JP2001102038A - 密閉型電池の安全装置及び同装置におけるリード取付板 - Google Patents
密閉型電池の安全装置及び同装置におけるリード取付板Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 過充電時や短絡時に起きる急激な内圧上昇に
よる破裂を確実に防止する密閉型電池の安全装置及びリ
ード取付板の製造方法を提供する。 【解決手段】 外装缶11の一端に取り付けられる正極
蓋16を、最内蓋を形成すると共に正極リード18を介
して電極体12の正極13に接続されるリード取付板1
9と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部20を介して
リード取付板19に電気的に接続され、電池の内部空間
における内圧上昇に連動して内圧付加方向に変形する遮
蔽板21と、最外蓋を形成すると共に遮蔽板21に電気
的に接続される封口板22とから構成し、リード取付板
19の中央溶接部20の周囲にガス流通孔と薄肉部26
を設け、内圧の上昇により遮蔽板21が変形すると薄肉
部26が破断し電流を遮断し、リード取付板19が厚肉
の基材19aと薄肉の箔材19bからなり、薄肉部26
を基材19aを切除して箔材19bのみから形成してい
る。
よる破裂を確実に防止する密閉型電池の安全装置及びリ
ード取付板の製造方法を提供する。 【解決手段】 外装缶11の一端に取り付けられる正極
蓋16を、最内蓋を形成すると共に正極リード18を介
して電極体12の正極13に接続されるリード取付板1
9と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部20を介して
リード取付板19に電気的に接続され、電池の内部空間
における内圧上昇に連動して内圧付加方向に変形する遮
蔽板21と、最外蓋を形成すると共に遮蔽板21に電気
的に接続される封口板22とから構成し、リード取付板
19の中央溶接部20の周囲にガス流通孔と薄肉部26
を設け、内圧の上昇により遮蔽板21が変形すると薄肉
部26が破断し電流を遮断し、リード取付板19が厚肉
の基材19aと薄肉の箔材19bからなり、薄肉部26
を基材19aを切除して箔材19bのみから形成してい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防爆機能を有する
密閉型電池の安全装置及びそれを用いた密閉型電池の安
全装置におけるリード取付板に関する。
密閉型電池の安全装置及びそれを用いた密閉型電池の安
全装置におけるリード取付板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非水電解液を使用したリチウム電
池やリチウムイオン電池等に非水電解液を用いた二次電
池が携帯電子機器等に広く使用されつつある。このよう
な二次電池は高い起電力を有するという特徴がある反
面、外装缶内に収納された正極及び負極を備える電極体
が化学変化を起こして内圧が高くなり、破裂が生じる場
合がある。例えば、リチウム二次電池のような非水電解
液電池を過充電状態にしたり、誤使用による短絡状態に
なって大電流が流れたりすると、電極体の中の非水電解
液が分解されてガスが発生する場合がある。このような
ガスが外装缶内に次第に充満し、外装缶内の内圧が上昇
すると、最後には電池が破裂する。
池やリチウムイオン電池等に非水電解液を用いた二次電
池が携帯電子機器等に広く使用されつつある。このよう
な二次電池は高い起電力を有するという特徴がある反
面、外装缶内に収納された正極及び負極を備える電極体
が化学変化を起こして内圧が高くなり、破裂が生じる場
合がある。例えば、リチウム二次電池のような非水電解
液電池を過充電状態にしたり、誤使用による短絡状態に
なって大電流が流れたりすると、電極体の中の非水電解
液が分解されてガスが発生する場合がある。このような
ガスが外装缶内に次第に充満し、外装缶内の内圧が上昇
すると、最後には電池が破裂する。
【0003】このような電池の破裂を防止するため、従
来においても、各種形態の密閉型電池が開発されてお
り、その一形態として、例えば、特開平7−10593
3号公報に記載されている安全装置を具備する密閉型電
池がある。これは、図10及び図11に示すように、電
池内圧の上昇に伴い内圧付加方向に変形を生じる防爆弁
60とリード体取付部材61とを溶接し、上記リード取
付部材61の防爆弁60との溶接部分62の外周側部分
に一対の圧力導入口63と一対の薄肉部64を設け、リ
ード取付部材61にリード体65を取り付けることによ
って構成されている。なお、図10は薄肉部64が破断
された状態を示している。
来においても、各種形態の密閉型電池が開発されてお
り、その一形態として、例えば、特開平7−10593
3号公報に記載されている安全装置を具備する密閉型電
池がある。これは、図10及び図11に示すように、電
池内圧の上昇に伴い内圧付加方向に変形を生じる防爆弁
60とリード体取付部材61とを溶接し、上記リード取
付部材61の防爆弁60との溶接部分62の外周側部分
に一対の圧力導入口63と一対の薄肉部64を設け、リ
ード取付部材61にリード体65を取り付けることによ
って構成されている。なお、図10は薄肉部64が破断
された状態を示している。
【0004】上記した構成によって、通常の状態では、
リード取付部材61と防爆弁60との電気的接続を確保
して電池として機能させることができる。一方、過充電
や短絡などにより電池内圧が上昇して所定の圧力に達し
たときは、防爆弁60が電池内圧を受けて内圧付加方向
に変形し、リード取付部材61に設けた薄肉部64が破
断し、リード体取付部材61と防爆弁60との電気的接
続を消失させ、電流を遮断し、電池内部におけるガスの
それ以上の発生を防止し、電池の破裂を未然に防止する
ことができる。
リード取付部材61と防爆弁60との電気的接続を確保
して電池として機能させることができる。一方、過充電
や短絡などにより電池内圧が上昇して所定の圧力に達し
たときは、防爆弁60が電池内圧を受けて内圧付加方向
に変形し、リード取付部材61に設けた薄肉部64が破
断し、リード体取付部材61と防爆弁60との電気的接
続を消失させ、電流を遮断し、電池内部におけるガスの
それ以上の発生を防止し、電池の破裂を未然に防止する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リード取付部
材61に薄肉部64を形成するに際しては、プレス加工
やエッチングで行っているため、薄肉部64の厚みが一
定せず、その結果、リード取付部材61と防爆弁60の
電気的接続を遮断する電池内圧が一定しないことにな
り、密閉型電池によっては、電池内圧が設定遮断圧力に
達しているにもかかわらずリード取付部材61と防爆弁
60の電気的接続が遮断されない状態が生じることにな
り、密閉型電池の安全性への信頼性を著しく損なうこと
になる。本発明は、このような課題を解決しようとする
ものであり、電池内圧が一定以上に上昇すると確実にリ
ード取付板と遮蔽板との電気的接続を遮断することがで
き、密閉型電池の安全を十分に確保できる密閉型電池の
安全装置及び同安全装置におけるリード取付板を提供す
ることを目的とする。
材61に薄肉部64を形成するに際しては、プレス加工
やエッチングで行っているため、薄肉部64の厚みが一
定せず、その結果、リード取付部材61と防爆弁60の
電気的接続を遮断する電池内圧が一定しないことにな
り、密閉型電池によっては、電池内圧が設定遮断圧力に
達しているにもかかわらずリード取付部材61と防爆弁
60の電気的接続が遮断されない状態が生じることにな
り、密閉型電池の安全性への信頼性を著しく損なうこと
になる。本発明は、このような課題を解決しようとする
ものであり、電池内圧が一定以上に上昇すると確実にリ
ード取付板と遮蔽板との電気的接続を遮断することがで
き、密閉型電池の安全を十分に確保できる密閉型電池の
安全装置及び同安全装置におけるリード取付板を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る密閉型電池の安全装置は、外装缶の一端
に取り付けられる正極蓋を、最内蓋を形成すると共に正
極リードを介して電極体の正極に接続されるリード取付
板と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部を介してリー
ド取付板に電気的に接続され、電池の内部空間における
内圧上昇に連動して内圧付加方向に変形する遮蔽板と、
最外蓋を形成すると共に遮蔽板に電気的に接続される封
口板とから構成し、リード取付板の中央溶接部の周囲に
ガス流通孔と薄肉部を設け、内圧の上昇により遮蔽板が
変形すると薄肉部が破断し電流を遮断するようにした密
閉型電池の安全装置において、リード取付板が厚肉の基
材とその下面に接合した薄肉の箔材からなる積層構造を
具備し、ガス流通孔を基材と箔材を一体的に貫通するこ
とによって形成すると共に、薄肉部を基材を切除して箔
材のみから形成している。
の本発明に係る密閉型電池の安全装置は、外装缶の一端
に取り付けられる正極蓋を、最内蓋を形成すると共に正
極リードを介して電極体の正極に接続されるリード取付
板と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部を介してリー
ド取付板に電気的に接続され、電池の内部空間における
内圧上昇に連動して内圧付加方向に変形する遮蔽板と、
最外蓋を形成すると共に遮蔽板に電気的に接続される封
口板とから構成し、リード取付板の中央溶接部の周囲に
ガス流通孔と薄肉部を設け、内圧の上昇により遮蔽板が
変形すると薄肉部が破断し電流を遮断するようにした密
閉型電池の安全装置において、リード取付板が厚肉の基
材とその下面に接合した薄肉の箔材からなる積層構造を
具備し、ガス流通孔を基材と箔材を一体的に貫通するこ
とによって形成すると共に、薄肉部を基材を切除して箔
材のみから形成している。
【0007】従って、常時は、密閉空間内において、リ
ード取付板を遮蔽板の中央溶接部に溶接することによっ
て確実に確保されている。一方、電池内の内圧が急激に
上昇して設定電流遮断圧力を超えると分解ガスの圧力に
よって遮蔽板が変形して一定の厚さを有する箔材からな
るリード取付板の薄肉部を確実に破断し、リード取付板
と遮蔽板の電気的導通を遮断して、分解ガスのそれ以上
の発生を防止すると共に分解ガスが外部に流出するのを
防止する。
ード取付板を遮蔽板の中央溶接部に溶接することによっ
て確実に確保されている。一方、電池内の内圧が急激に
上昇して設定電流遮断圧力を超えると分解ガスの圧力に
よって遮蔽板が変形して一定の厚さを有する箔材からな
るリード取付板の薄肉部を確実に破断し、リード取付板
と遮蔽板の電気的導通を遮断して、分解ガスのそれ以上
の発生を防止すると共に分解ガスが外部に流出するのを
防止する。
【0008】また、上記した第1の発明に係る密閉型電
池の安全装置は、以下の点にも特徴を有する。 リード取付板は遮蔽板は、アルミニウム等からなる基
材の下面にニッケル等からなる箔材をクラッド接合によ
って接合したクラッド金属板からなる。ここで、クラッ
ド金属板となる基材及び箔材の組み合わせとしては下記
のものがある。いずれを基材又は箔材としてもよい。す
なわち、アルミニウム/アルミニウム、アルミニウム/
ステンレススチール、ステンレススチール/ステンレス
スチール、ステンレススチール/ニッケル、ニッケル/
ニッケル、銅/銅、銅/ステンレススチール、等であ
る。また、基材の厚みは20μm〜200μm程度とす
るのが好ましく、箔材の厚みは10〜100μm程度と
するのが好ましい。また、リード取付板として用いるク
ラッド金属板は、例えば、本出願人が先に特開平1−2
24184号公報で開示したように、1×10−1〜1
×10−4Torr の極低圧不活性ガス雰囲気中で、接合
面を有する金属基板と箔材をそれぞれアース接地した一
方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に1
〜50 MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、か
つ、前記グロー放電によって生じたプラズマ中に露出さ
れる電極の面積が、電極Bの面積の1/3以下で、スパ
ッタエッチング処理することによって製造することがで
きる。
池の安全装置は、以下の点にも特徴を有する。 リード取付板は遮蔽板は、アルミニウム等からなる基
材の下面にニッケル等からなる箔材をクラッド接合によ
って接合したクラッド金属板からなる。ここで、クラッ
ド金属板となる基材及び箔材の組み合わせとしては下記
のものがある。いずれを基材又は箔材としてもよい。す
なわち、アルミニウム/アルミニウム、アルミニウム/
ステンレススチール、ステンレススチール/ステンレス
スチール、ステンレススチール/ニッケル、ニッケル/
ニッケル、銅/銅、銅/ステンレススチール、等であ
る。また、基材の厚みは20μm〜200μm程度とす
るのが好ましく、箔材の厚みは10〜100μm程度と
するのが好ましい。また、リード取付板として用いるク
ラッド金属板は、例えば、本出願人が先に特開平1−2
24184号公報で開示したように、1×10−1〜1
×10−4Torr の極低圧不活性ガス雰囲気中で、接合
面を有する金属基板と箔材をそれぞれアース接地した一
方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に1
〜50 MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、か
つ、前記グロー放電によって生じたプラズマ中に露出さ
れる電極の面積が、電極Bの面積の1/3以下で、スパ
ッタエッチング処理することによって製造することがで
きる。
【0009】遮蔽板は、アルミニウム等の厚肉の基材
の下面にニッケル等からなる薄肉の箔材をクラッド接合
したクラッド金属板からなり、基材の前記中央溶接部面
の周りに180℃以上の円弧角で同心円的にC字状長孔
を設け、基材のC字状長孔の内側をなす個所に強度低減
用長孔を形成すると共に、強度低減用長孔の両端とC字
状長孔の両端より所定距離後退した部分との間に狭幅の
折曲予定部を形成し、C字状長孔と強度低減用長孔に対
応する箔材の部分によってそれぞれ弁膜を形成し、外装
缶内の圧力が設定電流遮断圧力を超えると、遮蔽板が前
記折曲予定部に沿って上方凸の状態で折り曲げられ、リ
ード取付板の薄肉部を破断して前記リード取付板と遮蔽
板との電気的接続が遮断され、電流遮断外装缶内の圧力
が設定膜破断圧力を超えると弁膜が破断されるようにし
ている。ここで、好ましくは、設定電流遮断圧力は4〜
5kg/cm2 に、設定膜破断圧力は20kg/cm
2 に設定する。
の下面にニッケル等からなる薄肉の箔材をクラッド接合
したクラッド金属板からなり、基材の前記中央溶接部面
の周りに180℃以上の円弧角で同心円的にC字状長孔
を設け、基材のC字状長孔の内側をなす個所に強度低減
用長孔を形成すると共に、強度低減用長孔の両端とC字
状長孔の両端より所定距離後退した部分との間に狭幅の
折曲予定部を形成し、C字状長孔と強度低減用長孔に対
応する箔材の部分によってそれぞれ弁膜を形成し、外装
缶内の圧力が設定電流遮断圧力を超えると、遮蔽板が前
記折曲予定部に沿って上方凸の状態で折り曲げられ、リ
ード取付板の薄肉部を破断して前記リード取付板と遮蔽
板との電気的接続が遮断され、電流遮断外装缶内の圧力
が設定膜破断圧力を超えると弁膜が破断されるようにし
ている。ここで、好ましくは、設定電流遮断圧力は4〜
5kg/cm2 に、設定膜破断圧力は20kg/cm
2 に設定する。
【0010】このような遮断板を用いることによって、
外装缶内の圧力が設定電流遮断圧力を超えると、遮断板
を容易に変形させてリード取付板の薄肉部を容易に破断
してリード取付板と遮断板との電気的遮断を確実に行う
ことができると共に、このような電気的遮断にもかかわ
らず、万一、外装缶内の化学反応が進んで分解ガスが発
生し、内部圧力がさらに上昇し設定膜破断圧力を超える
場合には、遮蔽板に設けた弁膜が破断することによっ
て、分解ガスはリード取付板に設けたガス流通孔、動作
空間、弁膜、及び、ガス抜き穴を通して外部に放出さ
れ、密閉型電池が爆発するのを防止することができる。
外装缶内の圧力が設定電流遮断圧力を超えると、遮断板
を容易に変形させてリード取付板の薄肉部を容易に破断
してリード取付板と遮断板との電気的遮断を確実に行う
ことができると共に、このような電気的遮断にもかかわ
らず、万一、外装缶内の化学反応が進んで分解ガスが発
生し、内部圧力がさらに上昇し設定膜破断圧力を超える
場合には、遮蔽板に設けた弁膜が破断することによっ
て、分解ガスはリード取付板に設けたガス流通孔、動作
空間、弁膜、及び、ガス抜き穴を通して外部に放出さ
れ、密閉型電池が爆発するのを防止することができる。
【0011】遮蔽板として用いるクラッド金属板も、リ
ード取付板と同様に、例えば、本出願人が先に特開平1
−224184号公報で開示したように、1×10−1
〜1×10−4 Torr の極低圧不活性ガス雰囲気中で、
接合面を有する金属基板と箔材をそれぞれアース接地し
た一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間
に1〜50 MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、
かつ、前記グロー放電によって生じたプラズマ中に露出
される電極の面積が、電極Bの面積の1/3以下で、ス
パッタエッチング処理することによって製造することが
できる。
ード取付板と同様に、例えば、本出願人が先に特開平1
−224184号公報で開示したように、1×10−1
〜1×10−4 Torr の極低圧不活性ガス雰囲気中で、
接合面を有する金属基板と箔材をそれぞれアース接地し
た一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間
に1〜50 MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、
かつ、前記グロー放電によって生じたプラズマ中に露出
される電極の面積が、電極Bの面積の1/3以下で、ス
パッタエッチング処理することによって製造することが
できる。
【0012】遮蔽板と封口板との間に環状板からなる
PTCサーミスタ素子が介設されており、PTCサーミ
スタ素子によって、密閉型電池の安全装置の温度が上昇
すると共に電流を流れにくくして、この面からも過電流
による爆発を防止するようにしている。上記目的を達成
するためのもう一つの本発明に係る密閉型電池の安全装
置におけるリード取付板は、プレスを用いて、基材に一
対の薄肉部形成用長孔を間隔を開けて穿設し、基材の一
面に基材と同一形状を有する箔材を接合して積層板を形
成し、プレスを用いて、積層板の薄肉部形成用長孔の両
端部同士を連絡する状態で一対のガス流通孔を平行間隔
を開けて穿設すると共に薄肉部形成用長孔に対応する箔
材部分によって薄肉部を形成し、ガス流通孔と薄肉部に
よって囲まれる島状部分に中央溶接部のリード取付板側
溶接面を形成する。
PTCサーミスタ素子が介設されており、PTCサーミ
スタ素子によって、密閉型電池の安全装置の温度が上昇
すると共に電流を流れにくくして、この面からも過電流
による爆発を防止するようにしている。上記目的を達成
するためのもう一つの本発明に係る密閉型電池の安全装
置におけるリード取付板は、プレスを用いて、基材に一
対の薄肉部形成用長孔を間隔を開けて穿設し、基材の一
面に基材と同一形状を有する箔材を接合して積層板を形
成し、プレスを用いて、積層板の薄肉部形成用長孔の両
端部同士を連絡する状態で一対のガス流通孔を平行間隔
を開けて穿設すると共に薄肉部形成用長孔に対応する箔
材部分によって薄肉部を形成し、ガス流通孔と薄肉部に
よって囲まれる島状部分に中央溶接部のリード取付板側
溶接面を形成する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図に示す一実施の実施
の形態を参照して、本発明を具体的に説明する。まず、
本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の安全装置の構
成について、図1〜図5を参照して説明する。図1〜図
5に示すように、負極端子を兼ねる外装缶11内には電
極体12が収納されている。電極体12は、正極13、
セパレータ14及び負極15の積層物を渦巻状に巻回し
た構成になっている。そして、外装缶11の上端開口部
には、防爆機能と端子を兼ねる密閉型電池の安全装置が
設けられており、安全装置は、実質的に、以下の構成を
有する正極蓋16を、絶縁ガスケット17を介して外装
缶11の上端開口部にカシメ固定することによって構成
されている。
の形態を参照して、本発明を具体的に説明する。まず、
本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の安全装置の構
成について、図1〜図5を参照して説明する。図1〜図
5に示すように、負極端子を兼ねる外装缶11内には電
極体12が収納されている。電極体12は、正極13、
セパレータ14及び負極15の積層物を渦巻状に巻回し
た構成になっている。そして、外装缶11の上端開口部
には、防爆機能と端子を兼ねる密閉型電池の安全装置が
設けられており、安全装置は、実質的に、以下の構成を
有する正極蓋16を、絶縁ガスケット17を介して外装
缶11の上端開口部にカシメ固定することによって構成
されている。
【0014】図1〜図4に示すように、正極蓋16は、
実質的に、最内蓋を形成すると共に正極リード18を介
して電極体12の正極13に接続されるリード取付板1
9と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部20を介して
リード取付板19と電気的に接続される遮蔽板21と、
最外蓋を形成すると共に遮蔽板21に電気的に接続され
る封口板22を具備する。また、正極蓋16は、リード
取付板19と遮蔽板21との間に環状に絶縁板23を介
設すると共に、遮蔽板21と封口板22との間に環状板
からなるPTCサーミスタ素子24を介設している。
実質的に、最内蓋を形成すると共に正極リード18を介
して電極体12の正極13に接続されるリード取付板1
9と、中間蓋を形成すると共に中央溶接部20を介して
リード取付板19と電気的に接続される遮蔽板21と、
最外蓋を形成すると共に遮蔽板21に電気的に接続され
る封口板22を具備する。また、正極蓋16は、リード
取付板19と遮蔽板21との間に環状に絶縁板23を介
設すると共に、遮蔽板21と封口板22との間に環状板
からなるPTCサーミスタ素子24を介設している。
【0015】次に、上記した構成を有する正極蓋16の
各部の構成について説明する。図1〜3及び図5に示す
ように、リード取付板19は厚肉の基材19aとその下
面に接合した薄肉の箔材19bからなる積層構造を具備
している。そして、図1及び図2に示すように、リード
取付板19において中央溶接部20の周りには一対のガ
ス流通孔25と一対の薄肉部26が設けられている。こ
こに、ガス流通孔25は基材19aと箔材19bを一体
的に貫通することによって形成されており、薄肉部26
は基材19aを切除して箔材19bのみから形成されて
いる。このように、本実施の形態では、薄肉部26は一
定の厚さを有する箔材19bからなるので、後述するよ
うに、設定電流遮断圧力で確実に破断させることができ
る。
各部の構成について説明する。図1〜3及び図5に示す
ように、リード取付板19は厚肉の基材19aとその下
面に接合した薄肉の箔材19bからなる積層構造を具備
している。そして、図1及び図2に示すように、リード
取付板19において中央溶接部20の周りには一対のガ
ス流通孔25と一対の薄肉部26が設けられている。こ
こに、ガス流通孔25は基材19aと箔材19bを一体
的に貫通することによって形成されており、薄肉部26
は基材19aを切除して箔材19bのみから形成されて
いる。このように、本実施の形態では、薄肉部26は一
定の厚さを有する箔材19bからなるので、後述するよ
うに、設定電流遮断圧力で確実に破断させることができ
る。
【0016】このガス流通孔25を通して外装缶の内部
空間27と、リード取付板19と遮蔽板21との間に形
成される動作空間28が連通されている。図1〜図4に
示すように、リード取付板19と遮蔽板21を電気的に
接続する中央溶接部20は、リード取付板19の中央部
をなすリード取付板側溶接面29と、遮蔽板21の中央
部をなす遮蔽板側溶接面30によって形成される。図
1、図4及び図5に示すように、遮蔽板21は厚肉の基
材21aとその下面に接合した薄肉の箔材21bからな
る積層構造を具備している。そして、図1及び図3に示
すように、遮蔽板21の遮蔽板側溶接面30の周りに
は、連結タブ部31を除いて、C字状長孔32が180
°以上の円弧角θで同心円的に形成されている。また、
C字状長孔32の内側には、C字状長孔32と対向する
方向に屈曲する弧状の強度低減用長孔33が形成されて
いる。強度低減用長孔33の両端部はC字状長孔32の
両端部に重合状態に配置されている。そして、強度低減
用長孔33の両端33aとC字状長孔32の両端より所
定距離後退した部分32aとの間には、狭幅の折曲予定
部34が形成されている。なお、図2において、34a
は折曲予定線を示す。
空間27と、リード取付板19と遮蔽板21との間に形
成される動作空間28が連通されている。図1〜図4に
示すように、リード取付板19と遮蔽板21を電気的に
接続する中央溶接部20は、リード取付板19の中央部
をなすリード取付板側溶接面29と、遮蔽板21の中央
部をなす遮蔽板側溶接面30によって形成される。図
1、図4及び図5に示すように、遮蔽板21は厚肉の基
材21aとその下面に接合した薄肉の箔材21bからな
る積層構造を具備している。そして、図1及び図3に示
すように、遮蔽板21の遮蔽板側溶接面30の周りに
は、連結タブ部31を除いて、C字状長孔32が180
°以上の円弧角θで同心円的に形成されている。また、
C字状長孔32の内側には、C字状長孔32と対向する
方向に屈曲する弧状の強度低減用長孔33が形成されて
いる。強度低減用長孔33の両端部はC字状長孔32の
両端部に重合状態に配置されている。そして、強度低減
用長孔33の両端33aとC字状長孔32の両端より所
定距離後退した部分32aとの間には、狭幅の折曲予定
部34が形成されている。なお、図2において、34a
は折曲予定線を示す。
【0017】また、本実施の形態では、図1に示すよう
に、C字状長孔32と強度低減用長孔33と対応する箔
材21bの部分によってそれぞれ弁膜35、36を形成
している。そして、これらの弁膜35、36の厚みは、
設定破断圧力(例えば、20kg/cm2 )以上にな
ると破断するように設定されている。具体的には、遮蔽
板21がアルミニウムからなる厚肉(例えば、50μ
m)の基材21aに箔材21bをクラッドしたクラッド
金属板からなる場合、箔材21bとしては、例えば10
μmの銅箔を用いることができる。中央溶接部20と遮
蔽板21を上記した構成とすることによって、外装缶1
1内の圧力が増大し設定電流遮断圧力を超えると、図4
に示すように、弁膜35、36が塑性変形すると共に、
強度的に最も弱い部分である折曲予定部34に沿って遮
蔽板21が上方凸の状態で折れ曲がることになる。その
結果、中央溶接部20が持ち上がり、リード取付板19
の薄肉部26が引張力を受け破断することになる。この
ように、分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力になると、
C字状長孔32と強度低減用長孔33を設けたことによ
って、遮蔽板21は速やかに変形してリード取付板19
の薄肉部26を持ち上げることができ、リード取付板1
9の薄肉部26を箔材から形成したことと相まって、設
定電流遮断圧力で確実にかつ迅速にリード取付板19の
薄肉部26を破断して、リード取付板19と遮蔽板21
の電気的導通を遮断することができる。
に、C字状長孔32と強度低減用長孔33と対応する箔
材21bの部分によってそれぞれ弁膜35、36を形成
している。そして、これらの弁膜35、36の厚みは、
設定破断圧力(例えば、20kg/cm2 )以上にな
ると破断するように設定されている。具体的には、遮蔽
板21がアルミニウムからなる厚肉(例えば、50μ
m)の基材21aに箔材21bをクラッドしたクラッド
金属板からなる場合、箔材21bとしては、例えば10
μmの銅箔を用いることができる。中央溶接部20と遮
蔽板21を上記した構成とすることによって、外装缶1
1内の圧力が増大し設定電流遮断圧力を超えると、図4
に示すように、弁膜35、36が塑性変形すると共に、
強度的に最も弱い部分である折曲予定部34に沿って遮
蔽板21が上方凸の状態で折れ曲がることになる。その
結果、中央溶接部20が持ち上がり、リード取付板19
の薄肉部26が引張力を受け破断することになる。この
ように、分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力になると、
C字状長孔32と強度低減用長孔33を設けたことによ
って、遮蔽板21は速やかに変形してリード取付板19
の薄肉部26を持ち上げることができ、リード取付板1
9の薄肉部26を箔材から形成したことと相まって、設
定電流遮断圧力で確実にかつ迅速にリード取付板19の
薄肉部26を破断して、リード取付板19と遮蔽板21
の電気的導通を遮断することができる。
【0018】次に、上記した構成を有する密閉型電池の
安全装置の作動について、図1〜図面3を参照して説明
する。上記した密閉型電池において、例えば、過充電状
態により大電流が流れると、この大電流により外装缶1
1内に腐食性の高い分解ガスが発生し、外装缶11内の
圧力が増大し、そのまま放置すると、密閉型電池が爆発
することになる。しかし、本実施の形態では、外装缶1
1内の分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力を超えると、
図3に示すように中央溶接部20を速やかに引き上げて
リード取付板19の薄肉部26を破断し、リード取付板
19と遮蔽板21との電気的導通が速やかに遮断する。
従って、分解ガスのそれ以上の発生を防止して、外装缶
11の内部圧がさらに上昇して爆発するのを確実に防止
することができると共に、弁膜35、36は未だ破断さ
れていないので、人体に有害な分解ガスが外部に流出す
るのを防止することができ、環境保護も図ることができ
る。
安全装置の作動について、図1〜図面3を参照して説明
する。上記した密閉型電池において、例えば、過充電状
態により大電流が流れると、この大電流により外装缶1
1内に腐食性の高い分解ガスが発生し、外装缶11内の
圧力が増大し、そのまま放置すると、密閉型電池が爆発
することになる。しかし、本実施の形態では、外装缶1
1内の分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力を超えると、
図3に示すように中央溶接部20を速やかに引き上げて
リード取付板19の薄肉部26を破断し、リード取付板
19と遮蔽板21との電気的導通が速やかに遮断する。
従って、分解ガスのそれ以上の発生を防止して、外装缶
11の内部圧がさらに上昇して爆発するのを確実に防止
することができると共に、弁膜35、36は未だ破断さ
れていないので、人体に有害な分解ガスが外部に流出す
るのを防止することができ、環境保護も図ることができ
る。
【0019】この際、薄肉部26の厚さが箔材19bの
厚さなので、薄肉部26の厚さを設定電流遮断圧力に対
応した厚みに容易かつ正確に設定することができ、外装
缶11内の分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力に達した
とき、確実に薄肉部26を破断して、リード取付板19
と遮蔽板21との電気的導通が速やかに遮断することが
できる。また、薄肉部26の厚さを調整することによっ
て、設定電流遮断圧力を容易に変更することができる。
厚さなので、薄肉部26の厚さを設定電流遮断圧力に対
応した厚みに容易かつ正確に設定することができ、外装
缶11内の分解ガスの圧力が設定電流遮断圧力に達した
とき、確実に薄肉部26を破断して、リード取付板19
と遮蔽板21との電気的導通が速やかに遮断することが
できる。また、薄肉部26の厚さを調整することによっ
て、設定電流遮断圧力を容易に変更することができる。
【0020】さらに、万一、上記した電気的導通の遮断
にもかかわらず外装缶11内において化学反応が進み、
分解ガスがさらに発生して内圧が上昇し、設定膜破断圧
力を超えると、図4に示すように、弁膜35、36のい
ずれか又は両方が破断して、分解ガスが動作空間28か
ら遮蔽板21と封口板22との間の空間及び封口板22
に設けたガス抜き穴37を通過して外部に速やかに放出
されるので、密閉型電池の爆発を確実に防止することが
できる。
にもかかわらず外装缶11内において化学反応が進み、
分解ガスがさらに発生して内圧が上昇し、設定膜破断圧
力を超えると、図4に示すように、弁膜35、36のい
ずれか又は両方が破断して、分解ガスが動作空間28か
ら遮蔽板21と封口板22との間の空間及び封口板22
に設けたガス抜き穴37を通過して外部に速やかに放出
されるので、密閉型電池の爆発を確実に防止することが
できる。
【0021】このように、本実施の形態に係る密閉型電
池の安全装置を用いることによって、電流遮断及び分解
ガスの電池外部への放出を確実に行うことができ、密閉
型電池の破裂を未然に防止することができる。さらに、
分解ガスの電池外部への放出は万一の場合のみ行うこと
によって人体や環境への悪影響を可及的に抑制すること
ができる。また、図1〜図4に示すように、本実施の形
態では、遮蔽板21と封口板22との間に環状板からな
るPTCサーミスタ素子24が介設されているので、分
解ガスの発生によって密閉型電池の安全装置の温度が上
昇すると電流を流れにくくして、この面からも過電流に
よる爆発を防止することができる。
池の安全装置を用いることによって、電流遮断及び分解
ガスの電池外部への放出を確実に行うことができ、密閉
型電池の破裂を未然に防止することができる。さらに、
分解ガスの電池外部への放出は万一の場合のみ行うこと
によって人体や環境への悪影響を可及的に抑制すること
ができる。また、図1〜図4に示すように、本実施の形
態では、遮蔽板21と封口板22との間に環状板からな
るPTCサーミスタ素子24が介設されているので、分
解ガスの発生によって密閉型電池の安全装置の温度が上
昇すると電流を流れにくくして、この面からも過電流に
よる爆発を防止することができる。
【0022】次に、本発明に係る密閉型電池の安全装置
におけるリード取付板の製造方法について、図6〜図8
を参照して説明する。なお、図6〜図8に示す密閉型電
池40は、角形容器41に角形のリード取付板42を装
着する角形構造を示しているが、図1〜図5を参照して
説明した円形の密閉型電池についても、本発明に係るリ
ード取付板の製造方法を適用できることはいうまでもな
い。図7(a)に示すように、プレスを用いて、矩形形
状を有する厚肉の基材43に一対の薄肉部形成用長孔4
4を平行間隔を開けて穿設する。図7(b)に示すよう
に、基材43の一面に基材43と同一形状を有する箔材
45を接合してクラット金属板等からなる積層板46を
形成する。図7(c)に示すように、プレスを用いて、
積層板46の薄肉部形成用長孔44の両端部同士を連絡
する状態で一対のガス流通孔47を平行間隔を開けて穿
設すると共に薄肉部形成用長孔44に対応する箔材部分
によって薄肉部48を形成する。また、一対のガス流通
孔47と一対の薄肉部48によって囲まれる遮蔽板(図
示しない)の中央溶接部に島状部分のリード取付板側溶
接面49を形成することができる。このように、本発明
に係る密閉型電池の安全装置におけるリード取付板の製
造方法を用いることによって、良質の積層構造を有する
リード取付板を安価に製造することができる。
におけるリード取付板の製造方法について、図6〜図8
を参照して説明する。なお、図6〜図8に示す密閉型電
池40は、角形容器41に角形のリード取付板42を装
着する角形構造を示しているが、図1〜図5を参照して
説明した円形の密閉型電池についても、本発明に係るリ
ード取付板の製造方法を適用できることはいうまでもな
い。図7(a)に示すように、プレスを用いて、矩形形
状を有する厚肉の基材43に一対の薄肉部形成用長孔4
4を平行間隔を開けて穿設する。図7(b)に示すよう
に、基材43の一面に基材43と同一形状を有する箔材
45を接合してクラット金属板等からなる積層板46を
形成する。図7(c)に示すように、プレスを用いて、
積層板46の薄肉部形成用長孔44の両端部同士を連絡
する状態で一対のガス流通孔47を平行間隔を開けて穿
設すると共に薄肉部形成用長孔44に対応する箔材部分
によって薄肉部48を形成する。また、一対のガス流通
孔47と一対の薄肉部48によって囲まれる遮蔽板(図
示しない)の中央溶接部に島状部分のリード取付板側溶
接面49を形成することができる。このように、本発明
に係る密閉型電池の安全装置におけるリード取付板の製
造方法を用いることによって、良質の積層構造を有する
リード取付板を安価に製造することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の密閉型電池の安全装置においては、リード取付板が厚
肉の基材とその下面に接合した薄肉の箔材からなる積層
構造を具備し、前記ガス流通孔を前記基材と箔材を一体
的に貫通することによって形成すると共に、前記薄肉部
を前記基材を切除して前記箔材のみから形成している。
従って、薄肉部の厚さは箔材の厚さで決定されることに
なり、薄肉部の厚さを設定電流遮断圧力に対応した厚み
に容易かつ正確に設定することができ、外装缶内の分解
ガスの圧力が設定電流遮断圧力に達したとき、確実に薄
肉部を破断して、リード取付板と遮蔽板との電気的導通
を安定してかつ速やかに遮断することができる。また、
薄肉部の厚さを調整することによって、設定電流遮断圧
力を容易に変更することができる。
の密閉型電池の安全装置においては、リード取付板が厚
肉の基材とその下面に接合した薄肉の箔材からなる積層
構造を具備し、前記ガス流通孔を前記基材と箔材を一体
的に貫通することによって形成すると共に、前記薄肉部
を前記基材を切除して前記箔材のみから形成している。
従って、薄肉部の厚さは箔材の厚さで決定されることに
なり、薄肉部の厚さを設定電流遮断圧力に対応した厚み
に容易かつ正確に設定することができ、外装缶内の分解
ガスの圧力が設定電流遮断圧力に達したとき、確実に薄
肉部を破断して、リード取付板と遮蔽板との電気的導通
を安定してかつ速やかに遮断することができる。また、
薄肉部の厚さを調整することによって、設定電流遮断圧
力を容易に変更することができる。
【0024】請求項2記載の密閉型電池の安全装置にお
いては、リード取付板を基材の下面に箔材をクラッド接
合したクラッド金属板とすることによって、安価にリー
ド取付板を製造することができる。請求項3記載の密閉
型電池の安全装置においては、分解ガスの圧力が設定電
流遮断圧力になると、C字状長孔と強度低減用長孔を設
けたことによって、遮蔽板は速やかに変形してリード取
付板の薄肉部を持ち上げることができ、リード取付板の
薄肉部を箔材から形成したことと相まって、設定電流遮
断圧力で確実にかつ迅速にリード取付板の薄肉部を破断
して、リード取付板と遮蔽板の電気的導通を遮断するこ
とができる。
いては、リード取付板を基材の下面に箔材をクラッド接
合したクラッド金属板とすることによって、安価にリー
ド取付板を製造することができる。請求項3記載の密閉
型電池の安全装置においては、分解ガスの圧力が設定電
流遮断圧力になると、C字状長孔と強度低減用長孔を設
けたことによって、遮蔽板は速やかに変形してリード取
付板の薄肉部を持ち上げることができ、リード取付板の
薄肉部を箔材から形成したことと相まって、設定電流遮
断圧力で確実にかつ迅速にリード取付板の薄肉部を破断
して、リード取付板と遮蔽板の電気的導通を遮断するこ
とができる。
【0025】請求項4記載の密閉型電池の安全装置にお
いては、遮蔽板と封口板との間に環状板からなるPTC
サーミスタ素子を介設することによって、PTC素子に
よって電流を流れにくくして、この面からも過電流によ
る爆発を防止できる。請求項5記載の密閉型電池の安全
装置におけるリード取付板の製造方法は、積層板の薄肉
部形成用長孔の両端部同士を連絡する状態で一対のガス
流通孔を間隔を開けて穿設すると共に薄肉部形成用長孔
に対応する箔材部分によって薄肉部を形成し、ガス流通
孔と薄肉部によって囲まれる島状部分に中央溶接部のリ
ード取付板溶接面を形成するようにしたので、リード取
付板を安価に歩留り良く製造することができる。
いては、遮蔽板と封口板との間に環状板からなるPTC
サーミスタ素子を介設することによって、PTC素子に
よって電流を流れにくくして、この面からも過電流によ
る爆発を防止できる。請求項5記載の密閉型電池の安全
装置におけるリード取付板の製造方法は、積層板の薄肉
部形成用長孔の両端部同士を連絡する状態で一対のガス
流通孔を間隔を開けて穿設すると共に薄肉部形成用長孔
に対応する箔材部分によって薄肉部を形成し、ガス流通
孔と薄肉部によって囲まれる島状部分に中央溶接部のリ
ード取付板溶接面を形成するようにしたので、リード取
付板を安価に歩留り良く製造することができる。
【図1】通常使用状態における本発明の一実施の形態に
係る密閉型電池の安全装置の構成説明図である。
係る密閉型電池の安全装置の構成説明図である。
【図2】同安全装置におけるリード取付板の平面図であ
る。
る。
【図3】同安全装置における遮蔽板の平面図である。
【図4】リード取付板と遮蔽板との電気的接続が遮断さ
れた状態の本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の安
全装置の構成説明図である。
れた状態の本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の安
全装置の構成説明図である。
【図5】弁膜が破断した状態における本発明の一実施の
形態に係る密閉型電池の安全装置の構成説明図である。
形態に係る密閉型電池の安全装置の構成説明図である。
【図6】密閉型電池が角形の場合の本発明の一実施の形
態に係る密閉型電池の斜視図である。
態に係る密閉型電池の斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の安全
装置におけるリード取付板の製造方法の工程説明図であ
る。
装置におけるリード取付板の製造方法の工程説明図であ
る。
【図8】図7のII線による断面図である。
【図9】図7のII-II 線による断面図である。
【図10】従来の密閉型電池の安全装置の構造説明図で
ある。
ある。
【図11】同装置におけるリード体取付部材の平面図
(a)と横断面図(b)である。
(a)と横断面図(b)である。
11 外装缶 12 電極体 13 正極 14 セパレータ 15 負極 16 正極蓋 17 絶縁ガスケット 18 正極リード 19 リード取付板 19a 基材 19b 箔材 20 中央溶接部 21 遮蔽板 21a,21b 箔材 22 封口板 23 絶縁板 24 PTCサーミスタ素子 25 ガス流通孔 26 薄肉部 27 内部空間 28 動作空間 29 リード取付板側溶接面 30 遮蔽板側溶接面 31 連結タブ部 32 C字状長孔 32a 部分 33 強度低減用長孔 33a 端 34 折曲予定部 34a 折曲予定線 35,36 弁膜 37 ガス抜き穴 40 密閉型電池 41 角形容器 42 リード取付板 43 基材 44 薄肉部形成用長孔 45 箔材 46 積層板 47 ガス流通孔 48 薄肉部 49 リード取付板側溶接面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 宏明 山口県下松市東豊井1302番地 東洋鋼鈑株 式会社下松工場内 (72)発明者 金子 彰 山口県下松市東豊井1302番地 東洋鋼鈑株 式会社下松工場内 Fターム(参考) 5H012 AA01 BB02 CC01 DD05 FF01 5H022 AA09 BB11 CC08 CC12 CC16 CC22 KK01
Claims (5)
- 【請求項1】 外装缶の一端に取り付けられる正極蓋
を、最内蓋を形成すると共に正極リードを介して電極体
の正極に接続されるリード取付板と、中間蓋を形成する
と共に中央溶接部を介して前記リード取付板に電気的に
接続され、電池の内部空間における内圧上昇に連動して
内圧付加方向に変形する遮蔽板と、最外蓋を形成すると
共に前記遮蔽板に電気的に接続される封口板とから構成
し、前記リード取付板の前記中央溶接部の周囲にガス流
通孔と薄肉部を設け、前記内圧の上昇により遮蔽板が変
形すると前記薄肉部が破断し電流を遮断するようにした
密閉型電池の安全装置において、 前記リード取付板が厚肉の基材とその下面に接合した薄
肉の箔材からなる積層構造を具備し、前記ガス流通孔を
前記基材と箔材を一体的に貫通することによって形成す
ると共に、前記薄肉部を前記基材を切除して前記箔材の
みから形成したことを特徴とする密閉型電池の安全装
置。 - 【請求項2】 前記リード取付板は、前記基材の下面に
前記箔材をクラッド接合によって接合したクラッド金属
板であることを特徴とする請求項1記載の密閉型電池の
安全装置。 - 【請求項3】 前記遮蔽板が厚肉の基材とその下面に接
合した薄肉の箔材からなるクラッド金属板からなり、前
記基材の前記中央溶接部面の周りに180℃以上の円弧
角で同心円的にC字状長孔を設け、 前記基材の前記C字状長孔の内側をなす個所に強度低減
用長孔を形成すると共に、該強度低減用長孔の両端と前
記C字状長孔の両端より所定距離後退した部分との間に
狭幅の折曲予定部を形成し、 前記C字状長孔と前記強度低減用長孔に対応する前記箔
材の部分によってそれぞれ弁膜を形成し、 前記外装缶内の圧力が設定電流遮断圧力を超えると、前
記遮蔽板が前記折曲予定部に沿って上方凸の状態で折り
曲げられ、前記リード取付板の薄肉部を破断して前記リ
ード取付板と前記遮蔽板との電気的接続が遮断され、前
記電流遮断外装缶内の圧力が設定膜破断圧力を超えると
前記弁膜が破断されるようにしたことを特徴とする請求
項1又は2記載の密閉型電池の安全装置。 - 【請求項4】 前記遮蔽板と前記封口板との間に環状板
からなるPTCサーミスタ素子が介設されていることを
特徴とする請求項1〜3のうちいずれかの請求項記載の
密閉型電池の安全装置。 - 【請求項5】 プレスを用いて、基材に一対の薄肉部形
成用長孔を平行間隔を開けて穿設し、該基材の一面に該
基材と同一形状を有する箔材を接合して積層板を形成
し、プレスを用いて、前記積層板の前記薄肉部形成用長
孔の両端部同士を連絡する状態で一対のガス流通孔を間
隔を開けて穿設すると共に前記薄肉部形成用長孔に対応
する前記箔材部分によって薄肉部を形成し、前記ガス流
通孔と前記薄肉部によって囲まれる島状部分に前記中央
溶接部のリード取付板側溶接面を形成するようにしたこ
とを特徴とする密閉型電池の安全装置におけるリード取
付板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28114299A JP2001102038A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 密閉型電池の安全装置及び同装置におけるリード取付板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28114299A JP2001102038A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 密閉型電池の安全装置及び同装置におけるリード取付板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001102038A true JP2001102038A (ja) | 2001-04-13 |
Family
ID=17634959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28114299A Withdrawn JP2001102038A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 密閉型電池の安全装置及び同装置におけるリード取付板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001102038A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020111591A1 (ko) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 주식회사 엘지화학 | 이차전지 |
CN115176377A (zh) * | 2020-03-09 | 2022-10-11 | 三洋电机株式会社 | 密闭电池 |
-
1999
- 1999-10-01 JP JP28114299A patent/JP2001102038A/ja not_active Withdrawn
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