JP2001115442A - 地盤改良工法 - Google Patents

地盤改良工法

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JP2001115442A
JP2001115442A JP29265999A JP29265999A JP2001115442A JP 2001115442 A JP2001115442 A JP 2001115442A JP 29265999 A JP29265999 A JP 29265999A JP 29265999 A JP29265999 A JP 29265999A JP 2001115442 A JP2001115442 A JP 2001115442A
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ground
jet
rod
cross
injection
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Mitsuhiro Shibazaki
崎 光 弘 柴
Michihiko Watanabe
辺 道 彦 渡
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Chemical Grouting Co Ltd
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Chemical Grouting Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーバーラップする領域を発生させる事無
く、しかも、未改良の領域を発生させること無く、複数
の改良体を造成し、以って、広い範囲に亘る地盤改良を
可能ならしめる地盤改良工法の提供。 【解決手段】 噴射ノズル(N1、N2)を設けたロッ
ド(20)を改良するべき地盤に切削されたボーリング
孔内に挿入し、前記噴射ノズル(N1、N2)から地盤
を切削するための流体を噴射し(J1、J2)或いは地
盤改良材を噴射して地盤の切削と改良材との混合を行い
(ジェット噴射工程)、ロッド(20)を回転しながら
引き上げ、前記ジェット噴射工程で噴射される流体が交
差噴流(J1、J2、J1A、J2A)となる様に前記
噴射ノズル(N1、N2)は前記ロッド(20)に少な
くとも一対設けられており、前記ジェット噴射工程で
は、地盤を切削して改良材と混合する領域の断面形状が
非円形の閉じた形状となる様に、噴射ノズル(N1、N
2)の各々の噴射角度が規則的に変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤中に改良体を
造成する事により地盤を改良する地盤改良工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】その様な地盤改良について非常に有効な
工法として、所謂「ジェットグラウト工法」が良く知ら
れている。この工法(以下、「地盤改良工法」或いは
「従来の工法」等と記載する)は、改良するべき地盤に
ボーリング孔を切削し、先端にモニタを設けたロッドを
ボーリング孔内に挿入し、モニタに設けたノズルから水
平方向に地盤改良材(を含む)ジェットを噴射して、地
盤の切削と改良材との混合を行う。そして地盤の切削・
改良材との混合を行いつつ、ロッドを回転しながら地上
側へ引き上げる。これにより、地盤と地盤改良材との混
合物からなり、ジェット到達距離と等しい半径方向寸法
を有する円柱形の改良体を造成する事が出来る。
【0003】ここで、比較的広い範囲に亘って地盤改良
を行う必要がある場合には、図6で示す様に、複数の改
良体1、2、3を造成する事により、従来の技術では対
応してきた。その際に、未改良個所が発生しない様に、
改良体1、2、3の一部分(一部領域)をオーバーラッ
プさせて施工するのが一般的である。
【0004】しかし、図6においてハッチングを付して
示す領域(オーバーラップ領域)においては、一度造成
された改良体をジェットにより切削・混合して再度改良
することになる。そして、特に、符号123で示す中央
の領域では、合計3回改良される事になる。この様に、
同じ領域を複数回改良するという事は、地盤改良材を余
計に消費する事を意味するので、施工コストを高騰させ
る原因となる。
【0005】また、造成された改良体のオーバーラップ
領域をジェットにより切削する際に、改良体は地盤改良
材の混合物であるため、ジェットにより切削の際に発生
するスラリーは産業廃棄物として処理しなければならな
い。ここで、産業廃棄物の処理にはコストが嵩み、施工
費用を増加させる原因となってしまう、という問題も存
在する。
【0006】これに対して、図7で示す様に、造成され
た改良体1、2、3、4がオーバーラップしない様に施
工し、符号6、7で示す未改良の領域のみを別工程にて
改良する事も可能である。
【0007】しかし、図7で示す様な技術では、改良体
1、2、3、4にオーバーラップ領域が発生しない様に
造成する事がかなり困難である。また、未改良領域6、
7のみを改良する様に施工する事も、困難であり、特別
な機器等を必要とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、上述した
様なオーバーラップする領域を発生させる事無く、しか
も、未改良の領域を発生させること無く、複数の改良体
を造成し、以って、広い範囲に亘る地盤改良を可能なら
しめる地盤改良工法の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の地盤改良工法
は、噴射ノズルを設けたロッドを改良するべき地盤に切
削されたボーリング孔内に挿入する工程と、前記噴射ノ
ズルから地盤を切削するための流体を噴射し或いは地盤
改良材を噴射して地盤の切削と改良材との混合を行うジ
ェット噴射工程と、ロッドを回転しながら引き上げる工
程とを有し、前記ジェット噴射工程で噴射される流体が
交差噴流となる様に前記噴射ノズルは前記ロッドに少な
くとも一対設けられており、前記ジェット噴射工程で
は、地盤を切削して改良材と混合する領域の断面形状が
非円形の閉じた形状となる様に、噴射ノズルの各々の噴
射角度が規則的に変化することを特徴としている。
【0010】ここで、噴射ノズルの噴射角度とは、当該
ノズルから噴射されるジェット噴流とロッド中心線とが
為す角度であり、例えば、図1において符号θ、θAで
示す角度が相当する。勿論、本発明で用いられる噴射ノ
ズルは、その噴射角度が図1で示す角度θ、θAの2種
類の数値に限定されるものではない。所定の数値に無段
階に変化するか、或いは、極めて微小な角度毎にステッ
プ状に変化する様に構成されているのである。
【0011】本発明の地盤改良工法の実施に際して、前
記ジェット噴射工程では、交差噴流を噴射する一対の噴
射ノズルから地盤を切削するための流体を噴射し、ロッ
ド先端のモニタに設けられた噴射ノズルから地盤改良材
を噴射するのが好ましい。或いは、前記ジェット噴射工
程では、交差噴流を噴射する一対の噴射ノズルから地盤
改良材を噴射し、該地盤改良材が地盤を切削するための
流体として作用するのが好ましい。
【0012】かかる構成を具備する本発明によれば、前
記ジェット噴射工程で噴射される流体が交差噴流となる
様に前記噴射ノズルは前記ロッドに少なくとも一対設け
られており、前記ジェット噴射工程では、噴射ノズルの
各々の噴射角度が規則的に変化する様に構成されてい
る。ここで、交差噴流を噴射する一対のノズルの噴射角
度が変化すれば、交差噴流の衝突点(交差箇所)とノズ
ルとの水平方向距離も変化する。そして、交差噴流の衝
突点とノズルとの水平方向距離は、交差噴流が地盤を切
削して到達する到達距離であり、改良材と混合する領域
の断面における半径方向寸法に相当する。そして、当該
断面における半径方向寸法が変化すれば、当該断面の形
状は非円形となる。すなわち本発明によれば、地盤を切
削して改良材と混合する領域の断面形状を非円形の閉じ
た形状とすることが出来る。
【0013】そして、断面が非円形の閉じた形状の改良
体、例えば矩形状断面を有する改良体が造成されれば、
複数箇所にわたって改良体を造成する際に、重複して改
良される領域(オーバーラップ領域)が発生しない。そ
のため、少なくともオーバーラップ領域に使用される分
の地盤改良材の使用量が節約される。また、ジェット噴
射により地盤を切削する際に、オーバーラップ箇所を切
削する必要が無いので、オーバーラップ箇所の切削によ
り発生する産業廃棄物を処理する必要が無くなり、その
分だけ産業廃棄物処理コストが節約できる。
【0014】本発明の実施に際して、噴射ノズルの各々
の噴射角度を変化するための機構としては、交差噴流を
噴射する上下一対のノズルの各々とそれぞれ一体的に回
動する上下一対のノズル回動部材と、該ノズル回動部材
をそれぞれ回動する上下一対のリンクバーと、該リンク
バーの各々をロッドの長手方向に移動し且つ雌ネジ部を
有する上下一対の雌ネジ部材と、該雌ネジ部材の各々と
螺合する雄ネジ部を上下の領域にそれぞれ形成している
スクリューロッドとを含み、該スクリューロッドの上下
の雄ネジ部は互いに逆方向に形成されており、地上側か
ら操作して前記スクリューロッドを回転せしめる回転部
材とを含んで構成されているのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面の図1−図5を参
照して、本発明の実施形態について説明する。なお、同
様な部材には同様な符号が付されている。
【0016】先ず、図1、図2を参照して、断面正方形
の改良体10(地盤を切削して改良材と混合する領域)
を造成する技術、特に改良するべき地盤を非円形(例え
ば正方形)に切削する態様について説明する。
【0017】地盤改良工法の施工に際しては、先ず、図
示はされていないが、改良するべき地盤にボーリング孔
を切削し、該ボーリング孔内に噴射ノズルN1、N2を
設けたロッド20を挿入する。そして、噴射ノズルN
1、N2から、それぞれ、ジェットJ1、J2を噴射す
る。
【0018】ここでジェットJ1、J2は、改良すべき
地盤を切削するための切削用流体ジェットである。そし
て、造成されるべき改良体の断面寸法、断面形状等を高
精度に造成するため、ジェットJ1、J2は、到達距離
を高精度にて制御することが出来る交差噴流を構成して
いる。換言すれば、ノズルN1、N2は、交差噴流を噴
射する一対のノズルを構成する。
【0019】噴射ノズルN1、N2は、図8−図10を
参照して後述する機構(図1−図4では図示せず)によ
り、その噴射角度(例えば図1に示す角度θ、θA)が
自動的に変化する様に構成されている。ここで、噴射ノ
ズルN1、N2の噴射角度が変化するに際しては、ノズ
ルN1から噴射するジェットJ1と、ノズルN2から噴
射するジェットJ2とが衝突して交差噴流を構成する様
に、その変化量を同期して制御されている。すなわち、
図1において実線で示す様なジェットJ1、J2が噴射
される場合(交差点は符号Pで示されている)であって
も、点線で示す様なジェットJ1A、J2Aが噴射され
る場合(交差点は符号PAで示されている)であって
も、掘削距離(図1ではそれぞれ符号L1、L2で示
す)を高精度に制御出来る様に、必ず交差噴流とするべ
く噴射ノズルN1、N2の噴射角度が決定される。
【0020】ここで、図1においては、実線で示す様な
交差噴流J1、J2が噴射される場合、ノズルN1、N
2の噴射角度が符号θで示されている。一方、点線で示
す様な交差噴流J1A、J2Aが噴射される場合におけ
るノズルN1、N2の噴射角度は符号θAで示されてい
る。
【0021】図1を参照すれば明らかなように、ノズル
N1、N2の噴射角度θ、θAと、交差噴流の到達距離
L1、L2とは、1:1の対応をしている。従って、図
示しない機構によりノズル噴射角度を制御すれば、交差
噴流の到達距離、すなわち改良すべき地盤の掘削距離
が、制御される事となる。
【0022】図示しないボーリング孔にロッド20を挿
入し、図示しない手段によりロッド20を回転しつつ、
ジェットJ1、J2(J3:図3参照)を噴射しながら
引き上げる事により、改良体は造成される。このロッド
20を回転する際に、ノズル噴射角度を変化させれば、
非円形の閉じた断面形状の改良体を造成できる。ここ
で、造成される改良体の断面形状を、例えば正方形にす
る場合について、図2をも参照して説明する。
【0023】図2において、断面正方形の改良体10を
造成するため、改良すべき地盤を正方形断面(符号1
0)に掘削するに際しては、中央のロッド20からの掘
削距離は、正方形の各辺の中央(例えば図2において交
差噴流J1A、J2Aの交差点PAで示す箇所)が最も
短く、正方形の頂点部分(例えば図2において交差噴流
J1、JAの交差点Pで示す箇所)が最も長い。
【0024】従って、ノズルN1、N2の噴射角度を調
節する機構(図8−図10及び後述の説明参照)によ
り、噴流が正方形の頂点に向けて噴射される時点におい
ては、ノズルN1、N2の噴射角度を図1において符号
θで示す角度とする。一方、噴流が正方形の各辺の中央
に向けて噴射される時点においては、ノズルN1、N2
の噴射角度を図1において符号θAで示す距離とすれば
良い。そして、正方形の各頂点と各辺中央との間の領域
については、ロッド20のノズルから正方形の当該部分
までの距離に対応して、ノズル噴射角度を調節すれば良
いのである。
【0025】図3で示す地盤改良に際しては、ボーリン
グ孔内に挿入されたロッド20には、噴射ノズルN1、
N2、N3が設けられている。そして、噴射ノズルN
1、N2、N3からは、それぞれ、ジェットJ1、J
2、J3が噴射されている。
【0026】ここで、上述した様に、ジェットJ1、J
2は改良すべき地盤を切削するための切削用流体ジェッ
トであり、例えば高圧水ジェット、或いは、高圧水ジェ
ットを圧縮エアのジェットで包囲した複合構造を有する
ジェット等で構成されている。そして上述した通り、ジ
ェットJ1、J2は交差噴流を構成している。図3中、
符号Pは、交差噴流J1、J2の衝突点(交差箇所)を
示している。
【0027】一方、ジェットJ3は地盤改良材のジェッ
トであり、ジェットJ1、J2により切削された地盤と
地盤改良材とを混合する作用を奏する。すなわち、前記
ジェット噴射工程は、図3の実施形態では、ジェットJ
1、J2、J3により行われる。
【0028】しかしながら、図4で示す様に、ロッド2
0には交差噴流を構成するジェットJ1、J2を噴射す
るノズルN1、N2のみを設け、ジェットJ1、J2を
地盤改良材の噴流で構成しても良い。換言すれば、図4
の実施形態では、ジェットJ1、J2により地盤の切削
及び地盤改良材との混合を同時に行うことも可能であ
り、図3の場合、前記ジェット噴射工程は当該ジェット
J1、J2で行われる。
【0029】なお、図1、図2においては、ジェットJ
1、J2のみが示されているが、図4の実施形態に限定
する訳ではない。図3の実施形態を行うに際しては、図
1、図2において地盤改良材のジェット噴流J3の図示
が省略されているのである。換言すれば、図3の実施形
態であっても、図4の実施形態においても、図1、図2
で示すような態様で、非円形断面に切削されるのであ
る。
【0030】図5は、図1−図4の実施形態により正方
形断面を有する改良体を造成して行われる地盤改良工法
の施工の概要を示している。図5から明らかように、図
1−図4の実施形態により断面正方形の改良体10が造
成されると、図5において点線で示す様に、改良体10
を複数造成したとしても、改良体10の断面が正方形で
あるため、図6の従来技術のように地盤改良個所が重複
してしまう事は無い。また、正方形断面を有する改良体
同士が隣接する様に造成すれば、図7で示す従来技術の
ような未改良領域(図7においてハッチングを付して示
す領域6、7)の残存、という問題を解消することが出
来る。
【0031】図5において、符号20で示すのはロッド
であり、ロッド20からは地盤改良材を含むジェットJ
1、J2、J3が噴射される。ここでジェットJ1、J
2、J3については、図3、図4を参照して上述した通
りであり、ジェットJ1、J2により改良すべき地盤を
切削し、J3により地盤改良材と混合する。但し、ジェ
ットJ1、J2を地盤改良材の噴流で構成し、ジェット
J1、J2により地盤の切削及び地盤改良材との混合を
同時に行うことも可能である。
【0032】次に、図8−図10を参照して、ノズルN
1、N2の噴射角度を調節する機構について説明する。
本発明の実施に際しては、図8において、地盤Gにボー
リング孔Hを掘削し、当該ボーリング孔Hにモニタ20
を挿入し、該モニタ20は、三重管31を介してボーリ
ングマシン21により、回転及び上下動される。このモ
ニタ20に設けられた一対のノズルN1、N2から交差
噴流を噴射するに際して、ノズルN1、N2の噴射角度
を調節する必要がある。
【0033】地上側に設けられたウインチ32によりワ
イヤWを巻き取れば、スイベル33を介して、(ワイヤ
Wが巻き付いている)滑車34及びそれと一体となった
第1の傘歯車35が回転する。そして、第1の傘歯車3
5と噛み合っている第2の傘歯車36及びそれと一体の
スクリューロッド37が回転し、スクリューロッド37
に形成された雄ネジ部38も回転する。なお、前記スイ
ベル33は、三重管(ロッド)31が回転しても、ワイ
ヤWが当該ロッド31に巻き付かない或いは絡み付かな
い様にするために、設けられている。
【0034】雄ネジ部11には、それと噛み合った雌ネ
ジを有する雌ネジ部材39が設けられており、雌ネジ部
材39は雄ネジ部11の周囲を回転しない様に構成され
ている(雄ネジ部11を太陽とすれば、雌ネジ部材39
は公転運動を行う事は無い)ので、雄ネジ部11の回転
に対応して雌ネジ部材39は上下動を行う。
【0035】ここで、雌ネジ部材39はリンクバー40
とピン41により結合されており、リンクバー40はピ
ン42によりノズル組み立て体の円盤状部材43に結合
している。雌ネジ部材39が上下動すれば、その上下動
は、リンクバー40を介して円盤状部材43の時計方向
或いは反時計方向の回動に変換される。そして、円盤状
部材43の回動は、ノズル組み立て体の軸44を介し
て、ノズルN1、N2の俯仰運動すなわちノズルN1、
N2の噴射角度調節運動に変換されるのである。
【0036】ここで、スクリューロッド37には、ノズ
ルN1側(上方)の雄ネジ部38と、ノズルN2側(下
側)の雄ネジ部38Lとが設けられている。そして、雄
ネジ部38、38Lは、それぞれ逆方向に雄ネジが形成
されている。従って、上方の円盤状部材43と下方の円
盤状部材43Lとの回動方向も逆向きとなり、ノズルN
1とノズルN2の俯仰運動の向きも逆となる。
【0037】但し、回動方向は逆向きであっても、円盤
状部材43、43Lの回動角度及びノズルN1、N2の
俯仰運動の角度の絶対値は同じである。換言すれば、ノ
ズルN1、N2の俯仰運動は、同一角度で上下逆向きに
行われるのである。
【0038】ここで、ウインチ32、ワイヤW、スイベ
ル33、滑車34、第1の傘歯車35、第2の傘歯車3
6は、「地上側から操作して前記スクリューロッドを回
転せしめる回転機構」を構成している。また、円盤状部
材43、43Lは「交差噴流を噴射する上下一対のノズ
ルの各々とそれぞれ一体的に回動する上下一対のノズル
回動部材」を構成し、リンクバー40、40Lは「ノズ
ル回動部材をそれぞれ回動する上下一対のリンクバー」
を構成し、雌ネジ部材39、39Lは「リンクバーの各
々をロッドの長手方向に移動し且つ雌ネジ部を有する上
下一対の雌ネジ部材」を構成し、スクリューロッド37
は「雌ネジ部材の各々と螺合する雄ネジ部を上下の領域
にそれぞれ形成しているスクリューロッド」を構成す
る。そして、雄ネジ部38、38Lは、それぞれ「スク
リューロッドの上下の雄ネジ部」を構成する。
【0039】地上側のウインチ32でワイヤWを巻き取
り、滑車34を或方向に回転した際には、スプリング4
6は巻き取られた分だけ伸長する。ここで、ワイヤWは
滑車34に巻き付いた後に、スプリング46の先端部4
6Eに結合されている。従って、ワイヤWの巻き取り終
了後、ウインチ32を逆方向に回転してワイヤWを送り
出すと、伸長したスプリング46が収縮してワイヤWを
引っ張るので、該ワイヤWは滑車34を逆方向に回転さ
せることになる。すなわち、図8−図10の機構によれ
ば、滑車34或いはスクリューロッド37を、いずれの
方向にも回転する事が出来るのである。
【0040】この様に、図8−図10の機構を用いれ
ば、ノズルN1、N2の噴射角度を自在に調節出来るの
である。すなわち、ワイヤWの移動距離はウインチ32
の巻き取り量を求める事によって容易に計測する事が出
来、ワイヤWの移動距離が求まれば、円盤状部材43、
43Lの回動角度及びノズルN1、N2の俯仰運動の角
度が求まり、ジェットJ1、J2の交差点P、PAの位
置が容易に制御されるのである。そして、ウインチ32
を公知技術を用いて規則的に正転或いは逆転すれば、円
盤状部材43、43Lの回動角度及びノズルN1、N2
の俯仰運動の角度は規則的に変化して、ジェットJ1、
J2の交差点P、PAの半径方向位置(寸法)も規則的
に変化する事になる。
【0041】ここで、ノズルN1、N2の深度(三重管
31の長手方向における位置)及び交差噴流(J1、J
2)の周方向位置は、三重管31の地上部分やボーリン
グマシン21により容易に求められる。そして上述した
通り、ジェットJ1、J2の交差点P、PAの位置、す
なわち造成されるべき地中固結体の当該深度における断
面半径寸法が自在に制御されるので、多様な断面形状の
地中固結体を造成する事が可能となるのである。
【0042】なお、上述したスイベル33に代えて、ウ
インチ32(他の巻き掛け伝導部材の貯蔵、引出し手段
も可能)におけるワイヤ引出し手段を、三重管31の回
転に同期して当該三重管31の周りを回動(公転)せし
め、以って、ワイヤWが三重管31の外周部に巻き付く
のを防止する事が出来る。また、チェーンとスプロケッ
ト、ラックとピニオン等の様に直線運動を回転運動に変
換する機構であって、直線運動を行う部材の長さ方向寸
法を非常に長くすることが出来れば、図8−10の実施
形態におけるワイヤWと滑車34に代える事が出来る。
【0043】図示の実施形態おいて、正方形10の角部
には若干のアールがつくが、直角な角部とアールのつい
た角部との差異は、実際の地盤改良工法施工に際しては
無視出来る程度の小さなものである。また、図示の実施
形態では正方形断面を有する改良体を造成するが、ノズ
ルの噴射角度を適宜制御する事により、正方形以外の非
円形の閉じた断面形状を有する改良体、例えば矩形断面
を有する改良体を造成する事も可能である。
【0044】
【発明の効果】上述した本発明の作用効果について、以
下に列挙する。 (1) ノズル噴射角度の制御を変更するという簡単な
措置により、造成される改良体の断面形状を変化させる
事が出来る。 (2) 適用範囲が極めて広い。 (3) 複数箇所にわたって改良体を造成する際に、重
複して改良される領域(オーバーラップ領域)が発生し
ない。 (4) 地盤改良材の使用量が節約される。 (5) 地盤改良材を包含した産業廃棄物の発生量が減
少するので、産業廃棄物処理コストが節約できる。 (6) 簡単な機構で実施可能であり、組み立てコス
ト、施工コストが低減し、地盤改良工法に費やされる労
力が節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における交差噴流到達距離の制御を模式
的に示す図。
【図2】本発明における交差噴流到達距離の制御を示す
平面図。
【図3】本発明で用いられるロッドの1例を示す正面
図。
【図4】本発明で用いられるロッドの他の例を示す正面
図。
【図5】本発明による地盤改良工法の施工の概要を示す
平面図。
【図6】従来の改良工法の問題点を説明する平面図。
【図7】その他の従来の改良工法における問題点を説明
する平面図。
【図8】交差噴流の噴射角度を調節する機構の1例を示
す正面図。
【図9】図8の機構の要部を模式的に示す部分拡大正面
図。
【図10】図8の機構の要部を模式的に示す部分拡大平
面図。
【符号の説明】
1、2、3、4、10・・・改良体 20・・・モニタ 22・・・長孔 J1、J2、J3、J1A、J2A・・・ジェット L、L1、L2・・・ジェット到達距離 20・・・ロッド N1、N2、N1A、N2A・・・ノズル P、PA・・・交差噴流の衝突箇所(交差点) S1、S2・・・軸線方向のノズル間隔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴射ノズルを設けたロッドを改良するべ
    き地盤に切削されたボーリング孔内に挿入する工程と、
    前記噴射ノズルから地盤を切削するための流体を噴射し
    或いは地盤改良材を噴射して地盤の切削と改良材との混
    合を行うジェット噴射工程と、ロッドを回転しながら引
    き上げる工程とを有し、前記ジェット噴射工程で噴射さ
    れる流体が交差噴流となる様に前記噴射ノズルは前記ロ
    ッドに少なくとも一対設けられており、前記ジェット噴
    射工程では、地盤を切削して改良材と混合する領域の断
    面形状が非円形の閉じた形状となる様に、噴射ノズルの
    各々の噴射角度が規則的に変化することを特徴とする地
    盤改良工法。
  2. 【請求項2】 前記ジェット噴射工程では、交差噴流を
    噴射する一対の噴射ノズルから地盤を切削するための流
    体を噴射し、ロッド先端のモニタに設けられた噴射ノズ
    ルから地盤改良材を噴射する請求項1の地盤改良工法。
  3. 【請求項3】 前記ジェット噴射工程では、交差噴流を
    噴射する一対の噴射ノズルから地盤改良材を噴射し、該
    地盤改良材が地盤を切削するための流体として作用する
    請求項1の地盤改良工法。
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