JP2001107543A - 複合フローリング材 - Google Patents

複合フローリング材

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JP2001107543A
JP2001107543A JP29121499A JP29121499A JP2001107543A JP 2001107543 A JP2001107543 A JP 2001107543A JP 29121499 A JP29121499 A JP 29121499A JP 29121499 A JP29121499 A JP 29121499A JP 2001107543 A JP2001107543 A JP 2001107543A
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groove
substrate
composite flooring
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plastic sheet
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Toshiya Asahara
俊也 浅原
Koji Kobayashi
浩二 小林
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Shoei Chemical Inc
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Shoei Chemical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りが少なく、耐久性が高く、かつ施工面の
凹凸等に対する追従性の高い複合フローリング材を提供
する。 【解決手段】 複合フローリング材1は、3層合板等か
らなる木質基板11と、ポリオレフィンおよび充填剤等
からなるプラスチックシート12とを積層して構成され
る。木質基板11の裏面には複数本の基板溝114が設
けられており、プラスチックシート12の裏面には複数
本のシート溝121が、基板溝114とは異なる位置に
設けられている。木質基板11の厚さは1mm以上であ
り、複合フローリング材1の厚さは9mm以下であるこ
とが好ましく、プラスチックシート11の比重は1.0
以上であることが好ましい。また、基板溝114の横断
面はV字状であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合フローリング材
に関し、詳しくは、環境変化による反りが少なく、耐久
性が高く、かつ施工面の凹凸等に対する追従性に優れた
複合フローリング材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリ塩化ビニル等からなるプラス
チックシートと天然木化粧単板とを貼り合わせた複合フ
ローリング材が知られており、コンクリートスラブ又は
モルタル上への直貼り施工、捨貼り板上への施工や、増
改築など既存の床材の上に直接配置する用途等に利用さ
れている。この複合フローリング材においては、異種材
料の複合による反りを抑えるために、化粧単板として通
常は厚さ0.3mm以下のものが多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように薄
い化粧単板を使用しても、複合フローリング材の反りを
抑えることができず施工が困難となったり、施工後に反
りや突き上げなどの不具合を生じたりする場合があっ
た。また、薄い化粧単板を使用しているため複合フロー
リング材の耐久性に劣り、特に店舗などの土足用に用い
られた場合には化粧単板の割れ、摩耗などにより耐用期
間が短い(例えば3年未満)という問題があった。
【0004】一方、直貼り用のフローリング材として
は、厚さ9〜12mmの合板(プラスチックシートとの
複合材料ではない)が多く用いられている。これは、薄
い(例えば厚さ9mm以下の)合板では反り等の問題が
生じやすいためである。しかし、直貼り用としてこのよ
うな厚い合板を用いると、この材料は柔軟性が低く不陸
追従性に劣るため、床鳴り、接着不良など施工上の問題
が発生する場合がある。また近年では、床暖房や増改築
適性の点から、薄い(例えば厚さ6mm以下の)フロー
リング材が求められている。
【0005】本発明の目的は、反りが少なく、耐久性が
高く、かつ施工面の凹凸等に対する追従性の高い複合フ
ローリング材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の複合フロ
ーリング材は、木質基板と、プラスチックシートとを積
層してなる複合フローリング材であって、木質基板の裏
面には複数本の基板溝が設けられており、プラスチック
シートの裏面には複数本のシート溝が、上記基板溝とは
異なる位置に設けられていることを特徴とする。この複
合フローリング材において、上記木質基板の厚さは1m
m以上であり、上記複合フローリング材の厚さは9mm
以下であることが好ましい。また、上記プラスチックシ
ートの比重は1.0以上であることが好ましい。さら
に、上記基板溝の溝形状はV字状であることが好まし
い。
【0007】(1)木質基板について 本発明の複合フローリング材における「木質基板」とし
ては、合板、単板、MDF(中比重ファイバーボー
ド)、パーティクルボードなどを使用可能である。この
うち、木質基板の強度、反りの点から合板を用いること
が好ましく、複合フローリング材全体の厚みを小さくす
るためには3層合板を用いることがより好ましい。木質
基板全体の厚さは、1〜5mmであることが好ましく、
1.5〜4mmであることがより好ましい。厚さが1m
m未満では、後述する基板溝の形成が困難であるととも
に、複合フローリング材の強度および耐久性が低下す
る。一方、厚さが5mmを超える場合には、施工面の凹
凸に対する追従性が不足し、また複合フローリング材の
厚みが大きくなって床暖房や増改築に対する適性が低下
する。
【0008】木質基板が合板である場合、その化粧単板
としては、ナラ、カバ、メープル、ブナ、桧、杉等の樹
木からなるロータリー単板またはスライサー単板を用い
ることができ、その厚さは通常0.3〜1mm(好まし
くは0.4〜0.8mm)程度である。化粧単板の厚さ
が0.3mm以下では、複合フローリング材の耐久性が
不足する場合があり、1mmを超えると木質基板の厚
さ、ひいては複合フローリング材全体の厚さが大きくな
るため好ましくない。なお、この化粧単板または木質基
板にポリエステル樹脂を含浸させるWPC(Wood
Plastic Combination)加工処理を
施した場合には、複合フローリング材の耐久性がさらに
向上するため好ましい。
【0009】この合板の裏板としては、一般に裏板とし
て用いられる材質、例えば厚さ0.3〜1mm(好まし
くは0.4〜0.8mm)程度の南洋材単板等を用いる
ことができる。また、特に3層合板の場合には、裏板と
して上記化粧単板と同様の材料を用いてもよく、これに
より合板全体の厚さが比較的小さい(例えば2.5mm
程度以下)場合にも十分な強度が得られる。そして、合
板の中板としては、一般に中板として用いられる材質、
例えば厚さ0.5〜1.5mm(好ましくは0.7〜
1.3mm)程度の南洋材単板等を用いることができ
る。南洋材としては、比較的比重の高い(例えば比重
0.6以上)ものが好ましく用いられる。
【0010】本発明の木質基板の裏面(プラスチックシ
ートと接合される面をいう。)には、複数本の「基板
溝」が設けられている。この基板溝により木質基板に柔
軟性が付与され、これにより施工面の凹凸等に対する複
合フローリング材の追従性が高まる。基板溝は通常、互
いに平行な直線状に一方向に形成されており、その方向
は木質基板の幅方向(長尺方向と直交する方向)に対し
て0°〜80°の範囲であることが好ましく、0°〜4
5°の範囲であることがより好ましく、実質的に木質基
板の幅方向(すなわち幅方向に対して0°)に形成され
ていることが特に好ましい。また、木材の繊維の延びる
方向と基板溝の延びる方向とのなす角度は10°〜90
°の範囲であることが好ましく、45°〜90°の範囲
であることがより好ましく、実質的に90°であること
が特に好ましい。
【0011】この基板溝は、角形溝(すなわち横断面が
上端の開いた長方形状である溝)、側面にテーパを有す
る角形溝、U字溝、V字溝等のいずれの溝形状でもよい
が、本発明においてはV字溝とすることが好ましく、特
に木質基板の厚さが比較的小さい(例えば4mm以下)
である場合にはV字溝が好ましい。これにより、複合フ
ローリング材が施工面の凹凸に追従して変形する場合、
基板溝の位置でその曲率が急に変化して表面にスジが現
れたりすることがなく、滑らかに変形するので、美観に
優れた複合フローリング材となる。基板溝の深さは、木
質基板の厚さの20〜50%とすることが好ましく、2
5〜40%とすることがより好ましい。50%を超える
深さとすると木質基板の強度が不足する恐れがあり、2
0%未満の深さでは十分な柔軟性が付与されない場合が
ある。また、基板溝の幅は、木質基板の表面において
0.2〜4mmとすることが好ましく、より好ましくは
0.5〜2mmである。この範囲とした場合には基板溝
を形成する加工が容易であり、柔軟性付与の効果も大き
い。
【0012】上記基板溝の形成は、従来公知の例えば裏
溝加工機等の機械を用いて、公知の方法により行えばよ
い。ここで、薄い木質基板に角形溝を設ける場合には、
深さ方向の加工精度が低いと、加工が浅い部分で溝が途
切れて柔軟性付与効果が不十分となったり、途切れを防
止するために深く加工すると表面にスジが現れたりする
恐れがある。基板溝をV字溝とした場合には、溝が深く
なっても複合フローリング材の表面にスジが現れにくい
ため、角形溝の場合ほど厳しい加工精度を要求されない
ため好ましい。基板溝のピッチ(間隔)は特に限定され
ないが、通常は5〜100mmであり、好ましくは10
〜75mmである。ピッチが5mm未満では木質基板の
強度が低下する恐れがあり、また加工コストが嵩む。一
方、ピッチが100mmを超える場合には木質基板の柔
軟性が不足しやすい。また、通常は木質基板の全体にわ
たって等間隔で基板溝を設けるが、部分的にピッチを変
化させたり、基板溝を形成しない部分があったりしても
よい。
【0013】(2)プラスチックシートについて 本発明の複合フローリング材における「プラスチックシ
ート」を構成するポリマー成分としては、ポリオレフィ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂等の樹脂類、または天然ゴム、合成
ゴム等のゴム類から選択される一種または二種以上を用
いることができる。このうち、ポリオレフィン樹脂が好
ましく用いられる。上記樹脂類およびゴム類は、再生樹
脂または再生樹脂でもよい。このプラスチックシート
は、強度の向上、比重の調節等のために、上記ポリマー
成分に加えて従来公知の充填剤を含むことが好ましい。
このようなプラスチックシートの市販品としては、例え
ば、株式会社鈴鋼製作所製の塩化ビニル樹脂シート、株
式会社高山化成製のポリオレフィンシート等がある。
【0014】本発明の複合フローリング材においては、
このプラスチックシートの比重が1.0以上であること
が好ましく、1.4以上がより好ましく、1.8以上が
さらに好ましい。木質基板の比重は通常0.4〜0.7
程度であるので、プラスチックシートと複合することに
より複合フローリング材全体としての比重を高くするこ
とができて、施工面に配置した際の「おさまり」や施工
面の凹凸への追従性がよくなる。これにより、施工時の
作業性が向上するとともに、接着剤等で固定せず施工面
上に複合フローリングシートを配置するだけの施工方法
(以下、「置き敷き」という。)に対する適性が著しく
改善される。プラスチックシートの比重の上限は限定さ
れないが、比重が高すぎると複合フローリング材が重く
なって運搬コストが増加するため、通常は2.5以下と
する。
【0015】プラスチックシートの厚さは、1〜5mm
であることが好ましく、1.5〜4mmであることがよ
り好ましい。厚さが1mm未満では、後述するシート溝
の形成が困難であるとともに、複合フローリング材の強
度や比重が不足する恐れがある。一方、厚さが5mmを
超える場合には、また複合フローリング材の厚みが大き
くなって床暖房や増改築に対する適性が低下する。
【0016】このプラスチックシートの裏面(施工面に
対向する面をいう。)には複数本の「シート溝」が設け
られ、このシート溝によってプラスチックシートが小ブ
ロックに分割されている。これにより、温度等の環境変
化に伴うプラスチックシートの膨張収縮をシート溝の部
分で緩衝して、小ブロック毎の寸法変化にとどめること
ができるので、プラスチックシートと木質基板との膨張
収縮率の違いに基づく反りを抑える効果が得られる。こ
のシート溝は通常、二つまたはそれ以上の溝群からな
り、各溝群はそれぞれ互いに平行な直線状に延びる複数
の溝から構成され、これら各溝群は互いに交叉してい
る。通常は二つの溝群からなり、これら両溝群のなす角
度は45〜90°であることが好ましく、60〜90°
であることがより好ましく、実質的に90°であること
がさらに好ましい。なお、プラスチックシートの幅が比
較的小さい(例えば75mm以下)場合には、この幅方
向に延びる一つの溝群のみを設けてもよい。その方向
は、木質基板の幅方向(長尺方向と直交する方向)に対
して0°〜80°の範囲とすることが好ましく、0°〜
45°の範囲とすることが好ましく、実質的に幅方向に
形成されていることが特に好ましい。
【0017】このシート溝は、角形溝、側面にテーパを
有する角形溝、U字溝、V字溝等のいずれの形状でもよ
い。角形溝の場合には、V字溝等の場合に比べて加工時
に切削刃や切削機のモータにかかる負担が少ないので好
ましい。シート溝の深さは、プラスチックシートの厚さ
の50〜100%とすることが好ましく、60〜95%
とすることがより好ましい。深さが50%未満であると
寸法変化を緩衝する効果が不足する場合がある。シート
溝の幅は、プラスチックシートの表面において0.2〜
4mmとすることが好ましく、より好ましくは0.5〜
2mmである。この範囲とした場合にはシート溝を形成
する加工が容易であり、寸法変化緩衝の効果も大きい。
上記シート溝の形成は、従来公知の例えば裏溝加工機等
の機械を用いて、公知の方法により行えばよい。
【0018】シート溝のピッチ(間隔)は、シート溝を
構成する各溝群の間で同じであってもよく、異なっても
よい。通常は同じピッチとしたほうが製造上有利であ
る。各溝分のピッチは、プラスチックシートの材質や複
合フローリング材の使用環境等を考慮して適宜選択すれ
ばよいが、通常は10〜100mmであり、好ましくは
25〜75mmである。ピッチが10mm未満では溝数
が多すぎて加工コストが嵩むので好ましくない。一方、
ピッチが100mmを超える場合には、プラスチックシ
ートの寸法変化を十分に緩衝できない恐れがある。ま
た、通常はプラスチックシートの全体にわたって等間隔
でシート溝を設けるが、部分的にピッチを変化させた
り、シート溝を形成しない部分があったりしてもよい。
このシート溝のピッチは、基板溝のピッチと同じでもよ
く異なってもよい。通常は、基板溝のピッチと同じか、
あるいはその等倍(好ましくは2倍または1/2倍)の
ピッチとすることが好ましい。
【0019】(3)複合フローリング材について 本発明の複合フローリング材は、上記木質基板と上記プ
ラスチックシートとを複合してなる。この「複合」方法
としては、木質基板とプラスチックシートとを接着剤に
より貼り合わせる方法等が挙げられる。接着剤として
は、メラミン系、エポキシ系、酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョン系等の従来公知のものを使用することができる。シ
ート溝の深さがプラスチックシートの厚さの100%で
ある(すなわち、プラスチックシートがシート溝によっ
て完全に切断されている)場合や、木質基板上でプラス
チックシートを形成させる場合には、プラスチックシー
トと木質基板とを複合した後にシート溝を形成する加工
を行う。木質基板とプラスチックシートを貼り合わせる
場合であって、シート溝の深さがプラスチックシートの
厚さの100%未満である場合には、予めシート溝を形
成したプラスチックシートと木質基材とを貼り合わせて
もよく、貼り合わせ後にシート溝を形成してもよいが、
貼り合わせ後に形成する方法が好ましい。
【0020】この複合フローリング材において、基板溝
とシート溝とは、互いに異なる位置となるように設けら
れている。例えば、木質基板の幅方向に基板溝が設けら
れ、プラスチックシートには幅方向に延びる溝群および
長尺方向に延びる溝群からなるシート溝が設けられてい
る場合、長尺方向の溝群は基板溝と交叉はしても溝全体
が基板溝と同位置になることはなく、また幅方向のシー
ト溝も基板溝とは異なる位置に設けられている。このと
き幅方向のシート溝は、そのピッチが基板溝のピッチと
ほぼ等しい場合には、各基板溝のちょうど中間に設けら
れてもよく、左右どちらかの基板溝により近い位置に設
けられてもよい。基板溝とシート溝とが同じ位置に設け
られていると、その部分の複合フローリング材の強度が
著しく低くなるため破損しやすく、破損しない場合にも
複合フローリング材の表面にスジが現れるという問題が
生じる。本発明のように位置をずらすことによりこの問
題を解決することができる。
【0021】この複合フローリング材のサイズは特に限
定されないが、長尺方向の長さが600mm以上(より
好ましくは750mm以上)、幅方向の長さが50mm
以上(より好ましくは75mm以上)であることが好ま
しい。本発明によると、このように比較的サイズが大き
い場合にも、複合フローリング材の反りを防止し、また
施工面の凹凸等に対する十分な追従性が得られる。長さ
の上限は特に限定されないが、施工性、運搬性などの点
から、通常は長尺方向で900mm以下、幅方向では3
00mm以下である。この複合フローリング材の厚さは
9mm以下であることが好ましく、6mm以下であるこ
とがさらに好ましい。これにより、床暖房適性に優れ、
また増改築に用いた場合等において、床面の嵩上げによ
る居住空間(高さ)の縮小を最小限に抑え、もともとの
床面との間の段差も少なくすることができる。複合フロ
ーリング材の比重は、0.7〜2.0の範囲とすること
が好ましく、より好ましくは1.0〜1.8である。比
重が低すぎると施工面への追従性や置き敷き適性が不足
し、比重が高すぎると運搬コストが増大する。
【0022】(4)利用分野および施工方法について 本発明の複合フローリング材は、直貼り用としても、捨
貼り板上への施工用としても、既存の床材上への施工用
としても好適に用いることができる。施工方法として
は、接着剤や釘などの固定手段により施工面に固定する
方法でもよく、また本発明のフローリング材は置き敷き
適性に優れるため、固定手段を用いず施工面に載置する
施工方法にも適する。本発明の複合フローリング材は、
長尺でありながら反りがなく、合板等の木質材料のみか
らなるフローリング材とは異なり適度に大きな比重を有
し、また施工面の凹凸への追従性に優れるので、施工時
において施工面への「おさまり」がよく、このため施工
作業性が良好である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に具体的に説明する。
【0024】実施例の複合フローリング材を図1に示
す。複合フローリング材1は、木質基板11とプラスチ
ックシート12とを図示しない接着剤で貼り合わせてな
り、既存の床2の施工面21上に置き敷きされている。
この複合フローリング材1のサイズは、幅方向150m
m×長尺方向900mm×厚さ6mmである。また、複
合フローリング材1の比重は1.7である。
【0025】木質基板11は、厚さ2.2mmの3層合
板であって、厚さ0.6mmのナラロータリー単板また
はナラスライサー単板からなる化粧単板111および裏
板113と、厚さ1.0mmの高比重南洋材単板(比重
0.6)からなる中板112とを、化粧単板111およ
び裏板113の木目を長尺方向とし、中板112の木目
を幅方向として、メラミン樹脂系接着剤(図示せず)に
より接着してなる。この木質基板11の裏面には、図2
に示すように、幅方向に延びる基板溝114が、30m
mのピッチで27本設けられている。基板溝114の横
断面形状はV字状であって、その深さは0.6±0.2
mm、木質基板の表面における幅は1mmである。
【0026】プラスチックシート12は、厚さ1.8m
mの再生ポリオレフィンおよび充填剤(充填剤種類:炭
酸カルシウム、充填剤含有量:70重量%)からなり、
その比重は2.2である。プラスチックシート12の裏
面には、図3に示すように、幅方向に延びる横溝121
aと長尺方向に延びる縦溝121bとからなるシート溝
121が形成されている。横溝121aおよび縦溝12
1bはいずれも角形溝であって、その深さは1.6±
0.2mm、幅は1.5mmである。また、横溝121
aは30mmのピッチで28本、縦溝121bは30m
mのピッチで4本設けられている。木質基板11とプラ
スチックシート12とは、各横溝121aが基板溝11
4の中間に位置するようにして接着剤により貼り合わせ
られている。
【0027】この複合フローリング材1は、木質基板1
1の裏面に基板溝114を加工し、次いでこの木質基板
11とプラスチックシート12(シート溝加工前のも
の)とを、エポキシ樹脂系接着剤(松栄化学株式会社
製、商品名「インスターボンドTE−63」)109g
/m2(10g/尺2)を塗布し、5kg/cm2の圧力
で12時間コールドプレスすることにより接着し、その
後、プラスチックシート12の裏面に横溝121aおよ
び縦溝121bを加工することにより製造された。実施
例1の複合フローリング材1は、施工時において反りが
なく、施工面21へのおさまりのよいものであった。ま
た、施工後の環境変化に対しても反りや突き上げ等を生
じることはなく、歩行等に対する摩擦強度にも優れてい
た。
【0028】なお、本発明においては、前記具体的実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合フロ
ーリング材は、従来の複合フローリング材等に比べて反
りが少なく、木質基板が比較的厚いことから耐久性に優
れる。また、従来の直貼り用合板等に比べて、比重が高
くかつ柔軟性に富むので、施工面の凹凸等に対する追従
性が高い。このため本発明の複合フローリング材は、直
貼り用としても、捨貼り板等の上への施工用としても、
既存の床材上への施工用としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の複合フローリング材を長尺方向に沿っ
て切断した断面図である。
【図2】実施例の複合フローリング材における木質基板
の、図1に示すX方向矢視図である。
【図3】実施例の複合フローリング材における木質基板
プラスチックシートの、図1に示すX方向矢視図であ
る。
【符号の説明】
1:複合フローリング材、11:木質基板、111:化
粧単板、112:中板、113:裏板、114:基板
溝、12:プラスチックシート、121:シート溝、1
21a:横溝、121b:縦溝。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質基板と、プラスチックシートとを積
    層してなる複合フローリング材であって、 木質基板の裏面には複数本の基板溝が設けられており、 プラスチックシートの裏面には複数本のシート溝が、上
    記基板溝とは異なる位置に設けられていることを特徴と
    する複合フローリング材。
  2. 【請求項2】 上記木質基板の厚さは1mm以上であ
    り、上記複合フローリング材の厚さは9mm以下である
    請求項1記載の複合フローリング材。
  3. 【請求項3】 上記プラスチックシートの比重は1.0
    以上である請求項1または2記載の複合フローリング
    材。
  4. 【請求項4】 上記基板溝の溝形状がV字状である請求
    項1から3のいずれか一項記載の複合フローリング材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010071000A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Matsubara Sangyo Kk 無垢遮音床材

Cited By (1)

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JP2010071000A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Matsubara Sangyo Kk 無垢遮音床材

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