JP2001115281A - 電解槽 - Google Patents

電解槽

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極板からの銅粉の掻き落とし及び陰極室か
らの銅粉の排出を安定して行うことができる改良型の電
解槽を提供する。 【解決手段】 ガス流出口を有する陽極室60と、当該
陽極室を取り囲み、原液流入口、循環陰極液流入口・流
出口および析出金属排出口を有する陰極室61と、当該
陰極室と上記陽極室とを隔てる隔膜部材62と、陰極室
に配置された陰極板に析出する金属を掻き取るための掻
き取り手段とを備える電解槽において、上記陽極室を取
り囲むに適した容器状に形成された上記陰極室が、陰極
板上の析出金属を掻き寄せる側を垂直とした変形錐形の
下部分を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリント配
線板、リードフレーム等の電子部品の製造工程において
劣化したエッチング液を所謂隔膜電解法を利用して再生
処理するにあたって使用される電解槽、特にクローズド
システムでエッチング液を再生処理するのに適した電解
槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、上記のような電子部品の製造
工程において、塩化銅、塩化鉄を主成分とするエッチン
グ液により銅箔を腐食させ、所望のパターンを形成する
ことが工業的に行われている。銅箔を腐食させることで
劣化するエッチング液に対しては、一般的には過酸化水
素水等の酸化剤を注入して、素材の溶解に伴い生成する
1価の銅イオン/2価の鉄イオンを酸化して再生が図ら
れるとともに、同じく素材の溶解に伴い増加する比重
(銅濃度)を水で希釈し、減少する塩素イオンを補充す
ることが行われている。
【0003】しかしながら、このような方法は、銅イオ
ンや鉄イオンの酸化力を回復することはできるが、別途
塩素イオン補充のための塩酸添加が必要で且つ溶解した
銅成分を除去できず水で希釈することから、余剰となる
エッチング液を廃液として処分する必要がある。
【0004】上記のような問題を解決するために、本発
明の発明者らは、特開平5−125564号、特開平5
−117879号において隔膜電解法による再生方法を
提案し、これらの電解再生プロセスに使用する電解槽の
構造については特開平6−158359号で提案して実
用化もしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら実際にエ
ッチング液の電解再生を工業的に行うためには、上記特
開平6−158359号で提案した電解槽の構成では、
電解槽の陰極板表面からの銅粉掻き落としや電解槽から
の銅粉排出の安定性の点で幾らか問題が残っている。具
体的には、陰極板表面に析出した銅粉をワイパー式の掻
き落としブレードで掻き落とそうとすると、陰極板の端
部に銅粉がかき寄せられることになり、局部的に銅粉が
堆積し、排出部での銅粉の閉塞や電極間の短絡を発生さ
せることがあった。また掻き落としブレードと陰極板の
間で掻き落とされずに残った銅粉が板状に固まり、掻き
落としブレードや陰極板を変形させ、掻き落とし機構の
過負荷や隔膜の破損、銅粉排出部の閉塞が発生すること
もあった。
【0006】以上のような問題に鑑み、本発明は、陰極
板からの銅粉の掻き落とし及び陰極室からの銅粉の排出
を安定して行うことができる改良型の電解槽を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
に、電解槽の陰極室を、従来の側方4方向が対称的な竪
型角錐形の形状に代えて、陰極板の銅粉をかき寄せる側
の側面が垂直になった非対称の竪型角錐形の形状にする
ことで、銅粉の閉塞防止に有効なことを本発明者らは見
出した。
【0008】また陰極板からの銅粉掻き落としブレード
の形状を、穴を明けたフラットバーの両側面を傾斜する
ようにカットした、両刃のナイフ状とすることにより、
陰極板と掻き落としブレード間に滞留する銅粉の発生を
低減できることを見出した。
【0009】また、陽極室及び陰極板を扇形状とし、銅
粉掻き落としブレード先端の軌跡が隔膜の面を通過しな
いようにして隔膜の破損を防止すること、更に陽極室に
装着する隔膜の外側に袋状の保護膜を被せることが掻き
落とされる銅粉による隔膜の破損や短絡防止に有効であ
ることを見出した。
【0010】更に、銅粉の析出は、銅粉と共に陰極液
(付着液)の排出を伴うが、これを適切に戻すようにし
ないと、電解槽の液面が低下すると共に電流密度が維持
できなくなり、また付着液が持ち出されることによって
塩素成分の損失が生じ、塩酸補充量が増加する問題を引
き起こすことになる。一方で析出する銅粉は沈降性、固
着性を有するので、電解槽から定期的に排出する必要が
ある。これらの問題を解決するために、電解槽から銅粉
を定期的に排出すると共に、付着液として排出した陰極
液を電解槽に戻すように、フィルタと液戻しポンプを備
えた回収槽を付設することが有効であることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を挙げて更
に具体的に説明する。図1に示されるように、本発明に
係る電解槽2は、複数の陽極室60と、当該陽極室60
を収容する陰極室61と、当該陰極室61と陽極室60
とを隔てるために陽極室60を覆った隔膜62と、陰極
室61内に配置された陰極板63に析出する金属を掻き
取るための掻き取り機構をなすスクレーパ64とを有し
ている。更に、気液セパレータ65が陰極室61の外部
に配置されている。
【0012】扇形に形成された複数の陰極板と対応する
ように交互に配置され扇状箱形に形成された陽極室60
には、下部領域に陽極室ドレンヘッダ66につながるド
レン管が、上部領域にガス・液流出管67がそれぞれ取
り付けられている。当該ガス・液流出管67は、気液セ
パレータ65に接続している。陽極室60の側方には、
内部に収容される陽極板に繋がる陽極ターミナル68が
突き出ている。ドレン管、ガス・液流出管67及び陽極
ターミナル68は、陰極室61を貫通している。
【0013】複数の陽極室60を収容する陰極室61
は、下部が下方に向かい窄み扇形陽極板の垂直縁に面し
た側が垂直に切り立った平面となった非対称竪形角錐形
状となり、上部が密閉型箱形となっている。この陰極室
61には、下方の窄まり部と箱形部との境界近辺に原液
流入口69が、その近傍、やや上方に循環陰極液流出口
70が、最上部に循環陰極液流入管71が、最下部に析
出銅排出口72がそれぞれ配置されている。原液流入口
69は、エッチング槽(図示せず)に繋がっている。流出
口70と流入管71とに接続された不図示の循環陰極液
用配管が配置される結果、陰極液は循環し、その濃度の
均一化が図られる。上記排出口72には、上下にバタフ
ライ弁を備えた排出管73が備えられ、上下バタフライ
弁を適宜開くことによって、析出銅を回収するようにな
っている。つまり、銅粉排出の制御は、先ず排出管の銅
粉収容の容量に応じて決められる一定時間経過後に上側
バタフライ弁を開き、当該弁を閉じ、次いで下側バタフ
ライ弁を開き、当該弁を閉じ、これを繰り返すことによ
り、従来の電解槽のように、極板を取り外すことなく析
出銅を安定して回収することが可能となる。更に本発明
に係る電解槽は、この排出管73に回収槽を後続してい
るが、その回収槽については後述する。
【0014】隔膜62は、陽極室60の両面にガスケッ
ト等、押え部材を介して圧着させてもよいが、構造を簡
単にしつつシール性を高め、しかも陽極室の保護をなす
ために、袋状に形成させて、その中に陽極室を収容する
のがよい。その際、当該隔膜62は合成樹脂製の織布、
特にポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニリデン、ポリエステル、モドアクリ
ル、酢酸ビニル、ガラス繊維、ポリサルフォン、ポリテ
トラフロロエチレン、ポリビニリデンフロライドのいず
れかでなっているのが好ましい。
【0015】陰極室61内部に収容された複数の陽極室
60のそれぞれの間に配置された扇形陰極板63は、チ
タニウム又はチタニウム合金の単板からなり、図2に示
されるように、側方上部に陰極ターミナル75を備え、
当該陰極ターミナル75は、陰極室61を、即ち、電解
槽を貫通して突き出ており(図1)、貫通個所はOリン
グ等でシールされている。
【0016】隔膜電解によって陰極板63に付着する銅
を掻き取るための掻き取り機構の主たる構成要素たるス
クレーパ64は、各陰極板63の互いに逆向きの両平面
部(片方の平面部は図2に示された扇平面である)の各
々に接するように2枚一組で陰極板を挟んで配置され、
上端を主軸にボルト・ナット等の締結手段で固定され、
不図示の駆動装置によって、自動車ワイパーのようにピ
ボット旋回して動くようになっている。なお、スクレー
パの駆動は、公知の駆動手段であれば基本的にどのよう
なものを用いてもよいのは当然である。
【0017】スクレーパ64を構成するのは、図3に示
されるように、多数の穴を明けられたフラットバーの両
側面を傾斜カットされたナイフ状のブレード部材であ
る。析出した銅粉がブレード部材と陰極板の間に滞留す
ることを防ぐために、ブレード部材に明けられた穴を通
して陰極板側からブレード部材の裏側に銅粉を逃がし、
また傾斜カットされた部分で上下に銅粉を逃がすように
なっている。ブレード先端部は銅粉掻き落としの負荷に
応じて水平方向に位置がずれることが避け難い。この位
置のずれによってブレード先端部で隔膜を破損すること
を、陽極室を扇形にすることにより防いでいるものであ
る。また陰極板の形状を扇形にすることにより、陰極面
積当たりの銅粉掻き取り負荷を最小化している。
【0018】更に上記循環陰極液流入管71の陰極板6
3に向いた側には、図示は省略するが、スプレーヘッド
が取り付けられ、ブレード部材で掻き寄せられた銅粉に
よって陰極板63と隔膜62の間で短絡を生じないよう
に、液が噴射されるようになっている。
【0019】上記のような構成の電解槽を用いて、例示
として図4に基づいて塩化第一銅を含むエッチング廃液
の電解処理を以下に説明する。エッチング槽1で素材を
溶解し劣化したエッチング液は、エッチング液供給ポン
プ8により本発明に係る電解槽2に、再生液槽送液ポン
プ9により再生液槽3に各々供給されるようになってい
る。
【0020】本発明に係る電解槽2に供給されたエッチ
ング液は、陰極室23で銅析出により銅濃度を減じ、隔
膜22を透過して陽極室21に流入する。陽極室21に
流入したエッチング液は、陽極板(図示せず)表面での
塩素ガス発生により塩素濃度を減じた陽極液となって、
発生した塩素ガスとともにガス・陽極液流出管24から
排出される。一方、析出した銅は陰極室底部からバタフ
ライ弁の開閉動作によって銅粉排出管25を通じて銅粉
スラリーとして排出される。
【0021】排出された銅粉スラリーは回収銅受槽10
に入る。銅粉とともに排出される付着液は銅粉フィルタ
11及び付着液ポンプ12で分離回収され、返送液槽4
へ送液される。付着液分離後の銅粉は、回収銅受槽10
ごと定期的に搬出、回収されるようになっている。
【0022】電解槽2の陰極室23には陰極液を循環す
るための陰極液流出口26、流入口27が設けられ、陰
極液を循環ポンプ13を用いて流出口26から引き出し
ポンプアップし、冷却器14を経て流入口27へ返送循
環する。冷却器14は電解時の、電気抵抗による発熱を
冷却するためのものであって、陰極液の温度を循環路に
取り付けた液温検出手段15を用いて計測し、設定温度
より液温が上昇したときに冷却器14に冷媒(例えば冷
却水)を供給し、陰極液温度を一定の範囲に制御するよ
うになっている。設定温度は液組成に依存するが、例え
ば50℃±5℃〜70℃±5℃の範囲で設定される。高
温では液の電気抵抗が低下するので、その範囲では好ま
しいのであるが、電極の耐久性も低下することになるの
で、液組成毎に適当と考えられる設定値を決める必要が
ある。
【0023】電解槽2には陰極液の液面レベルの上下限
を検出するための液面レベル検出手段16が配設され、
その検出結果に応じて返送液槽4から返送液ポンプ41
を介して液を補充し、陰極室23の液面を一定範囲内に
収める。この液面レベルに関しては、電解槽は、電極表
面の有効部分、即ち、液と接触して電解反応する部分の
全てが常時液中にあるように設計されているもので、例
えば下記ガス・陽極液流出管の位置に対して±50mm
程度を液面レベル制御範囲とする。
【0024】また陰極液を循環させることにより液組成
を均一化するとともに、循環ポンプ13の下流側を分岐
してバルブ開閉で適宜に流量比率を変更可能にした、冷
却器通過の循環経路と平行な別循環経路に液比重検出手
段17を設け、測定された液比重が設定下限値を下回っ
たときに前記エッチング液供給ポンプ8を起動し(また
は供給液量を増加させ)、設定上限値以上となった段階
で停止する(または供給液量を減少させる、設定下限値
と設定上限値は同値であってもよい)。更に循環経路に
陰極液の塩酸濃度検出手段18を設け、測定された塩酸
濃度が設定値、即ち、30g/リットルを下回ったとき
に塩酸を陰極液循環経路中に配量補充する。塩酸濃度は
上記設定値を上回り、最大でも120g/リットル程度
までに調整されるべきである。
【0025】ガス・陽極液流出管24から排出された気
液混合流は気液セパレータ28に流入し、塩素ガスは気
液セパレータ上部から、陽極液は下部から各々分離され
排出される。塩素ガスは、再生液槽3に付設されたエゼ
クタ31で発生する負圧により吸引され、エゼクタ駆動
液としてエゼクタポンプ32により再生液槽3からエゼ
クタ31を経て再生液槽3へ自己循環するエッチング液
と接触し吸収される。陽極液は気液セパレータ28の液
面が一定になるようにオーバーフローにより返送液槽4
へ流入する。
【0026】返送液槽4には液面レベル検出手段42が
付設され、当該返送液槽4に受け入れる液の量から電解
槽2へ補充返送する液量を差し引いた返送液増量分が、
返送液槽4の液面レベルが一定範囲内に収まるように、
上記液面レベル検出手段42の検出結果に基づいて返送
液槽4から返送液ポンプ41を介して液を再生液槽3へ
抜き出すようになっている。再生液槽3にも液面レベル
検出手段33、返送ポンプ34が付設され、エッチング
槽1へ再生液を戻すことができるようになっている。
【0027】電解槽2の陰極室23、再生液槽3及び返
送液槽4のそれぞれ上部には排気管29,39,49が
設置されており、これら排気管からの排ガスは排ガス洗
浄塔5で、エッチング槽1から再生液槽3へ受け入れる
べきエッチング液と接触し、エゼクタ31で吸収されな
い塩素ガスがあればエッチング液中に吸収される。エッ
チング槽1から再生液槽3へのエッチング液の受け入れ
は、再生液槽3への直接ルートの他、上記のように、洗
浄塔5を介して再生液槽3へ至る洗浄塔ルートによって
も、エゼクタ31を通る自己循環ルートによっても、可
能である。
【0028】洗浄塔5の塔頂からの排気管51は2次洗
浄塔6につながり、当該排気管51からの排ガスは、場
合によってはエゼクタ31及び排ガス洗浄塔5で吸収さ
れない塩素ガスがあれば当該塩素ガスも、既述の回収銅
受槽10で銅粉とともに排出され付着液ポンプ12によ
って分離回収され返送液槽4へ返送される付着液の一部
により洗浄・吸収される。付着液はもともと量的に少な
いので、液/ガス比を調整するために、上記返送液ポン
プ41を介した返送液槽4から電解槽2への返送経路か
ら分岐して返送液を2次洗浄に用いることもある。排ガ
ス洗浄後、2次洗浄塔6から排出される液は返送液槽4
へ流入するが、その一部は回収銅受槽10へ環流され
る。環流された液は回収銅と接触し、その一部を溶解す
ることにより塩素ガスを吸収するための塩化第1銅含有
液となるので、塩素ガスの余剰が多い場合、再度吸収に
使用することが可能である。排ガス洗浄塔5を省略して
陰極室、再生液槽、返送液槽からの排ガスを直接2次洗
浄塔6で洗浄するようなことも可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、陽極室を取り囲むに適
した容器状に形成された陰極室が、陰極板上の析出金属
を掻き寄せる側を垂直とした変形錐形の下部分を有して
いるので、金属掻き取りに際して掻き寄せされた金属粉
が堆積し、排出口を塞ぐような事態を回避することがで
きた。
【0030】掻き取り手段が、穴明きバー形状で陰極板
に接する側が幅広の台形断面を有したブレードを備えて
なり、陰極板平面上を摺擦しながらピボット旋回動する
ように構成することで、陰極板表面を摺擦するブレード
に金属粉が滞留・付着することを抑制することができ
る。
【0031】掻き取り手段の旋回動による摺擦範囲に対
応するように陰極板が扇形状であれば、金属析出の有効
面積に対する掻き落としブレードの負荷を小さくするこ
とができる。また陽極室の、陰極板と向かい合う面が対
応する扇形状であれば、電解処理の際の電気効率に無駄
が出ない。
【0032】掻き取り手段の旋回動の少なくとも一方の
終端域に液流を吹き付けるためのスプレー手段が備えら
れていれば、析出金属の不必要な堆積や、陰極板と隔膜
との間の短絡を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解槽の例示的な斜視図である。
【図2】陰極板とスクレーパの位置関係を示す概略部分
正面図である。
【図3】スクレーパの部分斜視図である。
【図4】本発明に係る電解槽を備えた塩化銅エッチング
液電解再生システムの全体的な概念図である。
【符号の説明】
2 電解槽 60 陽極室 61 陰極室 62 隔膜 63 陰極板 64 スクレーパ 69 原液流入口 70 循環陰極液流出口 71 循環陰極液流入口 72 銅排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 進 東京都西多摩郡日の出町平井8−1 日鉄 鉱業株式会社内 (72)発明者 吉見 偉雄 東京都西多摩郡日の出町平井8−1 日鉄 鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4K057 WB04 WE08 WH02 WH07 WM19 4K058 AA18 AA21 BA21 BB04 CA05 CA17 DD06 DD14 DD20 EB02 EB16 EB18 FA12 FA19 FA23 FC05 FC21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流出口を有する陽極室と、当該陽極
    室を取り囲み、原液流入口、循環陰極液流入口・流出口
    および析出金属排出口を有する陰極室と、当該陰極室と
    上記陽極室とを隔てる隔膜部材と、陰極室に配置された
    陰極板に析出する金属を掻き取るための掻き取り手段と
    を備える電解槽において、 上記陽極室を取り囲むに適した容器状に形成された上記
    陰極室が、陰極板上の析出金属を掻き寄せる側を垂直と
    した変形錐形の下部分を有したことを特徴とする電解
    槽。
  2. 【請求項2】 上記掻き取り手段が、穴明きバー形状で
    陰極板に接する側が幅広の台形断面を有したブレードを
    備えてなり、陰極板平面上を摺擦しながらピボット旋回
    動するように構成されたことを特徴とする請求項1に記
    載の電解槽。
  3. 【請求項3】 上記掻き取り手段の旋回動による摺擦範
    囲に対応するように上記陰極板が扇形状であることを特
    徴とする請求項2に記載の電解槽。
  4. 【請求項4】 上記陽極室の、上記陰極板と向かい合う
    面が対応する扇形状であることを特徴とする請求項4に
    記載の電解槽。
  5. 【請求項5】 上記掻き取り手段の旋回動の少なくとも
    一方の終端域に液流を吹き付けるためのスプレー手段が
    備えられていることを特徴とする請求項2に記載の電解
    槽。
  6. 【請求項6】 上記析出金属排出口に、2個のバタフラ
    イ弁を上流側と下流側に設けた析出金属排出管を取り付
    け、その下流側に更にフィルタと液戻しポンプを備えた
    回収槽を設置することを特徴とする請求項1に記載の電
    解槽。
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