JP2001115222A - 高強度α+β型チタン合金管およびその製造方法 - Google Patents

高強度α+β型チタン合金管およびその製造方法

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JP2001115222A JP2000241933A JP2000241933A JP2001115222A JP 2001115222 A JP2001115222 A JP 2001115222A JP 2000241933 A JP2000241933 A JP 2000241933A JP 2000241933 A JP2000241933 A JP 2000241933A JP 2001115222 A JP2001115222 A JP 2001115222A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の切削加工を必要とせず、チタン合金の
軽量高強度の特徴を十分に活かすことのできる、高強度
α+β型チタン合金管、およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 外径150mm以上、肉厚6mm以上で
高強度α+β型チタン合金からなる管において、管の長
さ方向に1ヶ所の溶接シーム部を有し、溶接部を除く部
分の最小肉厚と最大肉厚の比が、0.95〜0.99で
あることを特徴とする、高強度α+β型チタン合金管、
および、厚さ6mm以上の高強度α+β型チタン合金板
を、冷間にてU−O法またはプレスベンディング法によ
り管状に成型し、突き合わされた板端部を溶接すること
を特徴とする、高強度α+β型チタン合金管の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高強度α+β型チタ
ン合金からなる管およびその製造方法に関する。さらに
詳しくは、高強度α+β型チタン合金からなる溶接管お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チタン合金は軽量、高強度、高耐食性を
有することから、近年、地熱開発、深海底油田・ガス田
開発などの、大深度、高温、高圧、高腐食の極限環境に
最も適した素材として注目されている。中でも、航空機
用途などで多用され、高い実績を誇るα+β型チタン合
金や、これに0.01〜0.3%程度の少量のPdやR
uを添加し耐食性を高めた高耐食性α+β型チタン合金
は、特に優れた極限環境用素材として有望視されてい
る。
【0003】上記の用途では、管が主要製品形状である
が、α+β型チタン合金製管材の製造方法としては、 熱間押し出しによる方法(継ぎ目無し管)、 プラグミル等を使用して穿孔、延伸、定型、絞り等の
圧延を連続的に行い造管する方法(継ぎ目無し管)、 厚板をロールベンディング法と呼ばれるロール成型法
により冷間で成型し、突き合わされた板端部同士を溶接
する方法(溶接管)、 厚板を熱間または温間でプレス成形し半円断面形状と
し、これを2枚突き合わせて溶接する方法(溶接管)な
どがある。
【0004】このうち、の方法は、管の真円度が確保
しにくく、また、長尺の管が得にくいとの理由でチタン
合金管の製造にはほとんど用いられていない。またの
方法は、熱間あるいは温間での加工のため素材を加熱す
る必要があり、また、溶接を2ヶ所行う必要があるた
め、全体として高コストとなりこれもほとんど用いられ
ていない。一方、およびの方法は、特性の劣化が懸
念される溶接部のない継ぎ目無し管が製造できるという
利点があり、主にこれらの方法で作製されたチタン合金
管が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが,これらの方
法で製造したチタン合金管は、内外面に深い疵や欠陥を
有していることが多く、相当量の切削加工を行いこれら
の疵や欠陥を除去しなくてはならない。しかし、チタン
合金は被削性が極端に悪く、このような大量の切削加工
は大幅なコスト増になってしまうという問題点があっ
た。また、これらの方法で製造した管は偏肉が大きく、
管の肉厚が極端に厚いところと薄いところが生じやすい
という問題点も有していた。すなわち、強度設計は最も
薄い部分の肉厚で行わざるを得ないため、結局これより
も厚い部分の材料が無駄に使用されるため高コストとな
るばかりか、せっかくの軽量というチタン合金の特性が
十分に発揮できないという問題点があった。もちろん切
削加工により肉厚を揃えることは可能であるが、先に述
べたように、チタン合金は被削性が極端に悪い材料であ
り、さらに大幅なコスト増となってしまうため、大きな
偏肉の是正は実際上困難であった。
【0006】このような問題点に鑑み、本発明は、大幅
なコスト増となる大量の切削加工を必要とせず、軽量高
強度のチタン合金の特徴を十分に活かすことのできる、
高強度α+β型チタン合金管を提供しようとするもので
ある。さらに、本発明は、このようなチタン合金管を低
コストで製造するための方法を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、下記の(1)〜(13)を要旨とする。す
なわち、本発明は、 (1) 外径150mm以上、肉厚6mm以上で高強度
α+β型チタン合金からなる管において、管の長さ方向
の溶接シーム部を1ヶ所有し、溶接部を除く部分の最小
肉厚と最大肉厚の比が、0.95〜0.99であること
を特徴とする、高強度α+β型チタン合金管(請求項1
に対応)。 (2) 高強度α+β型チタン合金が、重量%で、A
l:2.5〜3.5%、V:2.0〜3.0%を含有
し、残部がTiおよび不可避不純物からなることを特徴
とする、前記(1)に記載の高強度α+β型チタン合金
管(請求項2に対応)。 (3) 高強度α+β型チタン合金が、重量%で、P
d,Ruの1種以上:総量で0.01〜0.5%をさら
に含有することを特徴とする、前記(2)に記載の高強
度α+β型チタン合金管(請求項3に対応)。 (4) 高強度α+β型チタン合金が、重量%で、A
l:5.5〜6.75%、V:3.5〜4.5%を含有
し、残部がTiおよび不可避不純物からなることを特徴
とする、前記(1)に記載の高強度α+β型チタン合金
管(請求項4に対応)。 (5) 高強度α+β型チタン合金が、重量%で、P
d,Ruの1種以上:総量で0.01〜0.5%をさら
に含有することを特徴とする、前記(4)に記載の高強
度α+β型チタン合金管(請求項5に対応)。 (6) 管全体が、β焼鈍組織からなることを特徴とす
る、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の高強度α+
β型チタン合金管(請求項6に対応)であり、
【0008】(7) 前記(1)乃至(6)に記載の高
強度α+β型チタン合金管を製造する方法であって、厚
さ6mm以上の高強度α+β型チタン合金板を、冷間に
てU−O法またはプレスベンディング法により管状に成
型し、突き合わされた板端部を溶接することを特徴とす
る、高強度α+β型チタン合金管の製造方法(請求項7
に対応)。 (8) 突き合わされた板端部をキーホールプラズマ溶
接法により溶接し、必要に応じてさらに、溶接フィラー
を使用したプラズマ溶接あるいはTIG溶接により肉盛
りを行うことを特徴とする、前記(7)に記載の高強度
α+β型チタン合金管の製造方法(請求項8,9に対
応)。 (9) 突き合わされた板端部が上側になるよう管状成
型体を配置し、溶接を管状成型体の外側上部から行うこ
とを特徴とする、前記(7)または(8)に記載の高強
度α+β型チタン合金管の製造方法(請求項10に対
応)。 (10) 突き合わされた板端部が下側になるよう管状
成型体を配置し、溶接を管状成型体の内側上部から行う
ことを特徴とする、前記(7)または(8)に記載の高
強度α+β型チタン合金管の製造方法(請求項11に対
応)。 (11) 溶接に使用するパイロットガス、シールドガ
スの一部あるいは全部を、ヘリウムガスとすることを特
徴とする、前記(7)〜(10)に記載の高強度α+β
型チタン合金管の製造方法(請求項12に対応)。 (12) 厚さ6mm以上の高強度α+β型チタン合金
板が、β変態点以下の温度域で50%以上の圧下量の加
工を受け、β変態点以下の温度域で焼鈍された高強度α
+β型チタン合金板であることを特徴とする、前記
(7)乃至(11)のいずれかに記載の高強度α+β型
チタン合金管の製造方法(請求項13に対応)。 (13) 前記(7)乃至(12)に記載の製造方法に
おいて、溶接後の管を、β変態点以上に加熱し空冷以上
の冷却速度で冷却し、さらに650℃〜850℃に加熱
し30分以上保持し空冷以下の冷却速度で冷却し、さら
に必要に応じて、450〜650℃に加熱し2時間以上
保持し空冷以下の冷却速度で冷却する一連の熱処理を行
うことを特徴とする、高強度α+β型チタン合金管の製
造方法(請求項14,15に対応)である。
【0009】
【発明の実施の形態】発明者らは、上記のα+β型チタ
ン合金からなる継ぎ目無し管の問題点を是正するため、
厚中板を曲げ成型し板端部を溶接するいわゆる溶接管に
ついて再検討した結果、大幅なコスト増となる大量の切
削加工を必要としない、高強度α+β型チタン合金管お
よびその製造方法を見出すに至った。
【0010】すなわち、前記(1)に記載の本発明は、
外径150mm以上、肉厚6mm以上で高強度α+β型
チタン合金からなる管において、管の長さ方向に1ヶ所
の溶接シーム部を有し、溶接部を除く部分の最小肉厚と
最大肉厚の比が、0.95〜0.99であることを特徴
とする、高強度α+β型チタン合金管である。
【0011】外径150mm以上、肉厚6mm以上の高
強度α+β型チタン合金を対象としたのは次の理由によ
る。すなわち、これよりも小径あるいは薄肉の管は、熱
間押し出しにより継ぎ目無し管を製造し、これを管の長
さ方向に引き抜き加工などの冷間加工する方法により、
比較的偏肉の少ない継ぎ目無しチタン合金管が製造で
き、外面の疵を除去するためにかなりの切削加工を行う
必要はあるものの、偏肉という観点からは、本発明をあ
えて適用しなくとも比較的均質な肉厚の管が得られるか
らである。
【0012】また、本発明は溶接管であり溶接部を必然
的に含んでいるが、特性劣化や製造コストの観点から、
溶接シーム部は必要最小限の1ヶ所とした。そして、前
記(1)記載の管は、溶接部を除く部分の最小肉厚と最
大肉厚の比が0.95〜0.99の範囲にあることとし
た。0.95より低い値を有する偏肉の大きい管は、継
ぎ目無し管においても慎重な操業条件で製造すれば達成
可能であり、このような管は継ぎ目無し管の場合と同
様、高コストの切削加工を行って偏肉を是正するか、あ
るいは、余分な肉厚部分を放置したまま所望よりも重い
管をそのまま使用せざるを得ず、本発明の効果は十分に
発揮できない。
【0013】一方、溶接部を除く部分の最小肉厚と最大
肉厚の比が0.99を超えるような偏肉の小さい管は、
精密切削加工を行わなければ製造不可能であり、高コス
トとなってしまう。また、本発明では溶接部は1ヶ所で
あり、この部分の管全体に占める割合はわずかである。
したがって溶接部の余盛りにともなう肉厚増分による重
量増は管全体からすれば微々たるものである。以上の理
由により、前記(1)では、偏肉を示す指標である、最
小肉厚と最大肉厚の比は、溶接部を除いて0.95〜
0.99の範囲とした。
【0014】さて、本発明がその対象としている高強度
α+β型チタン合金とは、室温における平衡状態でα相
とβ相の2相を主相とし、β変態点以上の温度から焼き
入れた場合、冷却中にマルテンサイト変態する種類の合
金であり、Ti−3Al−2.5V、Ti−6Al−4
V、Ti−6Al−4V ELI、Ti−1〜1.5%
Fe−0.2〜0.6%酸素−0.01〜0.05%窒
素、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Feなどがこ
れに相当する。ここでELIはExtra Low Interstitial
s の略で酸素、窒素、炭素などの侵入型不純物元素を低
減した合金である。
【0015】また、従来の技術の項でも説明したよう
に、特に極限環境下で使用する場合には、0.01〜
0.5%程度の少量のPdやRuを添加し耐食性を高め
ることがある。これらPd,Ru添加合金も高強度α+
β型チタン合金に属する合金である。この中で、特に汎
用の合金は、Ti−3Al−2.5V、Ti−6Al−
4V、Ti−6Al−4V ELIであり、また石油や
天然ガスのライザー管やラインパイプ、地熱発電におけ
るケーシングなど過酷な環境で使用される場合、さらに
これらにPdやRuを少量添加した合金が使用される。
すなわち、これらの合金に本発明を適用すると、極めて
効果的に本発明の利点を得ることができる。
【0016】前記(2)は、上記理由により、重量%で
Alを2.5〜3.5%およびVを2.0〜3.0%含
有する合金、すなわちASTM規格などで通称「Ti−
3Al−2.5V」と称されている合金を、前記(1)
記載の本発明に適用した場合であり、前記(3)は、こ
れにさらに、重量%で総量0.01〜0.5%のPdま
たはRuを添加した合金に、本発明を適用したものであ
る。
【0017】また、前記(4)は、同様の理由で、重量
%でAlを5.5〜6.75%およびVを3.5〜4.
5%含有する合金、すなわちASTM規格などで通称
「Ti−6Al−4V」あるいは「Ti−6Al−4V
ELI」と称されている合金に、前記(1)を適用し
た場合であり、前記(5)は、これにさらに、重量%で
総量0.01〜0.5%のPdまたはRuを添加した合
金に、本発明を適用したものである。
【0018】前記(6)は、前記(1)〜(5)のいず
れかに記載の高強度α+β型チタン合金管において、管
全体がβ焼鈍組織からなることを特徴としている。β焼
鈍組織とは、β粒界に析出した粒界α相とβ粒内に生成
した針状α相からなる組織であり、等軸組織に比べると
破壊靭性が高いという特徴を有しており、前記(6)に
かかる発明は、特に高い破壊靭性が望まれる用途に対し
効果を発揮する。ただし、β焼鈍組織は等軸組織に比べ
ると延性が乏しいという欠点を有しているため、前記
(6)の管を製造する場合には、前記(13)に記載の
方法のように、延性に優れた板材を用いてU−O法やプ
レスベンディング法等の冷間成型を行い、最後に熱処理
を行うことにより、β焼鈍組織に変換する方法により製
造することが望ましい。また、低延性を助長する残留歪
みは極力除去することが望ましい。
【0019】以上説明した前記(1)〜(6)のいずれ
かに記載した本発明の高強度α+β型チタン合金管は、
前記(7)〜(13)いずれかに記載の方法によって製
造することができる。前記(7)では、まず、厚さ6m
m以上の高強度α+β型チタン合金板を、冷間にてU−
O法またはプレスベンディング法により管状に成型す
る。ここで板の厚さを6mm以上としたのは、これ未満
の板厚だと、管状に成型した後、前記(1)〜(6)で
規定された肉厚以下になってしまい、前記(1)〜
(6)に記載の高強度α+β型チタン合金管が製造でき
ないからである。板の幅については特に規定しなかった
が、成形後の管の径を考慮して適宜設定すればよい。ま
た、次の工程である溶接を簡便に行うため、成型前に適
宜開先加工を行っておくことが望ましい。
【0020】U−O法またはプレスベンディング法によ
り管状に成型するとした理由は下記のとおりである。す
なわち、冷間で板を管状に成型する方法としては、 板面と垂直に配置されたカリバーロール(一般に多ス
タンドからなる)を用いて管状に成型するロールフォー
ミング法、 板面と平行に配置された水平ロール(一般に3ロール
の間を通板させる)を用いて管状に成型するロールベン
ディング法、 プレスにより板をU字型に押し曲げ、さらにO字型に
プレスし管状に成型するU−O法、 プレスにより板の幅方向端部を長さ方向に押し曲げ、
この工程を順次板幅中心方向へ進めて行き、厳密には多
角形状の管に成型するプレスベンディング法などがあ
る。 およびでは、真円度の高い管を得るため、あらかじ
め板幅端部を強く曲げておき、管状に成形後この部分を
切除し、最後に円形管状にプレスすることもある。ま
た、およびの方法を組み合わせ、板の幅方向端部を
の方法によりあらかじめ円弧状に成型しておき、しか
る後に中央部を3点曲げなどによりU字型に押し曲げ、
円形管状に成型することもある。
【0021】発明者らは、α+β型チタン合金の塑性変
形能におよぼす変形様式、歪み速度、加工方法の影響な
どを詳細に解析・研究した結果、高強度、低延性、低ヤ
ング率でスプリングバックの大きい高強度α+β型チタ
ン合金は、のロールフォーミング法やのロールベン
ディング法では、冷間においては十分に加工できず、割
れを生じたり真円度が確保できないが、のU−O法や
のプレスベンディング法を用いれば、管状に加工で
き、しかも良好な板端の突き合わせ状態が得られること
を見出した。本発明はこの知見を基に完成されたもので
ある。
【0022】U−O法またはプレスベンディング法によ
る冷間成型工程の次に、突き合わされた板端部を溶接し
管とする。先のU−O法あるいはプレスベンディング法
を用いて高強度α+β型チタン合金を冷間成型すると、
板端部が良好に突き合わされ、この部分1ヶ所のみを溶
接すれば管を製造できる。チタン材の溶接には、TIG
溶接、プラズマ溶接、MIG溶接、電子ビーム溶接など
が一般に用いられており、本発明でもこれら溶接方法を
単独あるいは組み合わせて用いることが可能である。ま
た電子ビーム溶接は、近年、大型の高真空チャンバーを
必要とせず簡易シールドで溶接が可能な低圧電子ビーム
溶接法が開発されているが、この方法も十分適用可能で
ある。
【0023】溶接後の管は、必要に応じて、熱処理、矯
正、表面仕上げ精整を行う。なお、熱処理が複数の工程
からなる場合、矯正工程は、これら熱処理の間にて行
い、順次形状を整えていくことも可能である。また、残
留歪みがさほど問題とならない場合、熱処理終了後、最
後に矯正を行うことも可能である。また、表面仕上げ精
整は、大幅なコスト増にならない程度の軽度の切削、研
削あるいはさらに酸洗を行うことによりにより実施でき
るが、ショットブラストやサンドブラストを行った後、
酸洗を行う方法が安価かつ簡便であり推奨される。
【0024】前記(8)は、本発明の前記(7)に記載
の製造方法において、突き合わされた板端部をキーホー
ルプラズマ溶接法により溶接し、必要に応じてさらに溶
接フィラーを使用したプラズマ溶接あるいはTIG溶接
により肉盛りを行うことを特徴としている。ここで、キ
ーホールプラズマ溶接とは、プラズマ溶接の1種で、プ
ラズマガス流を貫通させながらビームを移動させ溶接す
る方法である。チタン合金の溶接は、先に述べたように
種々の方法があるが、TIG溶接が最も多用されてお
り、前記(1)〜(6)記載の管もTIG溶接などによ
り溶接することが可能である。
【0025】しかし、特に肉厚の大きい管を製造する場
合、TIG溶接では溶接パス数が膨大となり非効率的で
ある。このような場合、キーホールプラズマ溶接法を用
いると効率的である。キーホールプラズマ溶接法は、溶
接フィラーを用いなくとも20mm厚程度までのチタン
合金板を1パスで溶接することが可能であり、溶接欠陥
も生じにくいという利点をも有している。ただし、上部
に肉厚の減少したアンダーカットを生じやすいという欠
点も併せ持っている。したがって、このようなアンダー
カットが生じた場合、さらに溶接フィラーを使用したプ
ラズマ溶接あるいはTIG溶接により肉盛りを行い、こ
れを補うことが必要となる。
【0026】また、20mm以上の肉厚の管を製造する
場合、キーホールプラズマ溶接のみでは全肉厚を溶接で
きないので、これに加えさらに、溶接フィラーを使用し
たプラズマ溶接あるいはTIG溶接により肉盛りを行
い、これを補うことが必要となる。なお、キーホールプ
ラズマ溶接を行う前に、突き合わされた板端部をTIG
溶接により仮り止め溶接しておくと、キーホールプラズ
マ溶接を安定して行うことができる。
【0027】前記(9)は、本発明の前記(7)または
(8)記載の製造方法において、突き合わされた板端部
が上側になるよう管状成型体を配置し、溶接を管状成型
体の外側上部から行う。このような配置にて溶接を行う
と、溶融部に働く重力と凝固方向が平行となるため溶接
部にポロシティなど機械的性質、特に疲労特性を劣化さ
せる溶接欠陥が生じにくくなる。
【0028】前記(10)は、本発明の前記(7)また
は(8)記載の製造方法において、突き合わされた板端
部が下側になるよう管状成型体を配置し、溶接を管状成
型体の内側上部から行う。このような配置にて溶接を行
うと、前記(9)の場合と同様に、溶融部に働く重力と
凝固方向が平行となるため溶接部にポロシティなど機械
的性質、特に疲労特性を劣化させる溶接欠陥が生じにく
くなる。しかも、溶接欠陥の生じにくい初期の溶接パス
が管の外側となるため、特に疲労亀裂発生の原因となる
ことの多い管の外側の欠陥を減らすことが可能で、疲労
特性をさらに向上させることができる。
【0029】前記(11)は、本発明の前記(7)〜
(10)のいずれかに記載の製造方法において、溶接に
使用するパイロットガス、シールドガスの一部あるいは
全部を、ヘリウムガスとすることを特徴としている。一
般にTIG溶接、プラズマ溶接、MIG溶接などによる
チタン材料の溶接では、不活性ガスとしてアルゴンガス
をシールドガスあるいはパイロットガスに使用する。前
記(11)ではこのアルゴンガスの一部または全部に代
わりヘリウムガスを使用することとしたが、これはアル
ゴンよりもヘリウムの方がプラズマ化しやすく入熱効果
が増すためで、溶接効率を向上させることを第1の目的
としている。これに加え、アルゴンよりもヘリウムの方
が溶融部に巻き込まれたガスが外部に逃げやすく、その
結果疲労特性を劣化させるポロシティなどの溶接欠陥を
大幅に減少させることができる。このような品質向上を
第2の目的としている。
【0030】上記のような効果は、溶接部のみに関わる
ものであり、シールドガス全てをヘリウムにしなくと
も、アークの生じている部分のみヘリウムガスとするこ
とで達成できる。例えばTIG溶接の場合、トーチガス
のみをヘリウムとし、溶接部前後のシールドガスはアル
ゴンガスでも上記効果は達成可能である。ただし、ガス
の流量や溶接部の幾何学的条件によっては、アーク部に
他からガスが巻き込まれて流入する場合があり、このよ
うな場合には全ての使用ガスをヘリウムにした方が良
い。
【0031】前記(12)は、本発明の前記(7)〜
(11)のいずれかに記載の製造方法において、使用す
る厚さ6mm以上の高強度α+β型チタン合金板を、β
変態点以下の温度域で50%以上の圧下量の加工をし、
β変態点以下の温度域で焼鈍したものとしている。α+
β型チタン合金は、β変態点以下の温度域で50%以上
の圧下量の加工を受け、さらにβ変態点以下の温度域で
焼鈍すると、延性に富む等軸組織、あるいはミル焼鈍組
織と呼ばれる延伸組織となる。本発明は、このようなチ
タン合金板を使用することにより、冷間における成型性
を向上させ、冷間成型を行いやすくしようとするもので
ある。β変態点以下での加工量が50%未満であった
り、焼鈍温度がβ変態点を超えると、延性に乏しい針状
組織が発達するため、管の外径が小さいなどのより厳し
い条件では、成型中に割れを生じる場合もある。
【0032】前記(13)は、本発明の前記(6)に記
載の高強度α+β型チタン合金管を製造する方法の一つ
であり、高破壊靭性に加え、高疲労強度、高延性をも併
せ持ったα+β型チタン合金管を製造することができ
る。すなわち、前記(13)は、前記(7)〜(12)
のいずれかに記載の製造方法において製造された管に対
し、β変態点以上に加熱し空冷以上の冷却速度で冷却
し、さらに650℃〜850℃に加熱し30分以上保持
し空冷以下の冷却速度で冷却し、さらに必要に応じて、
450〜650℃に加熱し2時間以上保持し空冷以下の
冷却速度で冷却する一連の熱処理を行う。
【0033】ここで、最初の熱処理である、β変態点以
上に加熱し空冷以上の冷却速度で冷却する工程は、β変
態点以上に加熱することにより管全体を一旦β単相と
し、空冷以上の冷却速度で冷却することにより疲労特性
の劣る粗大な粒界α相を生成させることなく、比較的微
細な粒界α相や針状α相組織、すなわちβ焼鈍組織を得
るための工程である。ここで、β変態点以上の温度に加
熱しないと、全体がβ単相にならずα相が残存し、完全
なβ焼鈍組織は得られない。また、空冷よりも遅い冷却
速度で冷却すると、疲労特性の劣る粗大粒界α相が生成
してしまう。以上の工程で、β焼鈍組織を得ることがで
きるが、この組織は破壊靭性に優れる反面、延性に乏し
く、次工程の熱処理で、組織安定化および残留歪み除去
を行っておく必要がある。
【0034】次工程の熱処理で650℃〜850℃に加
熱し30分以上保持し空冷以下の冷却速度で冷却する工
程は、先の工程で冷却中に残存した不安定組織を安定化
するとともに、冷却中の残留歪みの大部分を除去する工
程である。ここで加熱・保持温度を650〜850℃と
したのは、これよりも低い温度だと拡散が遅く組織の安
定化が達成されないからであり、またこれ以上の温度だ
と、組織が粗大化し、疲労特性が劣化するからである。
また、保持時間を30分以上としたのは、これ以上の時
間保持しないと、十分組織の安定化や残留歪みの除去が
達成されないからである。また、冷却は空冷以下の冷却
速度で行う必要がある。これよりも速い冷却速度で冷却
すると、冷却中に再度歪みが蓄積してしまう。
【0035】以上の工程でなお残留歪みが認められる場
合、あるいは極端に残留歪みの除去が必要な用途に対し
ては、さらに管を450〜650℃に加熱し2時間以上
保持し空冷以下の冷却速度で冷却する処理を行うことが
できる。この工程により、ほぼ完全に残留歪みは除去さ
れる。ここで450〜650℃に加熱・保持することと
したのは、これよりも低い温度だと歪みの除去が達成さ
れないからであり、また、650℃を超えた温度に加熱
すると熱歪みにより、管がわずかではあるが変形する可
能性があり、その場合、再度矯正、歪み除去の工程を行
う必要があるからである。また、保持時間を2時間以上
としたのは、これ未満では十分に歪みの除去が達成され
ないからである。熱処理後の冷却は、余分な歪みの蓄積
を避けるため、空冷以下の冷却速度で冷却することが必
要である。
【0036】上記工程により、所望のβ焼鈍組織が得ら
れ、しかも熱処理後の冷却中、U−O法やプレスベンデ
ィング法による成型、溶接等の各工程にて蓄積された歪
みをも解消することができ、優れた材質の管を得ること
ができる。また、溶接部、熱影響部とも、β粒径の差は
あるものの、母材部とほぼ同じ組織となり、材質特性バ
ラツキも抑制することができる。また、前記(13)記
載の工程は、冷間矯正と組み合わせて行うと効果的であ
る。すなわち、最大3工程からなる熱処理の間にて、冷
間矯正を適宜行うことにより、矯正と歪み除去をより効
果的にかつ効率的に行うことができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明する。 (試験1)まず最初に、表1に示す各種α+β型チタン
合金の中実または中空ビレットを準備し、穿孔圧延−延
伸圧延−定型圧延の一連の圧延工程、あるいは熱間押し
出し法により、種々の径、肉厚の継ぎ目無し管を製造し
た。各継ぎ目無し管の長さは約10mである。また、一
部の継ぎ目無し管はさらに冷間にて引き抜き加工を行っ
た。
【0038】表1に示すとおり、冷間での引き抜き加工
を行っていない、試験番号1,2,3,4,5,7,9
は、肉厚偏差が非常に大きく、最小肉厚と最大肉厚の比
が、いずれも0.95未満の値となっている。試験番号
6,8,10は、各々試験番号5,7,9の継ぎ目無し
管を冷間引き抜き加工したもので、引き抜き加工により
偏肉の度合いが減少しているが、管の外径が150mm
以上で肉厚が6mm以上の試験番号6は、依然として最
小肉厚と最大肉厚の比が0.95未満の大きな偏肉を有
している。しかし、管の外径が150mm未満の試験番
号8および肉厚が6mm未満の試験番号10は、最小肉
厚と最大肉厚の比が0.95以上となっており、偏肉は
是正されている。ただし、押し出し加工時に発生した疵
を除去するため、かなりの切削加工が必要であった。
【0039】
【表1】
【0040】(試験2)表2に示す各種高強度α+β型
チタン合金の厚中板(板厚5.5〜29mm、長さ約1
0m)を、U−O法またはプレスベンディング法により
冷間にて管状に成型し、突き合わされた板端部をキーホ
ールプラズマ溶接法により溶接し、さらに溶接フィラー
(共金)を使用したTIG溶接により1パス〜6パスの
肉盛りを行い、長さ約10mの高強度α+β型チタン合
金管を製造した。ここで、溶接はすべてアルゴンガスを
使用し、突き合わされた板端部が上側になるよう管状成
型体を配置し、全ての溶接を管状成型体の外側上部から
行った。また、使用した高強度α+β型チタン合金板
は、いずれもβ変態点以下の温度域で50%以上の圧下
量の加工を受け、その後β変態点以下の温度域で焼鈍さ
れた板である。
【0041】さて、表2において、試験番号11は前記
(2)の実施例であり、試験番号12〜13は前記
(3)の実施例であり、試験番号14〜15は前記
(4)の実施例であり、試験番号16〜19は前記
(5)の実施例であり、試験番号22〜23は前記
(1)の実施例である。これらはいずれも、前記
(8),(9),(12)に記載の方法によって製造さ
れたものである。以上の本発明(1)〜(5)の実施例
はいずれも、外径150mm以上、肉厚6mm以上で、
高強度α+β型チタン合金からなり、管の長さ方向に1
ヶ所の溶接シーム部を有し、溶接部を除く部分の最小肉
厚と最大肉厚の比が0.95〜0.99の範囲である。
【0042】このような本発明(1)〜(5)の管は、
試験1で説明した同程度の径、肉厚の継ぎ目無し管に比
べて著しく偏肉が少なくなっている。すなわち、大幅な
コスト増となる大量の切削加工を行わずとも、無駄な重
量の無い、高強度α+β型チタン合金からなる管を提供
でき、軽量高強度のチタン合金の特徴を十分に活かすこ
とができる。
【0043】ここで、試験番号20および21は、最小
肉厚と最大肉厚の比が0.95以上の偏肉の少ない管で
あるが、同寸法の試験番号8および10(表1)の冷間
引き抜き加工を行った継ぎ目無し管でも、最小肉厚と最
大肉厚の比が0.95以上の偏肉の少ない管が得られて
いる。もちろん、継ぎ目無し管のように疵取りのための
切削加工が不要であるという利点を有しているが、偏肉
という観点からは、必ずしも継ぎ目無し管よりも有利で
はない。これは、試験番号20は、前記(1)〜(5)
で規定されている外径150mmよりも小径の管であっ
たため、また、試験番号21は、前記(1)〜(5)で
規定されている肉厚6mm未満であったため、本発明の
効果が十分に発揮できなかったものである。
【0044】なお、試験番号11〜19,20,22,
23は全て6mm以上の厚さのα+β型チタン合金板を
用いて製管しており、いずれも6mm以上の肉厚の管が
製造されているが、試験番号21は6mm未満の肉厚で
ある5.5mmの板厚の中板を用いたため、製管後の肉
厚も6mm未満となってしまったものである。
【0045】
【表2】
【0046】(試験3)次に、表3に示した種々の厚板
製造条件にて製造した板厚25mmのTi−6Al−4
V ELI(β変態点:965℃)板を用いて、同じく
表3に示した各種の成型方法にて種々の外径の管に成型
し、その成型性を、割れを生ずることなく管状に成型で
きた最小外径/肉厚の値で評価した。ここで、試験番号
24〜34,36は8mの板を、また、試験番号35は
長さ2mの板を使用した。これらの管状成型体は、その
後、試験2と同じ方法にて溶接し、α+β型チタン合金
管に造管した。なお、いずれの試験においても、β変態
点以下の温度域における厚板圧延時には、圧延方向を途
中で90度回転させるクロス圧延を行っている。
【0047】表3において、プレスベンディング法ある
いはU−O法により成型した、試験番号24〜34は、
使用した厚板の製造条件等の違いにより差異はあるもの
の、割れを生ずることなく管状に成型可能な最小外径、
すなわち限界外径と、肉厚との比が10〜24の範囲に
あり、冷間にて管状に成型可能であった。また、板端の
突き合わせ状態も良好であった。一方、ロールベンディ
ング法を用いた試験番号35は、限界外径/肉厚の値が
24を超える場合、管状に成型可能であったが、大きな
皺が発生し、板端の突き合わせ状態も悪く、次工程の溶
接が安定して実施できず、さらに十分な真円度も確保で
きなかった。また、ロールフォーミング法を用いた試験
番号36は、さらに成形性が悪く、外径700mm(外
径/板厚=28)の管ですら、割れを生じ十分に成型す
ることができなかった。以上のように、冷間成型が可能
であったのは、プレスベンディング法およびU−O法に
より成型した場合のみであった。
【0048】一方、プレスベンディング法により成型し
た試験番号24〜33のうち、試験番号25〜31は、
限界外径/肉厚の値が16以下であり、より小さな外径
の管も成型可能であった。これは、前記(12)の効果
によるものである。すなわち、これらの板は、β変態点
以下の温度域で50%以上の圧下量の加工を受け、さら
にβ変態点以下の温度域で焼鈍されており、延性に富む
等軸組織、あるいはミル焼鈍組織と呼ばれる延伸組織か
らなり、より過酷な条件での成型が可能となったもので
ある。これに対し、試験番号24,32,33は、限界
外径/肉厚の値が20〜24の比較的大きな径の管しか
成型できなかった。これは、試験番号24では、前記
(12)に規定された、β変態点以下での厚板圧延の加
工量が50%未満であり、試験番号32,33では、焼
鈍温度がβ変態点以上であったため、延性に乏しい針状
組織が発達し、成型中に割れを生じやすくなり、加工条
件の比較的緩い大径管しか成型できなかったものであ
る。
【0049】
【表3】
【0050】(試験4)次に、28mmの板厚で長さ1
2mのTi−3Al−2.5Vをプレスベンディング法
により冷間にて外径700mmの管状に成型し、突き合
わされた板端部を表4に示す種々の条件で溶接し、Ti
−3Al−2.5V管を製造した。ここで、使用したチ
タン合金板は、β変態点以下の温度域で90%の圧下量
の加工を受け、その後β変態点以下の700℃で焼鈍さ
れた板である。溶接後の管は、720℃−2時間−空冷
の熱処理を行い、矯正した後、さらに540℃−4時間
−空冷の熱処理を行い、管の外面近傍の溶接金属から、
平行部長さが30mmで8mmの直径の丸棒試験片を管
の長さ方向と平行に切り出し、応力比マイナス1(引張
−圧縮)の軸力疲労試験を行い、10の7乗回の繰り返
し数でも破断しない強度を疲労強度と定義し、疲労特性
の評価を行った。
【0051】同様に母材の疲労試験も行ったが、母材の
疲労強度は330MPaであった。なお、開先加工は成
型前に行い、キーホールプラズマ溶接を行う場合は、Y
型開先としルートフェイスを18mm、その上部を45
度(突き合わせ状態で90度)の開先とした。電子ビー
ム溶接を行う場合には、I型開先とした。またTIG溶
接やMIG溶接のみで溶接する場合には、V型開先と
し、その角度は突き合わせ状態で60度とした。なお、
いずれの溶接の場合にも、溶接施工に先だってTIG溶
接により仮付け溶接を行った。また、電子ビーム溶接、
キーホールプラズマ溶接以外の溶接には共金のフィラー
を用いた。
【0052】表4において、試験番号37〜47は、突
き合わされた板端部が上側になるよう管状成型体を配置
し、いずれも管状成型体の外側上部から溶接した例で、
前記(9)の実施例である。その中で試験番号37はシ
ールドガスにアルゴンを用いてTIG溶接により全溶接
を行った例であり、30パスの多パスを要しているもの
の前記(2)のチタン合金管が製造可能であった。疲労
強度も母材よりもやや低い程度で溶接部としては十分で
あった。
【0053】試験番号38および39は各々電子ビーム
溶接、低圧電子ビーム溶接により溶接した場合で、1パ
スで溶接が可能であり著しく効率的であったが、これら
の溶接法は設備コストが膨大であるため高コストであっ
た。試験番号40は、MIG溶接を行った場合で、5パ
スで溶接を完了しており全体をTIG溶接する場合(試
験番号37)に比べると効率的であったが、溶接金属の
疲労強度が他の溶接方法に比べて低くなるという欠点を
有していた。
【0054】以上の方法に対し、前記(8)の実施例で
ある試験番号41,42はキーホールプラズマ溶接を組
み合わせた場合で、総計7パスあるいは8パスの溶接で
全溶接を完了しており、TIG溶接のみの場合よりも著
しく効率的である。また、疲労強度も他の方法と比べて
遜色無く、MIG溶接よりもかなり高くなっている。
【0055】試験番号37,41,42は全ての溶接を
アルゴンガス雰囲気で行った例であるが、パイロットガ
ス、シールドガスの一部あるいは全部を、ヘリウムガス
とした、試験番号43,44〜47ではさらに溶接効率
が向上しており、同様の条件でアルゴンガスのみで溶接
を行った場合よりも、総溶接パス数は減少している。し
かも、同様の条件でアルゴンガスのみで溶接を行った場
合よりも、疲労強度が高くなっている。これらはまさに
前記(11)の効果である。
【0056】次に、表4において、試験番号48〜50
は、突き合わされた板端部が下側になるよう管状成型体
を配置し、いずれも管状成型体の内側上部から溶接した
例で、前記(10)の実施例である。溶接欠陥の生じに
くい初期溶接部分が管の外側となるため、特に疲労亀裂
発生の原因となることの多い管の外側の欠陥を減らすこ
とができ、疲労強度がさらに高くなり350MPa以上
となっている。特に、ヘリウムガスをパイロットガスに
使用した場合にその効果が顕著であった。
【0057】一方、表4において、試験番号51は、突
き合わされた板端部が真横になるよう管状成型体を配置
し、管状成型体の真横外側から溶接した例である。この
ような配置だと、溶融部に働く重力と凝固方向が垂直と
なるため、溶接部にポロシティなどの溶接欠陥が生じや
すい。そのため、溶融部に働く重力と凝固方向が平行な
場合と比べると、疲労強度が低下している。しかし、母
材(330MPa)よりもやや低いものの、なお300
MPa以上の高い値であった。
【0058】
【表4】
【0059】(試験5)28mmの板厚で、長さ10m
で、β変態点(965℃)以下の温度域で90%の圧下
量の加工を受け、その後β変態点以下の750℃で焼鈍
されたTi−6Al−4V ELI−0.1Ru板を、
プレスベンディング法により冷間にて外径700mmの
管状に成型し、突き合わされた板端部をキーホールプラ
ズマ溶接法により溶接し、さらに溶接フィラー(共金)
を使用したTIG溶接により6パスの肉盛りを行い、T
i−6Al−4V ELI−0.1Ru管を製造した。
ここで、溶接はすべてアルゴンガスを使用し、突き合わ
された板端部が上側になるよう管状成型体を配置し、全
ての溶接を管状成型体の外側上部から行った。
【0060】また、開先加工は成型前に行い、ルートフ
ェイスを18mm、その上部を45度(突き合わせ状態
で90度)のY型開先とした。次に、この管に対し、表
5に示す条件の熱処理を行い、母材と溶接金属の両方か
ら、管の長さ方向と平行に、ゲージ長さ25mm、ゲー
ジ部の直径6.25mmの丸棒引張試験片を採取し、引
張試験を行い伸びを測定した。また、管の外面近傍の溶
接金属から、平行部長さが30mmで8mmの直径の丸
棒試験片を管の長さ方向と平行に切り出し、応力比マイ
ナス1(引張−圧縮)の軸力疲労試験を行い、10の7
乗回の繰り返し数でも破断しない強度を疲労強度と定義
し、疲労特性の評価を行った。さらに、亀裂の伝播方向
が長さ方向と平行となるように、1インチCT試験片を
採取し、KIC試験を行い、破壊靭性値としてKQ値を
測定した。なお、熱処理が複数の工程からなる場合、各
熱処理の間および最終熱処理後に、熱処理が1工程のみ
からなる場合、熱処理後に、各々矯正を行った。
【0061】表5において、前記(6)の本発明実施例
で、母材、溶接金属ともにβ焼鈍組織である試験番号5
5〜56,58〜73は、母材、溶接金属がいずれも、
80MPa・√m以上の高い破壊靭性値となっており、
特に高い破壊靭性が望まれる用途に対し有効なチタン合
金管である。一方、試験番号52,53,54,57
は、溶接金属の破壊靭性値は高いものの、母材は、ミル
焼鈍組織あるいは等軸組織であるため、破壊靭性値が低
くなっており、特に高い破壊靭性が望まれる用途に対し
ては不向きである。
【0062】また、前記(6)の実施例のうち、試験番
号56,58,60,64,66,67,69,70,
73は、前記(13)記載の方法で製造した例である。
これらはいずれも、8%以上の比較的高い伸びと、80
MPa・√m以上の高い破壊靭性値、480MPa以上
の高い疲労強度を合わせ持っている。これは、前記(1
3)の効果が十分に達成されたからである。特に、試験
番号69,70,73では高い延性(伸び)が得られて
いるが、これは、途中の製造工程で蓄積された歪みが十
分に解消されることによって達成されたものである。
【0063】一方、試験番号55は、母材、溶接金属と
もに、伸びが5%の低い値となっている。これは、β変
態点以上に加熱後、何ら熱処理を行っていないため、冷
却中に残存した不安定組織を安定化することができず、
また、冷却中の残留歪みが除去できなかったためであ
る。試験番号59は、母材、溶接金属とも比較的高い伸
びと高破壊靭性が得られているが、疲労強度が極端に低
くなっている。これは、β変態点以上の温度に加熱した
後、本発明で規定された空冷以上の冷却速度で冷却しな
かったため、疲労特性の劣る粗大粒界α相が生成し、疲
労特性が低下してしまったものである。
【0064】試験番号61〜62,65は、母材、溶接
金属ともにいずれも低い伸びしか得られなかった。これ
は、試験番号61は、β変態点以上への加熱冷却に引き
続いて行った熱処理の保持時間が、前記(13)で規定
された30分未満であったため、組織の安定化や残留歪
みの除去が十分達成されなかったたらであり、試験番号
62は、同じく熱処理の温度が、前記(13)で規定さ
れた650℃よりも低かったため、拡散が不十分で組織
の安定化が達成されなかったからであり、試験番号65
は、同じく熱処理後の冷却速度が前記(13)で規定さ
れた空冷以下の冷却速度よりも速い冷却速度であったた
め、冷却中に再度歪みが蓄積したためである。また、試
験番号63は、β変態点以上の温度への加熱冷却後の熱
処理の温度が、前記(13)で規定された850℃より
も高かったため、組織が粗大化し疲労強度が低くなって
しまった。
【0065】さて、試験番号68,71,72,73
は、比較的高い伸び、高破壊靭性、高疲労強度のいずれ
もが、母材、溶接金属ともに達成されているが、3工程
からなる熱処理を行ったにもかかわらず、2工程からな
る熱処理しか行っていない、試験番号56とほとんど同
じ特性あるいはこれよりも若干低い特性しか得られてい
ない。その理由は、試験番号68は、3工程目の熱処理
の温度が、前記(13)で規定された450℃よりも低
かったため、さらなる歪みの除去が達成されなかったか
らであり、試験番号71は、同じく3工程目の熱処理の
温度が、前記(13)で規定された650℃よりも高か
ったため、熱歪みにより、管が変形し、その後の矯正時
に再度歪みが蓄積したためであり、試験番号72は、同
じく3工程目の熱処理の時間が、前記(13)で規定さ
れた2時間よりも短かったためさらなる歪みの除去が十
分に達成されなかったからであり、試験番号73は、同
じく3工程目の熱処理後の冷却速度が、前記(13)で
規定された空冷以下の冷却速度よりも速い冷却速度であ
ったため、冷却中に再度歪みが蓄積したためである。
【0066】
【表5】
【0067】以上のように、前記(13)を適用するこ
とにより、破壊靭性に優れたβ焼鈍組織を有し、冷間成
型、溶接等の各工程にて蓄積された歪みが解消され、粗
大α相も抑制され、高疲労強度、高延性をも併せ持った
α+β型チタン合金管を製造することができる。これら
チタン合金管の溶接部は、母材部とほぼ同じ組織とな
り、材質特性バラツキも抑制される。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を適用する
ことにより、大幅なコスト増となる大量の切削加工を必
要とせず、軽量高強度のチタン合金の特徴を十分に活か
すことのできる、高強度α+β型チタン合金管を提供で
きる。また、このようなチタン合金管を低コストで製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 9/23 B23K 9/23 C 10/02 10/02 B C22F 1/18 C22F 1/18 H // C22F 1/00 601 C22F 1/00 601 614 614 623 623 626 626 630 630A 640 640A 641 641B 682 682 683 683 691 691B 691C 692 692A 694 694A 694B B23K 101:06 B23K 101:06 103:14 103:14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径150mm以上、肉厚6mm以上で
    高強度α+β型チタン合金からなる管において、管の長
    さ方向の溶接シーム部を1ヶ所有し、溶接部を除く部分
    の最小肉厚と最大肉厚の比が、0.95〜0.99であ
    ることを特徴とする、高強度α+β型チタン合金管。
  2. 【請求項2】 高強度α+β型チタン合金が、重量%
    で、 Al:2.5〜3.5%、 V:2.0〜3.0% を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなること
    を特徴とする、請求項1に記載の高強度α+β型チタン
    合金管。
  3. 【請求項3】 高強度α+β型チタン合金が、重量%
    で、 Pd,Ruの1種以上:総量で0.01〜0.5% をさらに含有することを特徴とする、請求項2に記載の
    高強度α+β型チタン合金管。
  4. 【請求項4】 高強度α+β型チタン合金が、重量%
    で、 Al:5.5〜6.75%、 V:3.5〜4.5% を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなること
    を特徴とする、請求項1に記載の高強度α+β型チタン
    合金管。
  5. 【請求項5】 高強度α+β型チタン合金が、重量%
    で、 Pd,Ruの1種以上:総量で0.01〜0.5% をさらに含有することを特徴とする、請求項4に記載の
    高強度α+β型チタン合金管。
  6. 【請求項6】 管全体が、β焼鈍組織からなることを特
    徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の高
    強度α+β型チタン合金管。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6に記載の高強度α+β型
    チタン合金管を製造する方法であって、厚さ6mm以上
    の高強度α+β型チタン合金板を、冷間にてU−O法ま
    たはプレスベンディング法により管状に成型し、突き合
    わされた板端部を溶接することを特徴とする、高強度α
    +β型チタン合金管の製造方法。
  8. 【請求項8】 突き合わされた板端部をキーホールプラ
    ズマ溶接法により溶接することを特徴とする、請求項7
    に記載の高強度α+β型チタン合金管の製造方法。
  9. 【請求項9】 突き合わされた板端部をキーホールプラ
    ズマ溶接法により溶接し、さらに溶接フィラーを使用し
    たプラズマ溶接あるいはTIG溶接により肉盛りを行う
    ことを特徴とする、請求項7に記載の高強度α+β型チ
    タン合金管の製造方法。
  10. 【請求項10】 突き合わされた板端部が上側になるよ
    う管状成型体を配置し、溶接を管状成型体の外側上部か
    ら行うことを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1
    項に記載の高強度α+β型チタン合金管の製造方法。
  11. 【請求項11】 突き合わされた板端部が下側になるよ
    う管状成型体を配置し、溶接を管状成型体の内側上部か
    ら行うことを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1
    項に記載の高強度α+β型チタン合金管の製造方法。
  12. 【請求項12】 溶接に使用するパイロットガス、シー
    ルドガスの一部あるいは全部を、ヘリウムガスとするこ
    とを特徴とする、請求項7乃至11のいずれか1項に記
    載の高強度α+β型チタン合金管の製造方法。
  13. 【請求項13】 厚さ6mm以上の高強度α+β型チタ
    ン合金板が、β変態点以下の温度域で50%以上の圧下
    量の加工を受け、β変態点以下の温度域で焼鈍された高
    強度α+β型チタン合金板であることを特徴とする、請
    求項7乃至12のいずれか1項に記載の高強度α+β型
    チタン合金管の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項7乃至13に記載の製造方法に
    おいて、溶接後の管を、β変態点以上に加熱し空冷以上
    の冷却速度で冷却し、さらに650℃〜850℃に加熱
    し30分以上保持し空冷以下の冷却速度で冷却する熱処
    理を行うことを特徴とする、高強度α+β型チタン合金
    管の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項7乃至13に記載の製造方法に
    おいて、溶接後の管を、β変態点以上に加熱し空冷以上
    の冷却速度で冷却し、さらに、650℃〜850℃に加
    熱し30分以上保持し空冷以下の冷却速度で冷却し、さ
    らに、450〜650℃に加熱し2時間以上保持し空冷
    以下の冷却速度で冷却する一連の熱処理を行うことを特
    徴とする、高強度α+β型チタン合金管の製造方法。
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