JP2001114933A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2001114933A
JP2001114933A JP30038499A JP30038499A JP2001114933A JP 2001114933 A JP2001114933 A JP 2001114933A JP 30038499 A JP30038499 A JP 30038499A JP 30038499 A JP30038499 A JP 30038499A JP 2001114933 A JP2001114933 A JP 2001114933A
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JP
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anhydride
component
weight
resin composition
phenol
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JP30038499A
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Masako Okanuma
雅子 岡沼
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度等の硬化物物性を低下させることなく、
成形時の硬化時間を短縮出来る熱硬化性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 フェノールノボラック樹脂(A)、ヘキ
サメチレンテトラミン(B)、及びジカルボン酸無水物
(C)を必須成分とし、かつ各成分の配合比率が、成分
(A)100重量部に対して、成分(B)が7〜30重
量部、成分(C)が0.5〜15重量部の範囲である熱
硬化性樹脂組成物で、さらには、フェノールノボラック
樹脂(A)として、ホルムアルデヒド/フェノール比
(F/P比)が0.4〜0.95で合成され、かつ樹脂中
の遊離フェノール量が10重量%以下の樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、速硬化性に極めて
優れ、成形材料用途に有用な熱硬化性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、耐熱性、耐
久性、電気及び機械的性能に優れることから、自動車部
品、電子・電気部品、あるいは厨房部品などに、幅広く
利用されている。これらの成形材料を成形する際の成形
時間は、生産コストに大きな影響を及ぼす。すなわち、
硬化時間を従来品と比較し短縮できれば、成形工程のハ
イサイクル化が達成され、また、作業性を向上させるこ
とで、更に生産性を高めることが可能である。
【0003】これまでに、フェノールノボラック樹脂成
形材料の硬化時間を短縮するために、フェノールノボラ
ック樹脂とヘキサメチレンテトラミンからなる樹脂組成
物の、様々な改良がなされてきた。例えば、フタル酸、
安息香酸、サリチル酸等の各種カルボン酸、パラトルエ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の各種スルホン酸
等の、酸性物質を樹脂組成物に混合する方法、前述の酸
性物質と塩基性物質の複合塩を樹脂組成物に混合する方
法、あるいは、通常のランダムノボラックの代わりにハ
イオルトノボラックを使用し、もしくは併用する方法等
が挙げられる。これらの方法を用いることにより、ある
程度の硬化時間の短縮は達成されるが、硬化物の強度低
下や、加熱時に酸のガスなどが放出されることによる金
型の汚染や作業環境の悪化等の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の速硬化技術の欠点を解消して、強度等の硬化物物
性を低下させることなく、成形時の硬化時間を短縮出来
る、熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記のよう
な従来の速硬化技術の欠点を解決すべく、鋭意検討を進
めた結果、フェノールノボラック樹脂とヘキサメチレン
テトラミンに、分子内カルボン酸無水物を配合すること
によって、強度等の硬化物物性を損なわずに、硬化時間
を短縮し得ることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち本発明は、フェノールノボラック樹脂
(A)、ヘキサメチレンテトラミン(B)、及びジカル
ボン酸無水物(C)を必須成分とし、かつ各成分の配合
比率が、成分(A)100重量部に対して、成分(B)
が7〜30重量部、成分(C)が0.5〜15重量部の
範囲であり、さらには、フェノールノボラック樹脂
(A)が、ホルムアルデヒド/フェノール比(F/P
比)が0.4〜0.95で合成され、かつ樹脂中の遊離フ
ェノール量が10重量%以下であることを特徴とする熱
硬化性樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるフェノールノボラ
ック樹脂(A)は、フェノールとホルムアルデヒドと
を、酸性触媒の存在下で反応させて得られるものであ
る。また、このノボラック樹脂は、硬化性、耐熱性、あ
るいは可とう性付与等の目的で変性された物でも良い。
このような変性剤としては、クレゾール、キシレノー
ル、ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキル
フェノール類、さらに、カテコール、レゾルシノール、
ヒドロキノン等の多価フェノール類、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の多核フェ
ノール類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族
炭化水素、桐油、亜麻仁油等の乾性油、ジシクロペンタ
ジエン等を挙げることができ、これらの1種または2種
以上を組み合わせて用いても良い。
【0008】また、変性剤として挙げた各種フェノール
化合物を含むフェノール化合物(P)と、反応させるホ
ルムアルデヒド(F)の仕込みモル比(F/P)は、
0.4〜0.95の範囲とするのが望ましく、更に好まし
くは、0.65〜0.9とするのが良い。反応後のオルト
−パラ比(o/p)は、0.65〜0.85であるのが望
ましく、また、フェノールノボラック樹脂中の遊離フェ
ノール量は、10重量%以下が望ましい。
【0009】ヘキサメチレンテトラミン(B)は通常、
粉末状で用いられ、ノボラック樹脂(A)100重量部
に対して、7〜30重量部配合される。ヘキサメチレン
テトラミンの配合量がこれより少ないと、架橋点が少な
くなるため硬化物の強度が低下する等の問題が生じるこ
とがある。これより多いと、硬化時に分解によるガス発
生量が多くなる。また、反応仕切れないヘキサメチレン
テトラミンが硬化物中に残存し、物性を低下させる等の
問題を生じ好ましくない。
【0010】ジカルボン酸無水物(C)は、ノボラック
樹脂(A)の硬化を促進し、硬化時間を短縮するために
用いるもので、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸、テトラメチレン無水マレイン
酸、メチルテトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、及びメチルエ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸からなる群よ
り、少なくとも1つ以上選ばれた物を使用するのが望ま
しい。これらは単独で用いてもよいが、用途に応じて2
種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0011】尚、前記ジカルボン酸無水物(C)は、一
般式(1)で示されるヘキサヒドロ無水フタル酸類、一
般式(2)で示されるテトラメチレン無水マレイン酸
類、一般式(3)で示されるテトラヒドロ無水フタル酸
類、および一般式(4)で示されるエンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸類の中で、それぞれ、Rが水素
(無置換)またはメチル基の場合に相当する。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】ジカルボン酸無水物(C)は、ノボラック
樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜15重量部
配合される。これより少ないと、硬化時間の短縮効果が
十分発揮されず、また、これより多いと、硬化性組成物
全体に対するジカルボン酸無水物の割合が多くなること
で、架橋密度の低下を招き、硬化物の硬度が低下する等
の悪影響が現れるため望ましくない。
【0017】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に
応じて、有機又は無機充填剤、離型剤、着色剤等を配合
することができる。有機又は無機充填材としては、木
粉、パルプ粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂組成物・
成形品の粉砕品などの有機質粉末、シリカ、アルミナ、
水酸化アルミニウム、ガラス、タルク、クレー、マイ
カ、炭酸カルシウム、カーボン等の無機質粉末、ガラス
繊維、カーボン繊維などの無機質繊維などが挙げられ
る。これらの充填材を1種、又は2種以上組み合わせて
用いることができる。
【0018】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記の各
成分を一般的な方法で混合し、熱ロールあるいはニーダ
ーなどの公知の技術によって混練して調製できる。ま
た、その用途としては、耐熱性、耐久性、電気及び機械
的性能を必要とする、自動車部品、電子・電気部品ある
いは厨房部品などの成形材料に用いることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明をより具体的に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれによって何ら限定される
ものではない。実施例では、ノボラック樹脂(A)、ヘ
キサメチレンテトラミン(B)、およびジカルボン酸無
水物(C)を、粉末状でミキサー混合して得られた組成
物について、ゲルタイムを測定し、さらに、この組成物
に同重量の炭酸カルシウムをミキサーで混合し、硬化特
性を測定した。各特性の測定方法は下記の通りとし、測
定結果はまとめて表1に示した。
【0020】1.ゲルタイム 150℃に保った熱板上に1gの試料を載せ、スパチュ
ラで常時かき混ぜながら、スパチュラを持ち上げても樹
脂組成物が糸を引かなくなるまでの時間を測定した。こ
の時間が短いほど、硬化が速いことを示す。
【0021】2.硬化特性 実施例で得られた熱硬化性樹脂組成物5.0gを、常温
で圧縮成形したタブレットを、170℃に設定したキュ
ラストメーター(株式会社オリエンテック製、JSRキ
ュラストメーター S.D型)に仕込み、硬化速度と最
大トルクを測定した。硬化速度(kgf・cm/min)
は、トルクがその最大値の10%から90%に達するま
での傾きであり、[最大トルク値×0.8/トルクが最
大値の10%から90%に達するまでの時間(分)]と
して算出する。また、最大トルクは測定温度における弾
性を示すパラメータで、値が大きいほど熱時弾性が高い
ことを示す。
【0022】(実施例1)フェノールノボラック樹脂
(F/P=0.82、遊離フェノール5wt%、オルト
−パラ比0.75)50g(100重量部)、ヘキサメ
チレンテトラミン7.5g(15重量部)、およびメチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸2g(4重量部)を配合
し、粉末状でミキサー混合することによって組成物を得
た。この組成物の150℃でのゲルタイムは32秒であ
った。また、この組成物に同重量の炭酸カルシウムをミ
キサーで混合し、5gを常温で圧縮成形して、キュラス
トメーター測定用のタブレットとした。170℃での硬
化速度は36kgf・cm/min、最大トルクは45k
gf・cmであった。
【0023】(実施例2〜3、及び比較例1〜5)表1
に示した配合により、実施例1と同様にして試料を調製
し、ゲルタイムおよび硬化特性を測定した。測定結果
は、表1に示した通りである。
【0024】
【表1】
【0025】実施例と従来例である比較例1を比較する
と、本発明の樹脂組成物は、大幅に硬化時間の短縮が可
能であるとともに、170℃のキュラストメータ最大ト
ルク値は、ほぼ同等の値を示している。また、比較例2
ではジカルボン酸の量が少ないため、硬化時間がほとん
ど短縮されておらず、比較例3ではジカルボン酸の量が
多すぎるため、硬化時間の短縮は見られるが、最大トル
ク値の低下が見られる。比較例4及び5では硬化時間は
実施例と同等だが、最大トルク値が低下していることが
分かる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、強度等の硬化物物性を
低下させることなく、成形時の硬化時間の短縮を短縮す
ることが可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができ、
これは成形材料等の用途に好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノールノボラック樹脂(A)、ヘキ
    サメチレンテトラミン(B)、及びジカルボン酸無水物
    (C)を必須成分とし、かつ各成分の配合比率が、成分
    (A)100重量部に対して、成分(B)が7〜30重
    量部、成分(C)が0.5〜15重量部の範囲であるこ
    とを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 フェノールノボラック樹脂(A)が、ホ
    ルムアルデヒド/フェノール比(F/P比)が0.4〜
    0.95で合成され、かつ樹脂中の遊離フェノール量が
    10重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の
    熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ジカルボン酸無水物(C)が、ヘキサヒ
    ドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
    テトラメチレン無水マレイン酸、メチルテトラメチレン
    無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテ
    トラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ
    無水フタル酸、及びメチルエンドメチレンテトラヒドロ
    無水フタル酸からなる群より、少なくとも1つ以上選ば
    れた物であることを特徴とする、請求項1及び請求項2
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
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