JP2001103097A - 信号伝送システム、信号伝送方法、および、トランシーバ回路 - Google Patents

信号伝送システム、信号伝送方法、および、トランシーバ回路

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JP2001103097A JP27469399A JP27469399A JP2001103097A JP 2001103097 A JP2001103097 A JP 2001103097A JP 27469399 A JP27469399 A JP 27469399A JP 27469399 A JP27469399 A JP 27469399A JP 2001103097 A JP2001103097 A JP 2001103097A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の信号伝送技術では、信号伝送路の使用
効率を増加すると共に、より少ない数の信号線により高
速の信号伝送を正確に行う双方向の信号伝送を実現する
ことは困難であった。 【解決手段】 信号伝送路2に送信信号を出力するドラ
イバ11(31)と、前記信号伝送路からの受信信号を
受け取るレシーバ12(32)と、前記ドライバに起因
した干渉電圧を補償する補償電圧(Voff+, Voff-)を
発生し、該補償電圧を前記レシーバに供給する補償電圧
発生回路13(33)とを備え、該補償電圧発生回路の
出力レベルを前記送信信号と前記受信信号との位相関係
に応じて制御して双方向の信号伝送を行うように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIチップ間や
同一チップ内の複数の素子や回路ブロック間、或いは、
ボード間や匡体間における高速信号の伝送技術に関し、
特に、高速信号を双方向に伝送する信号伝送システム、
信号伝送方法、および、トランシーバ回路に関する。
【0002】近年、コンピュータやその他の情報処理機
器を構成する部品の性能は大きく向上しており、例え
ば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半
導体記憶装置やプロセッサ等の性能向上は目を見張るも
のがある。そして、この半導体記憶装置やプロセッサ等
の性能向上に伴って、各部品或いは要素間の信号伝送速
度を向上させなければ、システムの性能を向上させるこ
とができないという事態になって来ている。具体的に、
例えば、DRAM等の主記憶装置とプロセッサとの間の
信号伝送速度がコンピュータ全体の性能向上の妨げにな
りつつある。さらに、サーバと主記憶装置或いはネット
ワークを介したサーバ間といった匡体やボード(プリン
ト配線基板)間の信号伝送だけでなく、半導体チップの
高集積化並びに大型化、および、電源電圧の低電圧化
(信号振幅の低レベル化)等により、LSI(Large Sc
ale Integration)チップ間の信号伝送や同一チップ内に
おける素子や回路ブロック間での信号伝送においても信
号伝送速度の向上が必要となって来ている。また、これ
らボード間や匡体間、或いは、LSIチップ間や同一チ
ップ内の複数の素子や回路ブロック間における信号伝送
では、信号線や配線パターン等の数低減して伝送路の使
用効率を増加することが求められている。そして、より
一層の高精度で双方向に高速の信号伝送が可能な信号伝
送システム、信号伝送方法、および、トランシーバ回路
の提供が要望されている。
【0003】
【従来の技術】図1は従来の信号伝送システムの一例を
概略的に示す回路図である。図1において、参照符号8
01および803はトランシーバ回路、そして、802
は信号伝送路(ケーブル)を示している。図1に示され
るように、従来の信号伝送システムは、トランシーバ回
路801および803と、これらトランシーバ回路を繋
ぐ信号伝送路802により構成されている。ここで、ト
ランシーバ回路801は、一方のボードや匡体(例え
ば、サーバ)に設けられ、また、トランシーバ回路80
3は、他方のボードや匡体(例えば、主記憶装置)に設
けられている。なお、例えば、信号伝送システムが1つ
のLSIチップ内の回路ブロック間の信号伝送に適用さ
れる場合には、各トランシーバ回路801,803は、
それぞれ異なる回路ブロック間に含まれることになる。
また、各信号線(821,822;824,823)
は、相補の信号線として描かれているが、いわゆるシン
グルエンドの信号線としてもよい。
【0004】各トランシーバ回路801,803は、そ
れぞれドライバ811,831およびレシーバ812,
832を有し、トランシーバ回路801のドライバ81
1は信号線(相補信号線)821,822を介してトラ
ンシーバ回路803のレシーバ832に繋がれ、さら
に、トランシーバ回路803のドライバ831は相補信
号線823,824を介してトランシーバ回路801の
レシーバ812に繋がれている。
【0005】ところで、近年、LSIチップやボード
間、或いは、匡体間等のデータ伝送量の増大は著しく、
それに対応するために1つの端子(ピン)当たりの信号
伝送速度を増大させる必要がある。この信号伝送速度の
増大は、例えば、ピン数の増加によるパッケージコスト
の上昇を避けるためであり、その結果、最近ではこれら
LSI間等の信号伝送速度は、1Gbpsを超えるよう
になって来ており、将来(例えば、3〜8年程度後)に
は4Gbps〜10Gbps程度の極めて高い値になる
ことが予想される。
【0006】しかしながら、このような1Gbpsを超
えるような高速の信号伝送においては、例えば、サーバ
と主記憶装置との信号伝送においては、伝送路の表皮効
果による高周波成分の損失や、寄生インダクタおよび寄
生容量等の影響による高周波成分の反射等により、信号
伝送路の帯域に制限が生じる。この信号伝送路の帯域制
限は、例えば、芯線の太いケーブルを使うことで緩和す
ることができるが、大容量の信号(データ)伝送で多数
の信号線を並列に束ねる場合等には、ケーブル束の太さ
にも限界があるため、ケーブルの太さも制限されること
になる。
【0007】すなわち、図1に示すような従来の信号伝
送システムは、大容量の信号伝送を行うには、多くのピ
ンおよび信号線を必要とするだけでなく、各信号線の太
さによる制限等のために信号伝送路の最大長も制限され
ることになっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、信号
線の本数を減らすことのできる信号伝送方法として双方
向伝送技術が知られている。この双方向の信号伝送技術
を適用し、正確な信号伝送(判定)を可能とする信号伝
送システムとして、例えば、M. Haycock et al.,"A 2.5
Gb/s Bidirectional Signaling Technology", Hot Int
erconnects Symposium V, pp.149-156, August 21-23,
1997 が提案されている。図2は従来の信号伝送システ
ムの他の例を概略的に示す回路図であり、この M. Hayc
ock et al.により提案された信号伝送システムを示すも
のである。
【0009】図2において、参照符号901および90
3はトランシーバ回路、そして、902は信号伝送路
(ケーブル)を示している。図2に示されるように、従
来の信号伝送システムは、トランシーバ回路901およ
び903と、これらトランシーバ回路を繋ぐ信号伝送路
902により構成されている。各トランシーバ回路90
1,903は、それぞれドライバ(定電圧ドライバ)9
11,931、レシーバ(差動アンプ)912,93
2、セレクタ913,933、および、2種類の参照電
圧(1/4・Vddおよび3/4・Vdd)を生成する
複数の抵抗R1,R2を有している。ドライバ911お
よび931は、信号線921を介して繋がれており、双
方向の信号伝送を行うようになっている。信号線(参照
電圧線)922および923の両端は、それぞれ抵抗分
割されて所定の電圧(例えば、参照電圧線922には1
/4・Vdd、また、参照電圧線923には3/4・V
dd)が与えられ、各セレクタ933に2種類の参照電
圧(1/4・Vddおよび3/4・Vdd)を印加する
ようになっている。
【0010】この図2に示す信号伝送システムは、例え
ば、一方のトランシーバ回路901のドライバ911が
低レベル『L』(Vss:0ボルト)を出力する時に
は、セレクタ913により1/4・Vddの参照電圧が
選択されてレシーバ(差動アンプ)912に印加され
る。レシーバ912は、1/4・Vddの参照電圧と、
信号線921を介して供給される他方のトランシーバ回
路903のドライバ931の出力を判定する。すなわ
ち、一方のドライバ911の出力が低レベル『L』の場
合において、他方のドライバ931の出力も低レベル
『L』ならば、論理的に、信号線921の電位(レシー
バ912の入力電位)は低レベル『L』(Vss:0ボ
ルト)となり、また、他方のドライバ931の出力が高
レベル『H』(Vdd)ならば、論理的に、信号線92
1の電位は1/2・Vddになる。このように、図2の
信号伝送システムは、ドライバ911の出力が低レベル
『L』の場合、レシーバ912の入力は0〜1/2・V
ddの範囲で変化することになるため、その中間の1/
4・Vddの参照電圧と比較(差動増幅)することによ
り、他方のドライバ931(他方のトランシーバ回路9
03)からの信号レベルを正しく判定するようになって
いる。
【0011】さらに、例えば、一方のトランシーバ回路
901のドライバ911が高レベル『H』(Vdd)を
出力する時には、セレクタ913により3/4・Vdd
の参照電圧が選択されてレシーバ912に印加される。
レシーバ912は、3/4・Vddの参照電圧と、信号
線921を介して供給される他方のトランシーバ回路9
03のドライバ931の出力を判定する。すなわち、一
方のドライバ911の出力が高レベル『H』の場合にお
いて、他方のドライバ931の出力が低レベル『L』な
らば、論理的に、信号線921の電位は1/2・Vdd
となり、また、他方のドライバ931の出力も高レベル
『H』(Vdd)ならば、論理的に、信号線921の電
位はVddになる。このように、図2の信号伝送システ
ムは、ドライバ911の出力が高レベル『H』の場合、
レシーバ912の入力は1/2・Vdd〜Vddの範囲
で変化することになるため、その中間の3/4・Vdd
の参照電圧と比較することにより、他方のドライバ93
1からの信号レベルを正しく判定するようになってい
る。
【0012】しかしながら、この従来の双方向の信号伝
送システムにおいて、例えば、一方のトランシーバ回路
901のレシーバ912による他方のトランシーバ回路
903のドライバ931の出力信号の判定は、ドライバ
931の出力信号による電圧の変化がレシーバ912の
入力に現れて選択された参照電圧との差電圧が十分にな
るまで、すなわち、信号レベルが確定するまで待つ必要
がある。そして、この従来の双方向の信号伝送システム
では、送信信号の位相と受信信号の位相が大きくずれる
ことは許されず(送信信号と受信信号とを同期させる必
要があり)、その結果として、信号線(配線)の最大長
に深刻な制限(例えば、1Gbpsの時に約10cm程
度まで)を与えることになっていた。
【0013】本発明は、上述した従来の信号伝送技術に
おける課題に鑑み、信号伝送路の使用効率を増加すると
共に、より少ない数の信号線により高速の信号伝送を正
確に行い、また、信号線の最大長を延ばすことのできる
信号伝送システム、信号伝送方法、および、トランシー
バ回路の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態によ
れば、信号伝送路に送信信号を出力するドライバと、前
記信号伝送路からの受信信号を受け取るレシーバと、前
記ドライバに起因した干渉電圧を補償する補償電圧を発
生し、該補償電圧を前記レシーバに供給する補償電圧発
生回路とを備え、該補償電圧発生回路の出力レベルを前
記送信信号と前記受信信号との位相関係に応じて制御し
て双方向の信号伝送を行うようにしたことを特徴とする
トランシーバ回路が提供される。
【0015】本発明の第2の形態によれば、第1のトラ
ンシーバ回路と、第2のトランシーバ回路と、該第1お
よび第2のトランシーバ回路を繋ぐ信号伝送路とを備え
た信号伝送システムであって、前記第1および第2のト
ランシーバ回路の少なくとも一方は、信号伝送路に送信
信号を出力するドライバと、前記信号伝送路からの受信
信号を受け取るレシーバと、前記ドライバに起因した干
渉電圧を補償する補償電圧を発生し、該補償電圧を前記
レシーバに供給する補償電圧発生回路とを備え、該補償
電圧発生回路の出力レベルを前記送信信号と前記受信信
号との位相関係に応じて制御して双方向の信号伝送を行
うようにしたトランシーバ回路であることを特徴とする
信号伝送システムが提供される。
【0016】本発明の第3の形態によれば、信号伝送路
に送信信号を出力するドライバ、および、該信号伝送路
からの受信信号を受け取るレシーバを備え、該ドライバ
に起因した干渉電圧を補償する補償電圧を発生して該レ
シーバに供給する信号伝送方法であって、前記補償電圧
のレベルを前記送信信号と前記受信信号との位相関係に
応じて制御して双方向の信号伝送を行うようにしたこと
を特徴とする信号伝送方法が提供される。 [備考] 1.信号伝送路に送信信号を出力するドライバと、前記
信号伝送路からの受信信号を受け取るレシーバと、前記
ドライバに起因した干渉電圧を補償する補償電圧を発生
し、該補償電圧を前記レシーバに供給する補償電圧発生
回路とを備え、該補償電圧発生回路の出力レベルを前記
送信信号と前記受信信号との位相関係に応じて制御して
双方向の信号伝送を行うようにしたことを特徴とするト
ランシーバ回路。
【0017】2.項目1に記載のトランシーバ回路にお
いて、前記ドライバは、定電流ドライバであることを特
徴とするトランシーバ回路。 3.項目2に記載のトランシーバ回路において、前記ド
ライバは、複数の定電流ドライバユニットを備えた第1
のドライバユニット群と、複数の定電流ドライバユニッ
トを備えた第2のドライバユニット群とを備え、該第1
および第2のドライバユニット群を切り替えて順次送信
信号を出力するようにしたことを特徴とするトランシー
バ回路。
【0018】4.項目3に記載のトランシーバ回路にお
いて、前記各ドライバユニット群は、当該ドライバユニ
ット群の複数の定電流ドライバユニットの動作状態を制
御して前記送信信号のトランジェント特性を調整するよ
うにしたことを特徴とするトランシーバ回路。 5.項目4に記載のトランシーバ回路において、該トラ
ンシーバ回路は、前記各ドライバユニット群を駆動する
プリドライバを備え、該プリドライバは、該ドライバユ
ニット群におけるドライバユニットの数をnとして、ビ
ットタイムTの2倍を周期とする4n相のクロックで駆
動されるようになっていることを特徴とするトランシー
バ回路。
【0019】6.項目1に記載のトランシーバ回路にお
いて、前記補償電圧発生回路は、前記ドライバと同じ回
路構成を有し当該ドライバと同じデータで駆動されるレ
プリカドライバであり、該レプリカドライバの出力振幅
およびトランジェント時間を制御する手段を備えている
ことを特徴とするトランシーバ回路。 7.項目6に記載のトランシーバ回路において、前記ド
ライバは複数のドライバユニットを備え、前記レプリカ
ドライバは、該ドライバを構成する1つのドライバユニ
ットと同様の構成とされていることを特徴とするトラン
シーバ回路。
【0020】8.項目7に記載のトランシーバ回路にお
いて、前記補償電圧発生回路は、さらに、前記レシーバ
の判定タイミングにおける補償電圧の精度を向上させる
ための補正信号を過去の出力ビットに応じて発生させる
補正回路を備えていることを特徴とするトランシーバ回
路。 9.項目1に記載のトランシーバ回路において、前記補
償電圧発生回路は、前記ドライバが出力する送信信号の
現在のビットおよび過去のビットのデータ系列、並び
に、前記送信信号と前記受信信号との位相関係に応じて
前記補償電圧を発生することを特徴とするトランシーバ
回路。
【0021】10.項目1に記載のトランシーバ回路に
おいて、前記補償電圧発生回路は、前記ドライバが出力
する送信信号の現在のビットおよび過去のビットのデー
タ系列、並びに、前記送信信号と前記受信信号との位相
差に依存した電圧レベルを発生する複数の補償電圧補正
回路と、前記データ系列に応じて該複数の補償電圧補正
回路の出力の1つを選択する選択回路とを備えているこ
とを特徴とするトランシーバ回路。
【0022】11.項目9または10に記載のトランシ
ーバ回路において、該トランシーバ回路は、さらに、実
際の信号伝送に先立って、一方のドライバからテストパ
ターンを送出し、他方のドライバでは出力電流レベルを
零とした状態で、レシーバによる判定が『0』或いは
『1』になる境界の補償電圧を決定する手段と、該決定
された補償電圧を記憶する手段とを備え、該記憶された
補償電圧を使用して実際の信号伝送を行うようにしたこ
とを特徴とするトランシーバ回路。
【0023】12.項目1に記載のトランシーバ回路に
おいて、現在も含めて過去のn個のビット系列の値によ
り補償用オフセット値を決めるようにしたトランシーバ
回路であって、該トランシーバ回路は、2n 種類の補償
電圧に応じた2n 個のレシーバ回路と、実際のビット系
列に応じたレシーバ回路の出力を選択する選択回路とを
備えたことを特徴とするトランシーバ回路。
【0024】13.項目1に記載のトランシーバ回路に
おいて、該トランシーバ回路は、前記ドライバ、前記レ
シーバ、或いは、該ドライバおよびレシーバの双方に対
して設けられた前記信号伝送路の特性を補償するイコラ
イズ回路を備え、前記補償電圧発生回路は、テストパタ
ーンを受信して同一側のドライバからの干渉値および反
対側のドライバからの信号の符号間干渉が最小となるよ
うに調整する手段を備えたことを特徴とするトランシー
バ回路。
【0025】14.項目1〜13のいずれか1項に記載
のトランシーバ回路において、該トランシーバ回路は、
さらに、前記ドライバの出力インピーダンスを一定に保
つインピーダンス保持手段を備えていることを特徴とす
るトランシーバ回路。 15.項目1〜14のいずれか1項に記載のトランシー
バ回路において、前記ドライバから出力される送出信号
のトランジェント時間をビットタイムTと同等にしたこ
とを特徴とするトランシーバ回路。
【0026】16.第1のトランシーバ回路と、第2の
トランシーバ回路と、該第1および第2のトランシーバ
回路を繋ぐ信号伝送路とを備えた信号伝送システムであ
って、前記第1および第2のトランシーバ回路の少なく
とも一方は、項目1〜15のいずれか1項に記載のトラ
ンシーバ回路であることを特徴とする信号伝送システ
ム。
【0027】17.信号伝送路に送信信号を出力するド
ライバ、および、該信号伝送路からの受信信号を受け取
るレシーバを備え、該ドライバに起因した干渉電圧を補
償する補償電圧を発生して該レシーバに供給する信号伝
送方法であって、前記補償電圧のレベルを前記送信信号
と前記受信信号との位相関係に応じて制御して双方向の
信号伝送を行うようにしたことを特徴とする信号伝送方
法。
【0028】18.項目17に記載の信号伝送方法にお
いて、前記補償電圧は、前記ドライバが出力する送信信
号の現在のビットおよび過去のビットのデータ系列、並
びに、前記送信信号と前記受信信号との位相関係に応じ
て発生されることを特徴とする信号伝送方法。 19.項目18に記載の信号伝送方法において、該信号
伝送方法は、実際の信号伝送に先立って、一方のドライ
バからテストパターンを送出し、他方のドライバでは出
力電流レベルを零とした状態で、レシーバによる判定が
『0』或いは『1』になる境界の補償電圧を決定し、該
決定された補償電圧を記憶し、そして、該記憶された補
償電圧を使用して実際の信号伝送を行うようにしたこと
を特徴とする信号伝送方法。
【0029】20.項目17に記載の信号伝送方法にお
いて、前記ドライバから出力される送出信号のトランジ
ェント時間をビットタイムTと同等にしたことを特徴と
する信号伝送方法。図3は本発明に係るトランシーバ回
路の原理構成を示すブロック回路図である。図3におい
て、参照符号1および3はトランシーバ回路、そして、
2は信号伝送路(ケーブル)を示している。図3に示さ
れるように、本発明の信号伝送システムは、トランシー
バ回路1および3と、これらトランシーバ回路を繋ぐ信
号伝送路2により構成されている。
【0030】各トランシーバ回路1,3は、それぞれド
ライバ11,31、レシーバ12,32、および、補償
電圧発生回路13,33を有している。なお、図3およ
び以下の各実施例を示す図面では、相補信号線21,2
2による信号伝送が描かれているが、いわゆるシングル
エンドの信号線による信号伝送とすることもできるのは
いうまでもない。
【0031】図3から明らかなように、本発明のトラン
シーバ回路(信号伝送システムおよび信号伝送方法)で
は、まず、信号伝送路の使用効率を上げるために双方向
伝送が適用される。すなわち、一方の側のトランシーバ
回路1におけるドライバ11の相補信号出力(V+,V-)
は、一方の側のトランシーバ回路1におけるレシーバ1
2の入力に接続されると共に、信号線2(21,22)
を介して他方の側のトランシーバ回路3におけるドライ
バ31の相補信号出力に接続される。
【0032】ところで、通常、1対1の信号伝送では、
一時には一方向にしか信号を伝送することができず、ま
た、1本の伝送路(信号伝送路)で双方向の信号伝送を
行う場合には、ドライバとレシーバを切り替えて伝送を
行っている。さらに、ドライバとレシーバの切り替え処
理を行うことなく双方向の信号伝送が可能であれば、伝
送路当たりの信号伝送速度を上げることができるが、こ
れは、信号伝送路は本質的に一方向に信号を送っている
場合にも反対方向に別の信号を送ることができる性質を
持っているからである。もし、伝送路の両端で或る方向
とそれと逆の方向の信号を分離する手段があれば、一本
の伝送路で同時に両方向に信号を送ることができ、伝送
路1本当たりでは従来の2倍の伝送速度を得ることがで
きることになる。
【0033】本発明は、図3に示されるように、伝送路
の一方の端(例えば、一方のトランシーバ回路1)で考
えると、レシーバ12に入る信号(V+,V-)は、同一の
側のドライバ11に起因する電圧の上に反対側のドライ
バ31から送られた信号が重畳する形になっている。そ
こで、本発明のトランシーバ回路(例えば、トランシー
バ回路1)では、補償電圧発生回路13により同一側の
ドライバ11に起因する電圧(干渉電圧)をオフセット
電圧(Voff+, Voff-)としてレシーバ12へ供給し、
レシーバ12では、受信波形からドライバ11に起因す
る干渉電圧を除去することで双方向に同時に信号を伝送
している場合でも正しく信号の受信(反対側のドライバ
31から送られた信号の判別)を行うようになってい
る。
【0034】すなわち、例えば、一方のトランシーバ回
路1において、その一方側のドライバ11がどのような
信号(Vin)を送っているかは既知であるから、そのド
ライバ11の出力に起因した干渉電圧(オフセット電
圧:Voff+, Voff-)を補償電圧発生回路13(基本的
にはドライバと同一のものが使える)で発生し、レシー
バ12は、受信波形(V+,V-)から干渉電圧(Voff+,
Voff-)を除去することで他方のトランシーバ回路3に
おけるドライバ31の出力を正しく判定することができ
る。なお、他方のトランシーバ回路3におけるレシーバ
32の信号判定も同様である。
【0035】さらに、本発明では、前述した図2の従来
の双方向信号伝送と異なり、受信信号の位相と送信信号
の位相が任意のずれを持っていても正しく信号の判定を
行うことができる。これは、後述するように、信号を判
定するタイミングに正しい補償オフセット電圧を発生さ
せる回路を用いることにより、どのようなタイミングで
も受信が可能になるからである。
【0036】このように、本発明によれば、送出される
信号と受信信号との間の位相関係が任意の値でよく、ま
たその位相値も時間と共に変動することが許されるた
め、信号伝送路の距離に制約がなく、また、送信信号と
受信信号とを完全に同期させる必要がないという利点が
ある。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る信号伝送シス
テム、信号伝送方法、および、トランシーバ回路の実施
例を図面を参照して詳述する。図4は本発明の第1実施
例としてのトランシーバ回路におけるドライバを示す回
路図であり、図3に示すトランシーバ回路1(3)にお
けるドライバ11(31)を示すものである。なお、図
4では、ドライバ11に入力する信号も相補信号(Vin
+,Vin-)として描かれている。図4において、参照符号
111および112はインバータ、113および115
はPチャネル型MOSトランジスタ(PMOSトランジ
スタ)、そして、114および116はNチャネル型M
OSトランジスタ(NMOSトランジスタ)を示してい
る。
【0038】本第1実施例のドライバでは、出力段がプ
ッシュプルのインバータとして構成されている。すなわ
ち、正論理の入力信号Vin+ は、インバータ111を介
してプッシュプルのインバータ(PMOSトランジスタ
113およびNMOSトランジスタ114)により信号
伝送路21へ伝えられ、また、負論理の入力信号Vin-
は、インバータ112を介してプッシュプルのインバー
タ(PMOSトランジスタ115およびNMOSトラン
ジスタ116)により信号伝送路22へ伝えられる。
【0039】なお、一方のトランシーバ回路(1)のド
ライバ11の正論理の出力信号を伝える信号線21は、
他方のトランシーバ回路(3)のドライバ31の正論理
の出力に接続され、また、ドライバ11の負論理の出力
信号を伝える信号線22は、ドライバ31の負論理の出
力に接続されている。さらに、一方のトランシーバ回路
(1)において、ドライバ11の出力(信号線21,2
2)は、レシーバ(12)の入力に接続され、また、他
方のトランシーバ回路(3)において、ドライバ31の
出力(信号線21,22)は、レシーバ(32)の入力
に接続されている。ここで、具体的に、ドライバ11
は、例えば、1.25Gbpsのデータ転送速度でNR
Z(ノンリターントゥゼロ:Non-Return to Zero)信号
を信号線に送出する。
【0040】図5は本発明の第2実施例としてのトラン
シーバ回路におけるレシーバを示す回路図であり、図3
に示すトランシーバ回路1(3)におけるレシーバ12
(32)を示すものである。なお、図5において、参照
符号121および122はPMOSトランジスタ、12
3〜128はNMOSトランジスタ、そして、120お
よび129はNADNゲートを示している。なお、参照
符号Vcnは、NMOSトランジスタ124および127
のゲートに印加するバイアス電圧を示している。
【0041】図5に示されるように、レシーバ12は、
2つの差動増幅回路で構成され、通常の入力信号(Vin
+,Vin-)の他に、補償電圧発生回路(13)からのオフ
セット電圧(Voff+, Voff-)が入力されるようになっ
ている。すなわち、レシーバ12では、通常の入力信号
Vin+,Vin- からオフセット電圧Voff+, Voff-を差し
引いて、2つのNANDゲート120および129がク
ロスカップルされたリジェネラティブラッチ(Rejenera
tive Latch) により、信号の高レベル『H』(『1』)
および低レベル『L』(『0』)の判定を行うようにな
っている。
【0042】従って、レシーバ12は、ドライバ11の
出力信号に起因する干渉電圧(オフセット電圧)をレシ
ーバ入力からキャンセルし、信号線21,22を介して
供給される他方のトランシーバ回路(3)のドライバ
(31)の出力信号を正しく受信(判定)するようにな
っている。なお、補償電圧発生回路(13)は、例え
ば、ドライバ11と同様の回路構成とされている。ま
た、ドライバ11、レシーバ12、および、補償電圧発
生回路13より成るトランシーバ回路(1)と同様の回
路は、信号線21,22の反対側にも設けられている。
【0043】ここで、上記の実施例では、信号伝送が全
て差動(相補信号)で行われる場合を例として説明した
が、前述したように、本発明はいわゆるシングルエンド
による信号伝送に対しても適用することができる。上述
したように、補償電圧発生回路(13:ドライバと同じ
構成をもつレプリカドライバ)の出力(オフセット電
圧:Voff+, Voff-)には、反対側のドライバ(31)
からの信号入力の効果が含まれない純粋なドライバ(1
1)起因の電圧のみが現れるため、このオフセット電圧
(Voff+, Voff-)を入力信号(Vin+,Vin-)から差し
引くことにより双方向伝送における信号受信が可能にな
る。
【0044】なお、例えば、後述する図8の第5実施例
のように、ドライバを複数(例えば、4個、8個、或い
は、16個等)のドライバユニットで構成する場合、レ
プリカドライバは、このドライバを構成する1つのドラ
イバユニットと同様の構成としてもよい。図6は本発明
の第3実施例としてのトランシーバ回路におけるドライ
バ11(31)を示す回路図である。この図6に示す第
3実施例のドライバは、前述した図4のドライバに対し
て、PMOSトランジスタ117およびNMOSトラン
ジスタ118をそれぞれ最終段のインバータ(113,
114;115,116)と高電位および低電位の電源
線(Vdd,Vss)との間に設けて定電流駆動すると
共に、ドライバの出力(信号線)21および22に中間
電位(1/2・Vdd)に吊られた抵抗(終端抵抗:イ
ンピーダンス保持手段)23および24を設けるように
なっている。ここで、参照符号VcpおよびVcnは、
それぞれPMOSトランジスタ117およびNMOSト
ランジスタ118のゲートに印加されるバイアス電圧を
示している。
【0045】本第3実施例のドライバは、ドライバの出
力インピーダンスを出力状態に依存せず(出力が高レベ
ル『L』または『H』の何れかであるか、或いは、立ち
上がりまたは立ち下がり期間であるかに依らず)一定と
するように構成したものであり、最終段を定電流ドライ
バ(定電流インバータ)で構成し、その出力を終端抵抗
23,24で並列終端することにより出力インピーダン
スを一定に保つようになっている。ここで、抵抗23お
よび24の抵抗値は、信号線(伝送線路)21,22の
特性インピーダンスに一致させるようになっている。
【0046】このように、本第3実施例によれば、一方
の側のドライバ(11)は、他方の側(反対側)のドラ
イバ(31)から送られてきた信号に対して終端抵抗の
役割を果たすため、信号の反射による波形の乱れを抑え
ることができ、高速の信号伝送が可能になる。図7は本
発明の第4実施例としてのトランシーバ回路におけるド
ライバ11(31)を示す回路図である。この図7に示
す第4実施例のドライバは、上述した図6のドライバに
対して、各最終段のインバータの入力に容量1111,
1112および1121,1122を設け、ドライバか
ら送出される信号を鈍らせて立ち上がり(立ち下がり:
トランジェント時間)をビットタイムTと同等(同程
度)とするようになっている。ここで、容量1111お
よび1121は、PMOSトランジスタおよびNMOS
トランジスタより成るMOS容量として構成され、ま
た、容量1112および1122は、2つのNMOSト
ランジスタより成るMOS容量として構成されている。
なお、ドライバから出力される送出信号のトランジェン
ト時間は、ビットタイムTの50%程度であってもよ
い。
【0047】このように、本第4実施例のドライバは、
正論理を出力する最終段のインバータ(113,11
4)の入力と高電位および低電位の電源線(Vdd,V
ss)との間にそれぞれ容量1111および1112を
設け、さらに、負論理を出力する最終段のインバータ
(115,116)の入力と高電位および低電位の電源
線(Vdd,Vss)との間にそれぞれ容量1121お
よび1122を設け、これにより、ドライバ出力の立ち
上がり時間を長くするようになっている。
【0048】すなわち、ドライバの出力信号が急激に立
ち上がると(ドライバ出力の立ち上がり時間が短い
と)、受信信号の判定期間がドライバ出力の立ち上がり
(または、立ち下がり)期間に掛かってしまい、補償に
よるドライバ起因の電圧の除去に大きな誤差を伴うこと
になる。なぜなら、補償信号発生回路(13)による補
償電圧と実際のドライバ電圧との間にスキューがある
と、この[スキュー]×[電圧変化率]だけの誤差(時
間のずれによる誤差電圧)が発生し、その誤差電圧がド
ライバ出力の変化率が大きい期間(立ち上がり・立ち下
がり期間)に大きな値となってしまうからである。これ
に対して、本第4実施例によれば、ドライバ出力の立ち
上がり時間が長くなるため、ドライバに起因する電圧変
化率が小さくなり、その分スキューによる誤差電圧も小
さくなり、レシーバ(12)による正確な信号判定が可
能になる。
【0049】図8は本発明の第5実施例としてのトラン
シーバ回路におけるドライバ11(13)を示す回路図
である。図8において、参照符号101は第1のドライ
バユニット群を示し、102は第2のドライバユニット
群を示している。なお、前述した第4実施例のように、
容量を使用してドライバ出力を鈍らせる場合、簡単な回
路構成とすることはできるが、その容量値の設定は難し
いものがある。そこで、本第5実施例では、ドライバユ
ニット群を用いてドライバ出力を適切に鈍らせる(トラ
ンジェント特性を調整する)ようになっている。
【0050】すなわち、図8に示されるように、本第5
実施例のドライバは、並列に接続された複数の定電流ド
ライバユニット1011〜101nで構成した第1のド
ライバユニット群101、および、並列に接続された複
数の定電流ドライバユニットで構成した第2のドライバ
ユニット群102を備え、時間の経過に応じて各ドライ
バユニット群におけるドライバユニットの数を制御し
て、ドライバから送出される信号の立ち上がり(立ち下
がり:トランジェント時間)をビットタイムTと同程度
とするようになっている。なお、第2のドライバユニッ
ト群102は、第1のドライバユニット群101と同様
の構成とされ、第1および第2のドライバユニット群の
出力は、信号線21,22に対して共通に接続されてい
る。
【0051】第1のドライバユニット群101には、例
えば、n−1番目のデータD(n-1)が入力され、また、
第2のドライバユニット群102には、例えば、n番目
のデータD(n) が入力される。すなわち、ドライバ11
は、2つのドライバユニット群101,102で構成さ
れ、例えば、第1のドライバユニット群101には1ビ
ット前のデータが入力され、第2のドライバユニット群
102には現在のビットのデータが入力される。なお、
例えば、次のビットのデータは、第1のドライバユニッ
ト群101に供給されることになる。
【0052】図9は図8に示すドライバの動作を説明す
るための図である。図9のグラフにおいて、縦軸は電流
を出力しているドライバユニットの数を示し、横軸は時
間を示している。なお、図9では、各ドライバユニット
群101,102における定電流ドライバユニットの数
が4個の場合を例として示しているが、この数は様々に
変化させ得るのはいうまでもない。
【0053】図9に示されるように、第1のドライバユ
ニット群102におけるドライバユニットの数は時間と
共に4から0まで順次減少し、第2のドライバユニット
群101におけるドライバユニットの数は時間と共に0
から4まで順次増加し、また、これら第1および第2の
ドライバユニット群で電流を出力しているドライバユニ
ットの数の和が4となるように制御されている。これに
より、第1のドライバユニット群102によるデータD
(n-1) の立ち下がり波形が鈍り、また、第2のドライバ
ユニット群101によるデータD(n) の立ち上がり波形
が鈍ることになる。
【0054】図10は図8に示すドライバに適用するプ
リドライバの一例を示すブロック回路図であり、また、
図11は図10に示すプリドライバにおけるマルチプレ
クサの一例を示す回路図である。ここで、図10および
図11は、4ビット(N=4)のパラレルデータを処理
するプリドライバの例を示し、また、4ビットの差動デ
ータ(相補信号)D0,/D0;D1,/D1;D2,
/D2;D3,/D3の内、主として正論理の信号D
0,D1,D2,D3に関する回路を示している。
【0055】図10に示されるように、プリドライバ4
00は、例えば、4ビットのパラレルデータD0,D
1,D2,D3をラッチする複数のラッチ回路(411
〜416)および各ラッチ回路の出力をそれぞれ所定の
クロックで取り込んで出力するマルチプレクサ(401
〜404)を備えている。具体的に、データD0〜D3
は、例えば、クロックCK44の立ち上がりタイミング
でラッチされるラッチ回路411〜414に供給され、
さらに、ラッチ回路413および414の出力はクロッ
クCK24の立ち上がりタイミングでラッチされるラッ
チ回路415および416に供給され、各ラッチ回路4
11,412,415,416の出力がマルチプレクサ
401に入力されるようになっている。
【0056】マルチプレクサ401は、それぞれ所定の
クロックによりスイッチング制御される複数のトランス
ファゲート411〜418を備え、例えば、ラッチ回路
411の出力(D0)は、クロックCK11(f1)に
より制御されるトランスファゲート411およびクロッ
ク/CK21(/f2)により制御されるトランスファ
ゲート415を介してインバータ(定電流駆動インバー
タ)419に供給されるようになっている。同様に、ラ
ッチ回路412の出力(D1)は、クロックCK21
(f2)により制御されるトランスファゲート412お
よびクロック/CK31(/f3)により制御されるト
ランスファゲート416を介してインバータ419に供
給される。
【0057】各マルチプレクサ401〜404では、そ
れぞれトランスファゲート411〜418を制御するク
ロックがそれぞれ異なっている。また、図11におい
て、インバータ419’には、正論理のデータD0〜D
3を処理するのと同様の構成を有する負論理のデータ/
D0〜/D3を処理するプリドライバ部410の出力が
供給され、各インバータ419および419’を介して
相補(差動)の信号DD1,/DD1が出力される。こ
れら各マルチプレクサ401〜404の出力信号DD
0,/DD0;DD1,/DD1;DD2,/DD2;
DD3,/DD3はまとめられ、出力DD,/DD(D
(n-1))として、各ドライバユニット(1011〜101
n)へそれぞれ供給される。
【0058】図12は図10に示すプリドライバに適用
する多相クロックを説明するための図である。ここで、
図12(a)はプリドライバ400に対して多相クロッ
ク(4n相のクロック:CK11〜CK14;CK21
〜CK24;CK31〜CK34;CK41〜CK4
4)を供給するための多相クロック発生回路のブロック
図であり、図12(b)は上記多相クロック(4n相の
クロック)の各タイミング波形を示す図である。
【0059】このように、本第5実施例では、各ドライ
バユニット群(101)において、複数のドライバユニ
ット1011、1012、…、101nは、例えば、多
相のクロックCK1,/CK1、CK2,/CK2、
…、ckn,/cknにより制御されるプリドライバに
より駆動され、ドライバ段の電流が順次切り替えられる
ようになっている。ここで、プリドライバ400(各ド
ライバユニット1011〜101n)は、例えば、ビッ
トタイムTの2倍を周期とする4n相のクロックCK1
1〜CK14;CK21〜CK24;CK31〜CK3
4;CK41〜CK44により制御され、ドライバ段の
電流が順次切り替えられるようになっている。
【0060】図13は本発明の第6実施例としてのトラ
ンシーバ回路におけるドライバ11(13)を示す回路
図である。図8において、参照符号1031〜103n
は定電流ドライバユニットを示し、1032〜103n
は遅延段を示している。なお、図13においては、デー
タD(n) は相補信号ではなく、いわゆるシングルエンド
の信号として描かれている。
【0061】図13に示されるように、本第6実施例で
は、複数の定電流ドライバユニット1031、103
2、103nに対して、直接および直列接続されたイン
バータチェーンによる遅延段1032、…、103nを
介して順次データD(n) を遅延して供給することで、ド
ライバの出力の立ち上がり(立ち下がり)時間を長くす
るようになっている。
【0062】上記の第5実施例および第6実施例によれ
ば、前述した第4実施例における容量を使用して立ち上
がり(立ち下がり)時間を規定するのに比べて、より正
確な立ち上がり(立ち下がり)時間の制御が可能であ
り、さらに、大きな容量を必要としないため回路の占有
面積を低減することもできる。図14は本発明の第7実
施例としてのトランシーバ回路における補償電圧発生回
路13(33)を示す回路図である。
【0063】図14に示されるように、補償電圧発生回
路13は、基本的には、図6に示すような定電流ドライ
バ11と同様のレプリカドライバとして構成されてい
る。本第7実施例の補償電圧発生回路13は、ドライバ
(メインのドライバ)11に対応した信号(補償電圧)
Voff+, Vof- を出力するけでなく、さらに、PMOS
トランジスタ139およびNMOSトランジスタ140
により、制御信号Vcont, /Vcontにより出力信号の増
加および減少をさせることができるようになっている。
また、本第7実施例においては、補償電圧発生回路の出
力には、複数の容量およびスイッチで構成された容量ス
イッチ部141および142が設けられ、容量をスイッ
チすることで出力(補償電圧Voff+, Vof-)の立ち上が
り時間を調整することができるようになっている。な
お、この容量スイッチ部141および142による容量
のスイッチング処理は、例えば、電源投入時の初期設定
において自動的に行うようにすることができる。
【0064】すなわち、レプリカドライバ(補償電圧発
生回路)13は、例えば、消費電力を低減するためにメ
インのドライバ11よりも小型のトランジスタで構成す
ることができが、特に、その場合には、駆動能力や出力
の負荷容量等の違いによりドライバ11の出力に起因し
た干渉電圧を補償する補償電圧(オフセット電圧:Vof
f+, Vof-)に誤差(ずれ)が生じてしまう。そこで、本
第7実施例の補償電圧発生回路は、容量スイッチ部14
1および142により補償電圧の立ち上がり時間を調整
することで補償電圧の値をより正確なものとし、レシー
バ12(32)による高感度の信号受信を可能とするも
のである。
【0065】本発明の第8実施例としてのトランシーバ
回路における補償電圧発生回路33(13)を概略的に
示すブロック回路図である。図15において、参照符号
330は位相データ参照部、3311〜3314はD/
Aコンバータ(補償電圧発生部)、そして、3321〜
3324はスイッチを示している。なお、図15(図1
6および図17も同様)では、便宜的に、他方の側の補
償電圧発生回路33を描いているが、一方の側の補償電
圧発生回路13も同様であるのはいうまでもない。
【0066】図15に示されるように、本第8実施例の
補償電圧発生回路は、例えば、4つの補償電圧発生部
(D/Aコンバータ)3311〜3314を有してい
る。ここで、第1の補償電圧発生部3311は、2ビッ
トの出力系列が[0,0]のとき(ドライバ11が出力
しているデータが低レベル『L』で、直前に出力したデ
ータも低レベル『L』のとき)にスイッチ3321によ
り選択され、第2の補償電圧発生部3312は、2ビッ
トの出力系列が[0,1]のとき(ドライバ11が出力
しているデータが低レベル『L』で、直前に出力したデ
ータが高レベル『H』のとき)にスイッチ3322によ
り選択され、第3の補償電圧発生部3313は、2ビッ
トの出力系列が[1,0]のとき(ドライバ11が出力
しているデータが高レベル『H』で、直前に出力したデ
ータが低レベル『L』のとき)にスイッチ3323によ
り選択され、そして、第4の補償電圧発生部3314
は、2ビットの出力系列が[1,1]のとき(ドライバ
11が出力しているデータが高レベル『H』で、直前に
出力したデータも高レベル『H』のとき)にスイッチ3
324により選択される。
【0067】位相データ参照部330は、例えば、RA
M(Random Access Memory)により構成され、レシーバ
32の信号判定タイミング(受信クロックの位相)を示
すレシーバ位相コード(例えば、6ビットの信号)を受
け取って、このレシーバ位相コードに対応したデータを
各補償電圧発生部(D/Aコンバータ)3311〜33
14に供給して駆動するようになっている。ここで、位
相データ参照部330としてRAMを用いるのは、例え
ば、電源投入時の初期設定において、各レシーバ位相コ
ードに対応するデータを書き込んで使用するためであ
る。
【0068】一般に、送信クロックと受信クロックの周
波数差は水晶振動子の周波数偏差程度であり、両クロッ
クの位相差は各サイクル間ではゆっくりと変化する。従
って、上記4つの補償電圧発生部3311〜3314
は、低周波で動作すればよいことになる。そして、現在
に続く2ビット分の送信データ([0,0],[0,
1],[1,0],[1,1])の値に応じて、4つの
補償電圧発生部3311〜3314の内の対応する1つ
を選択すれば、必要な補償電圧(オフセット電圧)Vof
f+, Vof- が得られる。この補償電圧は、レシーバ32
に供給されてドライバ11の出力に起因した干渉電圧の
除去に使用され、その結果、レシーバ32は、反対側の
ドライバ11から伝送された信号を正しく判定すること
ができる。なお、ドライバの出力系列のビット数を2と
したのは、現在のビットの出力レベル、および、その直
前のビットの出力レベルを考慮すれば十分であるとの前
提に立ったもので、補償電圧発生部等の数は増加する
が、例えば、ドライバの出力系列のビット数を2ではな
く3ビット等とすることもできる。
【0069】このように、本第8実施例によれば、高速
で動作するレプリカドライバが不必要となり、より精度
の高い補償電圧の発生が可能になる。図16は本発明の
第9実施例としてのトランシーバ回路における補償電圧
発生回路を示すブロック回路図であり、上述の第8実施
例における位相データ参照部(RAM)330に対する
初期設定の書き込み処理に相当するものである。
【0070】図16に示す第9実施例では、実際の信号
受信に先立って、例えば、電源投入時の初期設定におい
て、一方の側のドライバ11の出力をゼロレベル(出力
電流がゼロ)とし、他方の側のドライバ31からテスト
パターンを送信する。そして、特定の受信クロックの位
相に対して補償電圧(オフセット電圧)を増減してレシ
ーバ32の判定が『0』或いは『1』になる境界の補償
電圧を決定し、それらの値を補償電圧発生回路33のR
AM(位相データ参照部330)に書き込む。この初期
設定は、チップが実装された状態で各トランシーバ回路
毎に行われ、これにより各トランシーバ回路毎に必要な
補償電圧の書き込みが行われる。
【0071】ここで、時間の分解能としては、例えば、
1ビットタイムTを64分割し、また、補償電圧の分解
能としては、例えば、6ビットのデータとすればよい。
そして、これらのデータを、連続する2ビット毎、すな
わち、2ビットの出力系列が[0,0],[0,1],
[1,0],[1,1]に対して獲得し、それをRAM
(130)に書き込む。なお、時間および補償電圧の分
解能は、必要に応じて変化させることができ、さらに、
ドライバの出力系列のビット数も2ではなく3ビット等
としてもよい。
【0072】このように、本第9実施例によれば、ドラ
イバの駆動能力の変動や負荷の値の変動等の要因を全て
取り込んだ正確なオフセット補償(補償電圧の発生)が
でき、より高感度の受信が可能になる。図17は本発明
の第10実施例としてのトランシーバ回路3を概略的に
示すブロック回路図である。
【0073】本第10実施例では、図15に示す第8実
施例における補償電圧発生部(D/Aコンバータ)33
11〜3314の出力をスイッチ3321〜3324等
を通すことなく、直接に4つのドライバ部321〜32
4に供給し、そのドライバ部321〜324の出力を2
ビットの出力系列(データ系列)に応じて選択するよう
になっている。すなわち、データ系列[0,0]用の補
償電圧発生部3311の出力は、そのままデータ系列
[0,0]用のドライバ部321に供給され、同様に、
データ系列[0,1],[1,0],[1,1]用の補
償電圧発生部3312,3313,3314の出力は、
それぞれデータ系列[0,1],[1,0],[1,
1]用のドライバ部322,323,324に供給さ
れ、実際にドライバ31が出力するデータ系列に対応し
た1つのレシーバ部の出力がレクタ320により選択さ
れて出力される。なお、4つのドライバ部321〜32
4は、全て補償電圧発生部3311〜3314からの補
償電圧を受け取って、反対側のドライバ11からの信号
判定動作を同時に行うことになる。なお、補償電圧発生
部およびレシーバ部の数は増加するが、データ系列(ド
ライバの出力系列)のビット数を2ではなく3ビット等
とし、より高精度の処理を行うようにすることもでき
る。
【0074】このように、本第10実施例によれば、各
レシーバ部に供給される補償電圧(オフセット電圧)は
低周波で変化するため、寄生容量等の影響による誤差が
生じ難く、より高精度の受信(信号判定)が可能にな
る。図18は本発明の第11実施例としてのトランシー
バ回路におけるレシーバを示す回路図である。
【0075】図18に示されるように、本第11実施例
は、レシーバにPRD(Partial Response Detection)
を利用し、容量ネットワークおよび判定回路(ラッチ1
200)により、符号間干渉を推定して信号の判定を行
うようになっている。ここで、判定回路1200は、図
5に示すドライバを適用することができる。なお、ラッ
チ信号LATは、図5のドライバの動作を制御する信号
であり、例えば、トランジスタ121および122と高
電位の電源線(Vdd)との間にそれぞれPMOSトラン
ジスタを挿入し、そのゲートにラッチ信号LATを供給
するようにしてもよい。
【0076】容量ネットワークは、スイッチ1201〜
1206,1211〜1213,1221〜1223、
および、容量1207,1208,1214〜121
6,1224〜1226で構成されている。この容量ネ
ットワークは、通常のPRD回路に対してスイッチ12
11〜1213,1221〜1223、および、容量1
214〜1216,1224〜1226で構成されるパ
ラメータ調整回路を設け、スイッチ1211〜1213
および1221〜1223により容量1214〜121
6および1224〜1226の接続を制御して、イコラ
イズパラメータの調整を行うようになっている。
【0077】本第11実施例のレシーバにおいては、イ
コライズパラメータを決めるために、反対側のドライバ
31からテストパターンを送り、レシーバ12の補償電
圧(ラッチ1200における補償電圧)Voff+, Voff-
を増減させながら判定回路の出力が低レベル『L』から
高レベル『H』に切り替わる点を探索する。このとき、
同一の側のドライバ11の出力電流はゼロとしておく。
このようにして補償されるべき符号間干渉の値を求め、
制御用プロセッサにより適切なイコライズパラメータを
決定する(スイッチ1211〜1213および1221
〜1223の接続を制御する)。なお、スイッチ121
1〜1213,1221〜1223、および、容量12
14〜1216,1224〜1226は、判定回路12
00の各入力に対してそれぞれ3個ずつ設けるようにな
っているが、この数は様々に変化させ得るものであり、
また、各容量の値も個々に異ならせるようにすることも
できる。
【0078】このように、本第11実施例によれば、信
号線(信号伝送路)における高周波ロス等による符号間
干渉も補償することができるため、より高速の信号伝送
が可能になる。図19は本発明の第12実施例としての
トランシーバ回路における補償電圧発生回路13(3
3)を示す回路図である。
【0079】図19に示されるように、本第12実施例
の補償電圧発生回路は、例えば、図6に示す第3実施例
のドライバと図15に示す第8実施例の補償電圧発生回
路とを組み合わせたものに相当する。すなわち、本第1
2実施例におけるレプリカドライバ1100は、図6に
示すドライバに対応する。なお、本第12実施例のレプ
リカドライバ1100は、例えば、図6のドライバの1
/8のサイズ(トランジスタサイズ)として構成され、
また、本第12実施例の終端抵抗1101および110
2は、例えば、図6の終端抵抗23および24の8倍の
抵抗値として構成されている。
【0080】さらに、本第12実施例におけるRAM
(位相データ参照部)130,D/Aコンバータ(補正
信号発生部)1311〜1314およびセレクタ132
は、それぞれ位相データ参照部330,補正信号発生部
3311〜3314およびスイッチ3321〜3324
に対応する。本第12実施例では、レシーバの位相コー
ドに応じたディジタル信号を出力するRAM130と、
RAM130からの信号を変換して補正信号(補償電圧
を補正するための電圧)を出力するD/Aコンバータ1
311〜1314と、D/Aコンバータ1311〜13
14の出力を選択するセレクタ132により、補償電圧
(Voff+, Voff-)をさらに補正して、レシーバが判定
を行うタイミングでの補償電圧の精度をより一層向上さ
せるようになっている。この図19に示す回路では、例
えば、現在に続く2ビットの出力系列00,01,1
0,11に応じてD/Aコンバータ1311〜1314
により補正信号(補正電圧)を発生させ、それをセレク
タ132で選択して補償電圧に加えるようになってい
る。なお、本第12実施例では、レプリカドライバ11
00により或る程度正確な補償ができているため、補正
回路(RAM130およびD/Aコンバータ1311〜
1314等)は2ビット程度の精度の簡便なものでよ
い。このように、本第12実施例によれば、簡単な回路
の付加によりレプリカドライバによる補償の精度を上げ
てより高感度の受信が可能になる。
【0081】このように、本発明の各実施例によれば、
伝送路の帯域を有効利用できる双方向伝送が可能にな
り、しかも送信信号と受信信号の間の位相関係は時間と
共に変化できるため、伝送路長を長くすることが可能に
なる。
【0082】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、信号伝送路の使用効率を増加すると共に、より少な
い数の信号線により高速の信号伝送を正確に行い、ま
た、信号線の最大長を延ばすことのできる信号伝送シス
テム、信号伝送方法、および、トランシーバ回路を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の信号伝送システムの一例を概略的に示す
回路図である。
【図2】従来の信号伝送システムの他の例を概略的に示
す回路図である。
【図3】本発明に係るトランシーバ回路の原理構成を示
すブロック回路図である。
【図4】本発明の第1実施例としてのトランシーバ回路
におけるドライバを示す回路図である。
【図5】本発明の第2実施例としてのトランシーバ回路
におけるレシーバを示す回路図である。
【図6】本発明の第3実施例としてのトランシーバ回路
におけるドライバを示す回路図である。
【図7】本発明の第4実施例としてのトランシーバ回路
におけるドライバを示す回路図である。
【図8】本発明の第5実施例としてのトランシーバ回路
におけるドライバを示す回路図である。
【図9】図8に示すドライバの動作を説明するための図
である。
【図10】図8に示すドライバに適用するプリドライバ
の一例を示すブロック回路図である。
【図11】図10に示すプリドライバにおけるマルチプ
レクサの一例を示す回路図である。
【図12】図10に示すプリドライバに適用する多相ク
ロックを説明するための図である。
【図13】本発明の第6実施例としてのトランシーバ回
路におけるドライバを示す回路図である。
【図14】本発明の第7実施例としてのトランシーバ回
路における補償電圧発生回路を示す回路図である。
【図15】本発明の第8実施例としてのトランシーバ回
路における補償電圧発生回路を概略的に示すブロック回
路図である。
【図16】本発明の第9実施例としてのトランシーバ回
路における補償電圧発生回路を示すブロック回路図であ
る。
【図17】本発明の第10実施例としてのトランシーバ
回路を概略的に示すブロック回路図である。
【図18】本発明の第11実施例としてのトランシーバ
回路におけるレシーバを示す回路図である。
【図19】本発明の第12実施例としてのトランシーバ
回路における補償電圧発生回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1,3…トランシーバ回路 2…信号伝送路 11,31…ドライバ 12,32…レシーバ 13,33…補償電圧発生回路(レプリカドライバ) 21,22…信号線 23,24…終端抵抗(インピーダンス保持手段) 30…コントローラ 101…第1のドライバユニット群 102…第2のドライバユニット群 130,330…位相データ参照部 132…セレクタ 1311〜1314,3311〜3314…D/Aコン
バータ 400…プリドライバ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号伝送路に送信信号を出力するドライ
    バと、 前記信号伝送路からの受信信号を受け取るレシーバと、 前記ドライバに起因した干渉電圧を補償する補償電圧を
    発生し、該補償電圧を前記レシーバに供給する補償電圧
    発生回路とを備え、該補償電圧発生回路の出力レベルを
    前記送信信号と前記受信信号との位相関係に応じて制御
    して双方向の信号伝送を行うようにしたことを特徴とす
    るトランシーバ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトランシーバ回路にお
    いて、前記補償電圧発生回路は、前記ドライバと同じ回
    路構成を有し当該ドライバと同じデータで駆動されるレ
    プリカドライバであり、該レプリカドライバの出力振幅
    およびトランジェント時間を制御する手段を備えている
    ことを特徴とするトランシーバ回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のトランシーバ回路にお
    いて、前記補償電圧発生回路は、前記ドライバが出力す
    る送信信号の現在のビットおよび過去のビットのデータ
    系列、並びに、前記送信信号と前記受信信号との位相関
    係に応じて前記補償電圧を発生することを特徴とするト
    ランシーバ回路。
  4. 【請求項4】 第1のトランシーバ回路と、第2のトラ
    ンシーバ回路と、該第1および第2のトランシーバ回路
    を繋ぐ信号伝送路とを備えた信号伝送システムであっ
    て、前記第1および第2のトランシーバ回路の少なくと
    も一方は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラン
    シーバ回路であることを特徴とする信号伝送システム。
  5. 【請求項5】 信号伝送路に送信信号を出力するドライ
    バ、および、該信号伝送路からの受信信号を受け取るレ
    シーバを備え、該ドライバに起因した干渉電圧を補償す
    る補償電圧を発生して該レシーバに供給する信号伝送方
    法であって、前記補償電圧のレベルを前記送信信号と前
    記受信信号との位相関係に応じて制御して双方向の信号
    伝送を行うようにしたことを特徴とする信号伝送方法。
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WO2021229716A1 (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 株式会社ソシオネクスト インターフェース回路及びインターフェース装置

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