JP2001107925A - 伸縮機構およびこれを利用する軽車両 - Google Patents

伸縮機構およびこれを利用する軽車両

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JP2001107925A
JP2001107925A JP29030599A JP29030599A JP2001107925A JP 2001107925 A JP2001107925 A JP 2001107925A JP 29030599 A JP29030599 A JP 29030599A JP 29030599 A JP29030599 A JP 29030599A JP 2001107925 A JP2001107925 A JP 2001107925A
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inner pipe
frame
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walking
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JP29030599A
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Yasunori Hara
安徳 原
Tsunetaro Ito
恒太郎 伊藤
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Takano Co Ltd
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Takano Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観の向上と固定の確実性の向上を図る。 【解決手段】 摺動可能に嵌合された外パイプ90およ
び内パイプ91を有する伸縮機構15において、外パイ
プ90の内外を連通すると共に雌ねじ部108が形成さ
れた外孔109と、内パイプ91の内外を連通する複数
の内孔93と、外孔109に螺合すると共に内孔93を
貫通して、尚かつ先端が内パイプ91の内周面を押圧す
る操作ねじ92とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摺動可能に嵌合さ
れた外パイプおよび内パイプを有する伸縮機構およびこ
れを利用する軽車両に関する。更に詳述すると、本発明
は、老人や身体の不自由な人の歩行を補助するいわゆる
歩行補助車のハンドルの昇降用に好適な伸縮機構および
これを利用する軽車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の伸縮機構200として
は、図6に示すように、外パイプ201に形成した雌ね
じ部に外側から操作ねじ202を螺合して内パイプ20
3を押圧して固定するものが知られている。この伸縮機
構200では、操作ねじ202を緩めることにより外パ
イプ201と内パイプ203とを摺動可能にして長さを
調節する。そして、長さを調節してから操作ねじ202
を締めて内パイプ203を外パイプ201に押圧するこ
とにより固定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た伸縮機構200では、操作ねじ202の先端部が内パ
イプ203の外面に直接当接して押圧するので、内パイ
プ203の外面に傷が付くことがある。このため、内パ
イプ203を伸ばしたときに傷が外部に露出して見栄え
が悪くなることがある。しかも、操作ねじ202が僅か
に弛んでいると、内パイプ203が意に反して摺動可能
になってしまう。特に内パイプ203が荷重を伸縮方向
に荷重を支持している場合は、操作ねじ202の弛みに
よって内パイプ203が不用意に摺動してしまうことが
ある。
【0004】そこで、本発明は、外観と固定の確実性を
向上できる伸縮機構およびこれを利用する軽車両を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、摺動可能に嵌合された外パ
イプおよび内パイプを有する伸縮機構において、外パイ
プの内外を連通すると共に雌ねじ部が形成された外孔
と、内パイプの内外を連通する複数の内孔と、外孔に螺
合すると共に内孔を貫通して、尚かつ先端が内パイプの
内周面を押圧する操作ねじとを備えるようにしている。
【0006】したがって、操作ねじの先端が内パイプの
内周面に当接するので、内パイプの操作ねじとの接触部
分に傷が付いても外部に露出することはなく見栄えの低
下を防止することができる。このため、操作ねじが内パ
イプの外周面を押圧することにより傷が露出され得る場
合に比べて、外観を向上することができる。
【0007】また、操作ねじが内パイプの内孔を貫通し
ているので、伸縮機構の振動などにより操作ねじが弛ん
でも内パイプが摺動することは無く固定の確実性を向上
することができる。
【0008】さらに、内パイプに複数の内孔を形成して
いるので、伸縮機構の長さを段階的に変更することがで
きる。このため、無段階に伸縮可能な伸縮機構を使用す
る場合に比べて、複数の伸縮機構の長さを容易に一致さ
せることができる。
【0009】そして、請求項2記載の軽車両は、請求項
1記載の伸縮機構を有するようにしている。したがっ
て、この軽車両の長さを調整可能にする部分に伸縮機構
を適用することができるので、軽車両の外観と当該部分
の固定の確実性を向上することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1に本発明の伸縮機構15の一実施形態
を示す。この伸縮機構15は、摺動可能に嵌合された外
パイプ90および内パイプ91を有するものである。そ
して、この伸縮機構15は、外パイプ90の内外を連通
すると共に雌ねじ部108が形成された外孔109と、
内パイプ91の内外を連通する複数の内孔93と、外孔
109に螺合すると共に内孔93を貫通する操作ねじ9
2とを備えている。そして、操作ねじ92の先端が内パ
イプ91の内周面を押圧するようにしている。このた
め、操作ねじ92の先端が内パイプ91の内周面に当接
するので、内パイプ91の操作ねじ92との接触部分に
傷が付いても外部に露出せず外観の向上を図ることがで
きる。また、操作ねじ92が内パイプ91の内孔93を
貫通しているので、伸縮機構15の振動などにより操作
ねじ92が弛んでも内パイプ91が摺動することは無く
固定の確実性を向上することができる。さらに、内パイ
プ91に複数の内孔93を形成しているので、伸縮機構
15の長さを段階的に変更することができ、複数の伸縮
機構15を使用する場合に各伸縮機構15の長さを容易
に一致させることができる。
【0012】そして、この伸縮機構15は各種の装置や
構造物などに搭載することができる。その一例として、
伸縮機構15を軽車両に備えることができる。この場
合、軽車両の長さを調整可能にする部分に伸縮機構15
を使用することができるので、軽車両の外観と当該部分
の固定の確実性を向上することができる。
【0013】ここで、図2〜図5に本発明の操作レバー
装置9を軽車両である歩行補助車1に適用したときの一
実施形態を示す。本明細書中で「歩行補助車」とは、少
なくともフレーム3,5とキャスタ2,4とハンドル7
とを備えて特に老人や身体の不自由な人の歩行を介助し
て容易に歩行できるようにするものを総括しており、い
わゆる歩行車や歩行訓練器やシルバーカー等を全て含む
概念としている。
【0014】この歩行補助車1は、前側キャスタ2によ
り支持される第1のフレーム3と後側キャスタ4により
支持される第2のフレーム5とを有すると共に、各フレ
ーム3,5を連結軸6によって互いに折り畳み可能に連
結したものである。すなわち、この歩行補助車1は、図
2及び図3に示すように各フレーム3,5を互いに折り
畳み可能にX字状に連結したXクロスタイプの脚を備え
ている。また、この歩行補助車1は、第1のフレーム3
に取付けられ斜後上方へ延びる内パイプであるハンドル
支持フレーム91の上端に後ろ向きに突出するように設
けられたハンドル7と、左右のハンドル7の前側を結ぶ
ように前方へ向けて突出するように張り渡された背凭れ
ベルト8と、ハンドル7の下に設けられたブレーキ操作
装置9と、第2のフレーム5に取り付けられた引き起こ
し可能な座10とを備えている。また、前側キャスタ2
と後側キャスタ4は、いずれも左右の第1及び第2のフ
レーム3,5の下端にそれぞれ設けられている。
【0015】第1のフレーム3は、図4に示すように左
右両側に配置された縦パイプ部12,12と、各縦パイ
プ部12,12同士を連結する水平な2本の横パイプ部
13,14と、各縦パイプ部12に設けられてハンドル
7・ハンドル支持フレーム91を昇降可能に支持する昇
降部15とを備えている。各縦パイプ部12は、上部が
後方に曲がった形状で、その先端部に連結軸6が取り付
けられている。また、各縦パイプ部12の下端は、使用
時に鉛直方向となるように僅かに曲げられ、旋回軸CF
が鉛直方向となるように前側キャスタ2が取り付けられ
ている。
【0016】図3及び図1に示すように、伸縮機構15
の外パイプ90は、第1のフレーム3の縦パイプ部12
に溶接などにより一体化されている。この外パイプ90
に形成された外孔109には、ナットから成る雌ねじ部
108が溶接などにより一体化されている。さらに、内
パイプ91の上端にハンドル7が形成されている。ま
た、操作ねじ92には、回転操作を容易にするための操
作摘み110が形成されている。
【0017】そして、操作ねじ92を緩めて内パイプ9
1から外すことにより、内パイプ91を摺動可能にして
昇降することができる。また、いずれかの内孔93を操
作ねじ92の先端位置に合わせるように内パイプ91を
昇降させて操作ねじ92を内パイプ91の内孔93に貫
通させる。そして、内パイプ91の内周面を外パイプ9
0に向けて押圧するよう締め付けることにより、内パイ
プ91の位置を固定することができる。これにより、ハ
ンドル7を使用者の身長に合わせて適した高さに調整す
ることができる。ここで、内パイプ91に複数の内孔9
3を形成しているので、ハンドル7の高さを段階的に変
更することができ、左右の伸縮機構15,15により各
々支持されるハンドル7,7の高さを容易に一致させる
ことができる。
【0018】また、第2のフレーム5は、例えば1本の
パイプをほぼコ字形状に折り曲げて形成されており、左
右両側に配置される縦パイプ部16,16と、各縦パイ
プ部16,16の上端部を結ぶ横パイプ部17とを備え
ている。各縦パイプ部16は、前半部が水平で、後半部
が急な角度の傾斜となるように折り曲げられている。各
縦パイプ部16の下端には、後側キャスタ4が取り付け
られている。第1のフレーム3と第2のフレーム5と
は、左右それぞれ幅方向を回転中心とする例えばボルト
から成る連結軸6により回転可能に連結されている。
【0019】この歩行補助車1は、第1のフレーム3と
第2のフレーム5とを折り畳んだときに第1のフレーム
3と第2のフレーム5とを連結して自立可能にする閉脚
固定手段11を備えている。また、第1のフレーム3と
第2のフレーム5とを折り畳んで閉じたときに、前側キ
ャスタ2をキャスタ旋回軸CFよりも前方へ車輪中心W
Fが配置される位置に旋回させた状態で固定可能な逆向
き固定手段34を備えるようにしている。このため、歩
行補助車1の不使用時に第1のフレーム3と第2のフレ
ーム5とを折り畳むと、図3に示すように閉脚固定手段
11により各フレーム3,5が閉じた状態で固定される
と共に、前後の車輪の接地間隔(WF,WRの間隔)X
がヨークの前向きにより前輪が後向きになるときの間隔
より広くかつ前輪の高さが下がらないので車体が前傾す
るのを防ぎ得るので、歩行補助車1を閉じたまま自立さ
せることができる。よって、歩行補助車1を不使用時に
横にしたり壁等に立てかけることなく僅かな広さの場所
に自立させて放置できるのでより便利になる。
【0020】本実施形態では、前側キャスタ2は旋回可
能であり逆向き固定手段34により前側に向けて固定可
能にしている。ここでの逆向き固定手段34は、図3に
示すように旋回可能なキャスタ本体35に形成された自
立用ロック凹部107と、第1のフレーム3に旋回不能
に取り付けられたロック部材51とを有しており、ロッ
ク部材51が自立用ロック凹部107に嵌合することに
より前側キャスタ2が前側に向いて旋回不能に固定され
るようにしている。また、後側キャスタ4は後側に向け
て固定されている。
【0021】閉脚固定手段11は、図2及び図3に示す
ように、第1のフレーム3に取り付けられた係合機構1
8と、第2のフレーム5に取り付けられたアーム19と
を備えている。係合機構18は例えばボールプランジャ
で構成され、第1のフレーム3の縦パイプ部12の上部
の両側部に設けられたサイドカバー20(図3に仮想線
で示す)に取り付けられている。この係合機構18は、
歩行補助車1の幅方向に摺動可能な突起部21と、該突
起部21を歩行補助車1の幅方向内側に向けて押圧する
圧縮コイルばね(図示省略)とを備えている。
【0022】係合機構18に係合可能なアーム19は、
第2のフレーム5の縦パイプ部16にねじ止めされてい
る。このアーム19の先端部には、各フレーム3,5の
閉脚時に係合機構18の突起部21に係合する凹部23
が形成されている。このため、歩行補助車1の不使用時
に第1のフレーム3と第2のフレーム5とを折り畳む
と、図2に示すようにアーム19の凹部23が係合機構
18の突起部21に係合して付勢ばねにより固定される
ので、各フレーム3,5を閉じた状態に維持することが
できる。また、各フレーム3,5を拡げるときは、付勢
ばねに抗して各フレーム3,5を拡げるように力を加え
れば良い。よって、各フレーム3,5の閉脚状態の維持
およびその解除をワンタッチ操作で行うことができるの
で、良好な操作性を得ることができる。
【0023】さらに、この歩行補助車1は、第1のフレ
ーム3と第2のフレーム5とを開いた使用状態にあると
きに第1のフレーム3と第2のフレーム5とを連結して
互いの関係を固定する開脚固定手段24を備えている。
このため、フレーム3,5を開いて使用状態に固定され
るので、歩行補助車1の使用時に例えば前側キャスタ2
が障害物にぶつかったときに歩行補助車1が不用意に畳
まれてしまうことを防止できる。
【0024】開脚固定手段24は、座10の下側に取り
付けられた解放レバー25を備えている。この解放レバ
ー25は、座10よりも外側に突出した形状で、開脚固
定手段24を解放操作可能な位置と座10を引き起こし
ても干渉しない位置との間で回転可能なものとしてい
る。
【0025】この開脚固定手段24は、図示していない
が第2のフレーム5の横パイプ部17に取り付けられた
爪部と、該爪部を付勢する捩りコイルばねとを備え、爪
部が第1のフレーム3の上側の横パイプ部(以下、ロッ
クパイプ部という)13に向けて付勢され係合可能とさ
れている。
【0026】解放レバー25は爪部に対して回転可能に
取り付けられている。このため、解放レバー25を引き
上げることにより、爪部を上方に回転させてロックパイ
プ部13から外してフレーム3,5の開脚状態を解除す
ることができる。ここで、解放レバー25を引き上げる
動作は第2のフレーム5の横パイプ部17を持ち上げる
ことになるので、そのまま続けて連結軸6を中心に各フ
レーム3,5を畳むことができ、開脚状態の解除と折り
畳み操作があたかもワンタッチ操作できるようになる。
【0027】また、開脚状態の時に座10を引き起こす
と、座10の後端が図示していない付勢ばねに抗して解
放レバー25を押し下げる。これにより、解放レバー2
5が座10に干渉しない位置に退避するので、座10を
引き起こすことができる。
【0028】座10は、いずれか一方のフレーム、例え
ば第2のフレーム5に回転可能に支持されている。そし
て、座10が第2のフレーム5の横パイプ部17から外
れないように、開脚固定手段24の両側方に座10を回
転可能に挟み付ける挟持部材32が取り付けられてい
る。
【0029】座10は、図示してないが着座のための水
平位置と歩行のために引き起こした退避位置との間で回
転可能に取り付けられている。
【0030】旋回可能な前側キャスタ2は、図2及び図
3に示すようにキャスタ本体35と、該キャスタ本体3
5と第1のフレーム3の縦パイプ部12を連結する連結
部36と、前側キャスタ2を歩行補助車1の前後方向に
向けて固定可能な直進固定手段106とを備えている。
【0031】直進固定手段106は、前側キャスタ2を
歩行補助車1の前後方向に向けて固定可能にするもので
あり、旋回可能なキャスタ本体35に形成された各ロッ
ク凹部52,107と、第1のフレーム3に旋回不能に
取り付けられたロック部材51とを有しており、ロック
部材51がいずれかのロック凹部52,107に嵌合す
ることにより前側キャスタ2が前後方向に向いて旋回不
能に固定されるようにしている。したがって、後側キャ
スタ4は前後方向を向いて固定されていることから、全
キャスタ2,4を前後方向に向けて固定することができ
るので、歩行補助車1の直進性を確保することができ
る。すなわち、傾斜面を傾斜方向以外に歩行するときに
は、キャスタ2,4が旋回可能であると車輪が下方を向
き易く真っ直ぐ歩き難いが、全キャスタ2,4の前後方
向への固定により車輪の旋回を防止して歩き易さを確保
できる。
【0032】ロック凹部52,107はヨークの前後部
に形成されると共に、ロック部材51は車輪が前後方向
を向いたときに各ロック凹部52,107に嵌合する位
置に配置されている。そして、ヨークが後方に向くよう
に固定されるときにロック部材51が嵌合する凹部を直
進用ロック凹部52とし、またヨーク39が前方に向く
ように固定されるときにロック部材51が嵌合する凹部
を自立用ロック凹部107としている。ここで、ロック
部材51をいずれの凹部52,107に嵌合しても前側
キャスタ2を前後方向に向けて固定することができるの
で、歩行補助車1の直進性を確保することができる。
【0033】また、このヨーク56には、ブレーキシュ
ー65が回転可能に取り付けられている。更に、ブレー
キシュー65を遠隔操作するためのケーブル64のワイ
ヤ69が連結されている。取付部とブレーキシュー65
との間には、リターンコイルばねが設けられている。こ
のため、ワイヤ69に張力を与えない状態では、ブレー
キシュー65はリターンコイルばねによりブレーキを掛
けないように維持される。そして、ワイヤ69に張力を
与えることにより、ブレーキシュー65は張力に応じた
押圧力でタイヤを押圧してブレーキを掛ける。
【0034】一方、この歩行補助車1では、図2〜図4
に示すように第1のフレーム3に上方に延在するハンド
ル支持フレーム91が取り付けられている。そして、こ
のハンドル支持フレーム91には、前方へ向けて突出し
た背凭れベルト8と後方へ向けて突出したハンドル7と
が設けられている。これにより、ハンドル7の開放端を
後方を向いた形状に形成できるので、歩行補助車1の外
観を向上することができる。また、ハンドル7には、人
間の手の形状に合わせた所謂エルゴノミクスデザインの
グリップが嵌合されている。このため、使用者はハンド
ル7のグリップを握ることにより手との密着感を得るこ
とができ、快適な操作性を得ることができる。
【0035】ここで、図2に示すように第1のフレーム
3に取り付けられたハンドル支持フレーム91の上部に
はパイプ部分を覆うハンドルカバー70が取り付けられ
ている。そして、このハンドルカバー70に対して背凭
れベルト8とブレーキ操作装置9が取り付けられてい
る。背凭れベルト8とハンドルカバー70とは、連結部
材71により連結されている。
【0036】そして、ハンドル7の下方に設けられたブ
レーキ操作装置9は、ハンドル7に対して回転可能に取
り付けた上下方向に操作可能な操作レバー79を備え
て、該操作レバー79の操作によりブレーキ操作用のワ
イヤ69を引っ張るものである。このブレーキ操作装置
9は、ハンドル7に対して回転可能に支持されると共に
ワイヤ69が固定されるカム部材80と、操作レバー7
9を第2の方向に回転させた状態をロックするロック機
構とを有している。
【0037】さらに、ワイヤ69は後側キャスタ4のブ
レーキシュー65に連結されている。このため、操作レ
バー79の操作によりワイヤ69を引き上げるとブレー
キシュー65を作動させてブレーキを掛けることができ
る。
【0038】また、操作レバー79を中立位置から徐々
に引き上げると、第1の押圧部が第1の受け部を押圧し
て、カム部材80を回転させてワイヤ69を徐々に引き
上げる。そして、操作レバー79への外力を無くすと、
後側キャスタ4の戻りばねによりワイヤ69が引き下げ
られて操作レバー79が中立位置に戻される。
【0039】また、操作レバー79を中立位置から押し
下げると、押し下げ押圧部が押し下げ受け部を押圧し
て、カム部材80を回転させてワイヤ69を引き上げ
る。このとき、ロック機構が作動して操作レバー79が
押し下げ位置で固定される。
【0040】上述した歩行補助車1を使用する前に、伸
縮機構15を利用してハンドル7の高さを調整する。こ
のとき、操作ねじ92を緩めて内パイプ91の内孔93
から外すことにより内パイプ91を摺動可能にする。そ
して、ハンドル7が適切な高さになるように内パイプ9
1を昇降させて、内孔93を操作ねじ92の先端位置に
合わせて操作ねじ92を締めて内パイプ91およびハン
ドル7の高さを固定する。また、背凭れベルト8を予め
適した長さに設定しておく。
【0041】そして、図2に示すように各フレーム3,
5を開く。このとき、開脚固定手段24により各フレー
ム3,5が開放した状態を維持することができる。そし
て、歩行車として使用するときには、座10を退避位置
に引き起こして、この状態を挟持部材32のロック爪部
により固定する。使用者はハンドル7を把持して第2の
フレーム5の内側に入り込んで後側キャスタ4の間ある
いはその前側に位置して歩行することができる。
【0042】このとき、前側キャスタ2のロック部材5
1を外して旋回可能にしておく。これにより、歩行の方
向を容易に変更することができる。また、傾斜面を歩行
するときは、ロック部材51を操作して前側キャスタ2
を前後向きに固定する。これにより、傾斜面によって前
側キャスタ2が不用意に旋回することを防止して直進性
を確保できる。
【0043】さらに、使用者が休息するときは、座10
を水平な使用位置に戻す。これにより、使用者は着座す
ることができるようになる。
【0044】歩行補助車1を収容するときは、前側キャ
スタ2を前向きに固定する。そして、開脚固定手段24
を外して各フレーム3,5を折り畳む。この折り畳んだ
状態で閉脚固定手段11を作動させてロックする。これ
により、歩行補助車1を畳んだまま自立させることがで
きる。
【0045】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では、伸縮機構15を使用す
る軽車両を歩行補助車1にしているが、これには限られ
ず軽車両を例えばキャスタ付きのベッドやストレッチャ
などにしても良い。さらに、上述した各実施形態では伸
縮機構15を軽車両に使用しているが、これには限られ
ず伸縮する部分を有する装置や構造物の全般に適用する
ことができる。いずれの場合も内パイプ91の傷の露出
を防止して外観を向上できると共に、操作ねじ92の弛
みによる内パイプ91の不用意な摺動を防止することが
できる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の伸縮機構によれば、操作ねじの先端が内パイプ
の内周面に当接するので、内パイプの操作ねじとの接触
による傷が外部に露出することはなく外観を向上するこ
とができる。また、操作ねじが内パイプの内孔を貫通し
ているので、伸縮機構の振動などにより操作ねじが弛ん
でも内パイプが摺動することは無く固定の確実性を向上
することができる。さらに、内パイプに複数の内孔を形
成しているので、伸縮機構の長さを段階的に変更するこ
とができ、複数の伸縮機構の長さを容易に一致させるこ
とができる。
【0047】そして、請求項2記載の軽車両によれば、
請求項1記載の伸縮機構を有するようにしているので、
軽車両の外観と当該部分の固定の確実性を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伸縮機構を示す中央縦断面側面図であ
る。
【図2】本発明の伸縮機構を使用する軽車両である歩行
補助車の使用状態を示す側面図である。
【図3】歩行補助車を畳んで自立させた状態を示す側面
図である。
【図4】歩行補助車の使用状態を示す正面図である。
【図5】伸縮機構及び閉脚固定手段を示す側面図であ
る。
【図6】従来の伸縮機構を示す中央縦断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 歩行補助車(軽車両) 15 伸縮機構 90 外パイプ 91 内パイプ 92 操作ねじ 93 内孔 108 雌ねじ部 109 外孔
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月18日(1999.11.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た伸縮機構200では、操作ねじ202の先端部が内パ
イプ203の外面に直接当接して押圧するので、内パイ
プ203の外面に傷が付くことがある。このため、内パ
イプ203を伸ばしたときに傷が外部に露出して見栄え
が悪くなることがある。しかも、操作ねじ202が僅か
に弛んでいると、内パイプ203が意に反して摺動可能
になってしまう。特に内パイプ203が伸縮方向に荷重
を支持している場合は、操作ねじ202の弛みによって
内パイプ203が不用意に摺動してしまうことがある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ここで、図2〜図5に本発明の伸縮機構1
を軽車両である歩行補助車1に適用したときの一実施
形態を示す。本明細書中で「歩行補助車」とは、少なく
ともフレーム3,5とキャスタ2,4とハンドル7とを
備えて特に老人や身体の不自由な人の歩行を介助して容
易に歩行できるようにするものを総括しており、いわゆ
る歩行車や歩行訓練器やシルバーカー等を全て含む概念
としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】係合機構18に係合可能なアーム19は、
第2のフレーム5の縦パイプ部16にねじ止めされてい
る。このアーム19の先端部には、各フレーム3,5の
閉脚時に係合機構18の突起部21に係合する凹部23
が形成されている。このため、歩行補助車1の不使用時
に第1のフレーム3と第2のフレーム5とを折り畳む
と、図2に示すようにアーム19の凹部23が係合機構
18の突起部21に係合して圧縮コイルばねにより固定
されるので、各フレーム3,5を閉じた状態に維持する
ことができる。また、各フレーム3,5を拡げるとき
は、圧縮コイルばねに抗して各フレーム3,5を拡げる
ように力を加えれば良い。よって、各フレーム3,5の
閉脚状態の維持およびその解除をワンタッチ操作で行う
ことができるので、良好な操作性を得ることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、後側キャスタ4のヨーク56には、
ブレーキシュー65が回転可能に取り付けられている。
更に、ブレーキシュー65を遠隔操作するためのケーブ
ル64のワイヤ69が連結されている。取付部とブレー
キシュー65との間には、リターンコイルばねが設けら
れている。このため、ワイヤ69に張力を与えない状態
では、ブレーキシュー65はリターンコイルばねにより
ブレーキを掛けないように維持される。そして、ワイヤ
69に張力を与えることにより、ブレーキシュー65は
張力に応じた押圧力でタイヤを押圧してブレーキを掛け
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】また、操作レバー79を中立位置から徐々
に引き上げると、第1の押圧部が第1の受け部を押圧し
て、カム部材80を回転させてワイヤ69を徐々に引き
上げる。そして、操作レバー79への外力を無くすと、
後側キャスタ4のリターンコイルばねによりワイヤ69
が引き下げられて操作レバー79が中立位置に戻され
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】また、操作レバー79を中立位置から押し
下げると、第2の押圧部が第2の受け部を押圧して、カ
ム部材80を回転させてワイヤ69を引き上げる。この
とき、ロック機構が作動して操作レバー79が押し下げ
位置で固定される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動可能に嵌合された外パイプおよび内
    パイプを有する伸縮機構において、前記外パイプの内外
    を連通すると共に雌ねじ部が形成された外孔と、前記内
    パイプの内外を連通する複数の内孔と、前記外孔に螺合
    すると共に前記内孔を貫通して、尚かつ先端が前記内パ
    イプの内周面を押圧する操作ねじとを備えることを特徴
    とする伸縮機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の伸縮機構を有することを
    特徴とする軽車両。
JP29030599A 1999-10-12 1999-10-12 伸縮機構およびこれを利用する軽車両 Pending JP2001107925A (ja)

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TW089120532A TW455489B (en) 1999-10-12 2000-10-03 Rolling walker
US09/684,202 US6494469B1 (en) 1999-10-12 2000-10-06 Rolling walker
EP00308872A EP1092411A2 (en) 1999-10-12 2000-10-09 Rolling walker
KR1020000059760A KR20010050958A (ko) 1999-10-12 2000-10-11 보행 보조차

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008027723A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 灯具取付金具及び照明柱
JP2012076717A (ja) * 2010-10-06 2012-04-19 Takata Corp チャイルドシート

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JP2008027723A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 灯具取付金具及び照明柱
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