JP2001106431A - 巻取機 - Google Patents

巻取機

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JP2001106431A
JP2001106431A JP29066099A JP29066099A JP2001106431A JP 2001106431 A JP2001106431 A JP 2001106431A JP 29066099 A JP29066099 A JP 29066099A JP 29066099 A JP29066099 A JP 29066099A JP 2001106431 A JP2001106431 A JP 2001106431A
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Fumiaki Nakaji
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、毛羽制御装置を備えた巻取機にお
いて、玉揚動作を円滑にできる巻取機を提供することに
ある。 【解決手段】 本発明は、自動ワインダ51による玉揚
げ動作の開始から、各ディスク6を低速回転させる。そ
して、玉揚動作中の糸Yを移動する時に、各ディスク6
間にある糸Yと、各ディスク6との間の接触抵抗を下げ
ることで、給糸ボビンE側の糸Yを各ディスク6間で移
動させることによって生じる糸切れを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玉揚装置を備えた
自動ワインダなどの巻取機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、リング紡績で生産された紡績糸
を巻いた給糸ボビンは、巻取機である自動ワインダに搬
送され、この自動ワインダにおいて、紡績糸の欠陥を検
出しつつ、多数の給糸ボビンを糸継することでコーンや
チーズ状のパッケージに巻き返される。自動ワインダに
よる巻き返しは、給糸ボビンから解舒する紡績糸に張力
を付与しつつ、多数の糸ガイドなどにて紡績糸をガイド
してパッケージとする工程である。従って、短繊維を撚
った紡績糸が糸ガイドなどを通過する度に摩擦を受け、
巻き返し前の給糸ボビンの紡績糸に存在する毛羽が巻き
返し後に増加するという傾向にある。
【0003】そのため、自動ワインダでの巻き返し工程
では、糸走行経路中に毛羽制御装置を設けて毛羽の発生
を抑制することが行われている。毛羽制御装置として
は、複数のフリクションディスクの回転により、該各デ
ィスク間を走行して、各ディスクとの接触でジグザグ状
に屈曲された紡績糸に仮撚りを施し、毛羽を繊維に巻き
込ませることで、毛羽伏せ処理を施すものが提案されて
いる。
【0004】又、自動ワインダでは、毛羽制御装置によ
り毛羽伏せ処理された紡績糸を、クレードルで把持する
巻取管上に巻き返してパッケージを形成し、満巻パッケ
ージになると、玉揚動作を実行する。自動ワインダにお
ける玉揚動作は、パッケージが満巻になることにより開
始される。パッケージが満巻になると、紡績糸の巻取が
中断される。その後、給糸ボビンとパッケージとの間の
糸が切断され、パッケージを支持するクレードルから満
巻パッケージを払い出す。続いて、クレードルに新たな
巻取管を装着し、給糸ボビン側の紡績糸を新たな巻取管
に装着する糸掛け動作を行う。紡績糸は玉揚動作中の少
なくとも糸掛け動作時には毛羽制御装置内を通されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、玉揚動
作(糸掛け動作)のために、給糸ボビン側の紡績糸を移
動させると、紡績糸が毛羽制御装置の各ディスクとの接
触抵抗により、糸切れが発生する恐れがあった。この糸
切れの発生は、自動ワインダによる玉揚動作(糸掛け動
作)に支障をきたす。
【0006】本発明は、毛羽制御装置を備えた巻取機に
おいて、玉揚動作を円滑にできる巻取機を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の巻取機(請求項
1)は、複数のディスクを有する毛羽制御装置と玉揚装
置とを備え、給糸ボビンにつながる紡績糸が毛羽制御装
置に通された状態で玉揚装置による玉揚動作が行われる
ものにおいて、毛羽制御装置に通された紡績糸が玉揚動
作中に動かされる時に、毛羽制御装置のディスクを回転
させるものである。玉揚動作中の糸を移動する時に、各
ディスクを回転させることで、各ディスク間にある糸
と、各ディスクとの間の接触抵抗を下げ、給糸側の糸を
ディスク間を移動させることによって生じる糸切れを低
減する。
【0008】本発明の巻取機(請求項2)では、各ディ
スクを、通常の巻取時よりも低速回転させるものであ
る。糸が低速で移動するため、各ディスクを低速回転し
て、糸の張力を適正値にする。
【0009】本発明の巻取機(請求項3)では、玉揚動
作の開始から各ディスクを回転させるものである。玉揚
動作開始からディスクを回転させておくため、複雑な制
御を必要としない。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態における巻取機
を、図面に基づいて説明する。
【0011】図1に示す毛羽制御装置1は、巻取機であ
る自動ワインダ〔図4参照〕に設けられ、給糸ボビンE
から解舒されて巻取管BfにパッケージPとして巻形成
される紡績糸Yに仮撚りを施し、同時に紡績糸Yに送り
出し力を付与するものである。図1に示す巻取機51
は、給糸ボビンEの紡績糸Yを巻き取るための巻取管B
fと、この巻取管Bfを回転させるための駆動ドラム5
5とを備えている。巻取管Bf上に糸Yが巻かれると、
パッケージPが形成され、パッケージPが形成される
と、駆動ドラム55はパッケージPと接触しパッケージ
Pを回転させる。駆動ドラム55には、綾振り溝が形成
され、駆動ドラム55は綾振り装置も兼ねる綾振りドラ
ムとして形成されている。毛羽制御装置1は、パッケー
ジPを回転させる駆動ドラム55と給糸ボビンEとの間
の糸走行経路中に配置され、仮撚り装置2、糸保持ガイ
ド3、撚り止め装置4及び把持ガイド5で構成される。
【0012】仮撚り装置2は、図2及び図3にも示す如
く、複数枚〔図示例では6枚〕のフリクションディスク
6、及び3本の第1〜第3軸7〜9とを備えている。各
フリクションディスク6は、第1〜第3軸7〜9の夫々
に複数枚(2枚)ずつ設けられている。第1〜第3軸7
〜9は、ブロック体10と支持体11との間に軸支さ
れ、ブロック体10側の図示省略する駆動モータ、ベル
トなどによって同時回転される。又、第1〜第3軸7〜
9は、正三角形の各頂点a〜cに夫々設けられ、異なる
軸のディスク6同士を径方向で部分的に重ねるように配
置している〔図2参照〕。第1〜第3軸7〜9には、軸
方向に対して各ディスク6を順にずらせて配置している
〔図3参照〕。そして、第1〜第3軸7〜9を同方向に
回転させることにより、各ディスク6間の中心部Aに押
し込まれ、各ディスク6との接触でジグザグ状に屈曲さ
れた紡績糸YにS撚り又はZ撚りの仮撚りを施す。又、
仮撚りと同時に、紡績糸YをパッケージPに送り出す。
ここで、中心部Aとは、第1〜第3軸7〜9の径方向に
部分的に重なって異なる軸のディスク6同士において、
異なる2つの軸のディスク6同士の交点d〜fの内側部
分を示すものである〔図2参照〕。尚、12,13は、
ブロック体10、支持体11に設けられた糸ガイドであ
る。
【0013】糸保持ガイド3は、図2及び図3にも示す
如く、仮撚り装置2に設けられ、3枚の糸保持レバー1
4〜16、及び支持ブラケット17とを備えている。各
糸保持レバー14〜16は、支持ブラケット17に支持
され、仮撚り装置2の第1軸7と第2軸8間に向けて延
びている〔図2参照〕。又、各糸保持レバー14〜16
は、第1〜第3軸7〜9の軸方向に対して間隔をもって
配置されている〔図3参照〕。各糸保持レバー14〜1
6の先端には、紡績糸Yを捕捉し、保持するガイド溝1
9が設けられている。支持ブラケット17は、駆動軸1
8に支持され、該駆動軸18の回転により各糸保持レバ
ー14〜16を旋回させる。そして、各糸保持レバー1
4〜16を仮撚り装置2側に旋回させることにより、各
糸保持レバー14〜16のガイド溝19でレバー14〜
16と仮撚り装置2との間に位置する紡績糸Yを捕捉し
て、第1軸7と第2軸8の各ディスク6を乗り越えるよ
うに押し込んで、各ディスク6間の中心部Aに紡績糸Y
を保持する。
【0014】撚り止め装置4は、仮撚り装置2と給糸ボ
ビンEとの間に配置され、該撚り止め装置4より給糸ボ
ビンE側への撚りの伝播を制限するものである。そし
て、仮撚り装置2で施される撚りが給糸ボビンB側へ伝
播することを規制することで、紡績糸Yに効果的な仮撚
りを施し、毛羽伏せ処理を行う。又、把持ガイド5は、
仮撚り装置2と撚り止め装置4との間に配置され、2枚
の把持板20の開閉により、各ディスク6間を走行する
前の紡績糸Yを把持・屈曲させるものである。そして、
駆動ドラム55の回転により、紡績糸Yの走行を開始し
た後、把持ガイド5により紡績糸Yを把持・屈曲させる
ことで、紡績糸Yに対する張力を一層急激に適正値まで
上昇させる。
【0015】この様に構成される毛羽制御装置1は、図
4に示す自動ワインダ51に設けられる。図4の自動ワ
インダ51は、多数並列する巻取ユニット52と、玉揚
装置53とで構成される。
【0016】各巻取ユニット52は、1又は多数の給糸
ボビンEから解舒される紡績糸Yを巻取管Bfに巻き返
して、定長巻きの満巻のパッケージPとする巻き返し動
作をするものである。これら各巻取ユニット2は、巻取
管Bfを把持するクレードル54と、給糸ボビンEから
解舒される紡績糸Yを綾振りする綾振りドラム55(駆
動ドラム)とを備えている。クレードル54は、各巻取
ユニット52上に設けられ、巻取管Bfの両端を夫々把
持する可動アーム56、及び固定アーム57とでなる。
各アーム56,57は、綾振りドラム55に向けて又は
その逆に旋回される。可動アーム56は綾振りドラム5
5の軸方向に移動されて、固定アーム57とで巻取管B
fの着脱を可能とする。又、可動アーム56の側端に
は、巻取ユニット52の前面H側に延びるハンドル56
Aが取り付けられている。綾振りドラム55は、クレー
ドル54の旋回により巻取管Bfに紡績糸Yが巻き返さ
れて形成されるパッケージPと摩擦接触して、該パッケ
ージPを回転させる。尚、巻取管は、糸Yが巻かれた巻
取管をBf、糸Yが巻かれていない空の巻取管をBとし
て表記する。
【0017】又、各巻取ユニット52には、給糸ボビン
Eと綾振りドラム55間の糸走行経路に沿って、給糸ボ
ビンE側から毛羽制御装置1、糸継ぎ装置58、ワキシ
ング装置59、ヤーントラップ60及びスラブキャッチ
ャ61が順に配置されている。毛羽制御装置1は、給糸
ボビンE側から綾振りドラム55側へ撚り止め装置4、
把持ガイド5及び糸保持ガイド3を備える仮撚り装置2
の順で配置されている。又、毛羽制御装置1の把持ガイ
ド5及び糸保持ガイド3は、各巻取ユニット52のカム
機構に連結されている。このカム機構は、綾振りドラム
55の回転開始前にて、糸継ぎ装置58等を一連作動さ
せるもので、この一連作動によって毛羽制御装置1の糸
保持ガイド3を旋回する。そして、糸保持ガイド3を旋
回することで、紡績糸Yを捕捉して、仮撚り装置2の各
ディスク6間に押し込み、保持する。又、上記カム機構
の一連作動が終了すると、電磁石などの付勢力によって
糸保持ガイド3の作動状態を維持することで、紡績糸Y
の保持を確保する。又、ヤーントラップ60は、図4の
待機時に紡績糸Yに吸引作用を付与すると共に、糸切断
時には図4の待機位置で、又給糸ボビンBの交換時には
仮撚り装置2と把持ガイド5間の位置で紡績糸Yを吸引
・捕捉して糸継ぎ装置58に導入する中継パイプとして
機能する。スラブキャッチャ61は、紡績糸Yの欠陥を
検出するもので、紡績糸Yを切断する機能を備えてい
る。62はパッケージP側の糸端を吸引・捕捉して糸継
ぎ装置58に導入するサクションマウスである。
【0018】玉揚装置53は、ピラー63のレール64
に沿って各巻取ユニット52の上方を走行すると共に、
パッケージPが満巻となった巻取ユニット52上に停止
して、満巻のパッケージPの玉揚動作、及び空ボビンB
への糸掛け動作を行うものである。玉揚装置53は、紡
績糸Yを拾う糸取装置65、紡績糸Yを把持して切断す
るクランプカッター66、クレードル54を開閉するオ
ープナー67及び巻取管Bをクレードル54に供給する
巻取管供給装置68とを備えている。
【0019】糸取装置65は、満巻のパッケージPと綾
振りドラム55との間の紡績糸Yを拾うもので、ガイド
アーム69、及びガイドワイヤー70とでなる。ガイド
アーム69は、玉揚装置53の駆動軸周りに旋回され
て、ガイドワイヤー70と共に綾振りドラム55の上方
に位置される。又、ガイドワイヤー70は、ガイドアー
ム69の先端に回転自在として軸支され、綾振りドラム
55の軸方向に揺動される。クランプカッター66は、
玉揚装置53の駆動軸周りに旋回されて、糸取装置65
により拾われた紡績糸Yを切断し、同時に給糸ボビンE
側の紡績糸Yを把持する。オープナー67は、玉揚装置
53の駆動軸周りに旋回されて、可動アーム56のハン
ドル56A内側に当接される。又、オープナー67は、
綾振りドラム55の軸方向に揺動して、可動レーバ56
を移動させることでクレードル54を開閉する。又、巻
取管供給装置68は、ピラー63に軸支されたストッカ
ー71をクレードル54側に回転する押えレバー72、
及び押えレバー72と共に回転してストッカ71内の巻
取管Bを保持する押えロッド73とでなる。ストッカー
71は、複数の巻取管Bを収納するもので、巻取ユニッ
ト52毎に設けられ、図示省略するバネ等によって玉揚
装置53側に向けて付勢されている。毛羽制御装置1の
ディスク6の回転数制御や綾振りドラム55の駆動制御
等の各制御は、コントローラ40によって行われる。
【0020】次に、毛羽制御装置1の作動を、自動ワイ
ンダ51における玉揚動作(糸掛け動作)、及び巻き返
し作動等との関係において、図面を参照しつつ説明す
る。
【0021】自動ワインダ51における玉揚動作(糸掛
け動作);
【0022】各巻取ユニット52により巻き返されるパ
ッケージPが満巻になると、満巻となった巻取ユニット
52は、綾振りドラム55を停止し(糸Yの巻取を停止
し)、クレードル54を旋回することにより、満巻のパ
ッケージPを綾振りドラム55から離間させて、玉揚要
求ランプLPを点灯する。又、満巻のパッケージPの離
間と共に、図示省略するパッケージブレーキを効かせる
ことで、パッケージPの回転を止めて紡績糸Yの弛みを
防ぐ。そして、各巻取ユニット52の上方を走行する玉
揚装置53は、玉揚要求ランプLPの点灯する巻取ユニ
ット52上に停止して、玉揚動作を開始する〔図4参
照〕。
【0023】玉揚要求ランプLPを点灯させると、紡績
糸Yを仮撚り装置2の各ディスク6間に入れた状態で、
各ディスク6を同方向に低速回転させる〔図5の♯
1〕。紡績糸Yは、各ディスク6の低速回転により、給
糸ボビンE側からパッケージP側への送り出し力が与え
られる。又、各ディスク6を低速回転すると、紡績糸Y
に作用する回転力を小さくでき、紡績糸Yが高速走行し
ていなくても、つまり、糸Yに掛かっている張力が低い
状態であっても、紡績糸Yが各ディスク6間から飛び出
すこともない。尚、各ディスク6の回転は一定の低速回
転、又は緩やかな直線勾配をもって上昇する低速回転と
し、この状態を、玉揚動作(玉揚動作中の糸掛け動作)
中に維持する。
【0024】玉揚装置53がランプLPの点灯した巻取
ユニット52に到着し、玉揚動作が開始されると、玉揚
げ装置53は、糸取装置65を作動することで、ガイド
アーム69、ガイドワイヤー70を綾振りドラム55上
に下降旋回させる〔図6(a)参照〕。
【0025】そして、ガイドワイヤー70を、綾振りド
ラム55の軸方向に揺動することで、ガイドワイヤー7
0により綾振りドラム55と満巻のパッケージP間の紡
績糸Yを拾って、可動アーム56側に移動させる〔図6
(b)参照〕。
【0026】ガイドワイヤー70により紡績糸Yを拾っ
た後、ガイドアーム69を上昇旋回して、拾われた紡績
糸Y部分を綾振りドラム55からクランプカッター66
近傍まで引き上げると共に、クレードル54を旋回する
ことで、満巻のパッケージPを綾振りドラム55に接触
させる〔図7(a)参照〕。
【0027】続いて、玉揚装置53は、クランプカッタ
ー66を作動することで、ガイドワイヤー70で引き上
げられた紡績糸Y部分を切断すると共に、給糸ボビンE
側の紡績糸Yを把持する。この状態で、オープナー67
を下降旋回してハンドル56Aに当接させると共に、オ
ープナー67の揺動によりクレードル54を開くこと
で、満巻のパッケージPを巻取ユニット52の背面K側
にあるガイドプレート74上に払い出す。払い出された
満巻のパッケージPは、自重によりガイドプレート74
上を転がって搬出コンベア75上に搬出される〔図7
(b)参照〕。
【0028】上記玉揚動作における糸拾いや糸引き上げ
等の一連作動において、毛羽制御装置1のディスク6間
に通された給糸ボビンE側の紡績糸Yは、パッケージP
側に動かされることになる。このとき、ディスク6間に
通された紡績糸Yは、各ディスク6の低速回転により送
り出し力を受けているので、紡績糸YがパッケージP側
に動かされても、各ディスク6との間の接触抵抗が低く
抑えられ、スムーズに糸Yが満巻のパッケージP側に送
り出される。これで、紡績糸Yの糸切れを低減して、玉
揚動作を確実に実行できることになる。特に、細い紡績
糸Yでは、糸引き上げと各ディスク6との接触とによる
張力上昇により、糸切れが生じ易いが、各ディスク6を
低速回転させることで糸切れを低減できる。
【0029】パッケージPの払い出し動作が終了する
と、玉揚装置53は巻取管供給動作及び糸掛け動作を開
始する。これらの動作は、次のように行われる。即ち、
オープナー67の揺動によりクレードル54を閉じると
共に、クレードル54を綾振りドラム55に接触する位
置まで旋回させる。そして、ガイドアーム69を下降旋
回することで、ガイドワイヤー70で拾った紡績糸Y部
分を可動アーム56近傍まで移動させる。この状態で、
クランプカッター66を巻取ユニット52の背面K側に
向けて旋回することで、給糸ボビンEとつながる紡績糸
Yを可動アーム56の内側近傍で横切らせる〔図8
(a)参照〕。
【0030】続いて、クレードル54、及びオープナー
67を綾振りドラム55から離間するように旋回させる
と共に、オープナー67の揺動によりクレードル67を
開く。そして、巻取管供給装置68を作動させること
で、押えレバー72の下降旋回によりストッカー71を
クレードル54側に揺動させる。これで、ストッカー7
1は下向き傾斜して、先頭の巻取管Bを各アーム56,
57間に配置する。この状態で、オープナー67を揺動
させることで、クレードル54を閉じて、巻取管Bを把
持する。巻取管Bの把持と同時に、可動アーム56の内
側近傍を横切る紡績糸Yは、巻取管B端と可動アーム5
6との間で挟まれ、巻取管Bへの糸掛けが行われる〔図
8(b)参照〕。
【0031】糸掛け動作におけるクランプカッター66
等の一連作動において、給糸ボビンE側の紡績糸Yは、
巻取ユニット52の背面K側に引き上げられることにな
る。このとき、毛羽制御装置1の各ディスク6間に通さ
れた紡績糸Yは、各ディスク6の低速回転により引き上
げ方向に送り出し力を受けるので、紡績糸Yが引き上げ
られても、各ディスク6との間の抵抗が低く抑えられ、
スムーズに綾振ドラム55側に引き出される。これで、
紡績糸Yの糸切れを低減して、糸掛け動作を確実に実行
できることになる。
【0032】糸掛け動作が終了すると、クランプカッタ
ー66による紡績糸Yの把持を開放する。そして、クレ
ードル54を綾振りドラム55に向けて旋回すると共
に、押えロッド74を上昇旋回することで、ストッカー
71をバネの付勢力にてクレードル54から離間させ
る。このとき、押えロッドによりストッカー71から巻
取管Bが落下しないように保持する。巻取管供給装置6
8を退避し、クランプカッター66を玉揚装置53に退
避すると同時に、ガイドワイヤー70を上昇旋回して、
紡績糸Yが弛まないようすると共に、可動アーム56の
図示省略するバンチガイドに沿わせる。又、クレードル
54の巻取管Bが綾振りドラム55に接触するまでに、
綾振りドラム55を短期間、低速回転させる。そして、
クレードル54の旋回により巻取管Bが綾振りドラム5
5に接触すると、ガイドワイヤー70により張力が付与
された紡績糸Yが巻取管Bに巻き返されてバンチ巻きが
行われる〔図9(a)参照〕。
【0033】バンチ巻きが終了すると、ガイドアーム6
9の下降旋回によりガイドワイヤー70を綾振りドラム
55側に移動すると共に、ガイドワイヤー70を揺動す
ることで、紡績糸Yを外す。そして、糸取装置65を玉
揚装置53に退避すると同時に、巻取ユニット52によ
る糸Yの巻き返しが開始される〔図9(b)参照〕。
【0034】自動ワインダ51による糸の巻き返し作
動;
【0035】玉揚装置53による一連の玉揚動作が終了
すると、巻取ユニット52は巻き返し動作を開始する。
この巻き返し動作の初期は、上記玉揚動作、及び糸掛け
動作に連続して仮撚り装置2の各ディスク6を低速回転
させる〔図5の♯2〕。そして、糸保持ガイド3の各糸
保持レバー14〜16を旋回することにより、各ガイド
溝19内で紡績糸Yを、第1〜第3軸7〜9の各ディス
ク6間の中心部Aに保持する〔図5の♯2、図2参
照〕。紡績糸Yは、各ディスク6に対してジグザグ状に
屈曲する状態で接触され、又各ディスク6の低速回転に
より、各ディスク6から送り出し力を受ける。
【0036】続いて、綾振りドラム55を回転して、給
糸ボビンEから紡績糸Yを解舒して走行させることで、
バンチ巻きに続いて巻き返しを開始する。綾振りドラム
55の回転数は、高速の巻き返し回転数にすべく急激な
直線勾配をもって上昇させる。又、各ディスク6の回転
数は、綾振りドラム55の回転数より緩やかな直線勾配
をもって上昇させる〔図5の♯4〕。そして、紡績糸Y
は、給糸ボビンEから撚り止め装置4内、把持ガイド5
及び仮撚り装置2の各ディスク6間を走行して、綾振り
ドラム55にて回転する巻取管BにパッケージPとして
巻き返される。又、紡績糸Yは、綾振りドラム55によ
り綾振りされながら巻き返される〔図9(b)参照〕。
【0037】このとき、紡績糸Yは、各ディスク6の低
速回転により各ディスク6との接触抵抗が低減されてい
るので、紡績糸Yの走行が開始されても、各ディスク6
の間の抵抗が低く抑えられ、スムーズに巻取管Bfに送
り出される。これで、巻き返し開始時の紡績糸Yの糸切
れを低減できる。又、紡績糸Yは、仮撚り装置2の各デ
ィスク6間を走行する時、糸保持ガイド3の各糸保持レ
バー14〜16での保持により、安定した走行を確保さ
れつつ、各ディスク6の回転により仮撚りが施される。
このとき、撚り止め装置4により、給糸ボビンE側への
撚りの伝播が規制されるので、紡績糸Yには、効果的な
仮撚りが施される〔図2参照〕。これで、紡績糸Yの毛
羽が繊維に巻き込まれ、毛羽伏せ処理が施されることに
なる。
【0038】そして、紡績糸Yは、仮撚りと同時に、各
ディスク6の回転によりパッケージPに送り出され、張
力を適正値に維持しつつ巻き返される〔図5の♯5〕。
この紡績糸Yの張力は、ディスク6の回転数と、綾振り
ドラム55による紡績糸Yの走行速度とに起因するもの
である。即ち、ディスク6の回転による紡績糸Yの送り
出量と、綾振りドラム55の回転による紡績糸Yの巻き
返し量に起因するもので、以下、紡績糸Yの走行速度を
綾振りドラム55の回転数として説明する。先ず、ディ
スク6の回転数に対する綾振りドラム55の回転数の回
転数差が相対的に大きくなると、紡績糸Yの送り出量に
比して紡績糸Yの巻き返し量が大きくなることから、仮
撚り装置2とパッケージPとの間で紡績糸Yが緊張し
て、張力が増加する。又、両者の回転数差が相対的に小
さくなると、相対的に紡績糸Yの送り出量が多くなるこ
とから、仮撚り装置2とパッケージPとの間で紡績糸Y
が緩和されて、張力が減少する。このことから、巻取開
始時には、各ディスク6の回転数を緩やかな直線勾配で
上昇し、綾振りドラム55の回転数を急激な直線勾配で
上昇して、これらの回転数差を急速に大きくすること
で、紡績糸Yの張力を急速に上昇させるものである。
尚、紡績糸Yの走行開始後に、把持ガイド5により紡績
糸Yを把持・屈曲させることで、紡績糸Yの張力を一層
急激に適正値まで上昇させてもよい〔図5の♯6〕。
【0039】続いて、パッケージPとして巻き返される
紡績糸Yが、適正な張力値に達すると、各ディスク6の
回転数の上昇勾配を急激な直線勾配となるように変化す
る〔図5の♯7〕。これで、紡績糸Yの走行開始から、
各ディスク6の回転数を、綾振りドラム55の回転数の
上昇に伴って上昇させることで、紡績糸Yの張力を急速
に適正値となし、その後、両者の回転数差を一定にする
ことで、紡績糸Yの張力を適正値に維持する。又、適正
な張力の付与により、紡績糸Yは、各ディスク6の回転
力に打ち勝って各ディスク6間を安定して走行すること
になり、各ディスク6間の中心部Aからの飛び出しがな
くなる。
【0040】紡績糸Yの走行を安定させた後、糸保持ガ
イド3の各糸保持レバー14〜16を仮撚り装置2から
離間するように旋回させることで、紡績糸Yを開放する
〔図5の♯8、図2参照〕。続いて、各ディスク6の回
転数、綾振りドラム55の回転数を巻き返しにおける一
定回転数に制御することで、紡績糸Yの張力を適正値に
維持しつつ、給糸ボビンEから解舒される紡績糸Yに毛
羽伏せ処理を施し、紡績糸YをパッケージPとして巻き
返して行く〔図5の♯9〕。そして、パッケージPが満
巻になると、玉揚げ装置3による上記記載の玉揚動作が
実行される。
【0041】本発明の巻取機では、自動ワインダ51に
よる玉揚動作の開始から、各ディスク6を回転させるこ
とで、各ディスク6間にある紡績糸Yと、各ディスク6
との間の接触抵抗を下げることができる。従って、玉揚
動作(糸掛け動作)において、給糸ボビンE側の紡績糸
Yを引き上げて、各ディスク間を移動させることによっ
て生じる糸切れを低減でき、玉揚動作(糸掛け動作)を
確実に実行できる。又、巻取機による玉揚動作中におい
て、各ディスク6を低速回転して、紡績糸Yの張力を適
正値にできる。そして、自動ワインダ51による玉揚動
作開始から各ディスク6を回転させておくため、複雑な
制御を必要とすることなく、玉揚動作(糸掛け動作)に
連続して、巻き返し動作を行える。
【0042】
【発明の効果】本発明の巻取機(請求項1)では、玉揚
装置による玉揚動作中に、毛羽制御装置の各ディスクを
回転させることで、各ディスク間にある糸と、各ディス
クとの間の接触抵抗を下げ、給糸側の糸をディスク間を
移動させることによって生じる糸切れを低減できる。こ
の糸切れを低減することは、巻取機による玉揚動作(糸
掛け動作)を確実に行える。
【0043】本発明の巻取機(請求項2)では、各ディ
スクを、通常の巻取時よりも低速回転させることで、糸
の移動を低速として糸の張力を適正値にできる。
【0044】本発明の巻取機(請求項3)では、玉揚作
動の開始からディスクを回転させるので、複雑な制御を
必要とすることなく、毛羽制御処理はもとより、糸の巻
き返しを連続して行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻取機とその要部である毛羽制御装置
を示す斜視図である。
【図2】図1のF−F矢視図である。
【図3】図1のG−G矢視図である。
【図4】本発明の巻取機の一例である自動ワインダを示
す側面図である。
【図5】本発明の巻取機の毛羽制御装置の作動を、玉揚
動作(糸掛け動作)、巻き返し動作等との関係において
説明するためのタイムチャート図である。
【図6】自動ワインダの玉揚装置における玉揚動作(糸
拾い動作)を示す模式図である。
【図7】自動ワインダの玉揚装置における玉揚動作(糸
引き上げ動作)を説明するための模式図である。
【図8】自動ワインダの玉揚装置における玉揚動作(糸
掛け動作)を説明するための模式図である。
【図9】自動ワインダの玉揚装置における玉揚動作(バ
ンチ巻き動作)を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 毛羽制御装置 2 仮撚り装置 3 糸保持ガイド 4 撚り止め装置 5 把持ガイド 6 フリクションディスク 51 自動ワインダ(巻取機) 53 玉揚装置 P パッケージ(満巻のパッケージ) B 空の巻取管 Bf 巻取管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のディスクを有する毛羽制御装置と
    玉揚装置とを備え、給糸ボビンにつながる紡績糸が前記
    毛羽制御装置に通された状態で前記玉揚装置による玉揚
    動作が行われる巻取機において、前記毛羽制御装置に通
    された紡績糸が玉揚動作中に動かされる時に、前記毛羽
    制御装置のディスクを回転させることを特徴とする巻取
    機。
  2. 【請求項2】 前記各ディスクを、通常の巻取時よりも
    低速回転させることを特徴とする請求項1に記載の巻取
    機。
  3. 【請求項3】 玉揚動作の開始から前記各ディスクを回
    転させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の巻取機。
JP29066099A 1999-10-13 1999-10-13 巻取機 Pending JP2001106431A (ja)

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US09/677,874 US6374588B1 (en) 1999-10-13 2000-10-03 Hairiness controlling device and winder
DE60042956T DE60042956D1 (de) 1999-10-13 2000-10-09 Vorrichtung zum Steuern der Haarigkeit und Vorrichtung zum Aufwickeln
EP00121959A EP1092795B1 (en) 1999-10-13 2000-10-09 Hairiness controlling device and winder
CNB00129749XA CN1250789C (zh) 1999-10-13 2000-10-09 起毛控制装置

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