JPS6329415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、釣竿の握り部の改良に関するもの
である。

近年釣竿は熱硬化性樹脂が含浸されたガラス繊
維や炭素繊維で製作され、これらの材料の物性が
向上されているので益々強度が増大して釣竿の外
径は細くなる傾向にあるが、釣竿の外径が細いと
リールシートが安定的に取り付けられなかつた
り、握り部が細いと握り難く、適正な太さの外径
が必要でパタン紙や紙管等によつて太い外径を作
り、防水処理や糸巻き処理してリールシートの固
定が必要な時にはその外周に固定されると共に手
の滑り止めや、装飾のために紐巻きなどがなされ
ている。

しかし、外径を太くするために紙管等を用い外
周を糸巻き処理すると長い間に紙管等が水で膨脹
して劣化し、紐巻きは指の内側や手の掌にあたつ
て異和感があつて握り感触が悪く、長時間握つて
いると特に巻端の紐や糸と釣竿の握り部の外周と
の間に段差が生ずるので、この段差で握つた手が
疲れ、痛みが残る欠点があり、特に粗に捲回され
た時はその影響が大きく、糸は接着剤で必ず糸止
め固定しなければならない欠点がある。

上記欠点を解決するためにリールシート位置の
釣竿の握り部に台座を固定して台座上面のリール
シートの両側縁に当る部分に凹みを設けたり、リ
ールシートの本体下側の凹部に嵌合する位置決め
突起を設けた台座が実公昭56−16939号公報で提
案されている。

しかしながらこのような方式の台座はリールシ
ートの両側縁が係合するように凹状又は凸状に形
成されているので、特定巾のリールシートだけし
か安定して装着できず、リールシートの大きさ特
に巾の異なるリールシートを安定して確実に装着
できない欠陥がある。

本考案は、上記欠点を改善して釣竿を握り易く
しながら巾の異なるリールシートも安定して確実
に装着できるようにしたもので、釣竿の握り部位
置外周に一側を開口しかつ該開口部の両側縁が釣
竿上面と滑らかに連続するように形成した肉厚の
握り芯部材を嵌合し、該握り芯部材の外周及び釣
竿上面に熱収縮性チユーブを密着被嵌すると共に
前記握り芯部材開口部における釣竿にリールシー
トを固着したことを要旨とするものである。

本考案の実施例を図面について説明すると、釣
竿１の握り部１ａの外周に発泡処理されたエチレ
ン酢酸ビニール樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエ
チレン樹脂やウレタンゴム、ネオプレンゴム、ブ
タジエンゴム等の可撓性の材料などで形成されか
つ上側が開口２ａすると共に該開口部２ａの両側
縁２ｂが釣竿１の上面と滑らかに連続するように
形成された肉厚の握り芯部材２が嵌合され、該握
り芯部材２の外周及び釣竿１の上面に合成樹脂系
ゴムなどの熱収縮性チユーブ３が密着被嵌されて
いる。

また前記肉厚の握り芯部材２の開口部２ａにお
いける釣竿１上にはリールシート４が取付糸５で
緊締固定されてる。なおリールシート４の固着部
における握り芯部材２は他の部分より一層肉厚に
形成するのが好適である。

本考案は釣竿の握り部位置外周に上側を開口し
かつ開口部の両側縁を釣竿上面と滑らかに連続す
るように形成した肉厚の握り部芯材を嵌合し、該
握り部芯材の外周及び釣竿上面に熱収縮性チユー
ブを密着被嵌すると共に前記握り部芯材の開口部
における釣竿にリールシートを固着するようにし
たしたので、釣竿の握り部は握り芯部材と熱収縮
性チユーブによつて握り易い太さとなつて握り易
く、手が疲れず、握り感触も柔らかくなると共に
リールシートは肉厚の握り芯部材のない釣竿に直
接載置固定されることにより移動することも高く
なることもなく安定性良く確実に固着でき、しか
もリールシートの大きさによつてその装着巾に大
小があつても常に安定して確実に装着でき、釣竿
の把握及びリール操作を円滑容易に行うことがで
きる実用上優れた効果を奏する釣竿の握り部を提
供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一部切欠正面図、第２図は第
１図〜線断面図、第３図は第１図〜線断
面図である。 １……釣竿、１ａ……釣竿の握り部、２……握
り芯部材、２ａ……開口部、２ｂ……両側縁、３
……熱収縮性チユーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 釣竿の握り部位置外周に上側を開口しかつ該開
   口部の両側縁が釣竿上面と滑らかに連続するよう
   に形成した肉厚の握り芯部材を嵌合し、該握り芯
   部材の外周及び釣竿上面に熱収縮性チユーブを密
   着被嵌すると共に前記握り芯部材開口部における
   釣竿にリールシートを固着したことを特徴とする
   釣竿の握り部。