JP2001102037A - 電池、キャパシタの端子構造の製造方法 - Google Patents

電池、キャパシタの端子構造の製造方法

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JP2001102037A
JP2001102037A JP27791299A JP27791299A JP2001102037A JP 2001102037 A JP2001102037 A JP 2001102037A JP 27791299 A JP27791299 A JP 27791299A JP 27791299 A JP27791299 A JP 27791299A JP 2001102037 A JP2001102037 A JP 2001102037A
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capacitor
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Koji Oshita
浩司 大下
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液の漏出を防止する電池、キャパシタの
端子構造の製造方法を提供する。 【解決手段】 ターミナル2を樹脂カバー3にインサー
ト成形した後、ターミナル2の内面の穴4からポンチ8
を打ち込むことにより、径方向外側に向かって加圧する
ようにして、フランジ部5と界面シール部7の面圧を高
め、密着力を向上させた電池、キャパシタの端子構造の
製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池、キャパシタ
の端子構造の製造方法に関し、特に収容されている電解
液が外部に漏れないようにするための端子構造の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉛畜電池の端子構造に関する従来技術と
して特許2630158号公報がある。この従来技術
は、鉛畜電池の端子部からの漏液を防ぎ、気密性を保つ
端子封孔部構造として、ねじ部を有するブッシングを蓋
の樹脂でインサート成形するものである。図8により、
この従来技術を詳細に説明する。
【0003】図8に示すように、外周面に凹凸部25が
設けられた筒状のブッシング23を樹脂製の蓋21にイ
ンサート成形する。インサート成形されることにより、
ブッシング23の外周面は樹脂製の蓋21で覆われる。
ブッシング23に挿通した極柱22がブッシング23上
で端子24と溶着することにより、極柱22とブッシン
グ23と端子24は一体に構成される。ブッシング23
の内面面にはねじ部26が設けられている。ブッシング
23の外周面を覆う樹脂をブッシング23の下端から内
周面まで延長して、ねじ部26を設けた前記内周面を樹
脂で覆うように構成されている。
【0004】上記の従来技術によると、ブッシング23
の内周面にねじ部26を設け、ねじ部26に至る蓋21
までを樹脂で一体化したため、ブッシング23と樹脂と
の界面が長くなる構造となるので、電池内からの電解液
の這い上がりを防止でき、良好な気密を長期間保つこと
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術の
鉛畜電池の端子構造によると、単にインサート成形する
だけなので、溶融樹脂が固化する際の収縮などにより樹
脂製の蓋21とブッシング23との界面に隙間が生じ、
電解液が漏出するおそれがあるという問題が発生する。
【0006】本発明は、上記の問題を解決するために、
界面の面圧をあげて、界面に隙間ができないようにする
電池、キャパシタの端子構造の製造方法を提供すること
を目的にしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、電池、キャパシタの端子構造
の製造方法であって、ターミナルを樹脂カバーにインサ
ート成形する工程と、前記ターミナルを加圧して前記タ
ーミナルの外径を拡幅する工程を有することを特徴とす
る電池、キャパシタの端子構造の製造方法である。
【0008】前述の目的を達成するために、請求項2の
発明は、前記ターミナル内面に穴または孔を有し、前記
穴または孔の内面から径方向外側に向かって加圧するこ
とを特徴とする請求項1に記載の電池、キャパシタの端
子構造の製造方法である。
【0009】前述の目的を達成するために、請求項3の
発明は、前記ターミナル内面に端子取付ボルトをねじ込
むための雌ねじ部と被圧入部を有し、前記ターミナルの
前記雌ねじ部に噛み合う雄ねじ部と前記被圧入部に嵌合
する該被圧入部より径の大きい圧入部を有する端子取付
ボルトを前記ターミナル内面にねじ込むことで、前記被
圧入部により前記ターミナル内面から加圧することを特
徴とする請求項1に記載の電池、キャパシタの端子構造
の製造方法である。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の実施形態を図に基づき説明
する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる電池、
キャパシタの端子構造の製造方法で製造された電池、キ
ャパシタの端子構造の1実施例の要部断面図である。1
は、後述する製造方法により製造される電池、キャパシ
タの端子構造であり、樹脂カバー3と、樹脂カバー3に
インサート成形された金属製のターミナル2を備えてい
る。ターミナル2は、軸方向内面に穴4または図示のな
い孔(軸方向に貫通した穴を意味する。以下同様)4を
有している。ターミナル2は、軸方向の途中に大径のフ
ランジ部5を有しており、樹脂カバー3の対応する部位
である界面シール部7との間で、互いに凹凸形状に形成
されており、この凹凸形状により、シール構造を構成し
ている。フランジ部5と界面シール部7とからなるシー
ル構造により、電池、キャパシタの電解液の漏出を防止
するようにしている。ターミナル2の穴4または図示の
ない孔4が穿設されている側とは反対側の軸方向下方
(図示下方)には下端部6が形成されている。
【0011】図2により、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を説明する。図2は、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を示した要部断面図である。図2に示すように、電
池、キャパシタの端子構造の製造方法は、最初に、ター
ミナル2を樹脂カバー3にインサート成形する。次に、
樹脂カバー3にインサート成形されたターミナル2を、
その下端部6により荷重受け部材9にセットする。荷重
受け部材9にセットされたターミナル2の軸方向内面に
形成された穴または孔4にポンチ8を打ち込むことによ
り、ターミナル2の内面を径方向外側に向かって加圧す
る。ポンチ8がターミナル2の軸方向内面に形成された
穴4または図示のない孔4に打ち込まれることにより、
ターミナル2の内部に軸方向に作用する力と半径方向に
作用する力が発生する。軸方向に作用する力は、荷重受
け部材9で受けとめられ、ターミナル2が図示下方に移
動させられるのを阻止される。
【0012】半径方向に作用する力は、フランジ部5を
経由して界面シール部7に伝達される。半径方向に作用
する力がフランジ部5を経由して界面シール部7に伝達
されることにより、フランジ部5の外径が拡幅し、界面
シール部7との間の界面の面圧が上がる。フランジ部5
と界面シール部7との間の界面の面圧が上がることによ
り、密着力が高まり、電池、キャパシタの電解液の漏出
を防止することができる。なお、ターミナル2は、金属
製であるので、塑性変形を起こし、長期間、電池、キャ
パシタの電解液の漏出を防止することができる。また、
ポンチ8は、上記の製造方法により製造した後、取り出
してしまい、電池、キャパシタの端子構造として、追加
する部材がないし、従来用いていたシール部材も不要に
なるので、構造が簡単な電池、キャパシタの端子構造を
製造することができる方法である。
【0013】図3により、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第2の実
施例を説明する。図3は、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第2の実
施例を示した要部断面図である。この実施例の製造方法
により製造される電池、キャパシタの端子構造も樹脂カ
バー3と、樹脂カバー3にインサート成形された金属製
のターミナル2を備えている。ターミナル2は、軸方向
の途中に大径のフランジ部5を有しており、樹脂カバー
3の対応する部位である界面シール部7との間で、互い
に凹凸形状に形成されており、この凹凸形状により、シ
ール構造を構成している。フランジ部5と界面シール部
7とからなるシール構造により、電池、キャパシタの電
解液の漏出を防止するようにしている。
【0014】この実施例の電池、キャパシタの端子構造
の製造方法は、最初に、ターミナル2を樹脂カバー3に
インサート成形し、ダイス10にセットされたターミナ
ル2にポンチ8を打ち込むことにより、ターミナル2を
径方向外側に向かって加圧するものである。ポンチ8が
ターミナル2の頭部に打ち込まれることにより、ターミ
ナル2の内部に軸方向に作用する力と半径方向に作用す
る力が発生する。軸方向に作用する力は、ダイス10で
受けとめられ、ターミナル2が図示下方に移動させられ
るのを阻止される。
【0015】半径方向に作用する力は、フランジ部5を
経由して界面シール部7に伝達される。半径方向に作用
する力がフランジ部5を経由して界面シール部7に伝達
されることにより、フランジ部5の外径が拡幅し、界面
シール部7との間の界面の面圧が上がる。フランジ部5
と界面シール部7との間の界面の面圧が上がることによ
り、密着力を高め、電池、キャパシタの電解液の漏出を
防止することができる。第1の実施例と同様、ターミナ
ル2は、金属製であるので、塑性変形を起こし、長期
間、電池、キャパシタの電解液の漏出を防止することが
できる。電池、キャパシタの端子構造として、追加する
部材がないし、従来用いていたシール部材も不要になる
ので、構造が簡単な電池、キャパシタの端子構造を製造
することができる方法である。
【0016】図4により、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第3の実
施例を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第3の実
施例を示した要部断面図である。図4で示される製造方
法により製造される電池、キャパシタの端子構造は、樹
脂カバー3と、樹脂カバー3にインサート成形された金
属製のターミナル2を備えている。ターミナル2は、開
口部12を備え、開口部12から軸方向内面に連続して
形成された穴4または図示のない孔4を有している。タ
ーミナル2は、軸方向の途中に大径のフランジ部5を有
しており、樹脂カバー3の対応する部位である界面シー
ル部7との間で、互いに凹凸形状に形成されており、こ
の凹凸形状により、シール構造を構成している。フラン
ジ部5と界面シール部7とからなるシール構造により、
電池、キャパシタの電解液の漏出を防止するようにして
いる。
【0017】次に、第3の実施例の電池、キャパシタの
端子構造の製造方法を説明する。最初に、ターミナル2
を樹脂カバー3にインサート成形する。次に、ターミナ
ル2の開口部12にテーパ付きポンチ11を打ち込む。
開口部12にテーパ付きポンチ11のテーパ部分が打ち
込まれることにより、ターミナル2の外径が拡幅され、
ターミナル2の穴または孔4の内面から径方向に向かっ
て加圧される。ターミナル2が加圧されることにより、
半径方向に作用する力が発生する。
【0018】半径方向に作用する力は、フランジ部5を
経由して界面シール部7に伝達される。半径方向に作用
する力がフランジ部5を経由して界面シール部7に伝達
されることにより、界面シール部7との間の界面の面圧
が上がる。フランジ部5と界面シール部7との間の界面
の面圧が上がることにより、密着力が高まり、電池、キ
ャパシタの電解液の漏出を防止することができる。第1
の実施例と同様、ターミナル2は、金属製であるので、
塑性変形を起こし、長期間、電池、キャパシタの電解液
の漏出を防止することができる。テーパ付きポンチ11
は、上記の製造方法により製造した後、取り出してしま
い、電池、キャパシタの端子構造として、追加する部材
がないし、従来用いていたシール部材も不要になるの
で、構造が簡単な電池、キャパシタの端子構造を製造す
ることができる方法である。
【0019】なお、ポンチ8が打ち込まれることによ
り、軸方向に作用する力が若干発生するが、無視できる
程度であるので、軸方向の力を受ける部材をセットする
必要がなく、製造方法が簡単となる。
【0020】図5により、本発明の第2の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を説明する。図5は、本発明の第2の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を示した要部断面図である。図5で示される製造方
法により製造される電池、キャパシタの端子構造は、樹
脂カバー3と、樹脂カバー3にインサート成形された金
属製のターミナル2を備えている。ターミナル2は、軸
方向内面に連続して形成された穴4または図示のない孔
4を有している。穴4または孔4は、開口部から軸方向
に沿って形成された雌ねじ部16と雌ねじ部16に連続
して形成され雌ねじ部16より小径のシリンダ状の被圧
入部17を備えている。ターミナル2は、軸方向の途中
の被圧入部17の径方向にフランジ部5を有しており、
樹脂カバー3の対応する部位である界面シール部7との
間で、互いに凹凸形状に形成されており、この凹凸形状
により、シール構造を構成している。フランジ部5と界
面シール部7とからなるシール構造により、電池、キャ
パシタの電解液の漏出を防止するようにしている。な
お、フランジ部5はターミナル2の他の部分に比べ、小
径に形成されているので、拡幅されやすい構成となって
いる。。
【0021】次に、第1の実施例の電池、キャパシタの
端子構造の製造方法を説明する。最初に、ターミナル2
を樹脂カバー3にインサート成形する。次に、端子取付
ボルト13を穴4または図示のない孔4に挿入する。端
子取付ボルト13は、ボルトヘッドの下端に雄ねじ部1
4を備え、雄ねじ部14に連続して軸方向に雄ねじ部1
4より小径の円筒状の圧入部15を備えている。なお、
雄ねじ部14は雌ねじ部16と螺合するよう形成されて
おり、圧入部15は、被圧入部17より若干大径に形成
されている。たとえば、圧入部15の直径φA3.6m
mに対し、被圧入部17の直径φBを3.5mmにす
る。端子取付ボルト13が穴4または図示のない孔4に
挿入されると、圧入部15は、雌ねじ部16を素通り
し、雄ねじ部14と雌ねじ部16が螺合し始める。雄ね
じ部14と雌ねじ部16が螺合し始めると、圧入部15
が被圧入部17に圧入嵌合される。圧入部15の径の方
が被圧入部17の径より大きく、かつ圧入部15がスチ
ールなどの材料からなり被圧入部17が銅などの材料か
らなるので、圧入部15の方が被圧入部17より硬いた
め、ターミナル2のフランジ部5の外径が拡幅され、タ
ーミナル2の内面から径方向外側にに向かって加圧され
る。ターミナル2が加圧されることにより、半径方向に
作用する力が発生する。
【0022】半径方向に作用する力は、フランジ部5を
経由して界面シール部7に伝達される。半径方向に作用
する力がフランジ部5を経由して界面シール部7に伝達
されることにより、界面シール部7との間の界面の面圧
が上がる。フランジ部5と界面シール部7との間の界面
の面圧が上がることにより、密着力が高まり、電池、キ
ャパシタの電解液の漏出を防止することができる。ター
ミナル2は、金属製であるので、塑性変形を起こし、長
期間、電池、キャパシタの電解液の漏出を防止すること
ができる。端子取付ボルト13のねじ込み作業は、従来
から実施していたものであるので、作業工程を追加する
ものではない。電池、キャパシタの端子構造として、追
加する部材がないし、従来用いていたシール部材も不要
になるので、構造が簡単な電池、キャパシタの端子構造
を製造することができる方法である。端子取付ボルトを
ねじ込むことにより、半径方向に作用させる力を発生さ
せるので、ねじ込み加減で、半径方向に作用させる力を
微妙に調節することができる。
【0023】図6により、本発明の第2の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第2の実
施例を説明する。図6は、本発明の第2の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第2の実
施例を示した要部断面図である。図6で示される製造方
法について、図5で説明した製造方法と同様な工程は省
略し、相違する工程を重点に説明する。図6で示される
製造方法により製造される電池、キャパシタの端子構造
のターミナル2は、軸方向内面に連続して形成された穴
4または図示のない孔4を有している。穴または孔4
は、開口部から軸方向に沿って形成されたシリンダ状の
被圧入部17と、被圧入部17に連続して形成され被圧
入部17より小径の雌ねじ部16を備えている。
【0024】次に、第2の実施例の電池、キャパシタの
端子構造の製造方法を説明する。最初に、ターミナル2
を樹脂カバー3にインサート成形する。次に、端子取付
ボルト13を穴4または図示のない孔4に挿入する。端
子取付ボルト13は、ボルトヘッドの下端に円筒状の圧
入部15を備え、円筒状の圧入部15に連続して軸方向
に円筒状の圧入部15より小径の雄ねじ部14を備えて
いる。なお、雄ねじ部14は雌ねじ部16と螺合するよ
う形成されており、圧入部15は、被圧入部17より若
干大径に形成されている。たとえば、圧入部15の直径
φC3.6mmに対し、被圧入部17の直径φDを3.
5mmにする。端子取付ボルト13が穴4または図示の
ない孔4に挿入されると、雄ねじ部14と雌ねじ部16
が螺合し始める。雄ねじ部14と雌ねじ部16が螺合し
始めると、圧入部15が被圧入部17に圧入嵌合され、
圧入部15の径の方が被圧入部17の径より大きく、か
つ圧入部15がスチールなどの材料からなり被圧入部1
7が銅などの材料からなるので、圧入部15の方が被圧
入部17より硬いため、ターミナル2のフランジ部5の
外径が拡幅され、ターミナル2の内面から径方向外側に
に向かって加圧される。ターミナル2が加圧されること
により、半径方向に作用する力が発生する。
【0025】半径方向に作用する力は、フランジ部5を
経由して界面シール部7に伝達される。半径方向に作用
する力がフランジ部5を経由して界面シール部7に伝達
されることにより、界面シール部7との間の界面の面圧
が上がる。フランジ部5と界面シール部7との間の界面
の面圧が上がることにより、密着力が高まり、電池、キ
ャパシタの電解液の漏出を防止することができる。ター
ミナル2は、金属製であるので、塑性変形を起こし、長
期間、電池、キャパシタの電解液の漏出を防止すること
ができる。端子取付ボルト13のねじ込み作業は、従来
から実施していたものであるので、作業工程を追加する
ものではない。電池、キャパシタの端子構造として、追
加する部材がないし、従来用いていたシール部材も不要
になるので、構造が簡単な電池、キャパシタの端子構造
を製造することができる方法である。また、端子取付ボ
ルト13を被圧入部17に挿入するとき、雄ねじ部14
の径が被圧入部17の径よりかなり小さいので、簡単に
挿入することができる。端子取付ボルトをねじ込むこと
により、半径方向に作用させる力を発生させるので、ね
じ込み加減で、半径方向に作用させる力を微妙に調節す
ることができる。
【0026】図7により、本発明の第3の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を説明する。図7は、本発明の第3の実施形態にか
かる電池、キャパシタの端子構造の製造方法の第1の実
施例を示した要部断面図である。図7で示される電池、
キャパシタの端子構造の製造方法は、ターミナル2のフ
ランジ部5に雄ねじ18を設け、ターミナル2の頭部に
レンチ穴19を設ける。次に、ターミナル2を樹脂カバ
ー3にインサート成形する。インサート成形することに
より、雄ねじ18と螺合する雌ねじが樹脂カバー3の界
面シール部7に形成される。
【0027】このようにして製造された電池、キャパシ
タの端子構造は、雄ねじ18とこれに螺合する雌ねじが
形成されているので、フランジ部5と界面シール部7と
の間の密着力が高まり、電池、キャパシタの電解液の漏
出を防止することができる。
【0028】また、上記のインサート成形後、レンチ穴
19に図示のないレンチを挿入し、レンチを回すなどの
回動手段によりターミナル2を回動させると、雄ねじ1
8と雌ねじが螺合し、雄ねじ18と雌ねじとの間の界面
の面圧が上がるとともにターミナル2のねじ上端部18
aまたはねじ下端部18bとそれらに対応する図示上下
方向の樹脂カバー3の接触部分20との間に圧縮力が発
生し、密着性が高まり、電池、キャパシタの電解液の漏
出を防止することができる。電池、キャパシタの端子構
造として、追加する部材がないし、従来用いていたシー
ル部材も不要になるので、構造が簡単な電池、キャパシ
タの端子構造を製造することができる方法である。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明は、電池、キャパシタの
端子構造の製造方法であって、ターミナルを樹脂カバー
にインサート成形する工程と、前記ターミナルを加圧し
て前記ターミナルの外径を拡幅する工程を有することを
特徴とする電池、キャパシタの端子構造の製造方法であ
るので、ターミナルと樹脂カバーとの界面の密着力が高
まり、電池、キャパシタの電解液の漏出を防止すること
ができるという優れた効果を奏する。
【0030】請求項2の発明は、前記ターミナル内面に
穴または孔を有し、前記穴または孔の内面から径方向外
側に向かって加圧することを特徴とする請求項1に記載
の電池、キャパシタの端子構造の製造方法であるので、
ターミナル内面の穴または孔をより効果的に拡幅するこ
とができ、ターミナルと樹脂カバーとの界面の密着力が
一層高まり、電池、キャパシタの電解液の漏出をより確
実に防止することができるという優れた効果を奏する。
【0031】請求項3の発明は、前記ターミナル内面に
端子取付ボルトをねじ込むための雌ねじ部と被圧入部を
有し、前記ターミナルの前記雌ねじ部に噛み合う雄ねじ
部と前記被圧入部に嵌合する該被圧入部より径の大きい
圧入部を有する端子取付ボルトを前記ターミナル内面に
ねじ込むことで、前記被圧入部により前記ターミナル内
面から加圧することを特徴とする請求項1に記載の電
池、キャパシタの端子構造の製造方法であるので、特別
の拡幅工程を設けることなく、ターミナルと樹脂カバー
との界面の密着力を高めることができ、電池、キャパシ
タの電解液の漏出を防止することができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法で製造された電池、キャパシ
タの端子構造の1実施例の要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第1の実施例を示した要部
断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第2の実施例を示した要部
断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第3の実施例を示した要部
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第1の実施例を示した要部
断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第2の実施例を示した要部
断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態にかかる電池、キャパ
シタの端子構造の製造方法の第1の実施例を示した要部
断面図である。
【図8】従来技術の電池、キャパシタの端子構造の製造
方法を示した要部断面図である。
【符号の説明】
1……電池、キャパシタの端子構造 2……ターミナル 3……樹脂カバー 4……穴または孔 5……フランジ部 6……下端部 7……界面シール部 8……ポンチ 9……荷重受け部材 10……ダイス 11……テーパ付きポンチ 12……開口部 13……端子取付ボルト 14……雄ねじ部 15……圧入部 16……雌ねじ部 17……被圧入部 18……雄ねじ 18a……ねじ上端部 18b……ねじ下端部 19……レンチ穴 20……接触部分 21……蓋 22……極柱 23……ブッシング 24……端子 25……凹凸部 26……ねじ部 27……ねじ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池、キャパシタの端子構造の製造方法
    であって、ターミナルを樹脂カバーにインサート成形す
    る工程と、前記ターミナルを加圧して前記ターミナルの
    外径を拡幅する工程を有することを特徴とする電池、キ
    ャパシタの端子構造の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ターミナル内面に穴または孔を有
    し、前記穴または孔の内面から径方向外側に向かって加
    圧することを特徴とする請求項1に記載の電池、キャパ
    シタの端子構造の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ターミナル内面に端子取付ボルトを
    ねじ込むための雌ねじ部と被圧入部を有し、前記ターミ
    ナルの前記雌ねじ部に噛み合う雄ねじ部と前記被圧入部
    に嵌合する該被圧入部より径の大きい圧入部を有する端
    子取付ボルトを前記ターミナル内面にねじ込むことで、
    前記被圧入部により前記ターミナル内面から加圧するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電池、キャパシタの端
    子構造の製造方法。
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