JP2001119213A - 導波路接続構造 - Google Patents

導波路接続構造

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JP2001119213A
JP2001119213A JP30071499A JP30071499A JP2001119213A JP 2001119213 A JP2001119213 A JP 2001119213A JP 30071499 A JP30071499 A JP 30071499A JP 30071499 A JP30071499 A JP 30071499A JP 2001119213 A JP2001119213 A JP 2001119213A
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waveguide
conductor
dielectric
center conductor
connection structure
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Masahiro Kato
正広 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送損失の少ない導波路接続構造を提供す
る。 【解決手段】 LNB30aは、導波管34と、中心導
体31と、誘電体32を有する第1の導波路と、ストリ
ップ導体36を有するマイクロストリップ線路と、スト
リップ導体36と中心導体31を取囲む導電性シールド
部材35と、誘電体33を有する第2の導波路とを備え
る。マイクロストリップ線路のインピーダンスと、第1
の導波路のインピーダンスと、第2の導波路のインピー
ダンスとがほぼ等しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、導波路接続構造
に関し、特に、導波管とマイクロストリップ線路との接
続構造であって、衛星放送や衛星通信で使用される低ノ
イズダウンコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、衛星放送や衛星通信では、電気信
号中のノイズを低減するための低雑音ダウンコンバータ
が用いられる。この低雑音ダウンコンバータは、いわゆ
るLNB(Low Noise Block Down Converter)として知
られている。
【0003】図8は、従来の一般的なLNBの構造を模
式的に示す図である。図8を参照して、従来のLNB1
00においては、導波管104上に誘電体基板107が
形成されている。導波管104は「コ」の字状であり、
開口部104aを有する。この開口部104aに電磁波
が入射する。導波管104は導電体により構成され、た
とえば、アルミニウム合金などで構成される。
【0004】導波管104には、孔104bが形成され
ている。また、この孔104bに連なるように誘電体基
板107には、孔107aが形成されている。孔104
bを充填するように誘電体102が設けられている。誘
電体102を貫通するように導電性の中心導体101が
設けられている。中心導体101の下端部は導波管10
4で囲まれた部分に突出する。また、中心導体101の
上端部は孔107aから突出する。
【0005】誘電体基板107上には、ストリップ導体
106が形成されている。ストリップ導体106は、金
属片109により中心導体101に接続されている。ス
トリップ導体106と、誘電体基板107と、導波管1
04の壁とがマイクロストリップ線路を構成する。その
ため、図8で示すLNB100では、導波管104の内
部に形成された導波路と、ストリップ導体106を有す
るマイクロストリップ線路とが中心導体101と金属片
109により接続された構造となっている。
【0006】図8で示す一般的なLNBにおける、中心
導体とストリップ導体との接続構造について説明する。
図9〜図11は、従来の導波路接続構造を示す断面図で
ある。図9を参照して、従来の1つの局面に従った接続
構造では、中心導体101とストリップ導体106と
が、金属片109とはんだ110とにより接続されてい
る。中心導体101を囲むように誘電体102が設けら
れている。また、ストリップ導体106の下には誘電体
基板107と導波管104が設けられている。
【0007】図10を参照して、従来の別の局面に従っ
た接続構造では、中心導体101とストリップ導体10
6とが直接接触しており、かつ中心導体101とストリ
ップ導体106とがはんだ110により固着されてい
る。中心導体101を取囲むように誘電体102が設け
られる。ストリップ導体106の下には、誘電体基板1
07が設けられ、誘電体基板107の下には導波管10
4が設けられる。
【0008】中心導体101は、ストリップ導体106
の孔106aを貫通するように位置決めされる。中心導
体101の延びる方向とストリップ導体106の延びる
方向とはほぼ直交する。
【0009】図11を参照して、従来のさらに別の局面
に従った接続構造では、中心導体101とストリップ導
体106とは、はんだ110により接続されている。中
心導体101を取囲むように誘電体102が設けられ、
誘電体102を取囲むように導波管104が設けられて
いる。中心導体101の延びる方向と、ストリップ導体
106の延びる方向とがほぼ同一方向である。
【0010】従来の衛星放送等の分野では、送受信する
信号量が比較的少なかったため、LNBで使用される電
磁波の周波数は、いわゆるKu帯(12GHz帯)とさ
れてきた。このKu帯で使用される場合には、上述の図
9〜図11で示すいずれの構造でも、接続部分での損失
は特に問題とならなかった。
【0011】しかしながら、近年、情報量の高密度化に
より、LNBで使用される電磁波の周波数も大きくな
り、いわゆるKa帯(20GHz帯)が使用されるよう
になっている。これに伴い、中心導体とストリップ導体
との接続部分での電磁波の損失も大きくなっている。
【0012】図9〜図11で示す構造において、同一の
材質および同一の寸法の中心導体101およびストリッ
プ導体106を用いた場合に生じる損失と、接続部を流
れる電磁波の周波数との関係を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1中、接続部のLOSS(損失)は、入
力波のパワーをA、出力波のパワーをBとし、(損失)
=10log(A/B)で示す式に従って算出した。な
お、入力波のパワーおよび出力波のパワーは、ベクトル
ネットワークアナライザで測定した。
【0015】表1から明らかなように、Ku帯では、図
9〜図11で示すいずれの構造でも大きな損失は見られ
ない。しかし、さらに周波数を高くし、周波数が21G
Hzとなると、図9で示す接続構造では損失が大きくな
り、図10および図11で示す接続構造でも損失が目立
つようになっている。
【0016】また、図10と図11で示す構造を比べる
と、図10で示す構造ではストリップ導体106に孔1
06aを形成する必要があるので、製造工程が複雑とな
る。その結果、高周波帯で使用されるLNBにおいて
は、図11のような構造が広く用いられている。
【0017】しかしながら、図11で示すような構造で
も、誘電体102で囲まれていない中心導体101の部
分から電磁波が漏れることがある。これにより、信号の
エネルギ損失が発生する。そのため、図12で示すよう
な構造が提案されている。図12は、改良された従来の
LNBの断面図である。図12を参照して、改良された
LNB200は、中心導体231と、ストリップ導体2
36と、誘電体基板237と、導波管234と、導電性
シールド部材235とを備える。
【0018】導波管234は開口部234bを有し、開
口部234bから電磁波が入射される。導波管234
は、孔234aを有する。孔234a内にはテフロンか
らなる誘電体232が形成されている。誘電体232は
ほぼ円筒形状であり、その中心部には中心導体231が
差し込まれている。中心導体231は、はんだ238に
よりストリップ導体236に接続されている。ストリッ
プ導体236は誘電体基板237上に設けられる。
【0019】誘電体基板237を支持するように接地導
電体239が設けられる。誘電体基板237上には導電
性シールド部材235が設けられる。中心導体231の
一方端は、導波管234で囲まれた空気層へ突出し、中
心導体231の他方端は導電性シールド部材235で囲
まれた空気層へ突出する。また、導電性シールド部材2
35の下部の一方端は誘電体基板237に固定され、他
方端は、中心導体231へ近接するように延びる。
【0020】図12で示す構造によれば、導電性シール
ド部材235が中心導体231へ近接するように設けら
れているため、中心導体231から高周波が漏れること
がなく、エネルギの損失を防ぐことができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
で示すLNBにおいてもさらに問題がある。その問題点
について以下説明する。導波路内を電磁波が伝播する際
には、その伝播しやすさは導波路のインピーダンスによ
り決定される。インピーダンスの異なる2つの導波路が
接続されると、その接続部分でインピーダンスが一致し
ないため、電磁波の反射が起こり種々の悪影響が生じ
る。そのため、通常インピーダンスが異なる導波路が接
続される箇所を少なくするように配慮されている。
【0022】図12で示す構造では、導波管234のイ
ンピーダンスは通常100Ω以上である。
【0023】ところで、孔234a内の中心導体231
と、中心導体231を取囲む誘電体232と、誘電体2
32を取囲む導波管234の部分は同軸ケーブルを形成
している。この同軸ケーブルのインピーダンスは中心導
体231の外径をD1、誘電体232の誘電率をε、孔
234aの内径をD2とすると、この同軸ケーブルのイ
ンピーダンスは以下の式で表わされ、この同軸ケーブル
のインピーダンスは通常50Ω程度である。
【0024】
【数1】
【0025】また、孔234aから図12中の右側へ突
出した中心導体231と、中心導体231を取囲む空気
により構成される誘電体233と、導電性シールド部材
235の端面235aおよび誘電体基板237の表面2
37aとが同軸ケーブルを形成する。この同軸ケーブル
のインピーダンスも上述の(1)で示す式で表わされ、
この部分のインピーダンスは50Ωを超える。
【0026】さらに、ストリップ導体236と、誘電体
基板237と、接地導電体239により構成されるマイ
クロストリップ線路のインピーダンスは50Ω程度であ
る。
【0027】このように、誘電体232を有する同軸ケ
ーブルと、誘電体233を有する同軸ケーブルとのイン
ピーダンスも整合していない。また、誘電体233を有
する同軸ケーブルのインピーダンスと、マイクロストリ
ップ線路のインピーダンスとも整合していない。その結
果、導波管からマイクロストリップ線路の間の2箇所で
インピーダンスが整合しておらず、電磁波の反射などが
生じやすく、伝送損失が発生しやすいという問題があ
る。
【0028】そこで、この発明は、上述のような問題点
を解決するためになされたものであり、伝送損失を抑え
ることができる導波管接続構造を提供することを目的と
するものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】この発明に従った導波路
接続構造は、導電性の導波管と、中心導体と、第1の導
波路と、マイクロストリップ線路と、導電性シールド部
材と、第2の導波路とを備える。導電性の導波管は孔を
有する。中心導体は、孔を貫通して導波管の外側に延在
する。第1の導波路は、誘電体が導波管の孔内で中心導
体を覆うことにより形成される。マイクロストリップ線
路は、外側に延在した中心導体に接続されるストリップ
導体を誘電体基板の上に形成することにより構成され
る。導電性シールド部材は、マイクロストリップ線路
と、外側に延在した中心導体とを取囲むように設けられ
る。第2の導波路は、外側に延在した中心導体と導電性
シールド部材との間に誘電体が設けられて中心導体を覆
うことにより形成される。マイクロストリップ線路のイ
ンピーダンスと、第1の導波路のインピーダンスと、第
2の導波路のインピーダンスとがほぼ等しい。
【0030】このように構成された導波路接続構造にお
いては、ストリップ導体と外側に延在した中心導体とを
取囲むように導電性シールド部材が設けられるので、中
心導体やストリップ導体から電磁波が漏れることがな
い。そのため、伝送損失を低下させることができる。さ
らに、マイクロストリップ線路のインピーダンスと、第
1の導波路のインピーダンスと、第2の導波路のインピ
ーダンスとがほぼ等しくなるため、これらの接続部分で
インピーダンスが整合する。その結果、接続部分で反射
などが生じず、伝送損失を低下させることができる。
【0031】また好ましくは、ストリップ導体の延びる
方向と、中心導体の延びる方向とはほぼ等しい。
【0032】また好ましくは、導電性シールド部材は導
波管に接触している。この場合、導電性シールド部材と
導波管との間から電磁波が漏れることはなく、伝送損失
をさらに低下させることができる。
【0033】また好ましくは、ストリップ導体は導電性
シールド部材と導波管とに接触する誘電体基板の上に設
けられる。この場合、誘電体基板と導波管とが接触する
ため、その誘電体基板上に形成されたストリップ導体か
らの電磁波の漏れを少なくすることができ、伝送損失を
さらに低下させることができる。
【0034】また、好ましくは、孔の壁面は1方向に延
在するように形成されており、ストリップ導体は延在す
る壁面の上に設けられる。
【0035】この場合、壁面が1方向に延在し、その上
にストリップ導体が設けられるので、導波管の一部分が
延長されて、その部分上にストリップ導体が形成され
る。その結果、新たな部材を設けることなくマイクロス
トリップ線路を形成することができる。
【0036】さらに好ましくは、第1の導波路を構成す
る誘電体はテフロンであり、第2の導波路を構成する誘
電体は空気である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0038】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に従った導波路接続構造が用いられる衛星放送
受信システムのブロック図である。図1を参照して、こ
のシステムは、大きくアウトドア部とインドア部とによ
り構成される。アウトドア部は、アンテナ1と、アンテ
ナ1に接続されたLNB30aとにより構成される。イ
ンドア部は、インドアレシーバ4と、テレビジョン9と
により構成される。
【0039】LNB30aは、アンテナ1で受信した、
衛星からの電波を増幅し、同軸ケーブル3を介してイン
ドアレシーバ4に低雑音でかつ十分なレベルの信号を供
給する。インドアレシーバ4は、DBS(Direct Broad
casting by Satellite)チューナ5とFM(Frequency
Modulation)デモジュレータ6と、映像および音声回路
7と、RF(Radio Frequency)モジュレータ8とによ
り構成される。LNB30aから同軸ケーブル3を介し
てインドアレシーバ4に与えられた信号は、DSBチュ
ーナ5、FMデモジュレータ6、映像および音声回路
7、RFモジュレータ8により加工される。その加工さ
れた信号がテレビジョン4に与えられる。
【0040】次に、図1で示すLNBについて説明す
る。図2は、図1のLNBを示すブロック図である。図
2を参照して、LNB30aは、LNA(Low Noise Am
plifier)22と、BPF(Band Pass Filter)23
と、混成回路24と、IF(Intermediate Frequency)
アンプ25と、電源26と、LO(Local Oscillator)
27とを有する。
【0041】LNA22は導波管34に接続されてい
る。LNA22はBPF23に接続され、LNA22と
BPF23とには電源26から電力が供給される。混成
回路24はLO27と接続される。また、混成回路24
は、BPF23およびIFアンプ25と接続される。I
Fアンプ25はコイルを介して電源26と接続される。
【0042】次に、図2で示すLNBの構造を詳細に説
明する。図3は、図2で示すLNBの構造を示す断面図
である。図3を参照して、LNB30aは、導波管34
と、中心導体31と、ストリップ導体36とを有する。
【0043】導波管34はアルミニウム合金により形成
される。導波管34は、導波管34を貫通する孔34a
を有する。孔34aは円筒形状である。導波管34の一
方端部には開口部34bが設けられている。開口部34
bはアンテナの近傍に設けられ、アンテナが受信した電
磁波が開口部34bから導波管34内へ入射される。導
波管34で囲まれた部分には誘電体としての空気が存在
するので、この空気の中を電磁波が伝送する。
【0044】導波管34に接触するように接地導電体3
9が設けられている。接地導電体39はアルミニウム合
金により構成される。接地導電体39は平板状であり、
図3中紙面の手前方向から奥方向へ延びるように形成さ
れている。接地導電体39上には、誘電体基板37が設
けられている。誘電体基板37はテフロン材からなり、
その厚みは0.5mmである。誘電体基板37上にはス
トリップ導体36が形成されている。ストリップ導体3
6は銅からなり、その厚みは18μmである。ストリッ
プ導体36上には回路部41が形成されている。回路部
41には、図2で示すLNA22、BPF23などのさ
まざまな回路が形成されており、これらの回路により信
号の処理が行なわれる。
【0045】孔34aを充填するように、テフロンから
なる誘電体32が設けられている。中心導体31は導波
管34内に突出するように設けられており、かつ、導波
管34の外側に延在するように設けられている。外側に
延在した中心導体31とストリップ導体36とを取囲む
ように導電性シールド部材35が設けられている。導電
性シールド部材35の端部35aは、導波管34の外側
へ延在するように突出した中心導体31に近接するよう
に設けられる。
【0046】誘電体基板37と導電性シールド部材35
との間では、中心導体31を取囲むようにテフロンから
なる誘電体33が形成されている。中心導体31の端部
は、はんだ38によりストリップ導体36に接続されて
いる。
【0047】ストリップ導体36の一方端部は中心導体
31に接続され、他方端部は金属片45により同軸ケー
ブル48に接続されている。同軸ケーブル48は、中心
導体47と、中心導体47を取囲む誘電体44とにより
構成される。中心導体47が金属片45によりストリッ
プ導体36と接続されている。同軸ケーブル48は、接
地導電体39を貫通し、かつ、ナット42内を通り外部
に達するように構成されている。
【0048】導波管34と、接地導電体39と、導電性
シールド部材35とを覆うように、電磁波の漏れを防ぐ
ための金属製のカバー40が形成されている。カバー4
0には、接地導電体39と接触する部分で孔が設けられ
ており、この孔を介して同軸ケーブル48が外部へ接続
可能に設けられている。同軸ケーブル48は、図1で示
す同軸ケーブル3に相当し、DBSチューナ5に接続さ
れる。ストリップ導体36と誘電体基板37と接地導電
体39とがマイクロストリップ線路を構成し、このマイ
クロストリップ線路が導波管34と接続される構造とな
っている。
【0049】次に、図3で示すマイクロストリップ線路
と導波管との接続構造を詳細に説明する。図4は、図3
で示すマイクロストリップ線路と導波管との接続構造を
詳細に示す断面図である。図4を参照して、LNB30
aでは、導波管34の孔34a内に誘電体32が設けら
れている。誘電体32を貫通するように中心導体31が
設けられている。そのため、導波管34の孔34aと、
誘電体32と、中心導体31とが第1の導波路としての
同軸ケーブルを構成している。中心導体31の外径は
0.9mmである。誘電体32の誘電率は1.85であ
る。孔34aの内径は2.8mmである。そのため、誘
電体32を有する同軸ケーブルのインピーダンスは約5
0Ωとなる。
【0050】中心導体31は、導波管34の外側へ突出
するように延在している。その延在する中心導体31を
覆うように誘電体33が形成されている。誘電体33
は、導電性シールド部材35の端面35aと誘電体基板
37の表面37aとに接触するように構成されている。
誘電体33の誘電率は1.85以下である。中心導体3
1と、誘電体33と、導電性シールド部材35と、誘電
体基板37と、接地導電体39とにより第2の導波路と
しての同軸ケーブルが構成されている。この誘電体33
を有する同軸ケーブルのインピーダンスは約50Ωであ
る。中心導体31の端部は、はんだ38によりストリッ
プ導体36と接続されている。ストリップ導体36と、
誘電体基板37と、接地導電体39とによりマイクロス
トリップ線路が構成されており、このマイクロストリッ
プ線路のインピーダンスは約50Ωである。ストリップ
導体36は図4中の右から左方向へ延びており、中心導
体31も図4中の右から左方向へ延びている。そのた
め、ストリップ導体36と中心導体31とはほぼ等しい
方向に延びている。
【0051】このように構成された導波路の接続構造を
有するLNB30aでは、誘電体32を有する第1の導
波路のインピーダンスと、誘電体33を有する第2の導
波路のインピーダンスと、ストリップ導体36を有する
マイクロストリップ線路のインピーダンスとはそれぞれ
約50Ωでありほぼ等しい。そのため、この部分で電磁
波の反射等が起こることはなく、伝送損失を低下させる
ことができる。
【0052】さらに、導電性シールド部材35とカバー
40とが中心導体31およびストリップ導体36を覆う
ため、これらの導体から電磁波が漏れることはない。そ
のため、伝送損失を低下させることができる。
【0053】また、導波管34は、導電性シールド部材
35と接地導電体35とに接触するように設けられてい
るため、この接続部分での電磁波の漏れをさらに低減す
ることができる。
【0054】(実施の形態2)図5は、この発明の実施
の形態2に従ったLNBの断面図である。図5を参照し
て、LNB30bでは、導電性シールド部材35の端面
35aと、誘電体基板37の表面37aで囲まれた部分
に図4で示す誘電体33ではなく空気からなる誘電体4
3が設けられている点で、図3および4で示すLNB3
0aと異なる。その他の点については、図5で示すLN
Bは、図3および4で示すLNB30aと同様である。
なお、図5では、図3で示すようなカバー40、回路部
41、ナット42、金属片45および同軸ケーブル48
は省略している。
【0055】誘電体43の比誘電率は1.0である。中
心導体31と、誘電体43と、導電性シールド部材53
と、誘電体基板37とにより第2の導波路としての同軸
ケーブルが構成される。この誘電体43を有する同軸ケ
ーブルのインピーダンスは約50Ωになるように調整さ
れる。そのため、中心導体31から導電性シールド部材
35の端面35aまでの距離は0.6mmとされ、中心
導体31から誘電体基板37の表面37aまでの距離は
0.1mmとされる。
【0056】このように構成されたLNB30bでは、
まず、誘電体32を有する第1の導波路のインピーダン
スと、誘電体43を有する第2の導波路のインピーダン
スと、ストリップ導体36を有するマイクロストリップ
線路のインピーダンスとがそれぞれ約50Ωでほぼ等し
いため、実施の形態1で示したLNB30aと同様の効
果がある。
【0057】さらに、誘電体43は空気により構成され
るため、この部分に図4示すような誘電体33を新たに
設ける必要がない。その結果、製造コストを低下させる
ことができる。
【0058】(実施の形態3)図6は、この発明の実施
の形態3に従ったLNBの断面図である。図6を参照し
て、この発明の実施の形態3に従った導波路接続構造を
有するLNB50aは、導波管54と、中心導体51
と、ストリップ導体56とを有する。導波管54はアル
ミニウム合金により構成され、導波管54を貫通する孔
54aを有する。導波管54の端部には開口部54bが
設けられている。この開口部54bはアンテナ近傍に位
置し、アンテナにより集められた電磁波が開口部54b
から導波管54内に入射される。
【0059】孔54a内にはテフロンからなる誘電体5
2が設けられている。誘電体52の誘電率は2.6であ
る。孔54aの内径は2.8mmである。誘電体52を
貫通するように中心導体51が設けられている。中心導
体51の外径は0.9mmである。中心導体51の一方
端は導波管54の内側に位置し、他方端は、導波管54
の外側に突出するように延在して設けられている。中心
導体51と、誘電体52と、孔54aを構成する導波管
54とが第1の導波路としての同軸ケーブルを構成す
る。
【0060】導波管54と一体となるように接地導電体
59が形成されている。接地導電体59と導波管54の
上には誘電体基板57が形成されている。中心導体51
は、導波管54の外側へ延在するように突出して設けら
れており、導波管54の外側の部分で中心導体51に近
接するようにアルミニウム合金からなる導電性シールド
部材55が設けられている。導電性シールド部材55
は、中心導体51のうち導波管54から外側に延在する
部分と、ストリップ導体56とを覆う。中心導体51の
周囲には、空気からなる誘電体53が位置する。
【0061】中心導体51と、誘電体53と、導電性シ
ールド部材55と、誘電体基板57とにより第2の導波
路としての同軸ケーブルが形成される。導電性シールド
部材55の端面55aから中心導体51までの距離は
0.6mmである。また、誘電体基板57の表面57a
から中心導体51までの距離は0.1mmである。その
ため、誘電体53を有する同軸ケーブルのインピーダン
スは約50Ωである。
【0062】中心導体51の端部は、はんだ58により
ストリップ導体56に接続される。ストリップ導体56
の下には誘電体基板57と接地導電体59とが形成され
ている。ストリップ導体56と誘電体基板57と接地導
電体59とがマイクロストリップ線路を構成する。この
マイクロストリップ線路のインピーダンスは約50Ωで
ある。ストリップ導体56と中心導体51とは同じ方向
に延びるように形成されている。また、ストリップ導体
56と中心導体51とは直接接触しておらず、はんだ5
8を介して互いに接続している。さらに、孔54aを構
成する側壁は1方向に延在するように形成されており、
マイクロストリップ導体56は、延在する側壁の上に設
けられている。また、LNB50aは、図3で示すカバ
ー40、回路部41、ナット42、金属片45および同
軸ケーブル48を有する。
【0063】このように構成された導波路接続構造を有
するLNB50aにおいては、まず、実施の形態1で示
したLNBと同様の効果がある。さらに、導波管54と
接地導電体59が一体となって構成されているため、導
波管54と接地導電体59との間の隙間から電磁波が漏
れることがない。その結果、さらに伝送損失を小さくす
ることができる。
【0064】(実施の形態4)図7は、この発明の実施
の形態4に従ったLNBの断面図である。図7を参照し
て、図7で示すLNB50bでは、導波管54に設けら
れた孔54cが誘電体基板57の一部分を除去して設け
られる点で、図6で示すLNB50aと異なる。
【0065】また、中心導体51の外径は0.9mmで
あり、孔54cの内径は2.8mmである。さらに、中
心導体51から導電性シールド部材55の端面55aま
での距離は0.6mmであり、中心導体51から誘電体
基板57の表面57aまでの距離は0.6mmである。
【0066】中心導体51と、誘電体52と、孔54c
を構成する導波管54とが第1の導波路としての同軸ケ
ーブルを構成する。誘電体52を有する同軸ケーブルの
インピーダンスは約50Ωである。
【0067】中心導体51と、誘電体53と、導電性シ
ールド部材55と、誘電体基板57とにより第2の導波
路としての同軸ケーブルが形成される。誘電体53を有
する同軸ケーブルのインピーダンスは約50Ωである。
ストリップ導体56を有するマイクロストリップ線路の
インピーダンスは約50Ωである。
【0068】このように構成された導波路接続構造を有
するLNB50bでは、まず、実施の形態3で示したL
NBと同様の効果がある。
【0069】さらに、誘電体基板57の一部分を除去し
て孔54cを形成しているため、中心導体51とストリ
ップ導体56との距離が近くなる。そのため、ストリッ
プ導体56の厚さが薄くなってもストリップ導体56と
中心導体51との距離が大きく離れることはなく、スト
リップ導体56と中心導体51との間での接続部分での
電磁波の漏れを防止することができ、さらに伝送損失を
低下させることができる。
【0070】以上、この発明の実施の形態について説明
したが、ここで示した実施の形態はさまざまに変形する
ことが可能である。まず、導体の材質として、アルミニ
ウム合金だけでなく、通常導波路等に用いられている材
質を用いることができる。
【0071】さらに、誘電体としては、テフロンや空気
などを示したが、その他の誘電体を用いてもよい。な
お、これらの誘電体を用いる場合でも、それぞれの同軸
ケーブルのインピーダンスは50Ωとなるように調整さ
れる。
【0072】さらに、導波管とマイクロストリップ線路
との接続構造については、従来技術で示した図9および
図10のような構造としてもよい。
【0073】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0074】
【発明の効果】この発明に従えば、伝送損失を低下させ
ることができる導波路接続構造を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従った導波路接続
構造が用いられる衛星放送受信システムのブロック図で
ある。
【図2】 図1のLNBを示すブロック図である。
【図3】 図2で示すLNBの構造を示す断面図であ
る。
【図4】 図3で示すマイクロストリップ線路と導波管
との接続構造を詳細に示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に従ったLNBの断
面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に従ったLNBの断
面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に従ったLNBの断
面図である。
【図8】 従来の一般的なLNBの構造を模式的に示す
断面図である。
【図9】 従来の1つの局面に従った導波路接続構造を
示す断面図である。
【図10】 従来の別の局面に従った導波路接続構造を
示す断面図である。
【図11】 従来のさらに別の局面に従った導波路接続
構造の断面図である。
【図12】 改良された従来のLNBの断面図である。
【符号の説明】
30a,30b,50a,50b LNB、31,51
中心導体、32,33,43,52,53 誘電体、
34a,54a 孔、35,55 導電性シールド部
材、36,56 ストリップ導体、37,57 誘電体
基板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔を有する導電性の導波管と、 前記孔を貫通して前記導波管の外側に延在する中心導体
    と、 誘電体が前記導波管の孔内で前記中心導体を覆うことに
    より形成された第1の導波路と、 前記外側に延在した中心導体に接続されるストリップ導
    体を誘電体基板の上に形成することにより構成されるマ
    イクロストリップ線路と、 前記マイクロストリップ線路と前記外側に延在した中心
    導体とを取囲むように設けられる導電性シールド部材
    と、 前記外側に延在した中心導体と前記導電性シールド部材
    との間に誘電体が設けられて前記中心導体を覆うことに
    より形成された第2の導波路とを備え、 前記マイクロストリップ線路のインピーダンスと、前記
    第1の導波路のインピーダンスと、前記第2の導波路の
    インピーダンスとがほぼ等しい、導波路接続構造。
  2. 【請求項2】 前記ストリップ導体の延びる方向と、前
    記中心導体の延びる方向とはほぼ等しい、請求項1に記
    載の導波路接続構造。
  3. 【請求項3】 前記導電性シールド部材は前記導波管に
    接触している、請求項1または2に記載の導波路接続構
    造。
  4. 【請求項4】 前記ストリップ導体は前記導電性シール
    ド部材と前記導波管とに接触する前記誘電体基板の上に
    設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の導
    波路接続構造。
  5. 【請求項5】 前記孔の壁面は1方向に延在するように
    形成されており、前記ストリップ導体は延在する前記側
    壁の上に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に
    記載の導波路接続構造。
  6. 【請求項6】 前記第1の導波路を構成する誘電体はテ
    フロン(登録商標)であり、前記第2の導波路を構成す
    る誘電体は空気である、請求項1から5のいずれか1項
    に記載の導波路接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113690557A (zh) * 2021-07-30 2021-11-23 电子科技大学 一种基于楔形波导膜片的波导到微带同向转换结构
CN113690557B (zh) * 2021-07-30 2022-10-14 电子科技大学 一种基于楔形波导膜片的波导到微带同向转换结构

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