JP2001115881A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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- JP2001115881A JP2001115881A JP29690899A JP29690899A JP2001115881A JP 2001115881 A JP2001115881 A JP 2001115881A JP 29690899 A JP29690899 A JP 29690899A JP 29690899 A JP29690899 A JP 29690899A JP 2001115881 A JP2001115881 A JP 2001115881A
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】空燃比を、外乱の影響を抑制しつつ高精度に制
御する。 【解決手段】切換関数Sを目標空燃比と実空燃比との偏
差の関数とし、切換平面(S=0)でゲイン1の正負が
反転する値を積分して算出される非線形項を用いたスラ
イディングモード制御により、空燃比のフィードバック
制御を行なうようにした。
御する。 【解決手段】切換関数Sを目標空燃比と実空燃比との偏
差の関数とし、切換平面(S=0)でゲイン1の正負が
反転する値を積分して算出される非線形項を用いたスラ
イディングモード制御により、空燃比のフィードバック
制御を行なうようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の空燃比
をフィードバック制御する装置に関し、特にスライディ
ングモード制御を用いてフィードバック制御する技術に
関する。
をフィードバック制御する装置に関し、特にスライディ
ングモード制御を用いてフィードバック制御する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両用内燃機関では、排気浄化や燃費向
上等を目的として、空燃比を目標値にフィードバック制
御することが一般的である。
上等を目的として、空燃比を目標値にフィードバック制
御することが一般的である。
【0003】このため、排気通路等に設けた空燃比セン
サによって空燃比を逐次検出しつつ、該検出空燃比を目
標空燃比に収束させるように、PID制御(比例・積分
・微分)等を用いて燃料供給量をフィードバック制御し
ている。
サによって空燃比を逐次検出しつつ、該検出空燃比を目
標空燃比に収束させるように、PID制御(比例・積分
・微分)等を用いて燃料供給量をフィードバック制御し
ている。
【0004】一方、外乱の影響を抑制したロバスト性の
高い制御として、スライディングモード制御が知られて
おり、ロボット制御等で多用されているが、該スライデ
ィングモード制御を用いて空燃比のフィードバック制御
を行なうことが提案されている(特開平8−23271
3号公報)。
高い制御として、スライディングモード制御が知られて
おり、ロボット制御等で多用されているが、該スライデ
ィングモード制御を用いて空燃比のフィードバック制御
を行なうことが提案されている(特開平8−23271
3号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記空
燃比のフィードバック制御に用いられているスライディ
ングモード制御は、エンジン毎の部品性能のバラツキ等
による影響が回避されず、高精度な制御を行なうことが
できなかった。これは、スライディングモード制御の設
計のため、エンジンの空燃比制御システムを各部の応答
遅れ等を考慮してモデル化しているためである。
燃比のフィードバック制御に用いられているスライディ
ングモード制御は、エンジン毎の部品性能のバラツキ等
による影響が回避されず、高精度な制御を行なうことが
できなかった。これは、スライディングモード制御の設
計のため、エンジンの空燃比制御システムを各部の応答
遅れ等を考慮してモデル化しているためである。
【0006】また、前記モデル化のため、極めて複雑か
つ面倒な作業を要し、車種やエンジン機種毎にモデル化
の適合を行なう必要があり、このようにして得られるス
ライディングモード制御に必要な切換平面も複雑な式で
表わされ、制御も複雑となっていた。
つ面倒な作業を要し、車種やエンジン機種毎にモデル化
の適合を行なう必要があり、このようにして得られるス
ライディングモード制御に必要な切換平面も複雑な式で
表わされ、制御も複雑となっていた。
【0007】本発明は、このような従来の課題に着目し
てなされたもので、エンジン毎のバラツキのない高精度
なスライディングモード制御による空燃比フィードバッ
ク制御を容易に行なえ、設計も容易で、車種、エンジン
に対する汎用性も有した内燃機関の空燃比制御装置を提
供することを目的とする。
てなされたもので、エンジン毎のバラツキのない高精度
なスライディングモード制御による空燃比フィードバッ
ク制御を容易に行なえ、設計も容易で、車種、エンジン
に対する汎用性も有した内燃機関の空燃比制御装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、図1に示すように、内燃機関の空燃比をフィ
ードバック制御する装置であって、空燃比をリニアに検
出する空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段による空
燃比検出値に基づいて、空燃比を目標空燃比に近づける
ようにフィードバック制御する空燃比フィードバック制
御手段と、前記フィードバック制御におけるフィードバ
ック制御量を、目標空燃比と前記空燃比検出手段によっ
て検出された検出空燃比との偏差を切換関数とするスラ
イディングモード制御によって算出するフィードバック
制御量算出手段と、を含んでいることを特徴とする。
る発明は、図1に示すように、内燃機関の空燃比をフィ
ードバック制御する装置であって、空燃比をリニアに検
出する空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段による空
燃比検出値に基づいて、空燃比を目標空燃比に近づける
ようにフィードバック制御する空燃比フィードバック制
御手段と、前記フィードバック制御におけるフィードバ
ック制御量を、目標空燃比と前記空燃比検出手段によっ
て検出された検出空燃比との偏差を切換関数とするスラ
イディングモード制御によって算出するフィードバック
制御量算出手段と、を含んでいることを特徴とする。
【0009】請求項1に係る発明によると、目標空燃比
と検出空燃比(実空燃比)との偏差(エラー量)を切換
関数Sとするスライディングモード制御によってフィー
ドバック制御量が算出され、該フィードバック制御量を
用いて空燃比のフィードバック制御が行なわれる。これ
により、S=0(即ちエラー量0)として定義される切
換平面上をスライディングしつつ空燃比が目標空燃比に
収束する。
と検出空燃比(実空燃比)との偏差(エラー量)を切換
関数Sとするスライディングモード制御によってフィー
ドバック制御量が算出され、該フィードバック制御量を
用いて空燃比のフィードバック制御が行なわれる。これ
により、S=0(即ちエラー量0)として定義される切
換平面上をスライディングしつつ空燃比が目標空燃比に
収束する。
【0010】ここで、切換関数Sの設定は、スライディ
ングモード制御の直接切換関数法と称される手法による
ものであり、切換平面(S=0)が達成したい状態(こ
の場合は空燃比を目標空燃比とする)となるような関数
として定義する手法である。この手法は、必ずしも状態
が切換平面上をスライディングする保証はないが、スラ
イディングすることが確認された場合は、最も良好なス
ライディングモード制御を行なうことができることを特
徴としている。即ち、切換平面が、空燃比センサや燃料
供給装置の応答性の変化等とは無関係に、目標値と実際
値との大小関係のみで決まっているからである。
ングモード制御の直接切換関数法と称される手法による
ものであり、切換平面(S=0)が達成したい状態(こ
の場合は空燃比を目標空燃比とする)となるような関数
として定義する手法である。この手法は、必ずしも状態
が切換平面上をスライディングする保証はないが、スラ
イディングすることが確認された場合は、最も良好なス
ライディングモード制御を行なうことができることを特
徴としている。即ち、切換平面が、空燃比センサや燃料
供給装置の応答性の変化等とは無関係に、目標値と実際
値との大小関係のみで決まっているからである。
【0011】そして、上記のように設定された切換関数
を用いて空燃比のスライディングモード制御を行なった
とき、切換平面上をスライディングすることが確認され
た。したがって、スライディングモード制御によるフィ
ードバック制御を、容易かつ高精度に行なうことができ
る。
を用いて空燃比のスライディングモード制御を行なった
とき、切換平面上をスライディングすることが確認され
た。したがって、スライディングモード制御によるフィ
ードバック制御を、容易かつ高精度に行なうことができ
る。
【0012】また、切換関数の設定のために、エンジン
をモデル化する複雑な作業が不要となり、車種やエンジ
ン機種毎のバラツキにも影響されず、汎用性を有する。
また、請求項2に係る発明は、前記フィードバック制御
量は、線形項と非線形項とを含んで構成されることを特
徴とする。
をモデル化する複雑な作業が不要となり、車種やエンジ
ン機種毎のバラツキにも影響されず、汎用性を有する。
また、請求項2に係る発明は、前記フィードバック制御
量は、線形項と非線形項とを含んで構成されることを特
徴とする。
【0013】請求項2に係る発明によると、スライディ
ングモード制御により算出されるフィードバック制御量
が、線形項と非線形項とを有する。
ングモード制御により算出されるフィードバック制御量
が、線形項と非線形項とを有する。
【0014】そして、線形項によって制御系の状態を切
換平面に近づける速さを調整しつつ、非線形項で切換平
面上に沿ったスライディングモードを生じさせることが
できる。
換平面に近づける速さを調整しつつ、非線形項で切換平
面上に沿ったスライディングモードを生じさせることが
できる。
【0015】また、請求項3に係る発明は、前記線形項
は、目標空燃比と検出空燃比との偏差の検出空燃比に対
する割合に比例した値に算出されることを特徴とする。
は、目標空燃比と検出空燃比との偏差の検出空燃比に対
する割合に比例した値に算出されることを特徴とする。
【0016】請求項3に係る発明によると、空燃比の状
態が切換平面から離れたときほど、これに比例して大き
な線形項が設定されるので、切換平面に速やかにかつオ
ーバーシュートを抑制しつつ接近させることができる。
態が切換平面から離れたときほど、これに比例して大き
な線形項が設定されるので、切換平面に速やかにかつオ
ーバーシュートを抑制しつつ接近させることができる。
【0017】また、請求項4に係る発明は、前記非線形
項は、前記切換関数の正負に応じて正負が切り換えられ
るフィードバックゲインを積分して算出されることを特
徴とする。
項は、前記切換関数の正負に応じて正負が切り換えられ
るフィードバックゲインを積分して算出されることを特
徴とする。
【0018】請求項4に係る発明によると、空燃比の状
態が切換平面を横切る毎に切換関数の正負が反転し、こ
れに応じて正負が反転するフィードバックゲインを積分
した値の非線形項により、空燃比の状態を切換平面上に
スライディングさせながら速やかに目標空燃比に収束さ
せることができる。
態が切換平面を横切る毎に切換関数の正負が反転し、こ
れに応じて正負が反転するフィードバックゲインを積分
した値の非線形項により、空燃比の状態を切換平面上に
スライディングさせながら速やかに目標空燃比に収束さ
せることができる。
【0019】また、請求項5に係る発明は、前記フィー
ドバックゲインの絶対値が、機関運転状態に応じて可変
に設定されることを特徴とする。
ドバックゲインの絶対値が、機関運転状態に応じて可変
に設定されることを特徴とする。
【0020】請求項5に係る発明によると、機関運転状
態に応じて絶対値が可変に設定されたフィードバックゲ
インを用いてフィードバック制御量の非線形項が算出さ
れる。
態に応じて絶対値が可変に設定されたフィードバックゲ
インを用いてフィードバック制御量の非線形項が算出さ
れる。
【0021】制御対象である吸気の空燃比が排気の空燃
比として空燃比検出手段に検出されるまでの遅れ時間
は、機関運転状態に応じて変化する。そこで、機関運転
状態に応じてフィードバックゲインを可変に設定するこ
とにより、前記遅れ時間中に積算される非線形項の値
を、一定化することができ、応答性を確保しつつ(一律
にフィードバックゲインを小さくすると応答性が悪化す
る)実空燃比の目標空燃比からのずれ量を適度に小さく
して、安定した空燃比フィードバック制御を行なえる。
比として空燃比検出手段に検出されるまでの遅れ時間
は、機関運転状態に応じて変化する。そこで、機関運転
状態に応じてフィードバックゲインを可変に設定するこ
とにより、前記遅れ時間中に積算される非線形項の値
を、一定化することができ、応答性を確保しつつ(一律
にフィードバックゲインを小さくすると応答性が悪化す
る)実空燃比の目標空燃比からのずれ量を適度に小さく
して、安定した空燃比フィードバック制御を行なえる。
【0022】また、請求項6に係る発明は、前記フィー
ドバックゲインの絶対値が、吸入空気量が小さいときは
小さい値に、吸入空気量が大きいときは大きい値に設定
されることを特徴とする。
ドバックゲインの絶対値が、吸入空気量が小さいときは
小さい値に、吸入空気量が大きいときは大きい値に設定
されることを特徴とする。
【0023】請求項6に係る発明によると、吸入空気量
が小さいときは、排気の流量が少ないため、シリンダか
らの排気が空燃比検出手段に到達する時間が短く、排気
の空燃比検出手段への接触圧力も小さいので、該排気の
空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きくなる。し
たがって、フィードバックゲインの絶対値を、吸入空気
量が小さいときは小さい値に、吸入空気量が大きいとき
は大きい値に設定することにより、前記遅れ時間中に積
算される非線形項の値を、一定化することができる。
が小さいときは、排気の流量が少ないため、シリンダか
らの排気が空燃比検出手段に到達する時間が短く、排気
の空燃比検出手段への接触圧力も小さいので、該排気の
空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きくなる。し
たがって、フィードバックゲインの絶対値を、吸入空気
量が小さいときは小さい値に、吸入空気量が大きいとき
は大きい値に設定することにより、前記遅れ時間中に積
算される非線形項の値を、一定化することができる。
【0024】また、請求項7に係る発明は、前記フィー
ドバックゲインの絶対値が、機関回転速度が低速である
ときは小さい値に、高速であるときは大きい値に設定さ
れることを特徴とする。
ドバックゲインの絶対値が、機関回転速度が低速である
ときは小さい値に、高速であるときは大きい値に設定さ
れることを特徴とする。
【0025】機関回転速度が低速のときは、シリンダか
らの排気が空燃比検出手段に到達する時間が短いので、
該排気の空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きく
なる。したがって、フィードバックゲインの絶対値を、
機関回転速度が低速であるときは小さい値に、高速であ
るときは大きい値に設定することにより、前記遅れ時間
中に積算される非線形項の値を、一定化することができ
る。
らの排気が空燃比検出手段に到達する時間が短いので、
該排気の空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きく
なる。したがって、フィードバックゲインの絶対値を、
機関回転速度が低速であるときは小さい値に、高速であ
るときは大きい値に設定することにより、前記遅れ時間
中に積算される非線形項の値を、一定化することができ
る。
【0026】また、請求項8に係る発明は、前記空燃比
検出手段は、排気中の特定成分に基づいて空燃比をリニ
アに検出する広域型空燃比センサであることを特徴とす
る。
検出手段は、排気中の特定成分に基づいて空燃比をリニ
アに検出する広域型空燃比センサであることを特徴とす
る。
【0027】請求項8に係る発明によると、広域型空燃
比センサによって空燃比を高精度に検出することがで
き、ひいてはスライディングモード制御による空燃比フ
ィードバック制御を高精度に行なうことができる。
比センサによって空燃比を高精度に検出することがで
き、ひいてはスライディングモード制御による空燃比フ
ィードバック制御を高精度に行なうことができる。
【0028】また、請求項9に係る発明は、前記空燃比
検出手段は、排気中の特定成分に基づいて空燃比のリッ
チ、リーンをオン、オフ的に検出する狭域型空燃比セン
サの検出値をリニアライズ処理して空燃比の検出値とす
ることを特徴とする。
検出手段は、排気中の特定成分に基づいて空燃比のリッ
チ、リーンをオン、オフ的に検出する狭域型空燃比セン
サの検出値をリニアライズ処理して空燃比の検出値とす
ることを特徴とする。
【0029】請求項9に係る発明によると、空燃比のリ
ッチ、リーンをオン、オフ的に検出する酸素センサ等の
狭域型空燃比センサを用いた場合でも、検出値をリニア
ライズ処理することにより、リニアな空燃比検出値を用
いて本発明に係るスライディングモード制御による空燃
比のフィードバック制御を行なうことができる。
ッチ、リーンをオン、オフ的に検出する酸素センサ等の
狭域型空燃比センサを用いた場合でも、検出値をリニア
ライズ処理することにより、リニアな空燃比検出値を用
いて本発明に係るスライディングモード制御による空燃
比のフィードバック制御を行なうことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。一実施形態におけるシステム構成を
示す図2において、機関11の吸気通路12には吸入空気流
量Qaを検出するエアフローメータ13及びアクセルペダ
ルと連動して吸入空気流量Qaを制御する絞り弁14が設
けられ、下流のマニホールド部分には気筒毎に燃料供給
手段としての電磁式の燃料噴射弁15が設けられる。
基づいて説明する。一実施形態におけるシステム構成を
示す図2において、機関11の吸気通路12には吸入空気流
量Qaを検出するエアフローメータ13及びアクセルペダ
ルと連動して吸入空気流量Qaを制御する絞り弁14が設
けられ、下流のマニホールド部分には気筒毎に燃料供給
手段としての電磁式の燃料噴射弁15が設けられる。
【0031】燃料噴射弁15は、マイクロコンピュータを
内蔵したコントロールユニット16からの噴射パルス信号
によって開弁駆動し、図示しない燃料ポンプから圧送さ
れてプレッシャレギュレータにより所定圧力に制御され
た燃料を噴射供給する。更に、機関11の冷却ジャケット
内の冷却水温度Twを検出する水温センサ17が設けられ
ると共に、排気通路18の排気中酸素濃度に応じて吸入混
合気の空燃比をリニアに検出する広域型の空燃比センサ
19が設けられ、更に下流側の排気中のCO,HCの酸化
とNOxの還元を行って浄化する三元触媒20が設けられ
る。
内蔵したコントロールユニット16からの噴射パルス信号
によって開弁駆動し、図示しない燃料ポンプから圧送さ
れてプレッシャレギュレータにより所定圧力に制御され
た燃料を噴射供給する。更に、機関11の冷却ジャケット
内の冷却水温度Twを検出する水温センサ17が設けられ
ると共に、排気通路18の排気中酸素濃度に応じて吸入混
合気の空燃比をリニアに検出する広域型の空燃比センサ
19が設けられ、更に下流側の排気中のCO,HCの酸化
とNOxの還元を行って浄化する三元触媒20が設けられ
る。
【0032】ここで、前記広域型の空燃比センサ19の構
造を、図3に基づいて説明する。ジルコニア(ZrO2)
等の固体電解質部材からなる基板31上には、酸素濃度測
定用の+電極32が設けられている。また、基板31には大
気が導入される大気導入孔33が開設され、この大気導入
孔33には、−電極34が+電極32に対向させて取り付けら
れている。
造を、図3に基づいて説明する。ジルコニア(ZrO2)
等の固体電解質部材からなる基板31上には、酸素濃度測
定用の+電極32が設けられている。また、基板31には大
気が導入される大気導入孔33が開設され、この大気導入
孔33には、−電極34が+電極32に対向させて取り付けら
れている。
【0033】このようにして、基板31と+電極32と−電
極34とにより酸素濃度検出部35が形成される。また、ジ
ルコニア等からなる固体電解質部材36の両面に一対の白
金からなるポンプ電極37, 38を設けて形成される酸素ポ
ンプ部39を有している。
極34とにより酸素濃度検出部35が形成される。また、ジ
ルコニア等からなる固体電解質部材36の両面に一対の白
金からなるポンプ電極37, 38を設けて形成される酸素ポ
ンプ部39を有している。
【0034】そして、該酸素ポンプ部39を、例えばアル
ミナで枠状に形成したスペーサ40を介して酸素濃度検出
部35の上方に積層して、酸素濃度検出部35と酸素ポンプ
部39との間に密閉された中空室41が設けられ、かつ、こ
の中空室41に機関の排気を導入するための導入孔42が酸
素ポンプ部39の固体電解質部材36に形成されている。
尚、前記スペーサ40の外周にはガラス製の接着剤43が充
填され、中空室41の密閉性を確保すると共に、基板31及
びスペーサ40と固体電解質36とを接着固定するようにし
てある。ここで、スペーサ40と基板31とは同時焼成して
結合されるため、中空室41の密閉性はスペーサ40と固体
電解質部材36とを接着することによって確保されるもの
である。また、酸素濃度検出部39には、暖機用のヒータ
ー44が内蔵されている。
ミナで枠状に形成したスペーサ40を介して酸素濃度検出
部35の上方に積層して、酸素濃度検出部35と酸素ポンプ
部39との間に密閉された中空室41が設けられ、かつ、こ
の中空室41に機関の排気を導入するための導入孔42が酸
素ポンプ部39の固体電解質部材36に形成されている。
尚、前記スペーサ40の外周にはガラス製の接着剤43が充
填され、中空室41の密閉性を確保すると共に、基板31及
びスペーサ40と固体電解質36とを接着固定するようにし
てある。ここで、スペーサ40と基板31とは同時焼成して
結合されるため、中空室41の密閉性はスペーサ40と固体
電解質部材36とを接着することによって確保されるもの
である。また、酸素濃度検出部39には、暖機用のヒータ
ー44が内蔵されている。
【0035】そして、導入孔42を介して中空室41に導入
された排気の酸素濃度を前記+電極32の電圧から検出す
る。具体的には、大気導入孔33内の大気中の酸素と中空
室41内の排気中の酸素との濃度差に応じて基板31内を酸
素イオン電流が流れ、これに伴って、+電極32に排気中
の酸素濃度に対応する電圧が発生する。
された排気の酸素濃度を前記+電極32の電圧から検出す
る。具体的には、大気導入孔33内の大気中の酸素と中空
室41内の排気中の酸素との濃度差に応じて基板31内を酸
素イオン電流が流れ、これに伴って、+電極32に排気中
の酸素濃度に対応する電圧が発生する。
【0036】そして、この検出結果に応じて中空室41内
の雰囲気を一定(例えば理論空燃比) に保つように酸素
ポンプ部39に流す電流値を可変制御し、その時の電流値
から排気中の酸素濃度が検出できる。
の雰囲気を一定(例えば理論空燃比) に保つように酸素
ポンプ部39に流す電流値を可変制御し、その時の電流値
から排気中の酸素濃度が検出できる。
【0037】具体的には、前記+電極32の電圧を、制御
回路45によって増幅処理した後、電圧検出抵抗46を介し
て電極37,38間に印加し、中空室41内の酸素濃度を一定
に保つようにする。
回路45によって増幅処理した後、電圧検出抵抗46を介し
て電極37,38間に印加し、中空室41内の酸素濃度を一定
に保つようにする。
【0038】例えば、排気中の酸素濃度の高いリーン領
域での空燃比を検出する場合には、外側のポンプ電極37
を陽極、中空室41側のポンプ電極38を陰極にして電圧を
印加する。すると、電流に比例した酸素(酸素イオンO
2- )が中空室41から外側に汲み出される。そして、印加
電圧が所定値以上になると、流れる電流は限界値に達
し、この限界電流値を前記制御回路45で測定することに
より排気中の酸素濃度、換言すれば、空燃比を検出でき
る。
域での空燃比を検出する場合には、外側のポンプ電極37
を陽極、中空室41側のポンプ電極38を陰極にして電圧を
印加する。すると、電流に比例した酸素(酸素イオンO
2- )が中空室41から外側に汲み出される。そして、印加
電圧が所定値以上になると、流れる電流は限界値に達
し、この限界電流値を前記制御回路45で測定することに
より排気中の酸素濃度、換言すれば、空燃比を検出でき
る。
【0039】逆に、ポンプ電極7を陰極、ポンプ電極38
を陽極にして中空室41内に酸素を汲み入れるようにすれ
ば、排気中の酸素濃度の低い空燃比リッチ領域での検出
ができる。
を陽極にして中空室41内に酸素を汲み入れるようにすれ
ば、排気中の酸素濃度の低い空燃比リッチ領域での検出
ができる。
【0040】かかる限界電流は、前記電圧検出抵抗46の
端子間電圧を検出する差動増幅器47の出力電圧から検出
する。図2に戻って、図示しないディストリビュータに
は、クランク角センサ21が内蔵されており、該クランク
角センサ21から機関回転と同期して出力されるクランク
単位角信号を一定時間カウントして、又は、クランク基
準角信号の周期を計測して機関回転速度Neを検出す
る。
端子間電圧を検出する差動増幅器47の出力電圧から検出
する。図2に戻って、図示しないディストリビュータに
は、クランク角センサ21が内蔵されており、該クランク
角センサ21から機関回転と同期して出力されるクランク
単位角信号を一定時間カウントして、又は、クランク基
準角信号の周期を計測して機関回転速度Neを検出す
る。
【0041】そして、前記コントロールユニット16は、
前記燃料噴射弁15からの燃料噴射量や点火時期を演算し
て制御する。ここで、空燃比のフィードバック制御領域
では、本発明に係るスライディングモード制御による空
燃比フィードバック制御を行なうように前記燃料噴射量
の演算を行なう。
前記燃料噴射弁15からの燃料噴射量や点火時期を演算し
て制御する。ここで、空燃比のフィードバック制御領域
では、本発明に係るスライディングモード制御による空
燃比フィードバック制御を行なうように前記燃料噴射量
の演算を行なう。
【0042】図4は、前記スライディングモード制御に
よる空燃比フィードバック制御の第1の実施の形態の制
御ブロック図を示す。非線形項演算部では、フィードバ
ック制御量の非線形項UNLを、次式により算出する。
よる空燃比フィードバック制御の第1の実施の形態の制
御ブロック図を示す。非線形項演算部では、フィードバ
ック制御量の非線形項UNLを、次式により算出する。
【0043】UNL=(ゲイン1)・|目標空燃比−実空
燃比|/(目標空燃比−実空燃比)+UNL(OLD) 即ち、スライディングモード制御において、直接切換関
数法によって、切換関数Sを切換関数法S=目標空燃比
−実空燃比とすることにより、切換平面S=0が所望の
状態である実空燃比=目標空燃比となり、該切換平面を
横切る毎にフィードバックゲインの増減方向(正負)が
切り換えられる。そして、このように切換平面で増減方
向(正負)が切り換えられるフィードバックゲインを積
分した値として非線形項UNLが算出される。
燃比|/(目標空燃比−実空燃比)+UNL(OLD) 即ち、スライディングモード制御において、直接切換関
数法によって、切換関数Sを切換関数法S=目標空燃比
−実空燃比とすることにより、切換平面S=0が所望の
状態である実空燃比=目標空燃比となり、該切換平面を
横切る毎にフィードバックゲインの増減方向(正負)が
切り換えられる。そして、このように切換平面で増減方
向(正負)が切り換えられるフィードバックゲインを積
分した値として非線形項UNLが算出される。
【0044】また、線形項演算部では、フィードバック
制御量の線形項ULを、次式により算出する。 UL=(ゲイン2)・(目標空燃比−実空燃比)/実空
燃比 この線形項ULは、例えば、目標空燃比が大きく切り換
えられたとき、状態を切換平面に近づける速度を調整す
るため設定される。即ち、偏差(=目標空燃比−実空燃
比)が大きいときほど大きい値に設定されて、速やかに
切換平面に近づけつつ切換平面に接近してくると小さい
値に減少して、オーバーシュートを抑制するように機能
する。
制御量の線形項ULを、次式により算出する。 UL=(ゲイン2)・(目標空燃比−実空燃比)/実空
燃比 この線形項ULは、例えば、目標空燃比が大きく切り換
えられたとき、状態を切換平面に近づける速度を調整す
るため設定される。即ち、偏差(=目標空燃比−実空燃
比)が大きいときほど大きい値に設定されて、速やかに
切換平面に近づけつつ切換平面に接近してくると小さい
値に減少して、オーバーシュートを抑制するように機能
する。
【0045】そして、前記線形項制御量ULと、非線形
項制御量UNLとを加算した値を、空燃比のフィードバッ
ク補正係数αの中央値(フィードバック補正無しに相当
する値:1.0)に加算し、リミッタ処理部で、上限値
以下、下限値以上となるようにリミッタ処理を行なった
後、出力する。
項制御量UNLとを加算した値を、空燃比のフィードバッ
ク補正係数αの中央値(フィードバック補正無しに相当
する値:1.0)に加算し、リミッタ処理部で、上限値
以下、下限値以上となるようにリミッタ処理を行なった
後、出力する。
【0046】以下、通常の空燃比制御と同様にして、吸
入空気量と機関回転速度等に基づいて算出された基本燃
料噴射量Tpを、水温等の各種補正係数COEFで補正
した値に、前記のように算出されたフィードバック補正
係数αを乗じ、バッテリ電圧補正分Tsを加算して、燃
料噴射量(燃料噴射パルス幅)Tiを算出し、燃料噴射
弁15に駆動信号(パルス)を出力して、相当量の燃料を
噴射させる。
入空気量と機関回転速度等に基づいて算出された基本燃
料噴射量Tpを、水温等の各種補正係数COEFで補正
した値に、前記のように算出されたフィードバック補正
係数αを乗じ、バッテリ電圧補正分Tsを加算して、燃
料噴射量(燃料噴射パルス幅)Tiを算出し、燃料噴射
弁15に駆動信号(パルス)を出力して、相当量の燃料を
噴射させる。
【0047】このようにすれば、スライディングモード
制御の直接切換関数法を用いて切換関数Sを設定し、切
換平面(S=0)が達成したい状態、即ち、空燃比が目
標空燃に一致する状態とし、かつ、該切換平面上をスラ
イディングしつつ目標空燃比に収束することが確認され
た。
制御の直接切換関数法を用いて切換関数Sを設定し、切
換平面(S=0)が達成したい状態、即ち、空燃比が目
標空燃に一致する状態とし、かつ、該切換平面上をスラ
イディングしつつ目標空燃比に収束することが確認され
た。
【0048】したがって、エンジンをモデル化して切換
関数を設定するような従来の空燃比のスライディングモ
ード制御に比較して、エンジン毎のバラツキによらず、
高精度なフィードバック制御を実現できる。
関数を設定するような従来の空燃比のスライディングモ
ード制御に比較して、エンジン毎のバラツキによらず、
高精度なフィードバック制御を実現できる。
【0049】また、エンジンをモデル化する複雑で面倒
な作業が不要となり、車種やエンジン機種毎のバラツキ
にも影響されず(適合作業が不要となる)、汎用性を有
する。
な作業が不要となり、車種やエンジン機種毎のバラツキ
にも影響されず(適合作業が不要となる)、汎用性を有
する。
【0050】なお、通常のPID制御と比較した場合、
例えば空燃比センサの応答性に経時変化や部品バラツキ
があったような場合、目標空燃比と実空燃比との大小関
係はあっていても偏差(エラー量)にはずれを生じるた
め、PID制御ではその影響を受けて好ましくない制
御、具体的には、目標空燃比への収束が遅くなるような
ことがある。これに対し、本実施の形態の制御では、目
標空燃比と実空燃比との大小関係の判別のみに基づい
て、偏差の大きさとは無関係に算出した非線形項を用い
て制御されるため、空燃比センサの応答性の経時変化や
部品バラツキによる影響を受けることなく、安定した制
御が行なえる。
例えば空燃比センサの応答性に経時変化や部品バラツキ
があったような場合、目標空燃比と実空燃比との大小関
係はあっていても偏差(エラー量)にはずれを生じるた
め、PID制御ではその影響を受けて好ましくない制
御、具体的には、目標空燃比への収束が遅くなるような
ことがある。これに対し、本実施の形態の制御では、目
標空燃比と実空燃比との大小関係の判別のみに基づい
て、偏差の大きさとは無関係に算出した非線形項を用い
て制御されるため、空燃比センサの応答性の経時変化や
部品バラツキによる影響を受けることなく、安定した制
御が行なえる。
【0051】次に、第2の実施の形態について説明す
る。本発明にかかるスライディングモード制御による
と、燃焼室へ供給されて燃焼に供する混合気の空燃比を
直接検出すれば、理想的な制御となるが、実際には、燃
焼室から排出されて排気となって空燃比センサに達し
て、検出されるまでの遅れが有り、この遅れ期間中に非
線形項が過剰補正されることとなる(図5参照)。
る。本発明にかかるスライディングモード制御による
と、燃焼室へ供給されて燃焼に供する混合気の空燃比を
直接検出すれば、理想的な制御となるが、実際には、燃
焼室から排出されて排気となって空燃比センサに達し
て、検出されるまでの遅れが有り、この遅れ期間中に非
線形項が過剰補正されることとなる(図5参照)。
【0052】この場合前記第1の実施の形態のように、
非線形項UNLのゲイン1を固定値とすると、運転状態に
よって遅れ時間が変化するため、遅れ時間が大きいとき
には、この間に算出される非線形項UNLの過剰補正量が
大きくなり、この値を小さくなるように、ゲイン1を小
さい値に設定すると、応答性が悪化する(切換平面への
接近が遅くなる)。
非線形項UNLのゲイン1を固定値とすると、運転状態に
よって遅れ時間が変化するため、遅れ時間が大きいとき
には、この間に算出される非線形項UNLの過剰補正量が
大きくなり、この値を小さくなるように、ゲイン1を小
さい値に設定すると、応答性が悪化する(切換平面への
接近が遅くなる)。
【0053】そこで、第2の実施の形態では、運転状態
によって、ゲイン1を可変に設定する構成とした。具体
的には、エアフロメータ13によって検出される吸入空気
量Qが小さいときは、排気の流量が少ないため、シリン
ダからの排気が空燃比センサ15に到達する時間が短く、
排気の空燃比センサ15への接触圧力も小さいので、該排
気の空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きくな
る。したがって、ゲイン1の絶対値を、吸入空気量が小
さいときは小さい値に、吸入空気量Qが大きいときは大
きい値になるように、補正値により補正して設定するよ
うにした。これにより、遅れ時間中に算出される非線形
項UNLの過剰補正量を一定化でき、応答性を確保しつつ
実空燃比の目標空燃比からのずれ量を適度に小さくし
て、運転状態変化による影響を小さくした安定したスラ
イディングモード制御を行なえる。
によって、ゲイン1を可変に設定する構成とした。具体
的には、エアフロメータ13によって検出される吸入空気
量Qが小さいときは、排気の流量が少ないため、シリン
ダからの排気が空燃比センサ15に到達する時間が短く、
排気の空燃比センサ15への接触圧力も小さいので、該排
気の空燃比が検出されるまでの遅れ時間は、大きくな
る。したがって、ゲイン1の絶対値を、吸入空気量が小
さいときは小さい値に、吸入空気量Qが大きいときは大
きい値になるように、補正値により補正して設定するよ
うにした。これにより、遅れ時間中に算出される非線形
項UNLの過剰補正量を一定化でき、応答性を確保しつつ
実空燃比の目標空燃比からのずれ量を適度に小さくし
て、運転状態変化による影響を小さくした安定したスラ
イディングモード制御を行なえる。
【0054】図6は、第2の実施の形態の制御ブロック
図を示す。また、非線形項UNLのゲイン1の絶対値を、
吸入空気量Qの代わりに、機関回転速度Neと負荷(例
えば基本燃料噴射量Tp)をパラメータとするマップテ
ーブルにより設定された補正値により補正する構成とし
てもよい。図7は、このようにした、第3の実施の形態
の制御ブロック図を示す。
図を示す。また、非線形項UNLのゲイン1の絶対値を、
吸入空気量Qの代わりに、機関回転速度Neと負荷(例
えば基本燃料噴射量Tp)をパラメータとするマップテ
ーブルにより設定された補正値により補正する構成とし
てもよい。図7は、このようにした、第3の実施の形態
の制御ブロック図を示す。
【0055】また、機関回転速度Neが低速のときは、
シリンダからの排気の流速が小さく空燃比センサ15に到
達する時間が短いので、該排気の空燃比が検出されるま
での遅れ時間は、大きくなる。したがって、簡易的に
は、非線形項UNLのゲイン1の絶対値を、機関回転速度
Neが低速であるときは小さい値に、高速であるときは
大きい値となるように、補正値により補正して設定する
構成としても、前記遅れ時間中に積算される非線形項U
NLの値を、一定化することができる。図8は、このよう
にした、第4の実施の形態の制御ブロック図を示す。
シリンダからの排気の流速が小さく空燃比センサ15に到
達する時間が短いので、該排気の空燃比が検出されるま
での遅れ時間は、大きくなる。したがって、簡易的に
は、非線形項UNLのゲイン1の絶対値を、機関回転速度
Neが低速であるときは小さい値に、高速であるときは
大きい値となるように、補正値により補正して設定する
構成としても、前記遅れ時間中に積算される非線形項U
NLの値を、一定化することができる。図8は、このよう
にした、第4の実施の形態の制御ブロック図を示す。
【0056】なお、空燃比をリニアに検出する検出手段
として、図3に示したような広域型の空燃比センサを使
用すれば、高精度に空燃比を検出できるが、空燃比をオ
ン、オフ的に検出する狭域型の空燃比センサ(一般的な
酸素センサ)を使用した場合でも、検出値を図9に示す
ようなリニアライズ処理を行なった上で使用すれば、本
発明を適用できる。
として、図3に示したような広域型の空燃比センサを使
用すれば、高精度に空燃比を検出できるが、空燃比をオ
ン、オフ的に検出する狭域型の空燃比センサ(一般的な
酸素センサ)を使用した場合でも、検出値を図9に示す
ようなリニアライズ処理を行なった上で使用すれば、本
発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成・機能を示すブロック図。
【図2】本発明に係る実施の形態のシステム構成を示す
図。
図。
【図3】同上の実施の形態の空燃比センサ及びその周辺
回路を示す図。
回路を示す図。
【図4】第1の実施の形態の制御ブロック図。
【図5】空燃比検出の遅れ時間の非線形項に与える影響
を示すタイムチャート。
を示すタイムチャート。
【図6】第2の実施の形態の制御ブロック図。
【図7】第3の実施の形態の制御ブロック図。
【図8】第4の実施の形態の制御ブロック図。
【図9】狭域型の空燃比センサの検出値をリニアライズ
処理する様子を示す図。
処理する様子を示す図。
11 内燃機関 15 燃料噴射弁 16 コントロールユニット 19 空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 370 F02D 45/00 370B G01N 27/41 G05B 13/00 A 27/419 G01N 27/46 325Z G05B 13/00 327G 327N 327H (72)発明者 渡邊 悟 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3G084 BA09 CA09 DA04 DA13 DA24 EA08 EB08 EB13 EC04 FA07 FA13 FA26 FA29 FA33 FA38 3G301 HA01 JA17 JA18 KA24 KA25 MA01 NA04 NB04 ND05 PA01Z PD02A PE01Z PE03Z 5H004 GA16 GB12 HA13 HB04 HB08 JA14 KA54 KA65 KA74 KB02 KB04 KB06 KC39 KC48 KC54 KC56
Claims (9)
- 【請求項1】内燃機関の空燃比をフィードバック制御す
る装置であって、 空燃比をリニアに検出する空燃比検出手段と、 前記空燃比検出手段による空燃比検出値に基づいて、空
燃比を目標空燃比に近づけるようにフィードバック制御
する空燃比フィードバック制御手段と、 前記フィードバック制御におけるフィードバック制御量
を、目標空燃比と前記空燃比検出手段によって検出され
た検出空燃比との偏差を切換関数とするスライディング
モード制御によって算出するフィードバック制御量算出
手段と、 を含んでいることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装
置。 - 【請求項2】前記フィードバック制御量は、線形項と非
線形項とを含んで構成されることを特徴とする請求項1
に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項3】前記線形項は、目標空燃比と検出空燃比と
の偏差の検出空燃比に対する割合に比例した値に算出さ
れることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の空燃
比制御装置。 - 【請求項4】前記非線形項は、前記切換関数の正負に応
じて正負が切り換えられるフィードバックゲインを積分
して算出されることを特徴とする請求項2又は請求項3
に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項5】前記フィードバックゲインの絶対値が、機
関運転状態に応じて可変に設定されることを特徴とする
請求項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項6】前記フィードバックゲインの絶対値が、吸
入空気量が小さいときは小さい値に、吸入空気量が大き
いときは大きい値に設定されることを特徴とする請求項
5に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項7】前記フィードバックゲインの絶対値が、機
関回転速度が低速であるときは小さい値に、高速である
ときは大きい値に設定されることを特徴とする請求項5
に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項8】前記空燃比検出手段は、排気中の特定成分
に基づいて空燃比をリニアに検出する広域型空燃比セン
サであることを特徴とする請求項1から請求項4のいず
れか1つ記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項9】前記空燃比検出手段は、排気中の特定成分
に基づいて空燃比のリッチ、リーンをオン、オフ的に検
出する狭域型空燃比センサの検出値をリニアライズ処理
して空燃比の検出値とすることを特徴とする請求項1か
ら請求項4のいずれか1つ記載の内燃機関の空燃比制御
装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29690899A JP2001115881A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
US09/691,209 US6453229B1 (en) | 1999-10-19 | 2000-10-19 | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine and method thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29690899A JP2001115881A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115881A true JP2001115881A (ja) | 2001-04-24 |
Family
ID=17839731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29690899A Pending JP2001115881A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001115881A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002103183A1 (en) * | 2001-06-19 | 2002-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
WO2002103182A1 (en) * | 2001-06-19 | 2002-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
JP2006291726A (ja) * | 2005-04-06 | 2006-10-26 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の空燃比推定装置 |
JP2008075458A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
JP2011043149A (ja) * | 2009-08-24 | 2011-03-03 | Daihatsu Motor Co Ltd | 制御装置 |
-
1999
- 1999-10-19 JP JP29690899A patent/JP2001115881A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002103183A1 (en) * | 2001-06-19 | 2002-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
WO2002103182A1 (en) * | 2001-06-19 | 2002-12-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
JP2003003892A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-01-08 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
US6920388B2 (en) | 2001-06-19 | 2005-07-19 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
US7162359B2 (en) | 2001-06-19 | 2007-01-09 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Device, method, and program recording medium for control of air-fuel ratio of internal combustion engine |
JP4490000B2 (ja) * | 2001-06-19 | 2010-06-23 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2006291726A (ja) * | 2005-04-06 | 2006-10-26 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の空燃比推定装置 |
JP4536572B2 (ja) * | 2005-04-06 | 2010-09-01 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の空燃比推定装置 |
JP2008075458A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
JP4694450B2 (ja) * | 2006-09-19 | 2011-06-08 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP2011043149A (ja) * | 2009-08-24 | 2011-03-03 | Daihatsu Motor Co Ltd | 制御装置 |
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