JP2001099461A - 大空間空調方法及び大空間空調装置 - Google Patents

大空間空調方法及び大空間空調装置

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JP2001099461A
JP2001099461A JP27896199A JP27896199A JP2001099461A JP 2001099461 A JP2001099461 A JP 2001099461A JP 27896199 A JP27896199 A JP 27896199A JP 27896199 A JP27896199 A JP 27896199A JP 2001099461 A JP2001099461 A JP 2001099461A
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conditioning
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large space
air conditioning
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Teruyuki Uchihara
輝行 内原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大空間内における急激な人の密度変化に応じ
て外気又は酸素供給量を適切に制御し、大空間の効果的
な空調を行うこと。 【解決手段】 屋内の大空間100の天井側から床面上
の人の数に応じて変化する画像をカメラ131で撮影
し、その撮影した画像情報に基づき、前記屋内の大空間
に前記床面上の人の数に応じた供給量で外気又は酸素を
供給するように構成する。撮影する画像は床面上の人の
画像又はその赤外画像が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロアー面積が広
く、天井が高い空港ロビー等の大空間における空調方法
及び空調装置、特に、大人数を収容可能な大空間でその
収容人数が大きく変動する場合に好適な空調方法及び装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フロアー面積が広く天井が高い大
空間においては、天井面や壁面の上部側に空気の吹出し
口を配設し、床面や壁面下部側に空気の吸込み口を設け
て、所定の空調空気を供給すると共に換気を実施するよ
うになっている。
【0003】また、大空間に対して、単位時間当たり一
定量の外気を取り入れるか、一定の外気を一定時間毎に
断続的に取り入れるかして空調を行なうような制御がな
されている。
【0004】比較的狭い空間内であれば、例えば特開平
2-197747号公報に記載されるように、室内における人体
位置検出装置として赤外線2次元撮像装置を用い、人の
位置に応じて送風の向きや強さを調整することができる
が、このような空調制御は、大勢の人が変則的に異なる
エリアに密集する空港の出発ロビーのような大空間の空
調制御には不向きである。
【0005】上述した一般的な大空間空調制御の他に
は、例えば特開昭60-141087号公報に記載のように、屋
内大空間に自然環境を擬似的に再現するよう、複数のビ
デオカメラの撮像データを音声と共に基にその大空間に
出力し、映し出される映像や音声に応じて環境温度を変
化させるべく、空調制御を行なうものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の大空間空調制御では、その空間内の混雑の状態とは
無関係に外気を取り入れていたため、例えば空港の出発
ロビーのように人の混雑状態が大きく変動する大空間に
おいては、人があまりいない時刻、あるいは、人がいな
い場所であっても、空調装置を無駄に稼動してしまい、
大空間内に取りいれる外気の温度調整及び送風に多大な
エネルギーを費やしていた。また、多くの人で混雑する
時刻、あるいは、多くの人が集まった場所では外気量が
不足し易く、混雑時には汚れた空気を循環せざるを得な
いために、酸素不足や床面からの埃により空調の快適さ
が損なわれていた。
【0007】そこで、本発明は大空間内の混雑状態の変
化に応じて無駄なく効果的な空調を行なうことのできる
大空間空調方法を実現し、大空間空調制御装置のエネル
ギー消費を抑える大空間空調方法及び大空間空調装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の大空間空調方法は、屋内の大空間の天井側
から床面上の人の数に応じて変化する画像を撮影し、そ
の撮影した画像情報に基づき、前記屋内の大空間に前記
床面上の人の数に応じた供給量で外気又は酸素を供給す
るものである。この大空間空調方法では、空間内で熱負
荷となり酸素を消費する人が増減すると、すなわち、人
の混み具合が変化すると、その変化に応じて外気の取り
込み量が変化することになる。
【0009】本発明の大空間空調方法は、あるいは、前
記床面上の人の体から発する前記床面の単位面積当たり
の赤外量に応じた画像を撮影し、その画像情報に基づい
て前記外気又は酸素の供給量を制御することを特徴とす
るものである。この大空間空調方法では、空間内の人の
混み具合が赤外線で検出され、人の数のみならず酸素消
費量に影響する人の体の大小等も外気の取り込み量制御
に反映されることになる。
【0010】本発明は、また、屋内の大空間の複数の空
調領域にそれぞれ外気又は酸素を供給する大空間空調方
法であって、前記複数の空調領域でそれぞれ天井側から
床面上の人の数に応じて変化する画像を撮影し、その画
像情報に基づいて前記空調領域のそれぞれの空気の悪化
状態を推定して、前記複数の空調領域にそれぞれの領域
内の人の数に応じた供給量で外気又は酸素を供給するこ
とを特徴とするものであってもよい。この大空間空調方
法では、大空間内の複数の空調領域にそれぞれの領域内
の人の数に応じた供給量で外気又は酸素が供給されるこ
とから、人の分布をも考慮した無駄のない空調制御がで
きる。
【0011】本発明の大空間空調装置は、屋内の大空間
の複数の空調領域でそれぞれ天井側から床面上の人の数
に応じて変化する画像を撮影する平面撮像手段と、前記
複数の空調領域にそれぞれ外気又は酸素を供給する複数
の空調手段と、前記平面撮像手段から画像情報に基づい
て前記空調領域のそれぞれの空気の悪化状態を推定する
空気状態推定手段と、前記空気状態推定手段の推定結果
に応じて前記複数の空調手段にそれぞれの空調領域の人
の数に応じた制御信号を出力し、前記複数の空調手段に
各空調領域の人の数に応じた供給量で外気又は酸素を供
給させる制御手段と、を備えたことを特徴とするもので
ある。この大空間空調装置では、大空間内の複数の空調
領域にそれぞれの領域内の人の数に応じた供給量で外気
又は酸素が供給されることから、人の分布をも考慮した
無駄のない空調制御ができる。
【0012】さらに、前記制御手段から前記複数の空調
手段に制御信号を伝送する有線若しくは無線方式の通信
手段を設けてもよい。このようにすると、より大きな空
間においても外気又は酸素の供給量を容易に制御するこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を用いて説明する。 [第1実施形態]
【0014】図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係
る大空間空調装置を示す図である。
【0015】本実施形態の大空間空調装置は、所定の大
空間、例えば図1に示すように、空港の出発ロビーとし
て形成された大空間100の空調を行なうものである。
なお、本発明にいう大空間とは、空港のロビーに限ら
ず、例えばスポーツやコンサート等の各種イベントに利
用される多目的のホールやドーム、体育館、劇場、倉
庫、アトリウム(屋内の大きな庭)等であってもよい。
【0016】大空間100は少なくとも2つの空調領
域、例えば図1に示すような2つの空調領域101A、
101Bを有しており、これら空調領域101A、10
1Bには空調ダクト111A、111Bを通して空調ユ
ニット112A、112B(空調手段)からの処理済み
の空気が導入されるようになっている。これら空調領域
101A、101Bは、搭乗ゲート110A、110B
のゲート毎に搭乗者カウンターを含むゲート付近のエリ
アに区画したものであり、空調領域101A、101B
の床面102a、102bは互いに連続し、両床面10
2a、102bの一部が1本の通路102cを形成して
いる。
【0017】図2に示すように、各空調領域101A又
は101B(以下、各空調領域101という)において
は、各空調ユニット112A又は112B(以下、各空
調ユニット112という)が、各空調領域101の壁面
103にそれぞれ開口する空気取入口105を通して各
空調領域101からの排気を取り入れるとともに、各空
調領域101のゲート側の壁面104に設置された温度
センサ106からの温度情報に応じて空調出力を制御さ
れるようになっている。なお、空調ユニット112A、
112Bは、図外の他の空調ユニットと共にネットワー
クケーブル212等の通信手段を介して空調システム制
御部200(制御手段)にLAN接続されている。
【0018】一方、空調領域101A、101Bの天井
中央部には、それぞれの床面102a、102bを撮像
する平面撮像カメラ131A、131B(平面撮像手
段)が設けられており、各平面撮像カメラ131A又は
131B(以下、各平面カメラ131という)の撮像デ
ータは各空調領域101の壁面温度センサ106からの
温度情報と共に空調システム制御部200に有線通信
(若しくは無線通信でもよい)により取り込まれる。そ
して、空調システム制御部200は、これらの監視情報
を基にシステム内の各空調ユニット112の作動を制御
するようになっている。
【0019】より具体的には、図3に一空調系統のみを
模式的に示すように、各平面撮像カメラ131は映像増
幅器132に接続されており、床面102a又は102
bの状態を示す平面カメラ131からのアナログ画像信
号に対して、平面上の人間を表示するのに効果的な増幅
が映像増幅器132でなされた後、A/D変換器133
でアナログ信号からデジタル信号に変換されたデジタル
画像信号が床面102a又は102bの映像情報として
空調システム制御部200の一部を構成するCPU13
5(空気状態推定手段)に入力される。また、CPU1
35は、A/D変換器133から入力した床面映像情報
と、メモリ134に予め記憶された所定の床面の映像、
例えば人がいない時の床面102a又は102bの映像
情報とを比較して、その映像情報の相違から各空調領域
101の床面上の人数を推定する演算処理を実行し、更
にその人数に対応した空気の悪化状態をリアルタイムで
推定するようになっている。なお、メモリ134は、C
PU135の制御プログラムを格納するROMと、CP
U135によるデータの授受及び処理に使用されるRA
Mを含んで構成されている。
【0020】さらに、CPU135は、外気温センサ1
41等の他のセンサ情報をも取り込み、各空調領域10
1の床面102a又は102b上の人数の推定値と各空
調領域101の温度等に応じて空調制御データを生成す
る。また、CPU135で生成された空調制御データは
D/A変換器136に入力され、ここで各空調ユニット
112のユニット制御部137の入力に親和性の良いデ
ータフォーマットに変換されて、各ユニット制御部13
7に入力される。
【0021】各空調ユニット112は、ユニット制御部
137の他に、各空調領域101の空調ユニット112
に設けられた外気導入孔311の開度を可変制御する外
気導入制御部312と、埃などがフィルタリングにより
除去され導入される室内空気導入部313と、外気導入
孔311からの外気及び室内空気導入部313からの循
環空気を混合し公知の処理方法で所定の温度及び湿度に
調整する空調処理部314と、空調処理部314で処理
された空気を空調ダクト111A又は111B(以下、
空調ダクト111ともいう)に送り出すとともに室内空
気導入部313からの循環空気を空調処理部314に導
入する循環送風ファン部315と、空調処理部314に
酸素を供給する酸素供給部316と、を具備している。
また、各ユニット制御部137は、A/D変換器13
3、メモリ134、CPU135及びD/A変換器13
6と他系統の同様な手段とを含んで構成される空調シス
テム制御部200によって制御され、室内空気導入部3
13からの循環空気と外気導入孔311からの外気を混
合して、あるいは、外気が低温である場合には室内空気
と酸素供給部316からの酸素とを混合して空調ダクト
111A又は111Bから大空間100に送風するよう
になっている。
【0022】空調システム制御部200は、また、各空
調領域101での空調出力をその空調領域101内の人
の混雑(空気の汚れ)に応じて制御するとともに、複数
の空調領域101A、101B等の間で温度や空気の質
がほぼ均等になるよう複数の空調領域101A、101
B等のそれぞれのユニット制御部137を個別にリアル
タイム制御するようになっている。
【0023】なお、空調ユニット200は、CPU13
5を各空調領域101ごとに設けるとともに大空間10
0の全体の空気状態を均一に管理するためのCPUを別
に設けたものであってもよいし、CPU135が単独で
全領域を集中管理し、上述のような空調制御を行なうも
のであってもよい。この集中管理の場合は、平面撮像カ
メラ131A、131BからA/D変換器133までが
複数で、かつ、D/A変換器136から各空調ユニット
112の空調出力までが複数となる。また、平面撮像カ
メラ131を互いに離間する2台のカメラとしてステレ
オ撮像を行ない、その結果から人のカウントを行うよう
な監視手段を使用することもできる。
【0024】次に、本発明の第1実施形態に係る大空間
空調制御方法についてその作用と共に説明する。
【0025】空港の出発ロビーのような大空間100に
おいては、例えば図1及び図2に示すように、旅客機2
50に搭乗する予定の人がその旅客機250の出発時刻
の直前に空調領域101Bに急激に集まったとき、その
大勢の人の呼吸の排気による汚れた空気151や、大勢
の人が歩くことにより床から舞い上がる埃り152等に
より、その内部の空気の質が悪化する。
【0026】このとき、図1に示すように、飛行機に人
が搭乗してしまった搭乗ゲート110A付近の空調領域
101Aの床面102a上にはほとんど誰もいなくな
り、搭乗時刻が迫っている搭乗ゲート110B付近の空
調領域101Bの床面102b上には大勢の人が集中的
に集まった状態となっている。
【0027】搭乗ゲート110Bから乗客を搭乗させる
旅客機250が例えばジャンボジェット等であると、3
00人以上の人が搭乗のために一気に集まることが多
く、多くの人の呼吸による酸素濃度の低下、あるいは床
面からの埃りの舞い上がり等によって空気が急激に悪く
なる。したがって、その場所の空気を取り入れて循環さ
せるだけの通常の空調制御システムでは、このような空
気の悪化に十分に対応できない。
【0028】しかし、本実施形態では、各空調領域10
1にて人の集まる状況をリアルタイムに監視し、認識す
るので、すなわち、図2に例示する一方及び他方の空調
領域101A、101Bのように、集まってくる搭乗者
のカウンター及び搭乗ゲートを含むように各領域を区分
することで、各旅客機の搭乗時間によって人が集まった
り減ったりとういう状態変化が明確になるようにしてお
き、空調領域101A、101Bの混雑の仕方をそれぞ
れの天井中央に位置する平面撮像カメラ131によって
撮像し、人のカウント若しくはそれに相当する人の混み
具合の監視を行うので、混雑の状況に応じて適切な供給
量で外気の導入あるいは酸素の供給を行なうことがで
き、上述のような空気の悪化にも十分に対応することが
できる。
【0029】すなわち、図4の説明図及び図5の動作フ
ロー図に示すように、まず、人が全くいない各床面10
2a又は102bの映像を撮像し(ステップS1)、そ
の映像のデータF0を基準の映像データとしてメモリ1
34に記憶しておき(ステップS2)、次いで、実際の
監視状態での各床面102a又は102bの生の映像の
データF1をCPU135に送る(ステップS3)。そ
して、メモリ134に記憶された基準の映像データF0
と生の映像データF1とを比較し、生のデータF1に基準
の映像データF0にない人pの映像があれば、その数に
応じた空気の汚れや埃の発生量を推定するための所定の
演算処理(例えば、人の密集度から床平面上のエネルギ
ー度を算出する処理)をCPU135で実行して、その
結果に応じた空調制御データを各ユニット制御部137
に出力する(ステップS4)。これにより、推定した空
気の汚れに対応して、各空調領域101への外気の導入
あるいは酸素の供給が各ユニット制御部137で制御さ
れる(ステップS5)。さらに、空調システム制御部2
00により、各空調領域101での空調出力がその空調
領域101内の空気の汚れ具合に応じて制御されるとと
もに、複数の空調領域101A、101B等の間で温度
と空気の質が共にほぼ均等になるようリアルタイムのシ
ステム制御が実行されることになる(ステップS6)。
【0030】具体的には、例えば、飛行機の搭乗時刻に
なって人が集まるか、あるいは人が動く状況を平面撮像
カメラ131が撮像していれば、カメラ131に撮像さ
れた人の映像信号は、その信号を強調するように映像増
幅器302で増幅処理され、CPU135で処理しやす
いようにA/D変換器133にてデジタル信号に変換さ
れた後、CPU135に入力される。また、平面撮像カ
メラ301が例えば搭乗前の多くの人がいる床面上の人
pの映像を撮像していれば、CPU135は、その映像
データF1から人数をカウントし、人のいない基本映像
F0と比較して人が占有する床面積を推定する。そし
て、その人の占有面積に対応した空気導入のため空調制
御信号を平面撮像カメラ131と同一系統のユニット制
御部137に出力し、外気の導入や酸素供給の制御を行
なう。
【0031】また、平面撮像カメラ131からの映像で
の人数の推定は、映像のフレーム構成を30枚/秒で行
えば、1秒間で30回の測定ができるリアルタイム推定
を可能にする必要があるが、いずれにしてもCPU13
5で比較したデータはD/A変換器136にてユニット
制御部137に送ることにより、あるいは、CPUとユ
ニット制御部137を共通のデジタルインターフェース
で接続してリアルタイムのデジタル制御データをユニッ
ト制御部137に送ることにより、外気導入制御部31
2での基本的な外気の導入制御を行うようにする。しか
し、きわめて低温の地域や高温の地域、季節にある空港
その他の施設で、そのまま外気を導入すると、外気温に
より温度制御が困難になる場合には、CPU135に入
力される外気温データに基づいて外気の導入が適切か否
かを判断し、外気導入が無理と判断したときには酸素供
給部316からの酸素や他経路から適正温度範囲の空気
を循環空気に混合して空間に出力する。
【0032】このように、CPU135は、各空調領域
101の平面撮像カメラ131で撮像される各フレーム
F1について人数の推定が可能であるので、その推定値
から新鮮な空気の必要量をリアルタイムに推定して各空
調領域101に人の混雑具合に応じた適量の新鮮な空気
を適時に供給することができる。すなわち、床面102
a、102b上の多数の人から発する汚れた空気151
や、床から舞い上がる埃り152等の量を推定して、空
気と温度制御をリアルタイムデータに基づいて制御し、
空調を最適化することができる。したがって、図1中の
空調領域101Bのようにこれから搭乗する人が集まる
ところでは、集まる人に対応した比較的高い空調出力で
空調を行なうこととなる。
【0033】一方、図1中の空調領域101Aのように
飛行機が出発して搭乗客がほとんどいないところでは、
ほぼ最低の空調出力で運転され、空調領域101Aにお
ける無駄な温度調整や送風、空気の入れ替え等をしない
で済むことになる。すなわち、搭乗人物が飛行機に乗っ
てしまえば、搭乗人物が多くいた空調領域101Bであ
っても、次の出発予定までは人がほとんどこない。飛行
場の搭乗ゲートエリアには搭乗チケットを持っている人
しか入れないからである。したがって、飛行機が出てし
まえば、余分な人がいないので空気を汚す人がいなくな
り、空調出力は最低の出力にすることができる。その結
果、空調出力を下げて、環境を維持する程度にすること
で省電力化できる。
【0034】また、空港ロビー等の巨大な空間を効果的
に制御するために、その複数の空調領域の空調ユニット
制御部137の間をネットワーク接続し、ローカルな空
調ユニット112A、112B等から空調システム制御
部200にそれぞれの制御状態の情報を出力させて、各
空調領域101をバランス良く調整する空調システムと
することができる。したがって、搭乗者の居ないところ
では空調システムの出力を低下させ、搭乗者の多いとこ
ろでは空調出力を人数に対応して高めることで、全体と
しての電力消費を抑えることができる。
【0035】[第2実施形態]図6は本発明の第2実施
形態に係る大空間空調制御方法及び装置を説明する図で
あり、第1実施形態の空調制御方法を説明する図4に対
応するものである。なお、本実施形態の装置構成は、平
面撮像カメラとその映像データの処理手段が異なるだけ
で、他の構成は第1実施形態と同様であるので、同様な
構成については上述の実施形態と同一の符号を用いて説
明する。
【0036】図6に示すように、本実施形態では、ま
ず、人が全くいない各床面102a又は102bの映像
を撮像し、その映像のデータを基準の映像データF0と
してメモリ134に記憶しておき、次いで、実際の監視
状態での各床面102a又は102bの生の映像データ
F1をCPU135に送る。
【0037】ここでの生の映像F1は、同図に示すよう
に、床面102a又は102b上の人の体から発する赤
外量(赤外線の強度)に応じた画像で、図示しない赤外
カメラ(赤外感度を持つ平面撮像カメラ)によって撮像
される。なお、この赤外カメラとしては、例えば通常の
CCDカメラにおいてCCD素子の前面に取り付けられ
る赤外フイルターを除けば、赤外感度を持ったカメラと
することができる。また、遠赤外領域に高い感度を有す
る焦電型赤外カメラを用いてもよい。
【0038】この場合、赤外線は熱線であるので、床面
102a又は102b上の人の体から発する赤外量は人
によって異なり、体から発する熱量が少ない子供と体か
ら発する熱量が多い大人とでは赤外量が大きく異なる。
同図中に示す子供の赤外映像501はその子供の赤外量a
に応じた直径を有し、赤外量b(b>a)の大人の赤外
映像 502よりも直径が小さくなっている。したがっ
て、床面上に実際に存在する人の数だけでなく、その人
の空気消費量の大小をも概ね把握することが可能にな
る。
【0039】そこで、この床面102a又は102b上
の人からの赤外量を示す画像情報F1と、人の発する赤
外量が含まれていない前記基準の映像データF0とに基
づいて、CPU135により各床面102a又は102
bの単位面積当りにおける赤外線の量を計算し、人の密
度に応じた赤外量を把握する。CPU135の演算処理
のためのソフトには、第1実施形態における人のカウン
トから赤外比率計算に変えるために必要な変更が加えら
れている。
【0040】すなわち、メモリ134に記憶された基準
の映像データF0と生の映像データF1とを比較し、基準
映像F0の赤外量を集積した面積と、現在の映像F1の赤
外量を集積した面積と比較して、人数をカウントするこ
となく人の混雑の度合を把握し、空気の汚れや発熱量を
推定して、ユニット制御部137に運転レベルを指示
し、空調システムを働かせる。
【0041】CPU135で、このような所定の演算処
理を実行し、その結果に応じた制御データを各ユニット
制御部137に出力することで、推定した空気の汚れに
対応して各空調領域101への外気の導入あるいは酸素
の供給が制御される。さらに、空調システム制御部20
0により、各空調領域101での空調出力がその空調領
域101内の空気の汚れ具合に応じて制御されるととも
に、複数の空調領域101A、101B等の間で温度や
空気の質がほぼ均等になるようリアルタイムのシステム
制御が実行される。
【0042】したがって、本実施形態においても、上述
の実施形態と同様な効果が得られ、さらに、前記赤外カ
メラは赤外領域のみの感度を有しているので、人体から
発する赤外量が多ければ大きな姿が撮影されることにな
り、より適量の外気導入や酸素供給が可能になる。以上
のようにすると、各人の体の大きさから空気の消費量を
も推定しながら空調制御を実行するので、より正確な空
調制御ができる。
【発明の効果】本発明によれば、空調領域内の人の密度
やその変化を床面の撮像データから測定することで、酸
素の不足や床からの埃の上がり具合を推定でき、その推
定結果から外気の導入や酸素の供給を制御して温度以外
の空気の制御を適切に行なうことで快適な空調空間を作
ることができる大空間空調方法及び大空間空調装置を提
供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る大空間空調装置を
示すその平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る大空間における空
気の悪化を説明する側面断面図である。
【図3】第1実施形態に係る大空間空調装置の各空調系
統のシステム構成を示す概略ブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る大空間空調方法での床面上
の人のカウント方法を説明する説明図である。
【図5】第1実施形態に係る大空間空調方法を説明する
フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る大空間空調装置及
び方法を説明する説明図で、赤外カメラを用いて撮影し
た床面上の人の映像とその処理方法を示している。
【符号の説明】
100 大空間 101、101A、101B 空調領域 102a、102b 床面(床平面) 110A、110B 搭乗ゲート 112、112A、112B 空調ユニット(空調手
段) 131、131A、131B 平面撮像カメラ(平面
撮像手段) 132 映像増幅器 133 D/A変換器 134 メモリ 135 CPU(空気状態推定手段) 136 D/A変換器 137 ユニット制御部 141 外気温センサ 200 空調システム制御部(制御手段) 212 ネットワークケーブル(通信手段) 301 平面撮像カメラ 302 映像増幅器 311 外気導入孔 312 外気導入制御部 313 室内空気導入部 314 空調処理部 315 循環送風ファン部 316 酸素供給部 F0 基本映像 F1 床面映像

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋内の大空間の天井側から床面上の人の
    数に応じて変化する画像を撮影し、その撮影した画像情
    報に基づき、前記屋内の大空間に前記床面上の人の数に
    応じた供給量で外気又は酸素を供給する大空間空調方
    法。
  2. 【請求項2】 前記床面上の人の体から発する前記床面
    の単位面積当たりの赤外量に応じた画像を撮影し、その
    画像情報に基づいて前記外気又は酸素の供給量を制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載の大空間空調方法。
  3. 【請求項3】 屋内の大空間の複数の空調領域にそれぞ
    れ外気又は酸素を供給する大空間空調方法であって、 前記複数の空調領域でそれぞれ天井側から床面上の人の
    数に応じて変化する画像を撮影し、その画像情報に基づ
    いて前記空調領域のそれぞれの空気の悪化状態を推定し
    て、前記複数の空調領域にそれぞれの領域内の人の数に
    応じた供給量で外気又は酸素を供給することを特徴とす
    る大空間空調方法。
  4. 【請求項4】 屋内の大空間の複数の空調領域でそれぞ
    れ天井側から床面上の人の数に応じて変化する画像を撮
    影する平面撮像手段と、 前記複数の空調領域にそれぞれ外気又は酸素を供給する
    複数の空調手段と、 前記平面撮像手段から画像情報に基づいて前記空調領域
    のそれぞれの空気の悪化状態を推定する空気状態推定手
    段と、 前記空気状態推定手段の推定結果に応じて前記複数の空
    調手段にそれぞれの空調領域の人の数に応じた制御信号
    を出力し、前記複数の空調手段に各空調領域の人の数に
    応じた供給量で外気又は酸素を供給させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする大空間空調装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段から前記複数の空調手段に
    制御信号を伝送する通信手段を設けたことを特徴とする
    請求項4記載の大空間空調装置。
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