JP2001111143A - レーザーダイオード励起型固体レーザー発振器 - Google Patents

レーザーダイオード励起型固体レーザー発振器

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JP2001111143A
JP2001111143A JP29047299A JP29047299A JP2001111143A JP 2001111143 A JP2001111143 A JP 2001111143A JP 29047299 A JP29047299 A JP 29047299A JP 29047299 A JP29047299 A JP 29047299A JP 2001111143 A JP2001111143 A JP 2001111143A
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solid
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light
wavelength
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Masaki Kondo
昌樹 近藤
Katsuhiro Kuriyama
勝裕 栗山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固体レーザー媒体の冷却手段をレーザーダイオ
ードの温度制御手段に共用して構成を簡素化し、コスト
ダウンを図ったレーザーダイオード励起型固体レーザー
発振器を提供する。 【解決手段】固体レーザー媒体24の励起源として、2
5℃での発振波長が809〜810 nmであるレーザーダイ
オード13を用いる。固体レーザー媒体24およびレー
ザーダイオード13を共に25℃未満の所定温度に冷却
する単一の冷却手段33を設ける。レーザーダイオード
13を、冷却手段33による冷却により、固体レーザー
媒体24の吸収波長と一致する発振波長で動作するよう
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体レーザー媒体
を励起源としてのレーザーダイオードから出力するレー
ザー光を励起光として励起するようになったレーザーダ
イオード励起型固体レーザー発振器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、固体レーザー発振器としては、フ
ラッシュランプやアークランプを励起源として固体レー
ザー媒体を励起するランプ励起型のものに代わって、レ
ーザーダイオードから出力するレーザー光(固体レーザ
ー媒体の吸収波長を有している)を励起光として固体レ
ーザー媒体を励起するレーザーダイオード励起型のもの
が用いられるようになっている。その理由は、レーザー
ダイオード励起型固体レーザー発振器がランプ励起型固
体レーザー発振器に比較して、供給電力が少ない上に、
ランプ交換などの面倒なメンテナンスが不要であり、ま
た、発振器全体を小型化できるなどの多くの利点を有し
ているからである。さらに、現在のレーザーダイオード
励起型固体レーザー発振器では、CW(連続波)40W出
力のレーザーダイオードが実用化されたのに伴って高出
力化が促進されており、今後ますます多用されるものと
思われる。また、現在では、波長変換素子、例えばKT
Pなどを用いて発振波長を短波長にすることにより、銅
などの素材に孔開け加工を施すことが可能なレーザーダ
イオード励起型固体レーザー発振器も出現している。
【0003】上述のような従来のレーザーダイオード励
起型固体レーザー発振器としては、図4に概略断面図を
示すような構成となったものが知られている(米国特許
第5267252 号参照)。このレーザー発振器は、レーザー
ダイオード1から出力されたレーザー光が、レンズ2に
より集光されたのちに固体レーザー媒体3に対し励起光
として供給されることにより、固体レーザー媒体3が励
起される。この固体レーザー媒体3の発振光は波長変換
素子4を通過するときにその波長が変換されて短波長と
なる。この短波長化された光は、出力ミラー7と、固体
レーザー媒体3のレーザーダイオード1側の端面にコー
ティングされた反射膜3aとを光共振器として増幅さ
れ、出力ミラー7から出力される。なお、反射膜3a
は、レーザーダイオード1からの励起光を透過させ、且
つ固体レーザー媒体3の発振波長の光とその2倍波の光
とを反射させる。
【0004】上記レーザー発振器では、固体レーザー媒
体3および波長変換素子4が共に配置されているベース
板8が、温度制御手段9により常温よりも低い所定の一
定温度になるようコントロールされていることにより、
固体レーザー媒体3および波長変換素子4が共に同一の
一定温度を保持するよう冷却されている。これは、固体
レーザー媒体3および波長変換素子4の出力が温度制御
することによって安定化するからである。なお、温度制
御手段9は、温度センサ10からのベース板8の検出温
度データに基づきペルチェ素子11の温度を電気的に低
下させるよう制御することにより、ベース板8を所定の
一定温度になるようフィードバック制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のレー
ザーダイオード励起型固体レーザー発振器では、固体レ
ーザー媒体3の材料として吸収波長が808 nmであるN
d:YAGが一般的に用いられており、それに伴いレー
ザーダイオード1として、その常温(25℃)での発振
波長が808 nm±3nmのものが一般的に用いられてい
る。これは、レーザーダイオード1のレーザー光の発振
波長を固体レーザー媒体3の吸収波長の808 nmに合わ
すことによって効率の良いレーザー発振を行えるからで
ある。
【0006】しかしながら、上記従来のレーザー発振器
に一般的に用いられているレーザーダイオード1は、常
に所定の一定温度を保つように温度制御しないと、レー
ザー発振時において発振波長が固体レーザー媒体の吸収
波長からずれてしまい、効率の良いレーザー発振を行え
なくなる。そのため、従来のレーザー発振器では、レー
ザーダイオード1の温度制御手段を別途必要とし、その
分だけコスト高になるという問題がある。すなわち、従
来のレーザー発振器には、図4に示した温度制御手段
9、ペルチエ素子11およびベース板8などから構成さ
れて固体レーザー媒体3および波長変換素子4を共に冷
却する温度制御機構が設けられているが、レーザーダイ
オード1は、固体レーザー媒体3および波長変換素子4
の冷却温度とは異なる常温に近い所定温度に制御しなけ
ればならないので、上記温度制御機構の他に、レーザー
ダイオード1専用の温度制御手段を設けなければならな
い。
【0007】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、固体レーザー媒体の冷却手段をレー
ザーダイオードの温度制御手段に共用して構成を簡素化
し、コストダウンを図ったレーザーダイオード励起型固
体レーザー発振器を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のレーザーダイオード励起型固体レーザー発
振器は、25℃での発振波長が809 〜810 nmであるレ
ーザーダイオードと、前記レーザーダイオードから出力
するレーザー光を集光する集光光学系および集光された
レーザー光の導光手段と、前記集光手段で集光されたレ
ーザー光を透過させ、且つ1064nmの波長の光を反射す
るダイクロイックミラーと、前記ダイクロイックミラー
を透過したレーザー光による光励起法によって励起され
るNd:YAGを材料とする固体レーザー媒体と、1064
nmの波長の光を反射するリアミラーと1064nmの波長
の光を部分透過する出力ミラーとから構成されてレーザ
ー光を増幅する光共振器と、レーザー光をパルス化する
Qスイッチと、前記固体レーザー媒体および前記レーザ
ーダイオードを共に25℃未満の所定温度に冷却する単
一の冷却手段とを備えてなり、前記レーザーダイオード
が、前記冷却手段による冷却により前記固体レーザー媒
体の吸収波長と一致する発振波長で動作するように制御
されていることを特徴としている。
【0009】このレーザーダイオード励起型固体レーザ
ー発振器では、常温(25℃)での発振波長が809 〜81
0 nmであるレーザーダイオードを用いているので、常
温での発振波長が809 nmおよび810 nmの各レーザー
ダイオードは、最大定格電流を供給しながら21°Cおよ
び17°Cにそれぞれ冷却することにより、Nd:YAG
を材料とする固体レーザー媒体の吸収波長の808 nmと
一致する発振波長で動作する。そのため、レーザーダイ
オードを、電流制御部から最大定格電流を供給しなが
ら、固体レーザー媒体の冷却手段を共用しながら冷却し
て、固体レーザー媒体の吸収波長と一致する発振波長と
なる一定温度に制御することにより、効率良くレーザー
発振を行わせることができる。これにより、レーザーダ
イオードの温度制御手段を別途設ける必要がなくなり、
コストダウンを達成することができる。また、レーザー
ダイオードを常温よりも低い温度に冷却して発振動作を
させることにより、レーザーダイオードの長寿命化を図
ることができ、メンテナンスコストをも低減できる。
【0010】上記発明において、固体レーザー媒体とし
て、Nd:YAGに代えて、Nd:YVO4を材料とす
るものを用いることができる。これにより、Nd:YV
O4を材料とする固体レーザー媒体は吸収波長が808.9
nmであるから、常温での発振波長が809 〜810 nmで
あるレーザーダイオードを、電流制御部から最大定格電
流を供給しながら冷却手段で常温よりも低い一定温度を
保つように冷却して808.9 nmの発振波長に設定するこ
とにより、レーザーダイオード専用の温度制御手段を削
減してコストダウンを達成できる効果を得られるのに加
えて、Qスイッチでパルス化されたときのパルス幅を短
く設定できる効果をも得ることができる。
【0011】また、上記発明において、リアミラーと出
力ミラーとの間に波長変換素子が配設されているととも
に、前記波長変換素子が、単一の冷却手段によってレー
ザーダイオードおよび固体レーザー媒体と共に同一温度
に冷却されている構成とすることができる。
【0012】これにより、波長変換素子を、単一の冷却
手段によってレーザーダイオードおよび固体レーザー媒
体と共に同一温度に冷却するので、より一層のコストダ
ウンを図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施の形態に係るレーザーダイオード励起型固体レ
ーザー発振器におけるレーザーダイオード励起ユニット
12を示す一部破断した斜視図である。このレーザーダ
イオード励起ユニット12は、実施の形態のレーザー発
振器における後述の固体レーザー媒体の励起源として用
いられるものであって、構成を大別すると、レーザーダ
イオード13、マイクロレンズ14、複数本の光ファイ
バ17を束ねてなるファイババンドル18およびシング
ルファイバ19とを有して構成されており、これら構成
要素がユニットケース20に内装されている。レーザー
ダイオード13としては、従来のこの種のレーザー発振
器に使用されているものとは異なるものが用いられてい
るが、これについての詳細は後述する。なお、ファイバ
バンドル18は一対の中継コネクタ(図示せず)を介し
てシングルファイバ19に連結されて、光結合されてい
る。
【0014】レーザーダイオード13は、数10個(図で
は4個み図示)のエミッタ領域21がアレイ状に配列さ
れてエミッタベース22に固定された構成を有してい
る。エミッタ領域21から放出されるレーザー光のうち
の比較的大きな広がり角で広がる垂直方向の光成分は、
円筒状のマイクロレンズ14に導光される。マイクロレ
ンズ14は、屈折率が周端部に向かって徐々に大きくな
る、いわゆるグレーデッドインデックスコアからなるコ
ア層の外周面がクラッド層で覆われた構成になってい
る。このようなマイクロレンズ14としては、例えば、
商品名「ドリックレンズ」を用いることができる。この
マイクロレンズ14は、その軸線がエミッタ領域21か
らのレーザー光の放出方向に対し直交するよう配置され
ている。したがって、マイクロレンズ14は、光源であ
るエミッタ領域21から出射したレーザー光のうちの垂
直方向に広がる光成分のみを通過させることによって、
レーザー光を平行光に変換する。
【0015】各光ファイバ17は、エミッタ領域21と
同一形状を有し、エミッタ領域21と同数だけ設けられ
て、それぞれ各エミッタ領域21に相対向するよう同一
間隔で配置されている。したがって、各光ファイバ17
には、相対向するエミッタ領域21からそれぞれ出射し
たレーザー光が、マイクロレンズ14で平行光になるよ
う集光されたのちに、個々に導光される。各光ファイバ
17は、束ねられて、断面形状が約1mmの径を有する
円形のファイババンドル18になっている。シングルフ
ァイバ19は、ファイババンドル18と同一径を有する
単一の筒状体であり、その光導入側端部が中継コネクタ
を介してファイババンドル18に連結されていることに
より、ファイババンドル18に光結合している。また、
シングルファイバ19の光導出側端部は、図示していな
いが、レーザー発振器本体を構成するレーザーヘッドに
対しコネクタを介して連結されており、レーザーヘッド
では、シングルファイバ19から出射したレーザー光が
一対のコリメートレンズ23により集光されたのちに固
体レーザー媒体(図示せず)に入射する。
【0016】図2は、同上の一実施の形態に係るレーザ
ーダイオード励起型固体レーザー発振器の全体構成を示
すブロック構成図であり、同図において、図1と同一の
ものには同一の符号を付してある。同図には、レーザー
ダイオード励起ユニット12、シングルファイバ19お
よび一対のコリメートレンズ23を二組備えて高出力化
を図ったレーザー発振器を例示してある。固体レーザー
媒体24は、この実施の形態においてNd:YAGを材
料として用いて808 nmの吸収波長を有する一般的なも
のが用いられている。この固体レーザー媒体24とこれ
の両側の一対のコリメートレンズ23との各間にはダイ
クロイックミラー27がそれぞ配置されている。一対の
コリメートレンズ23によって集光されたレーザー光の
うちの808 nmの波長の光成分は、固体レーザー媒体2
4に対し励起光として入射する。これにより、固体レー
ザー媒体24は、入射したレーザー光によって励起され
て入射レーザー光をコヒーレントに増幅してレーザー光
を発する。
【0017】同図における上方に図示のダイクロイック
ミラー27は、入射したレーザー光のうちの波長が1064
nmの光成分を反射し、この反射光は、Qスイッチ28
を通過してリアミラー29で反射され、再びQスイッチ
28を通過してダイクロイックミラー27に入射する。
一方、下方に図示のダイクロイックミラー27は、入射
したレーザー光のうちの波長が1064nmの光成分を反射
し、この反射光は、波長変換素子30を通過したのち、
その一部分が出力ミラー31を透過して出力され、且つ
大部分が出力ミラー31で反射されて波長変換素子30
を通過し、再びダイクロイックミラー27に入射する。
これにより、固体レーザー媒体24で入射光を増幅して
出射された光ビームは、リアミラー29と出力ミラー3
1からなる光共振器の間で正帰還されて増幅され、固体
レーザー媒体24による利得が光発振器内の全損失を上
回ったときに、レーザー発振が生じて出力ミラー31か
ら出力光が出射する。この出力光は、Qスイッチ28に
よりパルス化され、且つ波長変換素子30によって固体
レーザー媒体24の発振波長の半分に短波長化されたも
のとなる。
【0018】両側のレーザーダイオード励起ユニット1
2内の各々のレーザーダイオード13は、電流制御部3
2により供給電流を制御されて出力を一定化されている
とともに、冷却手段33により所定の温度を保つよう冷
却されて、発振波長が固体レーザー媒体24の吸収波長
と同じ808 nmに設定されている。上記冷却手段33
は、レーザーダイオード13と共に固体レーザー媒体2
4および波長変換素子30をも同時にそれぞれ同一温度
になるよう冷却しており、つぎに、この点について詳述
する。
【0019】図3は、レーザーダイオード13の温度と
発振波長との関係を示した特性図であり、A〜Cの各特
性曲線は、常温(25℃)での発振波長がそれぞれ810
nm、809 nmおよび807 nmである3種類のレーザー
ダイオード13に何れも最大定格電流(例えば50A)を
供給しながら温度を変化させたときの発振波長の変化を
示したものである。レーザーダイオード13は、温度の
変化に伴い発振波長が変化し、一般に温度が1°C変化
するごとに発振波長が約0.25nm変化する。
【0020】同図において、常温での発振波長が810 n
mであるレーザーダイオード13は、Aの特性曲線に示
すように、17°Cの温度になるように冷却したときに発
振波長が808 nmとなって固体レーザー媒体24のN
d:YAGの吸収波長と一致し、効率の良いレーザー発
振が得られる。また、常温での発振波長が809 nmであ
るレーザーダイオード13は、Bの特性曲線に示すよう
に、21°Cの温度になるように冷却したときに発振波長
が808 nmとなって固体レーザー媒体24のNd:YA
Gの吸収波長と一致し、効率の良いレーザー発振が得ら
れる。この実施の形態では、上記AまたはBの特性を有
するレーザーダイオード13、つまり常温での発振波長
が809 〜810 nmであるレーザーダイオードが用いられ
ている。
【0021】したがって、図2において、各レーザーダ
イオード13は、電流制御部32により最大定格電流値
である例えば50Aを供給されるとともに、冷却手段33
によって常に常温よりも低い17°Cまたは21°Cの一定
温度を保つように冷却されて、発振波長が808 nmが設
定されている。また、固体レーザー媒体24および波長
変換素子30は、冷却手段33によりレーザーダイオー
ド13と同一の温度を保つよう冷却されて、出力が安定
化されている。換言すると、この実施の形態のレーザー
発振器は、レーザーダイオード13として、固体レーザ
ー媒体24および波長変換素子30と同一温度に冷却す
ることによって発振波長が固体レーザー媒体24の吸収
波長と同一の808 nmとなるものを選定したことによ
り、単一の冷却手段33によってレーザーダイオード1
3、固体レーザー媒体24および波長変換素子30を共
に同一温度に冷却することを可能とし、従来のレーザー
発振器に設けられていたレーザーダイオード専用の温度
制御手段を削減してコストダウンを達成している。
【0022】なお、図3に示した常温での発振波長が80
7 nmであるレーザーダイオードは、Cの特性曲線に示
すように、29°Cの温度を保つように温度制御すれば、
発振波長を固体レーザー媒体24の吸収波長と一致する
808 nmに設定することが可能であるが、その場合、固
体レーザー媒体24および波長変換素子30の冷却手段
33とは別に、レーザーダイオード専用の温度制御手段
が必要となる。
【0023】また、レーザーダイオード13は、高い温
度で動作させると、低い温度で動作させる場合に比較し
て寿命が短くなることが知られている。したがって、上
記実施の形態のレーザー発振器では、図3のAまたはB
の特性を有するレーザーダイオード13を用いて、この
レーザーダイオード13を常温よりも低い温度に冷却し
て発振動作をさせるので、レーザーダイオード13の長
寿命化を図ることができ、メンテナンスコストをも低減
できる。
【0024】上記実施の形態では、Nd:YAGを材料
とする固体レーザー媒体24を用いた場合を例示した
が、これに代えて、固体レーザー媒体24としてNd:
YVO4を材料とするものを用いてもよい。このNd:
YVO4を材料とする固体レーザー媒体24を用いた場
合には、これの吸収波長が808.9 nmであるから、常温
での発振波長が809 〜810 nmであるレーザーダイオー
ド13を、電流制御部32から最大定格電流を供給しな
がら冷却手段33で常温よりも低い一定温度を保つよう
に冷却して808.9 nmの発振波長に設定し、且つ冷却手
段33により固体レーザー媒体24および波長変換素子
30をレーザーダイオード13と同一温度に冷却するこ
とにより、一実施の形態と同様の効果を得ることがで
き、それに加えて、Qスイッチ28でパルス化されたと
きのパルス幅を短く設定できる効果をも得ることができ
る。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明のレーザーダイオ
ード励起型固体レーザー発振器によれば、常温(25
℃)での発振波長が809 〜810 nmであるレーザーダイ
オードを用いた構成としたので、レーザーダイオード
を、電流制御部から最大定格電流を供給しながら、固体
レーザー媒体の冷却手段を共用して、固体レーザー媒体
の吸収波長と一致する発振波長となる所定温度に冷却す
ることにより、効率良く発振動作を行わせることができ
る。これにより、レーザーダイオードの温度制御手段を
別途設ける必要がなくなり、コストダウンを達成するこ
とができる。また、レーザーダイオードを常温よりも低
い温度に冷却して発振動作をさせることにより、レーザ
ーダイオードの長寿命化を図ることができ、メンテナン
スコストをも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るレーザーダイオー
ド励起型固体レーザー発振器におけるレーザーダイオー
ド励起ユニットを示す一部破断した斜視図。
【図2】同上のレーザーダイオード励起型固体レーザー
発振器における光学系の全体構成を示すブロック構成
図。
【図3】同上レーザー発振器に用いるレーザーダイオー
ドの温度と発振波長との関係を示した特性図。
【図4】従来のレーザーダイオード励起型固体レーザー
発振器を示す概略断面図。
【符号の説明】
13 レーザーダイオード 14 マイクロレンズ(集光手段) 17 光ファイバ(導光手段) 18 ファイババンドル(導光手段) 19 シングルファイバ(導光手段) 23 コリメートレンズ(集光手段)) 24 固体レーザー媒体 27 ダイクロイックミラー 28 Qスイッチ 29 リアミラー 30 波長変換素子 31 出力ミラー 32 電流制御部 33 冷却手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K002 AB12 BA03 GA04 HA20 5F072 AB02 KK01 KK06 KK12 KK30 PP07 RR01 TT05 TT12 TT13 TT15 TT22 TT29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃での発振波長が809 〜810 nmで
    あるレーザーダイオードと、 前記レーザーダイオードから出力するレーザー光を集光
    する集光手段および集光されたレーザー光の導光手段
    と、 前記集光手段で集光されたレーザー光を透過させ、且つ
    1064nmの波長の光を反射するダイクロイックミラー
    と、 前記ダイクロイックミラーを透過したレーザー光による
    光励起法によって励起されるNd:YAGを材料とする
    固体レーザー媒体と、 1064nmの波長の光を反射するリアミラーと1064nmの
    波長の光を部分透過する出力ミラーとから構成されてレ
    ーザー光を増幅する光共振器と、 レーザー光をパルス化するQスイッチと、 前記固体レーザー媒体および前記レーザーダイオードを
    共に25℃未満の所定温度に冷却する単一の冷却手段と
    を備えてなり、 前記レーザーダイオードが、前記冷却手段による冷却に
    より前記固体レーザー媒体の吸収波長と一致する発振波
    長で動作するように制御されていることを特徴とするレ
    ーザーダイオード励起型固体レーザー発振器。
  2. 【請求項2】 固体レーザー媒体として、Nd:YAG
    に代えて、Nd:YVO4を材料とするものを用いる請
    求項1に記載のレーザーダイオード励起型固体レーザー
    発振器。
  3. 【請求項3】 リアミラーと出力ミラーとの間に波長変
    換素子が配設されているとともに、前記波長変換素子
    が、単一の冷却手段によってレーザーダイオードおよび
    固体レーザー媒体と共に同一温度に冷却されている請求
    項1または2に記載のレーザーダイオード励起型固体レ
    ーザー発振器。
JP29047299A 1999-10-13 1999-10-13 レーザーダイオード励起型固体レーザー発振器 Pending JP2001111143A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147986A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Keyence Corp レーザー加工装置
JP2012204702A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Shimadzu Corp 波長変換型固体レーザ装置

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