JP2001113128A - 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解方法および分解装置 - Google Patents

気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解方法および分解装置

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JP2001113128A
JP2001113128A JP29389799A JP29389799A JP2001113128A JP 2001113128 A JP2001113128 A JP 2001113128A JP 29389799 A JP29389799 A JP 29389799A JP 29389799 A JP29389799 A JP 29389799A JP 2001113128 A JP2001113128 A JP 2001113128A
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chlorine
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light
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Etsuko Sugawa
悦子 須川
Kinya Kato
欽也 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分
解方法において、簡便な装置構成で効率良く分解でき、
かつ分解生成物による2次汚染の問題等のない環境にや
さしい技術を提供する。 【解決手段】 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物
と、塩素ガスを含む気体と、を反応領域内に導入し混合
する工程と、該混合したガスに対して光を照射して該気
体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物を分解する工程
と、該気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解生
成物を含む気体を光照射下にて光触媒と接触させてこれ
を更に分解する工程とを有する事を特徴とする気体状ハ
ロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解方法、並びに前記
各工程のための手段を有する分解装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体状ハロゲン化
脂肪族化合物の分解方法及びそれに用いる分解装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年までの産業技術の発展に伴いハロゲ
ン化脂肪族炭化水素化合物(例えば塩素化エチレン、塩
素化メタン等)が膨大に使用され、その廃棄処理は深刻
な問題となってきている。また、使用済みのこれらの気
体が、自然環境を汚染するなどの環境問題がおこってお
り、その解決に多大な努力が払われている。
【0003】具体的な処理方法を述べると、例えば塩素
化エチレンを酸化剤や触媒を用いて分解する方法とし
て、オゾンで分解する方法(特開平3-38297号公
報)あるいは過酸化水素の存在下で紫外線を照射する方
法(特開昭63-218293号公報)等が知られてい
る。
【0004】また、次亜塩素酸ナトリウムを酸化剤とし
て用いることも示唆されている(米国特許552500
8、5611642)。また次亜塩素酸ナトリウムと紫
外線照射と組み合わせる手法も提案されている(米国特
許5582741)。
【0005】更には酸化チタンなどの酸化物半導体微粒
子からなる光触媒と液状の塩素化エチレンをアルカリ条
件下で懸濁して光照射により分解する方法も知られてい
る(特開平7-144137号公報)。
【0006】上記以外にも、酸化剤を用いずに気相で紫
外線を照射させる光分解法がすでに試みられている。例
えば、有機ハロゲン化合物を含む排ガスを紫外線照射処
理して酸性の分解ガスとしたのち、アルカリで洗浄して
無害化処理する方法(特開昭62-191025号公
報)、有機ハロゲン化物を含有する排水を曝気処理し、
排出されるガスを紫外線照射したのちアルカリ洗浄する
装置(特開昭62-191095号公報)等が提案されて
いる。
【0007】また、恐らく還元分解と推測されている例
として鉄粉による塩素化エチレンの分解も知られている
いる(特開平8-257570号公報)。シリコン微粒子
を用いたPCEの分解については還元分解も報告されて
いる。
【0008】しかしながらいずれの方法も、分解効率や
処理に必要な装置構成等に於いて十分実用的なものとは
言えず、より簡便な装置構成で効率良く気体状ハロゲン
化脂肪族炭化水素化合物を分解する方法が求められてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記した
ような種々のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解方
法について検討した結果、いずれも未解決の問題を包含
していると予想される事から、より簡便な装置構成でハ
ロゲン化脂肪族炭化水素化合物を高効率で分解でき、か
つ分解生成物による2次汚染の問題等のない環境にやさ
しい技術が必要であるとの結論にいたった。
【0010】本発明者らは係る技術的要求に対して種々
検討を行なった結果、気体状のハロゲン化脂肪族炭化水
素化合物と塩素ガスを含む気体との混合ガスに対して光
照射を行なったところ、ハロゲン化脂肪族炭化水素化合
物が分解されることを見出し、更に実用に即した形態に
ついて検討を加え詳細な実験を進めるうちに、上記のご
とき気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と塩素ガス
を含む気体の混合ガスを光照射下で分解処理する際、あ
るいは分解処理後に、分解処理気体を光照射下で光触媒
と接触させる形態が望ましい事を見出し本発明に至っ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、気
体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解方法におい
て、気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と、塩素ガ
スを含む気体と、を反応領域内に導入し混合する工程
と、該混合したガスに対して光を照射して該気体状ハロ
ゲン化脂肪族炭化水素化合物を分解する工程と、該気体
状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解生成物を含む
気体を光照射下にて光触媒と接触させてこれを更に分解
する工程とを有する事を特徴とする気体状ハロゲン化脂
肪族炭化水素化合物の分解方法についてのものである。
【0012】また、密閉可能な、光触媒を封入してなる
反応領域と、気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と
塩素ガスを含む気体をそれぞれ該反応領域に導入し混合
気体を得るための手段と、該反応領域内に光を照射する
手段とを具備していることを特徴とするハロゲン化脂肪
族炭化水素化合物の分解装置についてのものであり、あ
るいは、光照射下で気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化
合物を塩素ガスを含む気体と接触させ分解させる第1の
閉空間と、該気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の
分解生成物を含む気体を光照射を行ないながら光触媒に
接触させ更に分解させる第2の閉空間と、該第1及び第
2の閉空間に光を照射する手段と、を具備していること
を特徴とするハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解装
置についてのものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の分解方法の代表的な例
を、分解装置の一実施態様を示す図4に基づき以下に説
明する。図4に於いて15は分解対象ガスを供給する装
置であり、塩素ガスを含む気体は塩素含有水溶液を満た
した水槽10にパイプ8より空気を通す事により得ら
れ、パイプ12から光触媒を配した反応槽17に送ら
れ、分解対象ガスと混合される。ここで該混合ガスは光
触媒と接触しながら光照射されることで分解対象ガスは
分解されるとともに、分解生成物が光触媒の作用で更に
分解される。分解されたガスは排気管20から排出され
る。
【0014】又、他の実施態様として図5に示すよう
に、第1反応槽において塩素ガスを含む気体と分解され
るべき気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物とを混合
させ光照射により分解させた後、分解生成物を含む混合
ガスを光触媒を配した第2分解槽に送り光触媒に接触さ
せながら光照射し分解する方法を取っても良い。
【0015】なお、通常は原料導入部と排出部とを光照
射反応時に閉鎖するが、図6に示したような反応槽を直
列に多数連結した構成では連続運転が可能であるためこ
の限りではない。すなわち、本発明で「閉空間」とは、
大気に対して開放されていない、という意味である。
【0016】(分解対象となる気体状ハロゲン化脂肪族
炭化水素化合物)ここで分解対象となるハロゲン化脂肪
族炭化水素化合物としては例えば、塩素化エチレン、塩
素化メタン等が挙げられる。具体的には塩素化エチレン
としては、エチレンの1〜4塩素置換体、即ちクロロエ
チレン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレンが挙げられる。更にジクロロエチレン
としては、例えば1,1-ジクロロエチレン(塩化ビニリ
デン)、cis-1,2-ジクロロエチレン、trans-1,2-ジ
クロロエチレンを挙げることができる。また塩素化メタ
ンとしては、メタンの塩素置換体、例えばクロロメタ
ン、ジクロロメタン、トリクロロメタン等が挙げられ
る。
【0017】(塩素ガスを含む気体)塩素ガスを含む気体
に関して、塩素ガスそのもの或いは塩素ガスを所定の割
合で含む空気等を用いることができる。そして、分解対
象ガスと塩素ガスを含む気体との混合割合に関して、気
体中の塩素ガスの濃度は、5ppm以上1000ppm以下とな
るように調整することが好ましく、特には、混合気体中
の塩素ガス濃度が20ppmから500ppmの間、更には80pp
mから300ppmとした場合、分解対象ガスの分解効率は
特に顕著なものとなる。
【0018】ここで、塩素ガスを含む気体として、例え
ば塩素を含む溶液に空気を通すことによって得られる塩
素ガスを含有する空気を用いることもできる。図4はそ
の一態様の概略図であり、塩素溶液を含む水溶液を満た
した水槽10、該溶液に空気を吹き込むパイプ8及び空
気の量を調整するためのバルブ9を備えている。そして
塩素溶液中を通過した空気は塩素ガスを含んだ空気とな
り、光触媒を配した反応槽17に導かれる。
【0019】そして水槽10中に入れる塩素溶液として
は、塩素濃度が2〜200mg/Lである塩素溶液、特に
は該溶液が水素イオン濃度(pH値)1〜4、酸化還元電
位(作用電極:プラチナ電極、参照電極:銀-塩化銀電極)
800〜1500mV、及び塩素濃度が5〜150mg/Lなる特
性を有する溶液、或いは水素イオン濃度(pH値)4〜1
0、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電極、参照電極:
銀-塩化銀電極)300〜1100mV、及び塩素濃度2〜10
0mg/Lなる特性を有する溶液等が用いられる。
【0020】この様な溶液は例えば、水に次亜塩素酸塩
(次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム)を溶解さ
せることで得られる。またこの溶液に無機酸や有機酸を
含ませた場合、効率よく塩素ガスを発生させることがで
きる。ここで無機酸としては例えば塩酸、フッ酸、シュ
ウ酸、硫酸、リン酸及びホウ酸等が挙げられ、また有機
酸としては例えば酢酸、ぎ酸、リンゴ酸、クエン酸及び
シュウ酸等が挙げられる。
【0021】分解対象ガスと混合させる、塩素を含む気
体中の塩素濃度は5ppm以上が望ましく、このために
は、以下に述べる塩素溶液1リットルに流速10〜30
0mLで通気を行なうと良い。この場合、数10ppmか
ら300ppmの塩素が得られる。また、この溶液を水道
水等で希釈することで所望の濃度の塩素が得られる。
【0022】通気が長時間にわたる場合は発生する塩素
濃度が低下するので塩酸、塩化ナトリウム、次亜塩素酸
ナトリウム等の試薬を適宜所望の濃度になるように追加
することが望ましい。またこれを連続的に行なってもよ
いし、試薬を調合する槽と通気を行なう槽とを分離して
も良い。
【0023】また電解質を含む水中に一対の電極を入
れ、その間に電位をかけることによって、陽極近傍に上
記した性状を示す溶液を生成させることができる。例え
ば図4は水の電解によって陽極近傍に生成する溶液中に
空気を通気せしめることで塩素ガスを含む気体を生成
し、その気体を光触媒18を配した反応槽17に導くこ
とで気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物を分解せし
める装置構成の概略を示したものである。
【0024】ここで1は電解質を含む水溶液を満たし、
陽極2、陰極3、イオン交換膜等の隔膜4、電源24を
備え、電圧を掛けることで陽極側に塩素を含む溶液(酸
性機能水5)を生成する。該溶液を配送管6から塩素ガ
スを発生させるための水槽10にポンプ7を用いて導入
し、圧搾空気を該水槽内に供給するためのパイプ8とバ
ルブ9により該溶液に通気することで塩素ガスを含む気
体が発生しサンプリング口付き三方バルブ11を介し配
送管12から反応槽17へ送られる。
【0025】一方、気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素を
含む気体は、分解対象ガス貯蔵タンク15からパイプ1
4とバルブ13により光触媒18を配した反応槽17に
送られる。そして反応槽内部で混合されたガスは、光触
媒に接触すると同時にブラックライト蛍光ランプ16の
光が照射され分解反応が生じ、反応管に接続した排気管
20からサンプリング口付きバルブ19を介して排気さ
れる。
【0026】隔膜としては例えば、陰極3側及び陽極2
側の電解質水溶液を各々反対側に移動させず、陽極側に
存在する陽イオン(例えばNa+,Ca2+,Mg2+,K+等)の陰
極側への不可逆な移動を許容し、また陰極側に存在する
陰イオン(例えばCl-、SO4 2-、HCO3 -等)の陽極側
への不可逆な移動を許容するようなイオン交換膜が好適
に用いられる。即ちイオン交換膜を用いることで、陽極
側近傍に後述するような特性を有する機能水を効率良く
生成させることができる。
【0027】ここでサンプリング口付きバルブ11、1
9はそれぞれ塩素ガスを含む気体と分解後の排気の成分
を測定し分解反応をモニターするためのものである。
【0028】尚、塩素ガスを含む気体の生成は、水槽1
0のような塩素ガス発生槽を用いなくとも、機能水生成
装置の陽極近傍に圧搾空気を導入するパイプ8を配し、
機能水生成装置陽極側から直接塩素ガスを含む気体を発
生する構造としても良い。
【0029】この様に塩素溶液中に空気を通して塩素ガ
スを含む空気を生成する方法は、塩素ボンベ等を用意す
る必要がなく、塩素を安全、簡易、且つ安定して供給す
ることができる。
【0030】尚、塩素ガスを含む気体の生成は、水槽1
0のような塩素ガス発生槽を用いなくとも、機能水生成
装置の陽極近傍に空気を通気するパイプ8を導入し、機
能水生成装置陽極側から直接塩素ガスを含む気体を発生
する構造としても良い。
【0031】(光及び光照射条件)分解対象ガスと塩素ガ
スを含む気体との混合気体に対して照射する光として
は、例えば、波長300〜500nm、特には350〜
450nmの光が分解効率の点において特に好ましい。
また光照射強度としては、例えば波長365nmにピー
クを持つ光源では数百μW/cm2(300nm〜400nm
間を測定)の強度で実用上十分の分解が進む。そしてこ
の様な光の光源としては自然光(例えば、太陽光等)また
は人工光(水銀ランプ、ブラックライト、カラー蛍光ラ
ンプ(青)等)を用いることができる。
【0032】光の照射は、反応槽内から塩素化エチレン
と塩素との混合気体に直接行なってもよく、或いは反応
槽の外から反応槽容器を介して行なってもよい。反応槽
の形状はいかなる形態でも良く例えば、円筒状の光源の
周りをガラス管などの透明な管が螺旋状に覆いその中を
分解対象ガスと塩素との混合気体が通過する反応槽の形
態でも良い。
【0033】また塩素を用いる本実施態様においては、
光として人体に影響の大きい250nm付近若しくはそ
れ以下の波長の紫外光を用いる必要が全くないため反応
槽としてガラスやプラスティック等の使用が可能であ
る。
【0034】ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物で汚染さ
れた土壌や地下水の浄化現場では、真空抽出で気化した
汚染物質を回収したり、揚水曝気により汚染水に空気な
どを曝気して汚染物質を気化させて回収(あるいは大気
に揮散)させているので、このような浄化システムと塩
素添加による光分解システムを組み合わせることは極め
て容易である。
【0035】塩素と気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化
合物との接触は常温常圧下でよく、また特殊な設備や環
境を必要としない。塩素と気体状ハロゲン化脂肪族炭化
水素化合物を光照射下で通気させるだけでよい。
【0036】(光触媒による分解生成物の分解について)
塩素ガスと光によるハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の
分解では副生成物を生ずる場合がある。例えばTCEを
酸性水によって分解するとクロロホルム、四塩化炭素、
ジクロロ酢酸のような分解生成物を生じる。クロロホル
ムについてはいったん生成はするが光塩素ガスで更に分
解される。しかし、四塩化炭素とジクロロ酢酸について
は分解されない。
【0037】同じようにTCEの分解で報告のあるTi
2等の光触媒は光塩素ガスに比べ分解能は低いがジク
ロロ酢酸を分解することが出来る。従って、高濃度のハ
ロゲン化脂肪族炭化水素化合物を光塩素ガスで分解処理
させた後、ジクロロ酢酸等の分解生成物を、光照射下で
光触媒、例えばTiO2と接触させる工程を介する事によ
って取り除く事が出来る。又、四塩化炭素については塩
素ガス共存下で光照射下で光触媒、例えばTiO2と接触
させる事で分解が促進される。
【0038】このように光塩素ガスのみで分解されなか
った副生成物を、光塩素ガスの反応にTiO2等の光触媒
を共存させる、あるいは光塩素ガスの反応の後に光触媒
反応を経由することで副生成物の分解を促進させること
が出来る。
【0039】TiO2等の光触媒は元来光(紫外線)エネル
ギーにより活性化されて強い酸化力を生じ、表面に接す
る多くの有機物を酸化分解する性質を持っている。ここ
で用いる光触媒としてはTiO2、酸化亜鉛、三酸化タン
グステン、等の酸化物、硫化カドミウム、硫化亜鉛等の
金属硫化物あるいはこれらに白金、金、パラジウム等を
添加した触媒を使用することが出来る。
【0040】形態としては吸着力を有した表面積の大き
なアルミナ、シリカ、活性炭等の表面にTiO2等の前記
光触媒成分を担持させた物や、とくにTiO2では粉体、
ゾル状、シート状フィルター、ハニカム状フィルター等
様々な用途に応じた光触媒がすでに市販されており、分
解能力を十分に発揮出来る形態を適宜選択する事が好ま
しい。
【0041】一般的には比較的安価で、かつ毒性がなく
取り扱いの容易なTiO2が本発明において最も好適に使
用される。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。
【0043】[実施例1] TiO2+塩素添加によるトリクロロエチレン(TCE)の
光分解 125mL容のガラスバイアル瓶を3本用意し、このう
ち2本のガラスバイアル瓶にTiO2(石原産業(株)社製
ST-B11)を3.0g入れ、残りの1本は空のままテ
フロンでライニングされたブチルゴムキャップとアルミ
シールとを用いて密閉した。次に、この3本のガラスバ
イアル瓶にTCEガスを濃度が1000ppmとなるようにガ
スタイトシリンジでブチルゴム栓を通して添加した。
【0044】さらに、TiO2の入ったガラスバイアル瓶
2本のうちの1本と空のガラスバイアル瓶に塩素ガスを
濃度が100ppmとなるようにガスタイトシリンジでブチ
ルゴム栓を通して添加した後、この3本のガラスバイア
ル瓶をブラックライト蛍光ランプ(商品名:FL10BL
B;株式会社東芝製、10W)の光を照射光量200μW
/cm2で30分間照射した。光の照射光量はデジタル紫
外線強度計(Lutron,UVA-365)で測定したもので
ある。
【0045】照射後のTCE濃度、分解生成物のクロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロ酢酸の濃度を測定した。
なおTCE、クロロホルム、四塩化炭素の濃度はガラス
バイアル瓶の気相をガスタイトシリンジでサンプリング
しガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)製、ECD
検出器付きGC-14B、カラムはJ&W製DB-624)
を用いて測定した。
【0046】またジクロロ酢酸については、気相サンプ
リング後3本のガラスバイアル瓶にMTBE(メチル-t-
ブチル-エーテル)5mLをシリンジでブチルゴム栓を通
して添加し攪拌し、このMTBEとメタノールを1:1
の割合で混合した溶液1mLにトリメチルシリルジアゾ
メタン10%溶液0.01mL添加し攪拌後24時間室温
で放置したものをECD検出器付きガスクロマトグラフ
ィーで測定した。結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】TiO2、塩素、TCEの入ったバイアル瓶
Aを、TiO2とTCEの入ったバイアル瓶B、塩素とT
CEの入ったバイアル瓶C、と比較するとクロロホル
ム、四塩化炭素は検出限界以下で有り、ジクロロ酢酸で
は生成量が減少していることが分かる。
【0049】尚、ジクロロ酢酸については全量で表示し
ている。
【0050】[実施例2] TiO2+塩素添加によるトリクロロエチレン(TCE)の
多段階光分解 実施例1と同様に以下のサンプルを用意した。125m
L容のガラスバイアル瓶3本(A,B,C)用意し、このう
ち2本のガラスバイアル瓶(A,B)にTiO2を3.0g入
れ、残りの1本は空のままとし、テフロンでライニング
されたブチルゴムキャップとアルミシールで密閉した。
【0051】次に、この3本のガラスバイアル瓶にTC
Eガスを濃度が 1000ppmとなるようにガスタイトシリ
ンジでブチルゴム栓を通して添加した。さらに、TiO2
の入ったガラスバイアル瓶2本のうちの1本(A)と空の
ガラスバイアル瓶(C)に塩素ガスを濃度が 100ppmとな
るようにガスタイトシリンジでブチルゴム栓を通して添
加した後、この3本のガラスバイアル瓶をブラックライ
ト蛍光ランプで30分間照射した。
【0052】気相をガスタイトシリンジでサンプリング
しTCE、クロロホルム、四塩化炭素、の濃度を測定し
た後、再びTCEガスを濃度が 1000ppmとなるように
ガスタイトシリンジで添加し、ブラックライト蛍光ラン
プで30分間照射した。
【0053】再び気相をガスタイトシリンジでサンプリ
ングしTCE、クロロホルム、四塩化炭素、の濃度を測
定した後、更にTCEガスを濃度が 1000ppmとなるよ
うにガスタイトシリンジで添加し、ブラックライト蛍光
ランプで30分間照射しTCE、クロロホルム、四塩化
炭素、の測定を繰り返した。結果のグラフを図1〜3に
示す。
【0054】またジクロロ酢酸については、3回目の気
相サンプリング後3本のガラスバイアル瓶にMTBE5
mLを添加し実施例1と同様の方法でメチル化した後E
CD検出器付きガスクロマトグラフィーで測定した。そ
の結果、バイアル瓶 Aでは0.00021mg、Bでは 0.025
mg、Cでは 1.86mgのジクロロ酢酸が検出された。
【0055】四塩化炭素についてはバイアル瓶B、Cで
直線的に増加しているがバイアル瓶Aではほとんど増加
していない。またクロロホルムに関してはバイアル瓶
B、Cでもあまり増加せず、バイアル瓶Aでは全く検出
されない。
【0056】この事から、TiO2と光、塩素と光、でク
ロロホルムは分解されるが、TiO2と塩素と光の3者が
そろうことでより分解能が向上することが分かる。又、
四塩化炭素については、TiO2と光、塩素と光では分解
されず3者がそろうことで初めて分解する事が分かっ
た。
【0057】[実施例3] TiO2,塩素添加によるPCE+cis-DCEの光分解 TCEをPCE+cis-DCEに変える以外は実施例1と
同様に以下の実験を行なった。TiO2,塩素ガス,PCE
100ppm,cis-DCE100ppmの入ったバイアル瓶
をA、TiO2,PCE100ppm,cis-DCE100ppm
の入ったバイアル瓶をB、塩素ガス,PCE100ppm,
cis-DCE100ppmの入ったバイアル瓶をCとし、3
0分間照射した。
【0058】照射後のガラスバイアル瓶の気相をガスタ
イトシリンジでサンプリングし、PCE濃度、cis-DC
E濃度、クロロホルム濃度、四塩化炭素濃度を測定し
た。更に気相サンプリング後のガラスバイアル瓶にMT
BE(メチル-t-ブチル-エーテル)5mLをシリンジでブ
チルゴム栓を通して添加し攪拌し、このMTBEとメタ
ノールを1:1の割合で混合した溶液1mLにトリメチル
シリルジアゾメタン10%溶液0.01mL添加し攪拌後
24時間室温で放置したものをECD検出器付きガスク
ロマトグラフィーで測定した。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】TiO2,塩素ガス,共存下でPCE、cis-D
CEを分解したAでは、クロロホルム、四塩化炭素、ジ
クロロ酢酸、トリクロロ酢酸はいずれも検出限界以下で
あった。
【0061】[実施例4] (塩素ガスによるTCEの光分解+TiO2によるTCE
分解生成物の光分解)27.5mL容の空のガラスバイア
ル瓶にブチルゴムキャップとアルミシールとを用いて密
閉し、ガスタイトシリンジでTCEガスを濃度が 10000
ppm、塩素ガスを濃度が 100ppmとなるようにガスタイ
トシリンジで添加し、ブラックライトで30分間照射し
た後、気相をガスタイトシリンジでサンプリングしTC
E、クロロホルム、四塩化炭素の濃度を測定した。
【0062】次に、27.5mL容の空のガラスバイアル
瓶にTiO2を0.5g入れ、テフロンでライニングされた
ブチルゴムキャップとアルミシールとを用いて密閉した
ものa、bの2本用意し、TCEを塩素ガス光分解処理し
たバイアル瓶からガスタイトシリンジで気相をサンプリ
ングし、各々のバイアル瓶に2mLづつ添加した。bのバ
イアル瓶はアルミホイルで遮光し、aのバイアル瓶のみ
ブラックライトで30分間照射した後、各バイアル瓶の
気相をガスタイトシリンジでサンプリングしTCE、ク
ロロホルム、四塩化炭素の濃度を測定した。
【0063】また,気相サンプリング後2本のガラスバ
イアル瓶及び、TCE 10000ppmを塩素ガスで分解した
バイアル瓶にMTBE(メチル-t-ブチル-エーテル)5m
Lをシリンジでブチルゴム栓を通して添加し攪拌し、こ
のMTBEとメタノールを1:1の割合で混合した溶液
1mLにトリメチルシリルジアゾメタン10%溶液を0.
01mL添加し攪拌後24時間室温で放置したものをE
CD検出器付きガスクロマトグラフィーで測定した。結
果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】結果から、TCEの塩素ガス光分解でいっ
たん生成したクロロホルム、ジクロロ酢酸は、光照射下
でTiO2と接触することで分解されるが、四塩化炭素は
あまり分解されないことが分かった。尚、bのバイアル
瓶での減少はTiO2による吸着分と考えられる。
【0066】[実施例5] 酸性機能水を用いた分解装置(TiO2,塩素ガス共存型) 図4に示した装置を用意した。機能水の生成には強酸性
機能水生成装置1(商品名:強電解水生成器(Model F
W-200;アマノ(株)社製)を用いた。本実験に用いる機
能水は電解質(塩化ナトリウム)濃度を 1000mg/L、電解
時間を11分間の条件にて、pH2.1、酸化還元電位 1
150mV、残留塩素濃度64mg/Lの機能水を作成し、配
送パイプ6にて水槽10に供給した。
【0067】圧搾空気を導入するためのパイプ8に取付
けられたバルブ9を開け、100mL/minで圧搾空気を
水槽10に送り込んだ。サンプリング口付きバルブ11
でサンプリングを行ないガス中の塩素濃度を検知管で測
定したところ100〜200ppmであった。この塩素ガ
スをパイプ12によりTiO2(100g)18の入った分
解槽17(容量:1L)に10分間供給した。
【0068】一方、気相濃度800ppmのTCEを含む
ガスをガス供給装置15(標準ガス発生装置、ガステッ
ク、PD-1B)から100mL/minの流量で10分間分
解槽21に供給した。塩素ガスとTCEを含むガスの供
給は同時に行ない分解槽を満たした時点でバルブ13と
11を閉じた。
【0069】光照射手段16(ブラックライト蛍光ラン
プ(東芝製、FL10BLB,10W))で30分間分解カ
ラム内の照射を行なった。分解槽の排気管20に設けら
れたサンプリング口付きバルブ19から排出ガスをガス
タイトシリンジで採取しECD検出器付ガスクロマトグ
ラフィーで測定したところそれぞれ、TCE、クロロホ
ルム、四塩化炭素はいずれも検出されなかった。
【0070】[実施例6] 合成機能水を用いた分解装置(TiO2,塩素ガス共存型) 合成機能水を用いる以外は実施例5と同様の装置を用い
た。合成機能水は純水に塩酸 0.001N〜0.1N、塩化ナ
トリウム 0.005N〜0.02N、および次亜塩素酸ナトリウ
ム 0.0001M〜0.01Mとなるように調製した水溶液につ
いて、pH、酸化還元電位、および残留塩素濃度を測定
したところ、pHは1.0〜4.0、酸化還元電位は 800
mV〜1500mV、また残留塩素濃度は5mg/L〜150
mg/Lに変化した。
【0071】ここで、塩酸0.006N、塩化ナトリウム0.0
14N、および次亜塩素酸ナトリウム0.002Mとしたと
き、pH2.3、酸化還元電位 1180mV、残留塩素濃度
105mg/Lとなり、この溶液を実験に供した。
【0072】図4の水槽10にこの溶液を供給し、バル
ブ9をあけ圧搾空気を100mL/minで流した。配送管
12から生じるガスの塩素濃度を検知管で測定したとこ
ろ100〜200ppmであった。この塩素を含むガスを
TiO2(100g)18の入った分解槽17(容量:1L)に
供給した。
【0073】ここにガス供給装置15(標準ガス発生装
置、ガステック、PD-1B)から800ppmのトリクロ
ロエチレン(TCE)を含むガスを100mL/minで送り
込んだ。塩素ガスとTCEを含むガスの供給は同時に1
0分間行ない分解槽を満たした時点でバルブ13と11
を閉じた。
【0074】反応管には横からブラックライト蛍光ラン
プ16(商品名:FL10BLB;株式会社東芝製、10
W)で照射した。分解槽17に接続した排気管20から
排出されるガスのTCE濃度をガスクロマトグラフィー
(島津製作所(株)製、ECD検出器付きGC-14B、カ
ラムはJ&W製DB-624)で測定したところ99.5%
以上分解していることがわかった。また、クロロホル
ム、四塩化炭素はいずれも検出されなかった。
【0075】[実施例7] 酸性機能水を用いた分解装置(TiO2,塩素ガス分離型) 図5に示した装置を用意した。機能水の生成には実施例
1に用いたものと同様の強酸性機能水生成装置1(商品
名:強電解水生成器(Model FW-200;アマノ(株)社
製)を用いた。本実験に用いる機能水は電解質(塩化ナト
リウム)濃度を1000mg/L、電解時間を11分間の条件に
て、pH2.1、酸化還元電位 1150mV、残留塩素濃度
64mg/Lの機能水を作成し、配送パイプ6にて水槽1
0に供給した。
【0076】バルブ9をあけ圧搾空気を100mL/min
で流した。配送管12から生じるガスの塩素濃度を検知
管で測定したところ100〜200ppmであった。この
塩素ガスを第1反応槽に100mL/minの流量で供給し
た。一方、気相濃度で800ppmのTCEを含む空気を
ガス供給装置15(標準ガス発生装置、ガステック、P
D-1B)から100mL/minの流量で分解槽17-1に
供給した。塩素ガスとTCEを含むガスの供給は同時に
10分間行ない分解槽を満たした時点でバルブ13と1
1及び19を閉じた。
【0077】光照射手段16-1(ブラックライト蛍光ラ
ンプ(東芝製、FL10BLB,10W))で30分間分解
カラム内の照射を行なった。第1分解槽17-1のバル
ブ19に設けられたサンプリング口から排出ガスをガス
タイトシリンジで採取しECD検出器付ガスクロマトグ
ラフィーで測定したところTCE濃度は0.1ppmであ
った。又、クロロホルム、四塩化炭素はそれぞれ0.5pp
m、0.08ppmであった。
【0078】次にバルブ11をエアー側にし、第1分解
槽17-1内の気体を排出管20、及びポンプ21によ
りTiO2(100g)18の入った第2分解槽17-2(容
量:1L)に搬送し、光照射手段16-2(ブラックライト
蛍光ランプ(東芝製、FL10BLB,10W))で30分
間分解槽内の照射を行なった。処理後の気体を排気管2
2に設けられたサンプリング口23よりサンプリングし
測定を行なったところTCE、クロロホルム、四塩化炭
素はいずれも検出されなかった。
【0079】[実施例8] 酸性機能水を用いた連続分解装置 図6に示す分解装置を用いてTCEの連続分解実験を行
なった。強酸性機能水生成装置1は実施例1に用いたも
のと同じ装置を用い、その陽極側で得られるpH2.1、
酸化還元電位1150mV、残留塩素濃度54mg/Lを有す
る機能水5を作成し水槽10へ供給した。
【0080】分解槽17-1〜6は汚染ガスの平均滞留
時間を増すため内径25mm、長さ1m、容積約490mL
のカラムを6本連結し総容積約2940mLとし、該カラム
内部に一本あたり25gのTiO2 18-1〜6を充填し
た。合成汚染ガスと照射光が充分TiO2と接触出来るよ
う、すべてのカラムは水平に設置し、光照射手段16-1
〜6であるブラックライト蛍光ランプ(商品名:FL10
BLB;株式会社東芝製、10W)は、分解カラム全体に
均等に光照射出来るようカラムに平行に配置した。
【0081】バルブ9をあけ圧搾空気を100mL/min
で流した。配送管12から生じるガスの塩素濃度を検知
管で測定したところ100〜200ppmであった。この
塩素を含むガスをTiO2(100g) 18-1〜6の入っ
た分解槽17-1〜6(容量:1L)に100mL/minで連
続的に分解カラムに供給した。
【0082】ここにガス供給装置15(標準ガス発生装
置、ガステック、PD-1B)から800ppmのトリクロ
ロエチレン(TCE)を含むガスを100mL/minで連続
的に分解カラムに供給した。更に光照射手段16-1〜
6で0.8〜1.2mW/cm2で光照射を行なった。
【0083】分解カラム16-6から出た処理後の気体
を排気管22に設けられたサンプリング口23よりサン
プリングし測定をしたところ、TCE 0.02ppm、クロ
ロホルム 0.025ppm、四塩化炭素 0.002ppmであり、本
装置により合成汚染ガスを高度に分解できることがわか
った。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば,副
生成物の生成を抑えながら、安定にかつ安全で経済的に
ハロゲン化脂肪族炭化水素の分解を行なう事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の結果の図。
【図2】実施例2の結果の図。
【図3】実施例2の結果の図。
【図4】本発明の更に他の実施態様にかかる有機塩素化
合物の分解装置の概略図である。
【図5】本発明の他の実施態様にかかる有機塩素化合物
の分解装置の概略図である。
【図6】本発明の更に他の実施態様にかかる有機塩素化
合物の分解装置の概略図である。
【符号の説明】
1 機能水生成装置 2 陽極 3 陰極 4 隔膜 5 酸性機能水 6 配送管 7 ポンプ 8 圧搾空気配送管 9 バルブ 10 水槽 11 サンプリング口付き三方バルブ 12,14 配送管 13 バルブ 15 分解対象ガス貯蔵タンク(ガス供給装置) 16-1〜6 ブラックライト 17-1〜6 分解槽 18-1〜6 TiO2 19 サンプリング口付きバルブ 20 排気管 21 ポンプ 22 排気管 23 サンプリング口 24 電源
フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA11 AB03 AC05 BA07X BA41X CC38 DA03 DA09 EA01 EA07 4G069 AA02 BA04A BA04B BA48A CA02 CA10 CA19 DA05 EA01Y 4H006 AA05 AC13 AC26 BA10 BA30 BA95 BE53

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物
    の分解方法において、 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と、塩素ガスを
    含む気体と、を反応領域内に導入し混合する工程と、 該混合したガスに対して光を照射して該気体状ハロゲン
    化脂肪族炭化水素化合物を分解する工程と、 該気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解生成物
    を含む気体を光照射下にて光触媒と接触させてこれを更
    に分解する工程とを有する事を特徴とする気体状ハロゲ
    ン化脂肪族炭化水素化合物の分解方法。
  2. 【請求項2】 光触媒の共存下において、混合した気体
    状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と塩素ガスを含む気
    体に光を照射する請求項1に記載の分解方法。
  3. 【請求項3】 混合した気体状ハロゲン化脂肪族炭化水
    素化合物と塩素ガスを含む気体に光を照射し該気体状ハ
    ロゲン化脂肪族炭化水素化合物を分解させた後、該気体
    状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解生成物を含む
    気体を光触媒の共存下で光を照射する請求項1または2
    に記載の分解方法。
  4. 【請求項4】 前記ガス混合工程、光照射工程および光
    触媒存在下での光照射工程のうち少なくとも一つの工程
    が密閉状態で行なわれる請求項1〜3のいずれかに記載
    の分解方法。
  5. 【請求項5】 前記気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化
    合物と塩素ガスを含む気体の流入、並びに分解後の無害
    化ガスの排出を連続的に行なう、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の分解方法。
  6. 【請求項6】 該気体が空気を含むことを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の分解方法。
  7. 【請求項7】 該気体中の塩素ガスの濃度が5ppm以上
    1000ppm以下である請求項1〜6のいずれかに記載
    の分解方法。
  8. 【請求項8】 該気体中の塩素ガスの濃度が20ppmか
    ら500ppmである請求項7に記載の分解方法。
  9. 【請求項9】 該光が、波長300〜500nmの波長
    域の光を含む光である請求項1〜8のいずれかに記載の
    分解方法。
  10. 【請求項10】 該光が、波長350〜450nmの波
    長域の光を含む光である請求項9記載の分解方法。
  11. 【請求項11】 該光の照射量が10μW/cm2〜10
    mW/cm2である請求項9または10に記載の分解方
    法。
  12. 【請求項12】 該光の照射量が50μW/cm2〜5m
    W/cm2である請求項11記載の分解方法。
  13. 【請求項13】 該ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物が
    塩素化脂肪族炭化水素化合物である請求項1〜12のい
    ずれかに記載の分解方法。
  14. 【請求項14】 該塩素化脂肪族炭化水素化合物が1,
    1-ジクロロエチレン(塩化ビニリデン)、cis-1,2-ジ
    クロロエチレン、trans-1,2-ジクロロエチレン、トリ
    クロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタ
    ン、トリクロロメタン、ペンタクロロエタンであること
    を特徴とする請求項13に記載の分解方法。
  15. 【請求項15】 該塩素ガスを含む気体が、塩素を所定
    の濃度で含む水溶液に空気を通気せしめることによって
    得られる気体である請求項1〜14のいずれかに記載の
    分解方法。
  16. 【請求項16】 該水溶液の塩素濃度が2〜200mg/
    Lである請求項15に記載の分解方法。
  17. 【請求項17】 該水溶液が水素イオン濃度(pH値)1
    〜4、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電極、参照電
    極:銀-塩化銀電極)800〜1500mV、及び塩素濃
    度が5〜150mg/Lなる特性を有する請求項15また
    は16に記載の分解方法。
  18. 【請求項18】 該水溶液が水素イオン濃度(pH値)4
    〜10、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電極、参照電
    極:銀-塩化銀電極)300〜1100mV、及び塩素濃
    度2〜100mg/Lなる特性を有する請求項15または
    16に記載の分解方法。
  19. 【請求項19】 該水溶液が次亜塩素酸塩の水溶液であ
    る請求項15〜18のいずれかに記載の分解方法。
  20. 【請求項20】 該次亜塩素酸塩が次亜塩素塩酸ナトリ
    ウム及び次亜塩素塩酸カリウムの少なくとも一方である
    請求項19に記載の分解方法。
  21. 【請求項21】 該水溶液が更に無機酸及び有機酸の少
    なくとも一方を含む請求項15〜20のいずれかに記載
    の分解方法。
  22. 【請求項22】 該無機酸及び有機酸が塩酸、フッ酸、
    シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、リンゴ
    酸、クエン酸及びシュウ酸から選ばれる少なくとも一つ
    である請求項21に記載の分解方法。
  23. 【請求項23】 該水溶液が電解質を含む水を一対の電
    極間に電位をかけ、その陽極近傍で得られる水である請
    求項15〜18のいずれかに記載の分解方法。
  24. 【請求項24】 該電解質が塩化ナトリウム及び塩化カ
    リウムの少なくとも一方である請求項23に記載の分解
    方法。
  25. 【請求項25】 密閉可能な、光触媒を封入してなる反
    応領域と、 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物と塩素ガスを含
    む気体をそれぞれ該反応領域に導入し混合気体を得るた
    めの手段と、 該反応領域内に光を照射する手段とを具備していること
    を特徴とするハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解装
    置。
  26. 【請求項26】 光照射下で気体状ハロゲン化脂肪族炭
    化水素化合物を塩素ガスを含む気体と接触させ分解させ
    る第1の閉空間と、 該気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解生成物
    を含む気体を光照射を行ないながら光触媒に接触させ更
    に分解させる第2の閉空間と、 該第1及び第2の閉空間に光を照射する手段と、を具備
    していることを特徴とするハロゲン化脂肪族炭化水素化
    合物の分解装置。
  27. 【請求項27】 該光を照射する手段が、該混合気体に
    対する光が波長300〜500nmの波長の光を含み、
    且つ照射量を10μW/cm2〜10mW/cm2に調節しう
    る光照射手段である請求項25または26に記載の分解
    装置。
  28. 【請求項28】 塩素ガスを含む気体を発生させる手段
    を更に備えている請求項25〜27のいずれかに記載の
    分解装置。
  29. 【請求項29】 該塩素ガスを含む気体を発生させる手
    段が、塩素を含む水溶液中に空気を通す手段を有する請
    求項28記載の分解装置。
  30. 【請求項30】 該塩素を含む水溶液の生成手段とし
    て、電解質を含む水溶液を電気分解することで陽極側近
    傍に生成する水溶液を用い、これに空気を導入する手段
    を備えている請求項29記載の分解装置。
  31. 【請求項31】 該塩素を含む水溶液が、水素イオン濃
    度(pH値)1〜4、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電
    極、参照電極:銀-塩化銀電極)800〜1500mV、
    及び塩素濃度が5〜150mg/Lなる特性を有する請求
    項28〜30のいずれかに記載の分解装置。
  32. 【請求項32】 該塩素を含む水溶液が水素イオン濃度
    (pH値)4〜10、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電
    極、参照電極:銀-塩化銀電極)300〜1100mV、
    及び塩素濃度2〜100mg/Lなる特性を有する請求項
    28〜30のいずれかに記載の分解装置。
  33. 【請求項33】 該塩素を含む水溶液が次亜塩素酸塩の
    水溶液である請求項29に記載の分解装置。
  34. 【請求項34】 該次亜塩素酸塩が次亜塩素塩酸ナトリ
    ウム及び次亜塩素塩酸カリウムの少なくとも一方である
    請求項33に記載の分解装置。
  35. 【請求項35】 該塩素を含む水溶液が更に無機酸及び
    有機酸の少なくとも一方を含む請求項33に記載の分解
    装置。
  36. 【請求項36】 該無機酸及び有機酸が塩酸、フッ酸、
    シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、リンゴ
    酸、クエン酸及びシュウ酸から選ばれる少なくとも一つ
    である請求項35に記載の分解装置。
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