JP2006305954A - 濃度測定方法、印刷方法、補正値算出方法及び印刷装置製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、前記パターンをスキャナで読み取り、読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正することを特徴とする。
【選択図】 図30
Description
各画像片を構成するドット列は、ヘッドのノズルから吐出されたインク滴が媒体に着弾することにより形成される。理想的な大きさのインク滴が理想的な位置に着弾すれば、ドット列は所定の領域(列領域)に形成され、その領域に理想的な濃度の画像片が形成される。しかし、実際には、加工精度のばらつき等の影響のため、その領域に形成される画像片に濃淡が生じる。その結果、印刷画像に縞状の濃度ムラが生じる。
そこで、このような濃度ムラを抑制し、印刷画像の画質を向上させる技術が提案されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
また、特許文献2の記録濃度むら補正方法では、濃度むら検出用パターンを印刷し、濃度むら検出用パターンの濃度データに基づいて濃度むら補正が行なわれる。
特許文献2では、濃度むら検出用パターンを印刷した後、濃度むら検出用パターンをイメージセンサで読み取って濃度データを作成している。しかし、イメージセンサが正しく濃度むら検出用パターンを読み取れない場合、正しく濃度むら補正ができず、印刷画像に濃淡のむらが発生する。
そこで、本発明の濃度測定方法は、濃度の測定値を正しく修正することを目的とする。
しかし、同じノズルにより形成された画像片であっても、濃度が異なる場合がある。例えば、同じノズルにより形成されたドット列であっても、隣り合うドット列が異なる特性を持つ場合、そのドット列から構成される画像片の濃度が異なることある。このような場合、単にノズルに対応付けた補正値では、濃度ムラを抑制することができない。
そこで、本発明では、ドット列の形成される列領域に対応付けて補正値を記憶し、この補正値に応じて各画像片の濃度を補正することで濃度ムラを抑制している。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正する
ことを特徴とする濃度測定方法。
このような濃度測定方法によれば、正しく測定値を修正することができる。
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出し、
印刷画像を媒体に形成する際に、前記印刷画像を構成するドット列を、そのドット列の形成されるべき前記列領域に対応する前記補正値に基づいて形成する
ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、濃度ムラのない印刷画像を形成することができる。
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出する
ことを特徴とする補正値算出方法。
このような補正値算出方法によれば、正しい補正値を算出できる。
前記印刷装置を用いて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出し、
前記補正値を前記メモリに記憶する
ことを特徴とする印刷装置の製造方法。
このような印刷装置の製造方法によれば、濃度ムラを抑制できる印刷装置を製造できる。
<印刷システム>
図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも含むシステムのことである。本実施形態の印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140と、スキャナ150とを有している。
図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
図5Aは、スキャナ150の縦断面図である。図5Bは、上蓋151を外した状態のスキャナ150の上面図である。
スキャナ150は、上蓋151と、原稿5が置かれる原稿台ガラス152と、この原稿台ガラス152を介して原稿5と対面しつつ副走査方向に移動する読取キャリッジ153と、読取キャリッジ153を副走査方向に案内する案内部材154と、読取キャリッジ153を移動させるための移動機構155と、スキャナ150内の各部を制御するスキャナコントローラ(不図示)とを備えている。読取キャリッジ153には、原稿5に光を照射する露光ランプ157と、主走査方向(図5Aにおいて紙面に垂直な方向)のラインの像を検出するラインセンサ158と、原稿5からの反射光をラインセンサ158へ導くための光学系159とが設けられている。図中の読取キャリッジ153の内部の破線は、光の軌跡を示している。
原稿5の画像を読み取るとき、操作者は、上蓋151を開いて原稿5を原稿台ガラス152に置き、上蓋151を閉じる。そして、スキャナコントローラが、露光ランプ157を発光させた状態で読取キャリッジ153を副走査方向に沿って移動させ、ラインセンサ158により原稿5の表面の画像を読み取る。スキャナコントローラは、読み取った画像データをコンピュータ110のスキャナドライバへ送信し、これにより、コンピュータ110は、原稿5の画像データを取得する。
<印刷動作について>
図6は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
まず、通常印刷について説明する。本実施形態の通常印刷は、インターレース印刷と呼ばれる印刷方法により行われる。ここで、『インターレース印刷』とは、1回のパスで記録されるラスタライン間に、記録されないラスタラインが挟まれるような印刷を意味する。また、『パス』とはドット形成処理を指し、『パスn』とはn回目のドット形成処理を意味する。『ラスタライン』とは、移動方向に並ぶドットの列であり、ドットラインともいう。
同図において、黒丸で示されたノズルはインクを吐出可能なノズルであり、白丸で示されたノズルはインクを吐出不可なノズルである。また、同図において、黒丸で示されたドットは、最後のパスで形成されるドットであり、白丸で示されたドットは、それ以前のパスで形成されたドットである。
先端印刷では、印刷画像の先端付近を印刷する際に、通常印刷時の搬送量(7・D)よりも少ない搬送量(1・D又は2・D)にて、紙が搬送される。また、先端印刷では、インクを吐出するノズルが一定していない。後端印刷では、先端印刷と同じように、印刷画像の後端付近を印刷する際に、通常印刷時の搬送量(7・D)よりも少ない搬送量(1・D又は2・D)にて、紙が搬送される。また、後端印刷では、先端印刷と同じように、インクを吐出するノズルが一定していない。これにより、先頭ラスタラインから最終ラスタラインまでの間に、搬送方向に連続して並ぶ複数のラスタラインを形成することができる。
<濃度ムラ(バンディング)について>
ここでは、説明の簡略化のため、単色印刷された画像中に生じる濃度ムラの発生原因について説明する。なお、多色印刷の場合、以下に説明する濃度ムラの発生原因が色毎に生じている。
本来であれば同じ濃度の画像片が各列領域に形成されるべきであるにもかかわらず、加工精度のばらつきのため、列領域に応じて画像片に濃淡が発生する。例えば、2番目の列領域の画像片は比較的淡くなり、3番目の列領域の画像片は比較的濃くなる。また、5番目の列領域の画像片は、比較的淡くなる。
そして、このようなラスタラインからなる印刷画像を巨視的に見ると、キャリッジの移動方向に沿う縞状の濃度ムラが視認される。この濃度ムラは、印刷画像の画質を低下させる原因となる。
そして、プリンタを購入したユーザーの下において、プリンタドライバが、プリンタから補正値を読み取り、画素データの階調値を補正値に基づいて補正し、補正された階調値に基づいて印刷データを生成し、プリンタが印刷データに基づいて印刷を行う。
図10は、プリンタの製造後の検査工程で行われる補正値取得処理のフロー図である。
まず、検査者は、検査対象となるプリンタ1を工場内のコンピュータ110に接続する(S101)。工場内のコンピュータ110には、スキャナ150にも接続されており、予め、テストパターンをプリンタ1に印刷させるためのプリンタドライバと、スキャナ150を制御するためのスキャナドライバと、スキャナから読み取った補正用パターンの画像データに対して画像処理や解析等を行うための補正値取得プログラムがインストールされている。
図11は、テストパターンの説明図である。図12は、補正用パターンの説明図である。テストパターンには、色別に4つの補正用パターンが形成される。各補正用パターンは、5種類の濃度の帯状パターンと、上罫線と、下罫線と、左罫線と、右罫線とにより構成されている。帯状パターンは、それぞれ一定の階調値の画像データから生成されたものであり、左の帯状パターンから順に階調値76(濃度30%)、102(濃度40%)、128(濃度50%)、153(濃度60%)及び179(濃度70%)となり、順に濃い濃度のパターンになっている。なお、これらの5種類の階調値(濃度)を「指令階調値(指令濃度)」と呼び、記号でSa(=76)、Sb(=102)、Sc(=128)、Sd(=153)、Se(=179)と表す。各帯状パターンは、先端印刷、通常印刷及び後端印刷により形成されるため、先端印刷領域のラスタラインと、通常印刷領域のラスタラインと、後端印刷領域のラスタラインとから構成されている。通常の印刷では通常印刷領域に数千個のラスタラインが形成されるが、補正用パターンの印刷では、通常印刷領域には8周期分のラスタラインが形成される。ここでは説明の簡略化のため図8の印刷によって補正用パターンが印刷されるものとして、帯状パターンが、先端印刷領域の30個のラスタライン、通常印刷領域の56個(7個×8周期)のラスタライン、及び、後端印刷領域の30個のラスタラインの計116個のラスタラインにより構成されるものとする。上罫線は、帯状パターンを構成する1番目のラスタライン(搬送方向最下流側のラスタライン)により形成される。下罫線は、帯状パターンを構成する最終ラスタライン(搬送方向最上流側のラスタライン)により形成される。
図14Aは、傾き検出の際の画像データの説明図である。図14Bは、上罫線の位置の検出の説明図である。図14Cは、回転処理後の画像データの説明図である。補正値取得プログラムは、読み取られた画像データの中から、左からKX1の画素であって上からKH個の画素の画素データと、左からKX2の画素であって上からKH個の画素の画素データと、を取り出す。このとき取り出される画素の中に上罫線が含まれ右罫線及び左罫線が含まれないように、パラメータKX1、KX2、KHが予め定められている。そして、補正値取得プログラムは、上罫線の位置を検出するため、取り出されたKH個の画素データの階調値の重心位置KY1、KY2をそれぞれ求める。そして、補正値取得プログラムは、パラメータKX1、KX2と、重心位置KY1、KY2とに基づいて、次式により補正用パターンの傾きθを算出し、算出された傾きθに基づいて、画像データの回転処理を行う。
θ = tan−1{(KY2−KY1)/(KX2−KX1)}
図15Aは、トリミングの際の画像データの説明図である。図15Bは、上罫線でのトリミング位置の説明図である。ステップS104での処理と同様に、補正値取得プログラムは、回転処理された画像データの中から、左からKX1の画素であって上からKH個の画素の画素データと、左からKX2の画素であって上からKH個の画素の画素データと、を取り出す。そして、補正値取得プログラムは、上罫線の位置を検出するため、取り出されたKH個の画素データの階調値の重心位置KY1、KY2をそれぞれ求め、2つの重心位置の平均値を算出する。そして、重心位置から列領域の幅の1/2だけ上側の位置において最も近い画素の境界をトリミング位置に決定する。なお、本実施形態では、画像データの解像度が2880dpiであり、列領域の幅は720dpiであるので、列領域の幅の1/2は2画素分の幅に相当する。そして、補正値取得プログラムは、決定されたトリミング位置よりも上側の画素を切り取り、トリミングを行なう。
図16は、解像度変換の説明図である。仮に、プリンタ1が720dpiの116個のラスタラインからなる補正用パターンを理想的に形成し、スキャナ150が補正用パターンを2880dpi(補正用パターンの4倍の解像度)で理想的に読み取れば、トリミング後の画像データのY方向の画素数は、464個(=116×4)になるはずである。しかし、実際には印刷時や読み取り時のズレの影響があって、画像データのY方向の画素数が464個にならないことがあり、ここでは、トリミング後の画像データのY方向の画素数は470個である。コンピュータ110の補正値取得プログラムは、この画像データに対して、116/470(=[補正用パターンを構成するラスタラインの数]/[トリミング後の画像データのY方向の画素数])の倍率で解像度変換(縮小処理)を行なう。ここでは解像度変換にバイキュービック法が用いられる。これにより、解像度変換後の画像データのY方向の画素数が116個になる。言い換えると、2880dpiの補正用パターンの画像データが、720dpiの補正用パターンの画像データに変換される。この結果、Y方向に並ぶ画素の数と列領域の数とが同数になり、X方向の画素列と列領域とが、一対一で対応することになる。例えば、一番上に位置するX方向の画素列は1番目の列領域に対応し、その下に位置する画素列は2番目の列領域に対応する。なお、この解像度変換ではY方向の画素数を116個にするのが目的なので、X方向の解像度変換(縮小処理)は行われなくても良い。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Cbt−Cb)/(Cc−Cb)}
図20Bは、列領域jにおける指令階調値Sbに対する目標指令階調値Sbtの説明図である。この列領域では、指令階調値Sbで形成された帯状パターンの濃度の測定値Cbは、目標値Cbtよりも大きい階調値を示す(この列領域では、濃度40%の帯状パターンの平均濃度よりも濃い)。仮に、プリンタドライバが、この列領域に目標値Cbtの濃度のパターンをプリンタに形成させるならば、次式(直線ABに基づく直線補間)により算出される目標指令階調値Sbtに基づいて指令すればよい。
Sbt=Sb−(Sb−Sa)×{(Cbt−Cb)/(Ca−Cb)}
このようにして目標指令階調値Sbtを算出した後、補正値取得プログラムは、次式により、この列領域における指令階調値Sbに対する補正値Hbを算出する。
Hb = (Sbt−Sb)/Sb
補正値取得プログラムは、通常印刷領域の1番目の列領域(印刷領域全体の31番目の列領域)における補正値を算出するとき、前述の測定値Caには、通常印刷領域の1、8、15、22、29、36、43、50番目の8個の列領域の列領域の濃度30%の測定値の平均値が用いられる。同様に、通常印刷領域の1番目の列領域(印刷領域全体の31番目の列領域)における補正値を算出するとき、前述の測定値Cb〜Ceには、通常印刷領域の1、8、15、22、29、36、43、50番目の8個の列領域の列領域の各濃度の測定値の平均値がそれぞれ用いられる。そして、このような測定値Ca〜Ceに基づいて、前述の通りに、通常印刷領域の1番目の列領域の補正値(Hb、Hc、Hd)が算出される。このように、通常印刷領域の列領域の補正値は、7個おきの8個の列領域の各濃度の測定値の平均に基づいて、算出される。この結果、通常印刷領域では、1番目〜7番目の7個の列領域に対してだけ補正値が算出され、8番目〜56番目の列領域に対する補正値の算出は行なわれない。言い換えると、通常印刷領域の1番目〜7番目の7個の列領域に対する補正値が、8番目〜56番目の列領域に対する補正値にもなる。
図21は、シアンの補正値テーブルの説明図である。補正値テーブルには、先端印刷領域用、通常印刷領域用、後端印刷領域用の3種類ある。各補正値テーブルには、3つの補正値(Hb、Hc、Hd)が、列領域毎に対応付けられている。例えば、各列領域のn番目のラスタラインには、3つの補正値(Hb_n、Hc_n、Hd_n)が対応付けられている。3つの補正値(Hb_n、Hc_n、Hd_n)は、それぞれ、指令階調値Sb(=102)、Sc(=128)及びSd(=153)に対応する。なお、他の色の補正値テーブルも同様である。
図22は、ユーザー下で行なわれる処理のフロー図である。
プリンタ1を購入したユーザーは、所有するコンピュータ110(もちろん、プリンタ製造工場のコンピュータとは別のコンピュータ)に、プリンタ1を接続する(S201、S301)。なお、ユーザーのコンピュータ110には、スキャナ150は接続されていなくても良い。
プリンタドライバは、ユーザーからの印刷命令を受けると(S205でYES)、補正値に基づいて印刷データを生成し(S206)、印刷データをプリンタ1に送信する。プリンタ1は、印刷データに従って、印刷処理を行う(S303)。
まず、プリンタドライバは、解像度変換処理を行う(S211)。解像度変換処理は、アプリケーションプログラムから出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙に印刷する際の解像度に変換する処理である。例えば、紙に画像を印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラムから受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される256階調のデータ(RGBデータ)である。
仮に補正前の画素データの階調値S_inが指令階調値Sbと同じであれば、プリンタドライバは、階調値S_inを目標指令階調値Sbtに補正すれば、その画素データの対応する単位領域に目標濃度Cbtの画像を形成することができる。つまり、補正前の画素データの階調値S_inが指令階調値Sbと同じであれば、指令階調値Sbに対応する補正値Hbを用いて、階調値S_in(=Sb)をSb×(1+Hb)に補正するのが良い。同様に、補正前の画素データの階調値Sが指令階調値Scと同じであれば、階調値S_in(=Sc)をSc×(1+Hc)に補正するのが良い。
これに対し、補正前の階調値S_inが指令階調値とは異なる場合、図に示すような直線補間によって、出力すべき階調値S_outが算出される。図中の直線補間では、各指令階調値(Sb、Sc、Sd)に対応する補正後の各階調値S_out(Sbt、Sct、Sdt)の間を直線補間している。但し、これに限られるものではない。例えば、各指令階調値に対応する各補正値(Hb、Hc、Hd)の間を直線補間して階調値S_inに対応する補正値Hを算出し、算出された補正値Hに基づいて補正後の階調値をS_in×(1+H)として算出しても良い。
後端印刷領域では先端印刷領域と同様に、後端印刷領域の1番目〜30番目の各列領域の画素データに対しては、プリンタドライバは、後端印刷領域用の補正値テーブルに記憶されている1番目〜30番目の各列領域に対応する補正値に基づいて、濃度補正処理を行う。
このようにして生成された印刷データに基づいてプリンタが印刷処理を行えば、図9Cに示すように、各列領域のラスタラインのドット生成率が変更され、列領域の画像片の濃度が補正されて、印刷画像全体の濃度ムラが抑制される。
<濃度の測定値の傾きについて>
図25Aは、スキャナが正常な場合の濃度30%の帯状パターンの各列領域の濃度の測定値のグラフである。スキャナが正常な場合、全ての列領域において、測定値の平均値Cbtの近傍に測定値が分布している。
図25Bは、スキャナが異常な場合の濃度30%の帯状パターンの各列領域の濃度の測定値のグラフである。例えば、スキャナ150の案内部材154(図5A参照)が斜めに取り付けられていたり、上蓋151の閉じ方が不十分で原稿5が浮いていたりすると、読取キャリッジ153の副走査方向の位置に応じて原稿5とラインセンサ158との光学的な距離が変動する。このような影響により、ラインセンサ158の出力結果が読取キャリッジ153の副走査方向の位置に応じて変化すると、列領域の位置に応じて測定値が変化し、測定値が全体的に傾くことがある。
以下、測定値のグラフが全体的に右肩下がりになるような場合の影響について説明する。
このように測定値が列領域の位置に応じて傾くと、測定値に基づいて算出される補正値も列領域の位置に応じて傾くことになる。例えば、先端側の列領域では、実際の濃度よりも濃く測定されるため、階調値S_inを必要以上に低くする補正値が設定される。一方、後端側の列領域では、実際の濃度よりも淡く測定されるため、階調値S_inを必要以上に高くする補正値が設定される。
このように、列領域の位置に応じて補正値が傾く結果、濃度補正された印刷画像が、先端側から後端側に向かって徐々に濃くなるように印刷されてしまう。
通常印刷領域では、前述したとおり、補正値を算出する際に用いられる測定値として、7個おきの8個の列領域(例えば、通常印刷領域の1、8、15、22、29、36、43、50番目の8個の列領域)の測定値の平均値が用いられる。
先端印刷領域の補正値の算出の際には、先端印刷領域の濃度の測定値がそのまま用いられる。このため、スキャナに異常がある場合、実際の濃度よりも濃く測定された測定値が、補正値の算出の際にそのまま用いられる。
一方、通常印刷領域の補正値の算出の際には、7個おきの8個の列領域の平均値が用いられる。そして、通常印刷領域の1番目の列領域の濃度は実際の濃度よりも濃く測定されるものの、搬送方向上流側の列領域(例えば50番目の列領域)ほど、だんだん淡く測定される。このため、通常印刷領域の1、8、15、22、29、36、43、50番目の8個の列領域の測定値の平均値は、通常印刷領域の1番目の列領域の測定値よりも、低い値になる。
この結果、先端印刷領域の1番目〜30番目の列領域の濃度の測定値が連続的に傾いているのに、先端印刷領域の30番目の列領域の濃度の測定値と、通常印刷領域の1番目の列領域の濃度の測定値(平均値)と、の間で、測定値が不連続になる。
また、同様に、通常印刷領域の7番目の列領域の濃度の測定値(平均値)と、後端印刷領域の1番目の列領域の濃度の測定値(そのままの値)との間でも、測定値が不連続になる。この結果、後端印刷領域の搬送方向最下流側の画像(後端印刷領域の1番目の列領域の画像片)が、通常印刷領域の画像に対して、淡くなっていることが目立ってしまう。
このように、スキャナの異常のため測定値が全体的に傾く場合、濃度補正処理が行われると、印刷領域の境界で濃淡差が目立ってしまう。
図28は、通常印刷領域の1周期分の測定値(平均値)のグラフである。細線のグラフは、測定値に傾きがない場合であり、太線のグラフは、測定値に傾きがある場合である。ここでは、説明を分り易くするため、前述のグラフと比較して、測定値の傾きを大きくしている。
ここでは説明の簡略化のためノズル数を減らして説明している結果、1周期分の7個分の列領域の幅は7/720インチと狭いため、かつ、1周期内の1番目の列領域と7番目の列領域とでは濃淡差が少ないため、1周期毎に発生する濃淡差が視認しにくいかも知れない。但し、実際にはノズル数が180個であり、1周期分の列領域の幅は179/720インチになり、また、1周期内の1番目の列領域と179番目の列領域とでは濃淡差が大きくなるため、1周期毎に発生する濃淡差が視認しやすい。
つまり、測定値が全体的に傾くと、濃度補正処理を行ったにもかかわらず、印刷画像の縞模様が目立ってしまう。
本実施形態では、測定値のグラフが傾くことによって生ずる悪影響を防止するため、測定値のグラフの傾きを修正し、修正された測定値に基づいて補正値を算出している。
補正値取得プログラムは、21番目〜106番目の列領域を演算対象範囲として、この範囲の列領域の濃度の測定値を取り出す。この演算対象範囲よりも搬送方向下流側に位置する1番目〜20番目の列領域を演算対象範囲から外した理由は、1番目〜20番目の列領域は補正用パターンの搬送方向下流側の余白の近傍に位置するため、この余白の影響を受けた状態で1番目〜20番目の列領域の画像が読み取られ、1番目〜20番目の列領域の濃度が淡く測定されているかも知れないためである。同様に、107番目〜126番目の列領域を演算対象範囲から外した理由も、107番目〜126番目の列領域は補正用パターンの搬送方向上流側の余白の近傍に位置するため、この余白の影響を受けた状態で107番目〜126番目の列領域の画像が読み取られ、107番目〜126番目の列領域の濃度が淡く測定されているかも知れないためである。一方、演算対象範囲には、先端印刷領域及び後端印刷領域の少なくとも一部が含まれている。これは、これらの印刷領域を考慮して測定値の傾きを求めるためである。
図30Bは、修正処理後の測定値のグラフである。修正後の測定値のグラフは、全体的な傾きが解消されている。
一実施形態としてのプリンタ1や印刷システム100を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
例えば、前述のプリンタ1は、スキャナ150とは別体であった。しかし、プリンタとスキャナが一体になっている複合機であっても良い。
また、前述の実施形態では、プリンタ1の製造時の検査工程においてテストパターンを印刷して補正値テーブルを作成しているが、これに限られるものではない。例えば、プリンタ1を購入したユーザーが、プリンタ1にテストパターンを印刷させ、テストパターンをスキャナ150で読み取って、補正値テーブルを作成しても良い。この場合、プリンタドライバに補正値取得プログラムが含まれていても良い。
また、前述の実施形態では、1つのラスタラインを1つのノズルで形成しているが、これに限られるものではない。例えば、1つのラスタラインを2つのノズルで形成しても良い。
(1)前述の実施形態では、補正値取得処理において、まず、テストパターンの印刷が行われる(図10、S102)。テストパターンの印刷では、ドット形成処理(図6、S003)が繰り返し行われ、補正用パターン(パターンの一例)が紙(媒体の一例)に形成される。この補正用パターンは、搬送方向に並ぶ複数の列領域に形成された複数のラスタライン(ドット列の一例)から構成される。
ここで、スキャナ150に異常があると、読取キャリッジ153の副走査方向の位置に応じてラインセンサ158の出力結果が変化し、この結果、列領域の位置に応じて測定値が変化してしまう(図25B参照)。仮に、このような測定値に基づいて補正値を算出すると、プリンタの特性に応じた補正値にならず、このような補正値を用いて濃度補正処理(S213)を行っても印刷画像の画質は向上しない(図27、図29参照)。
これにより、スキャナ150に異常があったとしても、スキャナ150の正常時の測定値(図25A)とほぼ同じような、プリンタの特性を反映した濃度ムラを測定できる。
但し、修正値の算出方法は、これに限られるものではない。例えば、直線で近似するのではなく、2次曲線で近似しても良い。
仮にスキャナ150に異常があった場合において、測定値を修正せずに求めた補正値を繰り返して用いると、図29のように、繰返し周期毎の濃淡差が目立ってしまう。一方、本実施形態では、このような縞模様の発生を抑制することができる。
このような方法で補正値を算出する場合において、測定値を修正せずに求めた補正値に基づいて濃度補正処理を行うと、例えば通常印刷領域の1番目の列領域と、この列領域と隣接する先端印刷領域の30番目の列領域との間で、補正値が不連続になり(図26B参照)、図27に示されるように境界で濃淡差が目立ってしまうことがある。一方、本実施形態では、このような濃淡差の発生を抑制することができる。
これにより、記憶すべき補正値の数を減らすことができる。
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
100 印刷システム、110 コンピュータ、
120 表示装置、130 入力装置、
140 記録再生装置、150 スキャナ、
151 上蓋、152 原稿台ガラス、153 読取キャリッジ、154 案内部材、
155 移動機構、157 露光ランプ、158 ラインセンサ、159 光学系
Claims (15)
- 移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正する
ことを特徴とする濃度測定方法。 - 請求項1に記載の濃度測定方法であって、
前記測定結果のうち、前記パターンの端部の前記列領域の測定結果を除いたものに基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出することを特徴とする濃度測定方法。 - 請求項1又は2に記載の濃度測定方法であって、
前記測定結果の少なくとも一部から近似直線と平均値とを求め、
各前記列領域における近似直線の値と平均値との差に応じて、各前記列領域に応じた前記修正値を算出する
ことを特徴とする濃度測定方法。 - 請求項3に記載の濃度測定方法であって、
前記近似直線を最小二乗法に基づいて算出することを特徴とする濃度測定方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の濃度測定方法であって、
前記パターンが、第1印刷により形成される第1ドット列と、前記第1印刷とは異なる第2印刷により形成される第2ドット列とを有する場合、
前記測定結果の少なくとも一部には、前記第1ドット列の形成されるべき前記列領域の濃度の測定値、及び前記第2ドット列の形成されるべき前記列領域の濃度の測定値が含まれる
ことを特徴とする濃度測定方法。 - 移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正する
ことを特徴とする濃度測定方法であって、
前記測定結果のうち、前記パターンの端部の前記列領域の測定結果を除いたものに基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
前記測定結果の少なくとも一部から近似直線と平均値とを求め、各前記列領域における近似直線の値と平均値との差に応じて、各前記列領域に応じた前記修正値を算出し、
前記近似直線を最小二乗法に基づいて算出し、
前記パターンが、第1印刷により形成される第1ドット列と、前記第1印刷とは異なる第2印刷により形成される第2ドット列とを有する場合、
前記測定結果の少なくとも一部には、前記第1ドット列の形成されるべき前記列領域の濃度の測定値、及び前記第2ドット列の形成されるべき前記列領域の濃度の測定値が含まれる
ことを特徴とする濃度測定方法。 - 移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出し、
印刷画像を媒体に形成する際に、前記印刷画像を構成するドット列を、そのドット列の形成されるべき前記列領域に対応する前記補正値に基づいて形成する
ことを特徴とする印刷方法。 - 請求項7に記載の印刷方法であって、
所定数の前記列領域に対応する前記補正値をそれぞれ算出し、
前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、前記印刷画像を構成する前記所定数の列領域毎に前記補正値を繰り返し用いて、前記ドット列を形成する
ことを特徴とする印刷方法。 - 請求項7又は8に記載の印刷方法であって、
前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、前記ドット列を形成するドット形成処理と、所定の搬送量の搬送処理とが繰り返され、
ある列領域に対応する前記補正値が、その列領域の濃度の測定値と、その列領域から前記搬送量の整数倍だけ離れた別の列領域の濃度の測定値とに基づいて、算出される
ことを特徴とする印刷方法。 - 請求項9に記載の印刷方法であって、
前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、ある列領域に対応する補正値が、その列領域に形成されるべきドット列の形成と、前記その列領域から前記搬送量の整数倍だけ離れた別の列領域に形成されるべきドット列の形成とに用いられることを特徴とする印刷方法。 - 請求項9又は10に記載の印刷方法であって、
前記ある列領域は、通常印刷領域に位置することを特徴とする印刷方法。 - 請求項7〜11のいずれかに記載の印刷方法であって、
前記パターンの前記通常印刷領域は、前記印刷画像の前記通常印刷領域よりも少ないことを特徴とする印刷方法。 - 移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出し、
印刷画像を媒体に形成する際に、前記印刷画像を構成するドット列を、そのドット列の形成されるべき前記列領域に対応する前記補正値に基づいて形成する
ことを特徴とする印刷方法であって、
所定数の前記列領域に対応する前記補正値をそれぞれ算出し、前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、前記印刷画像を構成する前記所定数の列領域毎に前記補正値を繰り返し用いて、前記ドット列を形成し、
前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、前記ドット列を形成するドット形成処理と、所定の搬送量の搬送処理とが繰り返され、ある列領域に対応する前記補正値が、その列領域の濃度の測定値と、その列領域から前記搬送量の整数倍だけ離れた別の列領域の濃度の測定値とに基づいて、算出され、
前記印刷画像を前記媒体に形成する際に、ある列領域に対応する補正値が、その列領域に形成されるべきドット列の形成と、前記その列領域から前記搬送量の整数倍だけ離れた別の列領域に形成されるべきドット列の形成とに用いられ、
前記ある列領域は、通常印刷領域に位置し、
前記パターンの前記通常印刷領域は、前記印刷画像の前記通常印刷領域よりも少ない
ことを特徴とする印刷方法。 - 移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出する
ことを特徴とする補正値算出方法。 - メモリを備える印刷装置を準備し、
前記印刷装置を用いて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して移動方向に沿う列領域にドット列を形成することにより、前記移動方向と交差する方向に並ぶ複数の前記列領域に形成された複数の前記ドット列から構成されるパターンを媒体に形成し、
前記パターンをスキャナで読み取り、
読み取られた前記パターンの各前記列領域の濃度をそれぞれ測定し、
複数の前記列領域の濃度の測定結果の少なくとも一部に基づいて、各前記列領域に応じた修正値をそれぞれ算出し、
各前記列領域の濃度の測定値を前記修正値に基づいてそれぞれ修正し、
修正された各前記測定値に基づいて、前記列領域に対応する補正値を算出し、
前記補正値を前記メモリに記憶する
ことを特徴とする印刷装置の製造方法。
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