JP4106650B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にマイクロ波帯において使用される携帯電話、自動車電話などの移動体通信機器に用いられる集中定数型アイソレータ、サーキュレータ等の非可逆回路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
集中定数型の非可逆回路素子は小型に構成できることから、移動体通信機器の端末に早くから使用されてきた。アイソレータは移動体通信機器の送信段において電力増幅器とアンテナとの間に配置され、電力増幅器への不要信号の逆流を防ぐ、電力増幅器の負荷側のインピーダンスを安定させる等の目的で用いられ、サーキュレータは送信受信分波回路などに用いられる。
【0003】
図10に従来の非可逆回路素子の一例としてアイソレータの一般的な構造を示す。このアイソレータは、電気的に絶縁され略120度の角度で交差し重ね合わされた、2つの略平行な直線状のラインで構成された3組の中心導体31,32,33が、フェライト板38に近接配置され、前記フェライト板38を磁化するための磁石20が前記フェライト板38に対向して配置されている。前記フェライト板38はガーネット型構造を有する。
中心導体31,32,33には、それぞれ整合回路として機能する誘電体基板片(コンデンサ)51,52,53が並列に付加され、中心導体31,32については入出力端子(図示しない)に、中心導体33については終端抵抗50に接続される。
通常、それぞれの中心導体31,32,33は、例えば図11に示すような薄板金属板36で一体に形成される。この薄板金属板36は、3組の中心導体31,32,33とグランド電極34を有し、グランド電極34から3組の中心導体が略120度の角度で放射方向に直線状に延出している。
この薄板金属板36のグランド電極に前記フェライト板38を配置し、各中心導体31、32、33をフェライト板38の上面に絶縁シート(図示せず)を介在させて折り曲げて配置し、各中心導体31、32、33のそれぞれの先端をフェライト板38の外周から外方に突出して配置して、図12に示す中心導体組立体としている。通常、各中心導体31、32、33が形成する開角度θx、θy、θzは120°で形成されている。
【0004】
図13(a)はサーキュレータの動作を、図13(b)はアイソレータの動作を説明する図である。サーキュレータは3個以上のポート(P1〜P3)を有する非可逆回路素子である、高周波信号の流れはポートP1からP2へ、ポートP2からP3へ、ポートP3からP1へと循環する。ポートP1が入力ポートとするとポートP2が出力ポートとなる。理想的なサーキュレータにおいては、ポートP1から入った信号はポートP3には出力されない。ポートP2から入った信号は同様にしてポートP3だけに出力される。
アイソレータはポートP3に終端抵抗を負荷することによって得られ、信号はポートP1からP2へは伝送されるが、インピーダンスの不整合によるポートP2からP1へ反射される信号や、ポートP2に入射される信号はポートP3へ伝送されて終端抵抗Rtで熱として消費される。
【0005】
なおポートP1,P2,P3の呼び名は各々、入力ポート、出力ポート、中間ポートと呼ばれたり、入力ポート、結合ポート、終端ポートと呼ばれたりすることもある。以降の説明ではそれぞれを入力ポート、出力ポート、終端ポートとして説明する。
【0006】
非可逆回路素子の電気的特性として、挿入損失、逆方向損失がある。挿入損失は入力ポートP1から出力ポートP2へ信号が通過する際に発生する通過損失をいい、逆方向損失はアイソレータの場合、出力ポートP2から入力ポートP1の挿入損失で定義される。
【0007】
特に携帯電話等に採用される送受信系回路では、消費電力が小さいほど電池寿命を延長できることから、用いられるデバイスは電力消費を抑えるために低挿入損失であることが望ましい。従って、送受信系回路に採用される非可逆回路素子においてもできるだけ低挿入損失であることが重要となる。
【0008】
図14を用いて非可逆回路素子のミクロな動作原理を説明する。図14は外部磁界(直流磁界)の磁界強度Hdcを変えた時の、フェライト板を構成するガーネットフェライトの円偏波透磁率μを示す。
非可逆回路素子に入力したマイクロ波信号は、直交する電界波(E波)と磁界波(H波)が振動しつつ中心導体のストリップ線路に沿って伝送される。この際、直交する2つの振動が同じで位相が90度ずれているので、合成波は円の振動となる。電界の大きさが一定で方向だけが変わり、これを円偏波と呼ぶ。
ガーネットフェライトは、高周波磁界の回転方向によって透磁率が異なり、その透磁率は複素透磁率(μ'−jμ")として表される。複素透磁率の虚数部は損失を表す項である。高周波磁界の正回転方向に対してはμ+'−j μ+"、
高周波磁界の負回転方向に対してはμ-'−jμ-"と表される。
高周波磁界の回転角φはμ+'とμ-'との差(μ+'− μ-')で決定される。外部磁界が磁気共鳴Hrの近くの場合、例えば磁界強度がHaのときの回転角φaは、外部磁界が磁界強度Hbのときの回転角φbより大きい。これは、外部磁界が磁気共鳴Hrの近くではμ+'とμ-'との差が大きく、大きなインダクタンスの差が得られるからである。
ここで回転角とは、マイクロ波の信号が磁化方向に沿って進行するとき偏波面が回転する角度をいう。
【0009】
外部磁界が磁気共鳴Hrの近くでは、高周波磁界の大きな回転角が得られる反面、損失成分を表す円偏波透磁率の虚数項μ+"も磁気共鳴Hr付近で大きくなる。他方、外部磁界が磁気共鳴Hrよりも大きくなる程、円偏波透磁率の虚数項μ+"は小さくなっていく。
従って、挿入損失が少ない非可逆回路素子を得る為には、円偏波透磁率の虚数項μ+"に着目し、外部磁界を高くして、その動作点を磁気共鳴Hrより離れた所に設定すれば良いことがわかる。
ところで、前記した非可逆回路素子は、中心導体の交差角度をそれぞれ120°と設定することで、3つのポートの動作を等しくして対称性の良い電気的特性(挿入損失、逆方向損失(アイソレーション)、反射特性等)を得ていた。しかしながら、非可逆回路素子の小型化とあわせて、挿入損失を低減することが強く求められていることから、フェライト板に印加される外部磁界を強めるとともに、あわせて入力ポートP1に接続する中心導体と出力ポートP2に接続する中心導体32,31の磁界強度による開角度θzを高周波磁界の回転角と対応させて従来の120°よりも大きくし、中心導体の開角度θx、θy、θzの対称性を崩し、磁性体損失μ+"の小さな領域で非可逆回路素子を動作させることが提案されている(例えば特許文献1乃至3)。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−102704号
【特許文献2】
特開平10−112601号
【特許文献3】
特開平10−163709号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、前記のようにフェライト板に印加される外部磁界を高く設定し、入力ポートP1に接続する中心導体32と出力ポートP2に接続する中心導体31とで形成される開角度を120°よりも大きくすれば、挿入損失を低減することは可能である。しかしながら逆方向損失の観点から見れば、外部磁界が抵磁界である方が逆方向損失は改善されることが経験的に知られており、挿入損失の低減とは相反する関係にある。
またアイソレータを例に取ると、中心導体の交差角度の対称性を崩して前記開角度を大きくするほど、入力ポートP1、出力ポートP2に接続する中心導体32,31と、他の中心導体33(終端される中心導体)とで形成される開角度θx、θyは、必然的に120°よりも狭くなる。このため出力ポートP2に接続する中心導体31と終端される中心導体33とにおいては、高周波磁界の回転角と中心導体の交差角度が対応しない。更には出力ポートP2に接続する中心導体31と終端ポートP3に接続する中心導体33との関係からみれば、最適な外部磁界よりも高い磁界が与えられることとなり、終端ポートP3のインピーダンスが、入力ポートP1、出力ポートP2よりも高インピーダンスとなる。その結果、終端抵抗Rtとの整合が取れないため逆方向損失が著しく劣化する問題があった。
最近のデジタル携帯電話では、相互変調歪みが生じにくい電力増幅器が採用されていることもあり、非可逆回路素子の逆方向損失はデジタル携帯電話で用いられる場合よりも小さくても良いが、少なくとも使用周波数帯域で6dB、好ましくは8dB以上の逆方向損失が必要とされる。
前記のようなインピーダンスの不整合に対しては、終端ポートP3の特性インピーダンスに終端抵抗Rtの抵抗値を合わせることで対応可能であるが、これに伴う逆方向損失の改善は使用周波数帯域よりも狭い周波数帯域において現われ、使用周波数帯域において6dB以上の逆方向損失を満足できない場合があった。
【0012】
また、外部磁界を印加する手段として、これまで専らフェライト磁石が用いられてきた。その理由は、フェライト板として用いられるガーネットフェライトの飽和磁化の温度係数が、−0.4〜−0.2%/℃と大きい為であり、前記磁石20として飽和磁束密度Brの温度特性が大きなフェライト磁石を用いることで、非可逆回路素子として環境温度下での高周波特性の変動を小さく構成するためである。
現在、工業的に供給されているフェライト磁石で、最も優れた磁気特性を備えるものは、LaCo置換型フェライト磁石であって、その磁気特性は、残留磁束密度Brが0.45T程度、(BH)max.が39KJ/m3程度である。
フェライト板に印加される外部磁界は、磁石の磁気特性はもとより、その外形寸法にも大きく影響される。移動体通信機器の携帯電話端末に使用される非可逆回路素子は、現在広く採用されているものでは5mm角で厚みが1.7〜2.0mm程度であり、そこには例えば4mm角で厚みが0.6mmのフェライト磁石が用いられる。
従来、中心導体の開角度が120°を超える非可逆回路素子において、その開角度に対応する外部磁界をフェライト磁石で与えることは、フェライト磁石の磁気性能及び寸法形状の制約などにより実質困難な状況にあった。
そこで本発明は、小型でありながら低挿入損失であるとともに、実用的な逆方向損失を備えた非可逆回路素子を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、フェライト板と、前記フェライト板の主面に対向して配置された直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された3つの中心導体とを備え、前記中心導体は、前記フェライト板の主面側上で、接地される側(接地端)と入出力接続或いは終端接続される側(接続端)とを有し、終端抵抗と接続する中心導体を除く前記中心導体の少なくとも一つを前記フェライト板の主面側で平面方向に屈曲させ、該屈曲させた中心導体と他の中心導体(終端抵抗と接続する中心導体を除く)との間の接続端側の開角度θzと、接地端側の開角度θaとを、θz>θaとなるように構成したことを特徴とする。
【0014】
本発明においては、前記開角度θzを125°以上とするのが好ましい。
【0015】
前記屈曲させた中心導体は、前記フェライト板の主面上に屈曲点を少なくとも一個所有するものである。また、複数の屈曲点を形成して中心導体を構成することも可能である。
【0016】
また、フェライト板と、前記フェライト板の主面に対向して配置された直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された複数の中心導体とを備え、前記中心導体は、前記フェライト板の主面側上で、接地される側(接地端)と入出力接続或いは終端接続される側(接続端)とを有し、前記中心導体の少なくとも一つを前記フェライト板の主面側で平面方向に屈曲させ、該屈曲させた中心導体と他の中心導体との間の接続端側の開角度θzと、接地端側の開角度θaとを、θz>θaとなるように構成し、前記各中心導体は、各接地端側の開角度θaを略120°とし、互いに略120°で交差するように前記フェライト板の主面上で接地端側から交差部に向けて直線状に配置するのが好ましい。
前記開角度θzは125°〜140°とするのが好ましい。
また、前記中心導体は3つであり、該中心導体が交差して形成される3組の交差角度が実質的に120°とするのが好ましい。なお、実質的に120°、或いは略120°とは、中心導体をフェライト板に配置する際に生じる組立てばらつきを含むものであって、その角度は120°±1°である。
【0017】
そして前記磁石を、残留磁束密度Brが420mT以上であって、残留磁束密度Brの温度係数が−0.15〜−0.25%/℃のフェライト磁石とするのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1及び図13(b)を用いて本発明の非可逆回路素子の一実施例を説明する。
図1は本発明の非可逆回路素子に用いる中心導体組立体を示す平面図であり、図13(b)は非可逆回路素子(アイソレータ)を説明する為の等価回路図である。
【0019】
本実施例の非可逆回路素子は、3本の帯状の中心導体31、32、33を互いに電気的絶縁状態で、かつ交差させてフェライト板38の主面側に配置し、磁石により直流磁界Hdcを印加して構成されている。
各中心導体31、32、33の一端はアースに接続(接地)されており、他端は接続部315,325,335としてそれぞれ出力ポートP2、入力ポートP1、終端ポートP3に接続され、各ポートP1〜P3には整合容量C2,C1,C3が接続され、終端ポートP3には終端抵抗Rtが接続されている。
【0020】
入力ポートP1に接続される中心導体32と、出力ポートP2に接続される中心導体31は、角度θaで交差するような角度関係をもって前記フェライト板38の主面外周部近傍から直線状に延出するが、接続部315,325に至る間で所定角度で屈曲形成されており、本実施例においては中心導体31と中心導体32とが交差する部分に屈曲点を有している。このように構成することで、中心導体31と中心導体32とは、少なくとも2つの角度関係を有することとなる。即ち、屈曲させた中心導体と他の中心導体との間の接地される側の開角度θaと、屈曲させた中心導体と他の中心導体との間の入出力接続される側の開角度θzとを有する。
本実施例の構成では、前記開角度θzを前記開角度θaよりも大きく構成し、そして開角度θzは従来の非可逆回路素子の120°よりも大きく設定している。そして、それぞれの中心導体31,32,33を互いに角度θa,θb,θcとなる角度関係をもって前記フェライト板の主面外周部近傍から直線状に延出させている。
前記角度θa,θb,θcは、θb=θc=(360°−θa)/2とし、さらには角度θa=θb=θc=120°とするのが好ましい。このように構成すれば、中心導体の交差角度を120°とした従来の非可逆回路素子よりも劣るが、各ポート間の対称性を確保することが出来るので、中心導体の交差角度を120°よりも大きくした従来の他の非可逆回路素子と比較し、逆方向損失の劣化を抑えながら、挿入損失を低減することが出来る。
【0021】
なお本発明の場合、前記のように中心導体を構成することから、中心導体の開角度θz、を120°とした従来の非可逆回路素子よりも高い直流磁界が必要となるが、中心導体の開角度θzを120°よりも大きくした、従来の他の非可逆回路素子よりも低い直流磁界で動作させることができる。従って、詳細は後述するが小型の非可逆回路素子であっても、現在工業的に供給されている残留磁束密度Brが420mT以上のフェライト磁石であれば挿入損失の低減効果を発揮させることが出来る。
【0022】
なお本実施例では、磁石としてLaCo置換型フェライト磁石を用いた。このフェライト磁石は、(A1−xRx)O・n[(Fe1−yMy)2O3](原子比率)(AはSrおよび/またはBa、RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、MはCo、Mn、Ni及びZnからなる群から選ばれた少なくと1種)、0.01≦x≦0.4、0.005≦y≦0.04、5.0≦n≦6.4で表される基本組成を有し、実質的にマグネトプランバイト型結晶構造を有するもので、残留磁束密度Brが420〜460mT、保持力がHc=238〜351kA/m、iHc=254〜414kA/m、最大エネルギー積が(BH)max=33.4〜39.8kJ/m3、残留磁束密度Brの温度係数(ΔBr/Br)が−0.18〜−0.20%℃の磁気特性を有する。好ましくは、R元素がLa、M元素がCoである。残留磁束密度Brが420mT以上、残留磁束密度Brの温度係数(ΔBr/Br)が−0.15〜−0.25%/℃であれば、磁石形状が更に小型化する場合にも必要な直流磁界を得ることが出来るとともに、非可逆回路素子として環境温度下での高周波特性の変動を小さく構成することが出来る。
【0023】
フェライト板38に印加される直流磁界Hdcは、弱く着磁したフェライト磁石を必要な直流磁界Hdcを得るように電磁石により磁界を与えて磁力を調整したり、磁気飽和させたフェライト磁石に電磁石により逆方向の磁界を与えて減磁して磁力を調整したりして適宜設定されている。
【0024】
また、中心導体31と中心導体32とで形成される開角度θzは125°〜140°とするのが好ましい。開角度θzが125°未満である場合は、挿入損失低減の効果が少なく、一方、開角度θzが140°よりも大きいと、その角度に対応した直流磁界を印加することが困難な場合が生じるとともに、逆方向損失が著しく劣化する為である。
以上のように構成することで、逆方向損失の劣化を抑えながら入力ポートP1から出力ポートP2への信号の減衰量すなわち挿入損失を大幅に低減することが出来る。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の一実施例に係る非可逆回路素子について図2乃至図4を用いて説明する。この非可逆回路素子は従来の非可逆回路素子と共通する部分も多く、ここでは説明の簡略化のため、異なる部分を中心に説明する。図2は本発明の非可逆回路素子に用いる中心導体組立体を示す平面図であり、図4(a)は図2の中心導体組立体を用いた本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の平面図、図4(b)はそのa−a’断面図であり、図3は図2の中心導体組立体で用いた屈曲点を有する中心導体を構成する薄板金属板を示す図である。
本実施例の非可逆回路素子は、中心導体組立体として、略中央部に配置されたアース電極から放射状に延出する薄板状金属板からなる3本の中心導体31、32、33を有し、前記アース部に一部切り欠いた円板状のフェライト板38の下面を当接し、各中心導体31、32、33をフェライト板38の上面に絶縁シート(図示せず)を介在させて折り曲げて配置し、各中心導体31、32、33のそれぞれの先端をフェライト板38の外周から外方に突出して配置し、各中心導体31、32、33の先端部を接続部315,325,335として、それぞれポートP1〜P3としている。各中心導体31、32、33の主要部は、挿入損失をより低減するために2つのラインで形成されている。そして、放射状に延出する中心導体31、32の付け根部は、折り曲げ容易なように括れて形成されている。
【0026】
本発明の最も特徴的な部分は中心導体36にある。図3は中心導体組36を構成する薄板金属板の一例を示す展開図である。この薄板金属板は、例えば厚さ100μm以下の銅などの金属板を所定の形状に打ち抜いたり、エッチングして形成され、その表面は電気的特性を向上するために銀めっきが施されている。本実施例においては、そのアース電極34はフェライト板と近似形状で略円形になっている。一般的にこのアース電極34は直接接地されるが、インダクタ等を介して接地する場合や、全く接地しない場合もある。それぞれの中心導体31,32,33は、アース電極34と一体に形成された一本又は複数本のライン電極で構成され、互いに120°の角度で放射方向に延出した金属板で構成される。また中心導体の一端は接続部315,325,335として、前記整合コンデンサ、終端抵抗、樹脂ケースに形成された端子と接続するように幅広に形成されている。
【0027】
前記中心導体31,32,33のうち1つの中心導体33を直線形状とし、他の中心導体31,32をそれぞれ一個所の屈曲点310,320で所定の屈曲角度αで屈曲形成している。各中心導体は複数の略平行な2本のライン電極311,312,321,322,331,332で成り、それぞれの中心導体31,32,33は図4に示すようにフェライト板を包むように折り曲げて、前記フェライト板の磁石20と対向する面側で、所定の角度で交差するように配置される。
図4に示すように、前記3本の中心導体は前記フェライト板の主面外周部から互いに略120°で交差するような角度関係θaをもって直線状に延出する。前記2本の中心導体はそれぞれ一個所の屈曲点310,320を有している。この屈曲点310,320は、中心導体の付け根側の直径Rのフェライト板38の外周周縁からLの距離に位置し、本実施例で屈曲点は丁度中心導体の交差点(L=R/2の位置)にある。
そして、前記屈曲点から各中心導体31、32のフェライト板38の外周から外方に突出するそれぞれの先端との間で形成される開角度θzを有するように構成される。ここで、開角度θzは前記角度θaよりも大きな角度で形成されており、本実施例では屈曲角度をそれぞれ10°とし、開角度θzを140°としている。
【0028】
中心導体の構成として、中心導体31と中心導体32の屈曲個所、屈曲角度は両者で同一であれば、その設計が容易となり好ましいが、必ずしも同一とする必然性は無く、適宜必要な高周波特性と直流磁界を考慮しながら異なるように設計することも出来る。そして、中心導体31と中心導体32のどちらか1つを屈曲させて形成しても良い。
中心導体31,32,33の中で、損失に影響される入出力側に位置する中心導体31,32の一対のラインを略平行にし、同じ間隔に保ちながら、磁界の回転角に対応して曲げることにより、中心導体31,32のライン間の結合を強めて低損失化を達成できる。
なお、本発明の非可逆回路素子においてフェライト板38は円板に限定されるものではなく、図6に中心導体組立体の他の態様として示すように矩形状でもよいし、六角形、その他の不定型にすることもできる。図7にフェライト板38が矩形状である場合の中心導体を構成する薄板金属板36の形状例を示す。また図8に中心導体を湾曲させた態様の中心導体組立体と、図9にその中心導体組立体に用いられる薄板金属板36の形状例を示す。これらの場合も、屈曲点、屈曲角度、屈曲点以降の湾曲の割合は両者で同一であれば、その設計が容易となり好ましいが、必ずしも同一とする必然性は無く、異なるように適宜設計することもできる。
【0029】
このように構成された中心導体組立体は、磁気閉回路を構成する磁性体からなる上下ケース11,12内に外部磁界を印加する磁石20、誘電体基板片51,52,53と、終端抵抗50とともに収容され、前記中心導体31,32,33のアース電極を樹脂ケース60のグランド電極63に電気的に接続し、接続端315,325,335を前記誘電体基板片51,52,53と、終端抵抗50に接続して外形寸法が5.0mm×4.7mm×1.7mmで、800MHz帯(携帯無線システム JCDMA 送信周波数887MHz〜925MHz)で使用されるアイソレータを構成した。なお、本実施例の非可逆回路素子の特性インピーダンスを50Ωとしており、終端抵抗50も抵抗値50Ωとしている。
【0030】
前記磁石として、日立金属(株)製LaCo置換フェライト磁石(製品名 YBM−9BE)を用いた。このフェライト磁石の磁気特性は残留磁束密度Brが430〜450mT、保持力がHc=318〜351kA/m、iHc=342〜374kA/m、最大エネルギー積が(BH)max=35.0〜39.0kJ/m3である。これを4.4mm×3.9mm×0.6mmの板状とし厚み方向に着磁して用いた。
【0031】
また前記フェライト板は、一部外周を切り落とした形状の略円形(R=φ3.05、厚み0.5mm)とし、Y2O3、CaCO3、Fe2O3、V2O5を主成分とし、4πMsが110mT以上であり、温度特性が−0.22%/℃、tanδεが3×10−4at9.5GHz、εrが14〜15at9.5GHzのガーネットフェライトを用いた。
【0032】
また他の実施例として、図5(a)、(b)に示すように屈曲点の位置をL=3R/4、R/4と変えたもの、また、中心導体31、32のそれぞれの屈曲角度をα=5°としたもの(開角度が)とを準備した。なお、各中心導体は、互いに略120°で交差するような角度関係をもって前記フェライト板の主面外周部近傍から直線状に延出するように構成している。
さらに従来例として、屈曲点を有さない図11に開示した中心導体を用いて、各中心導体の開角度θx、θy、θzをそれぞれ120°とした非可逆回路素子と、中心導体31と中心導体32との開角度θx、θy、θzをそれぞれ115°、115°、130°と110°、110°、140°とした非可逆回路素子を準備した。なお本実施例では、中心導体31,32の屈曲点310,320を、同一個所L、同一角度αに形成している。
これらの非可逆回路素子について、電気的特性を評価した結果を表1に示す。表1において、No.4、No.8、No.9は比較例であり、それぞれ屈曲点を有さない直線状の中心導体を用いて開角度を異ならせたものである。
また磁石の減磁率は、挿入損失が最も小さくなるような動作磁界となるように、磁気飽和させ着磁した磁石を減磁した割合を示す。ここでNo.4及びNo.8の磁力不足とは、前記磁石では最適な動作磁界となるような直流磁界を与えることが出来無い場合を意味する。そこで、No.4及びNo.8のものについては、さらに希土類磁石(Sm−Co系やNd−Fe−B系)により外部から磁界を与えて動作させて得られた特性を( )を付して参考値として示した。
なお挿入損失は、前記送信周波数帯域内の中間の周波数である906MHzの特性を示し、逆方向損失は送信周波数帯域内における底値を示している。
【0033】
【表1】
Figure 0004106650
【0034】
本実施例によれば、実用的なフェライト磁石を用いて構成しても挿入損失を低減することが出来た。一方、従来の非可逆回路素子のように屈曲点を有さない場合、即ち中心導体の開角度がθx=θy=θz=120°のもの(No.9)では、挿入損失が劣り、またθzを130〜140°としたもの(No.4、No.8)はフェライト磁石では磁力が足りず、挿入損失が大きくなってしまった。非可逆回路素子として最適な動作点となるように、さらに外部磁界を印可することで、本発明よりも低損失化することを確認したが、逆方向損失は数dB程度であり、小型の非可逆回路素子を構成することが出来ず、この場合、携帯電話などの用途として極めて実用性に乏しいものである。
【0035】
本発明の実施例に係る非可逆回路素子においても、中心導体の開角度を大きくすると、終端ポートP3における特性インピーダンスが変化するので、非可逆回路素子の終端抵抗値もこれに整合するように、従来の50Ωより大きくすれば逆方向損失を改善することが可能である。
【0036】
また、中心導体の構造としては、上記各実施例のようにフェライト板に薄板金属板を巻回したものの他に、ガーネットフェライト基板にエッチング等により中心電極をパターン形成したもの、さらに誘電体、磁性体セラミックシートに中心電極をパターン形成し、これを積層して一体焼結したもの等があり、いずれの構成の中心導体であっても本発明を適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る非可逆回路素子によれば、小型であり、かつその挿入損失を低減でき、もって携帯電話などの通信機器の消費電力を抑制できるとともに、その小型化に寄与する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体組立体の平面図である。
【図2】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる他の態様の中心導体組立体の平面図である。
【図3】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体の平面図である。
【図4】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の内部平面図と断面図である。
【図5】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる他の態様の中心導体組立体の平面図である。
【図6】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる他の態様の中心導体組立体の平面図である。
【図7】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体の平面図である。
【図8】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる他の態様の中心導体組立体の平面図である。
【図9】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体の平面図である。
【図10】 従来の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図11】 従来の非可逆回路素子に用いる中心導体の一例を示す平面図である。
【図12】 従来の非可逆回路素子に用いる中心導体組立体の平面図である。
【図13】 非可逆回路素子の動作説明図である。
【図14】 ガーネットフェライトの外部磁界に対する円偏波透磁率の依存性を示す図である。
【符号の説明】
11 上ケース
12 下ケース
20 磁石
30 中心導体組立品
31,32,33 中心導体
310,320 屈曲部
311,312 線路
321,322 線路
331,332 線路
34 グランド電極
35a,35b,35c 絶縁シート
36 薄板金属板
38 フェライト板
50 終端抵抗
51,52,53 誘電体基板片
60 樹脂ケース
θx、θy、θz 中心導体の開角度

Claims (7)

  1. フェライト板と、前記フェライト板の主面に対向して配置された直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された3つの中心導体とを備え、前記中心導体は、前記フェライト板の主面側上で、接地される側(接地端)と入出力接続或いは終端接続される側(接続端)とを有し、終端抵抗と接続する中心導体を除く前記中心導体の少なくとも一つを前記フェライト板の主面側で平面方向に屈曲させ、該屈曲させた中心導体と他の中心導体(終端抵抗と接続する中心導体を除く)との間の接続端側の開角度θzと、接地端側の開角度θaとを、θz>θaとなるように構成したことを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記開角度θzを125°以上としたことを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記屈曲させた中心導体は、前記フェライト板の主面上に屈曲点を少なくとも一個所有することを特徴とする請求項1又は2に記載の非可逆回路素子。
  4. フェライト板と、前記フェライト板の主面に対向して配置された直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された複数の中心導体とを備え、前記中心導体は、前記フェライト板の主面側上で、接地される側(接地端)と入出力接続或いは終端接続される側(接続端)とを有し、前記中心導体の少なくとも一つを前記フェライト板の主面側で平面方向に屈曲させ、該屈曲させた中心導体と他の中心導体との間の接続端側の開角度θzと、接地端側の開角度θaとを、θz>θaとなるように構成し、
    前記各中心導体は、各接地端側の開角度θaを略120°とし、互いに略120°で交差するように前記フェライト板の主面上で接地端側から交差部に向けて直線状に配置されていることを特徴とする非可逆回路素子。
  5. 前記開角度θzが125°〜140°であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. 前記中心導体は3つであり、該中心導体が交差して形成される3組の交差角度が実質的に120°であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  7. 前記磁石がフェライト磁石であって、残留磁束密度Brが420mT以上であって、残留磁束密度Brの温度係数が−0.15〜−0.25%/℃であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の非可逆回路素子。
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