JP2001119211A - 非可逆回路素子 - Google Patents

非可逆回路素子

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JP2001119211A
JP2001119211A JP29638799A JP29638799A JP2001119211A JP 2001119211 A JP2001119211 A JP 2001119211A JP 29638799 A JP29638799 A JP 29638799A JP 29638799 A JP29638799 A JP 29638799A JP 2001119211 A JP2001119211 A JP 2001119211A
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Japan
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plate
circuit device
ferrite plate
ferrite
yoke
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JP29638799A
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Inventor
Takayuki Takeuchi
孝之 竹内
Yasuhiko Horio
泰彦 堀尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型で電気的特性に優れた非可逆回路素子を
提供することを目的とする。 【解決手段】 フェライト板11と、フェライト板11
の側面の周囲に配置された複数個の磁石12と、フェラ
イト板11を挟むように配置された2枚のヨーク板13
およびヨーク板14とを備える。ヨーク板13は、フェ
ライト板11に到達する磁束を略均一化するための磁束
経路調節手段として機能する貫通孔15を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非可逆回路素子に
関し、特にたとえば、アイソレータやサーキュレータに
関する。
【0002】
【従来の技術】主にマイクロ波帯において使用される自
動車電話や携帯電話などの移動体通信機器の端末機に用
いられる非可逆回路素子としては、小型化が容易なた
め、集中定数型のアイソレータが早くから使用されてき
た。アイソレータは移動体通信機器の送信段においてパ
ワーアンプとアンテナの間に配置され、パワーアンプへ
の不要信号の逆流を防いだり、パワーアンプの負荷側の
インピーダンスを安定させたりすることなどを目的とし
て用いられているが、昨今の移動体通信機器の急激な小
型化によりさらなる小型化の要請が強くなっている。
【0003】現在、携帯電話等の端末機に広く利用され
ている集中定数型のアイソレータの一般的な構成につい
て、図9を用いて簡単に説明する。従来のアイソレータ
1の分解斜視図を図9に示す。従来のアイソレータ1
は、円板状のフェライト板2と、フェライト板2に対向
して配置された磁石3と、これらを内包するヨークケー
ス4aおよび4bとを備える。ヨークケース4aおよび
4bは、嵌合して一体となるが、図9では、分解したと
きの状態を示している。そして、フェライト板2の周囲
には、電気的に絶縁され120度の角度で交差し重ね合
わされた3組のストリップライン5a、5bおよび5c
が配置されている。ストリップライン5aおよび5bは
それぞれ、一方の端が、並列に配置された入出力端子お
よびコンデンサに接続されている。ストリップライン5
cは、一方の端が、並列に配置された抵抗およびコンデ
ンサに接続されている。また、ストリップライン5a、
5bおよび5cの他端は、それぞれフェライト板2の下
面において接地円板6に接続され接地されている。アイ
ソレータ1では、ヨークケース4aおよび4bが磁気回
路の一部を形成している。
【0004】なお、図9ではアイソレータの構成を説明
したが、ストリップライン5cを抵抗で終端しないで3
つめの入出力端子を設けてこれに接続すれば、サーキュ
レータを構成することができる。
【0005】図9に示すように、従来のアイソレータま
たはサーキュレータにおいては、フェライト板2を磁化
するための磁石3が、フェライト板2に対向して配置さ
れており、素子を薄型化するためには磁石3の厚みを薄
くしなければならなかった。ところが、反磁界の影響の
ため、所望の磁界強度を得るためには磁石の厚みを単純
に薄くすることができず、素子としての特性を損なうこ
となく薄型化することには限界があった。
【0006】そこで素子の薄型化を目的として、フェラ
イト板の外周部周辺に磁石を並列配置する方法が提案さ
れてきた。このような従来のアイソレータ1aの断面図
を図10(a)に示す。図10(a)に示すように、ア
イソレータ1aは、フェライト板2と、フェライト板2
の外周方向に並列配置された複数の磁石3と、磁石3の
同極同士を橋架けするとともにフェライト板2を挟むよ
うに配置された2枚のヨーク板7とを備える。なお、フ
ェライト板2の周囲には、図9と同様にストリップライ
ンが形成されているが、図10(a)では図示を省略す
る(図10(b)においても同様に省略する)。
【0007】さらに、磁石3をフェライト板2に並列配
置した場合に生じるフェライト板2の不均一磁化の問題
を解決するために、図10(b)に示すようなアイソレ
ータ1bが提案されている(特開平10−303606
号公報)。このアイソレータ1bでは、ヨーク板7とフ
ェライト板2との空隙に第2の磁石8が配置されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2の
磁石8を配置する方法ではフェライト板2の均一磁化に
限界があり、非可逆回路素子の電気的特性を充分に引き
出せていないという問題があった。特に、従来の非可逆
回路素子では、フェライト板2の外縁部に磁束が集中し
やすいという問題があった。
【0009】本発明は、前記従来の課題を解決するた
め、薄型で電気的特性に優れた非可逆回路素子を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の非可逆回路素子は、フェライト板と、同極
側を同一方向に向けて前記フェライト板の側面の周囲に
配置された複数個の磁石と、前記磁石から発生した磁束
を前記フェライト板へ導くため前記フェライト板を挟む
ように配置された2枚のヨーク板とを備え、前記2枚の
ヨーク板の少なくとも一方が、前記フェライト板に到達
する磁束を略均一化するための磁束経路調節手段を備え
ることを特徴とする。上記本発明の非可逆回路素子によ
れば、フェライト板を磁化するための磁石がフェライト
板の側面の周囲に配置されているため、薄型の非可逆回
路素子が得られる。また、上記本発明の非可逆回路素子
によれば、ヨーク板に形成された磁束経路調節手段によ
ってフェライト板に到達する磁束が略均一化されるた
め、電気的特性に優れた非可逆回路素子が得られる。
【0011】上記非可逆回路素子では、前記磁束経路調
節手段が、前記ヨーク板に形成された貫通孔、前記ヨー
ク板に形成された切り欠き部および前記ヨーク板に形成
された凹凸形状から選ばれる少なくとも一つであること
が好ましい。上記構成によって、フェライト板に到達す
る磁束を容易に略均一化することができる。
【0012】上記非可逆回路素子では、前記貫通孔が、
前記ヨーク板のうち前記フェライト板の外縁部に対応す
る位置に形成されていることが好ましい。上記構成によ
って、フェライト板に到達する磁束がフェライト板の外
縁部に集中することを防止して、磁束を略均一化でき
る。
【0013】上記非可逆回路素子では、前記凹凸形状
が、前記ヨーク板のうち前記フェライト板の中央部対応
する位置に形成された凸部であることが好ましい。上記
構成によって、ヨーク板の凸部を介して磁束がフェライ
ト板に到達しやすくなるため、磁束がフェライト板の外
縁部に集中することを防止できる。
【0014】上記非可逆回路素子では、前記フェライト
板と前記ヨーク板との間に配置された磁性体をさらに備
えることが好ましい。上記構成によって、フェライト板
に到達する磁束を特に均一化することができる。さら
に、上記構成において、前記磁性体を磁石とすることに
よって、薄型の非可逆回路素子が得られる。
【0015】上記非可逆回路素子では、前記フェライト
板の側面の周囲に配置された前記複数の磁石が希土類磁
石であることが好ましい。上記構成によって、小型で薄
型の非可逆回路素子が得られる。
【0016】上記非可逆回路素子では、前記フェライト
板の側面の周囲に配置された前記複数の磁石が、前記フ
ェライト板に対して略対称に配置されていることが好ま
しい。上記構成によって、電気的特性が特に優れた非可
逆回路素子が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて具体的に説明する。
【0018】(実施形態1)実施形態1では、本発明の
非可逆回路素子の一例を説明する。
【0019】実施形態1の非可逆回路素子10の分解斜
視図を図1に示す。なお、非可逆回路素子10では、磁
石とヨーク板とは密接しているが、理解を容易にするた
め、図1では分離して図示している(以下の図において
も同様である)。また、非可逆回路素子10は、フェラ
イト板の周囲にストリップラインや接地円板を備えるが
(図2参照)、図1では理解を容易にするため図示を省
略している(図3以降の図においても同様に省略す
る)。
【0020】図1を参照して、非可逆回路素子10は、
フェライト板11と、フェライト板11の側面の周囲に
配置された複数個の磁石12と、フェライト板11を挟
むように配置された2枚のヨーク板13(上ヨーク板)
およびヨーク板14(下ヨーク板)とを備える。そし
て、ヨーク板13には、複数の貫通孔15が形成されて
いる。
【0021】図1では図示していないが、図2に示すよ
うに、フェライト板11の周囲には、電気的に絶縁され
120度の角度で交差し重ね合わされた3組のストリッ
プライン21a、21bおよび21cが配置されてい
る。ストリップライン21aは、一方の端が、並列に配
置された入出力端子22aおよびコンデンサ23aに接
続されている。ストリップライン21bは、一方の端
が、並列に配置された入出力端子22bおよびコンデン
サ23bに接続されている。ストリップライン21c
は、一方の端が、並列に配置された抵抗24およびコン
デンサ23cに接続されている。また、ストリップライ
ン21a、21bおよび21cの他端は、それぞれフェ
ライト板11の下面において、接地円板25に接続され
接地されている。
【0022】なお、図2では、非可逆回路素子10がア
イソレータである場合を説明したが、ストリップライン
21cを抵抗で終端しないで3つめの入出力端子を設け
てこれに接続すれば、サーキュレータが得られる。
【0023】フェライト板11には、さまざまなものを
用いることができるが、たとえば、YIG(イットリウ
ム・鉄・ガーネット)系の磁性体などを用いることがで
きる。具体的には、YIGの一部をAl、Gd、Vまた
はCaなどで置換したものを用いることができる。フェ
ライト板11の形状には特に限定がないが、たとえば、
図1に示すような円板状のものをもちいることができ
る。
【0024】複数の磁石12は、フェライト板11を磁
化するためのものであり、フェライト板11の側面の周
囲(フェライト板11の一主面に対向しない位置)に同
一極が同一方向を向くように並列に配置されている。
【0025】複数の磁石12には、たとえば、フェライ
ト磁石や希土類磁石を用いることができる。磁石12に
用いるフェライト磁石としては、たとえば、バリウムフ
ェライト磁石やストロンチウムフェライト磁石が挙げら
れる。また、磁石12に用いる希土類磁石としては、た
とえば、サマリウムコバルト磁石やネオジウム鉄系磁石
が挙げられる。この中でも、素子全体の形状を小さくす
ることができるため、磁石12に希土類磁石を用いるこ
とが好ましい。また、複数の磁石12は、フェライト板
11の中心軸に対して略対称に配置されることが好まし
い。複数の磁石12を略対称に配置することによって、
フェライト板11をより均一に磁化することができる。
【0026】ヨーク板13および14は、磁石12から
発生した磁束をフェライト板11に導くためのものであ
る。ヨーク板13は、複数の磁石12の同極を橋架けす
るように磁石12に接している。ヨーク板14は、複数
の磁石12の他の同極を橋架けするように磁石12に接
している。ヨーク板13には、たとえば、鉄、ケイ素鋼
板などの軟磁性体を用いることができる。
【0027】非可逆回路素子10の平面図を図3に示
す。図3に示すように、ヨーク板13には、フェライト
板11の外縁部に対応する位置のうち磁石12に近接し
た位置に貫通孔15が形成されている。したがって、非
可逆回路素子10では、ヨーク板13および14を介し
てフェライト板11に到達する磁束がフェライト板11
の磁石12側の外縁部に集中することを防止できる。す
なわち、非可逆回路素子10では、ヨーク板13が、フ
ェライト板11に到達する磁束を略均一化するための磁
束経路調節手段として機能する貫通孔15を備える。
【0028】なお、本発明の非可逆回路素子では、磁束
経路調節手段として貫通孔15以外のものを用いてもよ
い。具体的には、磁束経路調節手段として、ヨーク板に
形成された貫通孔、ヨーク板に形成された切り欠き部お
よびヨーク板に形成された凹凸形状から選ばれる少なく
とも一つを用いることができる。すなわち、磁束経路調
節手段として、ヨーク板に形成された貫通孔、ヨーク板
に形成された切り欠き部またはヨーク板に形成された凹
凸形状のいずれか一つを用いてもよいし、これらを任意
に組み合わせてもよい。
【0029】磁束経路調節手段がヨーク板に形成された
凹凸形状である場合の非可逆回路素子10aについて、
一例の模式断面図を図4(a)に、平面図を図4(b)
に示す。図4を参照して、非可逆回路素子10aは、ヨ
ーク板13aに凸部41を備える。凸部41は、フェラ
イト板11の中央部(外縁部を除く部分)にフェライト
板11に向かって形成されており、ヨーク板13aは凸
部41の部分でフェライト板11に近接している。この
ため、ヨーク板13aを介してフェライト板11に導か
れる磁束は、凸部41を通じてフェライト板11に導か
れやすくなり、フェライト板11に到達する磁束が略均
一化される。
【0030】また、磁束経路調節手段がヨーク板に形成
された切り欠き部を含む場合の非可逆回路素子につい
て、一例の非可逆回路素子10bの平面図を図5(a)
に、他の一例の非可逆回路素子10cの平面図を図5
(b)に示す。非可逆回路素子10bのヨーク板13b
は、磁束経路調節手段として、磁石12側からフェライ
ト板11側に向かって形成された切り欠き部51を備え
る。また、非可逆回路素子10cのヨーク板13cは、
磁束経路調節手段として、切り欠き部51および貫通孔
15を備える。
【0031】また、ヨーク板13dが磁束経路調節手段
として貫通孔15と凸部41とを備える場合の非可逆回
路素子10dについて、一例の分解斜視図を図6に示
す。
【0032】アイソレータである上記非可逆回路素子1
0、10aおよび10dについて、アイソレータの代表
的電気的特性である挿入損失の値を測定した結果を表1
に示す。表1中、サンプル1、2および3は、それぞれ
非可逆回路素子10、10aおよび10dの測定値を示
している。また、表1には、比較例として、第2の磁石
8を用いた従来のアイソレータ1b(図10参照)につ
いての測定結果も示す。なお、表1のサンプルでは、フ
ェライト板11として、YIG系のフェライト板を用い
ている(以下のサンプルにおいて同様である)。また、
表1のサンプルでは、磁石12として、ストロンチウム
フェライト磁石を用いている。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示すように、本発明の非可逆回路素
子によれば、従来のアイソレータよりも挿入損失が小さ
く、優れた電気的特性が得られることがわかる。特に、
本発明の非可逆回路素子は、第2の磁石8のように部品
数を増やすことなく優れた電気的特性が得られる。これ
は、第2の磁石8を用いても、フェライト板を磁化する
のに使われる磁束の大半はフェライト板に並列配置され
た磁石から発生する磁束によるものであるため、本発明
の構成のように並列配置された磁石からの磁束の流れを
ヨーク板部分で制御する方がフェライト板をより均一に
磁化できるためである。また、表1に示すように、磁束
経路調節手段として貫通孔および凹凸形状とを備えるこ
とによって特に挿入損失を小さくできることがわかっ
た。
【0035】また、非可逆回路素子10aについて、磁
石12の材質を変化させた場合における、同等の挿入損
失を得るための磁石12の大きさと、このときの素子の
外径寸法とを調べた結果を表2に示す。各サンプルにお
ける磁石12の材質は、サンプル2ではストロンチウム
フェライト磁石、サンプル4ではサマリウムコバルト磁
石、サンプル5ではネオジウム鉄系磁石である。
【0036】
【表2】
【0037】表2から明らかなように、ストロンチウム
フェライト磁石のようなフェライト磁石を用いるより
も、サマリウムコバルト磁石やネオジウム鉄系磁石のよ
うな希土類磁石を用いる方が、小さい磁石で同様の挿入
損失を得ることができ、結果として素子を小型化できる
ことがわかった。
【0038】以上説明したように、実施形態1の非可逆
回路素子によれば、薄型で電気的特性に優れた非可逆回
路素子が得られる。
【0039】なお、上記実施形態1では、フェライト板
11に対してストリップライン21側に配置されたヨー
ク板13にのみ磁束経路調節手段が形成されている場合
を示したが、本発明の非可逆回路素子は、ヨーク板13
および14から選ばれる少なくとも一つのヨーク板が磁
束経路調節手段を備えるものであればよい(以下の実施
形態においても同様である)。一例として、ヨーク板1
3aおよび14bの両方に凸部41が形成されている非
可逆回路素子10eの模式断面図を図7に示す。
【0040】(実施形態2)実施形態2では、本発明の
非可逆回路素子について、他の一例を説明する。
【0041】実施形態2の非可逆回路素子80は、実施
形態1の非可逆回路素子10および10a〜10eと比
較して、磁性体81を備える点のみが異なるため、重複
する説明を省略する。
【0042】非可逆回路素子80について、模式断面図
を図8に示す。図8を参照して、非可逆回路素子80
は、フェライト板11と、フェライト板11の側面の周
囲に配置された複数個の磁石12と、フェライト板11
を挟むように配置された2枚のヨーク板13および14
とを備え、さらに、フェライト板11とヨーク板13と
の間に磁性体81を備える。なお、フェライト板11の
周囲には、図2に示すようにストリップラインや接地円
板が配置されているが図示は省略している。
【0043】磁性体81は、フェライト板11の磁化状
態をさらに均一化するためにフェライト板11とヨーク
板13との間に配置される。磁性体81には、さまざま
な磁性材料からなるものを用いることができるが、たと
えば、フェライト板11と同じ材質からなる磁性体や、
磁石をもちいることができる。磁性体81の形状につい
ては特に限定がないが、たとえば、フェライト板11よ
りも若干径が大きい円板状のものを用いることができ
る。
【0044】実施形態1で説明した非可逆回路素子10
aと、実施形態2の非可逆回路素子80とについて、挿
入損失を測定した結果と、このときの磁石12および非
可逆回路素子の外径寸法を表3に示す。なお、サンプル
6では磁性体81としてYIG系フェライトを用い、サ
ンプル7では磁性体81としてストロンチウムフェライ
ト磁石を用いた。
【0045】
【表3】
【0046】表3から明らかなように、フェライト板1
1とヨーク板13との間に磁性体81を配置することに
よって、フェライト板11の磁化状態がより均一化さ
れ、磁性体がない場合(サンプル2)と比較して、挿入
損失が改善されることがわかった。また、磁性体81に
よって磁束経路の磁気抵抗が低下するため、並列配置し
た磁石12を薄型化することができ、結果として非可逆
回路素子を薄型化できることがわかった。特に、サンプ
ル7では、磁性体81として磁石を用いているため、磁
石から発生する磁束もフェライト板11に加わることに
なり、素子をさらに薄型化できることがわかった。
【0047】上記実施形態2の非可逆回路素子によれ
ば、電気的特性に優れ、特に薄型の非可逆回路素子が得
られる。
【0048】以上、本発明の実施形態について例を挙げ
て説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず
本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用するこ
とができる。
【0049】たとえば、上記実施形態で説明した磁束経
路調節手段の形状は一例であり、フェライト板11に到
達する磁束を均一化するための形状であれば、どのよう
な形状であってもよい。
【0050】また、上記実施形態では、フェライト板1
1に並列に配置される磁石12として、直方体の磁石を
2個用いる場合を示したが、磁石12の数や形状はこれ
に限定されず、さまざまな磁石を用いることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の非可逆回
路素子によれば、薄型で電気的特性に優れた非可逆回路
素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非可逆回路素子について一例を示す
分解斜視図である。
【図2】 本発明の非可逆回路素子について一例の一部
拡大図である。
【図3】 本発明の非可逆回路素子について一例を示す
平面図である。
【図4】 本発明の非可逆回路素子について他の一例を
示す(a)断面図および(b)平面図である。
【図5】 本発明の非可逆回路素子についてその他の例
を示す平面図である。
【図6】 本発明の非可逆回路素子についてその他の一
例を示す分解斜視図である。
【図7】 本発明の非可逆回路素子についてその他の一
例を示す断面図である。
【図8】 本発明の非可逆回路素子についてその他の一
例を示す断面図である。
【図9】 従来の非可逆回路素子について一例を示す分
解斜視図である。
【図10】 従来の非可逆回路素子について他の例を示
す断面図である。
【符号の説明】
10、10a、10b、10c、10d、10e、80
非可逆回路素子 11 フェライト板 12 磁石 13、13a、13b、13c、13d、14、14b
ヨーク板 15 貫通孔 41 凸部(凹凸形状) 51 切り欠き部 81 磁性体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト板と、 同極側を同一方向に向けて前記フェライト板の側面の周
    囲に配置された複数個の磁石と、 前記磁石から発生した磁束を前記フェライト板へ導くた
    め前記フェライト板を挟むように配置された2枚のヨー
    ク板とを備え、 前記2枚のヨーク板の少なくとも一方が、前記フェライ
    ト板に到達する磁束を略均一化するための磁束経路調節
    手段を備えることを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 前記磁束経路調節手段が、前記ヨーク板
    に形成された貫通孔、前記ヨーク板に形成された切り欠
    き部および前記ヨーク板に形成された凹凸形状から選ば
    れる少なくとも一つである請求項1に記載の非可逆回路
    素子。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔が、前記ヨーク板のうち前記
    フェライト板の外縁部に対応する位置に形成されている
    請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 前記凹凸形状が、前記ヨーク板のうち前
    記フェライト板の中央部対応する位置に形成された凸部
    である請求項2に記載の非可逆回路素子。
  5. 【請求項5】 前記フェライト板と前記ヨーク板との間
    に配置された磁性体をさらに備える請求項1ないし4の
    いずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. 【請求項6】 前記磁性体が磁石である請求項5に記載
    の非可逆回路素子。
  7. 【請求項7】 前記フェライト板の側面の周囲に配置さ
    れた前記複数の磁石が希土類磁石である請求項1ないし
    6のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  8. 【請求項8】 前記フェライト板の側面の周囲に配置さ
    れた前記複数の磁石が、前記フェライト板に対して略対
    称に配置されている請求項1ないし6のいずれかに記載
    の非可逆回路素子。
JP29638799A 1999-10-19 1999-10-19 非可逆回路素子 Pending JP2001119211A (ja)

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