JP2001112473A - ベンジルエステル誘導体を選択的に加水分解する触媒抗体 - Google Patents

ベンジルエステル誘導体を選択的に加水分解する触媒抗体

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JP2001112473A
JP2001112473A JP29367899A JP29367899A JP2001112473A JP 2001112473 A JP2001112473 A JP 2001112473A JP 29367899 A JP29367899 A JP 29367899A JP 29367899 A JP29367899 A JP 29367899A JP 2001112473 A JP2001112473 A JP 2001112473A
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compound
catalytic antibody
catalytic
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JP29367899A
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Ikuo Fujii
郁雄 藤井
Takeshi Tsuburaya
健 円谷
Nobukazu Kurihara
伸和 栗原
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Biomolecular Engineering Research Institute
Original Assignee
Biomolecular Engineering Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベンジルエステルを選択的に加水分解する
が、基質特異性の広い抗体触媒を提供する。 【解決手段】 式: 【化1】 (式中、R1及びR2は独立に、水素、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロゲンである)で示
される化合物をハプテンとして抗体触媒を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカルボン酸誘導体の
合成技術の分野に属する。詳細には、本発明は触媒抗体
を利用することによって、カルボン酸エステルを選択的
に加水分解する方法に関する。より詳細には、置換又は
非置換ベンジルによって保護されたカルボン酸エステル
化合物を触媒抗体によって選択的に加水分解し、カルボ
ン酸を調製する方法に関する。本発明によれば、種々の
カルボン酸が極めて簡便に合成できるので、様々な天然
化合物をはじめとする有機化合物、新しい医薬品の合成
のための方法論の開発に貢献することができる。
【0002】
【従来の技術】天然に存在する数多くの天然化合物、あ
るいは医薬品をはじめとする生理活性物質の多くはカル
ボキシル基を官能基として有することが多い。これらの
カルボン酸誘導体を得るための最も簡単で一般的に行わ
れる方法はカルボキシル基をエステル等の誘導体として
保護した形で合成し、最終的に選択的に脱保護すること
により得る。特に、4−ニトロベンジルエステルあるい
は4−メトキシベンジルエステル等のベンジルエステル
類はその酸性あるいは塩基性に対する安定性や、選択的
に脱保護しやすいために最もよく用いられる保護基であ
る。一方、触媒抗体は、有機合成上の試薬として期待さ
れている。特に、触媒抗体は、その反応条件が温和であ
ること、特異性が高いこと、などにより特定の保護基を
切断する脱保護剤としての利用が期待されている。しか
しながら、従来の触媒抗体は抗体そのものの持つ高い認
識能のため、基質特異性が高く、汎用性に欠ける。脱保
護剤としては幅広い基質と反応することが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、様々なベンジルエステルを選択的に加水分解する触
媒抗体を利用したベンジルエステル類の脱保護法を案出
した。本発明では、触媒抗体の持つ基質特異性が狭く、
反応性に欠けるという欠点を克服し、幅広いベンジルエ
ステルを選択的に加水分解し、対応するカルボン酸誘導
体を生成させる触媒抗体を作製した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は先ず、一般式
I:
【化4】 (式中、R1及びR2は独立に、水素、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロゲンである)で表
されるホスホン酸エステル化合物に関する。この化合物
をハプテンとして用いると、上記目的に好適なカルボン
酸の、置換又は非置換ベンジルアルコールエステルの加
水分解反応を触媒する触媒抗体を得ることができる。好
ましい一般式Iで表される化合物には次のものがある。 (i)R1が水素であり、R2がニトロ基であり、該ニト
ロ基は4位にある化合物。 (ii)R1が水素であり、R2が低級アルコキシ基であ
り、該低級アルコキシ基は4位にある化合物。
【0005】次に本発明は、上記一般式Iで表される化
合物をハプテンとして得られる触媒抗体にも関する。該
触媒抗体は以下に説明するようにカルボン酸のベンジル
エステルの加水分解反応を触媒する。
【0006】従って本発明はさらに、上記触媒抗体を用
いて、一般式II:
【化5】 (式中、R1及びR2は上に定義した通りであり、R3
カルボン酸の残基部分を表す)で表されるカルボン酸エ
ステルを加水分解することを含む、一般式III:
【化6】R3COOH (式中、R3は上に定義した通りである)のカルボン酸
の製造方法にも関する。
【0007】本明細書において「低級アルキル基」とい
う用語は、炭素数1〜10の直鎖又は分枝鎖のアルキル
基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル基等をいう。好ましい低級アルキル基には
メチルがある。本明細書において「低級アルコキシ基」
という用語は、炭素数1〜10の直鎖又は分枝鎖のアル
コキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ基等を言う。好ましい低級アルキル基にはメトキ
シがある。本明細書で用いる「カルボン酸の残基部分」
とは、カルボン酸のカルボキシ基を除いた部分を言う。
また、「アルコールの残基部分」とは、アルコールのヒ
ドロキシ基を除いた部分を言う
【0008】ハプテンの調製 一般式Iで表される上記のホスホン酸エステル誘導体は
例えば、下記スキーム1に示す合成経路に従って合成す
ることができる。
【0009】スキーム1
【化7】
【0010】市販の6−ブロモヘキサノエートと亜リン
酸トリエチルとのArbusov反応(G.Thyagarajanら Chem.
Rev.81,415(1981))により得られたジエチルリン酸エス
テル誘導体(2)を濃塩酸中で加水分解した後、置換又
は非置換ベンジルアルコールと縮合反応を行うとトリ
(置換又は非置換ベンジル)エステルである化合物
(3)が得られる。化合物(3)をアルカリ加水分解
し、一般式Iで表される化合物1が得られる。この化合
物1が本発明の触媒抗体を調製するためのハプテンとな
る。
【0011】次にスキーム2に示すように周知の方法に
従いハプテン(化合物1)に担体としてのタンパク質を
結合させて免疫抗原を得る。
【0012】スキーム2
【化8】
【0013】即ち、化合物1を水溶性カルボジイミド
(WSC)及び4−ジメチルアミノピリジン(DMA
P)の存在下にN−ヒドロキシスクシンイミドと縮合さ
せて、ヒドロキシスクシンイミドの活性化エステル
(4)とし、次にタンパク質と反応させ、免疫抗原を得
る。担体として用いるタンパク質としては、スカシガイ
血青素( KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)等
を例示できる。
【0014】触媒抗体の調製 このようにして得た免疫抗原で哺乳動物を免疫して抗体
を調製する。抗体はポリクローナル抗体であっても、モ
ノクローナル抗体であってもよい。好ましくはモノクロ
ーナル抗体である。抗体は触媒抗体(Lerner, R. A. ら
サイエンス(Science), 252, 659 (1991))の技術を使っ
て作製される。例えば、Balb/cマウスを上記免疫抗原で
免疫し、モノクローナル抗体を調製する。すなわち、Ba
lb/cマウス(雌、8週齢)を抗原で免疫し、3回の免疫
の後に脾臓細胞を摘出する。常法に従い細胞融合を行
い、形成したハイブリドーマを酵素標識抗体測定法(EL
ISA)を用いてスクリーニングし、ハプテン結合性の抗
体を産生するハイブリドーマを得る。限界希釈法による
クローニングを繰り返し、単クローンIgG産生ハイブリ
ドーマを得、それらの培養上清を抗マウスIgG+Mアフィ
ニティークロマトグラフィーによって精製する。
【0015】触媒抗体の特定 次に、得られた抗体の触媒活性をスクリーニングする。
例えば、5μMの抗体の存在下、200μMの基質である
置換又は非置換ベンジルエステルを反応させ、精製した
置換又は非置換ベンジルアルコールを高速液体クロマト
グラフィーにより検出し、その生成速度を求める。その
結果、本発明の抗体は無触媒反応に比べて大きく基質の
加水分解反応を加速することが明らかとなった。
【0016】触媒抗体によるベンジルエステルの加水分
本発明の抗体は、以下の反応式1に示されるような加水
分解反応を触媒する。
【化9】
【0017】したがって、本発明はさらに、上記触媒抗
体を用いて、一般式II:
【化10】 で表されるカルボン酸エステルを加水分解することを含
む、一般式III:
【化11】R3COOH のカルボン酸の製造方法にも関する。式中、R1、R2
びR3は上に定義した通りである。該製造方法において
用いる触媒抗体は、加水分解反応の基質となるベンジル
エステルのベンジル基における置換基R1及びR2に一致
するようなR1及びR2を有する一般式Iで表される化合
物をハプテンとして用いて得られた触媒抗体であること
が好ましい。例えば4−ニトロベンジルエステルを加水
分解する場合には、R1を水素とし、R2を4−ニトロ基
とする一般式Iで表される化合物をハプテンとして用い
て得られた触媒抗体であることが好ましい。
【0018】本発明のカルボン酸エステルの加水分解は
例えば以下のようにして行なう。本発明により得られた
触媒抗体(5μM)の存在下、カルボン酸エステル(2
00μM)の50mMトリス緩衝液pH8.0を25℃
で反応させる。
【0019】触媒抗体の基質特異性 本発明の抗体触媒は、ベンジルエステルの加水分解にお
いて、アルコール残基部分に対しては特異的であるが、
カルボン酸残基部分に対しては非特異的であることに特
徴がある。したがって、幅広い基質に対して適用可能で
ある。例えば、式:
【化12】 で示される化合物をハプテンとして用いて得た触媒抗体
7B9は、免疫に用いたハプテン(1)と相同的な構造を
有する化合物5のみならず、β位、およびγ位にメチル
基を有する化合物6および化合物7の脱保護を触媒した
(下記反応式を参照)。また、驚くべきことに抗体7B9
は反応中心に近いα位に置換基を有するアミノ酸エステ
ル類(8a-c)も加水分解した。アミノ酸エステル類の加
水分解反応に関しては、そのエナンチオマー間での活性
の大きな違いは認められず、L体およびD体のいずれも
効率よく加水分解することが明らかとなった。さらに、
抗体7B9はペニシリンGの4−ニトロベンジル保護体
(9)の加水分解反応を加速することが明らかとなっ
た。
【0020】
【化13】
【0021】このように、一般式Iで表されるホスホン
酸エステルをハプテンとして得られる本発明の抗体は、
幅広いカルボン酸エステル誘導体の加水分解反応を選択
的に触媒する事が判明した。
【0022】本発明抗体が抗体でありながら、このよう
な基質の非特異性を示す理由は、分子モデルを用いた考
察の結果より次のように考えられる。一般式Iで表され
るホスホン酸エステルは免疫原性の非常に高いベンジル
ホスホン酸エステル部分と免疫原性の低いアルキル鎖リ
ンカー部分よりなる。分子モデルにより本発明抗体は比
較的浅い抗原結合部位を形成し、ベンジルホスホン酸エ
ステルがこの抗原結合部位に位置し、アルキル鎖リンカ
ー部は抗原結合部より外にでていることが明らかとなっ
ている。従って、本発明抗体がベンジルエステル誘導体
基質の加水分解を触媒する場合、その基質の置換基(R
3)がどのような置換基であったとしても、抗体が認識
するベンジルエステル部分を基質が有していれば、その
加水分解反応を触媒すると予測される。抗体に認識され
やすい構造単位と、適切なアルキル鎖リンカー部を組み
合わせたハプテンを用いて免疫を行えば、抗体の高い分
子認識能に基づき特異的な反応が行えかつ幅広い基質に
対して触媒する事が可能である触媒抗体を得ることがで
きることが立証された。以下に実施例、試験例を記載
し、本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明
の範囲の限定を意味するものではない。
【0023】
【実施例】実施例1 ハプテンの合成
【化14】
【0024】化合物2の合成 市販の亜リン酸トリエチル(9.2 mL)とエチル 6−ブ
ロモカプロエート(3.17 mL, 17.9 mmol)の混合物を封
かん中 155℃で12時間加熱した。反応混合物を減圧蒸
留することにより化合物2を得た(沸点 135 ℃ / 1.5
mmHg、4.23 g,84 %)
【0025】IR (film)τ = 1732, 1240 cm-1;1 H NMR (300 MHz, CD3OD): δ = 4.17-4.03 (m, 6H),
2.32 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.78 (m, 2H), 1.62 (m, 4
H), 1.44 (m, 2H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.24
(t, J = 7.1 Hz, 3H);13 C NMR (75MHz, CD3OD):δ = 175.2, 63.1 (JCP = 6.7
Hz), 61.4, 34.8, 30.8(JCP = 16.2 Hz), 26.6, 25.5,
23.1 (JCP = 5.2 Hz), 16.7 (JCP = 5.9 Hz),14.5; HRMS (FAB+) C12H26O5P:[M+H]+ 計算値 281.1518, 測定
値 281.1523.
【0026】化合物3の合成 化合物2(52.2 mg, 0.186 mmol)を4 mLの濃塩酸に溶
解し15時間加熱還流した。溶媒を減圧下除去し、残渣を
ジクロロメタン(2 mL)とピリジン(0.5 mL)に溶解
し、これに4−ニトロベンジルアルコール(144 mg, 0.
94 mmol)、ジシシクロヘキサンカルボジイミド(211 m
g, 1.03 mmol)、1Hテトラゾール(13.1 mg, 0.187 mmo
l)を加え、室温で18時間攪拌した。反応液を濾過し、
濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をHPLC(YMC AM-3
23: C-18, φ 10 mm × 250 mm, アセトニトリル/0.1%
トリフルオロ酢酸水溶液 = 35:65, 3.0 mL/min, 254 n
m)で精製し、化合物(3)を得た(78.8 mg, 70%)。
【0027】IR (film): τ = 1738, 1607, 1526, 134
8, 1244 cm-1;1 H NMR (300 MHz, CDCl3):δ = 8.21 (d, J = 8.7 Hz,
6H), 7.51 (d, J = 8.7Hz, 6H), 5.22-5.06 (m, 4H),
5.20 (s, 2H), 2.38 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.91-1.80
(m, 2H), 1.70-1.60 (m, 4H), 1.46-1.40 (m, 2H);13 C NMR (75MHz, CDCl3):δ = 172.8, 147.8, 147.6, 1
43.2 (JCP = 3.2 Hz), 143.1, 128.3, 127.9, 123.8, 1
23.7, 65.7 (JCP = 6.2 Hz), 64.6, 33.6, 29.7(JCP =
16.9 Hz), 26.6, 24.7, 21.9 (JCP = 5.2 Hz); HRMS (FAB+) C27H29O11N3P: [M+H]+ 計算値 602.1540,
測定値 602.1533.
【0028】化合物1の合成 化合物(3)のアセトニトリル(0.5 mL)、水(0.5 m
L)の混合溶液に室温で1N水酸化ナトリウム水溶液(0.5
mL, 0.5 mmol)を加えた。10時間攪拌の後、反応液に2
N塩酸水溶液を加え、酸性にしてHPLC(YMC AM-323: C-1
8,φ 10 mm × 250 mm, アセトニトリル/0.1%トリフル
オロ酢酸水溶液 = 35:65, 3.0 mL/min, 254 nm)で精製
し、化合物1(10.9 mg, 81%)を得た。
【0029】IR (film):τ= 1723, 1696, 1615, 1543,
1526 cm-1;1 H NMR (300 MHz, CD3OD):δ = 8.25 (d, J = 8.7 Hz,
2H), 7.64 (d, J = 8.7Hz, 2H), 5.14 (d, J = 7.9 Hz,
2H), 2.28 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.86-1.37 (m, 8H);13 C NMR (75MHz, CD3OD):δ = 177.3, 149.1, 145.9 (J
CP = 6.5 Hz), 129.1, 124.6, 66.2 (JCP = 5.9 Hz), 3
4.6, 31.0 (JCP = 16.3 Hz), 27.6, 25.8, 23.4(JCP =
5.1 Hz); HRMS (FAB+) C13H19O7NP: [M+H]+ 計算値 332.0899,
測定値 332.0916.
【0030】実施例2 ハプテンと担体タンパク質との縮合
【化15】
【0031】化合物4の合成 化合物1(31.8 mg, 0.096 mmol)のジメチルホルムア
ミド(0.5 mL)/アセトニトリル(1.5 mL)溶液にN−
ヒドロキススクシンイミド(13.2 mg, 0.115 mmol)、W
SC水溶性カルボジイミド(22.0 mg, 0.115 mmol)、4
−ジメチルアミノピリジン(3.5 mg, 0.029 mmol)を加
え、17時間室温で攪拌した。反応混合液をHPLC(YMC AM
-323: C-18,φ 10 mm × 250 mm, アセトニトリル/0.1%
トリフルオロ酢酸水溶液 = 37:63, 3.0 mL/min, 254 n
m)で精製し、化合物(4)(16.3mg, 40%)を得た。
【0032】IR (film):τ= 1738, 1723, 1700, 1605,
1526 cm-1;1 H NMR (300 MHz, CD3OD):δ = 8.25 (d, J = 8.7 Hz,
2H), 7.64 (d, J = 8.7Hz, 2H), 5.15 (d, J = 8.0 Hz,
2H), 2.83 (s, 4H), 2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.88
-1.50 (m, 8H); HRMS (FAB+) C17H21O9N2PNa: [M+Na]+ 計算値 451.088
2, 測定値 451.0876.
【0033】KLH縮合体(KLH-1)の合成 化合物4(4.0 mg, 0.0093 mmol)のDMF(150 μL)/2
00 mM Na2HPO4-NaH2PO 4 (pH 7.2, 400 μL)に室温下、
スカシガイ血青素(KLH)(9.7 mg)の200 mM Na2HPO4-
NaH2PO4 (pH 7.2, 1450 μL)溶液を加え攪拌した。19時
間攪拌した後、反応混合物をセファデックスG-25M(フ
ァルマシア、PD-10)で精製し、KLH縮合体(KLH-1)を
得た。KLH縮合体(KLH-1)のタンパク濃度はBCAタンパ
クアッセイ法(P.K.Smithら, Anal.Biochem.150,76(19
85))により決定した(6.7 mg/mL)。
【0034】BSA縮合体(BSA-1)の合成 化合物4(4.2 mg, 0.0097 mmol)のDMF(150 μL)/2
00 mM Na2HPO4-NaH2PO 4 (pH 7.2, 790 μL)に室温下、
ウシ血清アルブミン(BSA)(10.8 mg)の200 mM Na2HP
O4-NaH2PO4 (pH 7.2, 560μL)溶液を加え攪拌した。19
時間攪拌した後、反応混合物をセファデックスG-25M
(ファルマシア、PD-10)で精製し、BSA縮合体(BSA-
1)を得た。縮合体のタンパク濃度はBCAタンパクアッセ
イ法により決定した(7.3 mg/mL)。
【0035】実施例3 免疫 実施例2より製造した抗原(KLH縮合体)の100μg/200
μL生理食塩水溶液をRIBIアジュバントと混和しその混
合液をBalb/cマウス(8週齢、雌)に腹腔内注射した。
14日後、抗原100μg/200μL生理食塩水溶液とRIBIア
ジュバントとの混合液で追加免疫を行い、そのマウスの
尾静脈より採血し、抗体価をBSA縮合体を用いた酵素標
識免疫吸着アッセイ(ELISA)法(二次抗体 抗マウスI
gGペルオキシターゼ)により測定し、51200抗体価の値
を得た。追加免疫より28日後に抗原100μg/200μL生理
食塩水溶液とRIBIアジュバントとの混合液を腹腔内に投
与(最終免疫)した。
【0036】実施例4 ハイブリドーマの作製 最終免疫より3日後にマウスから脾臓を摘出し、次いで
脾臓細胞と5 × 107個のミエローマ細胞(P3X63-Ag8.6
53)とを電気細胞融合装置(島津電気細胞融合装置SSH-
10)を用いて細胞融合し(条件 電極距離: 1.0 mm; 周
波数: 1 MHz;一次 AC 電圧: 80 V; 交流初期印加時間:
10 s; パルス幅: 40 ms; DC 電圧: 920 V; 電場の強さ:
2.30 kV/cm; 二次 AC 電圧: 80 V; パルス繰り返し間
隔: 1s; パルス数: 1; VDC 変化: +0 V; 交流最終印加
時間: 10 s; AC 電圧減少割合:0 %; 接触強化: オ
フ)、HAT選択培地(0.1 mMヒポキサンチン、0.4 μMア
ミノプテリン、0.0016 mMチミジン、20%牛胎児血清RPMI
培地)を加えた96ウエルプレート10枚を用いて、得られ
た融合体の選別を行った(37℃10%炭酸ガス)。8−1
4日後にコロニーが現れてきたウエルより上清をとり、
ELISA法によりスクリーニングを行い陽性クローンを得
た。これらのクローンのクローニングを2回行い、最終
的に38個のIgG産生クローンを得た。
【0037】実施例5 モノクローナル抗体の調製 実施例4にて調製した38種のハイブリドーマを完全培地
(10%牛胎児血清RPMI培地)においてそれぞれ約7日間培
養した。その培養上清を抗マウスIgG+Mアフニティーク
ロマトグラフィーを行い精製抗体を得た。
【0038】製造例1 基質化合物5の合成
【化16】 市販の4−ニトロベンジルアルコール(2.16 g, 14.1 m
mol)、無水グルタル酸(2.42 g, 21.2 mmol)とトリエ
チルアミン(5 mL, 35.9 mmol)のアセトニトリル(25
mL)溶液を室温で15時間攪拌した。反応液を5%KHSO4
溶液にそそぎ込み酢酸エチルで抽出した。合わせた有機
相を飽和食塩水で洗い、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(クロロフォ
ルム−クロロフォルム/メタノール40:1)で精製し、化
合物(5)(3.73 g, 98%)を得た。
【0039】融点: 72-74℃; IR (film):τ= 3480, 1709, 1605, 1522 cm-1;1 H NMR (300MHz, CDCl3):δ = 8.22 (d, J = 8.8 Hz, 2
H), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.22 (s, 2H), 2.51
(t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.0
0 (m, 2H);13 C NMR (75MHz, CDCl3):δ = 178.9, 172.3, 147.7, 1
43.1, 128.3, 123.7, 64.8, 32.9, 32.8, 19.6; HRMS (FAB+) C12H14O6N: [M+H]+ 計算値 268.0822,
測定値 268.0814.
【0040】製造例2 基質化合物6の合成
【化17】 市販の4−ニトロベンジルアルコール(0.934 g, 6.10
mmol)、無水3−メチルグルタル酸(1.02 g, 8.00 mmo
l)とトリエチルアミン(2.55 mL, 18.3 mmol)のアセ
トニトリル(22 mL)溶液を室温で7時間攪拌した。反応
液を5%KHSO4水溶液にそそぎ込み酢酸エチルで抽出し
た。合わせた有機相を飽和食塩水で洗い、乾燥後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ
ィー(クロロフォルム−クロロフォルム/メタノール60:
1)で精製し、化合物(6)(1.66g, 97%)を得た。
【0041】融点: 65-67℃; IR (film):τ= 3114, 1740, 1709, 1609, 1522 cm-1;1 H NMR (300MHz, CDCl3):δ = 8.23 (d, J = 8.7 Hz, 2
H), 7.52 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.22 (s, 2H), 2.55-
2.28 (m, 5H), 1.07 (d, J = 6.2 Hz, 3H);13 C NMR (75MHz, CDCl3):δ = 178.4, 171.8, 147.7, 1
43.1, 128.4, 123.7, 64.7, 40.4, 40.3, 27.1, 19.8; HRMS (FAB+) C13H16O6N: [M+H]+ 計算値 282.0978,
測定値 282.0986.
【0042】製造例3 基質化合物((R)-7)の合成
【化18】 市販の4−ニトロベンジルアルコール(1.01 g, 6.58 m
mol)、(R)-(+)2−メチルグルタル酸(1.46 g, 9.97 m
mol)、水溶性カルボジイミド(WSC)(1.46 g, 7.59 m
mol )および4−ジメチルアミノピリジン(364 mg, 2.
98 mmol)のアセトニトリル溶液(65 mL)を室温で36時
間攪拌した。溶媒を留去し、残渣を5%KHSO4水溶液にそ
そぎ込み酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を飽和
食塩水で洗い、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィー(クロロフォルム−ク
ロロフォルム/メタノール60:1)で精製し、化合物((R)
-7)を得た。
【0043】融点: 65-67 ℃; [α]D 25 -14.5°(c =
0.61 CHCl3中); IR (film):τ= 3100, 1734, 1705, 1609, 1522 cm-1;1 H NMR (300MHz, CDCl3):δ = 8.23 (d, J = 8.7 Hz, 2
H), 7.51 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.21 (s, 2H), 2.61-
2.41 (m, 3H), 2.03 (m, 1H), 1.84 (m, 1H), 1.23 (d,
J = 7.0 Hz, 3H);13 C NMR (75MHz, CDCl3):δ = 181.8, 172.5, 147.7, 1
43.1, 128.4, 123.8, 64.8, 38.5, 31.6, 28.1, 16.9; HRMS (FAB+) C13H16O6N: [M+H]+ 計算値 282.0978,
測定値 282.0986.
【0044】製造例4 基質化合物((S)-7)の合成
【化19】 (S)-(-)2−メチルグルタル酸を用いる以外は、製造例
3と同様にして、化合物((S)-7)を得た。 [α]D 25 +15.1° (c =1.0 CHCl3中).
【0045】製造例5 基質((D)-8a)、基質((L)-8a)、基質((D)-8b)、基
質((L)-8b)、基質((D)-8c)、基質((L)-8c)および
基質(9)の合成 基質((D)-8a)、基質((L)-8a)、基質((D)-8b)、基
質((L)-8b)、基質((D)-8c)、基質((L)-8c)は文献
既知(Tanaka, F.; Kinoshita, K.; Tanimura,R.; Fuji
i, I. J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 2332)の方法に
より作製した。また、基質(9)は文献既知(Banboa,
I.; Palomo, C. Synthesis 1986, 52)の方法により作
製した。基質の化学構造については表1及び2を参照。
【0046】実施例6 触媒活性を有するモノクローナル抗体の特定 実施例5にて調製した38種の精製抗体の50mMトリス緩衝
液、pH8.0溶液(90 μL)に製造例1にて製造した化合
物(5)の10 mM DMSO溶液(10 μL)を25℃で加え、振
とう混和し、抗体濃度5 μM、基質濃度200 μMの反応溶
液とした。HPLC(YMC AM-303:C-18, φ 4.6 mm × 250
mm, アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸水溶液 = 3
5:65, 1.0 mL/min, 278 nm)により、反応溶液中の生成
した4−ニトロベンジルアルコール(保持時間7.0分)
の量を経時的に追跡し、加水分解反応初速度を求めた。
また、抗体を加えない反応溶液中の自然分解により生成
した4−ニトロベンジルアルコールの量からバックグラ
ウンドの加水分解反応速度を決定した。その結果、抗体
7B9はバックグラウンドの加水分解反応速度に比べ大き
く反応を加速することが明らかとなった。次に、抗体濃
度5 μM、基質濃度25 〜 1000 μMで反応加速初速度
(抗体存在下での反応初速度から抗体が存在しない条件
下での反応初速度を引いたもの)を測定し、Michaelis-
Mentenの式(式1)に当てはめてMichaelis-Menten定数
を決定した(表1)。抗体7B9を産生するハイブリドー
マをマウス−マウスハイブリドーマ7B9と命名した。ハ
イブリドーマ7B9は、特許手続き上の微生物の寄託の国
際的承認に関するブタペスト条約の下、工業技術院生命
工学工業技術研究所に受託番号FERM P−1758
7として寄託されている(受託日は平成11年(199
9年)9月30日)。抗体7B9の抗原結合部位である可
変領域のDNA塩基配列はDye Terminator cycleSequencin
g キット(Applied Biosystems)を用いて決定した。ま
た、これに対応してアミノ酸配列を決定した。抗体7B9
の軽鎖の可変領域におけるDNA塩基配列及びアミノ酸配
列をそれぞれ配列番号1および2に、重鎖の可変領域に
おけるDNA塩基配列およびアミノ酸配列をそれぞれ配列
番号3および4に示す。
【0047】実施例7 触媒抗体7B9の基質特異性(1) 抗体7B9の50mMトリス緩衝液、pH8.0(90 μL)に製造例
2にて製造した化合物(6)の10 mM DMSO溶液(10 μ
L)を25℃で加え、振とう混和し、抗体濃度5 μM、基質
濃度200 μMの反応溶液とした。HPLC(YMC AM-303:C-1
8, φ 4.6 mm × 250 mm, アセトニトリル/0.1%トリフ
ルオロ酢酸水溶液 = 35:65, 1.0 mL/min, 278 nm)によ
り、反応溶液中の生成した4−ニトロベンジルアルコー
ル(保持時間7.0分)の量を経時的に追跡し、加水分解
反応初速度を求めた。また、抗体を加えない反応溶液中
の自然分解により生成した4−ニトロベンジルアルコー
ルの量からバックグラウンドの加水分解反応速度を決定
した。同様の実験を基質濃度を100〜3000 mMで変化さ
せ、それぞれの初速度を求め反応加速初速度(抗体存在
下での反応初速度から抗体が存在しない条件下での反応
初速度を引いたもの)を測定し、Michaelis-Mentenの式
(式1)に当てはめてMichaelis-Menten定数を決定し
た。
【0048】表1は抗体7B9による基質(5)、
(6)、および(7)の加水分解反応についての結果を
示す。
【化20】
【表1】 基質 R1 R2 Km kcat kcat/Km kcat/kuncat (μM) (分-1 ) (M-1 -1 ) 5 H H 346 2.01 × 10-2 58.1 1020 6 CH3 H 456 5.08 × 10-3 11.1 758 (R)-7 H (R)-CH3 223 4.54 × 10-2 204 1820 (S)-7 H (S)-CH3 712 2.01 × 10-2 28.2 804
【0049】表2は、抗体7B9による基質8の加水分解
反応についての結果を示す。
【化21】
【表2】 基質 R Km kcat kcat/Km (μM) (分-1 ) (M-1 -1 ) L-8a (CH3)2CHCH2 22.4 1.67 × 10-3 74.6 D-8a (CH3)2CHCH2 10.6 4.68 × 10-4 44.2 L-8b CH3CH2CH2CH2 13.0 2.15 × 10-3 165 D-8b CH3CH2CH2CH2 8.5 5.32 × 10-4 62.5 L-8c PhCH2 4.7 1.83 × 10-3 389
【0050】実施例8 触媒抗体7B9の基質特異性(2) 抗体7B9の触媒作用を、基質として式:
【化22】 で表されるペニシリンGの4−ニトロベンジル保護体を
用いて調べた。抗体7B9の50mMトリス緩衝液、pH8.0(90
μL)に、基質の10 mM DMSO溶液(10μL)を25℃で加
え、振とう混和し、HPLC(YMC AM-303:C-18, φ 4.6 mm
× 250 mm, アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸水
溶液 = 35:65, 1.0 mL/min, 278nm)により、反応溶液
中の生成した4−ニトロベンジルアルコール(保持時間
7.0分)の量を経時的に追跡し、加水分解反応初速度を
求めた。また、抗体を加えない反応溶液中の自然分解に
より生成した4−ニトロベンジルアルコールの量からバ
ックグラウンドの加水分解反応速度を決定した。その結
果、バックグラウンドの加水分解反応速度が、5.1 × 1
0-3 μM / min、抗体7B9存在下での触媒反応速度は14.8
× 10-3 μM / minであった。
【0051】
【配列表】 <110> Biomolecular Engineering Research Institute <120> Abzyme Selectively Hydrolyzing Benzylester Derivatives <130> 167805 <160> 4
【0052】 <210> 1 <211> 354 <212> DNA <213> mouse <400> 1 gagctcgtga tgacccagac tccatcctcc atgtctgtat ctctgggaga cacagtcacc 60 atcacttgcc atgcaagtca gggcattaga agtaatatag ggtggttgca gcagaaacca 120 gggaaatcat ttaagggcct gatctatctt ggaaccaact tggaagatga agttccatca 180 aggttcagtg gcagtggatc tggagcagat tattctctca ccatcagcag cctggaatct 240 gaagattttg cagactatta ctgtgtacag tatgctcagt ttcctcggac gttcggtggt 300 ggcaccaggc tggaaattaa acgggctgat gctgcaccaa ctgtatccat cttg 354
【0053】 <210> 2 <211> 118 <212> PRT <213> mouse <400> 2 Glu Leu Val Met Thr Gln Thr Pro Ser Ser Met Ser Val Ser Leu Gly 1 5 10 15 Asp Thr Val Thr Ile Thr Cys His Ala Ser Gln Gly Ile Arg Ser Asn 20 25 30 Ile Gly Trp Leu Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ser Phe Lys Gly Leu Ile 35 40 45 Tyr Leu Gly Thr Asn Leu Glu Asp Glu Val Pro Ser Arg Phe Ser Gly 50 55 60 Ser Gly Ser Gly Ala Asp Tyr Ser Leu Thr Ile Ser Ser Leu Glu Ser 65 70 75 80 Glu Asp Phe Ala Asp Tyr Tyr Cys Val Gln Tyr Ala Gln Phe Pro Arg 85 90 95 Thr Phe Gly Gly Gly Thr Arg Leu Glu Ile Lys Arg Ala Asp Ala Ala 100 105 110 Pro Thr Val Ser Ile Leu 115
【0054】 <210> 3 <211> 360 <212> DNA <213> mouse <400> 3 ctcgagtctg gacctgagct ggagaagcct ggcgcttcag taaagatatc ctgtaaggct 60 tctggttact cattcactga ctacaacatg aactgggtga agcagagcaa tggaaagtgc 120 cttgaatgga ttggaaatat tgatccctat tatggtagta ctaaatacaa ccagaagttc 180 gaggacaagg ccacattgac tgtagacaaa tcctccagca cagcctacat gcagctcaag 240 agtctgacat ctgaggactc tgcaatctat tactgtgtaa gatcgaataa atacactggt 300 agcgtctact ggggccaagg caccactctc acagtctcct ccgccaaaac aacacacccg 360
【0055】 <210> 4 <211> 120 <212> PRT <213> mouse <400> 4 Leu Glu Ser Gly Pro Glu Leu Glu Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Ile 1 5 10 15 Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr Asn Met Asn Trp 20 25 30 Val Lys Gln Ser Asn Gly Lys Cys Leu Glu Trp Ile Gly Asn Ile Asp 35 40 45 Pro Tyr Tyr Gly Ser Thr Lys Tyr Asn Gln Lys Phe Glu Asp Lys Ala 50 55 60 Thr Leu Thr Val Asp Lys Ser Ser Ser Thr Ala Tyr Met Gln Leu Lys 65 70 75 80 Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Ile Tyr Tyr Cys Val Arg Ser Asn 85 90 95 Lys Tyr Thr Gly Ser Val Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Leu Thr Val 100 105 110 Ser Xaa Ala Lys Thr Thr His Pro 115 120
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA03 BA11 BA43 DA02 GA05 HA04 4B064 AE01 AG27 AH11 CA10 CA20 CB03 CC03 CC24 CD05 DA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 (式中、R1及びR2は独立に、水素、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロゲンを表す)で表
    される化合物。
  2. 【請求項2】 R1が水素であり、R2がニトロ基であ
    り、該ニトロ基は4位にある請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が水素であり、R2が低級アルコキシ
    基であり、該低級アルコキシ基は4位にある請求項1に
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】 低級アルコキシ基がメトキシ基である請
    求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の化合物をハプテン
    として得られる触媒抗体。
  6. 【請求項6】 モノクローナル抗体である請求項5に記
    載の触媒抗体。
  7. 【請求項7】 カルボン酸エステルの加水分解反応を触
    媒する請求項5又は6に記載の触媒抗体。
  8. 【請求項8】 軽鎖の可変領域が配列番号2で示される
    アミノ酸配列を有し、重鎖の可変領域が配列番号4で示
    されるアミノ酸配列を有する請求項7に記載の触媒抗
    体。
  9. 【請求項9】 受託番号がFERM P−17587で
    あるハイブリドーマにより産生される、請求項2に記載
    の化合物をハプテンとして得られる触媒抗体。
  10. 【請求項10】 一般式II: 【化2】 (式中、R1及びR2は独立に、水素、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロゲンを表し、R3
    はカルボン酸の残基部分を表す)で表されるカルボン酸
    エステルを請求項5〜9に記載の触媒抗体を用いて加水
    分解することを含む、一般式III: 【化3】R3COOH (式中、R3は上に定義した通りである)のカルボン酸
    の製造方法。
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