JP2001109582A - 転送方法及び装置、記録方法及び装置、再生方法及び装置、記録媒体 - Google Patents

転送方法及び装置、記録方法及び装置、再生方法及び装置、記録媒体

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JP2001109582A
JP2001109582A JP28595899A JP28595899A JP2001109582A JP 2001109582 A JP2001109582 A JP 2001109582A JP 28595899 A JP28595899 A JP 28595899A JP 28595899 A JP28595899 A JP 28595899A JP 2001109582 A JP2001109582 A JP 2001109582A
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Naoya Haneda
直也 羽田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転送装置から転送されるファイルを書き込む
ための空き領域を、記録媒体内で連続した領域として確
保できない状況において、効率的なデータ転送を実行し
ながら記録領域を柔軟に使用することを可能にする。 【解決手段】 転送装置は、記録装置にファイル識別情
報を通知し、且つ、記録再生装置から通知される、ファ
イルを構成するデータを指定するファイル要求情報に基
づいて記録再生装置にデータを転送する。ここで、転送
装置から転送されるファイルを書き込むための空き領域
を、記録再生装置の記録媒体内で連続した領域として確
保できない場合、転送装置は、分散した空き領域に応じ
てファイルを任意長のデータに分割して転送するととも
に、分散して記録したデータを1つのファイルとして管
理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転送装置から転送
されるデータを記録装置に記録する際に、記録装置の記
録媒体の状態や性質に応じた柔軟な制御を行う場合に好
適な転送方法及び装置、記録方法及び装置、再生方法及
び装置、記録媒体に関するものである
【0002】
【従来の技術】本件出願人は、特開平6−131371
号公報、特開平6−215010号公報、ならびに、特
開平6−301601号公報において、情報提供装置
(情報転送装置)から半導体メモリ等を内蔵した記録装
置もしくは記録再生装置に音声、画像、文字、プログラ
ム等の情報を転送することで、各種の情報を提供できる
ようにした装置を開示している。
【0003】図10は上述の公報で提案した従来の情報
記録再生装置の外観図である。この情報記録再生装置3
00Aは、図示しない情報提供装置との結合端子301
を備えており、結合端子301を介して情報提供装置か
ら情報記録再生装置300A内に設けられた図示しない
記録媒体に情報をコピーすることができる。記録媒体の
種類に関して特に限定はないが、高速にコピーが可能で
あり、且つランダム・アクセスが容易で携帯性にも優れ
た半導体メモリを使用すると便利である。
【0004】この情報記録再生装置300Aには、文
字、画像等を表示する表示器302と、押しボタンスイ
ッチ等からなる機能選択手段303とが設けられてい
る。この情報記録再生装置300Aは、記録媒体内に記
録された情報の内容を表示器302に表示するので、使
用者は機能選択手段303を用いて所望の情報を選択し
て再生することができる。
【0005】情報提供装置から提供される情報の内容
は、テキスト情報、音声情報、映像情報及びコンピュー
タ・プログラム等を含み、特に限定されるものではな
い。なお、プログラムの再生とは、そのプログラムを実
行することを意味するが、この場合、実行時に使用者が
必要に応じて情報を入力してもよい。また、再生信号
が、テキスト情報や映像信号である場合には、例えば液
晶表示装置等で構成された表示器302上に表示するこ
とができる。さらに、音声情報の場合には、イアホン3
04に出力することができる。なお、図示していない
が、イアホン304のかわりにまたはイアホン304に
加えてスピーカを装備してもよいし、再生信号の出力端
子を設けて外部のディスプレイ装置やスピーカ等へ接続
できるようにしてもよい。
【0006】図11は、上述の公報で提案した従来の他
の情報記録再生装置の外観図である。図11に示す情報
記録再生装置300Bは、図10に示した情報記録再生
装置300Aを、情報記録装置310と情報再生装置3
20に分離したものである。この情報記録再生装置30
0Bは、情報記録装置310を、情報再生装置320の
挿入排出口321に挿入することで、情報記録装置31
0からの情報を情報再生装置320に伝達し再生するこ
とができる。
【0007】再生のためには情報記録装置310と情報
再生装置320の間でデータ及び制御信号の送受信が必
要になるので、情報記録装置310側に情報再生装置3
20との結合端子312を設けるとともに、この結合端
子312に対応する図示しない結合端子を情報再生装置
320側に設け、情報記録装置310が情報再生装置3
20に装着された状態で、両結合端子が結合するように
構成されている。
【0008】情報記録装置310は、情報提供装置との
結合端子311と、情報再生装置320との結合端子3
12の2つの結合端子を備えているが、1つの端子を切
り替えて使用する構成でもよい。
【0009】情報記録装置310は、記録媒体のみで構
成することも可能である。記録媒体のみで構成すること
によって、より小型且つ軽量な携帯型情報記録装置とな
る。この場合、記録媒体からの読み出し、または記録媒
体への書き込み等の制御は、情報再生装置320または
情報提供装置側で行うことになる。
【0010】図12は上述の公報で提案した従来の情報
提供装置の外観図である。この情報提供装置330は、
提供できる情報の内容や価格等を表示する表示器331
と、利用者が所望する情報を選択するための出力選択手
段332を備えている。利用者は、図11に示した情報
記録装置310を、情報提供装置330の挿入排出口3
33へ挿入することによって、情報のコピーができる。
また、情報提供装置330に設けられている図示しない
結合端子を、図10に示した情報記録再生装置300A
の結合端子301に接続することで、情報のコピーがで
きる。情報提供装置330は、提供する情報を格納した
記録媒体と、この記録媒体から利用者が所望する情報を
読み出すとともに、読み出した情報を情報記録装置31
0,情報記録再生装置300Aへ書き込むための情報コ
ピー制御部(図示しない)を備えている。なお、情報提
供装置330と図示しない情報提供センター等との間
を、有線または無線による通信手段を介して接続し、こ
の通信手段を介して利用者が所望する情報を提供する構
成としてもよい。このような構成にすることで、情報提
供装置330内に記録媒体を設けないで済む。また、情
報提供装置330内に記録媒体を設ける場合でも、記録
媒体に格納する情報を通信手段を介して更新すること
で、通信コストを抑えながら最新の情報を提供すること
が可能となる。
【0011】図13は上述の公報で提案した従来の他の
情報転送装置の外観図である。この情報提供装置340
は、情報記録装置310のための挿入口341と排出口
342とを距離を隔てて配置している。この情報提供装
置340は、挿入口341から挿入された情報記録装置
310を搬送する図示しない移動手段を備え、挿入され
た情報記録装置310に提供すべき情報をコピーした後
に、排出口342から排出する。情報入手希望者Hは、
図中矢印A方向に歩きながら、情報のコピーを受けるこ
とができる。この情報提供装置340は、多くの人に迅
速に情報を提供することができる。
【0012】情報記録再生装置に携帯性を要求されるよ
うな場合に使用される記録媒体としては、電池による情
報のバックアップが不要な不揮発性メモリを使用するこ
とにより、記録された情報が消えてしまうということが
ないので都合が良い。このような不揮発性メモリとして
は、例えば、岩田らによる「32MビットNAND型フ
ラッシュメモリ」(電子材料 1995年6月 pp.32-37)に
記述されているEEPROM(Electically Erasable a
nd Programmable ROM)を使用することができる。
【0013】また、本件出願人は、複数個のメモリチッ
プとバッファメモリを設け、時分割でバッファメモリに
入力されたデータを各メモリチップに並列的に書き込む
ことにより、書き込み速度が比較的遅い記録媒体であっ
ても、正しく高速に情報を記録する手段を提案してい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−30160
1号公報に記載の技術では、データの書き込み方式を説
明する上で、記録媒体のデータを書き込むための領域
が、連続した空き領域として既に確保されている。そし
て、データが規則的な順序となるよう、複数のメモリチ
ップにまたがって書き込まれる例が示されている。
【0015】ところで、複数のメモリチップ間あるいは
単一のメモリチップ内に関わらず、連続した空き領域
に、データが規則的な順序となるように書き込むような
場合には、記録装置の制御方式としてDMA(Direct M
emory Access)方式が有効であることが知られている。
つまり、転送装置から転送されるデータを記録媒体に書
き込む際、先頭アドレスからのアドレスのインクリメン
トがデータ長に達するまで繰り返すことにより、高速な
書き込みを制御することができる。
【0016】このとき、1つのファイルを書き込むため
の空き領域を連続して確保できない場合には、転送装置
から転送されるデータを1回のDMAでは書き込むこと
ができないため、転送装置ではファイルを複数に分割し
て転送し、記録装置では当該複数に分割されたファイル
のそれぞれのデータに対してDMAを実行することによ
って書き込む必要がある。
【0017】しかし、ファイルを分割して転送しなけれ
ばならない状況は、記録装置における記録媒体の空き領
域に依存しており、転送装置がその状況を知るためには
特別な仕組みが必要となるが、その仕組みが記録装置に
おける記録媒体の種類や仕様に依存したものであると、
転送装置および記録装置の構成に柔軟性、汎用性を持た
せることができない。
【0018】従って、様々な記録媒体における記憶領域
の使用状況に応じて、ファイルを構成するデータのう
ち、連続する一部分を転送して記録できる転送装置及び
記録装置を実現することが課題である。
【0019】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みてなされたものであり、転送装置から転送されるフ
ァイルを書き込むための空き領域を、記録媒体内で連続
した領域として確保できない状況において、効率的なデ
ータ転送を実行しながら記録領域を柔軟に使用すること
を可能にした転送方法及び装置、記録方法及び装置、再
生方法及び装置、記録媒体を提供することを目的として
いる。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の転送方法は、デ
ータを記録装置に転送する転送方法であり、記録装置に
ファイル識別情報を通知し、記録装置から通知される、
ファイルを構成するデータを指定するデータ要求情報を
受け取り、上記データ要求情報に基づいて、記録装置に
データを転送することにより、上述した課題を解決す
る。
【0021】本発明の転送装置は、データを記録装置に
転送する転送装置であり、上記記録装置にファイル識別
情報を通知し、且つ、上記記録装置から通知される、フ
ァイルを構成するデータを指定するデータ要求情報に基
づいて、上記記録装置にデータを転送する転送制御手段
を有することにより、上述した課題を解決する。
【0022】本発明の記録方法は、記録媒体を有し、転
送装置から転送されるデータを記録媒体に記憶する記録
方法であり、上記転送装置から通知されたファイル識別
情報を受け取り、上記ファイル識別情報に基づいて、フ
ァイルを構成するデータを指定するデータ要求情報を通
知することによって、上記転送装置にデータの転送を要
求することにより、上述した課題を解決する。
【0023】本発明の記録装置は、記録媒体を有し、転
送装置から転送されるデータを記録媒体に記憶する記録
装置であり、上記転送装置から通知されたファイル識別
情報に基づいて、ファイルを構成するデータを指定する
データ要求情報を通知することによって、上記転送装置
にデータの転送を要求する記録制御手段を有することに
より、上述した課題を解決する。
【0024】本発明の記録方法は、記録媒体を有し、転
送装置から転送されるデータを記録媒体に記憶する記録
方法であり、転送されたデータの正当性が失われたと
き、当該データを指定するデータ要求情報を通知するこ
とによって、転送装置にデータの転送を要求することに
より、上述した課題を解決する。
【0025】本発明の記録装置は、記録媒体を有し、転
送装置から転送されるデータを記録媒体に記憶する記録
装置であり、転送されたデータの正当性が失われたと
き、当該データを指定するデータ要求情報を通知するこ
とによって、転送装置にデータの転送を要求する記録制
御手段を有することにより、上述した課題を解決する。
【0026】本発明の再生方法は、記録媒体に記録され
たデータを再生する再生方法であり、記録されたデータ
の物理アドレスと論理アドレスの対応情報により、ファ
イルを管理し、任意長に分割して記録されたファイルを
再生することにより、上述した課題を解決する。
【0027】本発明の再生装置は、記録媒体に記録され
たデータを再生する再生装置であり、記録されたデータ
の物理アドレスと論理アドレスの対応情報により、ファ
イルを管理するファイル管理手段と、任意長に分割して
記録されたファイルを再生する再生制御手段とを有する
ことにより、上述した課題を解決する。
【0028】本発明の記録媒体は、任意長に分割された
ファイルを記憶するとともに、記憶したデータの物理ア
ドレスと論理アドレスの対応情報を含み、ファイルを構
成するデータを特定するためのファイル管理情報を記憶
することにより、上述した課題を解決する。
【0029】すなわち本発明によれば、転送装置から転
送されるファイルを書き込むための空き領域を、記録媒
体内で連続した領域として確保できない状況において、
分散した空き領域に応じてファイルを任意長のデータに
分割して転送するとともに、分散して記録したデータを
1つのファイルとして管理することにより、効率的なデ
ータ転送を実行しながら記録領域を柔軟に使用すること
を可能にしている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。
【0031】図1には、本発明の転送方法及び装置の一
実施の形態としての転送装置の全体構成を示す。
【0032】図1において、転送装置1は、当該転送装
置1の使用者が書き込みまたは読み出し等の所望の機能
を選択して入力する機能選択部101と、様々な情報が
ファイルとして記録されている記録媒体103と、当該
記録媒体103に記録されているファイルを管理するフ
ァイル管理部104と、当該記録媒体103におけるデ
ータの記録状態や有効性を管理するブロック管理部10
7と、ファイル管理部104およびブロック管理部10
7を併用して上記記録媒体103に対してファイルの読
み出し、書き込みおよび消去操作などを制御する記録媒
体制御部102と、端子11を介して当該転送装置1へ
のデータ入力あるいは当該転送装置1からのデータ出力
を制御する転送制御部105とから構成される。
【0033】機能選択部101において、転送入出力端
子11から転送入力されてくるファイルを記録媒体10
3に書き込むように設定された場合、先ず、記録媒体制
御部102がブロック管理部107より記録媒体103
内の空き領域を検索する。そして、転送制御部105が
後述するような下位転送プロトコルを実行して入力デー
タを取り込み、次に、記録媒体制御部102が後述する
ような上位転送プロトコルを実行することにより、入力
データを記録媒体103にファイルとして書き込む。そ
の際、記録媒体制御部102は、書き込んだファイルに
対応するファイル管理情報およびブロック管理情報を、
後述するように、ファイル管理部104およびブロック
管理部107にそれぞれ記録する。
【0034】ここで、前記下位転送プロトコルとして
は、例えば、SCSI(Small Computer System Interf
ace)と呼ばれるANSI X3.131−1986規
格や、IEEE(Institute of Electrical and Electr
onic Engineers)1394規格や、PCMCIA(pers
onal Computer Memory Card International Associatio
n)のPCカード(PC Card)規格などの物理層を含んだ
規格を採用することができる。このような標準化されて
いるインタフェースを採用することによって、転送装置
1は、より拡張性のある応用を実現することができる。
【0035】また、記録媒体制御部102は、転送制御
部105の有するデータ転送能力を損なうことなく記録
媒体103を制御できることが望ましい。つまり、転送
装置1全体としてのデータ転送能力は、転送制御部10
5の転送制御能力または記録媒体制御部102の記録媒
体制御能力の低いほうに影響されてしまうため、効率の
良い転送制御部および記録媒体制御部が必須となる。こ
のような、記録媒体制御部102における上位転送プロ
トコルのファイル書き込み方式としては、特願平5−2
45751号の明細書及び図面に示したような方法を用
いることができ、この方法によって、記録媒体103へ
の高速なファイルの書き込みが可能となる。つまり、記
録媒体制御部102は、記録媒体103が複数の記録媒
体片で構成されている場合、次のように並列的にデータ
を書き込む。
【0036】複数個の記録媒体片で構成される記録媒体
103が、例えば、上述したNAND型フラッシュメモ
リで構成されている場合、先ず、データを書き込むメモ
リ・チップに対してチップ・セレクト信号を与え、続い
てシリアルデータ入力操作を示すコマンドを入力する。
次に、データを書き込むアドレスを入力し、転送制御部
105からの1ページ分、つまり512バイトのデータ
を当該メモリ・チップの内部レジスタへ転送入力する。
最後に、書き込み操作を示すコマンドを入力することに
より、規定時間経過後に512バイトのデータが内部レ
ジスタからメモリ・セルに書き込まれ、1ページ分の書
き込み操作が完了する。
【0037】ここで、記録媒体制御部102は、上記規
定時間を待つことなく別の記録媒体片に対しても同様の
コマンド、アドレスおよびデータの入力を順次に実行す
る。そして、1つのファイルを構成するすべてのデータ
の書き込みが完了すると、ファイル管理部104および
ブロック管理部107においてファイル管理情報および
ブロック管理情報を更新する。
【0038】ただし、記録媒体103が、データの書き
換えにおいて消去操作を必要とするものであれば、不要
なデータを消去した後、新たなデータを書き込むための
上述した書き込み操作を行う。
【0039】一方、前記機能選択部101において、記
録媒体103に記録されているファイルを読み出して前
記転送入出力端子11に転送出力するように設定された
場合、先ず、当該転送装置1の使用者は、ファイル管理
部104に基づく管理情報が表示された表示部(図示し
ない)を参照して転送出力するファイルを指定する。こ
れにより、記録媒体制御部102が当該ファイルに関す
る管理情報をファイル管理部104およびブロック管理
部107より検索し、記録アドレスや容量などを認識す
る。続いて記録媒体制御部102が上位転送プロトコル
を実行して指定されたファイルを構成するデータを読み
出す。そして、転送制御部105が下位転送プロトコル
を実行することにより、当該ファイルを転送入出力端子
11より出力する。
【0040】やはりこの場合も、記録媒体制御部102
は、転送制御部105の有するデータ転送能力を損なわ
ないように記録媒体103を制御できることが望まし
く、上位転送プロトコルとしては、上述の書き込み操作
と同様に並列的なデータの読み出しを次のように行う。
【0041】先ず、データを読み出すメモリ・チップに
対してチップ・セレクト信号を与え、続いて読み出し操
作を示すコマンドを入力する。次に、データを読み出す
アドレスを入力することにより、規定時間経過後に指定
したアドレスのメモリ・セルから1ページ分、つまり5
12バイトのデータがメモリ・チップの内部レジスタに
読み出される。最後に、当該データを転送制御部105
に転送することにより1ページ分の読み出し操作が完了
する。
【0042】しかし、記録媒体制御部102は、上記規
定時間を待つことなく別の記録媒体片に対しても同様の
コマンドおよびアドレスの入力を並列にして実行するこ
とにより、より高速なデータの読み出しが可能となる。
【0043】なお、転送装置1の記録媒体103として
は、ランダム・アクセス可能な半導体メモリ媒体やディ
スク媒体を用いると、高速な情報転送の効果が得られ、
更に、不揮発性メモリを用いることにより情報保持のた
めの電源が不要となり、当該転送装置1のいっそうの小
型化が可能になる。このような記録媒体103として
は、例えばフラッシュ・メモリ等の書き換え可能な不揮
発性メモリを用いることができる。
【0044】図2には、本発明の記録方法及び装置、再
生方法及び装置の一実施の形態のしての記録再生装置の
全体構成を示す。
【0045】この図2において、記録再生装置2は、当
該記録再生装置2の使用者が書き込みまたは読み出し等
所望の機能を選択して入力する機能選択部201と、様
々な情報がファイルとして記録される記録媒体203
と、当該記録媒体203に記録されているファイルを管
理するファイル管理部204と、当該記録媒体203に
おけるデータの記録状態や有効性を管理するブロック管
理部207と、ファイル管理部204およびブロック管
理部207を併用して上記記録媒体203に対してファ
イルの読み出し、書き込みおよび消去操作などを制御す
る記録媒体制御部202と、端子21を介して当該記録
再生装置2へのデータ入力あるいは当該記録再生装置2
からのデータ出力を制御する転送制御部205と、上記
記録媒体203に記録されたファイルを再生して端子2
2へ出力する再生制御部206とから構成される。
【0046】機能選択部201において、転送入出力端
子21から転送入力されてくるファイルを記録媒体20
3に書き込むように設定された場合、先ず、記録媒体制
御部202がブロック管理部207より記録媒体203
内の空き領域を検索する。そして、転送制御部205が
上述したような下位転送プロトコルを実行して入力デー
タを取り込み、次に、記録媒体制御部202が上述した
ような上位転送プロトコルを実行することにより、入力
データを記録媒体203にファイルとして書き込む。そ
の際、記録媒体制御部202は、書き込んだファイルに
対応するファイル管理情報およびブロック管理情報を、
後述するように、ファイル管理部204およびブロック
管理部207にそれぞれ記録する。
【0047】一方、前記機能選択部201において、記
録媒体203に記録されているファイルを読み出して前
記転送入出力端子21に転送出力するように設定された
場合、先ず、当該記録再生装置2の使用者は、ファイル
管理部204に基づく管理情報が表示された表示部(図
示しない)を参照して転送出力するファイルを指定す
る。これにより、記録媒体制御部202が当該ファイル
に関する管理情報をファイル管理部204およびブロッ
ク管理部207より検索し、記録アドレスや容量などを
認識する。続いて記録媒体制御部202が上位転送プロ
トコルを実行して指定されたファイルを構成するデータ
を読み出す。そして、転送制御部205が下位転送プロ
トコルを実行することにより、当該ファイルを転送入出
力端子21より出力する。
【0048】一方、上記機能選択部201において、記
録媒体203に記録されているデータを読み出して上記
再生出力端子22に再生出力するように設定された場
合、先ず、当該記録再生装置2の使用者は、ファイル管
理部204に基づく管理情報が表示された表示部(図示
しない)を参照して再生出力するファイルを指定する。
これにより、記録媒体制御部202が当該ファイルに関
する管理情報をファイル管理部204およびブロック管
理部207により検索し、記録アドレスや容量などを認
識する。次に、上述した転送出力操作と同様に、記録媒
体制御部202が上位転送プロトコルを実行し、指定さ
れたファイルを構成するデータを読み出す。次に、再生
制御部206は、記録媒体制御部202が読み出したデ
ータに対して再生処理を実行した後、再生データを再生
出力端子22より出力する。
【0049】ここで、上記再生処理としては、記録媒体
に記録されている情報の種類に依存し、何らかの符号化
処理を施されたものであれば、それに対応する復号化処
理を実行する。例えば、記録媒体203のファイルがM
PEG(Moving Picture Experts Group)規格に準拠し
たアルゴリズムでエンコードされていれば、再生制御部
206では、同規格のアルゴリズムでファイルをデコー
ドすることになる。
【0050】なお、図2中に点線で示す、記録媒体20
3、ファイル管理部204、およびブロック管理部20
7は、記録再生装置2とは別モジュールとして着脱する
ように構成することも可能であり、その場合、ファイル
管理部204やブロック管理部207で使用する管理情
報を記録媒体203内に記録しておくことができる。
【0051】図3には本発明実施の形態の転送装置1に
おける記録媒体103内の記録領域の一例を示し、図4
には当該記録媒体103に記録されているファイルの識
別情報の一例を示す。
【0052】記録媒体103は、ファイル等の様々な情
報を記録するための記憶領域を有している。また、ファ
イル識別情報としては、記録媒体103に記録されたフ
ァイルに関する、ファイル名(File Name)、ファイル
長(File Size)、およびファイルの先頭アドレス(Add
ress)があり、転送装置1は、これらのファイル識別情
報を保持するためのファイル識別情報記憶領域を有して
いる。
【0053】図3の例では、記録媒体103にはアドレ
スA0からA3により示される3つの記憶領域があり、
これらアドレスA0からA3で示される3つの記憶領域
に、3つのファイルF[0]、F[1]、およびF
[2]を記録している様子を示している。また、図4の
例では、ファイル識別情報記憶領域にはR[0]からR
[3]までの記憶領域があり、これらR[0]からR
[3]までの記憶領域に記録されているファイル識別情
報により、ファイルがF[2]、F[1]、F[0]と
いう論理順序で記録媒体103に記録されている様子を
示している。
【0054】ファイル識別情報からは、次のことがわか
る。1番目の記憶領域R[0]で識別されるファイルF
[2]は、アドレスA2から記録されているファイル長
L2のファイルであり、2番目の記憶領域R[1]で識
別されるファイルF[1]は、アドレスA1から記録さ
れているファイル長L1のファイルであり、3番目の記
憶領域R[2]で識別されるファイルF[0]は、アド
レスA0から記録されているファイル長L0のファイル
である。ここで、各ファイルの識別情報をそれぞれF
[2][A2:L2]、F[1][A1:L1]、F
[0][A0:L0]と表記することにする。また、4
番目の記憶領域R[3]には、前記3つのファイル以外
のファイルが存在しないことを示すファイル識別情報が
保持されており、図中ではそれを(−)として表示して
いる。
【0055】図5には本発明実施の形態の転送装置1の
記録媒体103における記憶領域の状態を示すメモリマ
ップを、図6には転送装置1から記録再生装置2へのフ
ァイル転送手順を示すフローを、図7には記録再生装置
2の記録媒体203における記憶領域の状態を示すメモ
リマップを示す。
【0056】ここで、図5の記録媒体103に記録され
ているファイルは、図3に示した例と同様であり、従っ
て、ファイル識別情報も図4に示したものと同様である
ため省略している。ただし、理由は後述するが、ファイ
ルF[1]のみが更に3つのデータ領域に分割して示さ
れており、それぞれのデータ領域は、データの先頭アド
レス、データ長で示されている。
【0057】つまり、ファイルF[1]を構成するデー
タは、アドレスA1から記録されているデータ長D0の
データと、アドレスA4から記録されているデータ長D
1のデータと、アドレスA5から記録されているデータ
長D2のデータである。ここで、各データをそれぞれD
ATA[A1:D0]、DATA[A4:D1]、DA
TA[A5:D2]と表記することにする。
【0058】また、図7に示す記録媒体203は、上述
したようなフラッシュメモリで構成されており、消去単
位であるブロックに相当する、B0からB15の記憶領
域を有している。
【0059】ここで、図7中斜線がかけられているブロ
ックB0、B9、およびB14は、記録媒体203にお
けるファイル管理等のためのシステムブロックであった
り、読み書きにおいて正常な結果が得られない欠陥ブロ
ックであったり、転送装置1から転送されるデータが書
き込まれないブロックであることを示している。ここで
は、ブロックB0をシステムブロック、ブロックB9お
よびB14を欠陥ブロックとして説明する。
【0060】つまり、転送装置1から転送されてくるデ
ータは、ブロックB0、B9、およびB14以外のブロ
ックである、B1〜B8、B10〜B13、およびB1
5に記録されることになる。
【0061】次に、転送装置1の記録媒体103のファ
イルF[1]およびF[2]を、F[2]、F[1]の
順序で記録再生装置2の記録媒体203に転送する場合
について説明する。
【0062】先ず、転送装置1は、ファイルが選択され
た場合に、当該ファイルの記録再生装置2に対する転送
制御を開始するように設定される。次に、実際にファイ
ルF[2]が選択されると、転送装置1は、選択された
ファイルF[2]のファイル識別情報として、F[2]
[A2:L2]を記録再生装置2に対して送信する。
【0063】次に、記録再生装置2は、受信したファイ
ル識別情報に基づき、ファイルを記録するための空き領
域を記録媒体203内で検索する。空き領域の検索方法
や選択方法としては様々な方法が考えられるが、ここで
は、詳細を後述するブロック管理情報に基づいて、記録
媒体203の下位アドレス(B[0])から上位アドレ
ス(B[15])に向かって空き領域を検索し、ファイ
ルのデータを記録できるだけの領域を確保する。
【0064】ここで、ファイル識別情報F[2][A
2:L2]より、ファイルF[2]は、記録媒体103
においてアドレスA2から記録されたファイル長L2の
ファイルであることがわかるため、記録再生装置2は、
ファイル長L2に相当する空き領域を検索する。例え
ば、ファイル長L2が記録媒体203において5ブロッ
ク分に相当する場合、5ブロック分の空き領域を検索す
ると、連続するブロックB1〜B5の5ブロックが空き
領域として検出される。
【0065】次に、記録再生装置2は、検出した空き領
域に基づいて、転送装置1に対して、ファイルのデータ
の転送を要求するためファイル要求情報を送信する。こ
こでは、ファイル要求情報として、ファイルF[2]の
全データである、アドレスA2から始まる長さL2のデ
ータを示すREQ[A2:L2]を転送装置1に対して
送信する。
【0066】次に、転送装置1は、受信したファイル要
求情報に基づいて、ファイルF[2]のデータを記録再
生装置2に転送する。つまり、ファイル要求情報REQ
[A2:L2]より、アドレスA2から始まる長さL2
のデータを要求されていることを認識し、当該データを
記録媒体103より読み出し、記録再生装置2に対して
順次転送する。
【0067】次に、記録再生装置2は、転送装置1から
データを受信すると、これを記録媒体203において検
出した空き領域のブロックB1から順次書き込む。書き
込んだデータは、後述するファイル管理情報およびブロ
ック管理情報によって管理される。
【0068】その後、記録再生装置2は、要求した全て
のデータを受信すると、転送装置1に対してファイルの
受信を完了したことを通知する。つまり、ファイルF
[2]の全データであるDATA[A2:L2]を受信
し、記録媒体203のブロックB1〜B5への書き込み
を完了すると、転送装置1に対して、データの転送を終
了することを示す転送終了通知信号ACKを送信する。
【0069】転送装置1は、転送終了通知信号ACKを
受信すると、データの転送が正常に完了したことを認識
し、次のファイルが選択されるのを待つ状態となる。
【0070】次に、ファイルF[1]が選択されると、
転送装置1は、図6に示すように、選択されたファイル
F[1]のファイル識別情報として、 F[1][A
1:L1]を記録再生装置2に対して送信する。
【0071】次に、記録再生装置2は、受信したファイ
ル識別情報に基づき、ファイルを記録するための空き領
域を記録媒体203内で検索する。記録媒体203の下
位アドレス(B[0])から上位アドレス(B[1
5])に向かって空き領域を検索し、ファイルのデータ
を記録できるだけの空き領域を確保する。
【0072】ここで、ファイル識別情報F[1][A
1:L1]より、ファイルF[1]は、記録媒体103
においてアドレスA1から記録されたファイル長L1の
ファイルであることがわかるため、ファイル長L1に相
当する空き領域を検索する。例えば、ファイル長L1が
記録媒体203において8ブロック分に相当する場合、
8ブロック分の空き領域を検索すると、上記ファイルF
[2]がブロックB1〜B5に書き込まれているため、
連続するブロックB6〜B8の3ブロック、連続するブ
ロックB10〜B13の4ブロック、およびブロックB
15の1ブロックが空き領域として検出される。
【0073】次に、記録再生装置2は、検出した空き領
域に基づいて、ファイルF[2]のデータの転送を要求
するためのファイル要求情報を転送装置1に対して送信
する。ここでは、先ず、連続するブロックB6〜B8の
3ブロックにデータを書き込むために、ファイル要求情
報として、ファイルF[1]の先頭3ブロック分のデー
タである、アドレスA1から始まる長さD0のデータを
示すREQ[A1:D0]を転送装置1に対して送信す
る。
【0074】次に、転送装置1は、受信したファイル要
求情報に基づいて、ファイルF[1]のデータを記録再
生装置2に転送する。つまり、ファイル要求情報REQ
[A1:D0]より、アドレスA1から始まる長さD0
のデータを要求されていることを認識し、当該データを
記録媒体103より読み出し、記録再生装置2に対して
順次転送する。
【0075】次に、記録再生装置2は、転送装置1から
データを受信すると、これを記録媒体203において検
出した空き領域に順次書き込む。書き込んだデータは、
後述するファイル管理情報およびブロック管理情報によ
って管理される。
【0076】その後、記録再生装置2は、要求した全て
のデータを受信すると、再び、検出した空き領域に基づ
いて、ファイルF[1]の次のデータの転送を要求する
ためファイル要求情報を転送装置1に対して送信する。
【0077】つまり、記録再生装置2は、ファイルF
[1]の部分データであるDATA[A1:D0]を受
信し、記録媒体203への書き込みを完了すると、再
び、連続するブロックB10〜B13の4ブロックにデ
ータを書き込むために、ファイル要求情報として、ファ
イルF[1]の4ブロック分のデータである、アドレス
A4から始まる長さD1のデータを示すREQ[A4:
D1]を転送装置1に対して送信する。
【0078】次に、転送装置1は、受信したファイル要
求情報に基づいて、ファイルF[1]のデータを記録再
生装置2に転送する。つまり、ファイル要求情報REQ
[A4:D1]より、アドレスA4から始まる長さD1
のデータを要求されていることを認識し、当該データを
記録媒体103より読み出し、記録再生装置2に対して
順次転送する。
【0079】次に、記録再生装置2は、転送装置1から
データを受信すると、これを記録媒体203において検
出した空き領域に順次書き込む。書き込んだデータは、
後述するファイル管理情報およびブロック管理情報によ
って管理される。
【0080】その後、記録再生装置2は、要求した全て
のデータを受信すると、再び、検出した空き領域に基づ
いて、ファイルF[1]の次のデータの転送を要求する
ためファイル要求情報を転送装置1に対して送信する。
【0081】つまり、ファイルF[1]の部分データで
あるDATA[A4:D1]を受信し、記録媒体203
への書き込みを完了すると、再び、ブロックB15の1
ブロックにデータを書き込むために、ファイル要求情報
として、ファイルF[1]の最後の1ブロック分のデー
タである、アドレスA5から始まる長さD2のデータを
示すREQ[A5:D2]を転送装置1に対して送信す
る。
【0082】次に、転送装置1は、受信したファイル要
求情報に基づいて、ファイルF[1]のデータを記録再
生装置2に転送する。つまり、ファイル要求情報REQ
[A5:D2]より、アドレスA5から始まる長さD2
のデータを要求されていることを認識し、当該データを
記録媒体103より読み出し、記録再生装置2に対して
順次転送する。
【0083】次に、記録再生装置2は、転送装置1から
データを受信すると、これを記録媒体203において検
出した空き領域に順次書き込む。書き込んだデータは、
後述するファイル管理情報およびブロック管理情報によ
って管理される。
【0084】その後、記録再生装置2は、要求した全て
のデータを受信すると、転送装置1に対してファイルの
受信を完了したことを通知する。つまり、ファイルF
[1]の部分データであるDATA[A5:D2]を受
信し、記録媒体203への書き込みを完了すると、転送
装置1に対して、データの転送を終了することを示す転
送終了通知信号ACKを送信する。
【0085】転送装置1は、転送終了通知信号ACKを
受信すると、データの転送が正常に完了したことを認識
し、転送装置1から記録再生装置2に対するファイルF
[2]およびF[1]の転送が完了する。
【0086】以上に説明したデータ転送は、データ転送
の単位を記録媒体203における連続する空き領域とし
ているが、このような構成にする利点は、記録再生装置
2において記録媒体203にデータを書き込む際、記録
媒体制御部202はDMA制御を容易に行えることであ
る。つまり、記録再生装置2は、転送装置1から転送さ
れるデータを記録媒体203に書き込む際、空き領域の
先頭アドレスから、アドレスのインクリメントがデータ
長に達するまで、書き込み制御を繰り返すことにより、
高速な書き込みを実行することができる。
【0087】また、記録再生装置2から転送装置1に送
信されるファイル要求情報として、転送装置1の記録媒
体103におけるアドレスを含んでいるが、このような
構成にする利点としては、記録再生装置2において、転
送されたデータにエラーを発生した場合や、記録媒体2
03への書き込みに失敗して正当なデータを失った場合
など、転送装置1に対して過去に要求したデータを再度
要求しなければならない場合に、転送装置1の記録媒体
103のデータの指定を容易に行えることである。
【0088】もちろん、再送を要求する必要がなけれ
ば、転送装置1と記録再生装置2との双方で同期したデ
ータカウンタを設けることにより、当該データカウンタ
値をオフセットとして記録媒体103における読み出し
アドレスを算出できるので、ファイル要求情報を省くこ
とも可能である。
【0089】図8には本実施の形態の記録再生装置2の
記録媒体203の一例を示し、また、図9には記録媒体
203に記録されているファイルを管理するための情報
であるファイル管理情報およびブロック管理情報の一例
を示す。ここでは、図5〜図7の説明で述べたファイル
転送例であるファイルF[2]およびF[1]の転送結
果を示している。
【0090】図8に示す記録媒体203の斜線部分は、
記録媒体の製造時や過剰な書き換えにより生じたブロッ
ク(欠陥ブロック)あるいはシステム領域やスペア領域
などの目的のためファイルの書き込みを行わないブロッ
ク(システムブロック)を示している。
【0091】ファイル管理部204は、図9に示すよう
に、ファイル名(File Name)、ファイルサイズ(File S
ize)、ブロック管理部207へのポインタ(Start Entr
y)などのファイル単位の管理情報であるファイル管理
情報を記憶している。
【0092】当該ファイル管理情報は、次のことを示し
ている。
【0093】記録媒体203内には2個のファイルが記
録されており、それらの論理的な順序はファイル2
[F]、F[1]である。当該ファイル[2F]、F
[1]は、それぞれファイル長L2、L1の容量を有し
ており、先頭ブロックは、後述するように、ブロック管
理情報のBATエントリT[1]、T[6]のそれぞれ
に対応するブロックB1、B6であることを示してい
る。ここで、ファイル管理情報の値(−)は無効なファ
イル管理情報であることを示している。
【0094】一方、ブロック管理部207は、記録媒体
203に含まれるすべてのブロックにそれぞれ対応する
エントリを持っており、各エントリには対応するブロッ
クのステータスフラグやリンク情報などのブロック単位
の管理情報であるブロック管理情報を記憶している。ブ
ロック管理部207において、これらエントリ群より構
成されるテーブルをBAT(Block Allocation Tabl
e)、BATを構成する個々のエントリをBATエント
リと呼ぶことにする。
【0095】この例では、ブロック管理部207のBA
Tは、16個のエントリを持つことを示している。ここ
で、エントリT[0]は記録媒体203のブロックB0
に、エントリT[1]はブロックB1にそれぞれ対応し
ている。以下同様に、エントリT[2]はブロックB2
に、エントリT[3]ブロックB3に、エントリT[1
4]はブロックB14に、エントリT[15]ブロック
B15にそれぞれ対応している。つまり、ブロック番号
をnとすると、BATのエントリT[n]がブロックB
nに対応している。
【0096】各BATエントリに記録されるステータス
フラグとしては、対応するブロックが空きブロックであ
ることを示すvalidフラグ、上述した欠陥ブロックある
いはシステムブロックであることを示すinvalidフラグ
およびsystemフラグ、ファイルの先頭ブロックであるこ
とを示すfirstフラグ、ファイルの中間ブロックである
ことを示すnextフラグ、ファイルの最終部録であること
を示すlastフラグなどが含まれる。
【0097】また、各BATエントリに記録されるリン
ク情報は、フィルを構成するブロックのリンク状態を表
現するための情報である。ここでは、次にリンクするブ
ロックが存在すれば当該ブロックに対応するBATエン
トリへのポインタをエントリ内に記録している。
【0098】例えば、エントリT[1]にはリンク情報
としてエントリT[2]へのポインタが記録されてお
り、エントリT[2]にはリンク情報としてエントリT
[3]へのポインタが記録されており、エントリT
[3]にはリンク情報としてエントリT[4]へのポイ
ンタが記録されており、エントリT[4]にはリンク情
報としてエントリT[5]へのポインタが記録されてお
り、エントリT[5]にはリンク情報としてエントリT
[−]が記録されていることから、ブロックB1、B
2、B3、B4、B5の順序でリンクされていることが
わかる。これら5のエントリはそれぞれfirst、next、n
ext、next、lastというステータスフラグを持っている
ことから1つのファイルを構成していることがわかる。
【0099】実際に当該ファイルは、ファイル管理部2
04において1番目(M[0])のファイルF[2]と
して管理されているものであることがわかる。当該ファ
イルF[2]は、図5〜図7の説明において、転送装置
1より最初に転送されたファイルである。
【0100】同様に、転送装置1より2番目に転送され
たファイルF[1]は次のように記録されていることが
わかる。ファイル管理情報より先頭のBATエントリは
T[6]であることがわかるため、当該ファイルF
[1]に関わるエントリ群は、firstフラグが記されて
いるエントリT[6]を先頭として、nextフラグが記さ
れたT[7]、T[8]、T[10]、T[11]、T
[12]、T[13]、lastフラグが記されたT[1
5]の順序でリンクした8個のBATエントリであるこ
とがブロック管理情報より判断できる。
【0101】従って、ファイルF[1]は、ブロックB
[6]、B[7]、B[8]、B[10]、B[1
1]、B[12]、B[13]、B[15]の順序で構
成されていることがわかる。
【0102】図1の転送装置1の記録媒体103が記録
再生装置2の記録媒体203と同様のものであれば、フ
ァイル管理部104およびブロック管理部107におけ
る、ファイル管理情報およびブロック管理情報も図9と
同様な方法で実現できる。この場合、図4のファイル識
別情報は、ファイル管理情報およびブロック管理情報か
ら容易に算出できる。一方、転送装置1の記録媒体10
3がシーケンシャルアクセスされる種類の記録媒体であ
る場合や、ファイルがシーケンシャルに記録される場合
には、ファイル識別情報を直接ファイル管理部104に
記憶することにより、ブロック管理部107は不要とな
る。
【0103】以上説明したように、本発明の最も重要な
特徴は、記録装置が主導で転送装置に対してデータ転送
を要求することにより、記録装置は、内蔵する記録媒体
の種類や、書き込み単位等の仕様、空き領域の状態、書
き込みエラー等の例外に応じて、容易にデータ転送を最
適化できることである。
【0104】更に本発明の重要な特徴は、記録装置から
転換装置へのデータ要求手順を統一することにより、転
送装置は、記録装置からのデータ要求の種別(一括転
送、分割転送、再送など)を判断する必要がないため、
装置の汎用化を図れることである。
【0105】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、転送装置から転送されるファイルを書き
込むための空き領域を、記録媒体内で連続した領域とし
て確保できない状況において、分散した空き領域に応じ
てファイルを任意長のデータに分割して転送するととも
に、分散して記録したデータを1つのファイルとして管
理する記録装置によって、効率的なデータ転送を実行し
ながら記録領域を柔軟にしようすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態の転送装置の概略構
成を示すブロック回路図である。
【図2】本発明に係る一実施の形態の記録再生装置の概
略構成を示すブロック回路図である。
【図3】本発明実施の形態の転送装置における記録媒体
内の記録領域の一例を示す図である。
【図4】本発明実施の形態の転送装置における記録媒体
に記録されているファイルの識別情報の一例を示す図で
ある。
【図5】本発明実施の形態の転送装置から記録装置への
ファイル転送手順の説明に用いる、転送装置の記録媒体
における記憶領域の状態を示す図である。
【図6】本発明実施の形態の転送装置から記録装置への
ファイル転送手順のフローを示す図である。
【図7】本発明実施の形態の転送装置から記録装置への
ファイル転送手順の説明に用いる、記録装置の記録媒体
における記憶領域の状態を示す図である。
【図8】本発明実施の形態の記録再生装置におけるファ
イル管理方法の説明に用いる、記録再生装置の記録媒体
における記録領域の状態を示す図である。
【図9】本発明実施の形態の記録再生装置におけるファ
イル管理方法の説明に用いる、ファイル管理情報及びブ
ロック管理情報を示す図である。
【図10】従来の情報記録再生装置の外観図である。
【図11】従来の他の情報記録再生装置の外観図であ
る。
【図12】従来の情報提供装置の外観図である。
【図13】従来の他の情報提供装置の外観図である。
【符号の説明】
1 情報転送装置、 2,300 情報記録再生装置、
11,21 転送入出力端子、 22 再生出力端
子、 101,201 機能選択部、 102,202
記録媒体制御部、 103,203 記録媒体、 1
04,204 ファイル管理部、 105,205 転
送制御部、 206 再生制御部、 107,207
ブロック管理部、 301,311,312 結合端
子、 302,331 表示装置、 304 イアホ
ン、 310 情報記録装置、 320情報再生装置、
330,340 情報提供装置、 332 出力選択
手段、333 挿入排出口、 341 挿入口、 34
2 排出口

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを記録装置に転送する転送方法に
    おいて、 上記記録装置にファイル識別情報を通知し、 上記記録装置から通知される、ファイルを構成するデー
    タを指定するデータ要求情報を受け取り、 上記データ要求情報に基づいて、上記記録装置にデータ
    を転送することを特徴とする転送方法。
  2. 【請求項2】 データを記録装置に転送する転送装置に
    おいて、 上記記録装置にファイル識別情報を通知し、且つ、上記
    記録装置から通知される、ファイルを構成するデータを
    指定するデータ要求情報に基づいて、上記記録装置にデ
    ータを転送する転送制御手段を有することを特徴とする
    転送装置。
  3. 【請求項3】 前記ファイル識別情報は、転送しようと
    するファイルを特定するための情報であり、ファイルの
    大きさを示す情報を含むことを特徴とする請求項2記載
    の転送装置。
  4. 【請求項4】 前記ファイル識別情報は、ファイルのア
    ドレスを示す情報を含むことを特徴とする請求項3記載
    の転送装置。
  5. 【請求項5】 前記データ要求情報は、ファイルの全部
    または任意の一部を指定するための情報であり、指定す
    るデータの大きさを示す情報を含むことを特徴とする請
    求項2記載の転送装置。
  6. 【請求項6】 前記データ要求情報によって指定するデ
    ータの大きさは、前記記録装置における記録媒体の消去
    単位の整数倍であることを特徴とする請求項5記載の転
    送装置。
  7. 【請求項7】 前記データ要求情報によって指定するデ
    ータの大きさは、前記記録装置における記録媒体の書き
    込み単位の整数倍であることを特徴とする請求項5記載
    の転送装置。
  8. 【請求項8】 前記データ要求情報は、指定するデータ
    のアドレスを示す情報を含むことを特徴とする請求項5
    記載の転送装置。
  9. 【請求項9】 記録媒体を有し、転送装置から転送され
    るデータを記録媒体に記憶する記録方法において、 上記転送装置から通知されたファイル識別情報を受け取
    り、 上記ファイル識別情報に基づいて、ファイルを構成する
    データを指定するデータ要求情報を通知することによっ
    て、上記転送装置にデータの転送を要求することを特徴
    とする記録方法。
  10. 【請求項10】 記録媒体を有し、転送装置から転送さ
    れるデータを記録媒体に記憶する記録装置において、 上記転送装置から通知されたファイル識別情報に基づい
    て、ファイルを構成するデータを指定するデータ要求情
    報を通知することによって、上記転送装置にデータの転
    送を要求する記録制御手段を有することを特徴とする記
    録装置。
  11. 【請求項11】 前記ファイル識別情報は、転送しよう
    とするファイルを特定するための情報であり、ファイル
    の大きさを示す情報を含むことを特徴とする請求項10
    記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記ファイル識別情報は、ファイルの
    アドレスを示す情報を含むことを特徴とする請求項11
    記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記データ要求情報は、ファイルの全
    部または任意の一部を指定するための情報であり、要求
    するデータの大きさを示す情報を含むことを特徴とする
    請求項10記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記データ要求情報によって指定する
    データの大きさは、記録装置における記録媒体の消去単
    位の整数倍であることを特徴とする請求項13記載の記
    録装置。
  15. 【請求項15】 前記データ要求情報によって指定する
    データの大きさは、記録装置における記録媒体の書き込
    み単位の整数倍であることを特徴とする請求項13記載
    の記録装置。
  16. 【請求項16】 前記データ要求情報は、要求するデー
    タのアドレスを示す情報を含むことを特徴とする請求項
    13記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 前記記録媒体に記録したデータの物理
    アドレスと論理アドレスの対応情報により、任意長に分
    割して記録されたファイルを管理するファイル管理手段
    を有することを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  18. 【請求項18】 前記記録媒体として、半導体メモリを
    用いることを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  19. 【請求項19】 前記記録媒体として、光磁気ディスク
    又は磁気ディスクを用いることを特徴とする請求項10
    記載の記録装置。
  20. 【請求項20】 記録媒体を有し、転送装置から転送さ
    れるデータを記録媒体に記憶する記録方法において、 転送されたデータの正当性が失われたとき、当該データ
    を指定するデータ要求情報を通知することによって、転
    送装置にデータの転送を要求することを特徴とする記録
    方法。
  21. 【請求項21】 記録媒体を有し、転送装置から転送さ
    れるデータを記録媒体に記憶する記録装置において、 転送されたデータの正当性が失われたとき、当該データ
    を指定するデータ要求情報を通知することによって、転
    送装置にデータの転送を要求する記録制御手段を有する
    ことを特徴とする記録装置。
  22. 【請求項22】 前記データ要求情報は、ファイルの全
    部または任意の一部を指定するための情報であり、要求
    するデータの大きさを示す情報を含むことを特徴とする
    請求項21記載の記録装置。
  23. 【請求項23】 前記データ要求情報によって指定する
    データの大きさは、記録装置における記録媒体の消去単
    位の整数倍であることを特徴とする請求項22記載の記
    録装置。
  24. 【請求項24】 前記データ要求情報によって指定する
    データの大きさは、記録装置における記録媒体の書き込
    み単位の整数倍であることを特徴とする請求項22記載
    の記録装置。
  25. 【請求項25】 前記データ要求情報は、要求するデー
    タのアドレスを示す情報を含むことを特徴とする請求項
    22記載の記録装置。
  26. 【請求項26】 前記記録媒体に記録したデータの物理
    アドレスと論理アドレスの対応情報により、記録された
    ファイルを管理するファイル管理手段を有することを特
    徴とする請求項21記載の記録装置。
  27. 【請求項27】 前記記録媒体として、半導体メモリを
    用いることを特徴とする請求項21記載の記録装置。
  28. 【請求項28】 前記記録媒体として、光磁気ディスク
    又は磁気ディスクを用いることを特徴とする請求項21
    記載の記録装置。
  29. 【請求項29】 記録媒体に記録されたデータを再生す
    る再生方法において、 記録されたデータの物理アドレスと論理アドレスの対応
    情報により、ファイルを管理し、 任意長に分割して記録されたファイルを再生することを
    特徴とする再生方法。
  30. 【請求項30】 記録媒体に記録されたデータを再生す
    る再生装置において、 記録されたデータの物理アドレスと論理アドレスの対応
    情報により、ファイルを管理するファイル管理手段と、 任意長に分割して記録されたファイルを再生する再生制
    御手段とを有することを特徴とする再生装置。
  31. 【請求項31】 任意長に分割されたファイルを記憶す
    るとともに、記憶したデータの物理アドレスと論理アド
    レスの対応情報を含み、ファイルを構成するデータを特
    定するためのファイル管理情報を記憶することを特徴と
    する記録媒体。
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JP2013068992A (ja) * 2011-09-20 2013-04-18 Toshiba Corp メモリ・デバイス、ホスト・デバイス

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