JP2001119215A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2001119215A
JP2001119215A JP29621299A JP29621299A JP2001119215A JP 2001119215 A JP2001119215 A JP 2001119215A JP 29621299 A JP29621299 A JP 29621299A JP 29621299 A JP29621299 A JP 29621299A JP 2001119215 A JP2001119215 A JP 2001119215A
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antenna
state
length
optimum
switch
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JP29621299A
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Akihiro Nakano
昭広 中野
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者が手動で1本のアンテナを伸縮させる
場合、実際には発着信時に使用する周波数帯での最適な
アンテナ長に手動で設定することは困難である。 【解決手段】 記憶部9は、1.5GHz帯と800M
Hz帯のそれぞれにおける最適なアンテナ長と、最適な
アンテナ長におけるアンテナ長検知部20の状態とアン
テナ状態検出スイッチ30の状態を予め記憶している。
制御部7は、操作部8による入力又は受信電波から得た
使用周波数帯情報に応じて、記憶部9から読み出した使
用周波数帯における最適なアンテナ長でのアンテナ長検
知部20の状態とアンテナ状態検出スイッチ30の状態
に、アンテナ長検知部20で実際に検知した検知状態と
アンテナ状態検出スイッチ30で実際に検出した状態と
がそれぞれ一致するように、バイブレータモータ4を駆
動制御し、ギア2を介してアンテナ1のアンテナ長を自
動的に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線通信装置に係
り、特に単一のアンテナを使用して複数の周波数帯域の
うち任意に選択した周波数帯域で移動体無線通信を行う
無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の周波数帯のうちのいず
れかを選択使用可能な無線通信装置では、1本のアンテ
ナでは広い周波数帯域の送受信ができないので、ローデ
ィングコイルを切り替えることにより使用周波数帯域を
切り替える構成の無線通信装置が知られている(特許第
2856133号公報)。
【0003】この従来の無線通信装置は、放射部に電気
的に接続されることによりアンテナの電気長を対応する
周波数帯域に適合するものとする複数のローディングコ
イルと、複数のローディングコイルの中から1つを放射
部に電気的に接続する切り替え部と、放射部を構成する
2本の導体間に直流電圧を印加する制御回路と、給電点
に接続された高周波回路とを具備し、1本のアンテナを
使用して異なる周波数帯域間での切り替えを自動的に行
えるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の無線通信装置は、複数のローディングコイルの中から
1つを放射部に電気的に接続する必要があるため、複数
のローディングコイルを用いないで複数の周波数帯域を
選択使用しての送受信ができない。
【0005】一方、デュアル式無線通信装置では、異な
る周波数帯で送受信可能となるようにアンテナを設計
し、発着信時に使用する周波数帯でのアンテナ長となる
ように使用者が手動で1本のアンテナを伸縮させること
も従来より知られているが、実際には発着信時に使用す
る周波数帯での最適なアンテナ長に手動で設定すること
は困難であり、またアンテナ長の設定作業が煩雑であ
る。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
複数のローディングコイルを有することなく、1本のア
ンテナのアンテナ長を、使用する周波数帯域に応じて自
動的に最適長に設定し得る無線通信装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、移動体無線通信を行う無線通信装置にお
いて、伸縮自在とされた単一のアンテナと、アンテナを
装置内に収納するか又は装置外の指定の高さ位置に伸縮
させるアンテナ伸縮機構と、アンテナのアンテナ長を検
知するアンテナ長検知部と、アンテナが装置内に収納さ
れているか否かを検知するアンテナ状態検出スイッチ
と、使用可能な複数の周波数帯のうち任意の一の周波数
帯を選択する操作部と、複数の周波数帯のそれぞれにお
ける最適なアンテナ長と、最適なアンテナ長におけるア
ンテナ長検知部の状態とアンテナ状態検出スイッチの状
態を予め記憶している記憶部と、操作部による入力又は
受信電波から得た使用周波数帯情報に応じて、記憶部か
ら読み出した使用周波数帯における最適なアンテナ長で
のアンテナ長検知部の状態とアンテナ状態検出スイッチ
の状態に、アンテナ長検知部で実際に検知した検知状態
とアンテナ状態検出スイッチで実際に検出した状態とが
それぞれ一致するように、アンテナ伸縮機構を制御する
制御手段とを有する構成としたものである。
【0008】この発明では、発着呼時に識別される使用
周波数帯情報に応じて、記憶部から読み出した使用周波
数帯における最適なアンテナ長でのアンテナ長検知部の
状態とアンテナ状態検出スイッチの状態に、アンテナ長
検知部で実際に検知した検知状態とアンテナ状態検出ス
イッチで実際に検出した状態とがそれぞれ一致するよう
にアンテナ伸縮機構を制御するため、発着呼時にアンテ
ナを、使用周波数帯における最適なアンテナ長に自動的
に設定することができる。
【0009】ここで、上記のアンテナ長検知部は、アン
テナの伸縮方向に配列され、かつ、アンテナとの接触の
有無によりオン又はオフとされる複数のスイッチからな
り、複数のスイッチは複数の周波数帯のそれぞれにおけ
る最適なアンテナ長で互いに異なるオン/オフ状態パタ
ーンとなる位置に設けられていてよい。
【0010】また、上記のアンテナ長検知部は、アンテ
ナが最大伸張状態にあるか否かを検出する第1のスイッ
チと、アンテナが伸張するときは所定伸張量毎に共通端
子と第1の端子間でスイッチングし、アンテナが収縮す
るときは所定収縮量毎に共通端子と第2の端子間でスイ
ッチングする第2のスイッチと、第2のスイッチの第1
の端子の接続回数をアップカウントし、第2の端子の接
続回数をダウンカウントするカウント手段とからなる構
成でもよい。個の場合は、記憶部は、複数の周波数帯の
それぞれにおける最適なアンテナ長におけるアンテナ長
検知部の状態として、最適なアンテナ長に対応したカウ
ント手段のカウント値を記憶している。
【0011】また、上記の目的を達成するため、本発明
は、制御手段を、使用周波数帯における最適なアンテナ
長でのカウント手段のカウント値からカウント手段によ
り実際に得られたカウント値とのカウント差を随時演算
し、カウント差が0でないときにアンテナ伸縮機構を動
作させ、カウント差が0になったときにアンテナ伸縮機
構の動作を停止する構成としてもよい。
【0012】また、上記のアンテナ伸縮機構は、モータ
と、モータの回転方向に応じてアンテナを伸張又は収縮
し、モータの回転量に応じてアンテナの伸縮量を可変す
るギア機構とよりなることを特徴とする。ここで、上記
のモータは、着信を振動で使用者に報知する携帯電話装
置で元々設けられているバイブレータの駆動用モータを
利用することが、低コスト、構成の簡略化の点から望ま
しい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態につ
いて、図面と共に説明する。図1は本発明になる無線通
信装置の一実施の形態のブロック図、図2は本発明にな
る無線通信装置の一実施の形態のアンテナ伸縮状態説明
図を示す。両図中、同一構成部分には同一符号を付して
ある。図1及び図2に示す実施の形態は、使用可能な周
波数帯域が800MHzと1.5GHzであるデュアル
式ディジタル携帯電話装置(PDC:Personal
Digital Cellular)であるが、図示
の便宜上電話機能に関する部分(送受話部、バイブレー
タなど)は省略してある。
【0014】図1において、アンテナ1はギア2及び軸
部10を介してバイブレータ駆動用モータ(本明細書で
は、これをバイブレータモータというものとする)4の
回転、停止によりアンテナ長が可変制御される構成とさ
れている。アンテナ1はギア2と噛合するような機構を
持ち(図5参照)、無線信号を送受信する機能を持つ。
ギア2と軸部10はアンテナ自動伸縮作用のためバイブ
レータモータ4の回転をアンテナ1に伝導させる機能を
持つ。
【0015】バイブレータモータ4は、携帯電話装置に
元々備わっている、着信を振動にて報知するバイブレー
タの駆動用モータであり、この実施の形態ではこのバイ
ブレータ駆動用モータをアンテナ長の自動設定に利用し
ている。バイブレータモータ4は、信号ラインF5、信
号ラインB6を通じて制御部7と接続されており、信号
ラインF5の出力レベルが変わるとアンテナ1を伸長さ
せる方向に回転あるいは停止し、信号ラインB6の出力
レベルが変わるとアンテナ1を収縮させる方向に回転あ
るいは停止する。
【0016】送受信部3は基地局(図示せず)より送信
された信号をアンテナ1を介して受信及び復調し、また
信号を変調等の送信処理をしてアンテナ1を介して基地
局へ送信する機能を持つ。操作部8は発呼キー、終話キ
ーなどのキー入力部分を表す。制御部7は従来の携帯電
話が必要とする動作を制御するだけでなく、操作部8よ
りキー入力されたことを認知してそれに対応する動作を
行うよう制御する機能を持ち、記憶部9に格納されてい
る情報およびアンテナ長検知部20、アンテナ状態検出
スイッチ30の状態からバイブレータモータ4を回転、
停止させるよう制御する機能を持つ。
【0017】アンテナ状態検出スイッチ30は、図2
(A)に示すようにアンテナ1が収納されて接触してい
るときにオン(ON)となり、図2(B)及び(C)に
示すようにアンテナ1が伸張されてアンテナ1と非接触
であるときにオフ(OFF)となるスイッチで、アンテ
ナ1と接触する部分はゴムなどの伝導性を持たない部材
で構成された機構を有する。
【0018】アンテナ長検出部20は、上記アンテナ状
態検出スイッチ30と図2(A)〜(C)で示すように
アンテナ1の軸方向(伸縮方向)に直線的に配列された
スイッチ21、スイッチ22及びスイッチ23で構成さ
れている。スイッチ21〜23のそれぞれは、アンテナ
1が伸縮する際にアンテナ1と接触する事でオン(O
N)状態、非接触時にオフ(OFF)状態となり、2つ
の使用周波数帯のそれぞれにおける最適なアンテナ長で
互いに異なるオン/オフ状態パターンとなる位置に設け
られている。スイッチ21〜23は、アンテナ1と接触
する部分はゴムなどの伝導性を持たない部材で構成され
た機構を有する。
【0019】スイッチ21〜23の配置される位置、ス
イッチ21〜23の意味について述べると、スイッチ2
1はアンテナ1が最大限に伸長したときにのみオフ(O
FF)となる位置に配置されるため、図2(C)に示す
ように、スイッチ21がオフ(OFF)であれば、アン
テナ長は最も長い、800MHz帯での最適長L2であ
ることを表す。
【0020】スイッチ22、23は図2に示すように、
ごく近傍に配置され、スイッチ22がオン(ON)で、
かつ、スイッチ23がオフ(OFF)であるときにの
み、図2(B)に示すように、アンテナ長が1.5GH
z帯での最適長L1となる位置にそれぞれ配置される。
また、アンテナ長がL1より短いときはスイッチ21〜
23はすべてオン(ON)となる。従って、図2(A)
に示すように、アンテナ1が装置内に収納された状態で
は、スイッチ21〜23はすべてオンである。従って、
スイッチ22、23の状態で現在のアンテナ長が1.5
GHz帯のアンテナ最適長L1と同じか、1.5GHz
帯の最適長L1より長いか、短いか判断できる。
【0021】以上のスイッチ21〜23のオン/オフ状
態と、アンテナ状態検出スイッチ30のオン/オフ状態
と、アンテナ1の状態とをまとめると表1に示すように
なる。
【0022】
【表1】
【0023】また、図1の記憶部9は800MHz帯、
1.5GHz帯でアンテナ1をバイブレータモータ4の
回転を用いて自動で最適長にするために必要な情報、具
体的にはアンテナ1の状態、アンテナ状態検出スイッチ
30の状態、アンテナ長検知部20の状態が書き込まれ
ている。但し、アンテナ1の状態及びスイッチ21〜2
3の状態は変化するので、状態変化毎に記憶部9の値も
書き換えられる。表2は記憶部9の記憶内容の一例を示
す。
【0024】
【表2】
【0025】表2中、アンテナ長検知部20とアンテナ
状態検出スイッチ30の状態が「1」であることは、そ
のスイッチがオン(ON)であることを示し、また、ア
ンテナ1の状態の領域では、「1」がその状態であるこ
とを示す。従って、表2はアンテナ1が収納状態にある
ときの記憶内容を示している。
【0026】これら構成要素を含む800MHz帯と
1.5GHz帯で使用可能な図1及び図2に示すデュア
ル式携帯電話装置の動作の概要について説明するに、使
用する周波数帯として800MHz帯と1.5GHz帯
のどちらの周波数帯を使うか決定するトリガ(例えば、
操作部8の使用する周波数帯に対応する発呼キーが押さ
れるなど)が入力されると、制御部7はそれを検知し、
記憶部9、アンテナ状態検出スイッチ30、アンテナ長
検知部20からの検出情報に基づき、アンテナ1の状態
が使用する周波数帯での最適長であるかどうか判断す
る。
【0027】制御部7は、アンテナ1の状態が使用する
周波数帯での最適長でないことが検知されると、使用す
る周波数帯でアンテナ1を最適長に自動設定するために
バイブレータモータ4を回転させるように制御する。す
なわち、制御部7は、現在のアンテナ長に応じて信号ラ
インF5あるいはB6の出力レベルを変え、それに従い
バイブレータモータ4が回転し、その回転が軸部10、
ギア2を通してアンテナ1に伝わり、アンテナ1が自動
伸長あるいは自動収縮してアンテナ最適長として設定さ
れる。
【0028】但し、制御部7はアンテナ1を伸長するこ
とにより800MHz周波数帯でのアンテナ最適長に設
定する場合、スイッチ21がオフ(OFF)となったと
きは、必ずバイブレータモータ4の回転を止めるような
制御を、またアンテナ長を1.5GHz周波数帯の最適
長に設定する場合は、もし現在のアンテナ長が1.5G
Hz帯の最適長より短ければアンテナ1を伸長させるた
め、スイッチ22がオン(ON)、スイッチ23がオフ
(OFF)となったときに、バイブレータモータ4の回
転を必ず止めるような制御をする。更に、制御部7は、
もし現在のアンテナ長が1.5GHz帯の最適長より長
ければアンテナ1を収縮させるため、スイッチ22がオ
ン(ON)となったときに、バイブレータモータ4の回
転を必ず止めるような制御をする。また、制御部7は、
アンテナ1を収納する場合アンテナ状態検出スイッチ3
0がオン(ON)となったときに、必ずバイブレータモ
ータ4の回転を止めるような制御をする。
【0029】次に、この実施の形態の動作について、図
3及び図4のフローチャートと共に更に詳細に説明す
る。ここではアンテナ最適長を周波数1.5GHz帯で
はL1、周波数800MHz帯ではL2として設定する
こととする。
【0030】まず、800MHz帯で使用する場合につ
いて、図3のフローチャートを併せ参照して説明する。
制御部7が800MHz帯で使用することを、800M
Hz帯用の発呼キー押下、あるいは受信電波が800M
Hz帯であることなどに基づいて検知すると(ステップ
A1)、制御部7はアンテナ長検知部20のスイッチ2
1がオフ(アンテナ長が800MHz帯使用時の最適長
L2状態)かどうか判断し(ステップA2)、スイッチ
21がオフであれば、表1に示したようにアンテナ1が
最適長L2のためアンテナ自動伸長動作を行わない(ス
テップA3)。
【0031】一方、スイッチ21がオンのときには、ア
ンテナ長が800MHz帯での最適長L2より短いた
め、制御部7は信号ラインF5をHレベルに設定する
(ステップA4)。これにより、バイブレータモータ4
がオンとなり、軸部10が所定方向に回転し(ステップ
A5)、ギア2を介してアンテナ1が最適長L2方向へ
伸張していく(ステップA6)。制御部7は、スイッチ
21がオフとなったことを検出した時点で、アンテナ1
が最適長L2になったと判断し、直ちに信号ラインF5
をLレベルに設定し、バイブレータモータ4の回転を停
止させる(ステップA7)。
【0032】その後、通話が終わり、800MHz帯に
対応する終話キーが押されると(ステップA8)、制御
部7が終話キーの押下(オン)を検知し(ステップA
9)、アンテナ状態検出スイッチ30がオンであるか
(すなわち、アンテナ収納状態であるか)チェックする
(ステップA10)。アンテナ状態検出スイッチ30が
オンであれば、アンテナ収納状態であるので、制御部7
は収納動作を行わない(ステップA11)。しかし、ア
ンテナ状態検出スイッチ30がオフ状態のときには、ア
ンテナ伸長状態であるので、制御部7はアンテナの自動
収納制御を行うべく、信号ラインB6をHレベルに設定
する(ステップA12)。
【0033】これにより、バイブレータモータ4がオン
となり、軸部10が所定方向に回転し(ステップA1
3)、ギア2を介してアンテナ1が収納される(ステッ
プA14)。制御部7はアンテナ状態検出スイッチ30
がオンとなった時点で、アンテナ1の収納が完了したと
判断して、すぐ信号ラインB6をLレベルに設定しバイ
ブレータモータ4の回転を停止させる(ステップA1
5)。
【0034】次に、1.5GHz帯で使用する場合につ
いて、図4のフローチャートを併せ参照して説明する。
制御部7が1.5GHz帯で使用することを、1.5G
Hz帯用の発呼キー押下、あるいは受信電波が1.5G
Hz帯であることに基づいて検知すると(ステップB
1)、制御部7は現在のアンテナ1の状態をアンテナ長
検知部20のスイッチ22及び23の状態に基づいて調
べる。アンテナ長検知部20のスイッチ22がオン、ス
イッチ23がオフであるときは、現在のアンテナ長が
1.5GHz帯の最適長L1であるので、制御部7はア
ンテナ自動伸縮動作を行わないが(ステップB3)、ス
イッチ22及び23が上記の状態で無いときは、現在の
アンテナ長が1.5GHz帯でのアンテナ最適長L1で
ないと判断して、アンテナ1を自動伸縮させるように制
御する。
【0035】ここで、制御部7はアンテナ長検知部20
のスイッチ22及び23が共にオンのときは、現在のア
ンテナ長が1.5GHz帯の最適長L1より短いと判断
して、信号ラインF5をHレベルに設定し(ステップB
5)、バイブレータモータ4をオンとし軸部10を正方
向に回転させる(ステップB6)。これにより、ギア2
を介してアンテナ1が最適長L1方向へ伸長し(ステッ
プB7)、スイッチ22がオン、スイッチ23がオフと
なった時点でアンテナ1が最適長L1に達したと判断し
て、すぐ信号ラインF5をLレベルに設定しバイブレー
タモータ4の回転を停止させる(ステップB8)。
【0036】逆に、現在のアンテナ長が1.5GHz帯
の最適長より長いとき、すなわちアンテナ長検知部20
のスイッチ22、23が共にオフのときには、制御部7
は信号ラインB6をHレベルに設定し(ステップB
9)、バイブレータモータ4をオンとし軸部10を負方
向に回転させる(ステップB10)。これにより、ギア
2を介してアンテナ1が最適長L1方向へ収縮し(ステ
ップB11)、スイッチ22がオン、スイッチ23がオ
フとなった時点でアンテナ1が最適長L1に達したと判
断して、すぐ信号ラインB6をLレベルに設定しバイブ
レータモータ4の回転を停止させる(ステップB1
2)。
【0037】その後、通話が終わり1.5GHz帯に対
応する終話キーが押され(ステップB13)、終話キー
が押下(オン)されたことを制御部7が検知すると(ス
テップB14)、制御部7はアンテナ状態検出スイッチ
30がオンであるかどうか判断し(ステップB15)、
アンテナ状態検出スイッチ30がオンであるときはアン
テナ収納状態であるため、アンテナ自動収納動作は行わ
ない(ステップB16)。
【0038】一方、アンテナ状態検出スイッテ30がオ
フのときは、アンテナ1は伸長しているため、制御部7
はアンテナ1の自動収納制御を行うべく信号ラインB6
をHレベルに設定し(ステップB17)、バイブレータ
モータ4をオンとし、軸部10を負方向に回転する(ス
テップB18)。これにより、ギア2を介してアンテナ
1が収縮され(ステップB19)、アンテナ状態検出ス
イッチ30がオンとなった時点でアンテナ1の収納動作
完了と判断して、すぐ信号ラインB6をLレベルに設定
しバイブレータモータ4の回転を停止させる(ステップ
B20)。
【0039】このように、本実施の形態によれば、1.
5GHz帯及び800MHz帯のいずれの場合も、発着
呼時に最適なアンテナ長に自動設定できるため、通信品
質を良好に保つことができる。また、アンテナ長の設定
は自動的に行われるため、手動によるアンテナ長の調整
作業を不要にできる。
【0040】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図6〜図8は本発明の他の実施の形態の要部の
構成図を示す。各図中、同一構成部分には同一符号を付
してある。この実施の形態は、基本的な構成は図1と同
様であるが、アンテナ長検知部20が図2と異なり、図
6〜図8に示すように、スイッチ21、アンテナ状態検
出スイッチ30、軸部10の回転棒11、回転数検知ス
イッチ24、比較器25、カウンタ26などから構成さ
れる点に特徴がある。
【0041】スイッチ21は図2のスイッチ21と同様
であり、アンテナ1が最大限に伸長したときにオフ(O
FF)となる位置に配置され、図6(C)に示すよう
に、スイッチ21がオフであればアンテナ長は800M
Hz帯での最適長L2であることを表す。
【0042】また、アンテナ状態検出スイッチ30も図
2のアンテナ状態検出スイッチ30と同様の構成であ
り、図6(A)に示すように、アンテナ1が収納されて
いるときにアンテナ1と接触してオン(ON)となり、
図6(B)及び(C)に示すようにアンテナ1と非接触
時にはオフ(OFF)となる。このアンテナ状態検出ス
イッチ30は、アンテナ1と接触する部分はゴムなどの
伝導性を持たない部材で作られている。
【0043】軸部10の回転棒11は、図7に示すよう
に、軸部10が回転すると回転数検知スイッチ24と接
触する機構を持つ。回転数検知スイッチ24は、軸部1
0がアンテナ1を伸長させる方向Fに回転すると、回転
棒11と接触する事で方向Fに倒れてから元の位置に自
動的に戻り、逆に軸部10がアンテナ1を収縮させる方
向Bに回転すると、回転棒11と接触する事で方向Bに
倒れてから元の位置に自動的に戻る構成となっている。
【0044】比較器25は、回転数検知スイッチ24が
アンテナ1を伸長させる方向Fに倒れたことを受ける
と”1”を出力し、逆に回転数検知スイッチ24がアン
テナ1を収縮させる方向Bに倒れたことを受けると出
力”−1”を出力する構成となっている。
【0045】図8は本発明装置の他の実施の形態の要部
の一例の回路系統図を示す。同図中、回転数検知スイッ
チ24は自動復帰接点24c、接点24b及び24fを
有し、その可動接片が回転棒11により機械的に24b
又は24fに接続され、回転棒11による可動接片への
力の付勢が解除されると自動的に接点24cに接続され
る状態に戻るスイッチである。また、接点24cは接地
され、接点24f、24bはそれぞれ抵抗R1、R2を
介して正の電源27、負の電源28にそれぞれ接続され
ている。また、回転数検知スイッチ24の共通接点は比
較器25に接続されている。
【0046】これにより、例えば、軸部10が図7の回
転方向Fへ回転すると、回転棒11により回転数検知ス
イッチ24の可動接片が接点24fに接続された後接片
24cに復帰するが、接点24fへの接続時に、正の電
源27から抵抗R1及び回転数検知スイッチ24をそれ
ぞれ介して比較器25に正の電圧が印加され、この比較
器25からカウンタ26へ”1”だけカウントアップす
る信号が供給される。従って、軸部10が図7の回転方
向Fへ回転すると、図8のカウンタ26のカウント値
(これを、本明細書ではカウント数状態値という)が”
1”だけ上昇する。以下、バイブレータモータ4の回転
に伴い、軸部10の図7の回転方向Fへの回転が継続す
ると、カウンタ26のカウント数状態値が”1”ずつ漸
次上昇していく。
【0047】一方、軸部10が図7の回転方向Bへ回転
すると、回転棒11により回転数検知スイッチ24の可
動接片が接点24bに接続された後接片24cに復帰す
るが、接点24bへの接続時に、負の電源28から抵抗
R2及び回転数検知スイッチ24をそれぞれ介して比較
器25に負の電圧が印加され、この比較器25からカウ
ンタ26へ”1”だけカウントダウンする信号が供給さ
れる。従って、軸部10が図7の回転方向Bへ回転する
と、図8のカウンタ26のカウント数状態値が”1”だ
け下降する。以下、バイブレータモータ4の回転に伴
い、軸部10の図7の回転方向Bへの回転が継続する
と、カウンタ26のカウント数状態値が”1”ずつ漸次
下降していく。
【0048】図8に示すカウンタ26のカウント数状態
値は、アンテナ長と表3に示す関係がある。
【0049】
【表3】
【0050】表3に示すように、カウント数状態値が
「0000」のときはアンテナ収納状態のときであり、
「1000」のときは1.5GHz帯でのアンテナ最適
長L1であり、「1110」のときは800MHz帯で
のアンテナ最適長L2であるように、回転数検知スイッ
チ24及び回転棒11などが設定されている。
【0051】また、図1に示した記憶部9は、カウンタ
26の出力を基にアンテナ長に対応するカウント数状態
値が随時書き換え可能で保存される部分を持ち、アンテ
ナ1の状態、アンテナ状態検出スイッチ30の状態、ア
ンテナ長検知部20の状態が書き込まれている。但し、
アンテナ1、アンテナ長検知部20、アンテナ状態検出
スイッチ30の状態は変化するので、状態変化毎に記憶
部9の値も書き換えられる。表4はこの実施の形態の記
憶部9の記憶内容の一例を示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4において、「現在のカウント数状態
値」は、カウンタ26の現在のカウント値を示す。ま
た、「カウント数状態値1.5GHz」、「カウント数
状態値800MHz」及び「カウント数状態値収納状
態」は表3に示したカウント数状態値にそれぞれ設定さ
れており、カウンタ26の現在のカウント数状態値の変
化に関係なく常に一定である。
【0054】また、表4において、「カウント差」は
{(目的のカウント数状態値)−(現在のカウント数状
態値)}で表される値である。更に、アンテナ状態検出
スイッチ30の状態が「1」であることは、アンテナ状
態検出スイッチ30がオン(ON)であることを示し、
「収納」が「1」であることは収納状態であることを示
している。すなわち、表4はアンテナ収納状態にあると
きの記憶部9の記憶内容を示している。
【0055】次に、これら構成要素を含む携帯電話が先
の実施の形態と同様に使用可能周波数帯域が800MH
z帯と1.5GHz帯のデュアル式ディジタル携帯電話
装置として使用できるとして説明する。
【0056】使用する周波数帯としてどちらの周波数帯
を使うか決定するトリガ(例えば使用する周波数帯に対
応する発呼キーが押されるなど)が入力されると、制御
部7はそれを検知し、記憶部9の現在のアンテナ長に対
応する現在のカウント数状態値から現在のアンテナ1の
状態が使用する周波数帯での最適長でないことが検知さ
れると、記憶部9から使用する周波数帯でアンテナ1を
最適長にするカウント数状態値から現在のカウント数状
態値とのカウント差を求める。
【0057】このカウント差が回転情報(現在のアンテ
ナ長情報)となるので、制御部7は現在のアンテナ長に
応じて、図1に示した信号ラインF5あるいは信号ライ
ンB6の出力レベルを設定し、それに応じた方向にバイ
ブレータモータ4が回転し、その回転が軸部10、ギア
2を通してアンテナ1に伝わり、アンテナ1が自動伸縮
してアンテナ最適長として設定される。
【0058】例えば、現在のカウント数状態値が「00
00」(すなわち収納状態)、使用する周波数帯での最
適長に対応するカウント数状態値が「1000」とする
と、制御部7は前記カウント差を求めた後、このカウン
ト差が「0000」(あるいは、現在のカウント数状態
値が「1000」)になるまで、バイブレータモータ4
を回転させるよう制御する。ここで、最初の状態のとき
のカウント差は、上記の場合は「1000」(=「10
00」−「0000」)である。
【0059】この場合、制御部7はカウント差が正のた
め、信号ラインF5をHレベルに設定する(カウント差
が負の場合、信号ラインB6をHレベルに設定する)。
すると、バイブレータモータ4が正方向に回転し、軸部
10が図7の回転方向Fに回転し、1回転する毎に回転
数検知スイッチ24が図8の接点24fと24c間をス
イッチングして、正の電源電圧を比較器25に供給する
ので、比較器25から”1”カウントアップする信号が
軸部10の1回転毎にカウンタ26へ出力される。
【0060】カウンタ26がカウントした数に基づいて
記憶部9の現在のカウント数状態値、カウント差が随時
書き換えられ、現在のカウント数状態値が対応するアン
テナ最適長のカウント数状態値「1000」になるま
で、あるいはカウント差が「0000」になるまで、バ
イブレータモータ4が回転することでアンテナ1が最適
長になる。
【0061】但し、制御部7は800MHz帯でのアン
テナ最適長に設定する場合、スイッチ21がオフ(また
は記憶部9のカウント数状態値が「1110」、あるい
はカウント差が「0000」)となったときに、必ずバ
イブレータモータ4の回転を止めるような制御を、また
アンテナ長を1.5GHz帯の最適長に設定する場合
は、記憶部9のカウント数状態値が「1000」(また
はカウント差が「0000」)となったときにバイブレ
ータモータ4の回転を止めるような制御を行う。また、
アンテナ1を収納する場合、アンテナ状態検出スイッチ
30がオン(または記憶部9のカウント数状態値が「0
000」、あるいはカウント差が「0000」)となっ
たときにバイブレータモータ4の回転を止めるような制
御を行う。
【0062】次に、この実施の形態の動作について、図
9及び図10のフローチャートを合わせ参照して詳細に
説明する。先の実施の形態と同様に、簡単のためアンテ
ナ最適長を1.5GHz帯では最適長をL1、800M
Hz帯ではL2とする。
【0063】まず、800MHz帯で使用する場合につ
いて図9のフローチャートを併せ参照して説明する。制
御部7が800MHz帯で使用することを、800MH
z帯用の発呼キー押下、あるいは受信電波が800MH
z帯であることなどに基づいて検知すると(ステップC
1)、制御部7はアンテナ長検知部20のスイッチ21
がオフ(アンテナ長が800MHz帯使用時の最適長L
2状態)かどうか、あるいは、現在のカウント数状態値
が「1110」であるかどうか判断し(ステップC
2)、スイッチ21がオフあるいはカウント数状態値が
「1110」であれば、表3に示したようにアンテナ1
が最適長L2のためアンテナ自動伸長動作を行わない
(ステップC3)。
【0064】一方、スイッチ21がオンのとき、あるい
はカウント数状態値が「1110」でないときには、ア
ンテナ長が800MHz帯での最適長L2より短いた
め、制御部7は記憶部9からアンテナ長が800MHz
帯の最適長L2に対応するカウント数状態値「111
0」から現在のカウント数状態値とのカウント差を求め
る。このカウント差があるため、制御部7は信号ライン
F5をHレベルに設定し(ステップC4)、バイブレー
タモータ4をオンとし、軸部10を正方向に回転し(ス
テップC5)、ギア2を介してアンテナ1を最適長L2
方向へ伸張していく(ステップC6)。
【0065】制御部7はカウント数状態値が「111
0」又はカウント差が「0000」になったことを検出
した時点で、アンテナ1が最適長L2になったと判断
し、直ちに信号ラインF5をLレベルに設定し、バイブ
レータモータ4の回転を停止させる(ステップC7)。
この動作過程で軸部10が回転する毎に回転数検知スイ
ッチ24の出力を比較器25で比較し、比較器25の出
力をカウンタ26でカウントし、それに基づいて記憶部
9のカウント数状態値及びカウント差が随時書き換えら
れていく。
【0066】その後、通話が終わり、800MHz帯に
対応する終話キーが押されると(ステップC8)、制御
部7が終話キーの押下(オン)を検知し(ステップC
9)、アンテナ状態検出スイッチ30がオンであるか
(すなわち、アンテナ収納状態であるか)、又は現在の
カウント数状態値が「0000」であるかチェックする
(ステップC10)。アンテナ状態検出スイッチ30が
オン、又は現在のカウント数状態値が「0000」であ
れば、アンテナ収納状態であるので、制御部7は収納動
作を行わない(ステップC11)。
【0067】しかし、アンテナ状態検出スイッチ30が
オフ状態、又は現在のカウント数状態値が「0000」
でないときには、アンテナ伸長状態であるので、制御部
7はアンテナの自動収納制御を行うべく、アンテナ収納
状態に対応するカウント数状態値「0000」から現在
のカウント数状態値とのカウント差を求め、このカウン
ト差があるため信号ラインB6をHレベルに設定する
(ステップC12)。
【0068】これにより、バイブレータモータ4がオン
となり、軸部10が負方向に回転し(ステップC1
3)、ギア2を介してアンテナ1が収納される(ステッ
プC14)。制御部7はカウント数状態値が「000
0」又はカウント差が「0000」になった時点で、ア
ンテナ1の収納が完了したと判断して、すぐ信号ライン
B6をLレベルに設定しバイブレータモータ4の回転を
停止させる(ステップC15)。
【0069】この動作過程でも軸部10が回転する毎に
回転数検知スイッチ24の出力を比較器25で比較し、
比較器25の出力をカウンタ26でカウントし、それに
基づいて記憶部9のカウント数状態値及びカウント差が
随時書き換えられていく。
【0070】次に、1.5GHz帯で使用する場合につ
いて、図10のフローチャートを併せ参照して説明す
る。制御部7が1.5GHz帯で使用することを、1.
5GHz帯用の発呼キー押下、あるいは受信電波が1.
5GHz帯であることに基づいて検知すると(ステップ
D1)、制御部7は現在のアンテナ1の状態を記憶部9
の現在のカウント数状態値に基づいて調べる。記憶部9
の現在のカウント数状態値が「1000」であるとき
は、現在のアンテナ長が1.5GHz帯の最適長L1で
あるので、制御部7はアンテナ自動伸縮動作を行わない
が(ステップD3)、現在のカウント数状態値が「10
00」でないときは、現在のアンテナ長が1.5GHz
帯でのアンテナ最適長L1でないと判断して、アンテナ
1を自動伸縮させるように制御する。
【0071】ここで、制御部7はアンテナ長が1.5G
Hz帯の最適長L1に対応するカウント数状態値「10
00」と現在のカウント数状態値とのカウント差を求
め、現在のカウント数状態値が1000未満、つまりカ
ウント差が正であるときは、現在のアンテナ長が1.5
GHz帯の最適長L1より短いと判断して、信号ライン
F5をHレベルに設定し(ステップD5)、バイブレー
タモータ4をオンとし軸部10を正方向に回転させる
(ステップD6)。
【0072】これにより、ギア2を介してアンテナ1が
最適長L1方向へ伸長し(ステップD7)、カウント数
状態値が「1000」、またはカウント差が「000
0」になった時点でアンテナ1が最適長L1に達したと
判断して、すぐ信号ラインF5をLレベルに設定しバイ
ブレータモータ4の回転を停止させる(ステップD
8)。この動作過程で軸部10が回転するごとに回転数
検知スイッチ24の出力を比較器25で比較し、比較器
25の出力をカウンタ25でカウントし、それに基づい
て記憶部9のカウント数状態値及びカウント差が随時書
き換えられていく。
【0073】逆に、現在のアンテナ長が1.5GHz帯
の最適長より長いとき、すなわち現在のカウント数状態
値が1000より大きい、つまりカウント差が負である
ときには、制御部7は信号ラインB6をHレベルに設定
し(ステップD9)、バイブレータモータ4をオンとし
軸部10を負方向に回転させる(ステップD10)。
【0074】これにより、ギア2を介してアンテナ1が
最適長L1方向へ収縮し(ステップD11)、カウント
数状態値が「1000」、またはカウント差が「000
0」になった時点でアンテナ1が最適長L1に達したと
判断して、すぐ信号ラインB6をLレベルに設定しバイ
ブレータモータ4の回転を停止させる(ステップD1
2)。この動作過程でも軸部10が回転するごとに回転
数検知スイッチ24の出力を比較器25で比較し、比較
器25の出力をカウンタ25でカウントし、それに基づ
いて記憶部9のカウント数状態値及びカウント差が随時
書き換えられていく。
【0075】その後、通話が終わり1.5GHz帯に対
応する終話キーが押され(ステップD13)、終話キー
が押下(オン)されたことを制御部7が検知すると(ス
テップD14)、制御部7はアンテナ状態検出スイッチ
30がオンであるか、あるいは、現在のカウント数状態
値が「0000」であるかどうか判断し(ステップD1
5)、アンテナ状態検出スイッチ30がオン、又は現在
のカウント数状態値が「0000」であるときはアンテ
ナ収納状態であるため、アンテナ自動収納動作は行わな
い(ステップD16)。
【0076】一方、アンテナ状態検出スイッテ30がオ
フ、又は現在のカウント数状態値が「0000」でない
ときは、アンテナ1は伸長しているため、制御部7はア
ンテナ1の自動収納制御を行うべく、記憶部9からアン
テナ長が収納状態に対応するカウント数状態値「000
0」から現在のカウント数状態値とのカウント差を求
め、このカウント差があるため、信号ラインB6をHレ
ベルに設定し(ステップD17)、バイブレータモータ
4をオンとし、軸部10を負方向に回転する(ステップ
D18)。
【0077】これにより、ギア2を介してアンテナ1が
収納され(ステップD19)、制御部7はカウント数状
態が「0000」、又はカウント差が「0000」にな
った時点でアンテナ1の収納動作完了と判断して、すぐ
信号ラインB6をLレベルに設定しバイブレータモータ
4の回転を停止させる(ステップD20)。この動作過
程でも軸部10が回転する毎に回転数検知スイッチ24
の出力を比較器25で比較し、比較器25の出力をカウ
ンタ26でカウントし、それに基づいて記憶部9のカウ
ント数状態値及びカウント差が随時書き換えられてい
く。
【0078】このように、この実施の形態も、前記実施
の形態と同様に、1.5GHz帯及び800MHz帯の
いずれの場合も、発着呼時に最適なアンテナ長に自動設
定できるため、通信品質を良好に保つことができ、ま
た、手動によるアンテナ長の調整作業を不要にできる。
【0079】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば、PDCとPHS(Pers
onal Handy phone System)と
いう独立した2つの移動体通信方式による発呼受信を行
う携帯電話装置にも適用でき、更にはそれ以外の複数の
周波数帯域を使用しての発呼受信が可能な携帯電話装置
に適用できる。また、本発明は携帯電話装置に限らず、
データ送受信を行う通信装置にも適用できる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発着呼時に識別される使用周波数帯情報に応じて、記憶
部から読み出した使用周波数帯における最適なアンテナ
長でのアンテナ長検知部の状態とアンテナ状態検出スイ
ッチの状態に、アンテナ長検知部で実際に検知した検知
状態とアンテナ状態検出スイッチで実際に検出した状態
とがそれぞれ一致するようにアンテナ伸縮機構を制御す
ることにより、発着呼時にアンテナを、使用周波数帯に
おける最適なアンテナ長に自動的に設定するようにした
ため、複数の使用周波数帯のどれを選択しても通信品質
を良好に保って通信を行うことができる。
【0081】また、本発明によれば、発着呼時にアンテ
ナ長を最適長まで自動で設定するため、手動によるアン
テナ伸長を行う煩わしさから解放され、操作性を大幅に
向上することができる。
【0082】更に、本発明によれば、携帯電話装置の場
合はアンテナ伸縮機構を構成するモータとして、携帯電
話装置に元々存在しているバイブレータ駆動用モータを
利用するようにしたため、安価で、かつ、簡単な構成と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】本発明装置の一実施の形態のアンテナ伸縮状態
説明図である。
【図3】本発明装置の一実施の形態の800MHz帯の
アンテナ長自動設定のフローチャートである。
【図4】本発明装置の一実施の形態の1.5GHz帯の
アンテナ長自動設定のフローチャートである。
【図5】図1中のギア2とアンテナ1の接続説明図であ
る。
【図6】本発明装置の他の実施の形態のアンテナ伸縮状
態説明図である。
【図7】本発明装置の他の実施の形態における回転数検
知スイッチと軸部の関係構成図である。
【図8】本発明装置の他の実施の形態における要部の一
例の回路系統図である。
【図9】本発明装置の他の実施の形態の800MHz帯
のアンテナ長自動設定のフローチャートである。
【図10】本発明装置の他の実施の形態の1.5GHz
帯のアンテナ長自動設定のフローチャートである。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 ギア 3 送受信部 4 バイブレータモータ 5 信号ラインF 6 信号ラインB 7 制御部 8 操作部 9 記憶部 10 軸部 11 軸部10の回転棒 20 アンテナ長検知部 21、22、23 スイッチ 24 回転数検知スイッチ 25 比較器 26 カウンタ 30 アンテナ状態検出スイッチ 40 表示部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体無線通信を行う無線通信装置にお
    いて、 伸縮自在とされた単一のアンテナと、 前記アンテナを装置内に収納するか又は装置外の指定の
    高さ位置に伸縮させるアンテナ伸縮機構と、 前記アンテナのアンテナ長を検知するアンテナ長検知部
    と、 前記アンテナが装置内に収納されているか否かを検知す
    るアンテナ状態検出スイッチと、 使用可能な複数の周波数帯のうち任意の一の周波数帯を
    選択する操作部と、 前記複数の周波数帯のそれぞれにおける最適なアンテナ
    長と、該最適なアンテナ長における前記アンテナ長検知
    部の状態と前記アンテナ状態検出スイッチの状態を予め
    記憶している記憶部と、 前記操作部による入力又は受信電波から得た使用周波数
    帯情報に応じて、前記記憶部から読み出した該使用周波
    数帯における最適なアンテナ長での前記アンテナ長検知
    部の状態と前記アンテナ状態検出スイッチの状態に、前
    記アンテナ長検知部で実際に検知した検知状態と前記ア
    ンテナ状態検出スイッチで実際に検出した状態とがそれ
    ぞれ一致するように、前記アンテナ伸縮機構を制御する
    制御手段とを有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナ長検知部は、前記アンテナ
    の伸縮方向に配列され、かつ、該アンテナとの接触の有
    無によりオン又はオフとされる複数のスイッチからな
    り、該複数のスイッチは前記複数の周波数帯のそれぞれ
    における最適なアンテナ長で互いに異なるオン/オフ状
    態パターンとなる位置に設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナ長検知部は、前記アンテナ
    が最大伸張状態にあるか否かを検出する第1のスイッチ
    と、前記アンテナが伸張するときは所定伸張量毎に共通
    端子と第1の端子間でスイッチングし、前記アンテナが
    収縮するときは所定収縮量毎に前記共通端子と第2の端
    子間でスイッチングする第2のスイッチと、前記第2の
    スイッチの第1の端子の接続回数をアップカウントし、
    前記第2の端子の接続回数をダウンカウントするカウン
    ト手段とからなり、 前記記憶部は、前記複数の周波数帯のそれぞれにおける
    最適なアンテナ長における前記アンテナ長検知部の状態
    として、前記最適なアンテナ長に対応した前記カウント
    手段のカウント値を記憶していることを特徴とする請求
    項1記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記使用周波数帯にお
    ける最適なアンテナ長での前記カウント手段のカウント
    値から前記カウント手段により実際に得られたカウント
    値とのカウント差を随時演算し、該カウント差が0でな
    いときに前記アンテナ伸縮機構を動作させ、該カウント
    差が0になったときに該アンテナ伸縮機構の動作を停止
    することを特徴とする請求項3記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記アンテナ伸縮機構は、モータと、前
    記モータの回転方向に応じて前記アンテナを伸張又は収
    縮し、前記モータの回転量に応じて前記アンテナの伸縮
    量を可変するギア機構とよりなることを特徴とする請求
    項1乃至4のうちいずれか一項記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記モータとして、着信を振動で使用者
    に報知する携帯電話装置で元々設けられているバイブレ
    ータの駆動用モータを利用することを特徴とする請求項
    5記載の無線通信装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002204178A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Toshiba Corp 無線通信装置及び情報処理装置
KR100501895B1 (ko) * 2002-09-30 2005-07-25 주식회사 팬택앤큐리텔 안테나 자동 조절 장치 및 방법
KR100878631B1 (ko) * 2007-07-20 2009-01-15 현대자동차주식회사 다중 대역 통합 안테나
KR100892758B1 (ko) * 2007-06-07 2009-04-15 주식회사 현대오토넷 채널 트랙킹 안테나 시스템 및 그 제어 방법

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