JP2001116950A - 平面光波回路モジュール - Google Patents

平面光波回路モジュール

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JP2001116950A
JP2001116950A JP29664199A JP29664199A JP2001116950A JP 2001116950 A JP2001116950 A JP 2001116950A JP 29664199 A JP29664199 A JP 29664199A JP 29664199 A JP29664199 A JP 29664199A JP 2001116950 A JP2001116950 A JP 2001116950A
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planar lightwave
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fiber
heat
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JP29664199A
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English (en)
Inventor
Takashi Kurihara
栗原  隆
Naoki Oba
直樹 大庭
Shoichi Hayashida
尚一 林田
Makoto Hikita
真 疋田
Akira Tomaru
暁 都丸
Toru Maruno
透 丸野
Kenji Yokoyama
健児 横山
Akemasa Kaneko
明正 金子
Yoshiki Nishida
好毅 西田
Makoto Shimizu
誠 清水
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/42Coupling light guides with opto-electronic elements
    • G02B6/4201Packages, e.g. shape, construction, internal or external details
    • G02B6/4248Feed-through connections for the hermetical passage of fibres through a package wall

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  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 堅牢・高価なパッケージを製造する手間を省
略するとともに、光ファイバ周りの封止に必要な工程・
部品点数を激減させ、さらに簡便な従来の樹脂封止に比
べて飛躍的に気密度の高い平面光波回路モジュールを提
供すること。 【解決手段】 平面光波回路と、これに接続された単心
ファイバ12及びリボナイズ用の二次被覆を剥離し、各
々1本ずつに素線分離して一次被覆のみとなった8心テ
ープファイバ13とを備えた平面光波回路モジュール本
体を、乾燥窒素ガス中でアルミ箔とポリエチレンを積層
した2枚の水蒸気バリアフィルム21間に収容し、8心
テープファイバ13の各素線の間隔を一定に保った状態
でヒートシールし(22)、さらにシール部分の周囲に
封止剤23を塗布して硬化させ、気密モジュールを作製
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面光波回路モジ
ュール本体が使用環境に左右されることなく、長期間安
定に動作し続けるために必須な気密封止技術に関し、特
に気密ケースから光ファイバを取り出す部位が水蒸気の
侵入パスとなることを効果的に防ぐ気密封止技術及びこ
の技術を用いて製造される気密封止平面光波回路モジュ
ールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信用光送信部品や平面光波回路部品
は、一般に、その部品がおかれた雰囲気中に水分や活性
気体等があると、時間の経過とともに徐々に損傷を受
け、最終的にその部品本来の特性が失われてしまうこと
がある。そこで、上記部品のおかれる環境が、常に水分
や活性気体が除去された状態を保てるように、気密封止
を施すことが多い。
【0003】一般的には、不活性ガスを封入したコバー
ル、真鍮、アルミニウム等の金属やセラミック等のパッ
ケージで気密封止し、外部にはガラスまたはレンズの
窓、半田封止された金属メッキ光ファイバを通して光を
入出力しているものが、光通信用光送信モジュールや平
面光波回路モジュールとして市販されている。
【0004】また、最近では、より簡便な方法として、
化学反応または熱または電磁波等により硬化する樹脂で
部品全体を覆い尽くす方法も採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のもので
は、不活性ガスや樹脂封止剤が漏洩しないように、ある
いは水分その他が光部品に作用しないようにそれらの進
入を抑えるため、堅牢な金属やセラミックの気密パッケ
ージを用意しなければならず、また、光ファイバを半田
封止するためにメッキしたり、金属フェルールを装着す
る等が必要であり、気密化のための工程数が多く、光部
品そのものの価格に匹敵またはそれをはるかに凌ぐコス
トがかかっていた。
【0006】一方、後者の部品を樹脂に埋め込む方法は
簡便であり、前者の封止法に比べて低コストであるが、
封止効果が劣る上、部品にかかる応力のため、機械的に
堅牢な部品のみに有効であり、汎用性が低いという問題
点があった。
【0007】本発明の目的は、堅牢・高価なパッケージ
を製造する手間を省略するとともに、光ファイバ周りの
封止に必要な工程・部品点数を激減させ、さらに簡便な
従来の樹脂封止に比べて飛躍的に気密度の高い平面光波
回路モジュールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記の問題
点を解決するために、基礎気密は水蒸気バリア積層フィ
ルムの熱溶着を用いて簡便に実現し、ピンホールの消滅
と水蒸気侵入パスの生成防止は、特に素線分離された多
心光ファイバの採用、ファイバ封止部分の樹脂封止及び
熱溶着性ポリオレフィンコート等で手当し、トータルで
高い気密性を実現する。
【0009】水蒸気バリア積層フィルムは、水蒸気バリ
ア機能を有するアルミ箔あるいはアルミ蒸着膜もしくは
シリカ蒸着膜と、熱溶着によるヒートシール機能を有す
るポリオレフィン膜とからなる積層フィルムであって、
食品や医療品の気密梱包に広く用いられる極めて安価な
気密封止素材である。これを光部品の簡易封止に応用す
ることは、コスト面で大きな効果をもたらすものであ
る。
【0010】本発明の第一の発明は、平面光波回路と、
該平面光波回路に接続され、光入出力を媒介する少なく
とも一組の多心ピグテールファイバとを備えた平面光波
回路モジュール本体を気密パッケージしてなる平面光波
回路モジュールであって、平面光波回路モジュール本体
における平面光波回路と、該平面光波回路及び多心ピグ
テールファイバの接続部分と、多心ピグテールファイバ
の一部分とを水蒸気バリア積層フィルムで覆い、該水蒸
気バリアフィルムの周囲を、多心ピグテールファイバの
取り出し部ではその素線分離された部分を挟むように熱
溶着することによって簡易気密パッケージを構成するこ
とを特徴とするものである。
【0011】多心光ファイバを光部品のピグテールとし
て接続する場合、作業性の簡便さから多心テープファイ
バを用いることがあるが、一次被覆と二次被覆との間の
密着性が劣ることから、例え水蒸気バリア積層フィルム
によって気密封止したとしても、一次被覆と二次被覆と
の間が水蒸気の侵入パスとなることを免れ得ない。従っ
て、モジュールに用いられる多心光ファイバは予め素線
分離されているか、もしくは多心テープファイバの二次
被覆を剥離して素線分離しておくことが、封止の気密度
を上げることに効果的である。
【0012】さらに光ファイバの少なくとも一部分につ
いて一次被覆をも剥離し、当該箇所を挟み込むように水
蒸気バリア積層フィルムで封じることは、さらに効果的
である。この場合、作業性も加味すれば、多心テープフ
ァイバの一部分を一次被覆まで剥離する方法が選択され
る。
【0013】本発明は、水蒸気バリア積層フィルムの貼
り合わせ面間及び水蒸気バリア積層フィルムと光ファイ
バとの間の気密を熱溶着性樹脂のヒートシール効果によ
って実現する技術及び該技術によって作製された気密モ
ジュールを提供するものである。この時、水蒸気バリア
積層フィルムの貼り合わせ面間及び水蒸気バリア積層フ
ィルムと光ファイバとの貼り合わせ部分の外気と接する
周囲を覆うように封止剤を塗布すれば、不可避的に生成
される水蒸気侵入パスを効果的に消滅させ、機密性を一
層高めることができる。
【0014】本発明の第二の発明は、前記水蒸気バリア
積層フィルムと、熱溶着性樹脂が装着された金属性の筐
体との熱溶着によって簡易気密パッケージが構成される
ことを特徴とする。
【0015】熱溶着性樹脂が装着された金属性の筐体
は、金属筐体が水蒸気バリア機能を実現し、熱溶着性樹
脂が水蒸気バリア積層フィルムと金属筐体との間に水蒸
気の侵入パスのない接着を実現するものである。
【0016】本発明の熱溶着性を有する金属筐体は、ポ
リオレフィンを主成分とするフィルムを金属筐体に熱圧
着して作製する外、ポリオレフィン微粒子を用いた流動
浸漬法によって金属筐体にポリオレフィンをコーティン
グして製造することができる。流動浸漬法によるポリオ
レフィンのコーティングは量産に適しており、低コスト
の熱溶着性を有する金属筐体の作成に効果的である。
【0017】本発明の第三の発明は、光ファイバ側の熱
溶着性に着目したものである。即ち、水蒸気バリア積層
フィルムと光ファイバとの間、あるいは熱溶着性樹脂が
装着された金属性の筐体と光ファイバとの間の接着部分
に注目すれば、光ファイバ被覆材自体に熱溶着性がある
ことが、本発明の気密封止効果をより向上させることは
自明である。従って、本発明は、ポリオレフィンコート
された光ファイバや、少なくとも熱溶着される部分がポ
リオレフィンによってコートされた光ファイバの使用を
含んでいる。
【0018】また、光ファイバの接着部分の工夫とし
て、入出力用のピグテール光ファイバの一部に予め封止
剤を塗布し、当該部分を挟むように水蒸気バリア積層フ
ィルムあるいは熱溶着性金属筐体をヒートシールした場
合、該ヒートシール部分で光ファイバ周りの封止剤の熱
硬化が進行することにより気密性を高める措置を施すこ
とができる。
【0019】以上のように、本発明は、水蒸気バリア積
層フィルムを用いた基礎気密、素線分離された多心ファ
イバの使用による水蒸気侵入パス生成要因の削減、ポリ
オレフィンコートファイバを採用することによってファ
イバ側にも熱融着性を付与して気密を高める手法等のよ
うに、要求に応じて段階的に気密を高めていく手段を提
供するとともに、流動浸漬法等を用いた熱溶着性樹脂の
装着による金属筐体の気密パッケージ化のように、広範
なパッケージ様式に対応することを可能にするものであ
る。
【0020】図1は本発明で気密封止しようとする平面
光波回路モジュール本体(ベアモジュール)の一例を示
すもので、高分子材料よりなる平面光波回路11と、該
平面光波回路11への光入出力を媒介するピグテールフ
ァイバ、ここでは単心ファイバ12及びリボナイズ用の
二次被覆を剥離し、各々1本ずつに素線分離された8心
(一括)テープファイバ13と、平面光波回路11と単
心光ファイバ12及び素線分離8心テープファイバ13
とを接続するための一対のファイバブロック14とから
なっている。
【0021】また、図2〜図4は本発明による各パッケ
ージ技術を簡略に示すものである。また、図5はポリオ
レフィンコートファイバが隙間なくヒートシールされる
ことを示し、図6はピグテールファイバ片端出し仕様の
平面光波回路モジュールへの水蒸気バリア積層フィルム
気密封止の適用性を示したものである。さらに図7はバ
リア付き台座を用いて気密パッケージした例であり、台
座には、金属ハーメチック、樹脂ハーメチック、フィル
ムキャリア等が装備可能であり、気密パッケージ内への
電気配線等にも対応することができ、本気密封止技術の
適用範囲を大きく広げることができる。
【0022】図8は特定の高分子平面光波回路を用いた
場合の各パッケージ技術における気密度の傾向の一例を
示したものである。図中、101はベアモジュールの特
性、102は水蒸気バリアフィルムまたはパックのみの
特性、103は水蒸気バリアフィルムまたはパック+周
囲樹脂封止の時の特性、104は水蒸気バリアフィルム
またはパック+周囲樹脂封止+素線分離した多心ファイ
バを使用した時の特性、105は水蒸気バリアフィルム
またはパック+周囲樹脂封止+ポリエチレンコートファ
イバを使用した時の特性を示す。
【0023】このように、本発明の気密封止技術は、簡
便かつ低コストであり、あらゆるレベルの気密封止をコ
ストに応じて提供できる。また、デバイスに対する限定
条件が少ないことから、あらゆる種類の光デバイスの気
密封止に適用することができる。特に、低コスト性に特
徴のある高分子製の平面光波回路モジュールの気密封止
等には最適である。
【0024】以下、本発明の好ましい構成を実施の形態
によりさらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施
の形態に限定されるものではなく、種々の変形、置き換
え、外的付加を行った形態も含むものである。
【0025】
【実施の形態】
【0026】
【実施の形態1】図1に示した平面光波回路モジュール
本体(ベアモジュール)10の平面光波回路11と、ピ
グテールファイバ12,13の一部と、ファイバブロッ
ク14とを、乾燥窒素ガス中で図2(a)に示すよう
な、アルミ箔とポリエチレンを積層した2枚の水蒸気バ
リアフィルム21間に収容し、その周囲をヒートシール
(22)して、図2(b)に示される気密モジュールを
作製した。この時、素線分離され、一次被覆のみとなっ
た8本の各ピグテールファイバ13は、その取り出し部
分において互いに一定の間隔を保つように配置され、ヒ
ートシールされる。
【0027】水蒸気バリアフィルム同士がヒートシール
された部分及び水蒸気バリアフィルムがピグテールファ
イバを挟んでヒートシールされた部分に、図3(a)に
示すように室温硬化性2液混合型エポキシ封止剤23を
くまなく塗布し、24時間放置して硬化させた。
【0028】上記の手順で封止された気密モジュールを
温度75℃、相対湿度90%の高温高湿チャンバ中に入
れ、オンラインで1.55μmの波長での挿入損失を測
定した。500時間後の損失増加は0.2dB以下であ
った。
【0029】なお、前述した素線分離された各ファイバ
13において、二次被覆とともに一次被覆を除去しても
良く、ファイバと一次被覆との間に形成される可能性の
ある水蒸気の侵入パスをなくすことができ、さらに効果
的である。
【0030】
【実施の形態2】平面光波回路モジュール本体10を、
実施の形態1と同様の要領で、図2(c)に示すよう
な、成形加工したアルミ箔−ポリエチレン積層水蒸気バ
リアパック31に収納し、アルミ箔−ポリエチレン積層
水蒸気バリアフィルム32で覆い、パック31及びフィ
ルム32をヒートシール(33)し、図2(d)に示さ
れる気密モジュールを得た。
【0031】実施の形態1と同様の要領で、図3(b)
に示すようにヒートシール部分に封止剤34を塗布し、
硬化させた。温度75℃、相対湿度90%の500時間
後の損失増加は0.2dB以下であった。
【0032】
【実施の形態3】両端に8心のテープファイバが接続さ
れた平面光波回路モジュール本体のテープファイバ部分
について、リボナイズ用の二次被覆を剥離し、各々1本
ずつに素線分離した後、両端の8心ファイバを各々素線
分離した後、室温硬化封止剤を使って再度リボナイズ
し、室温で約70%まで硬化させ、これを実施の形態1
と同様の要領でアルミ箔−ポリエチレン積層水蒸気バリ
アフィルムを用いてヒートシールした。ヒートシールに
際しては、封止剤によるリボナイズ部分がちょうどヒー
トシールを受けるように配置することにより、未硬化部
分30%がヒートシール時に完全に硬化するようにし
た。さらにシール部分の周囲に封止剤を塗布して硬化さ
せ、気密モジュールを完成した。温度75℃、相対湿度
90%の500時間後の損失増加は0.2dB以下であ
った。
【0033】
【実施の形態4】図4に示すように、片方のピグテール
ファイバが0.9mmΦのポリエチレンで二次被覆され
た単心ファイバ15からなり、他方のピグテールファイ
バが8心テープファイバを素線分離した後、ポリエチレ
ンで再度二次被覆してリボナイズした8心テープファイ
バ16からなる平面光波回路モジュール本体を、実施の
形態2と同様の要領でアルミ箔−ポリエチレン積層水蒸
気バリアパック31及びフィルム32を用いてヒートシ
ール(33)した。
【0034】これを2個作製し、一方はそのまま、他方
はさらに周囲を図示の如く封止剤34を塗布することに
より気密強化した。温度75℃、相対湿度90%の50
0時間後の損失増加は、前者で0.2dB以下、後者で
0.1dB以下であった。
【0035】図5はファイバ別のヒートシールされた状
態を示すもので、(a)はUV樹脂一次被覆光ファイ
バ、(b)はポリエチレン二次被覆光ファイバ、(c)
はポリエチレン二次被覆材でリボナイズされた8心テー
プファイバの場合をそれぞれ示している。
【0036】同図の(a)において、41はUV樹脂で
一次被覆された光ファイバであり、このファイバ41を
そのまま水蒸気バリアフィルム42でヒートシールする
と、ファイバとフィルムとの間に隙間43が生じること
を示している。
【0037】同図の(b)において、44はUV樹脂一
次被覆光ファイバ41をさらにポリエチレンで二次被覆
した光ファイバであり、このファイバ44を水蒸気バリ
アフィルム42でヒートシールすると、ファイバ41と
フィルム42との間が融解した二次被覆材のポリエチレ
ン45によって隙間なく満たされることを示している。
【0038】同図の(c)において、46は8本のUV
樹脂一次被覆光ファイバ41を含む8心テープファイバ
を素線分離後、ポリエチレンで再度二次被覆しリボナイ
ズした光ファイバであり、このファイバ46を水蒸気バ
リアフィルム42でヒートシールすると、各ファイバ4
1とフィルム42との間が融解した二次被覆材のポリエ
チレン47によって隙間なく満たされることを示してい
る。
【0039】なお、前述した単心ファイバ15や8心テ
ープファイバ16として、既存の二次被覆とともに一次
被覆も除去してから、ポリエチレンで再度被覆したもの
を用いても良く、ファイバと一次被覆との間に形成され
る可能性のある水蒸気の侵入パスをなくすことができ、
さらに効果的である。
【0040】
【実施の形態5】図6(a)に示すような、高分子材料
よりなる平面光波回路51と、該平面光波回路51への
光入出力を媒介するピグテールファイバ、ここでは1本
の単心ファイバ52及び4本組の単心ファイバ53と、
平面光波回路51と光ファイバ52及び53とを接続す
るためのファイバブロック54とからなり、光の入出力
ポートがチップの片側に集結するようレイアウトされた
平面光波回路50を用意した。これに対応して、図6
(b)に示すような、予め三辺をヒートシールして一辺
のみ開口した水蒸気バリアフィルム製の封止用袋61を
用意した。
【0041】これら2つを使用して、図6の(b)から
(c)に至る工程で示されるように、水蒸気バリアフィ
ルム製の封止用袋61内に平面光波回路モジュール本体
50を収納し、実施の形態1と同様の要領でヒートシー
ルし(62)、さらに周囲に封止剤(図示せず)を塗布
して気密強化し、封止パッケージを完成した。温度75
℃、相対湿度90%の1000時間後の損失増加は0.
1dB以下であった。
【0042】
【実施の形態6】図7(a)に示すように、厚さ5mm
のアルミ板に、モジュール本体10の下半分が格納でき
るようにトレンチを掘った台座71を用意した。この台
座71を400℃に熱し、流動状態にしたポリエチレン
微粒子浴に浸漬し、厚さ300μmのポリエチレンコー
トを行った。このポリエチレンコートアルミ台座は、実
施の形態2のアルミ箔−ポリエチレン積層水蒸気バリア
パック(図2(c)の31)と基本的に同等なヒートシ
ール機能をもっている。
【0043】モジュール本体10を格納後、アルミ箔−
ポリエチレン積層水蒸気バリアフィルム72で覆ってヒ
ートシールし、シール部分を封止剤(図示せず)で封じ
て、気密モジュールを得た。温度75℃、相対湿度90
%の500時間後の損失増加は0.3dB以下であっ
た。
【0044】
【実施の形態7】ポリエチレンコートアルミ台座は、ア
ルミ台座に金属との接着性を高めたポリエチレンシート
を熱圧着して作ることもできる。
【0045】接着剤付ポリエチレンフィルム、アクリル
共重合ポリエチレンフィルム、接着性官能基アタッチポ
リエチレンフィルムのうち、最も接着性に富む接着性官
能基アタッチポリエチレンフィルムを選び、アルミ台座
の方も表面を黒染処理してフィルムの接着性を高めたも
のを使用した。圧着後のフィルム厚は150μmとなっ
た。
【0046】この台座を使用して前記実施の形態6と同
様の要領で気密モジュールを作製した。温度75℃、相
対湿度90%の500時間後の損失増加は0.3dB以
下であった。
【0047】
【実施の形態8】図7(b)に示すように、実施の形態
6または7で説明したものと同様なアルミ台座73に、
ポリエチレンを絶縁層とするハーメチック方式の配電用
ピン74を貫通させ、電気配線を含む気密性のモジュー
ルとした。前記台座73に、図7(c)に示すように、
実施の形態4で説明したものと同様な、ポリエチレンで
二次被覆された単心ファイバと、8心テープファイバを
素線分離した後、ポリエチレンで再度二次被覆してリボ
ナイズした8心テープファイバとを備えた高分子導波路
型熱光学スイッチモジュール75を格納し、ワイヤボン
ディングにより配電用ピン74から薄膜ヒーター(図示
せず)への通電をとった。台座73を、図示しないアル
ミ箱−ポリエチレン積層水蒸気バリアフィルムで覆って
ヒートシールし、シール部分を封止剤(図示せず)で封
じて、高分子導波路型熱光学スイッチの気密モジュール
を得た。温度75℃、相対湿度90%の500時間後の
損失増加は0.3dB以下であった。
【0048】なお、図7(d)(e)に示すように、配
線引き出し用ボンディングパット板76を用い、ボンデ
ィングパット77に接続された電極ピン78を台座とバ
リアフィルムとの間から取り出すようにして、フィルム
キャリア方式で高分子導波路型熱光学スイッチモジュー
ル75を実装する構成をとることも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平面光波
回路モジュールによれば、簡便かつ低コストな気密封止
実装が実現されるため、通信分野で、よりお客様に近い
領域で使用される光部品として量産される可能性が高
い。特に、高分子製の光部品を封止する場合は、部品自
体の低コスト性が本発明の安価な封止技術と相乗して、
極めて低価格な光回路モジュールを製造できる。さらに
本発明の気密封止技術を用いれば、光部品全般に止まら
ず、電子部品にも応用でき、広く産業界に貢献できる。
さらに、本発明の中心的素材であるポリエチレン等のポ
リオレフィン類は分子構造中に塩素、窒素、硫黄等の元
素を一切含まないため、環境面でもリスクなく使用でき
るという長所を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】平面光波回路モジュール本体の一例を示す構成
【図2】水蒸気バリア積層フィルム及び水蒸気バリア積
層パックを用いた簡易気密封止の実施の形態を示す構成
【図3】図2のヒートシール部分を樹脂封止した実施の
形態を示す構成図
【図4】再度リボナイズした多心テープファイバを用い
た実施の形態を示す構成図
【図5】ファイバ別のヒートシールされた状態を示す断
面図
【図6】ピグテールファイバ片端出し仕様の平面光波回
路モジュール本体を水蒸気バリア積層フィルムで封止し
た実施の形態を示す構成図
【図7】金属台座を用いた実施の形態を示す構成図
【図8】温度75℃、相対湿度90%における各パッケ
ージの気密度の傾向を示すグラフ
【符号の説明】
10,50:平面光波回路モジュール本体、11,5
1:平面光波回路、12,52,53:単心ファイバ、
13:素線分離した8心テープファイバ、14,54:
ファイバブロック、15:ポリエチレンで二次被覆され
た単心ファイバ、16:ポリエチレンで部分的に再度リ
ボナイズされた8心テープファイバ、21,32,4
2,72:水蒸気バリア積層フィルム、22,33,6
2:ヒートシール領域、31:水蒸気バリア積層パッ
ク、23,34:樹脂封止、41:UV樹脂一次被覆光
ファイバ、43:隙間、44:ポリエチレンで二次被覆
された光ファイバ、45,47:融解したポリエチレ
ン、46:ポリエチレンで二次被覆された8心テープフ
ァイバ、61:水蒸気バリア積層フィルム製の封止用
袋、71:金属台座、73:ハーメチック方式金属台
座、74:ハーメチック型電極ピン、75:高分子導波
路型熱光学スイッチモジュール、76:配線引き出し用
ボンディングパット板、77:ボンディングパット、7
8:電極ピン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 尚一 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 疋田 真 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 都丸 暁 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 丸野 透 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 横山 健児 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 金子 明正 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 西田 好毅 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 清水 誠 東京都千代田区大手町2丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H037 BA35 DA36 DA37 2H047 MA05 QA05 QA07 TA00 TA44

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面光波回路と、該平面光波回路に接続
    され、光入出力を媒介する少なくとも一つの多心ピグテ
    ールファイバとを備えた平面光波回路モジュール本体を
    気密パッケージしてなる平面光波回路モジュールであっ
    て、 平面光波回路モジュール本体における平面光波回路と、
    該平面光波回路及び多心ピグテールファイバの接続部分
    と、多心ピグテールファイバの一部分とを水蒸気バリア
    積層フィルムで覆い、該水蒸気バリアフィルムの周囲
    を、多心ピグテールファイバの取り出し部ではその素線
    分離された部分を挟むように熱溶着することによって簡
    易気密パッケージを構成することを特徴とする平面光波
    回路モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の平面光波回路モジュール
    において、水蒸気バリアフィルムと、熱溶着性樹脂が装
    着された金属製の筐体との熱溶着することによって簡易
    気密パッケージを構成することを特徴とする平面光波回
    路モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の平面光波回路モ
    ジュールにおいて、簡易気密パッケージの熱溶着部分に
    封止剤を塗布してなることを特徴とする平面光波回路モ
    ジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の平面光波回路モ
    ジュールにおいて、素線分離された多心ピグテールファ
    イバの一部に予めポリオレフィンあるいは封止剤を塗布
    し、当該部分を挟むようにして熱溶着封止することを特
    徴とする平面光波回路モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の平面光波回路モ
    ジュールにおいて、平面光波回路に接続される多心ピグ
    テールファイバの全てがポリエチレンによって二次被覆
    されていることを特徴とする平面光波回路モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の平面光波回路モ
    ジュールにおいて、素線分離された多心ピグテールファ
    イバがポリエチレンによってリボナイズされていること
    を特徴とする平面光波回路モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6いずれか記載の平面光波
    回路モジュールにおいて、平面光波回路が高分子材料に
    よって構成されていることを特徴とする平面光波回路モ
    ジュール。
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