JP2001116889A - 放射性気体廃棄物の処理装置 - Google Patents

放射性気体廃棄物の処理装置

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JP2001116889A
JP2001116889A JP29313999A JP29313999A JP2001116889A JP 2001116889 A JP2001116889 A JP 2001116889A JP 29313999 A JP29313999 A JP 29313999A JP 29313999 A JP29313999 A JP 29313999A JP 2001116889 A JP2001116889 A JP 2001116889A
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gas
dehumidifying unit
hollow fiber
dehumidifying
valve
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Haruo Sugizaki
晴男 杉崎
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各運転時の処理ガス量に応じて運転するユニッ
トの数をコントロールして除湿装置の効率的な運用を図
る。 【解決手段】タービン主復水器からの排ガスを水素再結
合装置2で水素ガスが再結合及び減容処理され、さらに
その下流の除湿装置6で除湿され、排ガス中に残留する
放射性ガスを活性炭式希ガスホールドアップ塔7で吸着
させ、排気筒9から大気放出する放射性気体廃棄物の処
理装置において、前記除湿装置6は複数の除湿ユニット
38が並列接続して配置され、除湿ユニット38は密封容器
内に多数本の中空糸膜40を結束して収納してなる複数の
中空糸膜モジュール39が並列接続されたものである。各
々の中空糸膜モジュール39には配管及びバルブが連結さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素再結合装置か
らの排ガスの湿分を除去する除湿装置ににおける除湿シ
ステムを改良した放射性気体廃棄物の処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、沸騰水型原子炉の冷却材は、炉
心を通過する間に中性子照射を受けて、一部が酸素と水
素に分解し、その上、さらに3 H,16N,19O等が生じ
る。また、燃料棒に生じたピンホール等からKrやXe
などの放射性の希ガスが漏洩し、これらの希ガスが冷却
材に混入してタービン系に送られている。この他、ター
ビン主復水器への外気からの漏れ込みがある。
【0003】これらの放射性気体廃棄物(以下、単に排
ガスと称す)により、沸騰水型原子力発電所におけるタ
ービン系は原子炉と同等な遮蔽設備を施して所内及び周
辺の健全性を維持する必要がある。
【0004】ところで、排ガスは、一般に非凝縮性であ
るので、蒸気系統内、特にタービン主復水器の内部に滞
留する。このため、従来はタービン主復水器内に滞留す
る排ガスを空気抽出器により抽気し、活性炭式ホールド
アップ塔に導いて処理するようにしている。
【0005】図3は従来のこの種の放射性気体廃棄物の
処理装置の一例を示すものである。すなわち、図3中、
符号1は空気抽出器で、タービン主復水器の内部に滞留
した排ガスは空気抽出器1により抽気され、予熱器3、
再結合器4及び復水器5から構成される水素再結合装置
2に導かれて、水素ガスの再結合及び減容処理がなされ
る。
【0006】水素再結合装置2に導かれた排ガスはまず
排ガス中に含まれる酸素と水素が効率よく再結合する温
度まで予熱器3で予熱された後、下流の再結合器4に導
かれ、排ガス中の水素と酸素とが再結合反応により水蒸
気となる。さらに、その下流の復水器5では外部冷却水
による冷却水により排ガス中の水蒸気は凝縮されてほと
んど水となって排ガス中から分離され、分離された水は
タービン主復水器に戻される。
【0007】一方、水分が分離除去された排ガスは図3
に示すように、除湿装置6に導かれて除湿がなされ、そ
の後、活性炭式希ガスホールドアップ塔7に導かれる。
そして、排ガス中に残った放射性ガス(主体はXe,K
r等の希ガス)を活性炭に吸着させ、長時間のホールド
アップの後、真空ポンプ8により排気筒9から大気へ放
出される。
【0008】これらの機器は、各々気密あるいはそれに
準じた状態の室に分離され、各室は空調が行われてい
る。特に、図3に示すように活性炭式希ガスホールドア
ップ塔室10は他の一般空調とは別に、専用空調設備11か
ら給気ダクト12,排気ダクト13を介して空調がなされ、
活性炭の吸着性能維持のため、活性炭式希ガスホールド
アップ塔入口配管14内を低い温度に保つことができるよ
うになっている。
【0009】図4は図3に示した除湿装置6周りの詳細
を示すもので、各除湿装置6は1台で例えば40Nm3 /h
の排ガスを処理するために、10数本の中空糸膜モジュー
ル17を組込んだ容器で構成されている。これらは入口弁
15及び出口弁16を介して並列に接続され、通常運転時は
いずれか1系統のみが処理運転を行い、他方の系統は予
備となっている。
【0010】すなわち、前記各除湿装置6は図4に示す
ように中空糸膜モジュール17が数10本単位で格納容器24
内に組込まれているため、運転モードの違いによる排ガ
ス流量の変動により、極端に処理量が減少した場合など
でも、1台の除湿装置は使用することとなり、効率よく
対応することは困難である。
【0011】なお、図4において除湿装置6は格納容器
24と、この格納容器24の上下部に接続した上管板25,下
管板26,上蓋27,下蓋28と、上管板25と下管板26との間
に設けられた中空糸膜モジュール17とからなっている。
上管板25と上蓋27、下管板26と下蓋28はそれぞれフラン
ジ29により気密に接続している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の放射性気体廃棄
物の処理装置においては、設計上で最大負荷をカバーで
きるだけの中空糸膜モジュール17を装備しておく必要が
あり、過剰仕様にならざるを得なかった。また、最大設
定流量に対応するため、多数の除湿中空糸膜モジュール
17を内蔵した除湿装置6をもって排ガスの処理を実施し
ている。すなわち、起動時など系統流量が大幅に増加す
る場合(例えば約80Nm3 /h)も、また通常時のように
極端に少なくなる場合(例えば約4Nm3 /h)にも、最
大処理容量の除湿装置により対応しなければならず、除
湿効率が極めて低下する状態となる課題がある。
【0013】また、定期点検時に除湿装置6を分解する
際も、大きな格納容器24の分解作業及び多数の中空糸膜
モジュール17の脱着についても細心の注意を払う必要が
あるとともに、分解の作業性も悪く、多大な作業時間を
要する課題がある。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、排ガス量の変動に対して使用する中空糸膜
モジュールの量を効率よくコントロールでき、定期点検
時にも交換が必要な中空糸膜モジュールのみを簡単に交
換できることにより、運転時の処理ガス量の変化に対応
して効率的に運用でき、かつ高い信頼性及び経済性が得
られる放射性気体廃棄物の処理装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、原子
力発電プラントから発生した放射性気体廃棄物を、主復
水器から空気抽出器を通し水素再結合装置に導いて水素
ガスの再結合を行い、排ガス中の水素の量を可燃限界以
下にするとともに減容処理を行った後に、水素再結合装
置で処理された排ガスを除湿装置に導いて除湿を行い、
次いで活性炭式希ガスホールドアップ塔に導いて放射能
の減衰を行う放射性気体廃棄物の処理装置において、前
記除湿装置は複数基の除湿ユニットが並列配置されて接
続されたもので、前記除湿ユニットは密封容器内に多数
本の中空糸膜を結束して収納した中空糸膜モジュール単
体が複数本並列配置されて接続されたもので、前記複数
本の中空糸膜モジュール単体にはそれぞれ配管及びバル
ブが連結されてなることを特徴とする。
【0016】請求項1の発明によれば、従来の多数の中
空糸膜モジュールを缶体に組込んだ除湿装置と異なっ
て、多数の中空糸膜を結束して密封容器内に収納したも
のを中空糸膜モジュールとし、この中空糸膜モジュール
を数本単位で除湿ユニットとし、この除湿ユニットを複
数並列配列している。これにより、各運転時の処理ガス
量に応じて運転する除湿ユニットの数をコントロールし
て除湿装置を有効に使用することができる。すなわち、
運転モードの違いによる排ガス流量の変動に対して最適
に対応するため、及び使用中の除湿ユニットのトラブル
によりユニットの切替えが必要になった場合に対応でき
る。また、多数の中空糸膜モジュールを缶体に組込む除
湿装置でないため、メンテナンス時の対応が簡素化され
る。
【0017】請求項2の発明は、前記中空糸膜モジュー
ルの二次側に前記除湿ユニットにより乾燥された一次側
ガスの一部をパージ用として供給するように配管接続
し、前記主復水器の真空圧、又はプラント起動時など前
記主復水器の真空圧が低い場合は前記主復水器の上流側
に設けたパージ用真空ポンプにより前記除湿ユニットの
二次側を一次側圧力より低い圧力まで吸引して前記中空
糸膜モジュールの一次側と二次側に水蒸気分圧差を設け
るように配管接続してなることを特徴とする。
【0018】請求項2の発明によれば、前記中空糸膜モ
ジュールの二次側に前記除湿ユニットにより乾燥された
一次側ガスの一部をパージ用として使用し、前記主復水
器の真空圧、またはプラント起動時など主復水器の真空
圧が低い場合はパージ用真空ポンプにより二次側を一次
側圧力より低い圧力まで吸引することにより、中空糸膜
モジュールの一次側と二次側に水蒸気分圧差を設けるこ
とで、除湿性能を向上させることができる。
【0019】請求項3の発明は、前記除湿ユニットの前
段に水分除去装置を設置してなることを特徴とする。請
求項3の発明によれば、中空糸膜モジュールの性能を劣
化させる要因となる水分等を除去する前記除湿ユニット
のパージ用ガスに前記除湿ユニットにより乾燥された一
次側ガスの一部を使用する代りに、プラント内の乾燥さ
れた気体(例えば計装用空気など)を用いることもでき
る。
【0020】請求項4の発明は、前記除湿ユニットの状
態により所要のパーセント以下の湿度が得られなくなっ
た場合、前記除湿ユニットの下流側に設置された露点計
により湿度を検知し、使用していない除湿ユニットに切
替えるか、または前記主復水器への循環ライン系統に切
替えて湿潤ガスの下流への流れを阻止するように配管接
続してなることを特徴とする。
【0021】請求項4の発明によれば、前記除湿ユニッ
トの状態により所要のパーセント以下の湿度が得られな
い場合、系統内に設置された露点計により湿度を検知
し、使用していない除湿ユニットに切替えることができ
る。
【0022】前記除湿システムに不備が生じ、除湿性能
が確保できなくなった場合、系統内に設置された露点計
により湿度を検知し、主復水器への循環ライン系統に切
替えることにより、湿潤ガスが下流へ流れることを阻止
し、放射性気体廃棄物の処理系統を保護することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図1及び図2により本発明に係る
放射性気体廃棄物の処理装置の第1の実施の形態を説明
する。本実施の形態は、中空糸膜を内蔵する除湿ユニッ
トへ流入する排ガスの除湿方法、運転モードの違いによ
る排ガス流量の変動に対して最適に対応する除湿ユニッ
トの切替え系統及び非常時の切替え系統に特徴を有して
いるが、他の部分における放射性気体廃棄物の処理装置
は、図3に示す従来の排ガス処理装置と同様である。し
たがって、本実施の形態について、従来例と同一部分に
ついてはその説明は省略する。
【0024】図1は本実施の形態に係る放射性気体廃棄
物の処理装置における除湿ユニット28周りの構成をを系
統図で示し、図2は図1における除湿ユニット38を系統
図で示している。図2中、除湿ユニット38は多数本の中
空糸膜40を束ねて構成した中空糸膜モジュール39を並列
接続したものである。
【0025】本実施の形態における除湿装置は図1に示
したように4基の除湿ユニット38が並列配置され、排ガ
スの入口側と出口側及び系統空気の入口側と出口側がそ
れぞれ1本の配管に接続されたものである。なお、除湿
ユニット38の基数は4台に限定されるものではない。
【0026】各除湿ユニット38の排ガス入口側は水分除
去装置36が接続しており、水分除去装置36と再結合器4
との間には復水器出口温度計30,復水器出口圧力計31,
除湿ユニット入口流量計34及び除湿ユニット入口流量調
整弁35が接続しており、復水器出口圧力計31と除湿ユニ
ット入口流量計34との間から分岐して復水器出口循環ラ
イン弁32と復水器循環ライン圧力調整弁33が接続してい
る。
【0027】また、各除湿ユニット38の排ガス出口側は
露点計56,除湿ユニット出口圧力計57,除湿ユニット出
口流量計58,除湿ユニット出口流量調整弁59及び活性炭
式希ガスホールドアップ塔入口弁60が接続している。除
湿ユニット出口圧力計57と除湿ユニット出口流量計58と
の間から分岐して除湿ユニット出口循環ライン弁61及び
除湿ユニット出口循環ライン圧力調整弁62が接続してい
る。
【0028】さらに、各除湿ユニット38の系統ガス(パ
ージガス)出口側はパージガス出口弁48,パージガス圧
力計49,パージガス圧力調整弁50及び主復水器入口弁51
が接続している。パージガス圧力調整弁50と主復水器入
口弁51との間から分岐してパージ用真空ポンプ入口弁5
2,パージ用真空ポンプ53、パージ用真空ポンプ出口逆
止弁54及びパージ用真空ポンプ出口弁55が接続してい
る。
【0029】図2において3本並列配置して接続した各
中空糸膜モジュール39は除湿ユニット入口弁37及び除湿
ユニット出口弁41に接続している。除湿ユニット出口弁
41と活性炭式希ガスホールドアップ塔7との間から分岐
して除湿ユニットパージガス弁42,除湿ユニット出口パ
ージガス逆止弁43,パージガス入口逆止弁45及びパージ
ガス入口弁44が接続している。
【0030】除湿ユニット出口パージガス逆止弁43とパ
ージガス入口逆止弁45との間から分岐してパージガス流
量計46及びパージガス流量調整弁47が接続し、パージガ
ス流量調整弁47は配管を介して中空糸膜モジュール39に
接続している。パージガス入口弁44は系統空気配管に接
続する。中空糸膜モジュール39のパージガス出口側は主
復水器入口弁51に接続している。
【0031】除湿ユニット38は上流側に接続した排ガス
流量計34と運転モードにより、1台の除湿ユニット38か
ら全て(図示例では4台)の除湿ユニット38まで運転台
数がコントロールできるようになっている。
【0032】例えば、1台の除湿ユニット38の設定容量
を20Nm3 /hとし、除湿装置として除湿ユニット38が4
台設置されているとすると、通常運転時においては20Nm
3 /h以下であり、1台の除湿ユニット38で十分処理で
きることになり、残りの3台の除湿ユニット38は非常時
の予備にすることができる。また、プラント起動時の高
流量モードにおける運転では、例えば約80Nm3 /hの処
理量が必要となり、4台の除湿ユニット38を全て用いる
ことになる。
【0033】各中空糸膜モジュール39は図2に示すよう
に、水蒸気透過係数の大きい中空糸膜40が密封容器(符
号は付していない)内に収納されて、それぞれの密封容
器の上下に配管とバルブが連結されており、図3に示し
た真空ポンプ8により吸引された排ガスはこれら各中空
糸膜40の内部を通過するようになっている。
【0034】各除湿ユニット38へ流れる排ガスの温度
は、図1に示すように復水器5の出口側に設けた復水器
出口温度計30により測定され、中空糸膜40の設定温度
(例えば50℃)以上となった場合には警報を発するか、
または復水器出口循環水ライン弁32を開にして主復水器
側へ循環し、除湿ユニット38へ排ガスを流さないように
する。
【0035】また、復水器出口温度計30と除湿ユニット
入口流量計34との間に設けた復水器出口圧力計31により
系統の圧力を測定し、系統運転設定圧力(例えば大気
圧)以上になった場合、復水器出口循環水ライン弁32を
開としてその下流側に設けた復水器出口循環水ライン圧
力調整弁33の調整により、系統の圧力を設定値以内とす
る。
【0036】また、除湿ユニット入口流量計34により各
除湿ユニット38の処理量に適した流量を除湿ユニット入
口流量調整弁35を調整することによって確保し、系統の
安定運転を行っている。除湿ユニット38の上流側には運
転中の系内の水分を除去し、水滴付着による除湿ユニッ
ト38の性能劣化を防止するための水分除去装置36を設け
ている。
【0037】また、中空糸膜モジュール39内での水分の
付着,滞留を防ぐためにも、排ガスの流れを水分除去装
置36から活性炭式希ガスホールドアップ塔7へアッパー
フロート(下から上への流れ)となるように中空糸膜モ
ジュール39を垂直に設置して配管接続することとする。
【0038】各除湿ユニット38は図2に示すように除湿
ユニット38内の中空糸膜モジュール39により乾燥された
一次側ガスの一部(例えば15%以上)をパージ用として
用い、パージガス量はパージガス流量計46により図1に
示す除湿ユニット入口流量計34により測定した排ガス処
理量の例えば約15%以上に当たる量をパージガス量調整
弁47を調整することにより確保する。
【0039】また、除湿システム運転初期時等の運転が
安定していない場合には、除湿ユニットパージガス弁42
を閉とし、パージガス入口弁44を開とすることによっ
て、除湿ユニット38により乾燥された一次側ガスの一部
をパージガスとして使用する代りに、原子力発電プラン
ト内の乾燥された気体(例えば計装用空気など)を使用
し、運転に支障のないようにしている。
【0040】また、パージガスの圧力はパージガス圧力
計49の設定圧力により、パージガス圧力調整弁50により
圧力を調整されながら、主復水器の真空圧により、一次
側より低い圧力で吸引されるようになっている。
【0041】プラント起動時など主復水器の真空圧が低
い場合は、主復水器入口弁51を閉として、パージ用真空
ポンプ入口弁52,パージ用真空ポンプ出口弁55を開にし
て、パージ用真空ポンプ53を駆動することにより、パー
ジガス圧力を負圧とすることによって、一次側より低い
圧力で吸引されるようになっている。
【0042】これにより、各中空糸膜40内を流れる排ガ
ス中の水蒸気分が各中空糸膜40を透過して分離除去さ
れ、排ガスの相対湿度が所要パーセント、例えば40%以
下となるようになっている。パージ用ガスも、処理ユニ
ットの運転系統に対して、パージガス入口弁42,パージ
ガス出口弁47の切替えにより選択できるようになってい
る。
【0043】次に各除湿ユニット38における湿分除去方
法について説明する。図1において、再結合器4からの
排ガスは復水器5で蒸気が冷却され、凝縮された排ガス
は、系統を吸引する真空ポンプ8(図3参照)により、
水分除去装置36を通り排ガス中の余分な水分が除去さ
れ、図2に示す除湿ユニット入口弁37を介して除湿ユニ
ット38に導かれ、中空糸膜モジュール39内の中空糸膜40
を通過する。
【0044】この際、中空糸膜モジュール39内部は、乾
燥されたパージガスをパージガス量調整弁47により適切
な流量に調整され、中空糸膜モジュール39内部(中空糸
膜40の外側)に流れ、水蒸気透過性向上を図る。
【0045】また、中空糸膜モジュール39の内部(中空
糸膜40の外側)を真空引きして、一次側系統の圧力より
低い圧力に保持するために、主復水器の真空度を利用
し、パージガス出口弁48を介してパージガス圧力計49の
設定値によりパージガス圧力調整弁50により圧力調整す
る。これにより適切な真空引きを実施するので、中空糸
膜40内側を流れる排ガス中の水蒸気分は中空糸膜40を透
過して除去され、主復水器へ排出される。
【0046】このため、中空糸膜モジュール39を透過し
た後の排ガスは、その相対湿度が所要のパーセント、例
えば40%以下となり、除湿ユニット出口弁41を介して活
性炭式希ガスホールドアップ塔7(図3参照)に導かれ
て遅延処理がなされる。
【0047】除湿ユニット38にトラブル等が発生し、除
湿ユニット38の出口の露点計56が設定値より大きくなっ
た場合には除湿ユニット入口弁37,除湿ユニット出口弁
41,パージガス入口弁42及びパージガス出口弁48が閉と
なる。これとともに、別の待機している除湿ユニット入
口弁37,除湿ユニット出口弁41,パージガス入口弁42及
びパージガス出口弁48が開となり、待機している除湿ユ
ニット38側に系統が切替えられる。
【0048】また、除湿ユニット38の系統の切替えを実
施しても、なおかつ露点計56が設定値より多くなった場
合は、活性炭式希ガスホールドアップ塔入口弁60が閉と
なり、除湿ユニット出口循環ライン弁61が開となり、主
復水器への循環ラインが作動し、系統の安全確保を図
る。この場合、除湿系統の圧力は除湿ユニット出口循環
ライン圧力調整弁62で調整される。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、排ガス流量に対応し
て、除湿ユニットを選択することができ、例えばプラン
ト起動時の高流量運転時には全ての除湿ユニットを使用
し、通常運転時の場合は1基の除湿ユニットで対応でき
るように、処理する排ガス量の多少により、除湿ユニッ
トの使用ユニット基数のコントロールが簡単かつ有効に
行うことができる。また、除湿装置の細分化によりシス
テム運用の効率を図ることができる。
【0050】また、除湿ユニットの構成は配管とバルブ
が連結された中空糸膜モジュール単体を複数本セットと
して並列接続したものであり、特に多数の中空糸膜モジ
ュールを従来例のように単一の缶体内に組込んで構成し
たものではないため、設置スペースの面積が少なくて済
み、スペースの有効活用に寄与できる。
【0051】さらに、排ガスのろ過に中空糸膜を使用す
ることによりメンテナンスの手間が大幅に省略でき、経
済性が向上し、かつ処理装置の動的機器化により信頼性
が向上し、設備の合理化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性気体廃棄物の処理装置の第
1の実施の形態における除湿システムの構成を示す系統
図。
【図2】図1における除湿ユニット周りの構成を示す系
統図。
【図3】従来の放射性気体廃棄物の処理装置の構成を示
す系統図。
【図4】図3における除湿装置周りを示す系統図。
【符号の説明】
1…空気抽出器、2…水素再結合装置、3…予熱器、4
…再結合器、5…復水器、6…除湿装置、7…活性炭式
希ガスホールドアップ塔、8…真空ポンプ、9…排気
筒、10…活性炭式希ガスホールドアップ塔室、11…空調
設備、12,13…ダクト、14…活性炭式希ガスホールドア
ップ塔入口配管、15…除湿装置入口弁、16…除湿装置出
口弁、17…除湿装置中空糸膜モジュール、18…除湿装置
パージガス入口弁、19…除湿装置パージガス流量計、20
…除湿装置パージガス流量調整弁、21…除湿装置パージ
ガス出口弁、22…除湿装置パージガス圧力計、23…除湿
装置パージガス圧力調整弁、24…格納容器、25…上管
板、26…下管板、27…上蓋、28…下蓋、29…フランジ、
30…復水器出口温度計、31…復水器出口圧力計、32…復
水器出口循環ライン弁、33…復水器出口循環ライン圧力
調整弁、34…除湿ユニット入口流量計、35…除湿ユニッ
ト入口流量調整弁、36…水分除去装置、37…除湿ユニッ
ト入口弁、38…除湿ユニット、39…中空糸膜モジュー
ル、40…中空糸膜、41…除湿ユニット出口弁、42…除湿
ユニットパージガス弁、43…除湿ユニット出口パージガ
ス逆止弁、44…パージガス入口弁、45…パージガス入口
逆止弁、46…パージガス流量計、47…パージガス流量調
整弁、48…パージガス出口弁、49…パージガス圧力計、
50…パージガス圧力調整弁、51…主復水器入口弁、52…
パージ用真空ポンプ入口弁、53…パージ用真空ポンプ、
54…パージ用真空ポンプ出口逆止弁、55…パージ用真空
ポンプ出口弁、56…露点計、57…除湿ユニット出口圧力
計、58…除湿ユニット出口流量計、59…除湿ユニット出
口流量調整弁、60…活性炭式希ガスホールドアップ塔入
口弁、61…除湿ユニット出口循環ライン弁、62…除湿ユ
ニット出口循環ライン圧力調整弁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力発電プラントから発生した放射性
    気体廃棄物を、主復水器から空気抽出器を通し水素再結
    合装置に導いて水素ガスの再結合を行い、排ガス中の水
    素の量を可燃限界以下にするとともに減容処理を行った
    後に、水素再結合装置で処理された排ガスを除湿装置に
    導いて除湿を行い、次いで活性炭式希ガスホールドアッ
    プ塔に導いて放射能の減衰を行う放射性気体廃棄物の処
    理装置において、前記除湿装置は複数基の除湿ユニット
    が並列配置されて接続されたもので、前記除湿ユニット
    は密封容器内に多数本の中空糸膜を結束して収納した中
    空糸膜モジュール単体が複数本並列配置されて接続され
    たもので、前記複数本の中空糸膜モジュール単体にはそ
    れぞれ配管及びバルブが連結されてなることを特徴とす
    る放射性気体廃棄物の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記中空糸膜モジュールの二次側に前記
    除湿ユニットにより乾燥された一次側ガスの一部をパー
    ジ用として供給するように配管接続し、前記主復水器の
    真空圧、又はプラント起動時など前記主復水器の真空圧
    が低い場合は前記主復水器の上流側に設けたパージ用真
    空ポンプにより前記除湿ユニットの二次側を一次側圧力
    より低い圧力まで吸引して前記中空糸膜モジュールの一
    次側と二次側に水蒸気分圧差を設けるように配管接続し
    てなることを特徴とする請求項1記載の放射性気体廃棄
    物の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記除湿ユニットの前段に水分除去装置
    を設置してなることを特徴とする請求項1ないし2記載
    の放射性気体廃棄物の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記除湿ユニットの状態により所要のパ
    ーセント以下の湿度が得られない場合、前記除湿ユニッ
    トの下流側に設置された露点計により湿度を検知し、使
    用していない除湿ユニットに切替えるか、または前記主
    復水器への循環ライン系統に切替えて湿潤ガスの下流へ
    の流れを阻止するように配管接続してなることを特徴と
    する請求項1ないし3記載の放射性気体廃棄物の処理装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109545417A (zh) * 2018-11-19 2019-03-29 中广核工程有限公司 核电站去除放射性废气氢组分的系统

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