JP2001108519A - 振動振幅計測法及び装置 - Google Patents

振動振幅計測法及び装置

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JP2001108519A
JP2001108519A JP28371699A JP28371699A JP2001108519A JP 2001108519 A JP2001108519 A JP 2001108519A JP 28371699 A JP28371699 A JP 28371699A JP 28371699 A JP28371699 A JP 28371699A JP 2001108519 A JP2001108519 A JP 2001108519A
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vibration
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reflection
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Masahiro Ueda
正紘 上田
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F Techno Inc
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Techno Kk F
F Techno Inc
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開発されていなかった領域の振動振幅を簡易
な方法で測定する。 【解決手段】 振動面2と略平行に反射鏡7を固定し、
該反射鏡7の外側に入光部と出光部を夫々設け、入光部
から振動面にレーザー光Rを傾斜入射させ、振動面2と
反射鏡7の間で多重反射したレーザー光のビーム広がり
を出光部で検出し、ビーム広がりから振幅を算定するこ
とによって、計測対象の振動面に反射鏡を対向配置する
と共に、レーザー光Rの照射受光装置を備えた簡易な計
測装置で、振動面2に計測装置が非接触で測定したレー
ザー光Rのビーム面積から演算して、振幅を安価、簡
易、容易に計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的な方法で振
動振幅を簡易に推定、測定する様にした振動振幅計測法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動振幅の計測機器としては、ホ
ログラフィー或いは接触式の振動計が知られている。一
方のホログラフィーは可視光波長程度(380 〜700 ナノ
メートル(nm)例えば5×10-7m)の振幅を計測し、他方の
振動計は0.1mm(1×10-4m)程度以上の振幅を計測するも
ので、機器設置に精密性を有したり、測定操作に注意を
要し、両者共に振動振幅を安価、簡易に測定することは
困難であった。又、両者の計測対象の中間(例えば5×
10-7m と1×10-4m の中間)の振幅のものについては、
社会的な要望が少なかったため、簡易な計測方法は皆無
であった。
【0003】しかしながら、計測方法が実用化されてい
ない中間領域振幅(例えば1×10-5m)でも、技術発展に
より簡易な計測方法が要請される様になってきた。例え
ば、周波数10KHz程度の高周波用スピーカー面は、薄
い金属膜で構成され、音声出力の性能は、その膜の材
質、厚さ及び張力等に依存するが、それらを適切に測定
することは困難である。そのため、実際には電気信号に
対する膜の振動振幅を計測するしか方法が無いのが実情
であり、通常この振幅は10μm程度(1×10-5m)である
ため、上述の様に、この程度の振幅を簡易に測定するこ
とは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、開発されて
いなかった領域の振動振幅を簡易な方法で測定する様に
した振動振幅計測法及び装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、所定領域の振動振幅計測法が開発されず、且
つ、従来領域のものでも高価、複雑であった課題に鑑
み、振動面と略平行に反射鏡を固定し、該反射鏡の外側
に入光部と出光部を夫々設け、入光部から振動面にレー
ザー光を傾斜入射させ、振動面と反射鏡の間で多重反射
したレーザー光のビーム広がりを出光部で検出し、ビー
ム広がりから振幅を算定することによって、計測対象の
振動面に反射鏡を対向配置すると共に、レーザー光の照
射受光装置を備えた簡易な計測装置で、振動面に計測装
置が非接触で測定したレーザー光のビーム面積から演算
して、振幅を安価、簡易、容易に計測する様にして、上
記課題を解決する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。本発明の振動振幅計測法の実施例と
して、図2に示す様に、計測対象の振動面2がスピーカ
ー面である場合を説明する。スピーカー1の円形の振動
面(振動板、振動膜)2は、その周辺が固定され、中央
部5を中心とした全体が逆方向(上下両方向)に円弧状
に撓んで振動するものであり、本発明による振動振幅の
計測個所は円弧状のどの位置でも可能である。即ち、ス
ピーカー1の振動面2の周縁3は円形の枠体4に固定さ
れ、中央部5が大きな振幅で、周辺部6が小さな振幅で
上下に振動し、振動時に振動面2は上下両方向に繰り返
して円弧状となる。
【0007】そして、この円弧状の振動面2の断面は、
本発明では上下両面での所定距離の反射を利用している
ために、振動面2の周辺部6は傾斜部P1、中央部5は平
坦部P2に近似する。この傾斜部P1及び平坦部P2は、測定
中心(多重反射の中間反射地点)の円弧面の接線と略一
致(近似)し、本発明でのレーザー光反射の基準面とな
る。
【0008】〔基本的な装置構成〕本発明の振動振幅計
測装置は、図1に示す様に、静止状態の振動面2と平行
に、レーザー光Rを複数回反射可能な所定面積を有する
反射鏡7を、対向状態で取付固定し、反射鏡7の外側
(横側)にレーザー光Rの入光部8と出光部9を夫々設
けている。そして、入光部8に適宜微小面積のビーム直
径Siのレーザー光Rの照射装置10を備えると共に、出光
部9に多重反射したレーザー光Rのビーム直径Soを検出
する受光装置11を備えている。上記照射装置10は、振動
面2に対して入射角θを有する様に、レーザー光Rが傾
斜入射する様に配置し、受光装置11は振動面2と反射鏡
7で多重反射して出光するレーザー光Rを受光可能な位
置、方向に配置している。又、受光装置11に連結させて
演算装置12を別途設置し、照射装置10から照射されるレ
ーザー光Rのビーム直径Siと受光したレーザー光Rのビ
ーム直径Soのビーム広がりを、演算装置12で比較し、振
幅aを算定する様にしている。
【0009】尚、反射鏡7、入光部8、出光部9等は、
別々に設置することも可能だが、基板の中央下面に反射
鏡7を取付けたり、当該下面に反射可能な物質を塗布す
る方法があるが、レーザー光Rを反射出来れば、その他
の形式でも良い。例えば、入光部8、出光部9は反射鏡
7周囲の基板に開口部を設け、レーザー光Rを透通可能
にしたり、入光部8、出光部9に備えた照射装置10、受
光装置11は基板に取付ける様に、全体を一体化しても良
い。上記構成は、一例であって、本発明の振動振幅計測
が可能であれば、各種構成部材の配置は自在である。
【0010】尚、振動面2と反射鏡7を平行に固定する
ことを基本要件としているが、両者は略平行であれば振
幅計測可能であり、仮に完全な平行状態で無い場合に
は、レーザー光Rの出光位置が若干変化する。又、実施
例では、振動面2をスピーカー面として説明したが、ス
ピーカー面の様にレーザー光Rを反射するもの(鏡面
他)であれば、本発明を実施出来、又測定対象の振幅領
域として中間領域振幅を説明したが、広範囲な振幅測定
にも適用出来る。
【0011】〔基本的な計測原理と方法〕以下、上記の
振動振幅計測装置を使用して振幅計測する原理と方法
(2種類)を説明する。図3、4はレーザー光Rが振動
面2の傾斜部P1で多重反射する場合を示し、図7は平坦
部P2で多重反射する場合を示し、図9は照射装置10から
照射されるレーザー光Rのビーム直径Siと受光装置11で
検出したレーザー光Rのビーム直径Soを示し、両者のビ
ーム直径Si、ビーム直径Soの広がり比較で振幅aを算定
する。
【0012】先ず、入光部8から振動面2にビーム直径
Siのレーザー光Rを傾斜入射させることにより、上下動
及び傾斜角度変動している振動面2でレーザー光Rは反
射し、その反射時に振動面2の変位に応じて反射位置及
び反射角度が変化する。振動面2で特定方向、方位に反
射したレーザー光Rは反射鏡7で反射し、再度振動面2
に入射し、かかる振動面2と反射鏡7の間における反射
が複数回繰り返され、多重反射して方向変化したレーザ
ー光Rは、そのビーム直径が〔ビーム直径Siからビーム
直径Soに〕順次拡大する。そして、出光部9から出光し
たレーザー光Rのビーム直径Soを受光装置11で検出し、
入光時のレーザー光Rのビーム直径Siと出光時のビーム
直径Soの差であるビーム広がり(広がり幅W)の比較か
ら振幅aを算定する。尚、振幅算定に際しては、振動面
2と反射鏡7間での反射回数、2面間距離、入光(出
光)から検出までの距離などが関係している。
【0013】〔具体的な計測原理と方法の1(傾斜部P
1)〕図3〜6で示される傾斜部P1における反射状態並
びにビーム広がり状態を具体的に説明する。図3などで
は、3種類の振動面2で反射する状態を示しているが、
振動面2に入射されるレーザー光Rの速度は非常に速い
ために、振動面2が常時振動していても、振動面2に入
射されるレーザー光Rと、反射鏡7で反射して振動面2
に再度入射するレーザー光Rは、同一状態の振動面2に
入射することになる(尚、この関係は平坦部P2の場合で
も同様である。)。例えば、振動面2の上動時(図面
中、SUの場合)にレーザー光Rが入射した時には、振動
面2及び反射鏡7で反射したレーザー光Rも上動状態の
振動面2に再度入射することになる。
【0014】そして、傾斜部P1における反射において
は、図3に示す様に、振動面2に入射後、反射したレー
ザー光Rの反射方向は、振動面2が上動時か、中間時
か、下動時かで、或いは、レーザー光Rの反射方向が決
定される振動面2の傾斜角度に応じて、変化する。即
ち、上動時の振動面2(以下、上面SUと称する)と下動
時の振動面2(以下、下面SDと称する)で反射の度に、
その方向が、中間水平時の振動面2(非振動時静止面と
同等で、以下、静止面SSと称する)の反射に対して、僅
かながら逆方向に広がっていく。具体的には、図3に示
す様に、上面SUでの反射は静止面SSの法線に近づき、下
面での反射は静止面SSの法線から離れて、振動面2の位
置、状態に応じて両方向に拡大反射し、結果的に細いレ
ーザー光Rのビーム直径Siが太く広がる。尚、ビーム直
径Siがビーム直径Soに広がる状態の説明を法線の関係で
説明したが、3種類の反射光RO(SU、SS、SD)の状態か
らも明瞭である。そして、この広がり角度から振動の振
れ角度、すなわち振幅aが推定できる。
【0015】図6は、同一入射角の入射光RIに比して、
振動面2の状態により反射光ROの方向が変動する状態を
示し、図中、破線は静止面SS、静止面SSでの反射光RO
(SS)を、一点鎖線は静止面SSの法線を夫々示し、実線
は、入射光RI上面SU、上面SUでの反射光RO(SU)を、二
点鎖線は上面SUの法線を夫々示している。そして、傾斜
部P1における振動の振れ角度(静止面SSに対する上面SU
の角度)をδとすれば、それによる反射光ROの振れ角度
(静止面SSでの反射角度に対する上面SUでの反射角度の
変動角度)は2δとなる。尚、図5は振動面2の状態に
よる反射方向を示す図であり、(a)は静止面SSでの反
射状態を、(b)は上面SUでの反射状態を示し、図6は
図5の2状態を同時に表示したものである。更に、図中
表示について補足説明すると、静止面SSへの入射角をθ
Sとすれば、静止面SSに対する上面SUの振れ角度がδの
時には、上面SUでの入射角θUはθS−δとなる。又、
図3において、入射光RIの反射位置は振動面2の上下位
置に応じて変化することも勿論で図中には表示している
が、上下変動位置は本来小さいため、後述の振幅aの計
算式からは除外している。
【0016】尚、振動面2は傾斜変動するために、上面
SU又は下面SDで反射光RO(SU、SD)の方向変動があるこ
とに対して、静止面SSでは方向変化がなく、その反射光
RO(SS)は入射光RIの角度がそのまま維持され、その結
果、上面SU及び下面SDでは振動面2で角度が広がる方向
になる。そして、振動面2での反射後に入射する反射鏡
7では、例えば上記3角度は夫夫、同一角度が維持さ
れ、更に進行方向側で広がり度合が増加する。この関係
を明瞭に示すために、反射鏡7での反射を鏡面に対称に
伸ばしたレーザービームの広がり方を図4に示してい
る。上記の様に、振動面2での1回反射の度に、一方側
で2δ、両側で4δの角度広がりが生じるので、振動面
2におけるn回の反射後には4nδの広がり角度とな
る。
【0017】〔振幅算定方法〕上述の様に、振動面2で
レーザー光Rの進行方向が角度拡大し、反射鏡7での反
射を含む進行で増大するビーム直径Siの広がりを、受光
装置11で検出した結果から、振幅aを算定する方法を以
下、説明する。さて、図2に示す様に、スピーカー1中
心部での上動側または下動側への一方側の振動振幅を
a、直径を2rs 、半径をrs とすれば、a/rs =ta
n δの関係から、平均振れ角度<δ>は、 <δ> = a/rs (1) となる。振動面2でのn回反射後の広がり角度は4nδ
で、n回反射後の最終的な広がり振れ角度△vib は△
vib =4n<δ>であるから、出光部9から距離R(図
示せず)だけ離れた測定位置でのレーザービームの広が
り幅(径)Wは、 W=△vib ×R=4naR/rs (2) (上記(1)式代入)となる。従って、測定位置までの
距離R、半径rs は予め設定、測定された値であり、且
つ、反射回数nは入光部8からの入光角度、面間距離、
反射鏡7の面積(幅)で規定、算定されるから、広がり
幅Wの観測値から振動振幅aを求めることが出来る。例
えば、ここで対象としたa=10μm 、rs =5mm に対し
て、R=1m、n=4とすれば、レーザー光Rの広がり幅
W=32mmとなり、この検出は肉眼観察でも容易である。
【0018】尚、上記の算定方法において、平均振れ角
度<δ>の算定は、周辺部6から中央部5まで同一率で
ある場合として算定している。しかし、図1に示す様
に、振動面2がスピーカー面の様に、中央部5が平坦部
P2となる場合には、中央部5が振動状態における同一率
の円弧面にならないために、平均振れ角度<δ>の算定
に使用する半径rs の値が小さくなり、その結果、平均
振れ角度<δ>は大きくなく、この様な場合には、レー
ザー光Rの広がり幅Wは上記の値よりは大きくなる。
【0019】〔多重反射の有効性〕本発明の振幅計測法
では、振動面2(と反射鏡7)での多重反射を利用し
て、レーザー光Rの入光ビーム直径Siが出光ビーム直径
Soに増大することの検出の容易化(例えば、肉眼観察)
を図ったが、その容易化の検証式は次の通りである。即
ち、1回反射n=1の時のビーム直径Siの広がり幅Wo
は、上記(2)式から、 Wo=4aR/rs (3) n回反射の時の最終の広がり幅Wは、 W=4naR/rs (4) であり、n=1の単一反射に対する任意のnのときのビ
−ム広がり比、すなわちビ−ムの拡大率W/Woは上記
(3)(4)式から明らかな様に次式となる。 W/Wo=n (5) これが、本発明の振幅計測方法の多重反射による検出感
度の高感度化の基本である。
【0020】〔阻害要因の検討〕本発明ではレーザー光
Rの広がり幅W、Woを検出して振幅算定しているが、レ
ーザービーム自身も多少の広がり特性を有していること
が問題となる。しかしながら、レーザービーム自身が広
がり角度△laser を有するとしても、実際に検出(観
測)される広がり角度△は、△=△vib +△laser とな
る一方、振動面2を静止状態と成した静止面SSだけでの
広がり角度△laser も別途検出できる。従って、振動に
よる広がり角度△vib を区別して検出できる。
【0021】〔具体的な計測原理と方法の2(平坦部P
2)〕上記計測法では、振動面2の傾斜部P1による角度
変更を伴う多重反射でビーム直径Siが広がることを検出
して振幅aを算定したが、振動面2の平坦部P2による平
行拡大を伴う多重反射でビーム直径Siが広がることを検
出して振幅aを算定しても良い。即ち、平坦部P2の場合
の基本原理は図7に示す様な多重反射を利用して、振動
によるレーザー光Rのビーム直径Siの広がったビーム直
径Soを観測するものである。図に示す様に、振動面2直
上に平行に反射鏡7を置いて、振動面2の法線と入射角
θとなる方向から細幅のレーザー光Rを入射させ、入射
点の上下位置相違から、反射光ROは同一角度であるが、
特定距離(図中、広がり幅Wo、Aの幅)を有した平行方
向に反射する。この広がり幅Woを有した光束(平行光線
束)は反射鏡7で反射後、振動面2に再度入射し、この
2回目での反射時にも反射面である振動面2の位置に応
じて平行離間距離が増幅(図中2Aの幅)し、かかる両
面間で多重反射したレーザー光Rを受光装置11の受光素
子で検出する。即ち、入光部8から入光する細幅のビー
ム直径Siのレーザー光Rは、振動面2の振幅aの大きさ
によって(応じて)、そのビ−ム幅がビーム直径Soに拡
大する。
【0022】〔振幅算定方法〕本方法の原理は、振動振
幅を、入光するビーム直径Siから出光するビーム直径So
への拡大の様子から、推定するもので、この様子は図7
に示した通りである。尚、実際のレーザー光Rは有限の
幅を有するが、ここでは説明簡単化のため、それを無限
小とし、ビームの広がり幅(角度)も0としている。
又、図8に示す様に、振動面2が静止していれば、振動
面2と反射鏡7で多重反射しても、ビーム直径Siが拡大
することはない。しかし、図7に示す様に、振動面2が
振幅aで振動していれば、入射点が上面SU、静止面SS、
下面SDの位置で反射し、その反射点における上下位置は
変動し、平行な同一方向に反射するため、レーザー光R
のビーム広がり幅Wo、Wは反射を繰り返す度に広がる。
1回反射によるビームの広がり幅Woは、 Wo =4asin θ (6) となる。そして、広がり幅Woの測定から振幅a=Wo/4
sin θが求められる。しかし、実際には振幅a≒10μm
(かつsin θ<1)であるから、1回の反射による広が
り幅Woは最大でも40μmで、その測定はかなり困難であ
る。
【0023】尚、広がり幅Woを求める計算式は、一度に
計算不可であるために2段階で計算する。図7の欄外及
び図中に示す様に、変数A=2a/ cosθを先ず求め、
広がり幅Woは、Wo=Asin2θであるので、変数Aを上記
式に代入すると、Wo=2a/ cosθ×sin2θとなり、数
学公式sin2θ=2sin θ×cos θであるため、これらを
代入すると、上記(6)式のWo=4asin θとなる。
【0024】そこで、1回反射では測定困難であるため
に、図示の様にレーザー光Rをn回反射させて、これに
よる広がり拡大を利用する方法を提案する。ここに、図
8に示す様に、Lは反射鏡7面に対応した領域の振動面
2の長さを、dは振動面2と反射鏡7の面間距離を表
す。反射回数nは振動面長さLと面間距離d、入射角度
θで決定され、1回の反射に要する振動面長さLは2d
tan θであるので、n=L/2dtan θとなる一方、広
がり幅WはWo×nで上記(6)式から4asin θ×nで
あるので、代入すると、W=4asin θ×L/2dtan
θとなり、数学公式sin θ/tan θ= cosθであるた
め、W=4aL/2d× cosθ=2aL cosθ/dとな
る。
【0025】即ち、最終的な広がり幅Wは簡単な幾何光
学から次の様に求められる。 W=2aL cosθ/d (7) 上記広がり幅Wの計算式において、振動面長さL、面間
距離d、入射角度θは、予め設定した値であるから、広
がり幅Wの測定値から、振動振幅a=Wd/2L cosθ
が求められる。
【0026】〔多重反射の有効性〕又、本発明では、多
重反射で感度上昇、測定容易化を図っており、その検証
を以下、行う。n回反射させると1回の時より、W/Wo
倍だけ拡大されるので、上記(6)(7)式から、 W/Wo =(2aL cosθ/d)/4asin θ= 2a
L cosθ/d4asin θ 数学公式 cosθ/sin θ=1/tan θであるから、 W/Wo = L/(2dtan θ) (8) となる。この拡大率W/Wo、即ち、レーザービームの広
がり幅Wを大きくして、測定を容易にするためには、振
動面長さLを大きく、面間距離dと入射角度θを小さく
すればよいことが判る。例えば、a=10μm、rs =5m
m に対して、L=2mm 、d=0 .5mm 、θ=π/18とす
れば、W/Wo=11. 34、W=78. 8 となって、この測定
は低倍率の顕微鏡によって容易に行われる。
【0027】
【発明の効果】要するに本発明は、計測対象の振動面2
と略平行に反射鏡7を取付け、該反射鏡7の外側に入光
部8と出光部9を夫々設けたので、簡易な装置を簡単に
設置することが出来、又入光部8から振動面2にレーザ
ー光Rを傾斜入射させる様にしたので、振動面2と反射
鏡7でレーザー光Rは多重反射してレーザー光Rのビー
ム直径Siは振幅aに応じて広がり、又振動面2と反射鏡
7の間で多重反射したレーザー光Rのビーム広がりを出
光部9で検出し、ビーム広がりから振動面2の振幅aを
算定する様にしたので、振幅aに比例して広がったビー
ム直径Soから極めて容易に振幅aを測定することが出来
る。
【0028】又、振動面2が傾斜部P1と平坦部P2を有す
る場合に、傾斜部P1と略平行に反射鏡7を取付け、出光
部9から所定距離離れた位置でレーザー光Rを検出する
様にしたので、多重反射で広がったビーム直径Soから振
幅算定する際に、出光部9から測定位置までの距離Rか
ら振幅aを容易に算定することが出来、又所望のビーム
直径の位置で測定が可能となる。又、振動面2が平坦部
P2である場合に、又は平坦部P2を有する場合に、平坦部
P2と略平行に反射鏡7を取付け、出光部9の近傍でレー
ザー光Rを検出する様にしたので、多重反射によるビー
ム直径Soの広がりによる周辺希釈化は、傾斜部P1による
ものより、比較的少なく、広がり度合を明瞭に測定し、
正確な振幅aを算定することが出来る。
【0029】又、計測対象の振動面2に反射鏡7を平行
に取付けたので、多重反射したレーザー光Rの出光位置
が特定されるために、受光装置11の受光素子の配置位置
が決定され、測定機器の配置を容易に行うことが出来る
等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動振幅計測装置の概略配置であ
る。
【図2】本発明の計測方法による振幅計測対象の一例で
あるスピーカーの模式断面図である。
【図3】傾斜面における多重反射状態を示す図である。
【図4】図3の多重反射によるレーザー光の広がり状態
を、反射状態とその直線変換状態で示した図である。
【図5】入射光と反射光の反射状態を示す図であって、
(a)は水平面での反射状態を、(b)は傾斜面での反
射状態を示す図である。
【図6】同一入射角度の入射光が水平面と傾斜面で反射
する状態を示し、傾斜面の傾斜角度の2倍の角度で反射
光の角度が変化する状態を示す図である。
【図7】水平面における多重反射状態を示す図である。
【図8】水平面における多重反射時の振幅計算基準を説
明する図である。
【図9】入光時(非振動時)と振動時の受光したビーム
直径(広がり)を説明する図で、併せて強度分布を示す
図である。
【符号の説明】
2 振動面 7 反射鏡 8 入光部 9 出光部 10 照射装置 11 受光装置 12 演算装置 a 振幅 P1 傾斜部 P2 平坦部 R レーザー光 Si ビーム直径 So ビーム直径

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象の振動面と略平行に反射鏡を取
    付け、該反射鏡の外側に入光部と出光部を夫々設け、 入光部から振動面にレーザー光を傾斜入射させ、 振動面と反射鏡の間で多重反射したレーザー光のビーム
    広がりを出光部で検出し、 ビーム広がりから振動面の振幅を算定する様にした、こ
    とを特徴とする振動振幅計測法。
  2. 【請求項2】 振動面が傾斜部と平坦部を有する場合
    に、傾斜部と略平行に反射鏡を取付け、出光部から所定
    距離離れた位置でレーザー光を検出する様にしたことを
    特徴とする請求項1記載の振動振幅計測法。
  3. 【請求項3】 振動面が平坦部である場合に、又は平坦
    部を有する場合に、平坦部と略平行に反射鏡を取付け、
    出光部の近傍でレーザー光を検出する様にしたことを特
    徴とする請求項1記載の振動振幅計測法。
  4. 【請求項4】 振動面に反射鏡を平行に取付けたことを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の振動振幅計測法。
  5. 【請求項5】 計測対象の振動面と略平行に反射鏡を取
    付け、該反射鏡の外側に入光部と出光部を夫々設け、 入光部にレーザー光の照射装置を備えると共に、出光部
    に多重反射したレーザー光の受光装置を備え、 照射されるレーザー光のビーム直径と受光したレーザー
    光のビーム直径を比較し、そのビーム広がりから振動面
    の振幅を算定する演算装置を備えた、ことを特徴とする
    振動振幅計測装置。
  6. 【請求項6】 振動面に反射鏡を平行に取付けたことを
    特徴とする請求項5記載の振動振幅計測装置。
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