JP2001105579A - 記録システム、及び記録装置の出力特性補正方法 - Google Patents

記録システム、及び記録装置の出力特性補正方法

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JP2001105579A
JP2001105579A JP28493999A JP28493999A JP2001105579A JP 2001105579 A JP2001105579 A JP 2001105579A JP 28493999 A JP28493999 A JP 28493999A JP 28493999 A JP28493999 A JP 28493999A JP 2001105579 A JP2001105579 A JP 2001105579A
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Hitoshi Nishigori
均 錦織
Naoji Otsuka
尚次 大塚
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Saiji Yamada
財士 山田
Minoru Teshigahara
稔 勅使川原
Takeshi Yazawa
剛 矢澤
Satoyuki Chikuma
聡行 筑間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価なスキャナーを用いずに、記録部の出力
特性の取得と、出力濃度の補正値を高精度に決定するこ
とができるようにする。 【解決手段】 記録ヘッド13に設けられた複数のノズ
ルからなるノズル列を複数のノズルブロック(a)〜
(d)に分割して設定し、前記各ノズルブロックに対応
する各パッチ(A2)〜(H2)を同一ノズルブロック
内のノズルのみを用いて形成する。また、少なくとも1
つのノズルブロック(b)を用いて、少なくとも1つの
補正条件で記録されたパッチ(A1)〜(H1)からな
る補正効果測定用パターン(P2)を記録媒体上に形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置の出力特
性を所定のものとするための補正条件を表す補正値の設
定を行うようにした記録システム、及び記録装置の出力
特性補正方法であって、詳しくは、記録ヘッドに設けら
れた複数のノズルの出力特性情報を得るため、テストパ
ターンを記録媒体に記録し、そのテストパターンの光学
濃度特性に基づき各ノズルの出力特性を補正するように
した技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、記録方式としては、例えば、熱エ
ネルギーによりインクリボンのインクを紙などの記録媒
体に転写させる熱転写方式、飛翔させた液滴を紙などの
記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方
式などが知られている。
【0003】これらの中でもインクジェット記録方式
は、低騒音、低ランニングコストであると共に、装置の
小型化、カラー化の実現等が容易であるといった理由か
ら、プリンタや複写機などに広く利用されている。
【0004】このようなインクジェット記録方式を用い
た記録装置は、記録速度を向上させるために、複数の記
録素子が集積配列された記録部を用いることが一般的で
ある。その記録素子としては、例えば、インクを吐出さ
せるノズルやインク吐出口などが含まれる。このような
インクジェット記録装置において、記録部が主走査方向
に走査するシリアルスキャン方式の場合は、画質低下の
要因の1つとして、主走査方向に沿ってスジ状に現れる
記録むら(以下、「スジむら」ともいう)が挙げられ
る。
【0005】スジむらは、周期的に現れる場合が多く、
その場合には非常に目立ち易いものとなり、画質を著し
く劣化させる要因となっている。例えば、インクの吐出
口がいわゆるマルチノズルタイプの記録部において、そ
れぞれの吐出口からインクを吐出するために、それぞれ
の吐出口に連通するインク流路中に位置する発熱ヒータ
(電気熱変換体)の発熱エネルギーを利用するものの場
合には、次のようなスジむらの発生原因が挙げられる。
【0006】すなわち、ノズル単位における発熱ヒータ
や吐出口の大きさの製作時のばらつきに起因するインク
の吐出量や吐出方向のばらつき、シリアルスキャン方式
の場合における記録媒体の搬送量(紙送り量)と記録幅
とのずれ、記録時間のずれに応じて生じるインクの濃度
変化の差、あるいは記録媒体上におけるインクの移動な
どがスジむらの発生原因となっている。
【0007】そこで、現在ではこのようなスジむらの発
生を防止して、高画質化を図る方法が種々提案されてい
る。例えば、特公昭59−31949号公報には、シリ
アルスキャン方式において、記録部が主走査方向に繰り
返し走査を行なって1行分ずつの画像を記録するとき
に、その1行分ずつの記録領域のつなぎ目部分にスジむ
らを発生させないようにする方法が記載されている。こ
れは、先の1行分の記録領域の最下端と、次の1行分の
記録領域の最上端とを重複させ、それら両者の記録領域
のつなぎ目部分に関しては、記録部の2回の走査によっ
て画像を完成させるものとなっている。
【0008】また、スジむらを除去して高画質化を図る
他の方法としては、記録部の複数回の走査によって、記
録媒体上の1つの記録領域に対する記録を完成させるよ
うにした分割記録方法(マルチパス記録方法)があり、
この分割記録方法は、スジむらの発生をなくす上におい
て有効なものとなっている。しかし、その効果を十分に
上げるためには、1つの記録領域に対する記録部の走査
回数、つまり分割数を増やさなければならず、その分、
スループットの低下を招く虞がある。
【0009】また、分割記録方法を用いずに、スジむら
の発生を抑える他の方法としては、例えば、特開明5−
69545号に記載されているようなヘッドシェーディ
ング方法がある。この方法の場合には、まず、記録部を
用いて、予め設定された補正値決定用のテストパターン
を記録媒体上に記録し、その記録されたテストパターン
の記録濃度をCCDなどの固体撮像素子を備えたスキャ
ナーによって1ライン毎に読み取り、その読み取り画像
を適当に位置補正した後、その画像の濃度を、記録部の
ノズル毎に対応するラスターに割り付ける。記録濃度の
変化は、ノズル毎におけるインク吐出量の誤差や、イン
ク吐出方向のずれ、または記録媒体上におけるインクの
にじみなどによって生じる。
【0010】次に、ラスター毎に割り付けられた濃度デ
ータから、ノズル毎に対応する記録濃度の補正値を決定
する。そして、その補正値に基づいてノズル毎のγテー
ブルを変更したり、ノズル毎の駆動テーブルを変更し
て、インクの吐出量などを変える。このような補正によ
り、補正なしの状態において濃く記録されるラスターに
ついては、それが薄くなるように出力γ補正等の濃度補
正がなされ、また補正なしの状態において薄く記録され
るラスターについては、それが濃くなるように出力γ補
正などのように濃度補正がなされて濃度のむら(スジむ
ら)を低減している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなテストパターンの読取りデータに基づき濃度補正
を行うようにした従来の技術にあっては、テストパター
ンの濃度を1ライン毎に読み取るものとなっていたた
め、その読み取り動作にはCCDなどを用いた高価なス
キャナが必要であるが、記録装置のユーザ全てが高価な
スキャナーを所有しているとは限らず、パーソナルユー
スとしては不十分なものとなっていた。
【0012】また、スキャナーによっては、1ライン毎
にテストパターンの読み取りを行なうため、その読み取
りには多くの時間を要し、しかも、テストパターンの読
み取りデータから記録濃度の補正値を算出するための機
能も必要となる。
【0013】さらに、記録装置に、テストパターン読み
取り用のスキャナーを一体的に装備した場合には、装置
全体の大型化やコスト増大を招く虞がある。
【0014】本発明の目的はこのような問題を解決し、
高価なスキャナーを用いずに、記録部の出力特性の取得
を行なうことができると共に、出力濃度の補正値を高い
信頼性をもって決定することができる記録システム及び
記録装置の出力特性補正方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成を有するものとなってい
る。
【0016】すなわち、本発明は、記録装置の出力特性
を所定のものとするための補正条件を表す補正値の設定
を行い、その補正条件に従って記録を行なう記録システ
ムであって、前記記録装置に搭載される記録ヘッドのノ
ズル列を複数のノズルブロックに分割して設定し、各ノ
ズルブロックに対応した複数のパッチからなる出力特性
測定用パターンを、各パッチに対応するノズルブロック
のノズルのみを用いて記録媒体上に形成する出力特性測
定用パターン形成手段と、少なくとも1つのノズルブロ
ックを用いて、少なくとも1つの補正条件で記録された
パッチからなる補正効果測定用パターンを記録媒体上に
形成する補正効果測定用パターン形成手段と、前記各測
定用パターンの光学濃度特性を、記録装置に設けられた
濃度センサで測定する測定手段と、前記測定手段によっ
て測定された補正効果測定用パターンの光学濃度特性に
基づき、前記補正条件に応じた記録動作の補正効果を判
定する補正効果判定手段と、前記測定手段によって測定
された前記出力特性測定用パターンの光学濃度特性に基
づき前記各ノズルブロックの出力特性を判定する出力特
性判定手段と、前記各ノズルブロックの出力特性を補正
すべき補正値を、前記出力特性判定手段によって判定さ
れた出力特性と、前記補正効果判定手段によって判定さ
れた補正効果とを考慮して決定する補正値決定手段と、
を備えたことを特徴とする記録システムである。
【0017】また、本発明は、記録装置の出力特性を所
定のものとするための補正条件を表す補正値の設定を行
うようにした記録装置の出力特性補正方法であって、前
記記録装置に搭載される記録ヘッドのノズル列を複数の
ノズルブロックに分割して設定し、各ノズルブロックに
対応した複数のパッチからなる出力特性測定用パターン
を、各パッチに対応するノズルブロックのノズルのみを
用いて記録媒体上に形成するステップと、少なくとも1
つのノズルブロックを用いて、少なくとも1つの補正条
件で記録されたパッチからなる補正効果測定用パターン
を記録媒体上に形成するステップと、前記各測定用パタ
ーンの光学濃度特性を、記録装置に設けられた濃度セン
サで測定するステップと、前記測定手段によって測定さ
れた補正効果測定用パターンの光学濃度特性に基づき、
前記補正条件に応じた記録動作の補正効果を判定する補
正効果判定ステップと、前記測定手段によって測定され
た前記出力特性測定用パターンの光学濃度特性に基づき
前記各ノズルブロックの出力特性を判定する出力特性判
定ステップと、前記各ノズルブロックの出力特性を補正
すべき補正値を、前記出力特性判定手段によって判定さ
れた出力特性と、前記補正効果判定手段によって判定さ
れた補正効果とを考慮して決定する補正値決定ステップ
と、を備えたことを特徴とする記録装置の出力特性補正
方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態] (概要)本実施形態では、記録部のノズル列を、隣接す
る複数のノズルからなる複数のブロック(以下、このブ
ロックをノズルブロックと称す)に分け、各ブロックの
出力特性を測定するための出力特性測定用パターンを記
録するものとなっている。この出力特性測定用パターン
は、各ノズルブロックに対応する複数のパッチからな
り、各パッチは、それに対応するノズルブロックのノズ
ルのみを用いて記録する。そして、記録装置に搭載され
た濃度センサにより、各パッチの光学特性(濃度)を測
定すると共に、測定した各濃度データの相対的な関係を
求め、その関係に基づき各ノズルブロック毎に濃度むら
の補正値を決定する。そして、各データと記録に用いる
ノズルブロックとを対応させ、各ノズルブロックに応じ
た補正値を参照し、記録データの処理に用いるγ補正テ
ーブルを変更して記録画像データの処理を行う。
【0019】一方、それとは別に、少なくとも1つのノ
ズルブロックについて、異なる補正条件で少なくとも1
つの補正効果測定用パターンを形成する。その光学特性
を濃度センサによって測定することにより、出力の補正
レベルに対する記録紙ステムの出力特性の情報を取得す
る。そして、少なくともそれら2つの情報を用いて前記
補正値を算出する。
【0020】(記録装置における機構的構成)図1は、
本発明を適用したインクジェット記録装置の機構的構成
の第1例を示す斜視図である。
【0021】図1において、記録媒体に対して記録動作
を行う記録部は、複数(ここでは4個)のヘッドカート
リッジ1A,1B,1C,1Dと、これを交換可能に搭
載したキャリッジ2とで構成されている。ヘッドカート
リッジ1Aないし1Dのそれぞれは、いずれも記録ヘッ
ド13(図3参照)及びインクタンクを有し、また、記
録ヘッド13には、これを駆動するための信号の授受を
行なうためのコネクタが設けられている。なお、以下の
説明では、ヘッドカートリッジ1Aないし1Dの全体ま
たは任意の一つを指す場合、単にヘッドカートリッジ1
で示すことにする。
【0022】前記複数のヘッドカートリッジ1は、それ
ぞれ異なる色のインクで記録を行うものであり、それら
に搭載された各インクタンクには、例えばブラック、シ
アン、マゼンタ、イエローなどの異なるインクがそれぞ
れ収納されている。各ヘッドカートリッジ1はキャリッ
ジ2の所定位置にそれぞれ交換可能に搭載されており、
キャリッジ2には、上記コネクターを介して各ヘッドカ
ートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタホ
ルダ(電気接続部)が設けられている。
【0023】キャリッジ2は、主走査方向に延出するよ
う装置本体に設置されたガイド・シャフト3に移動可能
に支持され、主走査方向へと往復移動可能となってい
る。そして、キャリッジ2は主走査モータ4によりモー
タプーリ5、従動プーリ6及びタイミングベルト7等の
駆動機構を介して往復移動されると共に、その位置及び
移動は、後述の制御系によって制御される。
【0024】記録用紙やプラスチック薄板等の記録媒体
8は、2組の搬送ローラ9,10、及び11,12の回
転により、ヘッドカートリッジ1の吐出口面と対向する
位置(記録領域)を通って搬送される。なお、記録媒体
8は、記録領域において平坦な記録面を形成するよう
に、その裏面がプラテン(不図示)によって支持され
る。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカー
トリッジ1の各吐出口面は、キャリッジ2から下方へと
突出して前記2組の搬送ローラの間で保持された記録媒
体8と平行するように保持されている。さらに、前記キ
ャリッジ2には、濃度センサとして後述の反射型光学セ
ンサ30が設けられている。
【0025】また、ヘッドカートリッジ1は、熱エネル
ギーを利用してインクを吐出するインクジェットヘッド
カートリッジであって、熱エネルギーを発生するための
電気熱変換体を備えたものとなっている。すなわちヘッ
ドカートリッジ1の記録部は、各ノズルに配設された電
気熱変換体に印加される電気エネルギーを熱エネルギー
に変換し、その熱エネルギーによってインクに膜沸騰を
発生させて気泡を発生させ、その気泡の圧力を利用して
吐出口よりインクを吐出させて記録を行うものとなって
いる。
【0026】また、図2は本発明を適用するインクジェ
ット記録装置の機構的構成の第2例を示す斜視図であ
る。なお、図2において、前記図1に示したものと同一
または相当部分には同一符号を付し、その説明の詳細は
省略する。図2において、ここに示す記録装置の記録部
は、複数(6個)のヘッドカートリッジ41A,41
B,41C,41D,41E,41Fと、これに交換可
能に搭載されたキャリッジ2により構成されている。カ
ートリッジ41Aないし41Fのそれぞれは、各ヘッド
カートリッジ41の記録ヘッド13を駆動する信号を受
けるためのコネクターが設けられている。なお、以下の
説明では前記ヘッド・カートリッジ41Aないし41F
の全体または任意の1つを指す場合、単に記録ヘッド4
1またはヘッドカートリッジ41で示すことにする。
【0027】前記複数のヘッドカートリッジ41は、そ
れぞれ異なる色のインクで記録するものであり、それら
のインクタンク部には、例えばブラック、シアン、マゼ
ンタ、イエロー、淡シアン、淡マゼンタなどの異なるイ
ンクが収納されている。各ヘッドカートリッジ41はキ
ャリッジ2の所定位置にそれぞれ交換可能に搭載されて
おり、そのキャリッジ2には、上記コネクターを介して
各ヘッドカートリッジ41に駆動信号を伝達するための
コネクタホルダ(電気接続部)が設けられている。な
お、その他の構成は、前述の第一例に示したものと同様
であり、ここではその説明を省略する。
【0028】また、図3は、上記ヘッドカートリッジ1
または41における記録ヘッド13の一部を模式的に示
す説明斜視図である。前述のように記録領域にて支持さ
れた記録媒体8と所定の隙間(例えば約0.5ないし2
ミリ程度)を介して対向する吐出口面21には、所定の
ピッチで複数の吐出口22が形成され、共通液室23と
各吐出口22とを連通させる各液路24の壁面に沿って
インク吐出用の熱エネルギーを発生させる電気熱変換体
(発熱抵抗体など)25が配設されている。
【0029】ここでは、ヘッドカートリッジ1または4
1の吐出口22は、キャリッジ2の走査方向と交差する
方向に整列するような位置関係でキャリッジ2に搭載さ
れている。こうして、画像信号または吐出信号に基づい
て対応する電気熱変換体(以下においては、「吐出ヒー
タ」ともいう)25を駆動(通電)して、液路24内の
インクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐
出口22からインクを吐出させる記録部13が構成され
る。
【0030】図4は、図1または図2に示した濃度セン
サ30の構成を模式的に示す説明側面図である。図4に
示すように、この濃度センサ30はキャリッジ2に取り
付けられ、発光部31と受光部32とを有する反射型光
学センサとなっており、前記発光部31は記録媒体8へ
と光(入射光)35を発し、前記受光部32は記録媒体で
反射された発光部31からの光(反射光)37を受光し、
その受光量に応じた信号を検出信号として出力するよう
になっている。
【0031】そして、この受光部32から出力された検
出信号はフレキシブルケーブル(不図示)を介して記録
装置の電気基板上に形成される制御回路に送出され、そ
の制御回路に設けられたA/D変換器によってデジタル
信号に変換される。なお、前記光学センサ30がキャリ
ッジ2に取り付けられる位置は、インク等の飛沫の付着
を防ぐため、記録走査時に記録ヘッド13の吐出口部が
通過する部分を通らない位置に設定している。また、こ
の光学センサ30は比較的低解像度のものを用いること
ができるため、CCD等のような高解像度を有するイメ
ージセンサに比べ、大幅にコスト低減を図り得るものと
なっている。
【0032】一方、図5は本発明の実施形態における制
御系回路の構成を示すブロック図である。図5におい
て、コントローラ100は記録装置全体の制御を行なう
主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態の
CPU101、プログラムや所用のテーブルその他の固
定データを格納したROM103、記録データを展開す
る領域や作業用の領域等を設けたRAM105等を有す
る。また、ホスト装置110は、記録データの供給源と
しての機能を有するものとなっており、記録に係わる画
像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータ等の形
態を採るものの他、画像読み取り用のリーダ部等の形態
を採るものも適用可能であり、ここから送出される記録
データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、イン
タフェース(I/F)112を介してコントローラ10
0との間で送受信される。
【0033】また、このコントローラ100の入力側に
は、操作部120とセンサ群130とが接続されてお
り、前記操作部120は、操作者による指示入力を可能
とするスイッチ群と入力設定部とからなる。このうち、
前記スイッチ群としては、電源スイッチ122、記録開
始を指示するためのスイッチ124、吸引回復の起動を
指示するための回復スイッチ126、マニュアルでレジ
ストレーション調整を行うためルジストレーション調整
起動スイッチ127等が設けられ、入力設定部として
は、マニュアルで前記調整値を入力するためレジストレ
ーション調整値設定入力部129等が設けられている。
【0034】また、前記センサ群130は、装置の状態
を検出するためのセンサ群であり、上述の反射型光学セ
ンサ30、キャリッジ2のホームポジションを検出する
ためのフォトカプラ132及びヘッドカートリッジ1ま
たは41周辺の環境温度を検出するために適宜の部位に
設けられた温度センサ134等を有している。
【0035】また、コントローラ100の出力側には、
ヘッドドライバ140と、モータドライバ150,16
0とが接続されている。ヘッドドライバ140は、記録
データ等に応じて記録ヘッド13の吐出ヒータ25を駆
動するドライバである。ヘッドドライバ140は、記録
データを吐出ヒータ25の位置の対応させて配列させる
シフトレジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ
回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動
させる論理回路素子の他、ドット形成位置合わせのため
に駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定する
タイミング設定部等を有する。
【0036】さらに、記録ヘッド13には、サブヒータ
142が設けられている。このサブヒータ142はイン
クの吐出特性を安定させるための温度調整を行うもので
あり、吐出ヒータ25と同時に記録ヘッド基板上に形成
する形態、または記録ヘッド本体あるいはヘッド・カー
トリッジに取り付ける形態を採ることができる。モータ
ドライバ150は主走査モータ152を駆動するための
ドライバであり、副走査モータ162は記録媒体8を搬
送(副走査)するために用いられるモータであり、モー
タドライバ160はこのモータ162を駆動するための
ドライバである。
【0037】次に、本実施例に用いる記録装置における
画像処理について説明する。図6は入力画像データを画
像処理して記録データを生成するための処理部の構成を
示すブロック図である。本実施例における画像処理部
は、1画素あたりR(レッド)、G(グリーン)、B
(ブルー)の各色について8ビットの画像データ、つま
り各色について256階調の画像データを入力し、その
画像データを1画素あたりC(シアン)、M(マゼン
タ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各インク色に
ついて各1ビットの画像データとして出力する。
【0038】すなわち、R,G,Bの各色についての8
ビットずつの画像データは、まず、色変換処理部210
としての3次元のルックアップテーブル(LUT)によ
って、C,M,Y,Kの各インク色毎に8ビットのデー
タに変換される。このような処理は、入力系のRGB系
カラー信号から、出力系のC,M,Y,Kカラー信号に
変換する色変換処理である。
【0039】入力系からの入力データはディスプレイな
どの発光体における加法混色の3原色(RGB)データ
である場合が多く、またプリンタなどの出力系において
光の反射によって色を表現する場合は、減法混色の3原
色(CMY)の色材が用いられる。そのため、このよう
な色変換処理が必要となる。この色変換処理に用いられ
る3次元LUTは、離散的にデータを保持し、その保持
するデータ間は補間処理によって求める。その補間処理
は、公知の技術であるため、ここでの説明は省略する。
【0040】このように色変換処理が施されたC,M,
Y,Kの各インク色の8ビットデータは、出力γ補正部
(出力濃度補正部)220としての1次元ルックアップ
テーブル(LUT)により、出力γ補正が施される。記
録媒体上において、単位面積当たりのドット数と、反射
濃度などの出力特性との関係は、多くの場合は、線形関
係とはならない。そこで、出力γ補正を施すことによっ
て、C,M,Y,Kの各インク色の8ビットの入力レベ
ルと、C,M,Y,Kの各インクによる出力特性との関
係を線形関係に保障するようになっている。出力γ補正
テーブルとしての1次元LUTは、記録ヘッドのそれぞ
れにおける全ノズルに対応して備えられており、後述す
る濃度むらの補正値によって変更されるようになってい
る。
【0041】このようにして、R,G,Bの各色の8ビ
ットの入力データは、記録装置におけるC,M,Y,K
の各インク色毎に8ビットデータに変換され、その後各
インク色の8ビットデータは、それぞれ二値化処理部に
て1ビットの二値データに変換され、ヘッドドライバ1
40に供給される。
【0042】(処理のフロー)図7は本発明の実施形態
において実行される濃度むら補正値の取得を行う処理の
概略を示すフローチャートである。
【0043】まず、補正効果測定用パターン(以下、効
果用パターンと称す)の記録を行なう(ステップ1)。
この効果用パターンは、前記複数のノズルブロックの中
から選択した1つのノズルブロックによって形成される
ものであり、複数のパッチ(以下、効果用パッチと称
す)とからなっている。そして、前記キャリッジ2に搭
載された濃度センサ30によって前記各効果用パッチの
光学特性(濃度)を検出する(ステップ2)。
【0044】次いで、後述の出力測定用パターン(以
下、特性用パターンと称す)の記録を行う(ステップ
3)。この特性用パターンは、少なくとも各ノズルブロ
ックに対応した、後述の複数のパッチ(以下、特正用パ
ッチと称す)からなっている。この後、前記濃度センサ
30で、各特性用パッチの光学特性(濃度)を測定する
(ステップ4)。ここで、各濃度値の相対関係を求め、
その相対関係から濃度むら補正のための補正値を算出す
る(ステップ5)。そして、算出した補正値に基づき前
記出力γ補正部220にて出力γテーブルを変更する
(ステップ6)。
【0045】(パターンの記録)図10は濃度むら補正
を行う処理に使用する本発明の第1の実施形態における
記録パターン及びその作成手順を説明するための模式図
である。
【0046】補正効果測定用パターン ここでは、両端以外のノズルブロックのうち、1つのノ
ズルブロック(ここでは[b]のみを使っている)を用
いて、複数の出力補正条件、すなわち予め設定した複数
の出力γ補正曲線に従って効果用パターンの形成を行な
う。このように、両端のノズルブロックを使わないの
は、記録ヘッドを記録媒体の紙送り方向(副走査方向)
と垂直の方向に走査して画像を形成するシリアルスキャ
ン方式の記録装置では、記録ヘッドや記録装置の特性と
して記録走査の短部の濃度が増加または減少することが
あるためである。
【0047】この濃度むらは、隣接する前後の記録走査
の間に行われる副走査方向における記録媒体の移動量
(紙送り量)と1回の記録走査によって実行される記録
ヘッドのノズル列の長さとの関係によって生じる。
【0048】つまり、濃度むらが発生しない場合には、
図8に示すように、各ノズル列の長さと、記録走査と次
の記録走査との間に記録媒体の移動量(紙送り量)が一
致する。このとき、前後の隣接する記録走査において、
記録媒体に対する記録ヘッドの相対位置は、同図(a)
に示すように、先の記録走査のノズル列の後端の位置
と、次の記録走査のノズル列の先端の位置とが完全に一
致した状態となっている。その結果、両記録走査によっ
て記録媒体上に記録される濃度は、同図(b)に示すよ
うな均一なものとなる。
【0049】これに対し、前記記録媒体の移動量が、ノ
ズル列の長さより短かった場合には、図9(a)に示す
ように、前後の隣接する記録走査において、先の記録走
査でのノズル列の後端の位置と、後の記録走査でのノズ
ル列の先端の位置とが重なる。このため、その位置の記
録媒体上には、他の場所と比較してより多くのインクが
打ち込まれ、その部分の濃度は他の場所と比較して増大
することとなる。また、打ちこまれたインク量がある一
定量を超えると、記録媒体に着弾した直後のインクが周
辺へと流出するので、その周辺の濃度も上昇するといっ
た現象が発生する。同図(b)はその様子を示してい
る。
【0050】また、逆に記録媒体の移動量がノズル列の
長さより長かった場合は、先の記録走査でのノズル列後
端の位置と、後の記録走査でのノズル列の先端の位置が
離間する。その結果、記録された画像のノズル列の端部
に相当する部分の濃度は低くなる。
【0051】以下、効果用パターンについて説明する。
図10は効果用パターンの記録方法を示す模式図であ
る。ここでは説明を簡明化する上で、単色のノズル列を
使用する場合について説明する。本実施形態では、記録
ヘッド13ノズル列を4つのノズルブロックに分割して
テストパターンの記録を行う。図中、記録媒体上に記録
されているパターンのうち(A1)〜(D1)は往動走
査による記録で形成するパターンを示しており、また
(E1)〜(H1)は復動走査による記録で形成するパ
ターンを示している。
【0052】同図において、(イ)は1回目〜4回目の
記録走査における、記録媒体に対する記録ヘッド13の
位置を示している。ここで、の記号を付したものが1
回目の記録走査の記録ヘッド13の位置を示し、図中、
その記録ヘッド13の中に記載された破線が、ノズル列
の配列位置を示している。また、同図(イ)に記載の
(a)〜(d)が、本実施例における各ノズルブロック
をそれぞれ示している。本実施形態における各ノズルブ
ロック(a)〜(d)はノズル数が同一に設定されると
共に、ブロックの長さも同一となっている。なお、前述
の理由により、本実施形態では、ノズル列の両端部にお
けるノズルブロックを除くノズルブロック(a)〜
(c)の中から選出した1つのノズルブロックを用いて
補正効果測定用パターンを形成する。ここでは、ノズル
ブロック(b)を使用する。
【0053】まず、第1回目の記録走査により、同図
(b)に示すように、記録媒体に対し、効果用パッチ
(A1)〜(D1)の一部、すなわちの符号が付けら
れている部分を記録する。その後、記録媒体をノズルブ
ロックの長さだけ移動させる。すると記録媒体に対する
記録ヘッドの位置は、同図(イ)ので示される位置に
達する。そして、1回目の記録走査時と同様に効果用パ
ッチ(A1)〜(D1)のの符号が付されている部分
の記録を行なう。そして、記録媒体を再びノズルブロッ
クの長さだけ移動させ3回目の記録走査を同様い、さら
に記録媒体の移動と4回目の記録走査を行う。これで、
図中に示されるパッチ(A1)からパッチ(D1)の記
録が完了する。これらの記録走査によりパッチ(A1)
〜(D1)はノズルブロック(B1)のノズルのみを使
用して形成される。
【0054】次に同じような記録走査を図10(ハ)の
〜で示されるように記録媒体の副搬送方向への搬送
を行ないつつ記録ヘッドを主走査方向へと復動方向へと
移動させて行なう。これによりパッチ(E1)〜(H
1)が形成される。これら、パッチ(E1)〜(H1)
はノズルブロック(a)のノズルのみを使用して形成さ
れ、同様に、パッチ(F1)はノズルブロック(b)、
パッチ(G1)はノズルブロック(c)、パッチ(H
1)もノズルブロック(d)のノズルのみによってそれ
ぞれ4ライン分の縦幅で形成される。
【0055】次に、パッチの補正レベルについて説明す
る。図11は補正レベルについて説明するための模式図
である。本実施形態では、前記各パッチ(A1)〜(D
1)には、異なる出力の補正条件を設定して記録を行な
っている。通常の画像記録時には、画像の処理に用いる
出力γ補正テーブルをノズルブロック毎に変更すること
によって、画像の出力の補正を行うが、ここでは、単一
のノズルブロック(b)によって実行されるパッチ(A
1)〜(D1)の記録動作に対してそれぞれ異なる出力
γ補正テーブルを用いて記録データの処理を行なう。
【0056】ここで、まず本実施形態で用いる出力γ補
正テーブルについて説明する。本実施形態で用いる出力
γ補正テーブルは、図12に示すように、補正値が0.
8、0.9、1.0、1.2に対応するものを用いてい
る。補正値が1.0の出力γ補正テーブルが記録データ
の濃度補正を行なわないときのもので、補正値が0.8
の場合は、補正しない場合(補正値1.0のとき)より
も記録濃度が約20%低くなる。また、補正値が1.2
の場合は記録濃度が補正を行わない場合より約20%高
くなる。
【0057】本実施形態での補正測定用パターンP1で
は、パッチ(A1)と(E1)には、補正値1.2、パ
ッチ(D1)と(F1)には補正値1.0、パッチ(C
1)と(H1)には補正値0.8の条件に相当するよう
にパターンを形成する。
【0058】(光学特性の測定)次に、上記パッチの光
学特性(濃度)の測定について説明する。
【0059】ノズルブロックの特性をパッチの光学特性
に敏感に反映させるためには、パッチのパターンはハー
フデューティーのパターンが望ましい。例えば、このハ
ーフデューティーのパターンとしては、例えば図8に示
すような千鳥パターンなどが望ましい。その理由は、ド
ットの大きさや形状が、パッチの面積被覆率(記録され
たドットがどれくらい記録媒体の記録すべき領域を覆っ
ているかを示す割合であって、エリアファクターともい
う)に与える影響が大きいためと考えられる。また、こ
の実施形態においては、全てのパッチが4ノズルブロッ
ク分の縦幅を有するものとなっているため、CCDのよ
うな高解像度を有するセンサでなくとも、前述のような
安価な構成の濃度センサによって十分にその濃度値を検
出することができる。
【0060】図13は、上記のようにして記録したパッ
チの光学特性の測定を模式的に示す平面図である。図示
のように、キャリッジに搭載された前述の濃度センサ
は、パッチに対応する位置に来るように、記録媒体及び
キャリッジを移動する。そして、同図中(a)から
(c)に示される位置で光学特性の測定を行う。図中、
点線は濃度センサが濃度を測定する範囲をそれぞれ示し
ている。測定する光学特性としては、反射光強度、反射
率、反射光学濃度などが考えられ、この実施の形態にお
いては、反射光学濃度(以下、ODと称す)を検出する
ものとなっているが、入射光に対して記録されたパッチ
がどの程度、光を反射させるかの特性を検出し得るもの
であれば検出すべき光学特性としては、その他のもので
も良い。
【0061】そして、上記のように、各パッチにおける
光学特性値を比較することにより、それぞれのパッチに
対応したノズルブロック(a)〜(d)の各々のノズル
列がどの程度の濃度を発生させる能力を有するかを表す
相対関係を算出することができる。
【0062】出力特性測定用パターン 図14は濃度むら補正を行う処理に使用する本発明の第
1の実施形態における記録パターン及びその作成手順を
説明するための模式図である。ここでは説明を簡明化す
る上で、単色のノズル列を使用する場合について説明す
る。本実施形態では、記録ヘッド13ノズル列を4つの
ノズルブロックに分割してテストパターンの記録を行う
場合について説明する。
【0063】図中、記録媒体上に記録されているパター
ンのうち(A2)〜(D2)は往動走査による記録で形
成するパターンを示しており、また(E2)〜(H2)
は復動走査による記録で形成するパターンを示してい
る。
【0064】図14において、(イ)は1回目〜4回目
の記録走査における、記録媒体に対する記録ヘッド13
の位置を示している。ここで、の記号を付したものが
1回目の記録走査の記録ヘッド13の位置を示し、図
中、その記録ヘッド13の中に記載された破線が、ノズ
ル列の配列位置を示している。また、同図(イ)に記載
の(a)〜(d)が、本実施例における各ノズルブロッ
クをそれぞれ示している。本実施形態における各ノズル
ブロック(a)〜(d)はノズル数が同一に設定される
と共に、ブロックの長さも同一となっている。
【0065】まず、第1回目の記録走査により、図14
(b)に示すように、記録媒体に対し、効果用パッチ
(A2)から(D2)の、の符号が付けられている部
分を記録する。その際、ノズル列のノズルブロック
(a)で効果用パッチ(A2)の一部を、ノズルブロッ
ク(b)で効果用パッチ(B2)の一部を、ノズルブロ
ック(c)で効果用パッチ(C2)の一部を、ノズルブ
ロック(d)で効果用パッチ(D2)の一部をそれぞれ
記録する。
【0066】その後、記録媒体をノズルブロックの長さ
だけ移動させる。すると記録媒体に対する記録ヘッドの
位置は、同図(イ)ので示される位置に達する。そし
て、1回目の記録走査時と同様に効果用パッチ(A2)
から効果用パッチ(D2)の一部の記録を行なう。そし
て、記録媒体を再びノズルブロックの長さだけ移動させ
3回目の記録走査を同様に行った後、さらに記録媒体の
移動と4回目の記録走査を行う。これで、図中に示され
る効果用パッチ(A2)から効果用パッチ(D2)の記
録が完了する。これらの記録走査により効果用パッチ
(A2)はノズルブロック(a)のノズルのみを使用し
て形成され、同様にそれぞれ、効果用パッチ(B2)は
ノズルブロック(b)、効果用パッチ(C2)はノズル
ブロック(c)、効果用パッチ(D2)はノズルブロッ
ク(d)のノズルのみによって形成される。
【0067】次に同じような記録走査を図14(ハ)の
からで示されるように記録媒体の副搬送方向への搬
送を行ないつつ記録ヘッドを主走査方向へと復動方向へ
と移動させて行なう。これによりパッチ(E)からパッ
チ(H)が形成される。
【0068】ここで、効果用パッチ(E2)はノズルブ
ロック(a)のノズルのみを使用して形成され、同様
に、効果用パッチ(F2)はノズルブロック(b)、効
果用パッチ(G2)はノズルブロック(c)、効果用パ
ッチ(H2)はノズルブロック(d)のノズルのみによ
ってそれぞれ4ズルブロック分の縦幅で形成される。こ
れらのパッチは、補正なしの条件、あるいは補正値1.
0の条件のパターンを形成する。パターンを形成した
時、補正効果測定用パターンの場合と同様に反射光学濃
度の測定を行なう。
【0069】(補正値の算出)まず、補正効果測定用パ
ターンP1の各効果用パッチを測定して取得したそれぞ
れのデータを、記録走査の方向別に補正値1.0対応
するもので除す。すなわち、図10において往動走査で
形成したパッチ(A)〜(D)の測定値は、補正値1.
0に対応する特性用パッチB1の測定値で除算する。同
様に復動走査で形成した効果用パッチ(E1)〜(H
1)は補正値1.0に対応するパッチ(F1)の値で除
算する。この値は各パッチについて測定された反射光学
濃度の、補正値1.0についての測定値(OD値)を基
準とした他のパッチの測定値(OD値)の割合を示して
いる。測定された値の例を図15に示す。但し、図は、
説明を簡明化するために誇張した記載となっている。
【0070】ここで、図中、横軸は効果用パターンP1
の各パッチに設定した補正値を示している。また、縦軸
は、各パッチについて得られた各OD値を記録走査の方
向別に補正値1.0に対応するもののOD値で除して得
た値を示している。この図において、パッチ(A1)の
測定データは、概ね補正値1.2に対応しており、補正
値1.0に対応したパッチ(B1)のデータに対して2
0%濃度が高くなるはずである。つまり、補正値は概ね
1.2となるはずである。ところが実際には、1.2よ
りかなり大きな1.4という補正値を示している。従っ
て、補正値1.2の出力γ補正テーブルを使用すると、
補正値が1.0の場合に対して反射光学濃度が40%高
くなることとなる。また、は「っち(D1)についての
データは、概ね0.8程度の値になるはずが、それより
小さい値となっている。
【0071】つまり、この記録システムでは、補正値
1.0よりも大きな補正値については光学濃度が大きく
なり過ぎ、補正値1.0によりも小さな補正値について
は、光学濃度が小さくなり過ぎる傾向があり、これは出
力γ補正テーブルによる補正効果が想定よりも大きく表
れることを意味する。こうした傾向は、記録ヘッドが記
録媒体に対して吐出するインク的の体積が想定したもの
より大きい場合に生じると考えられている。そこで、本
実施形態では、まず、各パッチ(A1)〜(D1)の補
正値(0.8〜1.2)に対応する値(0.7〜1.
4)に基づき最小二乗法での座標上の点(1.0,1.
0)を通過する直線を求め、それを用いて補正値の計算
を行なうようになっている。その直線を図中、破線にて
示した。この直線は、 Y=aX+b 式(1) で表される。ここで、a,bは最小二乗法で求めた乗数
である。
【0072】次に前記特性用パターン(図14)の各特性
用パッチを測定して取得したそれぞれのノズルブロック
の反射光学濃度値(OD値)を、図14においてパッチ
(B)に対して取得された反射光学濃度で除算する。こ
れによって得られる値の例を図17に示す。さらに、そ
の値について前述の補正効果を示す特性を使ってそれぞ
れのノズルブロックに対応する補正値を決定する。
【0073】この補正値の決定には、次の式(2)を用
いる。 Y=(X/a−b)-1 式(2) 上記式(2)は、式(1)の関係をY=1/Xの反比例
の関係に代入したものである。そして、この式から最も
近い補正レベルを選び、各ノズルブロックの補正値を決
定し、決定されたノズルブロック毎の補正値に基づい
て、ノズルブロック毎に出力γ補正テーブルを変更す
る。この後、上記のようにしてノズル特性に合わせて変
更された出力γ補正テーブルを用いて、入力画像データ
を画像処理して記録データを生成し、記録部で画像の形
成を行なう。
【0074】以上説明したように、この第1の実施形態
においては、記録ヘッドのノズルブロック毎の出力特性
の測定を行うだけでなく、補正効果の測定を行い、それ
をフィードバックして補正値の決定を行なう。このた
め、例えば記録ヘッドの製造上のばらつきなどにより、
記録ヘッドの特性として記録媒体上に形成されるドット
の大きさや、ドット形状などが設計からずれており、補
正による効果が想定よりも大きかったり小さかったりし
た場合にも、適切に補正値を決め、高精度の補正を行う
ことができる。
【0075】[第2の実施形態]次に本発明の第2の実
施形態を説明する。
【0076】前記第1の実施形態では、先に補正効果の
策定を行い、その後ノズルブロック毎の出力特性の測定
を行なうものとしたが、この第2の実施形態では、ま
ず、記録ヘッドのノズルブロック毎の出力特性の測定を
行ない、その後にその測定結果からノズルブロックを選
び、そのノズルブロックについて補正効果の測定を行
い、それらの結果を用いてノズルブロック毎の補正値を
決定するものとなっている。
【0077】しかも、この第2の実施形態では、補正値
を決定した後、それらを用いて再び第2回目の出力特性
測定用のパターンを記録し、その光学特性を測定するこ
とによって特性用パッチ毎の反射光学濃度が一様になっ
ているかチェックし、特性用パッチごとの反射光学濃度
がばらついていれば、この第2回目の出力特性の測定結
果も用いて補正値を計算し直すようになっている。
【0078】図16は、この第2の実施形態の処理の手
順を示すフローチャートである。まず、ステップ11,
12では第1回目の出力特性測定用のパターンの記録と
測定を行なう。これは前記第1の実施形態と同様であ
る。その後、取得されたデータにより補正効果の測定に
使用するノズルブロックを選択し、そのノズルブロック
について補正効果測定用パターンの形成(ステップ1
3)と、その反射光学濃度の測定(ステップ14)を行
なう。これらの測定で得られたデータを用いて、前記第
1の実施形態と同様にノズルブロック毎の補正値の計算
を行い(ステップ14)、さらに算出したノズルブロッ
ク毎の補正値で補正を行いつつ、第2回目の出力特性測
定用のパターンの記録、反射光学濃度の測定を行なう
(ステップ16)。
【0079】この測定によって得られた各パッチ毎の反
射光学濃度の最大値と最小値の差分をとり、その差分が
所定の値に対して大、小いずれであるかの比較を行う
(ステップ17)。そして、両特性用パッチ間の反射光
濃度の差が、所定の値より大きい場合は、第2回目の出
力特性測定用のパターンの測定結果を用いて、後述の補
正値の計算を再度行なう。そして、決定されたノズル毎
の補正値に基づいて、ノズル毎の出力γ補正テーブルを
変更する。
【0080】(補正効果測定パターンに使用するノズル
ブロックの選択)前述の補正効果測定パターンの形成に
し様するノズルブロックの選択は、往動走査と復動走査
とで別々に行なう。この際、記録ヘッド13のノズル列
において、その両端に位置するノズルブロックを除いた
ものの中で出力特性の測定の結果が平均値に最も近い値
であったものを選択する。以下、この最も平均値に近い
値を有するノズルブロックを基準のノズルブロックと称
す。なお、記録ヘッドのノズル列の中の両端部における
ノズルブロックを選択しないのは、前記第1の実施形態
において述べた理由と同様の理由による。
【0081】(第1回目の補正値の計算)前記第1回目
の補正値の計算は、前記第1の実施形態1と同様であ
る。但し、第1の実施形態では各パッチについて測定さ
れた反射光学濃度を、パッチ(B)について測定された
反射光学濃度で除算することによって求めたが、この第
2の実施形態では補正効果測定パターンの形成に選んだ
ノズルブロックに対応する特性用パッチの測定データに
より、除算して補正値を得るようになっている。
【0082】(第2回目の補正値の計算)図17は、前
記第2回目の補正値の計算を説明するための線図であ
る。第1回目の出力特性測定の反射光学濃度を基準ノズ
ルブロックの特性用パッチの反射光学濃度で除して得た
値をR1、第1回目の特性用パッチの反射光学濃度を第
1回目の特性用測定の補正値をm1とする座標上の点
と、第2回目の出力特性測定の反射光学濃度を基準ノズ
ルブロックの特性用パッチの反射光学濃度で除算して得
た値をR2、第2回目の出力特性測定の補正値をm2と
する座標上の点とを結ぶ直線は、 Y=(R2−R1)/(m2−m1)・X +(R1・m2−R2・m2)/(m2−m1) 式(3) で表される(図17の実線にて示す)。
【0083】この式(3)で、Yが1.0となるときの
Xを求め、本実施形態の記録システムに用いられた出力
γ補正テーブルの補正値から最も近いものを選択し、最
終的な補正値とする。
【0084】このように、この第2の実施形態において
は、出力特性測定の後に補正効果測定を行なうようにし
たため、使用している記録ヘッドの中で、出力濃度特性
の標準的なノズルブロックを選択して補正効果特性の測
定を行なうことができるため、記録ヘッドのノズル列全
体に対しより高い精度で濃度村の補正を行うことができ
る。また、第1回目の補正値算出において何らかの原因
で適正な値が得られなかった場合には、第2回目で再
度、補正値の計算と設定を行なうことができるため、よ
り高い信頼性を得ることができる。
【0085】さらに、第1回目の出力特性の測定によっ
て平均値に近い出力濃度特性を有する基本ノズルを選択
するようにしたため、濃度が低過ぎるノズルブロックが
基準ノズルブロックとして選択され、補正の結果、全て
のノズルブロックの出力が薄くなることを防止すること
ができる。
【0086】なお、上記第2の実施形態においては、第
2回目に記録した出力特性測定用パッチの反射光学濃度
の値に応じて、第2回目の補正を行うか否かを判断する
ようにしたが、前記第2回目の補正を常時行うようにし
ても良い。
【0087】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0088】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0089】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0090】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0091】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0092】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0093】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
良い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0094】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いても良
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
良い。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0095】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であっても良い。
【0096】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、記
録ヘッドに設けられた複数のノズルからなるノズル列を
複数のノズルブロックに分割して設定し、各ノズルブロ
ックに対応した複数のパッチからなる出力特性測定用パ
ターンを形成する一方、少なくとも1つのノズルブロッ
クを用いて、少なくとも1つの補正条件で記録されたパ
ッチからなる補正効果測定用パターンを記録媒体上に形
成するようにし、各測定用パターンの光学濃度特性を濃
度センサによって読み取るようにしたため、CCDなど
のような高価なスキャナーを用いた従来の記録システム
などに比べ、大幅にコスト低減を図ることができ、ま
た、濃度センサは記録ヘッドなどに採りつけることがで
きるため、システム全体が大型化することもない。しか
も、補正効果測定用パターンの光学濃度に基づき、補正
条件を設定することによって得られる記録動作の補正効
果を判定すると共に、出力特性測定用パターンの光学濃
度に基づき各ノズルブロックの出力特性を判断し、この
出力特性を補正するに際し前記補正効果を考慮するよう
にしたため、濃度センサの測定値に基づく補正動作であ
っても高精度に補正を行うことができ、良好な記録品質
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の機
構的構成の第1例を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用するインクジェット記録装置の機
構的構成の第2例を示す斜視図である。
【図3】ヘッドカートリッジの記録ヘッドの一部を模式
的に示す説明斜視図である。
【図4】図1または図2に示した反射光学センサ30の
構成を模式的に示す説明側面図である。
【図5】本発明の各実施形態における制御系回路の構成
を示すブロック図である。
【図6】入力画像データを画像処理して記録データを生
成するための処理部の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態において実行される濃
度むら補正値の取得を行う処理の概略を示すフローチャ
ートである。
【図8】(a)は記録媒体の搬送誤差が存在しない場合
の記録媒体に対する記録ヘッドの相対位置を示す図であ
り、(b)は同図(a)に示す場合において、記録位置
と記録濃度との関係を示す線図である。
【図9】(a)は記録媒体の搬送誤差が存在する場合の
記録媒体に対する記録ヘッドの相対位置を示す図であ
り、(b)は同図(a)に示す場合において、記録位置
と記録濃度との関係を示す線図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における補正効果測
定用パターン及びその作成手順を説明するための模式図
である。
【図11】本発明の第1の実施形態によって形成される
補正効果測定用パターンを示す説明平面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に用いる出力γ補正
テーブルの内容を示す線図である。
【図13】パッチの光学特性の測定を模式的に示す平面
図である。
【図14】本発明の第1の実施形態における出力特性測
定用パターン及びその作成手順を説明するための模式図
である。
【図15】本発明の第1の実施形態における補正値と、
測定された各OD値を補正値1.0に対するOD値で除
算して得られる値との関係を示す線図である。
【図16】本発明の第2の実施形態において実行される
濃度むら補正値の取得を行う処理の概略を示すフローチ
ャートである。
【図17】本発明の第1の実施形態における補正値と、
測定されたOD値を基準とするOD値で除算して得られ
る値との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1,41 ヘッドカートリッジ(記録部) 8 記録媒体 13 記録ヘッド 30 濃度センサ 101 CPU (a)〜(d) ノズルブロック P1 補正効果測定用パターン P2 出力特性測定用パターン (A1)〜(H1) 補正効果測定用パッチ (A2)〜(H2) 出力特性測定用パッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山田 財士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 勅使川原 稔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 矢澤 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 筑間 聡行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA06 EB27 EB42 EC75 EC76 FA03 FA10 HA58 2C057 AF39 AG14 AG46 AL36 AM19 AN01 BA03 BA13 DA05 DB01 DD10 DE10 2C061 AQ05 KK04 KK18 KK25 KK28 KK32 2C062 AA24

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録装置の出力特性を所定のものとする
    ための補正条件を表す補正値の設定を行い、その補正条
    件に従って記録を行なう記録システムであって、 前記記録装置に搭載される記録ヘッドのノズル列を複数
    のノズルブロックに分割して設定し、各ノズルブロック
    に対応した複数のパッチからなる出力特性測定用パター
    ンを、各パッチに対応するノズルブロックのノズルのみ
    を用いて記録媒体上に形成する出力特性測定用パターン
    形成手段と、 少なくとも1つのノズルブロックを用いて、少なくとも
    1つの補正条件で記録されたパッチからなる補正効果測
    定用パターンを記録媒体上に形成する補正効果測定用パ
    ターン形成手段と、 前記各測定用パターンの光学濃度特性を、記録装置に設
    けられた濃度センサで測定する測定手段と、 前記測定手段によって測定された補正効果測定用パター
    ンの光学濃度特性に基づき、前記補正条件に応じた記録
    動作の補正効果を判定する補正効果判定手段と、 前記測定手段によって測定された前記出力特性測定用パ
    ターンの光学濃度特性に基づき前記各ノズルブロックの
    出力特性を判定する出力特性判定手段と、 前記各ノズルブロックの出力特性を補正すべき補正値
    を、前記出力特性判定手段によって判定された出力特性
    と、前記補正効果判定手段によって判定された補正効果
    とを考慮して決定する補正値決定手段と、を備えたこと
    を特徴とする記録システム。
  2. 【請求項2】 前記出力特性測定用パターンの形成、及
    び前記特性測定用パターンの光学特性の測定は、前記補
    正効果測定用パターンの形成に先立って行われ、前記補
    正効果測定用パターン形成手段は、少なくとも出力特性
    測定用パターンの測定結果に基づいて補正効果測定用パ
    ターンの形成に使用するノズルブロックを選択すること
    を特徴とする請求項1記載の記録システム。
  3. 【請求項3】 前記補正効果測定用パターン形成手段
    は、出力特性測定用パターンのうち、記録ヘッドの両端
    部に位置するノズルブロックを除くノズルブロックの測
    定濃度の平均値を算出し、その平均値に最も近い濃度を
    有するノズルブロックを選択して補正効果測定用パター
    ンを形成することを特徴とする請求項2記載の記録シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記出力特性は、前記測定手段は、前記
    記録装置のキャリッジに搭載された濃度センサにより、
    記録媒体上に形成されたパターンの光学特性を取得する
    ものであることを特徴とする請求項1または2記載の記
    録システム。
  5. 【請求項5】 前記補正条件は、各ノズルブロックによ
    って記録すべき記録データの出力濃度値をその記録デー
    タの濃度値に応じて補正する出力濃度補正テーブルであ
    ることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の記
    録システム。
  6. 【請求項6】 前記出力補正テーブルは複数種設けら
    れ、各補正テーブルは、これに対応する補正値によって
    選択されることを特徴とする請求項4記載の記録システ
    ム。
  7. 【請求項7】 記録ヘッドは、熱エネルギーによってイ
    ンクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギーによ
    ってインクを吐出させることを特徴とする請求項1ない
    し6いずれか記載の記録システム。
  8. 【請求項8】 記録装置の出力特性を所定のものとする
    ための補正条件を表す補正値の設定を行うようにした記
    録装置の出力特性補正方法であって、 前記記録装置に搭載される記録ヘッドのノズル列を複数
    のノズルブロックに分割して設定し、各ノズルブロック
    に対応した複数のパッチからなる出力特性測定用パター
    ンを、各パッチに対応するノズルブロックのノズルのみ
    を用いて記録媒体上に形成するステップと、 少なくとも1つのノズルブロックを用いて、少なくとも
    1つの補正条件で記録されたパッチからなる補正効果測
    定用パターンを記録媒体上に形成するステップと、 前記各測定用パターンの光学濃度特性を、記録装置に設
    けられた濃度センサで測定するステップと、 前記測定手段によって測定された補正効果測定用パター
    ンの光学濃度特性に基づき、前記補正条件に応じた記録
    動作の補正効果を判定する補正効果判定ステップと、 前記測定手段によって測定された前記出力特性測定用パ
    ターンの光学濃度特性に基づき前記各ノズルブロックの
    出力特性を判定する出力測定判定ステップと、 前記各ノズルブロックの出力特性を補正すべき補正値
    を、前記出力特性判定ステップにて判定された出力特性
    と、前記補正効果判定ステップにて判定された補正効果
    とを考慮して決定する補正値決定ステップと、を備えた
    ことを特徴とする記録装置の出力特性補正方法。
  9. 【請求項9】 前記出力特性測定用パターンの形成、及
    び前記特性測定用パターンの光学特性の測定を行うステ
    ップは、前記補正効果測定用パターンの形成に先立って
    行われ、前記補正効果測定用パターンを形成するステッ
    プでは、少なくとも出力特性測定用パターンの測定結果
    に基づいて補正効果測定用パターンの形成に使用するノ
    ズルブロックを選択することを特徴とする請求項8記載
    の記録装置の出力特性補正方法。
  10. 【請求項10】 前記補正効果測定用パターン形成ステ
    ップは、出力特性測定用パターンのうち、記録ヘッドの
    両端部に位置するノズルブロックを除くノズルブロック
    の測定濃度の平均値を算出し、その平均値に最も近い濃
    度を有するノズルブロックを選択して補正効果測定用パ
    ターンを形成することを特徴とする請求項9記載の記録
    装置の出力特性補正方法。
  11. 【請求項11】 前記測定手段は、前記記録装置のキャ
    リッジに搭載された濃度センサにより、記録媒体上に形
    成されたパターンの光学特性を取得するものであること
    を特徴とする請求項8ないし10いずれか記載の記録装
    置の出力特性補正方法。
  12. 【請求項12】 前記補正条件は、各ノズルブロックに
    よって記録すべき記録データの出力濃度値をその記録デ
    ータの濃度値に応じて補正する出力濃度補正テーブルで
    あることを特徴とする請求項8ないし11いずれか記載
    の記録装置の出力特性補正方法。
  13. 【請求項13】 前記出力補正テーブルは複数種設けら
    れ、各補正テーブルは、これに対応する補正値によって
    選択されることを特徴とする請求項12記載の記録装置
    の出力特性補正方法。
  14. 【請求項14】 記録ヘッドは、熱エネルギーによって
    インクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギーに
    よってインクを吐出させることを特徴とする請求項8な
    いし13いずれか記載の記録装置の出力特性補正方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005224977A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、及び印刷システム
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