材により内側から閉塞されていること
    を特徴とするグリップを有する釣具。
JP34661099A 1999-10-29 1999-10-29 グリップを有する釣具 Withdrawn JP2001120125A (ja)

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