JP2001106155A - 自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車

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JP2001106155A
JP2001106155A JP28850599A JP28850599A JP2001106155A JP 2001106155 A JP2001106155 A JP 2001106155A JP 28850599 A JP28850599 A JP 28850599A JP 28850599 A JP28850599 A JP 28850599A JP 2001106155 A JP2001106155 A JP 2001106155A
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Japan
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engine
cylinder
rear wheel
motorcycle
suspension device
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JP28850599A
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English (en)
Inventor
Shinsuke Okada
信祐 岡田
Yasuo Tashiro
康保 田代
Jun Tamura
純 田村
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K25/00Axle suspensions
    • B62K25/04Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork
    • B62K25/28Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with pivoted chain-stay
    • B62K25/283Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with pivoted chain-stay for cycles without a pedal crank, e.g. motorcycles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、エンジンを左右いずれの方向から見
た場合でも、このエンジン回りのボリューム感を均等な
ものとすることができ、後輪懸架装置を重要な外観要素
の一つとして積極的に利用できる自動二輪車を得ること
にある。 【解決手段】自動二輪車1は、起立した前部シリンダ32
および後部シリンダ33を有するV形2気筒V形エンジン
30を備えている。このエンジンのシリンダヘッド32b,
33bから導出された第1および第2の排気管41,42は、エ
ンジンの車幅方向に沿う一側方を通して後方に導かれて
いる。エンジンの後方には、後輪19を支持して上下方向
に揺動可能なリヤアーム15が配置されている。このリヤ
アームを介して後輪を懸架する後輪懸架装置55は、第1
および第2の排気管とは反対側のエンジン側方に配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばV形2気筒
エンジンのような大排気量のエンジンを搭載した自動二
輪車に係り、特にその後輪懸架装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の後輪懸架装置として、従
来、一本の油圧緩衝器を後輪の直前に縦置きの姿勢で配
置したものが知られている。この種の後輪懸架装置で
は、油圧緩衝器の上端部がフレームに連結されていると
ともに、油圧緩衝器の下端部がリンク機構を介してリヤ
アームに連結されており、二本の油圧緩衝器を後輪の両
側に配置したコンベンショナルな後輪懸架装置に比べ
て、よりプログレッシブなクッションストローク特性が
得られるようになっている。
【0003】ところで、上記従来の後輪懸架装置による
と、油圧緩衝器が後輪とエンジンとの間に介在されるた
めに、これら後輪とエンジンとの間に油圧緩衝器やリン
ク機構を収容するためのスペースを確保する必要があ
る。この場合、例えば後輪とエンジンとの間を通して排
気管を配置したり、あるいは後輪の直前に排気管の集合
部が位置するような自動二輪車では、この排気管が邪魔
となって後輪とエンジンとの間に油圧緩衝器やリンク機
構を収めることが困難となる。
【0004】この対策として、従来例えば「特開平9−
240555号公報」に見られるように、コイルスプリ
ングを有するサスペンション筒をV形エンジンの後部シ
リンダの側方に配置した自動二輪車が知られている。こ
の自動二輪車では、サスペンション筒が後部シリンダの
車幅方向に沿う外側に位置されており、自動二輪車を側
方から見た場合に、サスペンション筒が比較的目立つ存
在となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公開特許公報によ
ると、サスペンション筒は後部シリンダの右側に配置さ
れているため、自動二輪車を左側から見た時と右側から
見た時とでは、後部シリンダ回りのボリューム感が著し
く異なったものとなる。このため、特に自動二輪車を左
側から見た場合に、サスペンション筒が存在しない分、
何か物足りなさを感じるような外観デザインとなってし
まう。
【0006】よって、サスペンション筒を自動二輪車の
外観要素として積極的に利用することができなくなり、
むしろサスペンション筒が極力目立たないようにフレー
ム構造を工夫するといった新たな対策が必要となる。
【0007】また、上記構成によると、サスペンション
筒は、後部シリンダの前端付近からこの後部シリンダの
後方に向けて延びているため、このサスペンション筒自
体がV形エンジンのクランク中心よりも後方にずれてい
る。このため、V形エンジンに対するサスペンション筒
の位置が中途半端なものとなってしまい、外観的な面で
問題が残ると同時に、比較的重量のあるサスペンション
筒をV形エンジンの重心位置に近づけることができなく
なる。
【0008】本発明の第1の目的は、エンジンを左右い
ずれの方向から見た場合でも、このエンジン回りのボリ
ューム感を均等なものとすることができ、後輪懸架装置
を重要な外観要素の一つとして積極的に利用できる自動
二輪車を得ることにある。
【0009】本発明の第2の目的は、後輪懸架装置とV
形エンジンとをバランス良く配置でき、この後輪懸架装
置を外観要素として積極的に利用できるとともに、マス
の集中化を図る上でも好都合となる自動二輪車を得るこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明に係る自動二輪車は、起立したシリンダ
を有するエンジンと;このエンジンから導出され、エン
ジンの車幅方向に沿う一側方を通して後方に導かれた少
なくとも一本の排気管と;上記エンジンの後方に向けて
延びるとともに、その後端部に後輪が支持された上下方
向に揺動可能なリヤアームと;このリヤアームの前端部
に連結され、このリヤアームを介して上記後輪を懸架す
る後輪懸架装置と;を備えており、上記後輪懸架装置
は、上記排気管とは反対側のエンジン側方に配置されて
いることを特徴としている。
【0011】このような構成によれば、後輪懸架装置と
排気管とがエンジンの車幅方向に沿う両側に振り分けて
配置されるので、自動二輪車を後輪懸架装置とは反対側
から見た場合でも、排気管の存在によってエンジン回り
のボリューム感を充分に確保できる。
【0012】そのため、自動二輪車を車幅方向に沿うい
ずれの方向から見ても、エンジンと排気管およびエンジ
ンと後輪懸架装置とがうまく調和した有機的な外観が得
られ、後輪懸架装置を自動二輪車の重要な外観要素とし
て積極的に取り入れることができる。
【0013】上記第2の目的を達成するため、本発明に
係る自動二輪車は、クランクケース上にV字状に配置さ
れた前部シリンダおよび後部シリンダと、上記クランク
ケースの側方に突出するカバーとを有するV形2気筒エ
ンジンと;このエンジンを支持するフレームと;上記エ
ンジンの後方に向けて延びるとともに、その後端部に後
輪が支持された上下方向に揺動可能なリヤアームと;こ
のリヤアームの前端部に連結され、このリヤアームを介
して上記後輪を懸架する後輪懸架装置と;を備えてお
り、上記後輪懸架装置は、上記リヤアームを介して加わ
る衝撃を緩和するための緩衝器を含み、この緩衝器は、
上記V形2気筒エンジンを側方から見た場合に、上記カ
バーの上方に位置されているとともに、上記前部シリン
ダおよび上記後部シリンダの側方において、これら両シ
リンダに跨るように前後方向に沿う横置きの姿勢で配置
されていることを特徴としている。
【0014】このような構成によれば、カバーの上方に
生じたデッドスペースに緩衝器を収めることができ、こ
の緩衝器がV形エンジンの側方に大きく張り出すことは
ない。しかも、緩衝器は自動二輪車を側方から見た時
に、前部シリンダおよび後部シリンダの双方に重なり合
うような位置関係を以って配置されるので、このV形エ
ンジンと緩衝器とのバランスが良好となる。
【0015】このため、V形エンジンと緩衝器との一体
感が得られ、外観的な面で好都合となるとともに、この
緩衝器を含む後輪懸架装置を自動二輪車の重要な外観要
素の一つとして積極的に取り入れることができる。
【0016】また、緩衝器が前部シリンダと後部シリン
ダとに跨って配置されるので、この緩衝器をV形エンジ
ンの重心位置に近づけることができる。そのため、マス
の集中化を推し進めることができ、自動二輪車の運動特
性の向上に寄与することになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、空冷
式V形2気筒エンジンを搭載した自動二輪車に適用した
図面にもとづいて説明する。
【0018】図1および図2は、ロードスポーツタイプ
の自動二輪車1を示している。この自動二輪車1は、ダ
イヤモンド形のフレーム2を有している。このフレーム
2は、ステアリングヘッドパイプ3、メインフレーム部
4およびリヤフレーム部5とを備えている。
【0019】ステアリングヘッドパイプ3は、フレーム
2の前端に位置されている。メインフレーム部4は、第
1のセクション4aと第2のセクション4bとを有して
いる。第1のセクション4aは、車幅方向に広がる横長
の大きな断面形状を有する中空の箱形に形成されてい
る。第1のセクション4aは、ステアリングヘッドパイ
プ3から後方に向けて延びており、この第1のセクショ
ン4aの後半部は、後方に進むに従い幅狭く形成されて
いる。
【0020】第2のセクション4bは、第1のセクショ
ン4aの後端部から下向きに延びている。また、リヤフ
レーム部5は、第1のセクション4aの後端部から後方
に延びている。このリヤフレーム部5は、テールカウル
として機能する左右一対のサイドカバー部6a,6bを
有し、これらサイドカバー部6a,6bは、後方に向け
て開口するような中空の筒状をなしている。
【0021】フレーム2のステアリングヘッドパイプ3
には、倒立形のフロントフォーク8が枢支されている。
フロントフォーク8は、前輪9を支持しており、このフ
ロントフォーク8の上部にバーハンドル10が取り付け
られている。
【0022】メインフレーム部4の第1のセクション4
aの上には、燃料タンク11が配置されている。また、
リヤフレーム部5の上にはシート12が配置されてい
る。
【0023】メインフレーム部4の第2のセクション4
bは、図3に示すようなリヤアーム支持部14を有して
いる。リヤアーム支持部14は、第2のセクション4b
の下端部に位置されており、このリヤアーム支持部14
にリヤアーム15が上下方向に揺動可能に支持されてい
る。
【0024】図3に示すように、リヤアーム15は、左
右一対のアーム部16a,16bを有している。アーム
部16a,16bは、第2のセクション4bの下端部か
ら後方に向けて延びているとともに、車幅方向に互いに
離間して配置されている。これらアーム部16a,16
bの前端部には、夫々ヘッドパイプ17a,17bが溶
接されている。ヘッドパイプ17a,17bは、車幅方
向に沿って同軸状に配置されており、これらヘッドパイ
プ17a,17bの間にリヤアーム支持部14が介在さ
れている。
【0025】そのため、リヤアーム15は、ヘッドパイ
プ17a,17bおよびリヤアーム支持部14に亘って
ピボット軸18を挿通することにより、このリヤアーム
支持部14に揺動可能に枢支されている。
【0026】リヤアーム15の後端部には、後輪19が
支持されている。後輪19は、アーム部16a,16b
の後端部間に介在されたハブ20を有し、このハブ20
の右側の側面にドリブンスプロケット21が取り付けら
れている。
【0027】また、図3に示すように、左右のアーム部
16a,16bは、後輪19の直前においてクロスメン
バ23を介して互いに結合されている。クロスメンバ2
3は、リヤアーム支持部14と向かい合っており、これ
らクロスメンバ23とリヤアーム支持部14との間に
は、上下方向に開口する挿通口24が形成されている。
【0028】図1や図2に示すように、自動二輪車1
は、空冷4サイクルV形2気筒エンジン30を搭載して
いる。このV形エンジン30は、メインフレーム部4に
支持されている。
【0029】V形エンジン30は、クランクケース31
と、このクランクケース31の上に起立した姿勢で配置
された前部シリンダ32および後部シリンダ33とを有
している。クランクケース31は、メインフレーム部4
の第2のセクション4bの下端部の前方に位置され、こ
のクランクケース31の内部に一本のクランク軸46が
収容されている。クランク軸46は、V形エンジン30
の重心の近傍に位置されている。
【0030】クランクケース31の左側の側面には、図
示しないクラッチを覆う円形のクラッチカバー34が取
り付けられている。クラッチカバー34は、クランクケ
ース31の後部に位置されて、上記リヤアーム15の左
側のアーム部16aの前端部に隣接されている。このク
ラッチカバー34は、クランクケース31の左側の側面
から突出されている。
【0031】前部シリンダ32および後部シリンダ33
は、自動二輪車1を側方から見た場合に上方に向けてV
字状に配置されている。これら前後のシリンダ32,3
3の挟み角は、例えば48°のような狭い値に設定され
ている。
【0032】このV形エンジン30は、前部シリンダ3
2および後部シリンダ33をメインフレーム部4の第1
のセクション4aから吊り下げるとともに、クランクケ
ース31の後端部を第2のセクション4bの下端部に連
結することで、フレーム1に支持されている。
【0033】そのため、第1のセクション4aの前端部
と第2のセクション4bの下端部とは、V形エンジン3
0を介して結合されており、このV形エンジン30のク
ランクケース31や前後のシリンダ32,33がフレー
ム2の強度部材としての機能を兼ねている。
【0034】前部シリンダ32および後部シリンダ33
は、夫々クランクケース31から上向きに延びるシリン
ダブロック32a,33aと、これらシリンダブロック
32a,32bの上端に連なるシリンダヘッド32b,
33bとを備えている。
【0035】図2に最も良く示されるように、前後のシ
リンダ32,33のシリンダヘッド32b,33bは、
夫々吸気口35,36と排気口37,38とを有してい
る。吸気口35,36は、シリンダヘッド32b,33
bの互いに対向し合う面に開口され、夫々上向きに延び
る吸気管39を介してメインフレーム部4の内部の吸気
室に接続されている。
【0036】前部シリンダ32の排気口37は、シリン
ダヘッド32bの前端部においてその右側に向けて開口
されている。後部シリンダ32の排気口38は、シリン
ダヘッド33bの後端部においてその右側に向けて開口
されている。
【0037】前部シリンダ32の排気口37には、第1
の排気管41が接続されている。第1の排気管41は、
前部シリンダ32の右側方において、この前部シリンダ
32の傾斜に沿わせて下方に導かれており、その下端部
がクランクケース31の右側方に位置されている。
【0038】後部シリンダ33の排気口38には、第2
の排気管42が接続されている。第2の排気管42は、
後部シリンダ32の右側方において、この後部シリンダ
32の傾斜に沿わせて下方に導かれており、その下端部
がクランクケース31の右側方に位置されている。その
ため、第1および第2の排気管41,42は、V形エン
ジン30の右側に集中して配置されている。
【0039】第1および第2の排気管41,42の下端
部は、互いに集合されて一本の排気集合管43に接続さ
れている。排気集合管43は、クランクケース31の右
側方を通して後輪19の直前に導かれるとともに、ここ
から上記リヤアーム15の挿通口24を通して上記メイ
ンフレーム部4の第2のセクション4bに沿うように立
ち上げられている。
【0040】排気集合管43の上端部は、後輪19より
も高い位置において左右の排気消音器44a,44bに
接続されている。これら排気消音器44a,44bは、
上記リヤフレーム部5のカバー部6a,6bの内側に配
置されている。
【0041】また、本実施の形態に係る空冷4サイクル
V形2気筒エンジン30は、OHV(Overhead Valve)形の
動弁機構を採用している。そのため、図2に示すよう
に、上記クランクケース31の内部には、クランク軸4
6によって駆動される二本のカム軸47a,47bが収
容されている。
【0042】一方のカム軸47aは、前部シリンダ32
に対応するものであり、このカム軸47aは、吸気・排
気用の二本のプッシュロッド48を介してシリンダヘッ
ド32bのロッカアーム(図示せず)と連動されてい
る。他方のカム軸47bは、後部シリンダ33に対応す
るものであり、このカム軸47bは、吸気・排気用の二
本のプッシュロッド49を介してシリンダヘッド33b
のロッカアーム(図示せず)と連動されている。
【0043】プッシュロッド48,49は、シリンダブ
ロック32a,33aの右側に配置されている。これら
シリダブロック32a,32bの右側面には、夫々クラ
ンクケース31からシリンダヘッド32b,33bに向
けて延びる円筒状のロッドカバー50,51が配置され
ている。ロッドカバー50,51は、シリダブロック3
2a,32bの右側面から張り出しており、これらロッ
ドカバー50,51の内側にプッシュロッド48,49
が収められている。
【0044】また、図2や図3に示すように、クランク
ケース31の右側面の後端上部には、エンジン動力を出
力するドライブスロケット52が配置されている。この
ドライブスプロケット52と上記後輪19のドリブンス
プロケット21との間には、後輪19を駆動するための
チェーン53が架け渡されている。チェーン53は、リ
ヤアーム15の右側のアーム部16bの上下両側を通し
て前後方向に延びている。
【0045】したがって、本実施の形態の自動二輪車1
では、エンジン13の右側に第1および第2の排気管4
1,42、排気集合管43、プッシュロッド48,49
およびチェーン53が配置されている。
【0046】図1および図3に示すように、リヤアーム
15を介して後輪19を懸架する後輪懸架装置55は、
上記第1および第2の排気管41,42とはV形エンジ
ン30を挟んだ反対側、つまりV形エンジン30の左側
に配置されている。この後輪懸架装置55は、コイルス
プリング56を有する油圧緩衝器57とリンク機構58
とで構成されている。
【0047】油圧緩衝器57は、上記クラッチカバー3
4の上方に位置されているとともに、上記前後のシリン
ダ32,33のシリンダブロック32a,33aの左側
方において、これらシリンダブロック32a,33aに
跨るように前後方向に沿う横置きの姿勢で配置されてい
る。
【0048】油圧緩衝器57の前端部は、前部シリンダ
32の前端付近に位置されているとともに、ブラケット
60を介してクランクケース31に支持されている。ブ
ラケット60は、クランクケース31の左側部に固定さ
れており、このブラケット60の上端部に油圧緩衝器5
7の前端部がボルト59を介して回動可能に連結されて
いる。
【0049】リンク機構58は、リヤアーム15の動き
を油圧緩衝器57に伝えるためのものであり、第1のリ
ンクレバー61と第2のリンクレバー62とを有してい
る。第1のリンクレバー61は、リヤアーム15の左側
のアーム部16aと油圧緩衝器57との間に跨って配置
されている。
【0050】すなわち、図1や図3に示すように、第1
のリンクレバー61は、メインフレーム部4の第2のセ
クション4bの左側方を横切って前後方向に延びてお
り、この第1のリンクレバー61の後端部がリヤアーム
15の左側のアーム部16aの前端部上方に位置されて
いる。この左側のアーム部16aの前端部上面には、上
向きに突出するボス部64が形成されており、これらボ
ス部64に第1のリンクレバー61の後端部がボルト6
5を介して回動可能に連結されている。
【0051】第1のリンクレバー61の前端部は、ボル
ト66を介して油圧緩衝器57の後端部に回動可能に連
結されている。この第1のリンクレバー61と油圧緩衝
器57との連結部分は、上記クラッチカバー34の上方
に位置されており、この連結部分は、クラッチカバー3
4との干渉を避けるために、油圧緩衝器57とブラケッ
ト60との連結部分よりも上方に位置されている。その
ため、油圧緩衝器57は、前方に進むに従い下向きに傾
斜されている。
【0052】また、第1のリンクレバー61は、その前
端部と後端部との間に上向きに屈曲された中間部61a
を有している。この中間部61aは、第2のセクション
4bの左側方に位置されている。
【0053】第2のリンクレバー62は、第1のリンク
レバー61の中間部61aと第2のセクション4bとの
間に跨っている。第2のリンクレバー62は、第2のセ
クション4bの左側方において、上下方向に沿う縦置き
の姿勢で配置されており、この第2のリンクレバー62
の上端部がボルト67を介して第1のリンクレバー61
の中間部61aに回動可能に連結されている。第2のリ
ンクレバー62の下端部は、第2のセクション4bのボ
ス部(図示せず)に回動可能に連結されている。
【0054】したがって、リヤアーム15と油圧緩衝器
57との間にリンク機構58を介在させたことにより、
リヤアーム15の上方向への揺動ストロークは、リンク
機構58により逐次増大されて油圧緩衝器57に伝えら
れ、このことによりプログレッシブなクッションストロ
ーク特性が得られるようになっている。
【0055】このような構成の自動二輪車1によると、
V形エンジン30の第1および第2の排気管41,42
およびこれら排気管41,42に連なる排気集合管43
は、V形エンジン30の右側を通して配管され、リヤア
ーム15を介して後輪19を懸架する後輪懸架装置55
は、V形エンジン30の左側において、前後のシリンダ
32,33の側方を通して横置きの姿勢で配置されてい
る。
【0056】そのため、メカニカルな外観を有する後輪
懸架装置55と、重要な外観要素の一つである第1およ
び第2の排気管41,42とがV形エンジン30の車幅
方向に沿う両側に振り分けて配置されることになり、自
動二輪車1を後輪懸架装置55とは反対側から見た場合
でも、第1および第2排気管41,42や排気集合管4
3の存在によってV形エンジン30回りのボリューム感
を充分に確保することができる。
【0057】この結果、自動二輪車1を左右いずれの方
向から見ても、V形エンジン30と第1および第2の排
気管41,42およびV形エンジン30と後輪懸架装置
55とがうまく調和した有機的な外観を得ることができ
る。よって、メカニカルな後輪懸架装置55を自動二輪
車1の重要な外観要素として積極的に取り入れることが
でき、力感に富む逞しいスタイリングの自動二輪車1を
得ることができる。
【0058】また、クランク軸46とロッカアームとを
連動させるプッシュロッド48,49は、後輪懸架装置
55とは反対側のV形エンジン30の右側に配置されて
いるので、これらプッシュロッド48,49を収めるロ
ッドカバー50,51と後輪懸架装置55とが干渉し合
うことはない。そのため、後輪懸架装置55をシリンダ
ブロック32a,33aの左側面に寄せて配置すること
ができる。
【0059】それとともに、後輪懸架装置55の油圧緩
衝器57は、クランクケース31の側方に張り出すクラ
ッチカバー34の上方に位置されているので、この油圧
緩衝器57をクラッチカバー34の上方に生じたデッド
スペースに収めることができ、油圧緩衝器57を含む後
輪懸架装置55の側方への張り出しを少なく抑えて、V
形エンジン30との一体感を得ることができる。
【0060】また、後輪19を駆動するチェーン53に
しても、後輪懸架装置55とは反対側のV形エンジン3
0の右側方に配置されているので、この後輪懸架装置5
5のリンク機構58がリヤアーム15の前端部の上方に
導かれているにも拘わらず、リンク機構58とチェーン
53とが干渉し合うことはない。
【0061】このため、リンク機構58を構成する第1
および第2のリンクレバー61,62にチェーン53を
避ける逃げを形成する必要はなく、これらリンクレバー
61,62の形状を簡略化できるとともに、リンク機構
58の設置場所を決定する上での自由度が増大する。
【0062】しかも、上記構成によると、油圧緩衝器5
7は、自動二輪車1を左側方から見た時に、前部シリン
ダ32および後部シリンダ33の双方に重なり合うよう
に横置きの姿勢で配置されているので、これら前後のシ
リンダ32,33と油圧緩衝器57とのバランスが良好
となり、自動二輪車1の外観的な面で好都合となる。
【0063】その上、油圧緩衝器57そのものがV形エ
ンジン30の左側方において前部シリンダ32と後部シ
リンダ33とに跨っているので、この油圧緩衝器57を
クランク軸46に近いV形エンジン30の重心位置に寄
せることができる。よって、マスの集中化を推し進める
ことができ、自動二輪車1の運動特性をより一層高める
ことができる。
【0064】なお、本発明を実施するに当り、エンジン
の形態はV形2気筒エンジンに特定されるものではな
く、例えば単気筒エンジンあるいは並列多気筒エンジン
を用いても良いとともに、その冷却方式も空冷に限らず
水冷であっても良い。
【0065】また、エンジンに対する排気管および後輪
懸架装置の位置関係は左右逆であっても良いとともに、
排気管の取り回し経路も上記実施の形態に特定されるも
のではなく、例えば後部シリンダの第2の排気管を前部
シリンダの側方に向けて前方に導いた後、ここから前部
シリンダの第1の排気管と並べて後方に導くようにして
も良い。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、メカニカ
ルな外観を有する後輪懸架装置と、重要な外観要素の一
つである排気管とがエンジンの車幅方向に沿う両側に振
り分けて配置されるので、自動二輪車を後輪懸架装置と
は反対側から見た場合でも、排気管の存在によってエン
ジン回りのボリューム感を充分に確保することができ
る。したがって、自動二輪車を左右いずれの方向から見
ても、エンジンと排気管およびエンジンと後輪懸架装置
とがうまく調和した有機的な外観が得られ、メカニカル
な後輪懸架装置を自動二輪車の重要な外観要素として積
極的に取り入れて、力感に富む逞しいスタイリングの自
動二輪車を得ることができる。
【0067】また、本発明によれば、後輪懸架装置の緩
衝器は、前部シリンダおよび後部シリンダの双方に重な
り合うように横置きの姿勢で配置されるので、これら前
後のシリンダと緩衝器とのバランスが良好となる。その
ため、自動二輪車の外観的な面で好都合となるのは勿論
のこと、緩衝器そのものが前部シリンダと後部シリンダ
とに跨るので、この緩衝器をV形エンジンの重心位置に
近づけて、マスの集中化を推し進めることができ、自動
二輪車の運動特性をより一層高めることができるといっ
た利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において、空冷4サイクル
V形2気筒エンジンと後輪懸架装置との位置関係を示す
自動二輪車の左側面図。
【図2】空冷4サイクルV形2気筒エンジンに対する排
気管の取り回し経路を示す自動二輪車の右側面図。
【図3】後輪懸架装置とリヤアームとの位置関係を示す
平面図。
【符号の説明】
2…フレーム 15…リヤアーム 19…後輪 30…V形2気筒エンジン(空冷4サイクルV形2気筒
エンジン) 32…前部シリンダ 33…後部シリンダ 34…カバー(クラッチカバー) 41,42…排気管(第1の排気管、第2の排気管) 55…後輪懸架装置 57…緩衝器(油圧緩衝器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 純 東京都豊島区高田3−30−14 山愛ビル 株式会社ジーケーダイナミックス内 Fターム(参考) 3D011 AF04 AG00 AH01 AK03 AL14 AL35 3D014 DD09 DF03 DF32 DF39 DF40

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起立したシリンダを有するエンジンと;
    このエンジンから導出され、エンジンの車幅方向に沿う
    一側方を通して後方に導かれた少なくとも一本の排気管
    と;上記エンジンの後方に向けて延びるとともに、その
    後端部に後輪が支持された上下方向に揺動可能なリヤア
    ームと;このリヤアームの前端部に連結され、このリヤ
    アームを介して上記後輪を懸架する後輪懸架装置と;を
    備え、 上記後輪懸架装置は、上記排気管とは反対側のエンジン
    側方に配置されていることを特徴とする自動二輪車。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記エンジン
    は、上記シリンダの側方に動弁用のプッシュロッドを有
    するOHV : Overhead Valve形の4サイクルエンジンであ
    り、上記後輪懸架装置は、上記プッシュロッドとは上記
    シリンダを挟んだ反対側において、このシリンダの側方
    に並べて配置されていることを特徴とする自動二輪車。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、上記後
    輪懸架装置は、上記リヤアームを介して加わる衝撃を緩
    和するための緩衝器を含むことを特徴とする自動二輪
    車。
  4. 【請求項4】 クランクケース上にV字状に配置された
    前部シリンダおよび後部シリンダと、上記クランクケー
    スの側方に突出するカバーとを有するV形2気筒エンジ
    ンと;このエンジンを支持するフレームと;上記エンジ
    ンの後方に向けて延びるとともに、その後端部に後輪が
    支持された上下方向に揺動可能なリヤアームと;このリ
    ヤアームの前端部に連結され、このリヤアームを介して
    上記後輪を懸架する後輪懸架装置と;を備え、 上記後輪懸架装置は、上記リヤアームを介して加わる衝
    撃を緩和するための緩衝器を含み、この緩衝器は、上記
    V形2気筒エンジンを側方から見た場合に、上記カバー
    の上方に位置されているとともに、上記前部シリンダお
    よび上記後部シリンダの側方において、これら両シリン
    ダに跨るように前後方向に沿う横置きの姿勢で配置され
    ていることを特徴とする自動二輪車。
  5. 【請求項5】 請求項4の記載において、上記緩衝器
    は、前方に進むに従い下向きに傾斜されていることを特
    徴とする自動二輪車。
  6. 【請求項6】 請求項4の記載において、上記後輪は、
    上記エンジンとの間に架け渡されたチェーンを介して駆
    動されるとともに、上記後輪懸架装置は、上記チェーン
    とは上記エンジンを挟んだ反対側に配置されていること
    を特徴とする自動二輪車。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかの記載にお
    いて、上記後輪懸架装置は、上記緩衝器と上記リヤアー
    ムとを連動させるリンク機構を含むことを特徴とする自
    動二輪車。
  8. 【請求項8】 請求項7の記載において、上記リヤアー
    ムは、その前端部に車幅方向に互いに離間して配置され
    た一対のヘッドパイプを有し、また、上記フレームは、
    上記ヘッドパイプの間に介在されて上記リヤアームの前
    端部を揺動可能に枢支する支持部を有し、上記後輪懸架
    装置のリンク機構は、上記支持部の側方に位置されてい
    ることを特徴とする自動二輪車。
  9. 【請求項9】 請求項4ないし8のいずれかの記載にお
    いて、上記フレームは、上記エンジンを強度部材として
    利用するダイヤモンド形であり、上記後輪懸架装置の前
    端部は、ブラケットを介して上記エンジンのクランクケ
    ースに支持されていることを特徴とする自動二輪車。
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