JPS5932503Y2 - 工作機械 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は工作物の変更に伴い、その工作物に応じた方圧
ヘッドを交換使用するようにした工作機械に関するもの
であり、その目的とするところは簡単かつ迅速な操作に
よって加工ヘッドの交換を行うことである。

一般にこの種工作機械においてはビルディングブロック
システムと称してベッド、治具、加工ヘッド等が標準化
され、工作物の変更に伴いこれらの構成要素の交換がで
きるようになっている。

しかしながらこの加工ヘッドは大型かつ大重量であり、
クレーン等によって吊下げた状態で交換作業が行なわれ
ており、この加工ヘッドの交換は非常に熟練を有し、か
つ迅速な交換ができなかつｔも本考案は従来のこのよう
な不具合を解消するためになされたものであり、加工装
置本体の前方に設けられた交換用走行路に沿って加工ヘ
ッドを移動させることによりクレーン等を不用とし、さ
らにこの加工ヘッドを支持体上より持上げることにより
軽快に加工ヘッドの交換を可能にしたことを特徴とする
工作機械に関するものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、第１
図に示すように本考案の工作機械は加工装置１０と治具
装置１１とを有し、この各装置１０゜１１がベッド１２
，１３上に相対向して設けられている。

前記治具装置１１は治具ベース１４を有し、この治具ベ
ース１４上に治具１５が載置されている。

クランプ用シリンダ１６は工作物Ｗの上方に設置した枠
板１７の中央に垂直に取付られ、そしてこの枠板１Ｔは
治具ベース１４上に立設した支柱１Ｂにより保持され、
またクランプ用シリンダ１６のピストンロッド１９には
工作物Ｗをクランプするクランパ２０が取付けられてい
る。

前記加工装置１０は固定台２１を有し、この固定台２１
上には前記治具装置１１に向って送り前進される送り台
２２が摺動自在に載置されている。

送り台２２上には加工装置本体２３が固定され、この前
面に加工ヘッド２４が取付け、取外し可能に固定されて
いる。

この加工ヘッド２４は第３゜４図に詳細に示すクランプ
装置２５によって一体的にクランプされるようになって
おり、加工ヘッド２４に枢着された枢動ボルト２６およ
びこれと螺合する締付ナツト２Ｔより構成されている。

そのクランプ装置２５は加工ヘッド２４の周囲４ケ所に
設けられ、かつ上下一対の枢動ボルト２６は連結ロッド
２８によって連結され、ワンタッチで２つの枢動ボルト
２６を同時に旋回できるようになっている。

そして前記加工装置本体２３には加工ヘッド２４の下端
を支持する支持面２９および加工ヘッド２４の後端面を
支持する取付面３０が形成され、この支持面２９および
取付面３０上に加工ヘッド２４を係合圧接することによ
り加工ヘッド２４はＸおよびＹ方向に正確に位置決めさ
れる。

さらに加工ヘッド２４には第５図に示すように係合ブロ
ック３１が固定されて（・る。

この係合ブロック３１には加工装置本体２３０Ｔ溝３２
に係合するＴボルト３３がそのＵ字形切欠３４に挿通さ
れ、これと螺合するナツト３５を締付げることにより加
工ヘッド２３の係合ブロック３１は案内面７３に圧接さ
れ、２方向に正確に位置決めされる。

３６はＴボルト脱落防止用の受は板である。

前記加工装置本体２３には駆動装置３γによって駆動さ
れる駆動軸３８が、また加工ヘッド２４には刃具３９に
回転を伝える伝動軸４０が夫々回転自在に軸架されてい
る。

この回転軸３９にはクラッチ部材４１が軸方向摺動自在
にかつ後方よりスプリング４２の撥力が与えられた状態
で嵌合され、また伝動軸４０には前記クラッチ部材４１
と噛合するクラッチ部材４３が一体的に設けられている
。

前記クラッチ部材４１の外周にはレバー４４によって操
作される係合ピン４５が嵌合しており、加工ヘッド２４
の交換に際し、クラッチ部材４１゜４３間の係合を外す
ことができるようになっている。

尚このクラッチ部材４１．４３の代わりに、クイックチ
ェンジ式ユニバーサルジヨイントを使用することもでき
る。

前記加工ヘッド２４には持上装置４６が設げられている
。

この持上装置４６は加工ヘッド２４に一体に取付られた
スリーブ４７、このスリーブ４７に嵌合するプランジャ
４８、ローラ５０およびスプリング４９より構成され、
これと同一構成の装置が加工ヘッド２４の周囲４ケ所に
設けられている。

そしてこの力任ヘッド２４の同一側面の二対のカム５０
ａは連結ロッド５１にて連結され、その連結ロッド５１
上のレバー５２を操作することにより、カム５０ａはプ
ランジャ４８の上端に圧接し、その反作用で加工ヘッド
２４を支持面２９上より持上げるようになっている。

第１，２図において５３は加工ヘッド２４の交換用走行
路であり、この走行路５３は前記送り台２２の移動方向
と直交しかつ中央に位置する着脱位置Ｓから前後の待機
位置ＡおよびＢへと延び、その待機位置ＡおよびＢには
それぞれ加工ヘッド２４載置用の支持台５４，５５が設
げられている。

この支持台５４，５５上には一対のガイドレール５６が
設けられており、前記プランジャ４８上のローラ５０と
係合して加工ヘッド２４を走行案内するようになってい
る。

また加工装置本体２３の前面には前記ローラ５０と係合
するガイドレール５７が、また治具装置１１上にもロー
ラ７０と係合するガイドレール５８が夫々設けられ、着
脱位置Ｓにある加工ヘッド２４を案内するようになって
いる。

前記ガイドレール５８はピン５９を中心として旋回でき
、加工ヘッド２４の交換時以外は邪魔にならないよう上
方へ旋回される。

前記支持台５４および５５は下端に車輪６０゜６０を有
し、レール７３上を前記送り台２２の摺動方向と平行な
方向へ移動できるようになっており、交換作業の終了し
た加工ヘッド２４は交換作業位置Ｏから加工作業の障害
とならないよう退避位置Ｐへ後退できるようになってい
る。

第３，４図において６１はガイドレール５６に枢着され
た旋回板で、この旋回板６１を倒すことによりガイドレ
ール５６，５７が相互に一体化され両者間のズレを防止
する。

６２はキャップ６３に係合して２つの加工ヘッド２４を
連結する連結杆で、着脱位置Ｓから待機位置Ｂへの力任
ヘッド２４の搬出および待機位置Ａから着脱位置Ｓへの
加工ヘッド２４の搬入を同時に行いかつ加工ヘッド２４
間の干渉を防止する。

６４は基準穴６５および６６に挿入される確認ピンで、
この確認ピン６４の挿入の状態から加工ヘッド２４の取
付位置の良否を判定する。

６７は基準ブロック６８および６９間に挿入されるテス
トピンで、このテストピン６Ｔの挿入の状態から加工ヘ
ッド２４のクランプ状態の良否を判定する。

次に上記構成において加工ヘッド２４の交換作業を説明
すると、第１図および第２図において支持台５４および
５５は交換作業位置Ｏに前進し、加工ヘッド交換のため
の準備作業は全て終了し、そして前記支持台５４上には
次に加工装置本体２３に取付けるべ（加工ヘッド２４が
載置され、また支持台５５上は使用後の加工ヘッド２４
を収容するために空となっている。

しかる状態において加工ヘッド２４の交換を行うには図
の状態まで送り台２２を後退させて加工装置本体２３を
後方位置へ位置させ、その状態で旋回板６１を倒してガ
イドレール５６，５７間にズレか生じないようにする。

そしてこの状態から加工装置本体２３に取付られた加工
ヘッド２４の操作を開始する。

先ず締付ナツト２７をゆるめた後枢動ボルト２６を旋回
し、刃圧装置本体２３に干渉しない位置へ逃がす。

さらに締付ナツト３５をゆるめ、Ｔボルト３３を係合ブ
ロック３１より外す。

またガイドレール５８を旋回して仮想線に示すごとくロ
ーラ７０に係合し、さらにキャップ６３に連結杆６２を
係合して加工ヘッド２４，２４間を連結し、さらにレバ
ー４４を操作してクラッチ部材４Ｌ４３の係合を外す。

しかる状態においてレバー５２を操作してカム５０ａを
プランジャ４８に係合させると、その反作用により加工
ヘッド２４は支持面２９上より持上げられる。

その後加工ヘッド２４を押して待機位置Ａの加工ヘッド
２４を着脱位置Ｓへ、着脱位置Ｓの加工ヘッド２４を待
機位置Ｂへと夫々移動する。

このとき各加工ヘッド２４は連結杆６２にて連結されて
いるため、互いに干渉することなく、またローラ支持さ
れているため軽快に交換できる。

加工ヘッド２４の移動後先ずレバー５２を下方に旋回し
て加工ヘッド２４を降下させ、またＴボルト３３を係合
ブロック３１の切欠３４に挿入させた後締付ナツト３５
を締付け、同時に枢動ボルト２６を旋回した後ナラ）２
７を締付ける。

これにより加工ヘッド２４は刃圧装置本体２３の夫々の
支持面２９、取付面３０、案内面７３に圧接され、Ｘ、
Ｙ、Ｚの３方向に正確に位置決め固定される。

さらにレバー４４を操作してクラッチ部材４１．４３を
相互に係合し、またガイドレール５８を旋回して上方へ
と退避させ、同時に連結杆６２をキャップ６３より外し
て加工ヘッド２４ 、２４間の連結を外す。

加工ヘッド２４の取付後位置決め穴６５．６６に確認ピ
ン６４を挿入し、また基準ブロック６８゜６９間にテス
トピン６７を挿入して位置決め状態およびクランプ状態
を確認し、ＯＫであれば旋回板６１を上方に旋回し、加
工装置本体２３が前進できるようにする。

また交換ずみの加工ヘッド２４を載置した支持台５５は
退避位置Ｐへと後退され、次に加工すべき工作物Ｗのた
めに段取替えが行なわれる。

その後段取替えの行なわれた加工ヘッド２４をのせた支
持台５５は交換作業位置Ｐへと再び移動され、次の交換
に備えられる。

前記したように本考案の工作機械は加工装置本体の前方
に加工ヘッド交換用の走行路を設げ、この走行路を構成
するガイドレールに対してローラを係合させて加工ヘッ
ドを案内移動するようにしたものであるため、クレーン
等を使用することなく、加工ヘッドの搬入搬出を簡単に
行うことができ、しかもこの加工ヘッドの交換に際し持
上げ装置によって若干持上げた状態で移動するようにし
たものであるため、加工ヘッドはローラのみで支持され
て支持面との接触がなくなり、この結果摺動抵抗も少な
くなり比較的大重量で大型の加工ヘッドを迅速かつ軽快
に移動することができる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は全て本考案の実施例を示すもので、第１図は本考
案の工作機械の正面図、第２図は第１図の■矢視図、第
３図は加工装置部分の部分正面図、第４図は第３図の■
矢視図、第５図は第４図の■矢視断面図である。 符号の説明、１１・・・・・・治具装置、２３・・・・
・・加工装置本体、２４・・・・・・加工ヘッド、２５
・・・・・・クランプ装置、３７・・・・・・駆動装置
、３８・・・・・・駆動軸、３９・・・・・・刃具、４
０・・・・・・伝導軸、４１，４３・・・・・・クラッ
チ部材、４４・・・・・・レバー ４６・・・・・・持
上げ装置、５３・・・・・・交換用走行路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動装置によって回転駆動される駆動軸を有しかつ工作
   物を把持した治具装置に向って相対的に送り前進される
   加工装置本体と、回転動力を刃具に伝える伝動軸を有し
   かつ前記加工装置本体に形成された支持面に対して位置
   決め支持された加工ヘッドと、前記加工装置本体に対し
   て加工ヘッドをクランプアンクランプ操作するクランプ
   装置と、前記加工装置本体の前方に設置されたガイドレ
   ールを備えこのガイドレールにより前記加工装置本体の
   相対的移動方向と交差する方向に前記加工ヘッドを走行
   案内する交換用走行路と、ローラを備えこのローラを前
   記加工ヘッドに対して相対的に上下方向に移動させて前
   記ガイドレールに係脱させ前記加工ヘッドを前記支持面
   より離脱する方向に持上操作する持上げ装置と、前記加
   工装置本体の駆動軸と加工ヘッドの伝動軸とを係脱可能
   に連結する連結装置とを設けたことを特徴とする工作機
   械。