JP2001105258A - コンロッドの位置決め保持装置 - Google Patents

コンロッドの位置決め保持装置

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JP2001105258A JP28443199A JP28443199A JP2001105258A JP 2001105258 A JP2001105258 A JP 2001105258A JP 28443199 A JP28443199 A JP 28443199A JP 28443199 A JP28443199 A JP 28443199A JP 2001105258 A JP2001105258 A JP 2001105258A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンロッドの大端部および小端部を基準支持面
に当接させた状態で該コンロッドを保持枠に位置決め保
持するにあたり、黒皮状態のコンロッドを正確に位置決
め保持可能とする。 【解決手段】小径孔43の内面の周方向複数箇所に当接
して小端部41bを位置決めするロック状態ならびに小
径孔43の仕上げ加工時に小端部41の位置決めを解除
して小径孔43から退避するアンロック状態を切換可能
な第1位置決め手段65と、大径孔42の内面の周方向
複数箇所に当接して大端部41aを位置決めするロック
状態ならびに大径孔42の仕上げ加工時に大端部41a
の位置決めを解除して大径孔42から退避するアンロッ
ク状態を切換可能な第2位置決め手段145と、コンロ
ッド41を基準支持面側に押圧して該コンロッド41を
保持枠55に保持し得るクランプ手段66とで、コンロ
ッド41が保持枠55に位置決め保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンロッドの大端
部および小端部がそれぞれ備える大径孔および小径孔の
仕上げ加工を行なうにあたって、前記大端部および小端
部を基準支持面に当接させた状態で該コンロッドを保持
枠に位置決め保持するためのコンロッドの位置決め保持
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる位置決め保持装置は、たと
えば特開平1−205944号公報等により既に知られ
ており、このものでは、小径孔内に位置決め手段を挿入
するとともに大端部の外側面を挟んでコンロッドの位置
決めをした状態で、コンロッドをクランプ手段で保持枠
に保持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ような位置決め保持装置によるコンロッドの位置決め保
持は、コンロッドの小径孔内面および大端部の外側面に
粗加工が施されていることが前提となっており、コンロ
ッドの外面が、粗加工が施されていないことにより黒皮
状態のままであるときには、上記従来のような位置決め
保持装置では、コンロッドを正確に位置決め保持するこ
とが困難である。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、黒皮状態のコンロッドを正確に位置決め保持
可能なコンロッドの位置決め保持装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、コンロッドの大端部および
小端部がそれぞれ備える大径孔および小径孔の仕上げ加
工を行なうにあたって、前記大端部および小端部を基準
支持面に当接させた状態で該コンロッドを保持枠に位置
決め保持するためのコンロッドの位置決め保持装置であ
って、前記小径孔の内面の周方向複数箇所に当接して前
記小端部を位置決めするロック状態ならびに小径孔の仕
上げ加工時に前記小端部の位置決めを解除して前記小径
孔から退避するアンロック状態を切換可能な第1位置決
め手段と、前記大径孔の内面の周方向複数箇所に当接し
て前記大端部を位置決めするロック状態ならびに大径孔
の仕上げ加工時に前記大端部の位置決めを解除して前記
大径孔から退避するアンロック状態を切換可能な第2位
置決め手段と、前記コンロッドを前記基準支持面側に押
圧して該コンロッドを保持枠に保持し得るクランプ手段
とを備えることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、第1および第2
位置決め手段は、小径孔および大径孔の内面の複数箇所
にそれぞれ当接して小端部および大端部を位置決めする
ので、コンロッドが黒皮状態のままであっても大端部お
よび小端部を基準支持面に当接させたコンロッドを正確
に位置決めすることができ、その正確な位置決め状態に
あるコンロッドをクランプ手段で保持枠に保持すること
がきる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記大端部および小端部の
いずれか一方の外側面を人力による着脱操作を可能とし
て弾発的に保持する状態、ならびに前記大端部および小
端部のいずれか一方の外側面を固定的に保持する状態を
切換可能なナチュラルロック手段を含むことを特徴と
し、かかる構成によれば、コンロッドの位置決め時に、
大端部および小端部のいずれか一方をナチュラルロック
手段で弾発的に保持するようにして作業者の負荷を軽減
することができ、また大径孔および小径孔のいずれか一
方に仕上加工を施しているときには、その加工に伴なう
力の作用によるコンロッドの位置ずれをナチュラルロッ
ク手段で防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0009】図1〜図28は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は工作機械の全体側面図、図2は図1の
2矢視平面図、図3は図1の3矢視正面図、図4は図2
の4矢視背面図、図5は図2の5−5線拡大断面図、図
6は図5の6−6線断面図、図7は図5の7−7線断面
図、図8は図5の8−8線断面図、図9は図8の9−9
線拡大断面図、図10は図9の10−10線拡大断面
図、図11は図5の11−11線に沿う第2位置決め手
段の拡大断面図、図12はアンロック状態にある第2位
置決め手段の図11に対応した断面図、図13は第2位
置決め手段のロック作動を説明するための図11の13
−13線に沿う断面図、図14は計測手段による計測状
態での図8に対応した断面図、図15は図14の15−
15線矢視図、図16は図2の16矢視拡大図、図17
は図16の17−17線矢視方向から見た切欠き側面
図、図18は図17の18−18線断面図、図19は図
17の19−19線矢視図、図20は図19の20矢示
部拡大図、図21は図20の21−21線断面図、図2
2は図20の22−22線断面図、図23はスピンドル
の先端部のカムクランプ機構を示す断面図、図24は図
16の24−24線断面図、図25は図24の25−2
5線断面図、図26は図24の26−26線矢視図、図
27は図24の27−27線拡大断面図、図28は制御
系を示す図である。
【0010】先ず図1〜図4において、この工作機械
は、たとえば車両用エンジンに用いられるコンロッド4
1の大端部41aに設けられる大径孔42の内面、なら
びに該大径孔42よりも小径にして前記コンロッド41
の小端部41bに設けられる小径孔43の内面に仕上げ
加工を施すものであり、床面上に設置される基台45上
に、複数たとえば4個のコンロッド41,41…を位置
決め保持する位置決め保持装置46と、該位置決め保持
装置46で保持されたコンロッド41,41の前記大径
孔42…および前記小径孔43…に仕上げ加工を施すた
めの単一のスピンドル47を備える加工手段48と、仕
上げ加工が完了した後のコンロッド41における前記大
径孔42および小径孔43の内径をそれぞれ個別に測定
する一対の内径測定器49,50を備える計測手段51
と、前記スピンドル47の先端部に交換可能に装着され
る複数の工具52…をストックする工具ストッカー53
と、スピンドル47の先端からの工具52の取り外しな
らびにスピンドル47の先端への新たな工具52の装着
を実行し得る工具着脱ユニット54とが配設される。
【0011】基台45上には水平面内で相互に直交する
X軸およびY軸が設定されており、位置決め保持装置4
6は、基台45上の前記Y軸に沿う一端側(図1および
図2の左端側)に寄った位置に配設され、前記X軸と平
行な軸線まわりに回動可能な保持枠55を備える。
【0012】前記基台45の外方側である保持枠55の
一側には、作業者が複数たとえば一対のコンロッド4
1,41の保持枠55への着脱操作を行なうための着脱
位置SHが設定され、また前記基台45の内方側である
保持枠55の他側には、加工手段48によって複数たと
えば一対のコンロッド41,41に仕上げ加工を行なう
ための加工位置SPが設定される。
【0013】保持枠55の両端には、基台45から上方
に突出するようにして基台45に固定される支持台5
8,59上に固定、支持されるインデックスユニット5
6およびインデックスサポートユニット57が同軸に連
結されており、これらのユニット56,57によって、
保持枠55は図1の矢印61で示す方向に180度ずつ
回動せしめられる。また保持枠55は、着脱位置SHお
よび加工位置SP側に保持枠55を臨ませることを可能
としたカバー60で覆われる。
【0014】図5〜図8を併せて参照して、前記保持枠
55の着脱位置SHおよび加工位置SPに臨む側面に
は、X軸方向に間隔をあけて複数ずつたとえば一対ずつ
2組のコンロッド41,41が、水平姿勢でそれぞれ位
置決め保持されるものであり、前記着脱位置SHおよび
加工位置SPに臨む保持枠55の両側面には、コンロッ
ド41の大端部41aを当接させる一対ずつ2組の基準
支持面62…と、コンロッド41の小端部41bを当接
させる一対ずつ2組の基準支持面63…とが、保持枠5
5の水平な回動軸線64に関して対称な位置に形成され
る。
【0015】保持枠55には、一対ずつ2組の第1位置
決め手段65,65…と、一対ずつ2組のクランプ手段
66,66…と、一対ずつ2組のナチュラルロック手段
67,67…とが、前記回動軸線64に関して対称な配
置で前記着脱位置SHおよび加工位置SPに臨む保持枠
55の両側面に設けられる。
【0016】第1位置決め手段65は、基準支持面63
に当接したコンロッド41の小端部41bを小径孔43
の内面の周方向複数箇所への接触により位置決めするロ
ック状態と、前記小端部41bの位置決めを解除して前
記小径孔43から離脱するアンロック状態とを切換可能
なものである。
【0017】図9をさらに併せて参照して、第1位置決
め手段65は、コンロッド41の小端部41bを当接さ
せる基準支持面63を外端面に有して保持枠55に着脱
可能に締結されるガイド部材68と、前記小端部41b
の小径孔43内に一端部を同軸に挿脱させることを可能
として円筒状に形成されるとともに前記ガイド部材68
で軸方向移動をガイドされるホルダ69と、該ホルダ6
9の半径方向に沿う移動を可能としてホルダ69の一端
部に保持される複数の鋼球70,70…と、各鋼球7
0,70…をホルダ69の半径方向外方に押し上げて前
記小径孔43の内面の複数箇所に当接させるテーパ面7
1aを一端部に有するとともに前記ホルダ69に軸方向
相対移動を可能として同軸に挿入されるテーパピン71
とを備える。
【0018】ガイド部材68は、保持枠55の側面に複
数のボルト72…で着脱可能に締結されるフランジ部6
8aを外端に有して円筒状に形成される。ホルダ69
は、円筒状に形成されており、ガイド部材68内に軸方
向摺動可能に嵌合される。このホルダ69の一端はキャ
ップ73で閉塞されており、複数の鋼球70,70…
は、ホルダ69の半径方向に沿う移動を可能としてホル
ダ69の一端部に保持される。
【0019】ガイド部材68およびホルダ69間には、
ホルダ69の回動を阻止する回動阻止手段76が設けら
れており、該回動阻止手段76は、ガイド部材68内に
対応する位置で軸方向に延びてホルダ69の外面に設け
られる一条の溝74と、ガイド部材68に螺合されて前
記溝74に係合するねじ部材75とで構成される。した
がってホルダ69は、回動阻止手段76により軸線まわ
りの回動が阻止された状態で、ガイド部材68により軸
方向にガイドされることになる。
【0020】このような第1位置決め手段65では、着
脱位置SHにおいてホルダ69の一端部をコンロッド4
1の小径孔43内に挿入せしめた状態で、該ホルダ69
に対してテーパピン71を図9の左側に相対移動せしめ
ることにより、各鋼球70,70…がテーパ面71aで
押されて小径孔43の内面の周方向複数箇所に接触する
ことになり、それにより基準支持面63に当接した小径
部41bが位置決めされたロック状態となる。また位置
決めを解除したアンロック状態とするにあたっては、各
鋼球70,70…に押上げ力を作用せしめるのを解消す
る位置までテーパピン71をホルダ69に対して軸方向
に相対移動せしめた後、ホルダ69を小径孔43から離
脱する位置まで軸方向に移動させればよい。
【0021】ところで、前記保持枠55の回動軸線64
に関して対称に配置される一対の第1位置決め手段6
5,65は、位置決め駆動手段77によって共通に駆動
される。この位置決め駆動手段77は、コンロッド41
における小径孔43の軸線に沿う方向で前記ホルダ69
を軸方向に往復作動せしめることを可能として保持枠5
5に支持される第1駆動部78と、前記小径孔43の軸
線に沿う方向で前記テーパピン71を軸方向に往復作動
することを可能として前記保持枠55に支持される第2
駆動部79とを備える。
【0022】第1駆動部78は、前記小径孔43と同軸
の軸線を有して保持枠55に固定される円筒状のシリン
ダ体80と、該シリンダ体80に摺動可能に嵌合される
ホルダ駆動体81とを備え、シリンダ体80の両端に
は、ガイド筒82,82が締結される。
【0023】ホルダ駆動体81は、前記両ガイド筒8
2,82間でシリンダ体80に摺動可能に嵌合される円
筒状の駆動体主部81aの両端に、前記両ガイド筒8
2,82にそれぞれ流体密にかつ軸方向摺動可能に嵌合
される円筒状のロッド部81b,81bが同軸にかつ一
体に連設されて成るものであり、駆動体主部81aの両
端外周部および両ガイド筒82,82の内端間には、シ
リンダ体80の内面で外周を規定されるとともにロッド
部81b,81bの外周で内周を規定される環状の第1
流体圧室83,83がそれぞれ形成され、両第1流体圧
室83,83に個別に通じる第1流体圧導管84,84
がシリンダ体80に接続される。
【0024】このような第1駆動部78では、両第1流
体圧室83,83の一方に流体圧を作用せしめるととも
に両第1流体圧室83,83の他方から流体圧を解放す
ることにより、ホルダ駆動体81が軸方向に往復移動す
ることになる。
【0025】しかもホルダ駆動体81における駆動体主
部81aの外面には、環状凹部85が設けられるととも
に、該環状凹部85よりも深い溝86が軸方向に延びて
設けられており、溝86に係合するねじ部材87がシリ
ンダ体80に螺合されることで、ホルダ駆動体81の軸
線まわりの回動は阻止されている。
【0026】第2駆動部79は、前記環状凹部85に通
じる第2流体圧室88を相互間に形成してホルダ駆動体
81の軸方向中間部に流体密にかつ軸方向摺動可能に嵌
合される一対のピン駆動体89,89と、それらのピン
駆動体89,89の軸方向外方でホルダ駆動体81内に
固定されるガイド筒90,90と、ピン駆動体89,8
9を第2流体圧室88側に向けて付勢するばね力を発揮
してピン駆動体89,89およびガイド筒90,90間
に設けられる戻しばね91,91とを備え、ピン駆動体
89,89に基端が一体にかつ同軸に連なるロッド89
a,89aが各ガイド筒90,90に摺動可能に嵌合さ
れる。
【0027】ホルダ駆動体81における駆動体主部81
aの外面には、第1流体圧室83,83および環状凹部
85間をシールする環状のシール部材92,92が装着
されており、ホルダ駆動体81の軸方向位置にかかわら
ず環状凹部85すなわち第1流体圧室88に通じる第2
流体圧導管93がシリンダ体80に接続される。
【0028】このような第2駆動部79では、第2流体
圧室88に流体圧を作用せしめる状態と、第2流体圧室
88から流体圧を解放する状態とを切換えることによ
り、一対のピン駆動体89,89をホルダ駆動体81に
対して軸方向に相対移動させることが可能である。
【0029】ところで上記第1流体圧導管84,84お
よび第2流体圧導管93は、保持枠55の一部を構成す
る流体圧分配板94に共通に接続されており、この流体
圧分配板94は、保持枠55の180度ずつの回動に応
じて保持枠55の上部もしくは下部に配置されることに
なる。
【0030】図10を併せて参照して、ホルダ駆動体8
1におけるロッド部81b,81bの先端には、リング
状の規制板97,97が締結される。この規制板97の
内周の周方向に等間隔をあけた複数箇所(この実施例で
は3箇所)には、規制板97の半径方向内方に突出する
規制突部97a,97a…が突設される。一方、第1位
置決め手段65におけるホルダ69の他端部は、前記規
制板97を貫通して前記ロッド部81b内に挿入される
ものであり、ホルダ69の他端はガイド筒90に当接さ
れる。
【0031】ホルダ69の他端側外面には、前記規制板
97の規制突部97a,97a…に内方側から係合する
係合突部69a,69a…が周方向に等間隔をあけた複
数箇所(この実施例では3箇所)に突設されており、そ
れらの係合突部69a,69a…は、各係合突部69
a,69a…が規制突部97a,97a…相互間に対応
する位置となるようにホルダ69およびホルダ駆動体8
1の軸線まわりの相対位置を定めたときには、ホルダ6
9の他端部を規制板97から離脱させることができるよ
うに形成されている。このようにして、ホルダ駆動体8
1には、ホルダ駆動体81に対するホルダ69の軸方向
相対移動を阻止する連結状態と、ホルダ駆動体81に対
して前記ホルダ69を前記軸線まわりに前記連結状態か
ら設定量だけ相対回動せしめることで前記連結状態を解
除する連結解除状態とを切換可能として、ホルダ69の
他端部が連結されることになる。
【0032】ホルダ69の他端部およびテーパピン71
の他端部間には、ホルダ69に対してテーパピン71を
ガイド筒90側に移動せしめる方向のばね力を発揮する
ばね98が設けられており、ガイド筒90を軸方向移動
自在に貫通するロッド89aの先端が前記テーパピン7
1の他端に同軸に当接される。すなわちピン駆動体89
はテーパピン71の他端に同軸に当接される。
【0033】このような位置決め駆動手段77によれ
ば、該位置決め駆動手段77に連結されている一対の第
1位置決め手段65,65のうち着脱位置SH側の第1
位置決め手段65をロック状態とするとともに、加工位
置SP側の第1位置決め手段65をアンロック状態とす
るようにして、前記両第1位置決め手段65,65を駆
動することが可能である。
【0034】図6に特に注目して、クランプ手段66
は、コンロッド41を基準支持面62,63側に押圧し
て該コンロッド41を保持枠55に保持するものであ
り、保持枠55の水平な回動軸線64と平行な軸線まわ
りに起伏作動することを可能として保持枠55に支承さ
れるクランプアーム100と、コンロッド41に当接す
ることを可能として前記クランプアーム100の一端部
に設けられるクランパ101とを備えるものであり、ク
ランプアーム100を起伏駆動するためのクランプ駆動
用シリンダ102がクランプアーム100の他端に連結
される。
【0035】クランパ101は、基準支持面62,63
に大端部41aおよび小端部41bを当接させた状態に
あるコンロッド41の中間部に当接可能なものであり、
球面座金103をクランプアーム100の一端との間に
介在させた前記クランパ101に係合する係合鍔部10
4aを一端に有して球面座金103およびクランプアー
ム100に挿通される保持ピン104と、該保持ピン1
04の中間部を一直径線に沿って貫通するようにしてク
ランプアーム100の一端部に挿入されるピン105
と、該ピン105の外面に設けられた環状の係合溝10
6に係合するようにしてクランプアーム100に螺合さ
れるねじ部材107とで、クランプアーム100の一端
部にクランパ101が揺動可能に取付けられる。またク
ランプアーム100の一端には位置決めピン108が植
設されており、この位置決めピン108は、多少のがた
つきを許容しつつクランパ101の位置を定めるべくク
ランパ101に挿入される。
【0036】クランプ駆動用シリンダ102は、Y軸方
向に沿う軸線を有して一端を閉じた有底円筒状に形成さ
れるとともに他端開口部を保持枠55の外方側に配置し
たシリンダ体109と、該シリンダ体109の他端開口
部を閉じるシリンダキャップ110と、シリンダ体10
9に摺動可能に嵌合されるピストン111とを備えるも
のであり、シリンダ体109およびシリンダキャップ1
10は、複数のボルト112…で共締めされて保持枠5
5に固定される。
【0037】シリンダ体109内で、該シリンダ体10
9の一端壁およびピストン111間には第3流体圧室1
13が、またシリンダキャップ110およびピストン1
11間には第4流体圧室114がそれぞれ形成されてお
り、保持枠55の流体圧分配板94から延設される第3
および第4流体圧導管115,116は、第3および第
4流体圧室113,114に個別に通じるようにしてシ
リンダ体109に接続される。したがって第3および第
4流体圧室113,114の一方への流体圧の作用なら
びに第3および第4流体圧室113,114の他方から
の流体圧の解放を切換可能であり、そのような流体圧の
切換制御により、クランプ駆動用シリンダ102はピス
トン111をY軸方向に往復移動せしめるように作動す
る。
【0038】ピストン111には、シリンダ体109の
一端壁を流体密にかつ軸方向移動可能に貫通するロッド
111aと、シリンダキャップ110を流体密にかつ軸
方向移動可能に貫通するロッド111bとが同軸に連設
されており、一方のロッド111aの先端部に設けられ
た被検出部117の検出によりクランプ駆動用シリンダ
102の作動状況を検出するストローク検出器118が
シリンダ体109に付設される。またシリンダキャップ
110から突出する他方のロッド111bの先端部は、
クランプアーム100の他端に、保持枠55の回動軸線
64と平行な軸線を有する軸119を介して連結され
る。
【0039】シリンダキャップ110にはブラケット1
20が一体に設けられており、このブラケット120に
はリンク122の一端が前記軸119と平行な軸121
を介して連結され、リンク122の他端は、前記軸11
9,121と平行な軸123を介してクランプアーム1
00の中間部に連結される。
【0040】このようなクランプ手段66では、クラン
プ駆動用シリンダ102でクランプアーム100を起伏
作動せしめることが可能であり、基準支持面62,63
に大端部41aおよび小端部41bを当接させたコンロ
ッド41をクランパ101で基準支持面62,63側に
押圧してコンロッド41を保持枠55に固定的に保持す
る状態と、クランパ101による押圧状態を解除してコ
ンロッド41の保持枠55への保持を解除する状態とを
切換可能である。
【0041】しかもクランプ手段66およびクランプ駆
動用シリンダ102は、着脱位置SHではクランパ10
1がクランプ駆動用シリンダ102よりも上方位置とな
り、加工位置SPではクランパ101がクランプ駆動用
シリンダ102よりも下方位置となるようにして、保持
枠55に配置されている。
【0042】図7に特に注目して、ナチュラルロック手
段67は、コンロッド41における大端部41aの外側
面を作業員の人力による着脱を可能として弾発的に保持
するアンロック状態と、前記大端部41aを固定的に保
持するロック状態とを切換えて保持するものである。
【0043】このナチュラルロック手段67は、X軸お
よびY軸に直交する方向で大端部41aの両側に配置さ
れるようにして保持枠55に固定される一対のハウジン
グ125,125と、前記X軸およびY軸に直交する方
向での制限された範囲での移動を可能として前記ハウジ
ング125,125にそれぞれ支承されるプランジャ1
26,126と、大端部41aの外側面への当接を可能
として前記各プランジャ126,126の先端に着脱可
能に取付けられる当接部材127,127と、一端部を
前記各プランジャ126,126の後端に対向させて前
記ハウジング125,125に挿入されるとともに前記
Y軸方向に移動することを可能として保持枠55にそれ
ぞれ支承される押圧ピン128,128と、各押圧ピン
128,128の他端に一端が同軸に螺着されるボルト
129,129と、それらのボルト129,129の他
端の拡径頭部129a,129aに係合することを可能
として両ボルト129,129の他端側を挿通させる連
結板130と、ハウジング125,125およびプラン
ジャ126,126間に縮設される第1ばね131,1
31と、押圧ピン128,128の他端および連結板1
30間に縮設される第2ばね132,132とを備え
る。
【0044】プランジャ126には、ハウジング125
に挿通される規制ピン133を貫通させる規制孔134
が、プランジャ126の一直径線に沿うとともにプラン
ジャ126の軸線方向に長く形成されており、規制ピン
133および規制孔134でプランジャ126の軸線方
向移動が制限される。このプランジャ126のハウジン
グ125から突出した先端部に当接部材127が取付け
られるのであるが、コンロッド41の種類に応じて当接
部材127を交換することを可能とするために、当接部
材127は着脱可能にプランジャ126に取付けられ
る。
【0045】また第1ばね131は、当接部材127を
大端部41aの外側面に当接させる方向にプランジャ1
26を付勢するばね力を発揮するのであるが、プランジ
ャ126に押圧ピン128からの押圧力が作用していな
い状態では、一対の当接部材127,127でコンロッ
ド41の大端部41aを両側から仮に挟む程度のばね力
を発揮するように、第1ばね131のばね荷重が設定さ
れる。
【0046】プランジャ126の後端には、押圧ピン1
28の一端側に臨むように傾斜した受圧面135が形成
されており、押圧ピン128の一端には、前記受圧面1
35に対応して傾斜した押圧面136が形成される。
【0047】押圧ピン128の一端側は軸方向移動可能
にハウジング125に挿入されており、また押圧ピン1
28の他端側は保持枠55に軸線方向の摺動を可能とし
て嵌合される。而して押圧ピン128が、その軸方向一
端側に移動したときには、押圧面136が受圧面135
に当接することにより、プランジャ126がその先端の
当接部材127を大端部41aの外側面に圧接する方向
に押圧されることになる。
【0048】第2ばね132は、前記押圧ピン128を
軸方向一端側に移動させるばね力、すなわち当接部材1
27を大端部41aの外側面に圧接せしめるばね力を発
揮し得るものであり、連結板130が、ボルト129,
129の長手方向に沿って押圧ピン128の他端に近接
するように作動するのに伴って第2ばね132が圧縮さ
れるのに応じて、第2ばね132が、当接部材127を
大端部41aの外側面に圧接せしめるばね力を発揮す
る。
【0049】ところで、前記保持枠55の回動軸線64
に関して対称に配置される一対のナチュラルロック手段
67,67は、ナチュラルロック駆動手段136によっ
て共通に駆動される。
【0050】このナチュラルロック駆動手段136は、
Y軸方向に沿う軸線を有して一端を閉じた有底円筒状に
形成されて保持枠55に支持されるシリンダ体137
と、該シリンダ体137の他端開口部を閉じるシリンダ
キャップ138と、シリンダ体137に摺動可能に嵌合
されるピストン139とを備え、ピストン139の両端
に同軸に連設されてシリンダ体137の一端壁およびシ
リンダキャップ138を流体密にかつ軸方向移動可能に
貫通するロッド139a,139aが両ナチュラルロッ
ク手段67,67の連結板130,130に連結され
る。
【0051】前記シリンダ体137内で、該シリンダ体
137の一端壁およびピストン139間には第5流体圧
室140が、またシリンダキャップ138およびピスト
ン139間には第6流体圧室141がそれぞれ形成され
る。また保持枠55の流体圧分配板94から延設される
第5および第6流体圧導管142,143が、第5およ
び第6流体圧室140,141に個別に通じるようにし
てシリンダ体137に接続される。したがって第5およ
び第6流体圧室140,141の一方への流体圧の作用
ならびに第5および第6流体圧室140,141の他方
からの流体圧の解放を切換可能であり、そのような流体
圧の切換制御により、ナチュラルロック駆動手段136
は、ピストン139をY軸方向に往復移動せしめるよう
に作動する。
【0052】このようなナチュラルロック駆動手段13
6によれば、該ナチュラルロック駆動手段136に連結
されている一対のナチュラルロック手段67,67のう
ち着脱位置SH側のナチュラルロック手段67をロック
状態とするとともに、加工位置SP側のナチュラルロッ
ク手段67をアンロック状態とするようにして、前記両
ナチュラルロック手段67,67を駆動することが可能
である。
【0053】また保持枠55には、連結板130…の作
動位置を検出してナチュラルロック手段67…の作動状
態を検出する作動検出器144…が取付けられる。
【0054】保持枠55の着脱位置SH側には、基準支
持面62…に当接した状態にある一対のコンロッド4
1,41の大端部41a…を、大径孔42…の内面の周
方向複数箇所への接触によって位置決めするロック状態
と、大端部41a…の位置決めを解除して大径孔42…
から離脱するアンロック状態とを切換可能な一対の第2
位置決め手段145,145が設けられる。
【0055】図11〜図13を併せて参照して、第2位
置決め手段145は、X軸と平行な軸線まわりの起伏作
動を可能として保持枠55に基端部が支承される回動ア
ーム146と、該回動アーム146の先端部に一体に形
成された有底円筒状のシリンダ部147と、該シリンダ
部147の開口端を塞ぐようにしてシリンダ部147に
締結されるシリンダキャップ148と、シリンダ部14
7に摺動可能に嵌合されるピストン149と、該ピスト
ン149に同軸に連設されてシリンダキャップ148を
流体密にかつ軸方向移動可能に貫通するロッド150
と、シリンダキャップ148からのロッド150の突出
部の中間位置に固定される第1移動駒151と、コンロ
ッド41の大径孔42内に挿入されることを可能として
第1移動駒151に一体に形成される第1クランパ15
2と、第1移動駒151よりも外方位置でロッド150
に該ロッド150の軸線方向に沿う移動を可能として支
承される第2移動駒153と、コンロッド41の大径孔
42内に挿入されることを可能として第2移動駒153
に一体に形成される第2クランパ154と、シリンダキ
ャップ148に締結された支持板155にロッド150
の軸線と直交する軸156を介して中間部が回動可能に
支持される回動リンク157と、該回動リンク157の
一端および第1移動駒151間を連結する第1リンク1
58と、前記回動リンク157の他端および第2移動駒
153間を連結する第2リンク159とを備える。
【0056】シリンダ部147内で、該シリンダ部14
7の一端閉塞壁およびピストン149間には第7流体圧
室160が形成され、ピストン149およびシリンダキ
ャップ148間には第8流体圧室161が形成される。
またシリンダ部147には第7流体圧室160に通じる
第7流体圧導管163が接続され、シリンダキャップ1
48には第8流体圧室161に通じる第8流体圧導管1
64が接続される。
【0057】またシリンダキャップ148には、規制ピ
ン162が挿通、固定されており、該規制ピン162
は、ロッド150の制限された範囲での軸方向移動を許
容しつつ該ロッド150を一直径線に沿って貫通し、こ
の規制ピン162によりロッド150およびピストン1
49の軸線まわりの回転が阻止される。
【0058】このような第2位置決め手段145にあっ
ては、回動アーム146が起立状態にあるときに第7流
体圧室160に流体圧を作用せしめ、第8流体圧室16
1から流体圧を解放すると、第1および第2移動駒15
1,153は図13(a)で示すように相互に近接した
位置となり、この状態では第1および第2クランパ15
2,154の大径孔42への挿入・離脱が可能である。
【0059】また第7流体圧室160から流体圧を解放
し、第8流体圧室161に流体圧を作用せしめると、第
1移動駒151がシリンダキャップ148側に移動する
のに伴って第2移動駒153は第1移動駒151から離
反し、図13(b)で示すように、第1および第2クラ
ンパ152,154が大径孔42の内面に強く圧接さ
れ、これによりコンロッド41の大端部41aが位置決
めされることになる。
【0060】両第2位置決め手段145,145におけ
る回動アーム146,146の基端部は、X軸に沿う軸
線を有する連結筒165の両端部に直角に連設されてお
り、この連結筒165内には、回動軸166が相対回動
不動に挿入される。すなわち両第2位置決め手段14
5,145の回動アーム146,146は回動軸166
とともに回動する。
【0061】回動軸166の両端部は、保持枠55に設
けられた軸支部167,168で回動可能に支承されて
おり、一方の軸支部167に近接した位置で回動軸16
6にはアーム170が固定される。一方、基台45には
回動軸166の軸線と直交する軸線すなわちY軸方向に
沿う軸線を有するシリンダ169がクレビスピン171
を介して支持されており、このシリンダ169のピスト
ンロッド169aが前記アーム170に連結される。し
たがってシリンダ169の伸縮作動により、回動軸16
6が軸線まわりに回動し、両第2位置決め手段145,
145が起伏駆動される。
【0062】このような第2位置決め手段145は、着
脱位置SHでコンロッド41を保持枠55に位置決めす
る際には、回動アーム146を起立状態としてコンロッ
ド41の大径孔42の内面の周方向2箇所に第1および
第2クランパ152,154を当接せしめてコンロッド
41の大端部41aを位置決めするロック状態となる
が、保持枠55を180度回動せしめてコンロッド41
を加工位置SPにもたらす前すなわち大径孔42の仕上
げ加工前には、第1および第2クランパ152,154
を大径孔42から退避せしめて大端部41aの位置決め
を解除するように回動アーム146を倒伏状態としたア
ンロック状態となる。
【0063】加工位置SP側で基台45上には、X軸方
向に延びる一対のガイドレール174,174が設けら
れており、これらのガイドレール174,174により
X軸方向の移動をガイドされる第1可動テーブル175
が基台45の上方に配置される。この第1可動テーブル
175には、両ガイドレール174,174間でX軸方
向に延びるとともに一端部が基台45で回転自在に支承
されるねじ軸176が螺合されており、該ねじ軸176
の他端に連結される減速機付モータ177が基台45上
に固定支持される。したがって減速機付モータ177で
ねじ軸176を回転駆動することにより、第1可動テー
ブル175はX軸方向に沿って移動することになる。
【0064】加工手段48は、Y軸方向に沿う軸線を有
するスピンドル47と、該スピンドル47を軸線まわり
に回転駆動することを可能としてスピンドル47に連結
される駆動ユニット178と、前記スピンドル47の先
端部に装着される工具52とを備えるものであり、駆動
ユニット178は、第1可動テーブル175の上方に配
置される第2可動テーブル179に固定される。
【0065】第1可動テーブル175上には、加工位置
SPで保持枠55に位置決め保持されたコンロッド41
が備える大径孔42および小径孔43の軸線に沿う方向
すなわちY軸方向に延びる一対のガイドレール180,
180が設けられており、第2可動テーブル179は、
それらのガイドレール180,180に沿って移動可能
である。しかも第2可動テーブル179には、両ガイド
レール180,180間でY軸方向に延びるとともに一
端部が第1可動テーブル175で回転自在に支承される
ねじ軸181が螺合されており、該ねじ軸181の他端
に連結される減速機付モータ182が第1可動テーブル
175上に固定支持される。したがって減速機付モータ
182でねじ軸181を回転駆動することにより、第2
可動テーブル179はY軸方向に沿って移動することに
なり、スピンドル47は、コンロッド41における大径
孔42および小径孔43の軸線方向への進退作動を可能
として第1可動テーブル175上に配設される。
【0066】工具52は、図8で示すように、前記コン
ロッド41における大径孔42の内面に仕上げ加工を施
すための大径部52aと、前記コンロッド41における
小径孔43の内面に仕上げ加工を施すための小径部52
bとを有して段付きに形成される複合工具であり、前記
大径孔42および小径孔43への挿通位置の変化によっ
て、大径孔42および小径孔43のいずれの内面にも仕
上げ加工を施すことが可能である。
【0067】計測手段51は、仕上げ加工が完了した後
のコンロッド41における前記大径孔42および小径孔
43の内径をそれぞれ個別に測定する一対の内径測定器
49,50が、第1可動テーブル175の上方に配置さ
れる第3可動テーブル183上に配設されて成るもので
ある。
【0068】第1可動テーブル175上には、加工手段
48をガイドする一対のガイドレール180,180と
はX軸方向にずれた位置でY軸方向に延びる一対のガイ
ドレール184,184が設けられており、第3可動テ
ーブル183はそれらのガイドレール184,184に
より、Y軸方向すなわち加工位置SPで保持枠55に保
持されたコンロッド41における大径孔42および小径
孔43の軸線方向に移動するようにガイドされる。
【0069】第3可動テーブル183には、両ガイドレ
ール184,184間でY軸方向に延びるとともに一端
部が第1可動テーブル175で回転自在に支承されるね
じ軸185が螺合されており、該ねじ軸185の他端に
連結される減速機付モータ186が第1可動テーブル1
75上に固定支持される。したがって減速機付モータ1
86でねじ軸185を回転駆動することにより、第3可
動テーブル183はY軸方向に沿って移動することにな
り、両内径測定器49,50は、コンロッド41におけ
る大径孔42および小径孔43の軸線方向への進退作動
を可能として第1可動テーブル175上に配設されるこ
とになる。
【0070】図14および図15を併せて参照して、一
方の内径測定器49は、コンロッド41における大径孔
42内への挿入時に大径孔42の一直径線上で大径孔4
2の内面に近接、対向する一対の検出子49a…と、そ
れらの検出子49a…の大径孔42に対する挿脱をガイ
ドする複数のガイド部49b…とを備えるものであり、
両検出子49a…を軸線まわりに回転することで大径孔
42の内径が測定される。
【0071】また他方の内径測定器50は、コンロッド
41における小径孔43内への挿入時に小径孔43の一
直径線上で小径孔43の内面に近接、対向する一対の検
出子50a…と、それらの検出子50a…の小径孔43
に対する挿脱をガイドする複数のガイド部50b…とを
備えるものであり、両検出子50a…を軸線まわりに回
転することで小径孔43の内径が測定される。
【0072】ところで、内径測定器50が第3可動テー
ブル183上に固定配置されるのに対し、内径測定器4
9は、前記内径測定器50とのX軸方向に沿う距離を調
節可能として第3可動テーブル183上に支持される。
これにより大径孔42および小径孔43間の間隔が異な
る複数種類のコンロッド41に対処して大径孔42およ
び小径孔43の内径を同時に計測することが可能とな
る。
【0073】工具ストッカー53は、加工手段48が備
えるスピンドル47の軸線と平行な軸線まわりに回転可
能な円盤状の回転体191を有し、加工手段48のX軸
方向に沿う移動方向の一端側で基台45上に配設され
る。
【0074】図16〜図19を併せて参照して、基台4
5上に立設された支柱192の上部には、上下方向に沿
う回転軸線を有するインデックスモータ193が支持さ
れており、このインデックスモータ193に隣接した位
置で前記支柱192の上部には伝動機構(図示せず)を
内蔵した伝動箱194が固定される。該伝動箱194か
らは前記スピンドル47の軸線と平行な方向すなわちY
軸方向に延びる軸線を有する出力軸195が突出されて
おり、回転体191の中心部が該出力軸195に同軸に
締結される。また伝動箱194の上端からは上下に延び
る入力軸196が突出されており、前記伝動機構は入力
軸196から入力される回転動力をY軸方向に沿う軸線
を有する出力軸195および回転体191の回転動力に
変換するようにして動力を伝達する。
【0075】インデックスモータ193は、上下に延び
る回転軸197を備えており、該回転軸197の上端に
設けられる駆動プーリ198と、前記入力軸196の上
端に設けられる従動プーリ199とに無端状の伝動ベル
ト200が巻掛けられる。したがってインデックスモー
タ193の作動により回転体191がY軸方向に沿う軸
線まわりにインデックス駆動される。
【0076】回転体191の外周部において周方向に等
間隔をあけた複数箇所たとえば9箇所のうち特定の1箇
所を除く残余の複数箇所(この実施例では8箇所)に
は、工具52を着脱可能に把持し得る工具把持手段20
1,201…が設けられ、前記特定の1箇所にはスピン
ドル47の先端部を清掃可能であるスピンドル清掃手段
202が設けられる。
【0077】ところで、回転体191の外方には、加工
手段48におけるスピンドル47の先端部を配置し得る
交換位置SCが設定されており、前記インデックスモー
タ193は、複数の工具把持手段201,201…およ
びスピンドル清掃手段202の1つを前記交換位置SC
に択一的にもたらすように回転体191をインデックス
駆動する。
【0078】図20〜図22において、工具把持手段2
01は、工具52を両側から挟むことを可能として回転
体191に回動可能に支承される一対の把持アーム20
3,203と、工具52を挟む側に両把持アーム20
3,203を付勢するばね204と、両把持アーム20
3,203間で回転体191に締結されるストッパ20
5とを備える。
【0079】回転体191には、該回転体191と平行
な軸線を有する一対の支軸206,206の基端がボル
ト207,207により固定されており、両把持アーム
203,203の中間部がそれらの支軸206,206
を介して回転体191に支承される。しかも各支軸20
6,206の先端には、把持アーム203,203の支
軸206,206からの離脱を阻止する円板状の規制板
208,208がボルト209,209によって締結さ
れる。
【0080】両把持アーム203,203の一端側は、
回転体191から外方に突出しており、それらの把持ア
ーム203,203の一端側の相互に対向する部分に
は、工具52が備える環状溝(図示せず)に嵌合して工
具52を両側から把持し得るように円弧状に形成される
把持部210,210と、把持部210,210の一端
に連なって直線状に延びるガイド部211,211とが
設けられ、把持部210,210およびガイド部21
1,211は、台形状の横断面形状を有するように形成
される。しかも両ガイド部211,211は、工具52
の把持部210,210に対する挿脱を容易とするため
に把持部210,210から離反するにつれて相互に離
反するように傾斜して形成される。
【0081】ばね204は、両把持アーム203,20
3の他端部間に縮設されており、両把持アーム203,
203は、それらの把持アーム203,203の他端を
相互に離反せしめる方向すなわち両把持部210,21
0で工具52を把持する方向に前記ばね204によって
付勢される。
【0082】ストッパ205は、一対のボルト212,
212で回転体191に締結されており、両把持アーム
203,203の一端部間への工具52の挿入端が該ス
トッパ205で規制される。またストッパ205の両側
には、ばね204によって付勢される両把持アーム20
3,203の回動端を規制すべく両把持アーム203,
203の一端側側面に当接可能な規制突部205a,2
05aが一体に突設される。
【0083】図17および図19に特に注目して、スピ
ンドル清掃手段202は、一部を回転体191の外方に
張出すようにして該回転体191に締結される支持板2
12と、スピンドル47の先端部を挿入可能な有底の挿
入穴214を有して前記支持板212の外端に締結され
る清掃具213とを備える。
【0084】清掃具213には、前記挿入穴214の内
面に開口する複数の空気噴出孔215…が設けられてお
り、それらの空気噴出孔215…に通じる空気通路21
6が、清掃具213、支持板212、回転体191およ
び出力軸195に設けられ、空気通路216には図示し
ない圧縮空気源から圧縮空気を供給可能である。
【0085】而して交換位置SCにスピンドル清掃手段
202を配置した状態で、工具52が装着されていない
状態のスピンドル47を交換位置SCにもたらしてY軸
方向に前進させ、挿入穴214にスピンドル47の先端
部を挿入した状態で圧縮空気を空気通路216に供給す
ると、各空気噴出孔215…から噴出される圧縮空気に
よってスピンドル47の先端部が清掃されることにな
り、スピンドル47の先端部に付着した切粉や切削油等
を除去することができる。
【0086】ところで、回転体191において伝動箱1
94側の面には、回転体191の回転軸線を中心とする
とともに半径を異ならせた複数の仮想円232…が設定
されており、それらの仮想円232…上で回転体191
には被検出ピン233…が植設される。しかも各被検出
ピン233…は、前記各工具把持手段201…およびス
ピンドル清掃手段202相互間に設定される周方向の間
隔と同一の等間隔を前記各仮想円232…の周方向にあ
けた複数箇所のうち選択された複数箇所で回転体191
に植設されるものであり、支柱192から回転体191
側に張出した支持腕234には、各被検出ピン233…
を検出するピン検出器235が配設される。
【0087】而して複数の工具把持手段201…および
スピンドル清掃手段202のうちいずれが交換位置SC
にもたらされているかを、前記ピン検出器235で検出
される各仮想円233…毎の被検出ピン233…の組合
わせにより確認することができる。
【0088】工具ストッカー53には、該工具ストッカ
ー53にストックされている複数の工具52…の1つに
おける後部すなわちスピンドル47への装着部を清掃可
能な工具清掃手段241が付設される。
【0089】図16および図17に特に注目して、前記
工具清掃手段241は、伝動箱194とは反対側で回転
体191に対向して配置される清掃具242と、該清掃
具242に関して回転体191とは反対側に配置されて
Y軸方向に沿う軸線を有するとともに前記清掃具242
に連結されるピストンロッド243aを有するシリンダ
243とを備える。
【0090】シリンダ243は、支持台244上に固定
配置されており、該支持台244は支柱192から側方
の張出す支持枠245に、該支持枠245の先端から上
方に延びるようにして固着される。
【0091】清掃具242の回転体191に対向する側
の面には、工具52の後部を挿入可能な有底の挿入穴2
46が設けられるとともに、該挿入穴246の内面に開
口する複数の空気噴出孔247,247…が設けられて
おり、それらの空気噴出孔247,247…に共通に通
じる空気供給管路248が清掃具242に接続され、空
気供給管路248には図示しない圧縮空気源から圧縮空
気を供給可能である。
【0092】このような工具清掃手段241は、工具ス
トッカー53における複数の工具52…およびスピンド
ル清掃手段202の1つが交換位置SCにもたらされて
いるときに、回転体191の周方向に沿って交換位置S
Cの工具52またはスピンドル清掃手段202に隣接す
る位置にある工具52に対応して配置されるものであ
り、シリンダ243により清掃具242を工具52側に
前進せしめ、挿入穴246に工具52の後部を挿入した
状態で圧縮空気を空気供給管路248から各空気噴出孔
247,247…に供給して噴出噴出せしめることによ
り、工具52の後部を清掃することが可能となり、工具
52の後部に付着した切粉や切削油等を除去することが
できる。
【0093】図23において、スピンドル47の先端に
は、工具52をクランプするクランプ状態、ならびに工
具52のクランプ状態を解除するアンクランプ状態を切
換え可能なカムクランプ機構218が設けられる。
【0094】このカムクランプ機構218は、軸線まわ
りの回転ならびに軸線方向の移動を不能としてスピンド
ル47の先端部に装着される支持体219と、該支持体
219の中間部にスピンドル47の軸線と直交する軸線
を有して回転自在に支承されるとともに両端外面には雄
ねじ221,222がそれぞれ刻設されるクランプボル
ト220と、軸線まわりの回転を不能とするが軸線方向
の移動を可能として支持体219に支承されるとともに
前記雄ねじ221,222に螺合されるナット223,
224とを備える。
【0095】スピンドル47の先端には、前記ナット2
23,224が配置される部分を囲繞する円筒部225
が一体に設けられており、該円筒部225の内面225
aは、工具52側に向かうにつれて大径となるテーパ状
に形成される。一方、工具52の後端部には、前記円筒
部225の内面225aに対応したテーパ状の外面を有
して円筒状に形成される挿入筒部226が円筒部225
への挿入を可能として同軸に設けられるとともに、支持
体219の先端部を挿入可能な凹部227が同軸に設け
られる。しかも挿入筒部226の内面には、前記ナット
223,224をそれぞれ嵌合し得る嵌合凹部228,
228が設けられる。
【0096】スピンドル47の先端の円筒部225に
は、クランプボルト220と同軸の挿通孔229,22
9が設けられ、工具52の後端の挿入筒部226には、
該挿入筒部226を円筒部225内に挿入したときに前
記挿通孔229,229に連なる挿通孔230,230
が設けられる。
【0097】クランプボルト220の両端面には、レン
チ236の先端部を係合させ得る係合穴220a,22
0aが設けられており、図23(a)で示すように、円
筒部225に挿入筒部26を挿入した状態で一方の組の
挿通孔229,230に挿通したレンチ236を一方の
係合穴220aに係合して正方向に回転すると、クラン
プボルト220の正回転により両ナット223,224
が相互に離反する方向に移動して嵌合凹部228,22
8に嵌合することで、カムクランプ機構218がクラン
プ状態となり、工具52がスピンドル47の先端部に装
着される。
【0098】また上記クランプ状態で、一方の組の挿通
孔229,230に挿通したレンチ236を一方の係合
穴220aに係合して逆方向に回転すると、図23
(b)で示すように、クランプボルト220の逆回転に
より両ナット223,224が相互に近接する方向に移
動して嵌合凹部228,228から離脱することで、カ
ムクランプ機構218がアンクランプ状態となり、工具
52をスピンドル47の先端部から取り外すことができ
る。
【0099】しも両ナット223,224の一方223
には、カム面223aが設けられており、このカム面2
23aに一端を当接させる押出しピン231が軸方向の
移動を可能として支持体219の先端部に保持されてお
り、該押出しピン231の他端は、工具52の後端部に
おける凹部227の閉塞端に当接可能である。而して前
記カム面223aは、カムクランプ機構218がクラン
プ状態からアンクランプ状態に変化する際のナット22
3の移動によって押出しピン231を前方すなわち工具
52側に押圧するように形成されており、アンクランプ
状態で工具52は押出しピン231によってスピンドル
47から離れる方向に押されることになる。
【0100】図24〜26において、工具着脱ユニット
54は、スピンドル47のカムクランプ機構218をも
たらし得る交換位置SCでスピンドル47の回転軸線と
直交する方向に往復移動することが可能な移動体250
と、該移動体250を往復駆動するシリンダ251と、
スピンドル47の回転軸線と直交する軸線まわりの回転
を可能として移動体250に支承される回転軸252
と、該回転軸252の軸線まわりの相対回転を不能とす
るとともに回転軸252の軸線方向への制限された範囲
での相対移動を可能として回転軸252の一端部に基端
部が同軸に連結されるレンチ236と、該レンチ236
の基端部および回転軸252の一端部間に縮設されるば
ね253と、移動体250の移動位置にかかわらず回転
軸252を正・逆いずれの方向にも回転駆動し得るナッ
トランナー254とを備える。
【0101】支持枠245上には、交換位置SCに在る
スピンドル47の回転軸線と、工具ストッカー53にお
ける回転体191の回転軸線とを含む平面と平行である
支持板255が設けられる。支持板255上には、交換
位置SCに在るスピンドル47の回転軸線と直交する方
向に間隔をあけてロッド支持部材256および規制部材
257が固着される。シリンダ251は、ロッド支持部
材256および規制部材257間で支持板255上に配
置されており、シリンダ251が備える一対のピストン
ロッド258,258がロッド支持部材256に固着さ
れる。したがってシリンダ251は、その伸縮作動に応
じて交換位置SCに在るスピンドル47の回転軸線と直
交する方向に移動することになり、スピンドル47に近
接する側のシリンダ251の移動端は規制部材257で
規制される。
【0102】移動体250は、シリンダ251に固定さ
れており、シリンダ251の伸縮作動に応じで該シリン
ダ251とともにスピンドル47の回転軸線と直交する
方向に移動する。
【0103】ナットランナー254は、前記シリンダ2
51および移動体250の移動方向と平行な回転軸線を
有して支持板255上に固定配置される。このナットラ
ンナー254の一端側を支持するようにして支持板25
5に締結される支持部材259には、ナットランナー2
54の出力軸261を軸支する軸支部材260が締結さ
れる。回転軸252は、その軸線方向の移動を不能とし
て移動体250に回転自在に支承されており、該回転軸
252の一端部は移動体250から交換位置SCのスピ
ンドル47側に突出される。
【0104】ナットランナー254の出力軸261には
駆動ギヤ262が固定され、この駆動ギヤ262に噛合
するアイドルギヤ263が前記支持部材259で回転自
在に支承される。また回転軸252の他端部にはアイド
ルギヤ263に噛合する被動ギヤ264が固定される。
しかも被動ギヤ263は、移動体250の移動にかかわ
らずアイドルギヤ263の噛合状態を維持するように、
アイドルギヤ263の軸線方向に沿う幅よりも大きな幅
を有するように形成される。したがってナットランナー
254は、移動体250の移動位置にかかわらず回転軸
252を正・逆いずれの方向にも回転駆動可能である。
【0105】レンチ263の基端部は連結部材265に
固定されており、回転軸252の一端部は、軸線方向の
制限された相対移動を可能とするが軸線まわりの相対回
転を不能として連結部材265に連結され、ばね253
は、該レンチ236の基端部に固着される連結部材26
5および回転軸252の一端部間に縮設される。すなわ
ち回転軸252の一端部には、該回転軸252の軸線ま
わりの相対回転を不能とするとともに該回転軸252の
軸線方向への制限された範囲での相対移動を可能として
レンチ236に基端部に同軸に連結されることになり、
ばね253はレンチ236を交換位置SCのスピンドル
47側に向けて付勢するばね力を発揮する。
【0106】このようなレンチ263および回転軸25
2の連結構造によれば、スピンドル47の先端部に設け
られるカムクランプ機構218のクランプ状態およびア
ンクランプ状態を切換えるべく回転軸252をスピンド
ル47側に向けて前進させたときに、挿通孔229,2
30に挿通されたレンチ236の先端部をクランプボル
ト220に係合せしめたときにはばね253が圧縮され
ることはなく連結部材265が所定の位置まで前進する
が、レンチ236の先端部をクランプボルト220に係
合させ得なかったときに前記連結部材265はばね25
3を圧縮しつつ前記所定の位置からずれた位置に止まる
ことになる。したがって連結部材265の位置を検出す
ることでレンチ236の先端部がクランプボルト220
に係合したか否かを検出することが可能であり、連結部
材265に設けられた被検出鍔265aの回転軸252
に対する軸方向相対位置を検出する係合状態検出器26
7が、図27で示すように、計器支持板268に固着さ
れたステー269に取付けられる。而して計器支持板2
68は、支持板255に固着されている。
【0107】アイドルギヤ263に対応する位置で計器
支持板268には、回転数検出器270が取付けられて
おり、この回転数検出器270は、アイドルギヤ263
の回転数検出器270側の面に突設された複数たとえば
一対の突起271,271を検出することで、カムクラ
ンプ機構218をアンクランプ状態とするためのレンチ
236の逆転方向の回転数を検出する。
【0108】またナットランナー254には、前記カム
クランプ機構218をクランプ状態とするための該ナッ
トランナー254の正転方向の回転トルクを検出するト
ルク検出器272が付設される。
【0109】交換位置SCに隣接する位置で、計器支持
板268には振れ検出器275が取付けられており、こ
の振れ検出器275をスピンドル47の外周に接触させ
た状態でスピンドル47を回転駆動することにより、交
換位置SCでスピンドル47の先端部に新たに装着され
た工具52の振れが振れ検出器275で検出される。
【0110】図28において、スピンドル47には、該
スピンドル47の半径方向に沿う工具52の位置を調節
可能な補正手段277が設けられており、該補正手段2
77の作動は補正コントローラ278で調節される空気
圧により制御される。
【0111】前記振れ検出器275の検出値は制御手段
276に入力されており、制御手段276は振れ検出器
275の検出値に基づいて補正コントローラ278の作
動すなわち補正手段277の作動を制御する。この補正
手段277の作動制御にあたって制御手段276は、た
とえば工具52の振れ量が第1の設定範囲を超える回数
が設定回数以上となったときに補正手段277を作動せ
しめてスピンドル47の半径方向に沿う工具52の位置
を調節するように補正コントローラ278の作動を制御
する。
【0112】また制御手段276は、工具ストッカー5
3、工具着脱ユニット54、スピンドル清掃手段202
および工具清掃手段241の作動も制御可能であり、た
とえば工具52の振れ量が第1の設定範囲よりも大であ
る第2の設定範囲を超えることが振れ検出器275で検
出されたときに、制御手段276はスピンドル清掃手段
202によるスピンドル47の清掃または工具清掃手段
241による工具52の清掃を実行するように、工具ス
トッカー53、工具着脱ユニット54、スピンドル清掃
手段202および工具清掃手段241の作動が制御手段
276で制御される。
【0113】さらに制御手段276は、工具52のスピ
ンドル47への着脱を実行する工具着脱ユニット54の
作動制御にあたっては、その工具着脱ユニット54が備
えるシリンダ251およびナットランナー254の作動
を、係合状態検出器267、回転数検出器270および
トルク検出器272の検出値に基づいて制御する。
【0114】次にこの実施例の作用について説明する
と、位置決め保持装置46は、コンロッド41における
小径孔43の内面の周方向複数箇所に当接して小端部4
1bを位置決めするロック状態ならびに小径孔43の仕
上げ加工時に前記小端部41bの位置決めを解除して前
記小径孔43から退避するアンロック状態を切換可能な
第1位置決め手段65と、コンロッド41における大径
孔42の内面の周方向複数箇所に当接して大端部41a
を位置決めするロック状態ならびに大径孔42の仕上げ
加工時に前記大端部41aの位置決めを解除して大径孔
42から退避するアンロック状態を切換可能な第2位置
決め手段145とを備えるものであり、第1および第2
位置決め手段65,145は、小径孔43および大径孔
42の内面の複数箇所にそれぞれ当接して小端部41b
および大端部41aを位置決めするので、コンロッド4
1が黒皮状態のままであっても大端部41aおよび小端
部41bを基準支持面62,63に当接させたコンロッ
ド41を正確に位置決めすることができる。しかも位置
決め保持装置46は、コンロッド41を基準支持面6
2,63側に押圧して該コンロッド41を保持枠55に
保持し得るクランプ手段66を備えるものであるので、
第1および第2位置決め手段65,145により正確な
位置決め状態にあるコンロッド41をクランプ手段66
で保持枠55に保持することがきる。
【0115】また位置決め保持装置46は、前記大端部
41aの外側面を人力による着脱操作を可能として弾発
的に保持する状態、ならびに前記大端部41aの外側面
を固定的に保持する状態を切換可能なナチュラルロック
手段67を含むものであり、コンロッド41の位置決め
時に、大端部41aをナチュラルロック手段67で弾発
的に保持するようにして作業者の負荷を軽減することが
でき、またコンロッド41に仕上加工を施しているとき
には、その加工に伴なう力の作用によるコンロッド41
の位置ずれをナチュラルロック手段67で防止すること
ができる。
【0116】しかも基準支持面62,63…と、第1位
置決め手段65,65…と、クランプ手段66,66…
と、ナチュラルロック手段67,67…とが、保持枠5
5の水平な回動軸線64に関して対称な配置にして保持
枠55の着脱位置SHに臨む側面ならび加工位置SPに
臨む側面に設けられている。このため着脱位置SH側で
は、アンロック状態にあるナチュラルロック手段67…
で大端部41a…を弾発的に保持した状態で、第1およ
び第2位置決め手段65…,145…により小端部41
bおよび大端部41aを位置決めするようにして、基準
支持面62,63…に小端部41b…および大端部41
a…を当接させたコンロッド41,41を位置決めする
ことができる。また第1および第2位置決め手段65
…,145…によりによる位置決め完了後に、クランプ
手段66…によりコンロッド41,41を保持枠55に
固定的に保持することが可能であり、クランプ手段66
…によるコンロッド41,41の保持後に第2位置決め
手段145…をアンロック状態とすることにより、保持
枠55を180度回動させてコンロッド41,41を加
工位置SPにもたらすことができる。
【0117】一方、加工位置SPでは、クランプ手段6
6…でコンロッド41を保持枠に保持した状態で、第1
位置決め手段65…をアンロック状態にすることで、小
径孔およ43…および大径孔42…の仕上げ加工を施す
ことが可能となり、その加工によってコンロッド41,
41に作用する力によって該コンロッド41,41の位
置ずれが生じるのを、ロック状態としたナチュラルロッ
ク手段67…で防止することができる。しかも加工位置
SPでコンロッド41,41の加工が行われているとき
に、着脱位置SHでは、加工完了後のコンロッド41,
41の保持枠55からの取り外し、ならびに新たなコン
ロッド41,41の保持枠55への位置決め保持を行な
うことができ、コンロッド41の一連の加工サイクルで
コンロッド41の着脱に要する時間をロスタイムとする
ことなく作業者がコンロッド41を容易に着脱すること
ができ、作業者による着脱作業を可能とすることで設備
費の低減を図ることができる。
【0118】また着脱位置SHにある一方の第1位置決
め手段65…をロック状態とするとともに加工位置SP
にある他方の第1位置決め手段65…をアンロック状態
とするようにして回動軸線64に関して対称である第1
位置決め手段65,65…が共通の位置決め駆動手段7
7…で駆動され、着脱位置SHにある一方のナチュラル
ロック手段67…をアンロック状態とするとともに加工
位置SPにある他方のナチュラルロック手段67…をロ
ック状態とするようにして回動軸線64に関して対称で
あるナチュラルロック手段67,67…が共通のナチュ
ラルロック駆動手段136…で駆動されるので、部品点
数を低減することができる。
【0119】さらにクランプ手段66は、保持枠55の
水平な回動軸線64と平行な軸線まわりの起伏作動を可
能として保持枠55に支承されるクランプアーム100
の一端部にコンロッド41に当接するクランパ101が
設けられて成り、該クランプ手段66と、クランプアー
ム100を起伏駆動すべく該クランプアーム100の他
端部に連結されるクランプ駆動用シリンダ102とが、
着脱位置SHではクランパ101がクランプ駆動用シリ
ンダ102よりも上方位置となり、加工位置SPではク
ランパ100がクランプ駆動用シリンダ102よりも下
方位置となる配置で、保持枠55に設けられている。こ
のため加工位置SP側では、加工によって生じる切粉が
クランプアーム100およびクランプ駆動用シリンダ1
01側に溜まることを極力防止することができ、切粉に
よるトラブルの発生を抑制することができる。
【0120】またコンロッド41の小径孔43内に挿入
されるホルダ69の一端部に複数の鋼球70…が保持さ
れ、ホルダ69に軸方向相対移動に挿入されるテーパピ
ン71が有するテーパ面71aで前記各鋼球70…が押
上げられることにより、前記各鋼球70…が小径孔73
の内面に接触するように構成される第1位置決め手段6
5においては、ガイド部材68が保持枠55に着脱可能
に固定され、小径孔43の軸線まわりでの回動が不能で
あるホルダ駆動体81に、ホルダ駆動体81に対するホ
ルダ69の軸方向相対移動を阻止する連結状態と、ホル
ダ駆動体81に対してホルダ69を前記軸線まわりに前
記連結状態から設定量だけ相対回動せしめることで前記
連結状態を解除する連結解除状態とを切換可能としてホ
ルダ69の他端部が連結され、ピン駆動体89がテーパ
ピン71の他端に同軸に当接されている。
【0121】したがってガイド部材68と、該ガイド部
材68で軸方向の往復移動をガイドされるホルダ69
と、該ホルダ69で保持される複数の鋼球70…と、軸
方向の相対移動を可能として前記ホルダ69に挿入され
るテーパピン71とを、1つのユニットとしてコンロッ
ド41の種類毎に準備しておくことにより、コンロッド
41の種類変化に応じて、前記ユニットを容易にかつ速
やかに交換することができる。すなわち保持枠55への
ガイド部材68の固定を解除した状態で、ホルダ69を
軸線まわりに回動させることで、ホルダ駆動体81との
ホルダ69の連結および連結解除を容易にかつ速やかに
切換えることができ、ホルダ69のホルダ駆動体81へ
の連結時にはピン駆動体89をテーパピン71に同軸に
当接させようにしてピン駆動体89とのテーパピン71
の連結および連結解除を容易にかつ速やかに切換えるこ
とができる。
【0122】しかも、ガイド部材68およびホルダ69
間には、ホルダ駆動体81に連結された状態にあるホル
ダ69の軸線まわりの回動を阻止する回動阻止手段76
が設けられており、該回動阻止手段76によって前記ホ
ルダ69の軸線まわりの回動を阻止することにより、ガ
イド部材68が保持枠55に固定された状態でのホルダ
駆動体81およびホルダ69の連結状態を確実に維持す
ることができ、それに応じてピン駆動体89およびテー
パピン71の当接による連結状態を確実に維持すること
ができる。
【0123】加工位置SPでは一対のコンロッド41,
41がX軸方向に並んで保持枠55に支持されており、
第1可動テーブル175をX軸方向に移動させるととも
に、第1可動テーブル175上に配置される加工手段4
8が備える単一のスピンドル47を軸線方向に進退移動
させることが可能である。しかもスピンドル47の先端
に装着される工具52は、コンロッド41における大径
孔42および小径孔43のへの挿通位置の変化によっ
て、大径孔42および小径孔43のいずれの内面にも仕
上げ加工を施すことを可能として段付きに形成される複
合工具である。したがってスピンドル47の先端部に装
着された工具52で各コンロッド41,41がそれぞれ
備える大径孔42…および小径孔43…の内面の仕上げ
加工を施すことが可能であり、コンロッド41の種類が
変化したときには工具52を交換するだけで対処するこ
とができ、コンロッド41の種類の変化に簡単に対応す
ることができる。
【0124】また計測手段51は、第1可動テーブル1
75上の前記スピンドル47とはX軸方向にずれた位置
で、コンロッド41における大径孔42および小径孔4
3の軸線に沿う方向への進退作動を前記スピンドル47
とは独立して行なうことが可能であるので、工具52に
よって或る1つのコンロッド41への仕上げ加工を施し
ているときに他のコンロッド41が備える仕上げ加工完
了後の大径孔42および小径孔43の内経を計測するこ
とが可能であり、大型のローダーを用いてコンロッド4
1を計測ステーションまで搬送していた従来のものと比
べると、計測完了までの時間を短縮することが可能とな
るともに大型のローダーを不要とすることで設備費の低
減を図ることができる。
【0125】工具ストッカー53は、スピンドル47の
軸線と平行な軸線まわりに回転可能な回転体191と、
該回転体191の周方向に等間隔をあけた複数箇所のう
ち特定の1箇所を除く残余の複数箇所にそれぞれ配設さ
れて工具52を着脱可能に把持し得る工具把持手段20
1…と、スピンドル47の先端部を清掃可能として回転
体191の前記特定の1箇所に配設されるスピンドル清
掃手段202と、工具把持手段201…およびスピンド
ル清掃手段202を交換位置SCに択一的にもたらすよ
うにして回転体191を駆動するインデックスモータ1
93とを備えている。したがってスピンドル47の先端
部を交換位置SCに移動させることにより、工具ストッ
カー53にストックされている複数の工具52…の1つ
を選択してスピンドル47の先端部に装着すること、な
らびにスピンドル47の先端部から取り外した工具52
を工具ストッカー53に新たにストックすることが可能
であり、しかもスピンドル47の先端部が汚れていると
きにはスピンドル清掃手段202を交換位置SCにもた
らすことでスピンドル47の先端部を自動的に清掃する
ことも可能であり、また工具52の後部が汚れていると
きには、汚れている工具52を工具清掃手段241に対
応する位置にもたらすことで工具52の後部を自動的に
清掃することも可能である。
【0126】またスピンドル47には、該スピンドル4
7の半径方向に沿う工具52の位置を調節可能とした補
正手段277が設けられ、交換位置SCでのスピンドル
47の先端からの工具52の取り外しならびにスピンド
ル47の先端への新たな工具52の装着は工具着脱ユニ
ット54の作動により実行されるものであり、交換位置
SCでスピンドル47の先端に新たに装着された工具5
2の振れは振れ検出器275で検出される。しかも工具
ストッカー53には、該工具ストッカー53に保持され
た複数の工具52の1つのうち前記スピンドル47への
装着部を清掃可能とした工具清掃手段241と、スピン
ドル47の先端部を清掃可能としたスピンドル清掃手段
202とが付設されており、交換位置SCでの工具交換
後に振れ検出器275の検出結果に基づいて補正手段2
77による工具52の位置調節、または工具清掃手段2
41およびスピンドル清掃手段202による清掃が実行
される。
【0127】したがって交換位置SCにスピンドル47
を移動させた状態で工具着脱ユニット54によりスピン
ドル47から外した工具52を工具ストッカー53に新
たに保持せしめるとともに、工具ストッカー53にスト
ックされている複数の工具52のうちの1つを交換位置
SCにもたらした状態で工具着脱ユニット54によりス
ピンドル47の先端に新たな工具を装着することができ
る。しかも工具52の交換後に振れ検出器275により
工具52の振れを検出した結果、補正手段277による
補正で対応可能な程度に大きく振れが生じていると判定
したときには補正手段277を作動せしめてスピンドル
47の半径方向に沿う工具52の位置を調節することが
でき、また補正手段277による補正では対応困難な程
度に大きく振れが生じていると判定したときには、切粉
等の噛込みが生じているものとしてスピンドル47から
工具52を取り外し、工具清掃手段241およびスピン
ドル清掃手段202の作動により工具52のスピンドル
47への装着部を清掃するとともにスピンドル47の先
端部を清掃せしめるようにする。その後、工具52の交
換を再度行なうことでスピンドル47の先端に新たな工
具52を精度よく装着することが可能となる。このよう
に、スピンドル47の先端への工具52の装着精度を確
認しつつ工具52の自動交換を行なうようにしたので、
仕上げ精度の低下を回避しつつ工具52を自動的に交換
することが可能となる。
【0128】また工具着脱ユニット54は、スピンドル
47のカムクランプ機構218をもたらし得る交換位置
SCでスピンドル47の回転軸線と直交する方向への往
復移動が可能な移動体250と、移動体250を往復駆
動するシリンダ251と、スピンドル47の回転軸線と
直交する軸線まわりの回転を可能として移動体250に
支承される回転軸252と、該回転軸252の軸線まわ
りの相対回転を不能とするとともに回転軸252の軸線
方向への制限された範囲での相対移動を可能として回転
軸252の一端部に基端部が同軸に連結されるレンチ2
36と、該レンチ236の基端部および回転軸252の
一端部間に縮設されるばね253と、移動体250の移
動位置にかかわらず回転軸252を正・逆いずれの方向
にも回転駆動し得るナットランナー254とを備えてお
り、前記レンチ236の先端部は、スピンドル47の先
端部のカムクランプ機構218におけるクランプボルト
220に係合可能である。
【0129】しかもレンチ236の先端部がクランプボ
ルト220に係合したか否かが回転軸252およびレン
チ236の軸方向相対位置に応じて係合状態検出器26
7で検出され、レンチ236の逆転方向の回転数が回転
数検出器270で検出され、ナットランナー254の正
転方向の出力トルクがトルク検出器272で検出され、
係合状態検出器267、回転数検出器270およびトル
ク検出器272の検出結果に基づいてシリンダ251お
よびナットランナー254の作動が制御手段276で制
御される。
【0130】このような工具着脱ユニット54によれ
ば、スピンドル47の先端部から工具52を取外す際に
は、先ず、交換位置SCにスピンドル47の先端部のカ
ムクランプ機構218をもたらした状態でシリンダ25
1により移動体250をカムクランプ機構218側に移
動せしめ、レンチ236の先端部をクランプボルト22
0に係合せしめ、ナットランナー254を逆転方向に作
動せしめることにより、カムクランプ機構218をアン
クランプ状態とすることができる。この際、レンチ23
6の先端部がクランプボルト220に係合しなかったと
きには、ばね235を圧縮しつつ回転軸252およびレ
ンチ236の軸方向相対位置が変化するので、それを係
合状態検出器267で検出することにより、レンチ23
6のクランプボルト220への確実な係合を確認するこ
とができ、レンチ236がクランプボルト220に係合
したことを確認した後で、ナットランナー254を逆転
方向に作動せしめることにより、カムクランプ機構21
8をアンクランプ状態とすることができる。而して、回
転数検出器270で所定の回転数を検出したときに、ナ
ットランナー254の作動を停止するとともにシリンダ
251により移動体250をカムクランプ機構218か
ら離反する方向に移動せしめることにより、クランプボ
ルト220へのレンチ236の係合が解かれ、レンチ2
36がカムクランプ機構218から離反する。
【0131】またスピンドル47の先端部に工具52を
新たに装着する際には、交換位置SCにあるカムクラン
プ機構218側に移動体250を移動せしめ、レンチ2
36の先端部をクランプボルト220に係合せしめ、レ
ンチ236の先端部がクランプボルト220に係合した
ことを係合状態検出器270で検出した後に、ナットラ
ンナー254を正転方向に作動せしめることにより、カ
ムクランプ機構218をクランプ状態とすることがで
き、トルク検出器272で所定のトルクを検出したとき
に、ナットランナー254の作動を停止するとともにシ
リンダ251により移動体250をカムクランプ機構2
18から離反する方向に移動せしめることにより、クラ
ンプボルト220へのレンチ236の係合が解かれ、レ
ンチ236がカムクランプ機構218から離反する。
【0132】このようにして、カムクランプ機構218
のクランプ状態およびアンクランプ状態を自動的に切換
えることが可能であり、スピンドル47の先端部への工
具52の自動的な装着および取り外しが可能となる。
【0133】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0134】たとえば上記実施例では、コンロッド41
の大端部41aをナチュラルロック手段67で弾発的に
保持するようにしたが、小端部41bをナチュラルロッ
ク手段67で弾発的に保持するようにしてもよい。
【0135】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、第1および第2位置決め手段は、小径孔および大径
孔の内面の複数箇所にそれぞれ当接して小端部および大
端部を位置決めするので、コンロッドが黒皮状態のまま
であっても大端部および小端部を基準支持面に当接させ
たコンロッドを正確に位置決めすることができ、その正
確な位置決め状態にあるコンロッドをクランプ手段で保
持枠に保持することがきる。
【0136】また請求項2記載の発明によれば、コンロ
ッドの位置決め時に、大端部および小端部のいずれか一
方をナチュラルロック手段で弾発的に保持するようにし
て作業者の負荷を軽減することができ、また大径孔およ
び小径孔のいずれか一方に仕上加工を施しているときに
は、その加工に伴なう力の作用によるコンロッドの位置
ずれをナチュラルロック手段で防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械の全体側面図である。
【図2】図1の2矢視平面図である。
【図3】図1の3矢視正面図である。
【図4】図2の4矢視背面図である。
【図5】図2の5−5線拡大断面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【図7】図5の7−7線断面図である。
【図8】図5の8−8線断面図である。
【図9】図8の9−9線拡大断面図である。
【図10】図9の10−10線拡大断面図である。
【図11】図5の11−11線に沿う第2位置決め手段
の拡大断面図である。
【図12】アンロック状態にある第2位置決め手段の図
11に対応した断面図である。
【図13】第2位置決め手段のロック作動を説明するた
めの図11の13−13線に沿う断面図である。
【図14】計測手段による計測状態での図8に対応した
断面図である。
【図15】図14の15−15線矢視図である。
【図16】図2の16矢視拡大図である。
【図17】図16の17−17線矢視方向から見た切欠
き側面図である。
【図18】図17の18−18線断面図である。
【図19】図17の19−19線矢視図である。
【図20】図19の20矢示部拡大図である。
【図21】図20の21−21線断面図である。
【図22】図20の22−22線断面図である。
【図23】スピンドルの先端部のカムクランプ機構を示
す断面図である。
【図24】図16の24−24線断面図である。
【図25】図24の25−25線断面図である。
【図26】図24の26−26線矢視図である。
【図27】図24の27−27線拡大断面図である。
【図28】制御系を示す図である。
【符号の説明】
41・・・コンロッド 41a・・・大端部 41b・・・小端部 42・・・大径孔 43・・・小径孔 46・・・位置決め保持装置 55・・・保持枠 62,63・・・基準支持面 65・・・第1位置決め手段 66・・・クランプ手段 67・・・ナチュラルロック手段 145・・・第2位置決め手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンロッド(41)の大端部(41a)
    および小端部(41b)がそれぞれ備える大径孔(4
    2)および小径孔(43)の仕上げ加工を行なうにあた
    って、前記大端部(41a)および小端部(41b)を
    基準支持面(62,63)に当接させた状態で該コンロ
    ッド(41)を保持枠(55)に位置決め保持するため
    のコンロッドの位置決め保持装置であって、前記小径孔
    (43)の内面の周方向複数箇所に当接して前記小端部
    (41b)を位置決めするロック状態ならびに小径孔
    (43)の仕上げ加工時に前記小端部(41b)の位置
    決めを解除して前記小径孔(43)から退避するアンロ
    ック状態を切換可能な第1位置決め手段(65)と、前
    記大径孔(42)の内面の周方向複数箇所に当接して前
    記大端部(41a)を位置決めするロック状態ならびに
    大径孔(42)の仕上げ加工時に前記大端部(41a)
    の位置決めを解除して前記大径孔(42)から退避する
    アンロック状態を切換可能な第2位置決め手段(14
    5)と、前記コンロッド(41)を前記基準支持面(6
    2,63)側に押圧して該コンロッド(41)を保持枠
    (55)に保持し得るクランプ手段(66)とを備える
    ことを特徴とするコンロッドの位置決め保持装置。
  2. 【請求項2】 前記大端部(41a)および小端部(4
    1b)のいずれか一方の外側面を人力による着脱操作を
    可能として弾発的に保持する状態、ならびに前記大端部
    (41a)および小端部(41b)のいずれか一方の外
    側面を固定的に保持する状態を切換可能なナチュラルロ
    ック手段(67)を含むことを特徴とする請求項1記載
    のコンロッドの位置決め保持装置。
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