JP3705503B2 - 地中固結体築造工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧流体ジェット(例えば高圧水ジェット)による地中固結体築造工法に関し、特に断面形状が非円形の地中固結体を築造するのに好適な高圧流体ジェットを用いた地中固結体築造工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のコラムジェットをはじめとする高圧流体ジェットによる地中連壁等の改良体を造成する地中固結体築造工法では、それぞれの工法による差異はあるが、同一地盤ではジェットのエネルギ量を一定にして施工するため、その仕上りは円形断面となり、例えば図15に示すような長さEが例えば5800mm、幅Fが例えば3200mmの矩形断面の改良体Aを、直径Dが例えば2000mmの固結体Cで造成する場合は、隣り合う固結体C同志のオーバラップが大きくなるので、図示の例では12個の固結体Cが必要となる。
【0003】
したがって、改良体Aに対する施工率は1.22となり、約20%の余分な施工が必要となり、無駄が大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、改良体造成時の余分な施工の無駄を削減することが可能な、高圧流体ジェットを用いた地中固結体築造工法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の地中固結体築造工法は、断面形状が非円形の地中固結体を築造する地中固結体築造工法において、築造するべき断面非円形の固結体の輪郭に対応する形状のガイドをガイド孔内に挿入し、高圧流体ジェットを噴射するモニタを前記ガイドの周囲部に沿って旋回させつつ移動して断面非円形の地中固結体を築造している。
【0009】
これに加えて本発明の地中固結体築造工法は、前記モニタにクロスジェット噴射手段を設け、該クロスジェット噴射手段により上下方向に隔てて設けられた一対のノズルから半径方向外方の所定距離の箇所で交差する高圧流体クロスジェットを噴射しつつ旋回させ、築造するべき断面非円形の固結体の中心から輪郭に至るまでの距離に対応して、クロスジェットの交差点と旋回中心との半径方向距離を変化させて断面非円形の地中固結体を築造している。ここで、クロスジェットを噴射する一対のノズルの内の一方のノズルにおける噴射角度を変化させても良く、或いは、クロスジェットを噴射する一対のノズルの双方のノズルにおける噴射角度を変化させても良い。
【0010】
上記のように構成された高圧流体ジェットによる固結体築造工法においては、例えば正方形の固結体を築造する場合、対角線上ではジェットのエネルギを最大にし、辺の中点では最小に、中点から対角線との間では、最小より最大に変形させることにより正方形の固結体を築造する。
【0011】
或いはジェット噴射用モニタの旋回速度を変化させれば、断面非円形の固結体の輪郭に至るまでの半径方向距離が長い部分についてはモニタの旋回速度を小さくする。そしてモニタ旋回速度が小さければ、ジェットの到達距離すなわち地盤掘削距離は長くなる。一方、固結体の輪郭に至るまでの半径方向距離が短い部分については、モニタの旋回速度を早くして、ジェットの到達距離すなわち地盤掘削距離を短くしてやる。
【0012】
さらにクロスジェットを用いれば、掘削用ジェット噴流の半径方向到達距離を自在に制御出来るので、断面形状が非円形の地中固結体の築造が好適に行われるのである。
【0013】
なお、高圧流体ジェットによる地盤掘削の後、或いはそれと同時に、地盤改良材を注入して、改良体(地中固結体)が築造される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0015】
図1には、本発明を実施するジェットグラウト工法の施工設備の一例が示されている。
【0016】
図1において、施工マシン1に設けられたジェットノズル3を備えた三重管2には、スイベル4を介してスラリ計量機5、スラリポンプ6及びセメントサイロ8を備えたスラリプラント7が直列に接続され、また、水タンク10を備えた超高圧水ポンプ9が接続され、また、空気流量計11を介してエアコンプレッサ12が接続されている。なお、図中の符号13は削孔用マシンで、このマシン13に設けられた削孔ロッド14には、スイベル15を介し削孔用ポンプ16が接続され、その削孔用ポンプ16には、水タンク16が接続されている。そして、削孔ロッド14でガイドホールHを削孔し、そのガイドホールHに三重管2を挿入し、三重管2を回転しながら引き上げ、ジェットノズル3からの高圧流体ジェットJにより地盤を掘削・攪拌して地中固結体Cを築造するようになっている。
【0017】
次に、施工の態様を説明するに際し、図2及び図3を参照して発明の原理を説明する。
【0018】
図示のように、例えば正方形の固結体C1を築造する場合、4隅部の位置x1〜x4、中点の位置y1〜y4を設定すると、高圧流体ジェットJの到達すべき到達距離Lは、
L=f(p,q,t) ・・・・・・ (1)
ここで、 f:係数
p:高圧流体ジェットの圧力
q:高圧流体ジェットの吐出量
t:噴射時間
で表わされる。
【0019】
したがって、エネルギを縦軸、位置x1〜x4、y1〜y4を横軸にとると、図3に示すようになる。すなわち位置x1〜x4ではエネルギ(p×q)を最大、位置y1〜y4で最小にし、それらの間では、エネルギを順次変化させれば、正方形の固結体C1が築造できる。なお、このエネルギの変化は曲線状に限られるものではなく、図4又は図5に示すように、3段又は2段にステップ的に変化させることもできる。
【0020】
次に、第1の発明においては、例えば超高圧水ポンプ9のモータの回転数を変化させることにより、吐出量を変えてエネルギを変化させている。すなわち、吐出量を変えるとジェットノズル3の口径が一定なら、当然圧力pも低下し、エネルギは、圧力p×吐出量qである。
【0021】
図6に示す固結体C1は、第1の発明において、築造されたもので、後記するように改良体を形成する相互の組合せに応じ、大径D1(例えば1400mm、小径D2(例えば1000mm)の同心円に収まる4つの突部を有する形状に形成されている。
【0022】
図7には、改良体を形成するに際し、固結体C1を縦ピッチP1(例えば2000mm)、横ピッチP2(例えば2000mm)で組合せた例が示されている。
【0023】
図8には、図7の縦ピッチP1を、縦ピッチP3(例えば1730mm)に縮めた例が示されている。
【0024】
図9には、固結体C1を十字状に、縦ピッチP5(例えば1600mm)、横ピッチP6(例えば2400mm)で組合せた例が示されている。
【0025】
図10には固結体C1を若干傾け、縦ピッチP7(例えば1920mm)、横ピッチP8(例えば2000mm)で組合せた例が示されている。
【0026】
このような固結体C1の組合せにより、図11に示すように図15と同様な改良体Aが、6個の固結体C1で造成が可能であり、個数を半減することができる。
【0027】
次に、第2の発明においては、高圧流体ジェットJの旋回速度すなわち噴射時間を変化させることにより、固結体C1を築造している。すなわち、地点x1〜x4では、速度を最小、地点y1〜y4では速度を最大、それらの間では、速度を順次変化させている。
【0028】
この噴射時間tは、上記した式(1)において、圧力p及び吐出量qを一定にし、到達距離Lに応じて噴射時間tを変化させるのである。なお、噴射時間の変化は、施工マシン1の図示しない三重管駆動モータに供給される電力の周波数をインバータにより変えることによりモータの回転数を変化させて行う。
【0029】
次に、第3の発明においては、高圧流体ジェットJの吐出量及び旋回速度すなわち噴射時間を、第1の発明及び第2の発明を併用することにより行い、固結体を築造している。
【0030】
次に、第4の発明を図12について説明する。
【0031】
施工マシン1には、図6の固結体C1と似た形状のガイド20が設けられ、三重管2は図示しない手段でガイド20に沿って旋回されるようになっている。この実施例では、略方形の地中固結体C2を築造することができる。
【0032】
次に、第5の発明においては図13に示すように、三重管2に設けたメインノズル3aとサブノズル3bからの高圧流体ジェットJ1、J2の交差点Bの位置を、サブノズル3bの噴射角度θを変化させることにより、交差点Bにより非円形形状の固結体を築造している。
【0033】
図14は第5の発明の別の実施例を示し、両ノズル3a、3bの噴射角θ1、θ2を変化させて交差点Bの位置を変えることにより非円形形状の固結体を築造するようにした例である。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、非円形形状の固結体を容易に築造することが出来るので、改良体造成時の余分な施工の無駄を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する施工設備の一例を示す全体構成図。
【図2】本発明の原理を説明する平面図。
【図3】エネルギの位置による変化の一例を示す図面。
【図4】エネルギの位置による変化の別の例を示す図面。
【図5】エネルギの位置による変化の別の例を示す図面。
【図6】第1の発明で築造された地中固結体の軸直断面図。
【図7】固結体の組合せの一例を示す軸直断面図。
【図8】固結体の組合せの別の例を示す軸直断面図。
【図9】固結体の組合せの別の例を示す軸直断面図。
【図10】固結体の組合せの別の例を示す軸直断面図。
【図11】発明の効果を説明する改良体の軸直断面図。
【図12】第4の発明を説明するガイド及び得られた地中固結体を示す軸直断面図。
【図13】第5の発明の一実施例を説明する側面図。
【図14】第5の発明の別の実施例を説明する側面図。
【図15】従来の余分な施工の無駄を説明する改良体の軸直断面図。
【符号の説明】
A、A1・・・改良体
B・・・交差点
C、C1、C2・・・地中固結体
H・・・ガイドホール
J、J1、J2・・・高圧流体ジェット
P1〜P8・・・ピッチ
1・・・施工マシン
2・・・三重管
3・・・ジェットノズル
3a・・・メインノズル
3b・・・サブノズル
4、15・・・スイベル
5・・・スラリ計量機
6・・・スラリポンプ
7・・・スラリプラント
8・・・セメントサイロ
9・・・超高圧水ポンプ
10・・・水タンク
11・・・空気流量計
12・・・エアコンプレッサ
13・・・削孔用マシン
14・・・削孔ロッド
16・・・削孔用ポンプ
20・・・ガイド
Claims (2)
- 断面形状が非円形の地中固結体を築造する地中固結体築造工法において、築造するべき断面非円形の固結体の輪郭に対応する形状のガイドをガイド孔内に挿入し、高圧流体ジェットを噴射するモニタを前記ガイドの周囲部に沿って旋回させつつ移動して断面非円形の地中固結体を築造することを特徴とする地中固結体築造工法。
- 請求項1に記載の地中固結体築造工法において、前記モニタにクロスジェット噴射手段を設け、該クロスジェット噴射手段により上下方向に隔てて設けられた一対のノズルから半径方向外方の所定距離の箇所で交差する高圧流体クロスジェットを噴射しつつ旋回させ、築造するべき断面非円形の固結体の中心から輪郭に至るまでの距離に対応して、クロスジェットの交差点と旋回中心との半径方向距離を変化させて断面非円形の地中固結体を築造することを特徴とする地中固結体築造工法。
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