JP2001108674A - 敏感肌の鑑別法 - Google Patents

敏感肌の鑑別法

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JP2001108674A
JP2001108674A JP28361099A JP28361099A JP2001108674A JP 2001108674 A JP2001108674 A JP 2001108674A JP 28361099 A JP28361099 A JP 28361099A JP 28361099 A JP28361099 A JP 28361099A JP 2001108674 A JP2001108674 A JP 2001108674A
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keratinocytes
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face
area
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JP28361099A
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Nobuo Kashibuchi
暢夫 橿淵
Yoshikazu Hirai
義和 平井
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Pola Chemical Industries Inc
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、敏感肌などの肌性の、確度を向上
された鑑別法を提供することを課題とする。 【解決手段】 顔の角質細胞と、体表に於ける露出回数
の少ない部位の角質細胞とを採取し、これらの大きさの
比を算出し、これを指標とし、肌性を鑑別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、敏感肌などの肌性
を鑑別する鑑別法に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料は、肌を健やかに保つために必要
欠くべかざるものであるが、近年、生活環境の激変など
に伴って、僅かな化学刺激に対して過敏に反応してしま
う人、即ち、敏感肌の人が激増しており、この様な人の
多くは、通常の人において好ましい働きをする化粧料な
どの使用すら、刺激となり過剰な反応をしてしまうこと
が少なくない。この様な状態は恒久的に続くものばかり
ではなく、限られた期間にのみ発現するような場合も少
なくない。この様な場合には、今まで使用していた化粧
料などが突如として使用不可能になるため、恒久的な場
合に比べてその危険性は大きいといえる。この様な、皮
膚の感受性の変化について、そのモニターの指標として
は、従来に於いては,皮膚表面より採取された角質細胞
の形や大きさが用いられており、これらの指標を用いる
ことにより、大凡の敏感肌の鑑別は可能となっていた
が、その確度は更に向上することが望まれていた。これ
は、突発的な敏感肌の発現による化粧品障害を防ぐため
に必要であるからである。
【0003】一方、顔の角質細胞と、体表に於ける露出
回数の少ない部位の角質細胞とを採取し、これらの大き
さの比を算出し、これを指標とし、肌性を鑑別すること
は行われていなかったし、該角質細胞の大きさとして、
角質細胞の体積を用いることも全く行われていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、敏感肌などの肌性の、確度を
向上された鑑別法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明者らは、この様な状況に鑑み
て、敏感肌の鑑別の確度を向上すべく、鋭意研究を重ね
た結果、顔の角質細胞と、体表に於ける露出回数の少な
い部位の角質細胞とを採取し、これらの大きさの比を算
出し、これを指標とする事により、敏感肌の鑑別の感度
を向上させうることを見出し発明を完成させた。更に検
討を重ねた結果、角質細胞の大きさとして角質細胞の体
積を用いることにより発明を発展させた。即ち、本発明
は、顔の角質細胞と、体表に於ける露出回数の少ない部
位の角質細胞とを採取し、これらの大きさの比を算出
し、これを指標として肌性を鑑別する鑑別法に関するも
のである。更に、該角質細胞の大きさとして角質細胞の
面積及び/又は体積を用いることを特徴とする前記肌性
の鑑別法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】(1) 本発明の肌性の鑑別法の
指標 本発明の肌性の鑑別法は、顔の角質細胞と、体表に於け
る露出回数の少ない部位の角質細胞とを採取し、これら
の大きさの比を算出し、これを指標とすることを特徴と
する。通常の生活において、顔の表面は露出されてお
り、この為、物理的或いは化学的刺激を常に受けている
状態にある。この為、常にかかる刺激に対応した形で形
態の変化が起こっている。従来法に於いては、この様な
形態変化を数多くの例数の平均値との比較において捉え
ることを行っていた。しかしながら、多くの例数の角質
細胞を観察した結果、本発明者らは、角質細胞間に既に
個体差が少なくなく存在し、平均との比較を行うと、こ
の様な個体差の分だけ確度を下げることになることを見
出した。この様な知見を元に、各部位の角質細胞で変動
の少ない部分、即ち、諸条件により、変化を受けない部
位を探した結果、通常露出しない部位が通常露出してい
る部位に比して季節変動などに対して変化率が極めて少
ないことを見出し、この様な通常露出しない部位の角質
細胞の大きさに対する顔の角質細胞の大きさの比を算出
し、これを指標とすることにより、鑑別の確度を向上で
きることを見出した。ここで、通常露出していない部位
としては、例えば、上腕内側部、股内側部、脇腹部など
の部位が好適に例示でき、その部位の角質細胞の採取に
ついて、着衣を脱着しなくて良いなど、採取行動の容易
な上腕内側部の角質細胞を用いるのが好ましい。顔の部
位としては頬部が角質細胞が安定して採取できるために
好ましい。これら角質細胞の採取は従来知られている方
法に従って行えば良く、例えば、セロハンテープ等によ
るストリッピングが好ましく例示できる。これらの角質
細胞は、ヘマトキシレン−エオシン染色やゲンチアナバ
イオレット染色、ブリリアントグリーン染色などで染色
して大きさを測定すればよい。この様な角質細胞の大き
さは通常の光学顕微鏡を用い、得られた像を画像解析に
かけることにより面積が求められるが、体積或いは厚み
を求める場合には、原子間力顕微鏡を用いて像を得、こ
れを画像解析にかければよい。これらの大きさの内、特
に好ましいものは体積を含むことであり、体積を大きさ
として指標とすることが特に好ましい。勿論、体積と面
積との両者を併せて大きさの指標とすることも可能であ
り、この様な指標を用いることも本発明の技術的範囲に
属する。
【0007】かくして得られた、顔及び非露出部位の角
質細胞の大きさは、本発明の鑑別法に於いては、これの
比を取り、指標とされる。用いる比としては、特段の限
定はないが、肌質との相関性の良さから、非露出部位の
角質細胞の大きさから顔の角質細胞の大きさを減じ、こ
れを顔の角質細胞の面積で除し、更に100を乗じて百
分率にしたものを用いることが好ましい。(顔の角質細
胞の小ささの百分率)
【0008】(2) 本発明の肌性の鑑別 本発明の肌性の鑑別は上記指標を用いて、敏感肌か否か
の鑑別を行うことを特徴とする。従来の肌性の鑑別に於
いては、顔(頬部)の面積のみを測定して、各年齢に於
ける境界面積より大きい場合には、普通肌、小さい場合
には、敏感肌と鑑別していた。この様な境界面積として
は、例えば、20歳であれば、600〜700μm2
が、25歳であれば、650〜750μm2が、30歳
であれば、700〜800μm2が例示できる。しかし
ながら、この鑑別では普通肌に分類されながら敏感肌の
人や、敏感肌に分類されながら、普通肌の人が10〜2
0%存在していた。本発明の鑑別法に於いては、非露出
部との比を以て指標とする。比として、非露出部位の角
質細胞の大きさから顔の角質細胞の大きさを減じ、これ
を顔の角質細胞の面積で除し、更に100を乗じて百分
率にしたものを用いた場合、この価が25%よりも大き
い場合には、敏感肌であると鑑別し、25%よりも小さ
い場合には普通肌であると鑑別される。この場合の大き
さとしては、面積を使用しても確度を向上することがで
きるが、厚さの因子も加味した体積を用いた場合には、
実施例に示す如く、更に確度を向上させることができ
る。これにより、敏感肌の人が化粧料などを使用しトラ
ブルを起こす可能性を減らすことができる。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて更に詳細に説明を加
えるが、本発明が、これら実施例にのみ限定を受けない
ことは言うまでもない。
【0010】<実施例1>従来の角質細胞の鑑別法に於
いて、敏感肌と鑑別された2名の女性(26歳及び27
歳)について、本発明の鑑別法で鑑別を行った。即ち、
顔の頬部と上腕内側部よりセロハンテープにより皮膚表
面の角質細胞をストリッピングして採取し、これをゲン
チアナバイオレットとブリリアントグリーンで染色し、
原子間力顕微鏡により画像を得、画像解析ソフトにて、
面積、厚さ、体積を求めた。面積は投射面積(p面積)
と全面積とを求めた。結果を表1に示す。これより、面
積だけを見ると両者とも敏感肌に分類されるが、非露出
部位(上腕内側部)との比較からすると面積に於いて
は、1人のパネラーに於いては、実際通り普通肌と鑑別
され、他の一人に於いては、敏感肌と普通肌の境界域に
分類されており、肌性合致の確度が向上していることが
わかる。更に、厚さを加味した体積を角質細胞の大きさ
に用いた場合は、両者とも非露出部位の角質細胞の大き
さから顔の角質細胞の大きさを減じ、これを顔の角質細
胞の面積で除し、更に100を乗じて百分率(部位比)
にしたものが、明らかに25%より小さく、普通肌と鑑
別され、面積を角質細胞の大きさに用いた場合に比し、
更に、肌性の鑑別の確度が向上していることがわかる。
これより、本発明の肌性の鑑別法に従えば、普通肌(健
常肌)の人が敏感肌に分類されるのを防ぐことができる
こともわかる。このことは、敏感肌をおそれるあまり、
化粧ができず、以て、肌の機能が低下したりする事が防
げる意味で非常に意義深い。
【0011】
【表1】
【0012】<実施例2>実施例1の知見を元に、既に
肌性が明確にわかっている普通肌のパネラー5名と敏感
肌のパネラー5名について、本発明の鑑別法により、鑑
別を行った。結果を表2に示す。これより、本発明の鑑
別法によれば、敏感肌の人及び普通肌(健常肌)の人の
何れもが正確に鑑別できることがわかる。
【0013】
【表2】
【0014】<実施例3>肌性が季節などにより変化す
る女性パネラー10名について、本発明の鑑別法によ
り、モニタリングしながら、肌性が敏感肌乃至はそれが
疑われるときには、化粧料の使用は中止し、肌性が明ら
かに通常(健常)の時には化粧料を使用する方法で半年
間化粧料の使用と不使用の選択を行った。鑑別は毎週土
曜に行い、その結果を以て次週の金曜までの使用・不使
用を決定した。この使用法により皮膚トラブルの発生は
経験しなかった。このことより、本発明の鑑別法によれ
ば、肌性の変化に起因する皮膚トラブルを未然に防ぐこ
とができることがわかる。更に、この様な使用におい
て、モニタリングは1回/週程度で良いこともわかる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、敏感肌などの肌性の、
確度を向上された鑑別法を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔の角質細胞と、体表に於ける露出回数
    の少ない部位の角質細胞とを採取し、これらの大きさの
    比を算出し、これを指標とすることを特徴とする、肌性
    の鑑別法。
  2. 【請求項2】 体表に於ける露出回数の少ない部位が、
    上腕内側部であることを特徴とする、請求項1に記載の
    肌性の鑑別法。
  3. 【請求項3】 角質細胞の大きさが、角質細胞の面積及
    び/又は体積であることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載の肌性の鑑別法。
  4. 【請求項4】 顔の角質細胞と、体表に於ける露出回数
    の少ない部位の角質細胞とを採取し、これらの大きさの
    比を算出し、顔の角質細胞の大きさが体表に於ける露出
    回数の少ない部位の角質細胞の大きさに比して25%以
    上小さい場合に敏感肌であると判定することを特徴とす
    る、請求項1〜3何れか一項に記載の肌性の鑑別法。
  5. 【請求項5】 顔の角質細胞採取部位が、頬部であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の肌性
    の鑑別法。
JP28361099A 1999-10-05 1999-10-05 敏感肌の鑑別法 Pending JP2001108674A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008043749A (ja) * 2001-11-26 2008-02-28 L'oreal Sa 身体外部の部位の分析を可能にする方法

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