JP2001118234A - 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Info

Publication number
JP2001118234A
JP2001118234A JP29846099A JP29846099A JP2001118234A JP 2001118234 A JP2001118234 A JP 2001118234A JP 29846099 A JP29846099 A JP 29846099A JP 29846099 A JP29846099 A JP 29846099A JP 2001118234 A JP2001118234 A JP 2001118234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
film
layer
recording medium
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29846099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3445537B2 (ja
Inventor
Yukio Honda
幸雄 本多
Atsushi Kikukawa
敦 菊川
Yoshiyuki Hirayama
義幸 平山
Masaaki Futamoto
正昭 二本
Noboru Shimizu
昇 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP29846099A priority Critical patent/JP3445537B2/ja
Publication of JP2001118234A publication Critical patent/JP2001118234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3445537B2 publication Critical patent/JP3445537B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた低ノイズ特性と記録磁化の安定性を有
し、超高密度磁気記録に好適な垂直磁気記録媒体及び磁
気記憶装置を提供する。 【解決手段】 基板11上に裏打層13、垂直磁化膜1
7、保護膜18の順に形成した垂直磁気記録媒体におい
て、裏打層13を組成もしくは保磁力の異なる磁性膜1
2,13−1,13−2を膜厚0.5〜10nmの範囲
の非磁性層14−1,14−2を介して積層した構成に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ノイズが小さ
く、記録磁化の安定性に優れた超高密度磁気記録に好適
な垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用的に用いられている磁気記録
方式は、磁気記録媒体面に平行に、かつ磁極のN極とN
極、S極とS極を互いに突き合わせる方向に磁化して磁
気記録を行う面内磁気記録方式である。面内磁気記録方
式において線記録密度を向上するには、記録時の反磁界
の影響を減少するために記録媒体である磁性膜の残留磁
化(Br)と磁性膜厚(t)の積(Br・t)を小さく
し、保磁力を増大する必要がある。また、磁化遷移から
発生する媒体ノイズを減少するために、磁性膜の磁化容
易軸を基板面に平行に配向させると共に、結晶粒径の制
御が必要である。
【0003】面内磁気記録用の磁性膜としては、Coを
主成分とし、これにCr,Ta,Pt,Rh,Pd,T
i,Ni,Nb,Hfなどを添加したCo合金薄膜が用
いられる。磁性薄膜を構成するCo合金は、主として六
方稠密格子構造(以下、hcp構造という)の材料を用
いる。この結晶のc軸は<00.1>方向に磁化容易軸
を持ち、この磁化容易軸を面内方向に配向させる。磁性
薄膜の結晶配向性や粒径を制御するために、基板と磁性
膜の間に構造制御用の下地層を形成する。下地層として
は、Crを主成分とし、これにTi,Mo,V,W,P
t,Pdなどを添加した材料を用いる。磁性薄膜は真空
蒸着法やスパッタリング法により形成する。前記したよ
うに、面内磁気記録において媒体ノイズを小さくし線記
録密度を向上するには、磁性膜の残留磁化(Br)と磁
性膜厚(t)の積を小さくする必要があり、このために
磁性膜の膜厚を20nm以下まで薄くし、結晶粒径を1
0〜15nmまで微細化することが必要である。しか
し、このような磁性結晶粒を微細化した媒体では、熱揺
らぎにより記録磁化が減少するという極めて重大な問題
があり、高密度記録の障害となっている。
【0004】一方、垂直磁気記録方式は、記録媒体面に
垂直に、かつ隣り合う記録ビットが互いに反平行になる
ように磁区を形成する磁気記録方式であり、記録ビット
の境界での反磁界が小さくなり高密度記録ほど磁化が安
定に保たれ易い利点があり、高密度磁気記録の有力な手
段の一つである。面内磁気記録による高密度記録のため
には、前記したように磁性膜の厚さを20nm以下に
し、磁性結晶粒径の微細化と均一化をする必要がある
が、この場合、熱的緩和により記録磁化が消失する問題
がある。これに対して垂直磁気記録では、面内磁気記録
に比べて磁性膜厚を厚くでき、記録磁化を安定に保持で
きる利点がある。垂直磁気記録により線記録密度を向上
するためには、記録ビット内部及び磁化遷移領域に形成
される不規則構造の磁区から発生する媒体ノイズを減少
することが必要である。このためには、磁性膜の磁化容
易軸を基板面に垂直に配向させると共に、磁化容易軸の
配向分散を小さくし、結晶粒径を制御することが必要で
ある。
【0005】垂直磁化膜としては、Coを主成分とし、
これにCr,Ta,Pt,Rh,Pd,Ti,Ni,N
b,Hfなどを添加したCo合金薄膜が用いられる。磁
性薄膜を構成するCo合金としては、主としてhcp構
造の材料を用いる。Co合金薄膜は、この結晶のc軸、
<00.1>方向に磁化容易軸を持ち、この磁化容易軸
を垂直方向に配向させる。磁性薄膜は真空蒸着法やスパ
ッタリング法により形成する。磁気記録したときの線記
録密度や再生出力を向上し、再生ノイズを減少させて磁
気記録特性を向上するために、上記のCo合金薄膜のc
軸の垂直配向性を向上すると共に、結晶粒径の制御が必
要であり、このために基板と磁性膜の間に構造制御用の
下地層を形成するなどの改善策が従来から行われてい
る。
【0006】垂直磁気記録媒体には、基板上に構造制御
層を介して垂直磁化膜を形成した単層垂直磁気記録媒体
と、基板上に軟磁性膜を形成し、この上に構造制御層を
介して垂直磁化膜を形成した2層垂直磁気記録媒体があ
る。前者の場合、媒体ノイズの主因は、記録ビット内部
及び磁化遷移領域に形成される不規則構造の磁区であ
る。一方、後者の2層垂直磁気記録媒体の場合、媒体ノ
イズは、記録ビット内部及び磁化遷移領域に形成される
不規則構造の磁区に加えて、垂直磁化膜の下層に設けた
軟磁性膜の磁区構造の乱れによっても発生する。
【0007】軟磁性膜の磁区構造を制御する方式とし
て、例えば特開平11−191217号公報「垂直磁気
記録媒体の製造方法」のように、軟磁性膜の下層に直接
硬磁性膜を接して形成する方法が提案されている。この
方法によれば、外部磁界による軟磁性膜の磁区構造の変
化をある程度低下できる効果は認められるが、軟磁性膜
の下層に直接硬磁性膜を接して形成することにより硬磁
性膜の磁区構造がこの上の軟磁性膜に転写され、その結
果、垂直磁化膜の再生信号の中に軟磁性膜から発生した
ノイズが含まれて高密度記録の障害になる問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】垂直磁気記録媒体、特
に2層垂直磁気記録媒体により超高密度磁気記録を実現
するには、線記録密度の向上の他に再生信号に含まれる
ノイズ、特に媒体の微細構造に起因する媒体ノイズの低
減と記録磁化を安定に保つことが重要である。本発明
は、このような問題認識のもとに、従来技術の欠点を解
消し、優れた低ノイズ特性と記録磁化の安定性を有し超
高密度磁気記録に好適な垂直磁気記録媒体及び磁気記憶
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、裏打磁性
層を備えた垂直磁気記録媒体における記録磁化の安定性
を妨げる要因及び媒体ノイズの原因について詳細に検討
した結果、裏打磁性層表面の磁区構造が磁気記録したと
きの垂直磁気記録媒体表面の漏洩磁界分布に影響し、媒
体ノイズを増大させ、記録磁化の安定性を阻害している
ことを見出した。
【0010】本発明においては、垂直磁化膜の結晶配向
及び結晶粒径制御に加えて垂直磁化膜の下層に形成する
裏打磁性層の構造を制御することによって、特に裏打磁
性層表面の磁区構造を制御し、磁気記録したとき垂直磁
化膜表面に形成される不規則構造の磁区を低減すること
により、前記目的を達成する。具体的には、基板上に裏
打磁性層、垂直磁化膜、保護膜の順に形成した垂直磁気
記録媒体において、裏打磁性層を組成もしくは保磁力の
異なる磁性膜を膜厚0.5〜10nmの範囲の非磁性層
を介して積層した構造とし、裏打磁性層が磁気記録過程
における磁気ヘッドの記録補助層の役割と、再生過程に
おける垂直磁化膜の信号強度を高める役割分担を担う構
成とすることにより、媒体ノイズの小さい記録磁化の安
定性に優れた超高密度磁気記録に好適な垂直磁気記録媒
体を提供する。
【0011】すなわち、本発明による垂直磁気記録媒体
は、基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜を設けた垂
直磁気記録媒体において、裏打磁性層は非磁性層を介し
て積層された組成の異なる磁性膜を含むことを特徴とす
る。本発明による垂直磁気記録媒体は、また、基板上に
裏打磁性層を介して垂直磁化膜を設けた垂直磁気記録媒
体において、裏打磁性層は非磁性層を介して積層された
保磁力の異なる磁性膜を含むことを特徴とする。
【0012】本発明による垂直磁気記録媒体は、また、
基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜を設けた垂直磁
気記録媒体において、裏打磁性層は膜厚0.5〜10n
mの非磁性層を介して積層された組成もしくは保磁力の
異なる磁性膜を含むことを特徴とする。
【0013】本発明による垂直磁気記録媒体は、また、
基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜を設けた垂直磁
気記録媒体において、裏打磁性層は、基板側に設けられ
た面内硬磁性膜と、硬磁性膜の上に膜厚0.5〜10n
mの非磁性層を介して設けられた軟磁性膜を含むことを
特徴とする。
【0014】軟磁性膜は、膜厚0.5〜10nmの非磁
性層によって2層に分離されているのが好ましい。ま
た、軟磁性膜はCo−Nb−Zr系非晶質合金、Co−
Mo−Zr系非晶質合金、Co−W−Zr系非晶質合
金、Co−Ta−Zr系非晶質合金、Co−Ni−Zr
系非晶質合金、Fe−Al−Si−M合金(M:Cr,
Ti)、Fe−Ta−C−M合金(M:Al,Cr)、
Fe−Hf−C−M合金(M:Al,Cr)で形成し、
前記硬磁性膜はCoを主成分としこれにCr,Pt,T
a,Hf,Smの何れかを添加した合金で形成すること
ができる。
【0015】さらに、裏打磁性層と垂直磁化膜の間に構
造制御層を含むのが好ましく、構造制御層は膜厚1〜1
0nmの非磁性層を含んでいるとより好ましい。本発明
による磁気記憶装置は、磁気記録媒体と、リング型もし
くは単磁極型の磁気記録用ヘッドと、磁気抵抗効果型、
スピンバルブ型もしくは磁気トンネル型の信号再生用ヘ
ッドとを備える磁気記憶装置において、垂直磁気記録媒
体として前述の垂直磁気記録媒体を用いたことを特徴と
する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を挙げ、図
面を参照しながら詳細に説明する。図において、同一の
符号を付した部分は、同じ性能特性を有する部分を示
す。 〔実施例1〕図1は、本発明による垂直磁気記録媒体の
基本構造の一例を示す断面模式図である。図1に示す垂
直磁気記録媒体は、基板11上に形成した裏打磁性層1
3、構造制御層15、垂直磁化膜17、及び保護膜18
を有する。裏打磁性層13は、高保磁力の面内硬磁性膜
12と非磁性層41−1,14−2を介して形成された
軟磁性膜13−1,13−2で構成される積層構造であ
る。高保磁力の面内硬磁性膜12は、この上に形成する
軟磁性膜13−1,13−2の磁区構造が外部磁界によ
って変化するのを防止する役割があり、その保磁力は上
部に形成する軟磁性膜13−1,13−2より大きく2
0〜3000Oeの範囲、望ましくは1000〜300
0Oeの範囲が良い。
【0017】高真空DCマグネトロンスパッタリング装
置により、図1に断面構造を示す媒体を作製した。洗浄
したガラス基板11をスパッタリング装置に設置し、続
いて基板11を約300℃に加熱した。まず、高保磁力
の硬磁性膜12の結晶配向制御用の下地層として膜厚3
0nmのCr膜を形成した。このCr膜は<110>も
しくは<100>方位に配向していた。硬磁性膜12の
結晶配向を向上するために、上記のCr膜の上にCrT
x(x=10〜20at%)やCrMox(x=10〜
20at%)、あるいはCrVx(x=10〜20at
%)膜を形成して用いることも可能である。この下地層
の上に高保磁力の硬磁性膜12として膜厚50nmのC
o−15at%Cr−12at%Pt薄膜を形成した。
この硬磁性膜12は、hcp構造のc軸が基板面にほぼ
平行に配向していた。
【0018】続いて、この硬磁性膜12の上に第1非磁
性層14−1として膜厚0.5nmのCr膜を形成し、
その上に第1軟磁性膜13−1として膜厚400nmの
Co−10at%Ta−5at%Zr非晶質合金膜を形
成した。引き続いて、第1軟磁性膜13−1の上に第2
非磁性層14−2として膜厚1nmのCr層を形成し、
その上に第2軟磁性膜13−2として膜厚100nmの
Co−10at%Ta−5at%Zr非晶質合金膜を成
膜して、積層構造の裏打磁性層13を形成した。
【0019】第2軟磁性膜13−2の上に構造制御層1
5を形成し、その上に膜厚20nmの垂直磁化膜17、
膜厚5nmの保護膜18を順次形成した。構造制御層1
5は、この上に形成する垂直磁化膜17の結晶配向を向
上する役割と結晶粒径を制御する役割があり、Ti,H
fあるいは非磁性のCo−Cr合金などのhcp構造の
材料、Si,Ge,Cなどの非晶質材料を用いることが
できる。ここでは、構造制御層15として、膜厚5nm
の非晶質状のSi構造制御層15−1と膜厚20nmの
hcp構造のCo−35at%Cr合金非磁性構造制御
層15−2を用いた。垂直磁化膜17としてはCo−1
8at%Cr−12at%Pt−3at%Ta合金を用
い、保護膜18としてはカーボンを用いた。
【0020】高保磁力の硬磁性膜12は、磁気ディスク
円盤の半径方向に着磁し、また裏打磁性層13は高保磁
力の硬磁性膜12の着磁方向とほぼ直交する磁界中で2
00〜300℃の温度で熱処理することにより磁気異方
性を付与した。この熱処理時の磁界は、軟磁性膜13−
1,13−2の保磁力(通常20Oe以下)と硬磁性膜
12の保磁力の中間の磁界強度に設定する。こうして、
図1に断面模式図を示す垂直磁気記録媒体を製造した。
硬磁性膜12の着磁は、ここでは成膜後に行ったが、成
膜プロセス中に行うこともできる。
【0021】ここでは、基板11としてガラス基板を用
いた例により説明したが、ガラス基板の他にSiディス
ク基板、NiP被服アルミニウム基板、カーボン基板、
あるいは高分子基板などを用いてもよい。軟磁性膜とし
ては、Co−Ta−Zr系非晶質合金の他に、Co−N
b−Zr系非晶質合金、Co−Mo−Zr系非晶質合
金、Co−W−Zr系非晶質合金、Co−Ni−Zr系
非晶質合金、Fe−Al−Si−M合金(M:Cr,T
i)、Fe−Ta−C−M合金(M:Al,Cr)、F
e−Hf−C−M合金(M:Al,Cr)などの材料を
用いることができる。また、第1非磁性層14−1及び
第2非磁性層14−2としては、Cr以外に、V,H
f,C,Si,Ge,Ta,SiO2,Al23等を用
いることができる。
【0022】ここで、第1非磁性層14−1を設けたこ
とによる効果、裏打磁性層13を多層化したことによる
効果を調べるために、第1非磁性層14−1の膜厚を
0.5〜5nmの範囲で変化させた試料を作製した。ま
た、従来技術との比較のために、第1非磁性層14−1
を設けず、硬磁性膜12の上に直接、第1軟磁性膜13
−1を形成した比較試料も作製した。
【0023】すなわち、図2(a)に示すように、上記
と同様の条件で膜厚0.5〜5nmの第1非磁性層14
−1を介して膜厚400nmの第1軟磁性膜13−1ま
でを形成した試料と、図2(b)に示すように、図2
(a)に示した積層構造の上に更に第2非磁性層14−
2を介して膜厚100nmの第2軟磁性膜13−2まで
を形成した試料を作製した。また、比較のために、図2
(c)に示すように硬磁性膜12の上に直接膜厚500
nmの軟磁性膜13を形成した従来の構造の試料を作製
した。
【0024】図3は、図2に示した各試料の表面磁区構
造を磁気力顕微鏡(MFM:Magnetic Force Microscop
e)で観察した結果を比較して示したものである。図3
(a)は、図2(c)に示すように硬磁性膜12の上に
直接Co−10at%Ta−5at%Zr非晶質合金軟
磁性膜13を形成した試料の表面磁区構造を示す磁気力
顕微鏡像である。図3(b)は、図2(a)に示すよう
に硬磁性膜12の上に膜厚1nmの第1非磁性層14−
1を介して膜厚400nmのCo−10at%Ta−5
at%Zr非晶質合金第1軟磁性膜13−1を形成した
試料の表面磁区構造を示す磁気力顕微鏡像である。図3
(c)は、図2(b)に示すように硬磁性膜12の上に
膜厚1nmの第1非磁性層14−1を介して膜厚400
nmの第1軟磁性膜13−1を形成し、更にこの上に膜
厚1nmの第2非磁性層14−2を介して膜厚100n
mの第2軟磁性膜13−2を形成した試料の表面磁区構
造を示す磁気力顕微鏡像である。
【0025】図3において、縞状の磁区構造は、下層の
硬磁性膜12と軟磁性膜との磁気的な交換相互作用によ
り面内磁化膜の磁区構造の揺らぎが軟磁性膜上に転写さ
れたものである。このような軟磁性膜表面の磁区構造の
乱れは、この上に形成される垂直磁化膜の磁区構造の乱
れの原因となり、媒体ノイズを増加させる。図3から、
硬磁性膜12の上に直接軟磁性膜13を形成した従来例
の試料〔図3(a)〕に較べて非磁性層14−1を介し
て軟磁性膜13−1を形成した試料〔図3(b)〕は表
面の磁区構造が滑らかであり、第2非磁性層14−2を
介して第2軟磁性膜13−2を形成した試料〔図3
(c)〕は表面の磁区構造が更に滑らかになっているこ
とが分かる。
【0026】図2(a)に示す断面構造を有し、第1非
磁性層14−1の膜厚を1nm,2nm,3nm,及び
4nmとした試料、図2(b)に示す断面構造を有し、
第1非磁性層の膜厚を0.5nmとし第2非磁性層の膜
厚を1nmとした本発明による裏打磁性層構造を有する
試料、及び図2(c)に示す非磁性層を設けない断面構
造を有する従来構造の試料について、表面磁区構造を磁
気力顕微鏡で観察し、表面に形成された不規則構造の磁
気信号の周波数分析を行ったときのノイズスペクトルの
一例を図4に比較して示す。図4の横軸はノイズ信号の
波長の逆数であり、縦軸はノイズ強度の相対値である。
図4において、ノイズ強度が小さい程、軟磁性膜表面の
磁区構造の乱れが少ないことを示している。
【0027】図4において、非磁性層厚:0nmと表示
した試料は図2(c)に示す従来構造の試料、非磁性層
厚:1〜4nmと表示した試料は図2(a)に示す断面
構造を有する試料、本発明と表示した試料は図2(b)
に示す断面構造の裏打磁性層構造を有する本発明の試料
を示す。図4から明らかなように、従来のごとく硬磁性
膜の上に直接軟磁性膜を設けた試料に比べて、図2
(a)のごとく硬磁性膜と軟磁性膜の間に薄い非磁性層
を設けることによりノイズの低減ができ、更に図2
(b)のごとく、軟磁性膜を第2非磁性層を介して2層
に分離し、更に硬磁性膜と第1軟磁性膜の間に薄い非磁
性層を設けることによりノイズ低減の効果が大きいこと
がわかる。
【0028】図2(b)に示す本発明の裏打磁性層は、
磁気記録再生プロセスにおいて、次の2つの役割をす
る。すなわち、磁気記録プロセスでは、裏打磁性層にお
ける第1、第2軟磁性層は記録磁界のフラックスリター
ンパスとして作用する。また再生プロセスでは垂直磁化
膜に近い第2軟磁性膜は記録層の裏面の磁極を打ち消
し、再生出力を向上させる作用をする。本発明のごとく
高保磁力の硬磁性膜と軟磁性膜の間に薄い非磁性層を挿
入することにより軟磁性膜のノイズ強度を低減できる。
高保磁力の硬磁性膜は外部磁界による軟磁性膜の磁区構
造の変化を防止するために使用する。硬磁性膜からのノ
イズ低減のためには、硬磁性膜と軟磁性膜の間に薄い非
磁性層を挿入し、両磁性膜間の磁気的相互作用を弱める
ことが有効である。この高保磁力の硬磁性膜と接する第
1非磁性層の膜厚は0.5〜5nmが適している。しか
し、外部磁界による軟磁性膜の磁区構造の変化を防止す
るには、硬磁性膜と軟磁性膜の間に多少の磁気的な相互
作用を与えるのが望ましく、磁気的相互作用を与えつつ
ノイズ低減を図るには第1非磁性層の膜厚は0.5〜2
nmが最も望ましい。
【0029】裏打磁性層13は、図3(c)に示すよう
に、第1軟磁性膜の上に第2非磁性層を介して第2軟磁
性膜を形成した積層構造にすることにより裏打磁性層1
3表面の磁区構造の乱れを更に低減でき、その結果この
上に形成した垂直磁化膜の磁区構造が裏打磁性層表面の
磁区構造の乱れによる影響を受け難く、垂直磁化膜の表
面に形成される不規則磁区の形成を抑制でき、その結果
媒体ノイズが低減できる。
【0030】第2非磁性層14−2の効果を調べるため
に、第2非磁性層14−2の膜厚を0.5〜10nmの
範囲で変化させた試料を作製した。試料は図1に模式的
に示す断面構造を有し、第2非磁性層14−2の膜厚以
外の構成は上記した実施例と同様の裏打磁性層13(第
1軟磁性膜の膜厚400nm、第1非磁性層の膜厚を
0.5nm、第2軟磁性膜の膜厚100nmとした)で
ある。従来技術との比較のために、第1及び第2非磁性
層14−1,14−2を設けず、硬磁性膜12の上に直
接膜厚500nmの軟磁性膜を形成した従来の裏打層の
構造を有する比較試料も作製した。
【0031】図5は、裏打磁性層を設けた垂直磁気記録
媒体に単磁極ヘッド(トラック幅1.2μm、磁極の飽
和磁束密度1.6テスラ)により磁気記録を行い、GM
Rヘッド(巨大磁気抵抗効果型ヘッド、トラック幅0.
8μm、ギャップ長0.12μm)で再生したとき、積
層構造の裏打磁性層13における第2非磁性層14−2
の媒体ノイズに及ぼす効果を比較した結果の一例を示
す。記録再生時のスペーシングは約20nmとした。図
5において、従来構造の裏打層を有する磁気記録媒体
は、非磁性層=0nmとして示した。図5の横軸は第2
非磁性層14−2の膜厚、縦軸は従来技術の媒体のノイ
ズに対する相対強度である。図5から明らかなように、
第2非磁性層14−2を挿入し、積層構造の裏打磁性層
13を用いることにより、垂直磁化膜の媒体ノイズを従
来構造の媒体較べて大幅に(50%以上)低減できる。
第2非磁性層の膜厚は、0.5〜3nmが好ましい。
【0032】本発明の積層構造の裏打磁性層13は、磁
気記録プロセスにおける記録補助層の役割と再生プロセ
スにおける垂直磁化膜の再生信号出力向上の役割を分担
している。即ち、磁気記録プロセスでは、垂直磁化膜1
7上部に位置する磁気ヘッドからの記録磁界に対し、第
1、第2軟磁性膜13−1,13−2がフラックスリタ
ーンパスとして作用する。再生プロセスでは、第2軟磁
性膜13−2が垂直磁化膜17の裏面の磁極を打ち消
し、媒体表面での信号強度を高める作用をする。第2軟
磁性膜13−2の膜厚は第1軟磁性膜に較べて薄くでき
るため、軟磁性膜からのノイズを低減できる効果もあ
る。
【0033】上記のごとく、第1、第2軟磁性膜は磁気
記録プロセスにおける磁気ヘッドからの記録磁界に対す
るフラックスリターンパスとして作用するため、第1、
第2軟磁性膜の全膜厚は記録ヘッドのトラック幅や記録
磁界の大きさなどにより変化する。例えば本実施例にお
ける記録条件(トラック幅1.2μm、磁極の飽和磁束
密度1.6テスラ)によれば、第1、第2軟磁性膜の全
膜厚は300nm以上が良好な磁気記録特性を得るため
に必要であった。上記のごとく、第1軟磁性膜は垂直磁
化膜17の裏面の磁極を打ち消し再生プロセスにおける
媒体表面での信号強度を高める作用をする。従ってこの
ための第1軟磁性膜の膜厚は第2軟磁性膜に比べて薄く
しても十分な効果を得ることができる。また第1軟磁性
膜の膜厚は薄い方が軟磁性膜の磁区構造の乱れによる影
響が、この上に形成する垂直磁化膜のノイズに及ぼす効
果が低減できる。望ましい第1軟磁性膜の膜厚は10〜
120nmである。
【0034】〔実施例2〕実施例1と同様なスパッタリ
ング装置を用いて、図1に断面模式図を示す垂直磁気記
録媒体を作製した。ガラス基板上にCr膜を形成し、こ
の上に高保磁力の面内硬磁性膜12、さらに膜厚0.5
nmの第1非磁性層14−1を介して膜厚400nmの
第1軟磁性膜13−1、第2非磁性層14−2、膜厚1
00nmの第2軟磁性膜13−2の順に形成した積層構
造の裏打磁性層13、2層構造の構造制御層15、垂直
磁化膜17、保護膜18を順次形成した。
【0035】第2軟磁性膜13−2をCo−10at%
Ta−5at%Zr非晶質合金(保磁力0.3Oe)と
し、第1軟磁性膜13−1をCo−3at%Ta−5a
t%Zr非晶質合金(保磁力0.35Oe)、Co−1
1at%Nb−5at%Zr非晶質合金(保磁力0.6
Oe)、Fe−12at%Al−5at%Si合金(保
磁力2.1Oe)、Fe−8at%Ta−12at%C
−3at%Al合金(保磁力5.4Oe)、Fe−9a
t%Hf−11at%C−3at%Al合金(保磁力
3.5Oe)、及び83at%Ni−17at%Fe合
金(保磁力0.2Oe)とした垂直磁気記録媒体を作製
した。高保磁力の硬磁性膜12、第1、第2非磁性層、
構造制御層、垂直磁化膜及び保護膜には、実施例1と同
じ材料を用いた。比較のために、第1、第2非磁性層を
設けずに高保磁力の硬磁性膜12の上に直接膜厚500
nmの第1軟磁性膜13−1をCo−3at%Ta−5
at%Zr非晶質合金、Co−11at%Nb−5at
%Zr非晶質合金、Fe−12at%Al−5at%S
i合金、Fe−8at%Ta−12at%C−3at%
Al合金、Fe−9at%Hf−11at%C−3at
%Al合金、及び83at%Ni−17at%Fe合金
を形成した従来構造の媒体も作製した。
【0036】表1に上記各種垂直磁気記録媒体の性能比
較の一例を示す。表1の特性は、単磁極型記録ヘッド
(トラック幅1μm、主磁極厚0.5μm)で200k
FCIの信号の記録を行い、GMRヘッド(トラック幅
0.3μm、シールドギャップ長0.1μm)で再生し
たときの特性である。200kFCIにおける媒体ノイ
ズ(記録信号以外の0〜50MHzの信号)は、従来構
造の媒体Hのノイズ特性に対する相対値で示した。また
出力半減線記録密度D50は、記録分解能の指標の一つ
で、低線記録密度(5kFCI)における再生出力に対
して50%の出力になるときの線記録密度であり、これ
が大きいほど性能が良いことを示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1の性能比較から明らかなように、従来
構造の媒体G〜Lに較べて本発明の媒体A〜Fは媒体ノ
イズ特性、記録分解能特性(D50)がいずれも優れてい
ることが明らかである。また、従来構造の垂直磁気記録
媒体が5Oe以上の外部磁界が媒体作用すると磁気記録
した信号の劣化が起きたの対して、本発明の媒体は、2
00Oeの外部磁界が媒体作用しても殆ど信号の劣化は
検出されなかった。
【0039】〔実施例3〕実施例1と同様なスパッタリ
ング装置を用いて、図1に断面模式図を示す垂直磁気記
録媒体を作製した。ガラス基板上にCr膜を形成し、こ
の上に膜厚50nmのCo−15at%Cr−12at
%Pt高保磁力の面内硬磁性膜12(保磁力:2.5k
Oe)、膜厚0.5nmの第1非磁性層14−1を介し
て膜厚400nmの第1軟磁性膜13−1、膜厚1nm
の第2非磁性層14−2、膜厚100nmの第2軟磁性
膜13−2の順に形成した積層構造の裏打磁性層13を
形成した。第1、第2非磁性層14−1,14−2とし
てはSiを用い、第1、第2軟磁性膜13−1,13−
2としてはCo−3at%Ta−5at%Zr非晶質合
金(保磁力:0.3Oe)を用いた。
【0040】裏打磁性層13の上に非晶質状の構造制御
層15−1、膜厚20nmのhcp構造のCo−35a
t%Cr合金からなる構造制御層15−2、膜厚20n
mのCo−18at%Cr−14at%Pt−3at%
Ta合金垂直磁化膜17、及び膜厚5nmのカーボン保
護膜を形成した。非晶質状の構造制御層15−1にはG
e,Si,Cなどを用いることができるが、本実施例で
はGeを用い、その膜厚を0nm,2.5nm,5nm
と変化させた媒体M,N,Oを作製した。
【0041】図6に、上記構造の垂直磁気記録媒体M,
N及びOの膜表面にほぼ垂直にHe−Neレーザ光を照
射した時のカー回転角の変化を検出して得られた磁化−
磁界特性の測定結果の一例を比較して示す。図の横軸は
印化磁界の強さ、縦軸は飽和磁化で規格化した磁化の強
さである。
【0042】この磁化−磁界特性から、媒体Mの垂直方
向の保磁力Hcは526Oe、角型比SQは0.245
である。同様に、媒体Nの保磁力Hcは2643Oe、
角型比SQは0.691、媒体Oの保磁力Hcは322
6Oe、角型比SQは0.899である。この3種の媒
体M,N,Oの磁気特性の比較から明らかなように、裏
打磁性層13とhcp構造の構造制御層15−2の間に
非晶質状の構造制御層15−1を挿入することにより、
この上に形成した垂直磁化膜の磁気特性を大幅に改善す
ることができ、高密度磁気記録に適した媒体を提供でき
る。非晶質状の構造制御層15−1は、この上に形成す
る多結晶性薄膜の自由核生成を促進する効果があり、特
にhcp構造の(002)配向の向上に有効であった。
また非晶質状の構造制御層として非磁性層を採用するこ
とにより、下層の面内配向軟磁性膜と上層の垂直磁化膜
との磁気的相互作用を断ち切る効果も期待される。
【0043】非晶質状の構造制御層15−1の膜厚は、
この上に形成する多結晶性薄膜の自由核生成を促進する
効果と下層の面内配向軟磁性膜と上層の垂直磁化膜との
磁気的相互作用を断ち切る効果を引き出す膜厚とし、望
ましい膜厚は1〜20nmである。
【0044】〔実施例4〕図7を用いて、本発明による
磁気記憶装置の一実施例を説明する。磁気記憶装置は、
磁気ディスク31、記録再生用の磁気ヘッド32、磁気
ヘッドを支持するサスペンジョン33、アクチュエータ
34、ボイスコイルモータ35、記録再生回路36、位
置決め回路37、インターフェース制御回路38などで
構成される。磁気ディスク31は上記実施例にて説明し
た垂直磁気記録媒体からなり、保護膜上には潤滑膜が被
覆されている。磁気ヘッド32は、スライダー、この上
に設けられた磁気記録用ヘッド及び信号再生用の磁気抵
抗効果型、巨大磁気抵抗効果型もしくはスピンバルブ型
素子あるいは磁気トンネル型素子からなる再生用ヘッド
で構成される。記録信号再生用の磁気ヘッドのギャップ
長は、高分解能の再生信号を得るために0.25μm以
下とし、望ましくは0.08〜0.15μmとする。磁
気記録用のヘッドは、単磁極型ヘッドもしくはリング型
ヘッドのいずれを用いても良い。再生用ヘッドのトラッ
ク幅は、記録用ヘッド磁極のトラック幅より狭くし、記
録トラック両端部から生じる再生ノイズを低減する。
【0045】磁気ヘッド2は、サスペンジョン3によっ
て支持される。本装置を用いて、本実施例の媒体ノイズ
特性や記録再生特性評価を行った。本発明の垂直磁気記
録媒体により、出力半減線記録密度D50:250kFC
I、この密度における媒体ノイズ:8μVrms/μV
pp、エラーレート:10-6以下の高密度特性が得られ
た。本発明の実施例では、垂直磁化膜、構造制御層、裏
打磁性層、非磁性層及び面内硬磁性膜の一例を挙げて内
容の説明を行ったが、実施例に記述した他の材料のいず
れを組み合わせて用いても同様の効果が得られることは
言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】本発明によると、裏打磁性層を組成もし
くは保磁力の異なる磁性膜を膜厚0.5〜10nmの範
囲の非磁性層を介して積層した構成にすることにより、
裏打磁性層が磁気記録過程における磁気ヘッドの記録補
助層の役割と再生過程における垂直磁化膜の信号強度を
高める役割分担を担い、媒体ノイズの原因となる垂直磁
化膜媒表面における不規則磁区の生成の抑止と不規則磁
区サイズの微細化が可能となり、媒体ノイズの小さい記
録磁化の安定性に優れた超高密度磁気記録に好適な垂直
磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による垂直磁気記録媒体の基本構造の一
例を示す断面模式図。
【図2】裏打層の構造説明図。
【図3】裏打層表面の磁区構造の比較説明図。
【図4】裏打層表面のノイズスペクトルの比較説明図。
【図5】非磁性層厚を変化した媒体のノイズ特性の比較
図。
【図6】垂直磁化膜の磁気特性に及ぼす非晶質構造制御
層の効果を示す説明図。
【図7】磁気記憶装置の説明図。
【符号の説明】
11:基板、12:高保磁力硬磁性膜、13:裏打磁性
層、13−1:第1軟磁性膜、13−2:第2軟磁性
膜、14−1:第1非磁性層、14−2:第2非磁性
層、15:構造制御層、15−1:非晶質状構造制御
層、15−2:hcp構造制御層、17:垂直磁化膜、
18:保護層、31:磁気ディスク、32:磁気ヘッ
ド、33:サスペンジョン、34:アクチュエータ、3
5:ボイスコイルモータ、36:記録再生回路、37:
位置決め回路、38:インターフェース制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 義幸 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 二本 正昭 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 清水 昇 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 BB07 CA01 CA03 CA05 CA06 FA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜
    を設けた垂直磁気記録媒体において、前記裏打磁性層は
    非磁性層を介して積層された組成の異なる磁性膜を含む
    ことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜
    を設けた垂直磁気記録媒体において、前記裏打磁性層は
    非磁性層を介して積層された保磁力の異なる磁性膜を含
    むことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜
    を設けた垂直磁気記録媒体において、前記裏打磁性層は
    膜厚0.5〜10nmの非磁性層を介して積層された組
    成もしくは保磁力の異なる磁性膜を含むことを特徴とす
    る垂直磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板上に裏打磁性層を介して垂直磁化膜
    を設けた垂直磁気記録媒体において、前記裏打磁性層
    は、基板側に設けられた硬磁性膜と、前記硬磁性膜の上
    に膜厚0.5〜10nmの非磁性層を介して設けられた
    軟磁性膜を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、前記軟磁性膜は、膜厚0.5〜10nmの非磁性層
    によって2層に分離されていることを特徴とする垂直磁
    気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の垂直磁気記録媒体
    において、前記軟磁性膜はCo−Nb−Zr系非晶質合
    金、Co−Mo−Zr系非晶質合金、Co−W−Zr系
    非晶質合金、Co−Ta−Zr系非晶質合金、Co−N
    i−Zr系非晶質合金、Fe−Al−Si−M合金
    (M:Cr,Ti)、Fe−Ta−C−M合金(M:A
    l,Cr)、Fe−Hf−C−M合金(M:Al,C
    r)からなり、前記硬磁性膜はCoを主成分としこれに
    Cr,Pt,Ta,Hf,Smの何れかを添加した合金
    からなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の垂直
    磁気記録媒体において、前記裏打磁性層と前記垂直磁化
    膜の間に構造制御層を含むことを特徴とする垂直磁気記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7項記載の垂直磁気記録媒体にお
    いて、前記構造制御層は膜厚1〜10nmの非磁性層を
    含んでいることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 磁気記録媒体と、リング型もしくは単磁
    極型の磁気記録用ヘッドと、磁気抵抗効果型、スピンバ
    ルブ型もしくは磁気トンネル型の信号再生用ヘッドとを
    備える磁気記憶装置において、前記垂直磁気記録媒体と
    して請求項1〜8のいずれか1項記載の垂直磁気記録媒
    体を用いたことを特徴とする磁気記憶装置。
JP29846099A 1999-10-20 1999-10-20 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置 Expired - Fee Related JP3445537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29846099A JP3445537B2 (ja) 1999-10-20 1999-10-20 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29846099A JP3445537B2 (ja) 1999-10-20 1999-10-20 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001118234A true JP2001118234A (ja) 2001-04-27
JP3445537B2 JP3445537B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=17860001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29846099A Expired - Fee Related JP3445537B2 (ja) 1999-10-20 1999-10-20 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3445537B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7105239B2 (en) 2001-11-27 2006-09-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording/reproducing apparatus using the same
JP2007265598A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Samsung Electronics Co Ltd 磁気記録媒体
US11908500B2 (en) 2006-06-17 2024-02-20 Dieter Suess Multilayer exchange spring recording media

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7105239B2 (en) 2001-11-27 2006-09-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording/reproducing apparatus using the same
JP2007265598A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Samsung Electronics Co Ltd 磁気記録媒体
JP4603002B2 (ja) * 2006-03-28 2010-12-22 三星電子株式会社 磁気記録媒体
US11908500B2 (en) 2006-06-17 2024-02-20 Dieter Suess Multilayer exchange spring recording media

Also Published As

Publication number Publication date
JP3445537B2 (ja) 2003-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6834026B2 (en) Method for thermally-assisted recording on a magnetic recording disk
US6713197B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording apparatus
US6818330B2 (en) Perpendicular recording medium with antiferromagnetic exchange coupling in soft magnetic underlayers
US6777113B2 (en) Multilayer films for optimized soft underlayer magnetic properties of dual layer perpendicular recording media
US7666529B2 (en) Anti-ferromagnetically coupled soft underlayer
JP2002074648A (ja) 垂直磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP2003162806A (ja) 垂直磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP3764833B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP4570599B2 (ja) 反強磁性結合ソフト磁性基層の垂直磁気記録メディア
US6706426B1 (en) Longitudinal magnetic recording media
JP3445537B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3921052B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3716097B2 (ja) 磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置
JP3652999B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3340420B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP2002074639A (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3867351B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記録再生装置
JP2000315311A (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP2003030812A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録装置
JP2000067423A (ja) 面内磁気記録媒体およびこれを用いた磁気記憶装置
JP2002183927A (ja) 垂直磁気記録媒体
JP2002269718A (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3429777B2 (ja) 磁気記録媒体およびそれを用いた磁気記憶装置
WO2000060583A1 (fr) Support d'enregistrement magnetique et dispositif d'enregistrement magnetique
JP2001043523A (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees