JP2001112982A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001112982A
JP2001112982A JP29596399A JP29596399A JP2001112982A JP 2001112982 A JP2001112982 A JP 2001112982A JP 29596399 A JP29596399 A JP 29596399A JP 29596399 A JP29596399 A JP 29596399A JP 2001112982 A JP2001112982 A JP 2001112982A
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和博 藤沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画面の奥行き方向に特に臨場感のある表
示態様を表示して、遊技者の面白味を永続させることが
できる遊技機を提供する。 【解決手段】 視点SPからの距離に応じて、視点SP
に近いほど色合いが明るくなるように、テクスチャの色
合いを決める複数種類のカラーパレットデータをそれぞ
れ設定する。ワールド座標系に設定された図柄オブジェ
クトOZの座標値と、視点SPの座標値とに基づいて、
視点SPからの距離ΔPxを求める。このΔPxの大き
さに応じて、図柄オブジェクトに貼付けるテクスチャの
種類を決める。これにより、表示画面には、図柄が画面
に近づいてくるほどその色合いが段々と明るくなるよう
に表示されるので、遊技者は臨場感を感じることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機、スロ
ットマシンあるいはコイン遊技機などの遊技機に係り、
特に、仮想3次元空間内の様子を表示する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機であるパチンコ機では、
多数個のパチンコ球を取得することができる遊技者にと
って有利な遊技状態と、遊技者がパチンコ球を消費する
遊技者にとって不利な遊技状態とを発生させており、遊
技者の面白味を永続させるために、臨場感のある表示態
様を各遊技状態に応じて表示している。その表示態様と
して、例えば遠近法などを用いて描かれた2次元の画像
である背景を徐々に拡大または縮小することにより、遊
技者がその表示画面の奥側方向または手前側方向に変動
するような表示態様を実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のパチンコ機においては、次のような問題があ
る。
【0004】従来のパチンコ機では、2次元の画像を単
に拡大または縮小することで、図柄等の変動を表示して
いたので、全体として臨場感の乏しい表示態様になり、
遊技者が臨場感を感じることができないという問題が生
じていた。そこで、近年、ポリゴンで構成された3次元
情報であるオブジェクトを仮想3次元座標空間内で変動
させることにより、3次元の画像の変動を表示して臨場
感のある表示態様を実現する試みが行われている。具体
的には、仮想3次元空間内にオブジェクトを配置して、
そのオブジェクトを変動させる。その仮想3次元空間内
の様子を所与の視点に基づいて、そのオブジェクトに所
定のテクスチャを貼付けて、仮想3次元空間内の様子を
示す表示画像を生成する。その表示画像を順次表示する
ことで、臨場感のある3次元の画像の変動を表示させて
いる。
【0005】しかし、仮想3次元空間内で変動するオブ
ジェクトには、仮想3次元空間におけるオブジェクトの
位置には無関係に、同一のテクスチャが貼付けられてい
るので、表示画面に表示されるオブジェクトの3次元の
画像は、表示画面からの奥行き方向に関わらずほぼ同様
の色合いで表示されている。その結果、表示画面の奥行
き方向の臨場感が十分に表現されておらず、遊技者の面
白味を永続させることができないという問題がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、表示画面の奥行き等のオブジェクトの
位置によって臨場感のある図柄の表示態様を実現して、
遊技者の面白味を永続させることができる遊技機を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに有効な手段等を以下に示す。なお、必要に応じてそ
の作用、効果等についても言及する。
【0008】1.仮想3次元空間に配置される3次元の
オブジェクトを2次元画面上に図柄として表示する表示
手段を備えた遊技機において、前記オブジェクトの配置
位置によって当該オブジェクトの色合いを変化させるべ
く前記表示手段を表示制御するようにした遊技機。かか
る手段によれば、仮想3次元空間において、オブジェク
トの配置位置によって表示画面に表示されるオブジェク
ト、即ち図柄の色合いが変化するので、従来のようにオ
ブジェクトの位置にかかわらず同様の色合いで表現され
ていたものと比べ、臨場感を表現することができ、特
に、表示領域が限られているパチンコ機等の遊技機であ
っても奥行き等を強調して迫力のある画像表示を実現す
ることができる。
【0009】2.仮想3次元空間に配置される3次元の
オブジェクトを2次元画面上に図柄として表示する表示
手段を備えた遊技機において、前記オブジェクトの遠近
によって当該オブジェクトの色合いを変化させるべく前
記表示手段を表示制御するようにした遊技機。かかる手
段によれば、仮想3次元空間において、オブジェクトの
例えば視点位置からの遠近によって表示画面に表示され
るオブジェクト、即ち図柄の色合いが変化するので、従
来のようにオブジェクトの位置にかかわらず同様の色合
いで表現されていたものと比べ、臨場感を表現すること
ができ、特に、表示領域が限られているパチンコ機等の
遊技機であっても奥行き等を強調して迫力のある画像表
示を実現することができる。
【0010】3.上記手段1又は手段2において、色合
いの変化をオブジェクトの位置に対応した段階的な変化
とした遊技機。かかる手段によれば、色合いの変化を付
けるに際して、連続的な変化を付与する場合に比べて変
化の境界部分を決定し易くなる。但し、段階的な変化に
代えて、連続的な変化としてもよく、この場合は処理が
多少複雑化するおそれがあるものの、色合いの変化が滑
らかになって一層の臨場感を遊技者に与えることができ
る。
【0011】4.上記手段1乃至手段3のいずれかにお
いて、オブジェクトは連続的に延びるものであり、その
配置位置或いは遠近位置によってオブジェクト領域内で
の色合いが異なるように表示制御される遊技機。かかる
手段によれば、例えばオブジェクトが、地面、空、海
面、海中、室内等の背景オブジェクトである場合に、そ
の奥行き等を強調できるため、画面全体に立体感を醸し
出すことができる点で有効なものとなる。
【0012】5.上記手段1乃至手段3のいずれかにお
いて、オブジェクトは単体或いは複数の単体の集合体で
あって、当該オブジェクトの配置位置或いは遠近位置に
よって、オブジェクト単位での色合いが異なるように表
示制御される遊技機。かかる手段によれば、例えば、オ
ブジェクトがキャラクタ等である場合に、単なる図柄の
拡大・縮小とは明らかに違う遠近感等を強調できる点で
有効となる。
【0013】6.上記手段1乃至5のいずれかにおい
て、オブジェクトの色合いの変化は、当該オブジェクト
に対し互いに色合いの異なるテクスチャを貼付けること
によって実現される遊技機。かかる手段によれば、色合
いの変化を行う場合に、オブジェクト自体の変更を行う
必要がなく単に色合いの異なるテクスチャを適宜選定し
て貼り付ければよいのであるから、予め保有すべきオブ
ジェクト自体のデータを最低1種類とすることができ、
記憶容量の低減に役立つ。
【0014】7.上記手段6において、互いに色合いの
異なるテクスチャは、色が定義付けられていないテクス
チャデータと、当該テクスチャデータの色合いを決める
複数のカラーパレットデータの組合せとによって実現さ
れる遊技機。なお、テクスチャデータは単一でも実現で
きるし、複数でも実現できる。かかる手段によれば、色
合いの決定に際しては、複数のカラーパレットデータを
用いて最終的に複数種のテクスチャを実現できるので、
例えばいわゆる光源処理を利用して複数種類のテクスチ
ャを実現する場合のように、光源の色を変化させるとそ
の光が当たっている部分の色合いが光源の色に応じて変
化してしまうような問題も生じない。更に、全ての色合
いを予め保有するのではなく、複数のカラーパレットデ
ータから必要な色合いを生成することができるので、状
況或いは必要に応じて何段階の色合いの変化にも対応し
得る利点がある。
【0015】8.上記手段1乃至手段7のいずれかにお
いて、オブジェクトの色合いは、色の明暗によって変化
されるものである遊技機。ここで、明暗の変化は、例え
ば遠近で見た場合には、奥にいくほど暗くしてもよい
し、逆に奥にいくほど明るくしてもよく、いずれにする
かで、遊技者に与える印象を変化させることができる。
勿論、遊技状況に応じていずれかを選択できるようにし
てもよい。
【0016】9.上記手段1乃至手段7のいずれかにお
いて、オブジェクトの色合いは、色の濃淡によって変化
されるものである遊技機。ここで、濃淡の変化は、例え
ば遠近で見た場合には、奥にいくほど濃くしてもよい
し、逆に奥にいくほど淡くしてもよく、いずれにするか
で、遊技者に与える印象を変化させることができる。勿
論、遊技状況に応じていずれかを選択できるようにして
もよい。
【0017】10.上記手段1乃至手段7のいずれかに
おいて、オブジェクトの色合いは、色自体の変更を伴わ
ず色を明瞭にし又はぼかすことによって変化されるもの
である遊技機。ここで、例えば遠近で見た場合には、奥
にいくほどぼかすようにしてもよいし、逆に奥にいくほ
ど明瞭にしてもよく、いずれにするかで、遊技者に与え
る印象を変化させることができる。勿論、遊技状況に応
じていずれかを選択できるようにしてもよい。
【0018】11.上記手段1乃至10のいずれかにお
いて、色合いの変化は、オブジェクトの配置位置或いは
遠近位置に応じて、変化させる切換間隔或いは変化の程
度を異ならせた遊技機。ここで、例えば遠近で見た場合
には、色合いの変化の間隔を奥に行くほど或いは手前に
来るほど早めたり遅めたりすることや、色合いの変化の
程度を奥に行くほど或いは手前に来るほど早めたり遅め
たりすることが可能である。これによって、遠近等に関
する臨場感を一層強調することが可能な場合が生じる。
【0019】12.上記手段1乃至11のいずれかにお
いて、前記表示手段には識別図柄が表示可能であり、そ
の識別図柄の表示結果に基づいて遊技者に有利な特別遊
技状態を発生し得るように構成し、その識別図柄を前記
オブジェクトと対応付けた遊技機。かかる手段によれ
ば、識別図柄の変動を前記オブジェクトを利用して表現
することができるため、遊技者は臨場感のある状態で識
別図柄の確定までの変動を楽しむことができる。
【0020】13.上記手段12において、前記表示手
段には識別図柄とは別の補助図柄が表示可能であり、そ
の補助図柄を前記オブジェクトと対応付けた遊技機。か
かる手段によれば、補助図柄を臨場感のある立体的画像
で表現できるため、例えば補助画像として風景を採用し
て表示演出したり、キャラクタを採用して表示演出する
ことで、従来にはない興趣を付与することができる。
【0021】14.上記手段12又は13において、特
別遊技状態を発生させる識別図柄の表示結果を、偶発的
要因により決定されるようにした遊技機。ここで、特別
遊技状態をもたらす表示判定は乱数取得手段によって所
定の確率でランダムに決定されることが好ましい。乱数
取得手段としては、記憶手段に記憶された特別遊技判定
用の乱数カウンタを用いてランダムに導き出された乱数
値に基づいて行われるものであることが好ましい。
【0022】15.上記手段12乃至14のいずれかに
おいて、識別図柄は複数種用意されており、常にはそれ
らが予め定められた順序で循環するように表示手段に表
示されるようにした遊技機。このように構成すると、各
識別図柄の出現順序が予め遊技者において認識し得るた
め、特別遊技状態を発生し得る識別図柄がどのタイミン
グで現れるかが判り、特に表示手段の表示状態がリーチ
状態である場合には特別遊技状態を発生し得る識別図柄
が近づくことによる期待感が増すこととなって、遊技の
興趣が向上する。なお、この循環表示の際は識別図柄を
順次切り換えていくように表示したり、連続的に所定方
向へ流れるように表示すること等が可能である。
【0023】16.上記手段12乃至15のいずれかに
おいて、特別遊技状態判定を行うとともに表示手段によ
る表示動作の契機となる簡易信号を出力するCPUを含
む遊技用制御基盤と、前記簡易信号を受けて表示手段に
対し詳細な表示制御を行うCPUを含む表示用制御基盤
とを備えた遊技機。このように構成すれば、複雑な制御
にも対処することができるし、表示用制御基盤のみの交
換によって新たな表示演出を行わせることもできる。
【0024】17.上記手段16において、表示用制御
基盤には、オブジェクトを記憶する記憶手段(キャラク
タ記憶部)が備えられており、該記憶手段に基づいてオ
ブジェクトが仮想3次元空間内に配置されることを特徴
とする遊技機。なお、前記記憶手段には、前記オブジェ
クトに関するデータのみならず、背景画像に関するデー
タや、オブジェクトに貼り付ける色・模様等のテキスチ
ャに関するデータをも記憶しておくことが、表示制御上
好ましい。
【0025】18.上記手段1乃至17のいずれかにお
いて、遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチン
コ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそ
のハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射
させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作
動口に入賞することを必要条件として表示手段の識別図
柄が変動開始されることが挙げられる。また、特別遊技
状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可
変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能
とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみなら
ず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されるこ
とが挙げられる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、遊技機をパチンコ機に具
体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0027】画像表示装置を備える遊技機としてパチン
コ機を例に採って説明する。図1は本実施例に係るパチ
ンコ機の概略構成を示す正面図であり、図2はパチンコ
機に備える制御基盤および画像表示装置の概略構成を示
す機能ブロック図であり、図3は画像表示装置の画像処
理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0028】本実施例に係るパチンコ機は、パチンコ機
の全体を制御する制御基盤1(図2参照)を備える遊技
盤2と、遊技盤2が取り付けられた枠体3と、遊技盤2
の下側に設けられた上受け皿4と、上受け皿4に貯留し
たパチンコ球を遊技盤2の盤面に発射する図示しない発
射装置が連結された回転式ハンドル5と、上受け皿4の
下側に設けられた下受け皿8と、遊技者が遊技状態を識
別する識別図柄、およびその遊技状態における演出効果
を高めるために表示される識別図柄以外の図柄である補
助図柄等を表示する液晶モニタ6の表示画面6aが遊技
盤2の盤面のほぼ中央に配置されるように搭載された画
像表示装置7(図2参照)とを備えている。なお、表示
画面6aには、所定の模様が描かれた背景上で1または
複数個の識別図柄および補助図柄の変動(移動,回転,
変形等)が、遊技機における遊技状態に応じて表示され
る。識別図柄とはパチンコ機における大当たりやリーチ
等を遊技者に認識させるためのいわゆる図柄番号または
図柄番号が付けられた図柄の画像をいい、補助図柄とは
大当たりやリーチ等においてその演出効果を高めるため
に表示される識別図柄以外の図柄の画像をいう。また、
大当たりとは、多数個のパチンコ球を取得できる遊技者
に有利な状態をいい、通常の遊技状態とは、パチンコ球
を消費する遊技者に不利な状態をいう。通常の遊技状態
時に表示される識別図柄等の変動を通常変動といい、大
当たりの発生の有無に関係なく、大当たりが発生するか
のような演出(大当たりが発生する場合も含む)を行う
ための変動をリーチという。また、大当たり時には、後
述するラウンドごとの表示態様が表示される。さらに、
パチンコ機における遊技が行われていない場合にはデモ
ンストレーションなどの表示が行われる。本発明におけ
る図柄は、識別図柄や補助図柄を含む概念である。
【0029】遊技盤2には、回転式ハンドル5によって
発射されたパチンコ球を盤面に案内するレール2aと、
パチンコ球を不特定箇所に誘導する複数本の図示しない
クギと、クギによって誘導されてきたパチンコ球が入賞
する複数個の入賞口2bと、遊技盤2のほぼ中央付近に
誘導されてきたパチンコ球が入賞する始動口2cと、特
定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を一時に
入賞させることができる大入賞口2dとが設けられてい
る。各入賞口2b、始動口2cおよび大入賞口2d内に
は、パチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11
(図2参照)がそれぞれ設けられている。入賞検出セン
サ11がパチンコ球の入球を検出すると、遊技盤2に備
える制御基盤1によって所定個数のパチンコ球が上受け
皿4に供給される。また、始動口2c内には、始動開始
センサ12(図2参照)が設けられている。さらに、大
入賞口2dには、開閉式ソレノイド13(図2参照)が
設けられており、この開閉式ソレノイド13の動作によ
って、大入賞口2dが開閉自在に構成されている。な
お、上述したものの他に始動口2cに入球したパチンコ
球の個数を記憶する例えば保留ランプ等を備えるが、こ
の実施例ではその説明を省略する。
【0030】上受け皿4は、受け皿形状になっており、
パチンコ球が供給される球供給口4aから供給されたパ
チンコ球を貯留する。また、球供給口4aが配置された
上受け皿4の反対側には、パチンコ球をレール2aに向
けて発射する発射装置に連通する図示しない球送り口が
設けられている。さらに、上受け皿4の上部には、貯留
したパチンコ球を下受け皿8に移すための球抜きボタン
4bが設けられており、この球抜きボタン4bを押すこ
とで、上受け皿4に貯留したパチンコ球を下受け皿8に
移すことができる。下受け皿8は、受け皿形状になって
おり、上受け皿4から移されてきたパチンコ球を受け止
める。なお、下受け皿8には、その中に貯留したパチン
コ球を抜く図示しない球抜きレバーが設けられている。
【0031】回転式ハンドル5には、パチンコ球をレー
ル2aに向けて発射する発射装置が連結されている。回
転式ハンドル5を回転させることにより、発射装置はそ
の回転量に応じた強さでパチンコ球を発射する。なお、
遊技者が回転式ハンドル5を回転させた状態で保持する
ことにより、発射装置はパチンコ球を所定の間隔ごとに
一個ずつ発射する。
【0032】図2に示すように、遊技盤2に備える制御
基盤1は、メモリおよびCPU等で構成されるマイクロ
コンピュータである主制御部16と、遊技機における遊
技状態を決定する値を出力するカウンタ14と、始動口
2c(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する始動開
始センサ12と、入賞口2b等(図1参照)でパチンコ
球の入球を検出する入賞検出センサ11と、大入賞口2
d(図1参照)を開閉する開閉式ソレノイド13と、画
像表示装置7のI/F(インターフェイス)17に情報
流通可能に接続されるI/F(インターフェイス)15
などを備えて構成されている。この制御基盤1は、上述
した入賞口2bや始動口2cの球検出センサの検出に基
づいて所定量のパチンコ玉を供給したり、図示しないラ
ンプやスピーカを作動させたりする各種のイベントを実
行するものである。また、制御基盤1は、遊技状態に応
じた表示態様を指示するための各種のコマンドをI/F
15を通じて画像表示装置7に送信する。
【0033】具体的に、制御基盤1で行なわれる処理に
ついて図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に
説明する。
【0034】ステップS1(入球を検出) 遊技者は、回転式ハンドル5によってパチンコ球を遊技
盤2内に打ち込み、パチンコ遊技を開始する。遊技盤2
内に打ち込まれた一部のパチンコ球は盤面の中央付近ま
で導かれ、始動口2cに入球する。パチンコ球が始動口
2cに入球すると、始動口2c内に入球した球を検出す
る始動開始センサ12は、始動開始信号を主制御部16
に送るとともに、始動口2c内に設けられた入賞検出セ
ンサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。なお、こ
の実施例では、始動開始センサ12と入賞検出センサ1
1とは、同一のセンサによって併用される。また、入賞
口2bにパチンコ球が入球した場合にも、各入賞口2b
の入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送
る。
【0035】ステップS2(パチンコ球を供給) 主制御部16は、入賞検出センサ11からの入賞信号を
検出すると、図示しないパチンコ球供給機構を稼働させ
て、所定数量のパチンコ球を球供給口4aを通じて上受
け皿4に供給する。
【0036】ステップS3(大当たり抽選) 主制御部16は、始動開始センサ12からの始動開始信
号を検出すると、カウンタ14の出力値を読取り、大当
たり抽選を行う。大当たり抽選では、カウンタ14の出
力値が所定値であれば、「大当たり」を発生させる。一
方、カウンタ14の出力値が所定値以外であれば、「は
ずれ」である通常の遊技状態を継続する。
【0037】ステップS4(コマンドを送信) 主制御部16は、通常の遊技状態または特定の遊技状態
に応じた表示態様を決定し、その表示態様に応じたコマ
ンドをI/F15を介して画像表示装置7に送信する。
コマンドは、画像表示装置7に所定の表示プログラムを
実行させる命令であり、その表示プログラムの実行によ
り遊技状態に応じた表示パターンが表示画面6aに表示
される。例えば、大当たりの場合には、主制御部16
は、所定のリーチの開始を指示するコマンドを送信し、
所定時間経過後に、そのリーチの最終段階で停止させる
大当たりの識別図柄の種類を指示するコマンドを送信す
る。これにより、画像表示装置7の表示画面6aには、
コマンドで指示された種類のリーチが表示された後に、
さらにコマンドで指示された種類の大当たりの識別図柄
で停止するように表示される。このとき、主制御部16
は、表示画面6aにおいて大当たりの識別図柄の停止が
表示された後に、開閉式ソレノイド13に開放信号を与
えて大入賞口2dを開放して、遊技者が多数個のパチン
コ球を取得できる状態にする。さらに、この遊技状態に
おいて、制御基盤1は例えば約10個の球が大入賞口2
dに入賞したのを1ラウンドとして、そのラウンドが終
了するたびにそのラウンドの終了または次のラウンドの
開始を指示するコマンドを画像表示装置7に送信する。
これにより、表示画面6aには、ラウンドごとに異なる
パターンの表示態様が表示される。一方、ハズレの場合
には、リーチの最終段階で停止させるハズレの識別図柄
の種類を指示するコマンド、または通常の遊技状態時に
変動されている識別図柄をハズレの識別図柄で停止させ
るためのコマンドを画像表示装置7に送信する。これに
より、表示画面6aには、リーチを表示した後にハズレ
の識別図柄で停止するように、または通常変動後にハズ
レの識別図柄で停止するように表示される。
【0038】ステップS5(新たな入球検出?) 主制御部16は、始動開始センサ12からの新たな始動
開始信号の有無(新たな入球)を検出するまで待機す
る。新たな始動開始信号がなければ、この処理を終了し
て新たな始動開始信号が検出されるまで待機する。上述
したステップS1〜S5を実行する制御基盤1は、いわ
ば遊技状態発生手段に相当する。なお、識別図柄の変動
(リーチ、通常変動等)中にパチンコ球の入球を始動開
始センサ12が検出し、その入球したパチンコ球の個数
を記憶する上述で説明を省略した保留ランプが点灯して
いる場合には、その保留ランプの点灯を新たな始動開始
信号として検出する。新たな始動開始信号があれば、ス
テップT2〜T4を繰り返し行なう。
【0039】画像表示装置7は、図2に示すように、制
御基盤1から送られてきたコマンドを受信するI/F1
7と、そのコマンドに基づいてワールド座標系に設定さ
れる3次元情報であるオブジェクト、そのオブジェクト
の模様の画像情報であるテクスチャデータおよび最背面
画像を記憶するキャラクタ記憶部18と、受信したコマ
ンドに応じたプログラムを実行して、ワールド座標系に
オブジェクトを設定するとともに、そのオブジェクトに
テクスチャデータに基づくテクスチャを貼付けた表示画
像を生成する3次元画像処理部19と、3次元画像処理
部19で生成された表示画像を一時的に記憶する画像記
憶部20と、その表示画像を表示する液晶モニタ6とを
備えている。なお、ワールド座標系とは、仮想3次元空
間に相当する3次元の座標系である。オブジェクトと
は、ワールド座標系に設定される3次元の仮想物体であ
り、複数のポリゴンによって構成された3次元情報であ
る。ポリゴンとは、複数個の3次元座標の頂点で定義さ
れる多角形平面である。テクスチャとは、オブジェクト
の各ポリゴンに貼付ける画像情報であり、テクスチャが
オブジェクトに貼付けられることにより、オブジェクト
に対応する画像、例えば識別図柄や補助図柄や背景が生
成される。また、後の詳細な説明から明らかになるよう
に、ポリゴンに貼付けられるテクスチャは、模様を決め
るための基本テクスチャデータと、その模様の色合いを
決めるための色情報であるカラーパレットデータとで構
成されており、複数種類のカラーパレットデータと単一
の基本テクスチャデータとによって、複数種類のテクス
チャを生成することができる。
【0040】I/F17は、制御基盤1のI/F15に
情報流通可能に接続されており、制御基盤1から送られ
てくるコマンドを受信するものである。I/F17は、
受信したコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。
【0041】キャラクタ記憶部18は、3次元画像処理
部19から適宜読み出される3次元情報であるオブジェ
クトおよびそのオブジェクトの2次元の画像情報である
テクスチャデータを記憶するメモリである。具体的に
は、キャラクタ記憶部18には、液晶モニタ6の表示画
面6aに表示される背景例えば海底の珊瑚礁の模様の構
成する複数種類の背景テクスチャデータと、大当たり時
の当たり識別図柄例えば魚の模様の図柄テクスチャデー
タと、大当たりのラウンドの回数を示すラウンド表示図
柄のテクスチャデータと、そのラウンド時に演出用に表
示される補助図柄例えば海亀の模様のテクスチャデータ
などの種々のテクスチャデータが記憶されている。ま
た、キャラクタ記憶部18には、各テクスチャが貼付け
られる1または複数のポリゴンで構成された背景オブジ
ェクトおよび図柄オブジェクトなども記憶されている。
さらに、キャタクタ記憶部18には、表示画面6aの最
背面に表示するための2次元の最背面画像も記憶されて
いる。これら各オブジェクト、テクスチャデータおよび
最背面画像は3次元画像処理部19によって適宜読み出
される。キャラクタ記憶部18は、オブジェクトやテク
スチャデータなどのオブジェクト情報を記憶するいわば
オブジェクト情報記憶手段である。
【0042】3次元画像処理部19は、画像表示装置の
全体を制御管理するCPU(中央演算処理装置)、CP
Uにおける演算結果を適宜記憶するメモリおよび液晶モ
ニタ6に出力する画像を生成する画像データプロセッサ
などで構成されるものである。3次元画像処理部19
は、コマンドに応じた表示態様を実現するために、3次
元の仮想空間であるワールド座標系内に視点およびキャ
ラクタ記憶部18から読み出した各種のオブジェクトを
設定し、そのオブジェクトを移動させたり、視点を変位
させる。さらに、いわゆるジオメトリ演算処理を行い、
ワールド座標系内のオブジェクトを視点に基づく投影平
面に投影した2次元座標情報である投影情報を生成す
る。その投影情報に基づいて、画像記憶部20に設けら
れたフレームバッファ内における各オブジェクトの各ポ
リゴンの頂点に相当する位置、すなわちフレームバッフ
ァ内のアドレスを求め、キャラクタ記憶部18から読み
出したテクスチャを各オブジェクトの各ポリゴンの頂点
に合うように変形させて、そのテクスチャをフレームバ
ッファ内の各アドレスを基準にして描画する。全てのオ
ブジェクトへのテクスチャの描画が終了して、画像記憶
部20のフレームバッファ内に表示画像が生成される
と、その表示画像を液晶モニタ6に出力する。なお、3
次元画像処理部19は、本発明におけるテクスチャ選択
手段および表示画像生成手段にに相当する。
【0043】具体的には、3次元画像処理部19は、例
えば次のように構成されている。以下、3次元画像処理
部19の一例について図3を参照しながら詳細に説明す
る。
【0044】図3に示すように、3次元画像処理部19
は、CPU21と、CPU21によって実行されるプロ
グラムを記憶したプログラムROM22と、プログラム
の実行によって得られたデータを記憶するワークRAM
23と、CPU21の指示によってワークRAM23に
記憶したデータを一括して転送するDMA24と、DM
A24によって転送されたデータを受信するI/F25
と、そのI/F25によって受信したデータに基づいて
座標演算処理を行うジオメトリ演算処理部26と、I/
F25によって受信したデータ等に基づいて表示画像を
生成するレンダリング処理部27と、色情報である複数
種類のカラーパレットデータをレンダリング処理部27
に適宜与えるパレット処理部28と、画像記憶部20内
に設けられた複数のフレームバッファを切り換えるセレ
クタ部29と、表示画像を液晶モニタ6に出力するビデ
オ出力部30とを備えている。また、上述したCPU2
1とプログラムROM22とワークRAM23とDMA
24とI/F25とは同一のデータバスに接続されてお
り、オブジェクトおよびテクスチャ等を記憶したキャラ
クタ記憶部18は、上述したデータバスとは独立したデ
ータバスを介してジオメトリ演算処理部26およびレン
ダリング処理部に接続されている。
【0045】プログラムROM22は、遊技機に電源が
投入された際にCPU21によって最初に実行されるプ
ログラムや、制御基盤1から送られてくるコマンドの種
類に応じた表示を行うための複数種類のプログラムや、
後述するマップデータおよびカラーパレットデータなど
を記憶したものである。表示を行うためのプログラム
は、例えば予め用意されたテーブルを参照したり、参照
したデータに演算処理を施すことで、コマンドに応じた
表示態様を実現するためにワールド座標系にオブジェク
トおよび視点を設定するための設定情報を導出するもの
である。表示プログラムには、単独で実行されるプログ
ラムだけでなく、例えば複数個のタスクを組み合わせる
ことで、コマンドの種類に応じた表示を行うためのタス
クを生成するようなものも含まれる。また、設定情報
は、ワールド座標系内に設定するオブジェクトの配置位
置を指示する配置座標データ、そのオブジェクトの姿勢
を指示する姿勢データ、ワールド座標系内に設定する視
点の配置位置を指示する配置座標データ、その視点に基
づく視線を回転するための回転データ、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクトやテクスチャや最背
面画像の格納アドレスなどを含むデータであるととも
に、表示画面6aに表示する一画面分の表示画像を生成
するためのデータである。さらに、このプログラムRO
M22には、ワールド座標系に配置した背景オブジェク
トを構成するポリゴンに貼付ける背景テクスチャを指示
するマップデータも記憶されている。後で詳細に説明す
るがこのマップデータは、表示画面6aに表示される全
背景、例えば表示画面6aに表示される珊瑚礁の全模様
を複数種類の背景テクスチャによって構成するととも
に、背景オブジェクトを構成するポリゴンに貼付ける背
景テクスチャを関連付けて指示するためのデータであ
る。なお、プログラムROM22は、マップデータを記
憶するいわばマップデータ記憶手段または複数のカラー
パレットデータを記憶するいわばカラーパレットデータ
記憶手段である。
【0046】CPU21は、プログラムROM22に記
憶された制御プログラムによって画像表示装置2の全体
を管理・制御する中央演算処理装置であり、主に、制御
基盤1から送られてきたコマンドに応じたプログラムを
実行することで、表示画面6aに表示される背景が連続
して移動するように、ワールド座標系内にオブジェクト
および視点を設定する処理などを行うものである。具体
的には、CPU21は、I/F17によって受信したコ
マンドの種類に応じて、そのコマンドに対応する表示を
行うための表示プログラムを実行して得られた設定情報
をワークRAM23に順次書き込み、所定の割り込み間
隔(例えば1/30秒や1/60秒)ごとに、ワークR
AM23内の設定情報の転送をDMA24に指示するも
のである。
【0047】ワークRAM23は、CPU21によって
得られた実行結果である設定情報を一時的に記憶するも
のである。また、DMA24は、CPU21での処理を
介さずワークRAM23内に記憶されたデータを転送す
ることができる、いわゆるダイレクトメモリアクセスコ
ントローラである。つまり、DMA24は、CPU21
からの転送開始の指示に基づいて、ワークRAM23に
記憶された設定情報を一括してI/F25へ転送する。
【0048】I/F25は、DMA24によって転送さ
れてきた設定情報を受信する。I/F25は、設定情報
に含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたオブジ
ェクトの格納アドレスや、オブジェクトをワールド座標
系に配置するため配置座標データや、視点を配置するた
めの配置座標データや、その視点に基づく視線を回転さ
せる回転データなどの座標演算の対象となるデータをジ
オメトリ演算処理部26に与えるとともに、設定情報に
含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたテクスチ
ャなどの格納アドレスなどの画像描画の対象となるデー
タをレンダリング処理部27に与える。さらに、I/F
25は、設定情報に含まれているテクスチャの色情報を
指定するためのカラーパレットデータをパレット処理部
28に与える。
【0049】ジオメトリ演算処理部26は、I/F25
から与えられたデータに基づいて、3次元の座標点の移
動や回転等に伴う座標演算処理を行うものである。具体
的には、ジオメトリ演算処理部26は、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクトの格納アドレスに基
づいて、ローカル座標系に配置された複数のポリゴン構
成されたオブジェクトを読み出し、そのオブジェクトを
姿勢データおよび配置座標データに基づいてワールド座
標系に設定した際のワールド座標系におけるオブジェク
トの各ポリゴンの座標データを算出する。ローカル座標
系とは、基準の姿勢のオブジェクトが設定されるオブジ
ェクト独自の座標系である。さらに、視点の配置座標デ
ータおよび回転データに基づいて設定される視点を基準
とする視点座標系におけるオブジェクトの各ポリゴンの
座標データを算出する。さらに、視点に基づく視線に垂
直に設定された投影平面にオブジェクトを投影した際の
投影平面上のオブジェクトの各ポリゴンの2次元の座標
データである投影情報を算出する。そして、ジオメトリ
演算処理部26は、投影情報をレンダリング処理部27
に与える。
【0050】パレット処理部28は、CPU21によっ
て書き込まれる複数種類の色情報でそれぞれ構成される
複数のカラーパレットデータを格納する図示しないパレ
ットRAMを備えており、CPU21からI/F25を
通じて与えられたカラーパレットデータに応じたカラー
パレットをレンダリング処理部27に与えるものであ
る。カラーパレットを与えるとは、例えばパレットRA
Mに記憶されたカラーパレットの格納アドレスをレンダ
リング処理部27に与えることをいい、レンダリング処
理部27は、表示画像を生成する際にその格納アドレス
に記憶された色情報を参照する。なお、各色情報は、赤
色(R),緑色(G),青色(B)の組合せによって決
定されるものであり、カラーパレットのデータサイズが
例えば16ビットの場合には、0〜15の各値に所定の
色情報が割り当てられる。また、カラーパレットの各デ
ータすなわち各パレットは、テクスチャを構成する各ド
ットに割り当てられており、各パレットの色情報で各ド
ットを描画することで、テクスチャの全体が描画され
る。本実施例では、このカラーパレットの各パレットに
割り当てられている色情報を順次変更することで、段階
的に色合いが異なる複数種類のテクスチャを生成する。
【0051】レンダリング処理部27は、まず、キャラ
クタ記憶部18内の最背面画像の格納アドレスに基づい
て最背面画像を読み出し、その最背面画像を画像記憶部
20内に設けられたフレームバッファ内に描画し、その
フレームバッファ内に投影情報に基づくオブジェクトの
各ポリゴンを展開する。さらに、レンダリング処理部2
7は、キャラクタ記憶部18内のテクスチャの格納アド
レスとカラーパレットデータに基づいて、キャラクタ記
憶部18から読み出したテクスチャをフレームバッファ
内の各ポリゴンに相当する領域上に描画する。これによ
り、フレームバッファ内には、最背面画像上に背景の模
様や各種の図柄の模様が描画された、所定の縦横比例え
ば縦横比が3:4の表示画像が生成される。なお、上述
したジオメトリ演算処理部26およびレンダリング処理
部27では、画面に表示する部分を決定するクリッピン
グ処理、ポリゴンの前後関係によって見える部分と見え
ない部分とを判定する隠面処理、光源からの光の当たり
具合や反射の様子を演算するシェーディング計算処理な
どの処理も適宜行われる。
【0052】セレクタ部29は、複数のフレームバッフ
ァを適宜選択するものである。具体的には、セレクタ部
29は、上述したレンダリング処理部27によって画像
の描画が行われる際には、画像記憶部20内に設けられ
た複数のフレームバッファである例えば第1フレームバ
ッファまたは第2フレームバッファのいずれか一方を選
択する。この場合には、その選択されている側のフレー
ムバッファ内に表示画像が生成される。一方、セレクタ
部29は、描画が行われていない側のフレームバッファ
から既に表示画像の生成が終わっている表示画像を読み
出し、その表示画像をビデオ出力部30に送る。なお、
セレクタ部29は、読み出し側のフレームバッファと、
描画側のフレームバッファとを順次切り換える。ビデオ
出力部30は、セレクタ部29から送られてきた表示画
像をビデオ信号に変換して液晶モニタ6に出力する。
【0053】画像記憶部20は、レンダリング処理部2
7によって生成される表示画像を記憶するいわゆるビデ
オRAMである。画像記憶部20には、例えば一画面分
の表示画像を記憶する記憶領域である第1フレームバッ
ファと、第2フレームバッファとが設けられたいわゆる
ダブルバッファを構成している。なお、画像記憶部20
に設けるフレームバッファは、2つに限定されるもので
はなく、1つ以上であれば幾つでもよい。
【0054】液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出
力された表示画像を表示する画面6aを備えており、そ
の画面6aが遊技盤2の盤面に露出するように取り付け
られている。その表示画面6aは例えば縦横比が9:1
6のいわゆるワイド画面であり、液晶モニタ6は、ビデ
オ出力部30から出力されてきた縦横比が3:4の表示
画像を表示画面6aの縦横比に合わせて、表示画面6a
に表示画像を表示する。また、液晶モニタ6には、縦横
比が3:4の表示画像をそのまま表示する機能をも備え
ており、遊技状態に応じて表示画面6aに表示される表
示画像の縦横比を適宜変化させることもできる。なお、
液晶モニタ6は、本発明における表示手段に相当する。
【0055】ここで、本発明は、遊技者が表示画面に表
示された仮想3次元空間内の特に奥行き方向に臨場感を
感じることができる表示態様を実現するために、遊技者
が観察する表示画面6a上で背景の模様が例えば奥側か
ら手前側にスムーズに移動(スクロール)してくるとと
もに、奥側ではその色合いが暗く、手前側に近づくに従
ってその色合いが明るくなるような表示を実現する。さ
らに、遊技機または画像表示装置のハード的な制約とは
無関係に、表示画面6aに表示される背景の模様の切れ
目なく無限に移動してくるようないわゆる無限スクロー
ルを可能にするものである。以下の理解を容易にするた
めに、まず、簡単な実施例を挙げて本発明の概要を説明
する。
【0056】図5(a)〜(e)に示すように、液晶モ
ニタ6の表示画面6a上の下側には例えば「A,B,
C,D,E,…」の文字が連続して描かれた背景Hが表
示画面6aの奥側から手前側へ移動してきて、表示画面
6aの外側へ順次過ぎ去っていくとともに、例えば
「A」の文字が描かれた図柄Zが表示画面6aの奥側か
ら手前側に移動してきて、表示画面6aの外側へ過ぎ去
っていくような表示態様が表示される。このとき、背景
Hは、表示画面6aの奥側から手前側に近づくほどその
色合いが徐々に明るくなるように表示され、図柄Zも表
示画面6aの手前側に近づくほどその色合いが徐々に明
るくなるように表示される。遊技者がこのような表示態
様を観察することで、仮想3次元空間内を奥に向かって
進んでいるような臨場感を感じることができるととも
に、表示画面6aの奥行き方向の臨場感を感じることが
できる。このような表示態様を実現するために、画像表
示装置7では、図6〜図8に示すような処理が行われ
る。
【0057】3次元画像処理部19は、仮想3次元空間
に相当する3次元のワールド座標系内に、そのワールド
座標系内の様子を表示画面6aに表示するための視点を
設定するとともに、図柄Zを表示するための図柄オブジ
ェクトおよび背景Hを表示するための背景オブジェクト
を設定する。その背景オブジェクトおよび図柄オブジェ
クトを適宜移動させるとともに、それら各オブジェクト
を構成するポリゴンにテクスチャを適宜貼付けて、その
様子を示す表示画像を視点に基づいて順次生成する。そ
の表示画像を液晶モニタ6の表示画面6aに順次表示す
ることで、図5に示した表示態様を実現している。
【0058】表示画面6aに表示された背景Hにおける
色合いの違いは、ワールド座標系内に配置された複数の
ポリゴンで構成された背景オブジェクトの各ポリゴンに
対して、視点から背景オブジェクトの各ポリゴンまでの
距離が遠いほど色合いの暗いテクスチャを、視点に近い
ほど色合いの明るいテクスチャをそれぞれ貼付けること
で実現している。同様に、表示画面6aに表示された図
柄Zの移動に伴う色合いの変化は、ワールド座標系内に
単一または複数のポリゴンで構成される図柄オブジェク
トを視点の方向に移動させて、その図柄オブジェクトと
視点との間の距離に応じて、視点から遠いほど色合いの
暗いテクスチャを、視点に近いほど色合いの明るいテク
スチャを図柄オブジェクトにそれぞれに貼付けることで
実現している。
【0059】図6に示すように、同一の模様で色合いの
段階的に異なる複数種類のテクスチャT1a〜T1d
は、文字「A」の模様を描くための基本テクスチャデー
タt1と、基本テクスチャデータt1の色情報であり、
色合いが段階的に異なる複数のカラーパレットデータa
〜dとで構成される。つまり、基本テクスチャデータt
1と、カラーパレットデータaとの組合せの場合にはテ
クスチャT1aが、基本テクスチャデータt1と、カラ
ーパレットデータb又はカラーパレットデータc又はカ
ラーパレットデータdとの各組合せの場合にはテクスチ
ャT1b,T1c,T1dがそれぞれ生成される。ま
た、同一の模様でそれぞれ色合いの異なる複数種類のテ
クスチャT2a〜T2d,T3a〜T3d,T4a〜T
4d,T5a〜T5dは、文字「B,C,D,E」の模
様を描くためのテクスチャデータt2,t3,t4,t
5と、それらテクスチャデータt2〜t5の色情報であ
り、色合いのそれぞれ異なる複数のカラーパレットデー
タa〜dとでそれぞれ構成される。すなわち、任意の色
合いのテクスチャを描画する際に、CPU21は、カラ
ーパレットRAM内に記憶した複数のカラーパレットデ
ータの中から、テクスチャを描画する際の任意のカラー
パレットデータを選択して、そのカラーパレットデータ
をレンダリング処理部27に与える。そして、レンダリ
ング処理部27は、所定の基本テクスチャデータと与え
られたカラーパレットデータとに基づくテクスチャを描
画して、視点からの距離に応じた任意の色合いのテクス
チャを描画する。その結果、任意の色合いの背景Hや図
柄Zを表示することができる。なお、便宜上、図中の色
合いの段階的に異なる様子を斜線で表し、斜線の密度が
高い場合には色合いの暗い場合を、斜線の密度が低くな
るほど色合いが明るくなる場合を示している。
【0060】色合いが段階的に異なる複数種類のカラー
パレットデータa〜dは、視点SPからの例えばz軸方
向の距離に応じて割り当てられている。具体的には、図
7(a)に示すように、ワールド座標系内の様子を表示
画面6aに表示するための領域であるいわゆるビューボ
リュームを、視点SPのz軸方向の距離Paから距離P
eの間とすると、その間をカラーパレットデータa〜d
の個数と同数である4つに分割する。そして、距離Pe
から距離Pdの間にカラーパレットデータaを、距離P
dから距離Pcの間にカラーパレットデータbを、距離
Pcから距離Pbの間にカラーパレットデータcを、距
離Pbから距離Paの間にカラーパレットデータdをそ
れぞれ割り当てる。
【0061】また、図7(b)に示すように、3次元画
像処理部19は、図柄Zに対応する図柄オブジェクトO
Zが配置されたワールド座標系内の座標値と、ワールド
座標系内に設定されている視点SPの座標値とを求める
とともに、図柄オブジェクトOZの座標値のZ軸成分の
値から視点SPの座標値のZ軸成分の値を除算した差分
値ΔPxを求める。その差分値ΔPxが、視点SPから
の距離Pe,Pd間であれば図柄オブジェクトOZにテ
クスチャT1aを、視点SPからの距離Pd,Pc間で
あれば図柄オブジェクトOZにテクスチャT1bを、視
点SPからの距離Pc,Pb間であれば図柄オブジェク
トOZにテクスチャT1cを、視点SPからの距離P
b,Pa間であれば図柄オブジェクトOZにテクスチャ
T1dを貼付ける。これにより、視点SPからの距離に
応じて、図柄オブジェクトOZの色合いを変化させるこ
とができる。なお、便宜上、上述したテクスチャT1a
〜T1dをオブジェクトに貼付けると説明したが、実際
にはオブジェクトに貼付けられるテクスチャのカラーパ
レットデータを所定のカラーパレットデータに変更する
ものである。上述した処理では、視点SPの座標値のZ
軸成分の値と、図柄オブジェクトの座標値のZ軸成分の
値とに基づいてその距離を求めたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えば視点SPの座標値の全成
分の値と、図柄オブジェクトOZの座標値の全成分の値
とに基づいて、視点SPから図柄オブジェクトまでの実
質的な距離を求めるようにしてもよい。以上の処理は、
本発明におけるテクスチャ選択手段の機能に相当する。
【0062】さらに、背景Hを表示するための背景オブ
ジェクトの場合には、図8(a)に示すように、例えば
四角形ポリゴンR1〜R4が一列状に構成された背景オ
ブジェクトOHをワールド座標系内の配置位置P1に配
置する。その背景オブジェクトOHのポリゴンR1に
「A」の文字が描かれた基本テクスチャデータt1とカ
ラーパレットデータdとで構成されたテクスチャT1a
を、ポリゴンR2に「B」の文字が描かれた基本テクス
チャデータt2とカラーパレットデータcとで構成され
たテクスチャT2cを、ポリゴンR3に「C」の文字が
描かれた基本テクスチャデータt3とカラーパレットデ
ータbとで構成されたテクスチャT3bを、ポリゴンR
4に「D」の文字が描かれた基本テクスチャデータt4
とカラーパレットデータaとで構成されたテクスチャT
4aを、それぞれ貼付ける。それら各テクスチャT1d
〜T4aを貼付けた背景オブジェクトOHを、図8
(b)に示すように、配置位置P1から配置位置P2へ
移動させる。この背景オブジェクトOHの移動の様子を
表示画面6aに順次表示することで、図5(a)〜
(c)の表示態様を表示する。
【0063】さらに、図8(c)に示すように、背景オ
ブジェクトOHを配置位置P2まで移動させると、その
背景オブジェクトOHを配置位置P1に再び配置する。
このとき、背景オブジェクトOHのポリゴンR1に
「B」の文字が描かれた基本テクスチャデータt2とカ
ラーパレットデータdとで構成されたテクスチャT2d
を、ポリゴンR2に「C」の文字が描かれた基本テクス
チャデータt3とカラーパレットデータcとで構成され
たテクスチャT3c、ポリゴンR3に「D」の文字が描
かれた基本テクスチャデータt4とカラーパレットデー
タbとで構成されたテクスチャT4bを、ポリゴンR4
に「E」の文字が描かれた基本テクスチャデータt5と
カラーパレットデータaとで構成されたテクスチャT5
aを、それぞれ貼付ける。すなわち、背景オブジェクト
OHに貼付ける背景テクスチャを更新する。そして、各
テクスチャT2d〜T5aが貼付けられた背景オブジェ
クトOHを、配置位置P1から配置位置P2へ再び移動
させる。これにより、図5(c)〜(e)に示すような
表示態様が表示される。上述した図8(a)〜(c)の
処理を繰り返して、背景オブジェクトOHの各ポリゴン
R1〜R4に貼付ける連続した模様の複数種類の背景テ
クスチャを順次更新することにより、表示画面6aに
は、奥側から手前側にスムーズに移動(スクロール)す
るとともに奥側から手前側に向けて徐々に明るくなる色
合いの背景Hが表示される。さらに、背景の模様の切れ
目なく無限に移動してくるようないわゆる無限スクロー
ルを表示することができる。なお、上述した配置位置P
1と配置位置P2との間の距離は各ポリゴンの幅分であ
り、図7で説明した例えば距離Pe,Pd間に相当す
る。これは、テクスチャはポリゴン単位で貼付けるもの
であるので、ポリゴンの幅分だけ移動させてから、各ポ
リゴンに貼付けるテクスチャを順次更新することで、ス
ムーズな表示を実現することができる。したがって、ポ
リゴンの幅分だけ最低限移動させることで、背景の模様
がスムーズで無限に移動する様子を比較的軽い処理負担
で表示することができる。
【0064】以下、本実施例に係る画像表示装置7によ
って表示される表示態様について、図9を参照しながら
詳細に説明する。
【0065】上述した液晶モニタ6の表示画面6aに
は、制御基盤1から送られてきたコマンドに基づいて、
例えば図9に示すような表示態様が表示される。この表
示態様は、パチンコ機において大当たりが発生した後に
表示されるラウンド表示の一態様である。以下、この表
示態様について説明する。なお、本発明は、ラウンド時
の表示態様に限定されるものではなく、例えばリーチ
時、通常変動時またはデモンストレーション時の表示態
様について適宜適用することもできる。
【0066】図9(a)〜(d)に示すように、縦横比
が9:16のワイド画面である表示画面6aには、大当
たり時の8番目の識別図柄である識別図柄Z1aを含む
大当たり識別図柄Z1と、2回目のラウンドを示すラウ
ンド表示図柄Z2とが最前面に表示されている。識別図
柄Z1aは、遊技中に大当たりが決定した際の識別図柄
であり、この識別図柄Z1aは停止した状態で尾びれを
振っているように表示される。また、ラウンド表示図柄
Z2は、大当たりによるラウンドの回数を表示してお
り、ラウンドを重ねる度にその数字が加算されていくよ
うに表示される。大当たり識別図柄Z1とラウンド表示
図柄Z2との間には、演出効果を高めるための補助図柄
Z3が表示されており、この補助図柄Z3は、表示画面
6aのほぼ中央で停止した状態で手足を上下に動かしな
がら泳ぐ海亀の模様が描かれた図柄である。さらに、補
助図柄Z3の下方には、表示画面6aの奥側から手前側
に向かって海底の珊瑚礁の連続した模様が移動してくる
ような背景Hが表示されている。特に、この背景Hは、
表示画面6aの奥側では色合いが暗く、手前側ほど色合
いが明るく表示されている。したがって、表示画面6a
には、海亀が海底付近の海中を奥に向かって泳ぎ続ける
ような表示態様が表示される。なお、この図9では現れ
ないが、珊瑚礁の背景Hの境目が見にくくするような色
合いの最背面画像が背景Hの背面側に表示されている。
また、この実施例では、表示画面6aの奥方向に移動す
る場合について説明するが、本発明はこれに限定される
ものではなく、手前方向,左右方向,上下方向などの各
方向に移動する場合にも適用することができる。
【0067】次に、上述した図9に示す表示態様を実現
するために画像表示装置7で行なわれる処理を図10に
示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0068】ステップT1(コマンドの把握) I/F17は、制御基盤1から送られてくるコマンドを
順次受信して、そのコマンドを3次元画像処理部19に
順次渡す。3次元画像処理部19は、そのコマンドをワ
ークRAM23に設けた図示しないコマンドバッファ内
に記憶する。さらに、3次元画像処理部19は、液晶モ
ニタ6からの割り込み処理があるたびに、コマンドバッ
ファ内に記憶したコマンドを読み出し、そのコマンドに
対応するプログラムROM22内のプログラムを実行す
る。そのプログラムの実行によって、3次元画像処理部
19内では、以下のステップが実行される。なお、上述
した割り込み処理は、液晶モニタ6の1/30秒または
1/60秒ごとの例えば垂直走査信号に同期して行われ
る。
【0069】ステップT2(ワールド座標系に視点を設
定) 3次元画像処理部19は、複数個のオブジェクトを配置
するための仮想3次元空間に相当するワールド座標系を
設定する。次に、ワールド座標系内の様子を液晶モニタ
6の表示画面6aに表示するための視点をワールド座標
系内に設定する。視点は、ワールド座標系内の所定方
向、例えばオブジェクトが設定されている空間の方向を
向くような視線をz軸とする座標系の基準点である。具
体的には、図11に示すように、3次元画像処理部19
は、プログラムによって導出される視点を配置するため
のワールド座標系内の座標値および視線の方向を決定す
るための回転データに基づいて、視線が例えば後述する
各図柄オブジェクトに向く視点SPを設定する。この視
点SPからの視線が向いた方向のワールド座標系内の様
子が液晶モニタ6の表示画面6aに表示される。なお、
この実施例では、ワールド座標系内の所定の位置に固定
した視点SPについて説明するが、割り込み処理ごとに
その値が変化するような座標値および回転データに基づ
いて、その視点SPの位置および視線が変位するような
視点SPを設定することもできる。
【0070】ステップT3(図柄オブジェクトを配置) 3次元画像処理部19は、表示画面6aに大当たり識別
図柄Z1を表示するための3次元情報である図柄オブジ
ェクトOZ1と、ラウンド表示図柄Z2を表示するため
の3次元情報である図柄オブジェクトOZ2と、海中を
泳ぐ海亀の模様の補助図柄Z3を表示するための3次元
情報である図柄オブジェクトOZ3とをキャラクタ記憶
部18からそれぞれ読み出す。さらに、3次元画像処理
部19は、各図柄Z1〜Z3が図9で図示した表示画面
6a上の各位置に表示されるように、図柄オブジェクト
OZ1、OZ2を視点SPを基準とする配置位置に、図
柄オブジェクトOZ3をワールド座標系の原点を基準と
する配置位置にそれぞれ配置する。また、3次元画像処
理部19は、割り込み処理があるたびに、各図柄オブジ
ェクトOZ1〜OZ3を同じ配置位置に配置することに
より、表示画面6a上の所定位置に常に各図柄Z1〜Z
3を表示することができる。なお、各図柄オブジェクト
OZ1〜OZ3の配置位置を順次更新することにより、
表示画面6a上で各図柄Z1〜Z3が移動するように表
示させることもできる。また、図柄オブジェクトOZ
1,OZ2を視点SPを基準として配置するのは、視点
SPが変位した場合にも、表示画面6aの一定の位置に
表示させるためである。
【0071】さらに、3次元情報処理部19は、割り込
み処理ごとに各図柄オブジェクトOZ1,OZ3の形態
を変動させる。具体的には、大当たり識別図柄Z1の図
柄オブジェクトOZ1は、識別図柄Z1aが表示される
図柄オブジェクトを含んでおり、その図柄オブジェクト
は、例えば魚の頭部を表示する頭部オブジェクトと、魚
の胴体部を表示する胴体部オブジェクトと、魚の尾びれ
部を表示する尾びれ部オブジェクトとが所定の連結点で
連結されて構成されている。3次元画像処理部19は、
識別図柄の図柄オブジェクトの各部オブジェクトをそれ
ぞれ連結点を中心に割り込み処理ごとに左右に揺動変位
させる。これにより、表示画面6aには、所定の位置で
停止した状態で魚が泳ぐような動作を表示することがで
きる。また、補助図柄Z3の図柄オブジェクトOZ3
は、海亀の胴体が表示される胴体オブジェクトと、その
胴体オブジェクトと所定の連結点で連結された海亀の手
足がそれぞれ表示される四本の手足オブジェクトとを備
えて構成されている。3次元画像処理部19は、それら
各連結点を中心に割り込み処理ごとに胴体オブジェクト
に対して各手足オブジェクトを上下に揺動変位させる。
これにより、表示画面6aには、所定の位置で停止した
状態で海中を泳ぐような動作を表示するさせることがで
きる。なお、各図柄オブジェクトOZ1〜OZ3は、所
定の形状をしているが、図9では便宜上各図柄オブジェ
クトの形態を球体形状として図示している。ステップT
3は、いわば図柄オブジェクト配置手段である。
【0072】ステップT4(背景オブジェクトを配置) 3次元画像処理部19は、表示画面6aに海底の珊瑚礁
の模様を表示するための複数のポリゴンで構成された背
景オブジェクトOHをキャラクタ記憶部18から読み出
し、その背景オブジェクトOHをワールド座標系内の配
置位置P1に配置する(図11参照)。背景オブジェク
トOHは、例えば9枚の四角形ポリゴンが平面的に並べ
られて構成されている。さらに、図12に示すように、
3次元画像処理部19は、その背景オブジェクトOHを
配置位置P1から配置位置P2へ向けて割り込み処理ご
とに順次移動させるとともに、背景オブジェクトOHが
配置位置P2に到達すると、その背景オブジェクトOH
を再び配置位置P1に配置する処理を繰り返し行う。な
お、ステップT4は、いわば移動配置手段である。
【0073】ステップT5(視点座標系を変形補正) 3次元画像処理部19は、ワールド座標系を視点SPを
基準すなわち原点とする視点座標系に変換する。これに
より、ワールド座標系に配置された図柄オブジェクトO
Z1〜OZ3および背景オブジェクトOHの座標値が、
視点座標系における座標値に変換される。ここで、レン
ダリング処理部27によってフレームバッファ内に生成
される表示画像の縦横比は3:4であるので、この表示
画像を縦横比が9:16の表示画面6aに表示すると、
表示画像が間延びした画像となるという弊害が生じる。
そこで、表示画像の縦横比と、表示画面の縦横比とをに
応じて、視点座標系を変形補正することにより、その視
点座標系内に配置された各図柄等を変形させる。
【0074】具体的には、3次元画像処理部19は、視
点座標系を変形補正するための変形補正データを算出す
る。この変形補正データは、背景オブジェクトOHおよ
び図柄オブジェクトOZ1〜OZ3(以下、適宜「図柄
オブジェクト等」とよぶ)の縦幅または横幅を拡大もし
くは縮小するための倍率値である。変形補正データは、
表示画面6aの縦横比をA:B、表示画像の縦横比を
a:bとすると、次式(1)によって算出することがで
きる。なお、次式(1)で算出される変形補正データ
は、表示画像の縦倍率を基準にして、その横幅を画面に
合わせて変形した場合には、図柄オブジェクト等の横幅
を変形補正するための倍率値であり、表示画像の横倍率
を基準にして、その縦幅を画面に合わせて変形した場合
には、図柄オブジェクト等の縦幅を変形補正するための
倍率値である。
【0075】(A×b)÷(a×B) …(1) フレームバッファ内に生成される表示画像の縦横比が
3:4であり、表示画面6aの縦横比が9:16である
場合には、表示画面6aには表示画像の縦横比が9:1
6で表示されるので、表示画像の横幅が4/3倍に拡大
されたように表示される。このとき、表示画像に含まれ
る図柄オブジェクト等の図柄等の横幅も4/3倍に拡大
される。ここで、式(1)に表示画像および表示画面6
aの縦横比の各値を代入することで、図柄オブジェクト
等の横幅を4分の3倍(以下、「3/4倍」と示す)に
縮小する倍率値の変形補正データを算出する。さらに、
3次元画像処理部19は、変形補正データに基づいて視
点座標系の横方向(x軸方向)を3/4倍に縮小する。
その結果、背景オブジェクトOHおよび各図柄オブジェ
クトOZ1〜OZ3は、視点座標系のx軸方向に3/4
倍に縮小される。
【0076】ステップT6(投影平面に投影)3次元画
像処理部19は、視点SPと、図柄オブジェクトOZ1
および図柄オブジェクトOZ2との間に、視点座標系の
視線方向であるz軸に垂直な投影平面SCを設定する。
投影平面SCは、視点座標系のz軸に垂直であり、z値
が固定されているので、投影平面SC上では2次元の座
標系として取り扱うことができる。この投影平面SC
は、画像記憶部20内に設けられたフレームバッファに
対応する領域を有している。
【0077】さらに、3次元画像処理部19は、投影平
面SCに図柄オブジェクトOZ1と、図柄オブジェクト
OZ2とを平行投影する。これにより、各図柄オブジェ
クトOZ1,OZ2をそれぞれ構成する各ポリゴンの各
頂点は、投影平面SCに平行移動するようにそのまま投
影され、各頂点の3次元の座標値が投影平面SC上の2
次元の座標値に変換される。一方、3次元画像処理部1
9は、投影平面SCに図柄オブジェクトOZ3と、背景
オブジェクトOHとを透視投影する。これにより、図柄
オブジェクトOZ3および背景オブジェクトOHをそれ
ぞれ構成する各ポリゴンの頂点は、視点SP方向に移動
するように投影され、各頂点の3次元の座標値が投影平
面SC上の2次元の座標値に変換される。3次元画像処
理部19は、全てのオブジェクトの投影が終了すること
により、ワールド座標系内の各オブジェクトの投影情報
を取得する。なお、図柄オブジェクトOZ1,OZ2を
平行投影したのは、遊技者が大当たり識別図柄Z1とラ
ウンド表示図柄Z2とを常に認識しやすくなるためであ
る。
【0078】ステップT7(最背面画像の描画) 3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18に記憶
されている最背面画像を読み出し、その最背面画像を画
像記憶部20内のフレームバッファ内に描画する。この
最背面画像は、例えば海中の色合いであるとともに、後
述する珊瑚礁の模様の境界線を目立たなくするための画
像である。
【0079】ステップT8(背景テクスチャの貼付け) 3次元画像処理部19は、視点SPから背景オブジェク
トOHの各ポリゴンまでの距離を求めて、その距離に応
じて各ポリゴンに貼付けるテクスチャのカラーパレット
データを決定する。さらに、プログラムROM22内か
らマップデータを読み出し、そのマップデータ上に背景
オブジェクトOHに対応する特定領域を設定する。そし
て、背景オブジェクトOHが配置位置P2から配置位置
P1に再び配置されるたびに、その特定領域内のデータ
を参照してそのデータで指示される背景テクスチャをカ
ラーパレットデータに応じた色合いで、背景オブジェク
トOHの各ポリゴンに貼付ける。以下、ステップT8で
行われる処理について、図13に示すフローチャートを
参照しながら説明する。
【0080】ステップU81(視点から各ポリゴンまで
の距離を算出) 図15に示すように、背景オブジェクトOHが9枚のポ
リゴンR1〜R9で構成されている。3次元画像処理部
19は、各ポリゴンR1〜R9の例えば中心(図中、×
印で示す)の座標値と、視点SPの座標値とに基づい
て、視点SPから各ポリゴンR1〜R9までの距離を求
める。具体的には、例えばワールド座標系における各ポ
リゴンR1〜R9の中心のZ軸成分の座標値ZR から、
ワールド座標系における視点SPのZ軸成分の座標値Z
SPを除算(ZR −ZSP)して得られた差分値を、視点S
Pから各ポリゴンR1〜R9までの距離として求める。
なお、ワールド座標系における各ポリゴンR1〜R9の
中心の座標値(XR,YR,ZR)と、ワールド座標系にお
ける視点SPの座標値(XSP, YSP, ZSP)とに基づい
て、√〔(XR −XSP)2 +(YR −YSP)2 +(ZR
−ZSP)2 〕の式の解を、視点SPから各ポリゴンR1
〜R9までの距離として算出するようにもできる。
【0081】ステップU82(背景オブジェクトの各ポ
リゴンの色合いを設定) 3次元画像処理部19は、視点SPから各ポリゴンR1
〜R9の中心までの距離に応じて、図14に示す例えば
色合いが段階的に異なる4種類のカラーパレットデータ
a〜dの中から任意のカラーパレットデータを選択し、
そのカラーパレットデータを各ポリゴンR1〜R9に貼
付けるための背景テクスチャのカラーパレットデータと
して設定する。例えば3次元画像処理部19は、視点S
Pから遠い側のポリゴンの順番に色合いの暗いカラーパ
レットデータを設定する。具体的には、最も距離の離れ
ているポリゴンR1,R3にカラーパレットデータa
を、次に距離の離れているポリゴンR2,R4,R6に
カラーパレットデータbを、さらに次に距離の離れてい
るポリゴンR5,R7,R9にカラーパレットデータc
を、最も近い距離にあるポリゴンR8にカラーパレット
データdを設定する。これにより、表示画面6aの背景
Hは、手前側の色合いが最も明るく、その手前側を中心
として放射状に離れるほど色合いが段々暗くなるように
表示することができる。
【0082】ステップU83(マップデータに基づい
て、基本テクスチャデータを決定) まず、マップデータおよび基本テクスチャデータである
背景テクスチャデータについて、図16,図17を参照
して説明する。表示画面6aには、奥側から手前側に移
動してくる海底の珊瑚礁の模様が表示される。この珊瑚
礁の模様の一つを構成する背景テクスチャデータを図1
6(a)に示す。図16(a)に示すように、一つの珊
瑚礁の模様は、4枚の背景テクスチャデータTa,T
b,Tc,Tdによって構成されている。また、図16
(b)に示すように、一つの珊瑚礁の模様に対応するマ
ップデータは、ポリゴンに対する背景テクスチャデータ
Taの貼付けを指示する例えば「0」のデータと、背景
テクスチャデータTbの貼付けを指示する例えば「1」
のデータと、背景テクスチャデータTcの貼付けを指示
する例えば「2」のデータと、背景テクスチャデータT
dの貼付けを指示する例えば「3」のデータとから構成
される。次に、表示画面6aに表示される全背景である
回転の全ての珊瑚礁の模様の全体の背景テクスチャデー
タTHを図17(a)に示す。この全体の背景テクスチ
ャTHは、複数の背景テクスチャデータTa〜Tdで構
成されるものであり、上下および左右の模様が連続する
ように構成されている。また、図17(b)に示すよう
に、マップデータMDは、全体の背景テクスチャデータ
THを構成するために、各背景テクスチャデータTa〜
Tdを指示するための「0」〜「3」のデータを並べた
ものである。
【0083】具体的には、まず、3次元画像処理部19
は、ワールド座標系内に配置された視点SPを背景オブ
ジェクトOHが配置される同一平面上に垂直に投影し
て、その平面における視点SPの2次元の仮想座標点P
3を求める。さらに、図18に示すように、3次元画像
処理部19は、プログラムROM22内からマップデー
タMDを読み出すとともに、このマップデータMD上に
仮想座標点P3を設定する。そして、視点SPの視線
(z軸)方向に応じたオフセット値Lを算出し、その仮
想座標点P3からオフセット値Lだけ離れた位置に、仮
想中心座標点P4を設定する。オフセット値Lは、視線
の回転角度データに基づいて算出されるものである。例
えば、視線方向がワールド座標系の視点SPから遠い位
置を向くような回転角度データである場合には、オフセ
ット値Lは大きくなる一方、視線方向がワールド座標系
の視点SPに近い位置を向くような回転角度データであ
る場合には、オフセット値Lは小さくなるような値で算
出される。さらに、視線方向が左右に回転するような場
合には、その視線方向が左右に回転された分だけ、仮想
座標点P3を中心として仮想中心座標点P4を回転させ
る。
【0084】次に、3次元画像処理部19は、仮想中心
座標点P4を中心として、背景オブジェクトOHが構成
されるポリゴンと同数の背景テクスチャを含む特定領域
TR(図18中の斜線領域)を設定する。そして、マッ
プデータMD上の特定領域TR内に含まれるデータに基
づいて、背景オブジェクトOHの各ポリゴンR1〜R9
に貼付ける背景テクスチャデータを決定する。
【0085】ステップU84(背景テクスチャの貼付
け) 3次元情報処理部19は、背景オブジェクトOHの各ポ
リゴンR1〜R9の各頂点の座標値に対応する画像記憶
部20のフレームバッファ内のアドレス、すなわちフレ
ームバッファ内の背景オブジェクトの各ポリゴンR1〜
R9の位置を求める。そして、キャラクタ記憶部18か
ら読み出した背景テクスタデータと、各ポリゴンR1〜
R9に設定されたカラーパレットデータとに基づいて所
定の色合いの背景テスチャを各ポリゴンに貼付けすなわ
ち描画する。これにより、最背面画像上に海底の珊瑚礁
の模様の背景Hが重ねられた表示画像が、フレームバッ
ファ内に生成される。
【0086】さらに、3次元画像処理部19は、図18
に示すように、背景オブジェクトOHが配置位置P2か
ら配置位置P1に再び配置されるたびに、マップデータ
MD上の仮想座標点P3をデータ単位、例えば単一のデ
ータ分だけ移動させる。そして、その仮想座標点P3か
らオフセット値Lだけ離れた仮想中心座標点P4を中心
とする特定領域TRに含まれるデータで指示される複数
個の背景テクスチャを、再び配置位置P1に配置された
背景オブジェクトの各ポリゴンに貼付ける。なお、図1
8(c)に示すように、特定領域TRが、マップデータ
MDからはみ出す場合には、その特定領域TRのはみ出
した部分が反対側から周り込むように設定する。
【0087】ステップT9(図柄テクスチャの貼付け) 3次元画像処理部19は、投影情報に含まれる各図柄オ
ブジェクトOZ1〜OZ3の各ポリゴンの各頂点の座標
値に対応する画像記憶部20のフレームバッファ内のア
ドレス、すなわちフレームバッファ内の各図柄オブジェ
クトOZ1〜OZ3の各ポリゴンの位置を求める。そし
て、キャラクタ記憶部18から読み出した図柄テクスチ
ャを各ポリゴンに描画する。これにより、最背面画像お
よび海底の珊瑚礁の模様の背景H上に、大当たり識別図
柄Z1とラウンド表示図柄Z2と補助図柄Z3とが重ね
られた表示画像がフレームバッファ内に生成される。な
お、視点SPから図柄オブジェクトOZ1〜OZ3まで
の距離に応じて、ステップT8と同様の処理を行うよう
にしてもよい。ステップT9は本発明における表示画像
生成手段の機能に相当する。
【0088】ステップT10(表示) 3次元画像処理部19は、フレームバッファ内に生成さ
れた表示画像をビデオ出力部30を介して液晶モニタ6
に出力する。液晶モニタ6は、割り込み処理ごとに3次
元画像処理部19から送られてくる縦横比が3:4の表
示画像を、縦横比が9:16の表示画面6aに合わせて
順次表示する。その結果、図9(a)〜(d)に示した
表示態様が表示される。
【0089】上述した実施例によれば、視点SPに近づ
くほど明るい色合いで背景Hおよび所定の図柄を表示す
るので、表示画面6aの奥行き方向の臨場感を表現する
ことができる。また、比較的少ないポリゴン数で表示し
た背景の模様をスムーズに移動させることができ、さら
に、無限にスクロールする背景の様子を表示できるの
で、少ない処理負担でより臨場感のある表示態様を実現
することができる。
【0090】なお、上述したステップでは、表示画面6
aの奥方向に進む場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、表示画面6aの横方向、
縦方向、斜め方向などの各方向に移動する背景について
適用することができる。例えば、背景が横方向に移動す
る一例として、図19に示す本遊技機の実際の表示画像
を参照しながら説明する。図19に示すように、表示画
面6aには、大当たり識別図柄Z1とラウンド表示図柄
Z2と補助図柄Z3と背景Hとが表示されている。図1
9(a)〜(c)に示すように、この補助図柄Z3は、
海亀を側面から見た様子であり、その手足を上下に振っ
て泳いでいる。また、このとき、海底の珊瑚礁の模様で
ある背景Hは、表示画面6aの左側から右側に徐々に移
動している。この表示態様における3次元画像処置部1
9は、ワールド座標系に配置した視点の正面に海亀の図
柄オブジェクトを配置して、その配置位置で形態を変化
させる。そして、背景オブジェクトを視点の視線を所定
方向に横切るように繰り返し移動させ、その背景オブジ
ェクトに貼付けられる背景テクスチャの背景テクスチャ
データとカラーパレットデータとを適宜更新することに
より、上述した表示態様における表示画像を生成してい
る。その結果、海亀が海中を泳ぎ回る臨場感のある表示
態様を表示する。
【0091】また、上述した実施例では、複数の四角形
ポリゴンで構成される単一の背景オブジェクトOHにつ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、複数個の背景オブジェクトOHを配置した
場合にも同様に適用することができる。さらに、背景オ
ブジェクトOHを単一の四角形または3角形などの多角
形ポリゴンで構成することもできる。
【0092】また、上述した実施例では、視点SPに近
い背景オブジェクトの各ポリゴンほど、より明るい色合
いの背景テクスチャを貼付けたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば視点SPから遠い位置にあ
るオブジェクトまたはポリゴンほご、より明るい色合い
のテクスチャを貼付けるようにすることもできる。これ
により、視点SPから遠い位置に光源があるような表現
をすることができ、例えば洞窟やトンネルの出口に向か
って移動するようなリアルな表示態様も可能になる。な
お、色合いの変化に関しては、明暗によって変化をつけ
る以外にも、濃淡によって変化をつけることも可能であ
るし、徐々に色合いを明瞭にしたり逆にぼかすような処
理によって変化をつけることも可能である。これらによ
っても、遠近感を強調することができる。更には、遠近
感を一層強めるために、例えば色合いの変化の間隔を奥
に行くほど或いは手前に来るほど早めたり遅めたりする
ことや、色合いの変化の程度を奥に行くほど或いは手前
に来るほど早めたり遅めたりすることも可能である。
【0093】また、上述した実施例では、複数のカラー
パレットデータと、単一の基本テクスチャデータとで構
成された同一模様の複数種類のテクスチャを利用した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
複数の基本テクスチャデータと、各基本テクスチャデー
タにそれぞれ対応する複数のカラーパレットデータとで
構成される複数種類のテクスチャを利用することもでき
る。
【0094】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されるものではなく、例えば次のように実施してもよ
い。
【0095】(a)上記実施の形態では、識別図柄の組
合せが一致した場合に大当り状態、即ち特別遊技状態が
発生するという最も基本的なパチンコ機の例を示した。
これに加え、識別図柄の種別或いは別の条件をもとに、
特別遊技状態の後に所定条件(例えば次回の大当りとな
るまでという条件や、所定回数の変動が行われたという
条件等)を満たすまで、特別モード(大当り確率を高め
た確率変動モードや、始動口7cへの入賞確率を高めた
時間短縮モード)に切り替えてもよい。
【0096】(b)上記(a)のように特別遊技状態の
後に特別モードが設定されるようなパチンコ機の場合、
識別図柄を停止表示した後に再度一旦停止している識別
図柄を再度変動させる再変動処理を行うようにしてもよ
い。このようにすれば、一旦特別モードとならない識別
図柄で停止された後に再変動によって最終的に特別モー
ドとなる識別図柄で停止されるような遊技の演出を行う
ことができる。
【0097】(c)表示手段としての液晶モニタ4とし
ては、液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマト
リックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、
蛍光表示菅等を用いてもよい。但し、画素数が多い程精
密な表示演出を行うことができる。
【0098】(d)上記実施の形態とは異なるタイプの
パチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当
たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)
大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高めら
れるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物
と称される)として実施してもよい。また、大当りとな
る識別図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞
させることを必要条件として特別遊技状態となるパチン
コ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外に
も、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機と
して実施することも可能である。なお、スロットマシン
は、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させ
た状態で操作レバーを操作することにより識別図柄が変
動され、ストップボタンを操作することにより識別図柄
が停止されて確定される周知のものである。従って、ス
ロットマシンの基本概念としては、「複数の識別図柄か
らなる識別図柄列を変動表示した後に停止表示する表示
手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操
作に起因して識別図柄の変動が開始され、停止用操作手
段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所
定時間経過することにより識別図柄の変動が停止され、
その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件
として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊
技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
【0099】(e)「識別図柄が変動開始した後に確定
するまでの図柄変動態様を複数種設定」することもでき
る。この場合、例えば、表示手段での識別図柄の変動
は、単純に切り換え表示することとしたり、軸を中心に
して回転変動表示することとしたり、識別図柄をズーム
アップさせながら切換表示することとしたり、識別図柄
を潰れ又は伸長変形させながら切換表示することとした
り、一旦停止されたように見える識別図柄について再変
動処理を行うようにすることとする等の各種の図柄変動
態様のうちから複数種を適宜選定すればよい。また、
「識別図柄が変動開始されてから確定されるまでの変動
態様(点滅等も含む)に応じて特別遊技状態が付与され
る期待値が異なる」ように構成すれば、図柄変動態様に
も一層興味が注がれ、遊技に厚みが増す。
【0100】(f)「表示手段における識別図柄変動の
ための保留数が最大保留個数であるとき又はそれに近づ
いたとき、表示手段における図柄変動開始から確定まで
の時間(又は/及び図柄確定から次回の図柄変動開始ま
での時間)を短くすること」とすれば、例えば始動口2
cに遊技球が入賞する等のように図柄変動開始条件を満
たした状態が無効にされる可能性が低くなる。
【0101】(g)各表示系の表示色を、モード(例え
ば、通常モードと確変モード)の相違や大当り期待値の
相違に応じて適宜切換制御して実施すること。例えば、
大当り期待値が大きくする場合等に、識別図柄を緑色か
ら赤色に切り換えるように制御することなどが挙げられ
る。このような色の切換は、遊技状態が通常とは異なる
状態であることを遊技者に明確にする、大当り期待値が
大きくなったことを遊技者に明示する等の効果をもたら
す。ここから導き出される技術思想としては、「図柄表
示色を遊技状態に応じて切換表示すること。」、「図柄
表示色をモードに応じて切換表示すること。」、「図柄
表示色を大当り期待値の相違に応じて切換表示するこ
と。」などがある。
【0102】(h)通常モードと確変モード等の特別モ
ードとの選定として、表示手段としての液晶モニタ6
(画面6a)における識別図柄の種類(奇数・偶数等)
により報知するタイプのものとは別に、いずれのモード
が選定されたかを所謂第4図柄と称される図柄を変動さ
せた後に確定表示させるモード報知手段を設けてもよ
い。また、ランプの表示態様を変更してモードを表示し
たり、音声や楽音などの音によりモードを告知するよう
にしてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、仮想3
次元空間に配置されるオブジェクトの位置によって色合
いが異なるように表示制御されることから、表示画面上
では奥行き方向等に関して臨場感のある図柄の表示態様
を実現することができ、もって遊技者の面白味を永続さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るパチンコ機の概略構成を示す外観
図である。
【図2】実施例に係るパチンコ機の機能ブロック図であ
る。
【図3】3次元画像処理部の機能ブロック図である。
【図4】パチンコ機の制御基盤での処理を示すフローチ
ャートである。
【図5】表示画面6aにおける一表示態様を示す図であ
る。
【図6】テクスチャデータとカラーパレットデータとの
関係を示す図である。
【図7】視点からの距離に応じたカラーパレットデータ
を示す図である。
【図8】ポリゴンとテクスチャとの関係を示す図であ
る。
【図9】実施例に係るパチンコ機における一表示態様を
示す図である。
【図10】画像表示装置での処理を示すフローチャート
である。
【図11】ワールド座標系内の視点と各オブジェクトと
の関係を示す図である。
【図12】背景オブジェクトの移動を示す図である。
【図13】ステップT8での処理を示すフローチャート
である。
【図14】カラーパレットデータを示す図である。
【図15】カラーパレットデータと各ポリゴンとの関係
を示す図である。
【図16】背景テクスチャデータとマップデータとの対
応関係を示す図である。
【図17】全背景テクスチャデータと全マップデータと
の対応関係を示す図である。
【図18】マップデータと特定領域との関係を示す図で
ある。
【図19】パチンコ機における実際の表示態様を示す図
である。
【符号の説明】
1 … 制御基盤 6 … 液晶モニタ 6a… 表示画面 7 … 画像表示装置 18 … キャラクタ記憶部 19 … 3次元画像処理部 20 … 画像記憶部 a〜d … カラーパレットデータ OH … 背景オブジェクト OZ … 図柄オブジェクト SP … 視点 MD … マップデータ TH … 背景テクスチャデータ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 AA17 AA35 AA36 AA42 BC22 BC23 EA10 EB58 5B050 AA10 BA09 EA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮想3次元空間に配置される3次元のオ
    ブジェクトを2次元画面上に図柄として表示する表示手
    段を備えた遊技機において、前記オブジェクトの配置位
    置によって当該オブジェクトの色合いを変化させるべく
    前記表示手段を表示制御するようにした遊技機。
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