JP2001099189A - 湿式クラッチの潤滑構造 - Google Patents

湿式クラッチの潤滑構造

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JP2001099189A JP28105899A JP28105899A JP2001099189A JP 2001099189 A JP2001099189 A JP 2001099189A JP 28105899 A JP28105899 A JP 28105899A JP 28105899 A JP28105899 A JP 28105899A JP 2001099189 A JP2001099189 A JP 2001099189A
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plate
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Korenori Kato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチの係合時に十分な潤滑油を供給し、
解放時に少なくする。 【解決手段】 クラッチピストン52の押力をクラッチプ
レート56およびクラッチディスク57に伝達する押圧力伝
達プレート60がクラッチドラム51内に配設される。押圧
力伝達プレートは外周端部においてクラッチドラム内周
に係止されるとともに内周部においてクラッチピストン
に押圧され、中間部においてクラッチプレートおよびク
ラッチディスクを軸方向に押圧する。クラッチ解放状態
では押圧力伝達プレートの内周側側面に接合されたガイ
ド部66が潤滑油をクラッチプレートおよびクラッチディ
スクの側方外部に流出させ、クラッチ係合状態では押圧
力伝達プレートの内周部が押し出されてガイド部が潤滑
油をクラッチプレートおよびクラッチディスクの間に流
入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャフト上に設け
られてギヤとシャフトとを係脱させるクラッチ機構を備
え、このクラッチ機構に潤滑油を供給するように構成さ
れた湿式クラッチの潤滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】このような湿式クラッチは自動変速機の
変速段設定用のクラッチ等として従来から良く知られて
いるが、クラッチ機構部分に潤滑油を供給して、クラッ
チフェーシング部の摩耗防止および冷却が必要とされ
る。このため、従来においてはこのような摩耗防止およ
び冷却のため必要とされる潤滑油を常時供給するように
構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラッ
チ機構部分に潤滑油の供給が特に必要とされるのはクラ
ッチ係合時のようにクラッチに滑りが発生するときであ
り、クラッチが完全に係合した状態もしくは完全に解放
した状態においては潤滑油はあまり必要とされない。そ
れどころかクラッチ部への潤滑油の供給が過剰となる
と、例えばクラッチ解放状態で相対回転するクラッチプ
レートとクラッチディスクとの間に潤滑油が溜まってク
ラッチ回転に対する回転抵抗となり動力伝達効率を低下
させるという問題がある。
【0004】なお、特開平4−19426号公報には、
クラッチ潤滑油供給油路内に2ウェイチェック弁を配設
し、クラッチの係合および解放過程においてのみ潤滑油
を供給させる構成が開示されている。このような構成に
よれば、上述した問題に対処できるが、この構成では、
2ウェイチェック弁の作動圧力の設定が難しく、また、
潤滑油路内このようなチェック弁を配設する必要がある
ため潤滑油供給部の構成が複雑化してコストアップに繋
がるという問題がある。
【0005】本発明は上記の問題に鑑みたもので、クラ
ッチの係合および解放時に必要な潤滑油をクラッチ機構
に供給するとともに、クラッチ解放状態においてはクラ
ッチ部への潤滑油供給量を少なくして、クラッチプレー
トとクラッチディスクの相対回転に対する回転抵抗を低
下させることができるような構成の湿式クラッチの潤滑
構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、シャフト上に設けられてギヤと
シャフトとの係脱を行うクラッチ機構が、シャフトに結
合配設されたクラッチドラムと、クラッチドラム内に軸
方向に重なって配設されたクラッチプレートおよびクラ
ッチディスクと、これらクラッチプレートおよびクラッ
チディスクを軸方向に押圧して互いに係合させるクラッ
チピストンとを有して構成され、シャフトに形成された
潤滑油供給孔からクラッチドラム内に潤滑油が供給され
るように構成される。そして、クラッチドラム内におい
て、クラッチピストンが内周側に配設されるとともにク
ラッチプレートおよびクラッチディスクが外周側に配設
され、クラッチピストンの押力をクラッチプレートおよ
びクラッチディスクに伝達する押圧力伝達プレートがク
ラッチドラム内に配設される。
【0007】この押圧力伝達プレートは外周端部におい
てクラッチドラム内周に係止されるとともに内周部にお
いてクラッチピストンに押圧され、中間部においてクラ
ッチピストンの押圧力を倍力して用いてクラッチプレー
トおよびクラッチディスクを軸方向に押圧するように構
成されており、この押圧力伝達プレートの内周側側面
に、シャフトの潤滑油供給孔を通ってクラッチドラム内
に供給される潤滑油の流れをガイドするガイド部が設け
られる。そして、クラッチピストンが戻されて押圧力伝
達プレートの内周部が戻された位置にあるときに、この
ガイド部は潤滑油をクラッチプレートおよびクラッチデ
ィスクの側方外部に流出させ、クラッチピストンにより
押されて押圧力伝達プレートの内周部が押し出された位
置にあるときに、ガイド部は潤滑油をクラッチプレート
およびクラッチディスクの間に流入させる。
【0008】このような構成の湿式クラッチを用いれ
ば、クラッチピストンが戻されてクラッチが解放した状
態のときには、押圧力伝達プレートの内周部が戻された
位置にあり、シャフトの潤滑油供給孔からクラッチドラ
ム内に供給された潤滑油は、ガイド部に案内されてクラ
ッチプレートおよびクラッチディスクの側方外部に流出
する。これにより、クラッチプレートおよびクラッチデ
ィスクの間に溜まる潤滑油量が少なくなり、クラッチ解
放状態での両プレートの相対回転に対する回転抵抗(ド
ラグトルクにより生じる回転抵抗)が小さくなって動力
伝達効率が向上する。一方、クラッチピストンが押し出
されて押圧力伝達プレートの内周部が押し出されると、
クラッチピストンの押圧力が倍力されてクラッチプレー
トおよびクラッチディスクを軸方向に押圧し、両プレー
トが係合される。このようにクラッチが係合されると
き、押圧力伝達プレートの内周部が押し出されてその側
面のガイド部により潤滑油がクラッチプレートおよびク
ラッチディスクの間に流入する。この結果、クラッチ係
合時においては両プレート間に十分な潤滑油供給を行わ
せることができ、クラッチの潤滑および冷却が効果的に
行われる。なお、本発明の湿式クラッチでは押圧力伝達
プレートを用いてクラッチピストンの押圧力を倍力して
伝達するように構成されているため、クラッチピストン
のストローク量は大きく、それだけ押圧力伝達プレート
の内周部の移動量が大きい。このため、ガイド部材によ
る潤滑油の供給方向の切換を確実に行わせることができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明に係る潤滑構
造を備えた湿式クラッチにより変速作動が行われるよう
になった自動変速機を図2に示している。変速機10は
エンジン1の側端面に結合されて配設されており、変速
機ハウジング15がエンジンフライホイールハウジング
に接合され、エンジン1の出力軸1aとトルクコンバー
タ5とが接続されている。このため、エンジン1の出力
はトルクコンバータ5を介して変速機入力軸11に伝達
される。変速機ハウジング15内において、変速機入力
軸11および変速機カウンタ軸12が互いに平行に且つ
それぞれ回転自在に配設され、これら両軸11,12の
間に変速機構20が配設されている。
【0010】変速機構20は、互いに噛合するLOW用
ギヤ組21a,21bと、2速用ギヤ組22a,22b
と、3速用ギヤ組23a,23bと、4速用ギヤ組24
a,24bと、リバース用ギヤ組25a,25bとを有
する。但し、リバース用ギヤ組は回転方向を逆転させる
ためのリバースアイドラギヤ(図示せず)を介して互い
に噛合する。これら各ギヤ組におけるドライブ側ギヤ2
1a,22a,23a,24a,25aが変速機入力軸
11の上に配設され、ドリブン側ギヤ21b,22b,
23b,24b,25bが変速機カウンタ軸12の上に
配設されている。また、これらギヤのうち、LOW用ド
ライブギヤ21a,2速用ドライブギヤ22a,3速用
ドリブンギヤ23b,4速用ドライブギヤ24aおよび
リバース用ドリブンギヤ25bが変速機入力軸11もし
くは変速機カウンタ軸12上に回転時自在に配設され、
残りのギヤがこれらいずれかの軸に固設されている。
【0011】上記のようにいずれかの軸上に回転自在に
配設された各ギヤには、それぞれ油圧クラッチ31〜3
5が配設されている。これら5個の油圧クラッチ31〜
35を選択的に作動させることにより、上記回転自在に
配設されたギヤのいずれかをそれが配設されている軸と
一体に結合させ、このギヤを有するギヤ組に基づく動力
伝達がなされる。このように油圧クラッチ31〜35を
選択的に作動させることにより、変速機入力軸11に伝
達されたエンジン動力は、作動された油圧クラッチに対
応するギヤ組による動力伝達が行われて変速カウンタ軸
12に伝達される。変速機カウンタ軸12には出力ドラ
イブギヤ16aが固設されており、出力ドライブギヤ1
6aは変速機出力軸17に固設された出力ドリブンギヤ
16bと噛合している。このため、変速機カウンタ軸1
2に伝達されたエンジン動力は、これら出力ギヤ組16
a,16bを介して変速機出力軸17に伝達され、次い
で、ドライブシャフト18を介して駆動輪側に伝達され
る。
【0012】上記の構成の変速機10における油圧クラ
ッチ31〜35に本発明に係る潤滑構造を用いることが
可能であり、ここでは3速用油圧クラッチ33を例にし
てこの潤滑構造を説明する。この油圧クラッチ33を拡
大するとともに断面して図1および図3に示すが、図1
は油圧クラッチ33が解放された状態を示し、図3は油
圧クラッチ33が係合された状態を示す。
【0013】この油圧クラッチ33は変速機カウンタ軸
12に固定されたクラッチドラム51を有する。クラッ
チドラム51は内周側内部にクラッチ油室51aを有
し、このクラッチ油室51a内にクラッチピストン52
が軸方向に移動自在に嵌入されている。クラッチピスト
ン52に対向して押圧力伝達プレート60が配設されて
おり、この押圧力伝達プレート60の内周部61bを挟
んでリターンスプリング53が配設されている。このリ
ターンスプリング53はリテーニングリング54aによ
り右方向への移動が拘束された受止プレート54に保持
され、クラッチピストン52および押圧力伝達プレート
60の内周部61bを左方に押圧する。
【0014】押圧力伝達プレート60は、図4から分か
るように、若干円錐形状をした中空円盤状のダイヤフラ
ムプレート61の内周側に複数の切り欠き部62を形成
するとともに、このように切り欠き部62が設けられた
内周部の側面(図1における右側面)に複数のガイドプ
レート65を接合して構成されている。各ガイドプレー
ト65の外周側は右側に折り曲げられてガイド部66が
形成されている。ダイヤフラムプレート61は弾性を有
する板材から作られており、自然状態(外力が作用しな
い状態)で図1に示すように若干円錐形状となるように
形成されており、内周部61bがクラッチピストン52
により押圧されると、図3に示すように弾性変形可能で
ある。
【0015】押圧力伝達プレート60の外周端部61a
はクラッチドラム51の内周面に係止されている。ま
た、このプレート60の中間部61cが対向する位置に
プレッシャプレート55を挟み、軸方向に交互に重なっ
て複数のクラッチプレート56およびクラッチディスク
57が配設されており、これらがエンドプレート58に
より塞がれるとともにリテーニングリング59により係
止保持され、クラッチドラム51内に位置している。こ
のとき、クラッチプレート56は外周側においてクラッ
チドラム51に係止されており、クラッチプレート56
は、軸方向に移動可能であるがクラッチドラム51と一
体回転するように構成されている。また、クラッチディ
スク57は内周側において、3速用ドリブンギヤ23b
と一体に形成されたクラッチスプライン部23cとスプ
ライン係合されており、クラッチディスク57は、軸方
向に移動可能であるが3速用ドリブンギヤ23bと一体
回転するように構成されている。
【0016】変速機カウンタ軸12には、潤滑油供給路
12aおよびクラッチ作動油供給路12bが設けられて
おり、これら供給路からそれぞれ潤滑油およびクラッチ
作動油が供給される。クラッチ作動油供給路12bはク
ラッチドラム51に形成された第1通路51bを介して
クラッチ油室51aに繋がる。このため、クラッチ油室
51aにクラッチ作動油が供給されるとこの油圧力によ
りクラッチピストン52は図1において右方に押圧さ
れ、押圧力伝達プレート60の内周部61bを左方向に
押し出す。ここで押圧力伝達プレート60の外周端部6
1aはクラッチドラム51の内周に係止されているた
め、クラッチドラム51は外周端部61aが軸方向に固
定された状態で内周部61bが図1における左方向に押
し出されるように弾性変形する。
【0017】この結果、図3に示すように、押圧力伝達
プレート60の中間部61cがプレッシャプレート55
を介してクラッチプレート56およびクラッチディスク
57をエンドプレート58に押しつける。この結果、両
プレート56,57間での摩擦力により両プレート5
6,57が係合され、3速用ドリブンギヤ23bがクラ
ッチドラム51と一体回転し、3速用ギヤ組23a,2
3bによる動力伝達が行われ、3速段が設定される。こ
のとき、押圧力伝達プレート60はてこの作用によりク
ラッチピストン52の押圧力を倍力して中間部61cに
伝達し、このように倍力された押圧力によりクラッチプ
レート56およびクラッチディスク57をエンドプレー
ト58に押しつける。
【0018】以上のように構成された3速用油圧クラッ
チ33において、クラッチが解放された状態、すなわ
ち、クラッチ油室51aにクラッチ作動油圧が作用して
いない状態では、図1に示すように押圧力伝達プレート
60の内周部61bが左方に位置する状態となり、クラ
ッチピストン52が左側に戻された状態となる。このた
め、押圧力伝達プレート60の内周側側面に接合された
ガイドプレート65も左方に位置して、ガイド部66の
先端と3速用ドリブンギヤ23bのクラッチスプライン
部23cとの間に軸方向の間隔が生じる。この状態で潤
滑油供給路12aから第2通路52cを通ってクラッチ
ドラム51内に供給された潤滑油は、図1において矢印
Aで示すように、この軸方向の間隔を通ってクラッチプ
レート56およびクラッチディスク57の左側外方に流
出し、クラッチドラム51の外周の開孔51dから外部
に排出される。このため、クラッチプレート56および
クラッチディスク57の間に流入する潤滑油量が少なく
なり、両プレート56,57の相対回転に対するドラグ
抵抗(回転抵抗)が小さくなる。このため、クラッチ解
放状態における駆動ロスが小さくなり、動力伝達効率が
向上する。
【0019】一方、3速用油圧クラッチ33が係合され
た状態、すなわち、クラッチ油室51aにクラッチ作動
油圧が作用した状態では、図3に示すように押圧力伝達
プレート60の内周部61bがクラッチピストン52に
押されて左方に位置する状態となる。このため、押圧力
伝達プレート60の内周側側面に接合されたガイドプレ
ート65のガイド部66の先端が、3速用ドリブンギヤ
23bのクラッチスプライン部23cの内周側に入り込
む。この状態で潤滑油供給路12aからクラッチドラム
51内に供給された潤滑油は、図1で矢印Aで示す油の
流れが抑えられ、ガイド部66によりクラッチスプライ
ン部23cの内周側に案内され、クラッチスプライン部
23cに形成された複数の開孔25dを通ってクラッチ
プレート56およびクラッチディスク57の間に流入す
る。このため、クラッチ係合時にはクラッチプレート5
6およびクラッチディスク57の間に十分な潤滑油が供
給され、この部分の潤滑および冷却が効果的に行われ
る。
【0020】図5に、上記例とは異なる形状の押圧力伝
達プレート60′を示している。この押圧力伝達プレー
ト60′も弾性板材から作られた若干円錐形状をした中
空円盤状のダイヤフラムプレート61′の内周側に複数
の切り欠き部62′を形成するとともに、このように切
り欠き部62′が設けられた内周部の側面(図1におけ
る右側面)に複数のガイドプレート65′を接合して構
成されている。この押圧力伝達プレート60′では、切
り欠き部62′が大きく形成されており、これにより、
クラッチ解放時および係合時におけるクラッチプレート
とクラッチディスクの間に流入させる潤滑油量配分を適
切に調整している。同様に、各ガイドプレート65′の
外周側に形成されたガイド部66′の形状も異なり、こ
の形状によっても潤滑油量配分を調整している。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クラッチピストンが戻されてクラッチが解放した状態の
ときには、押圧力伝達プレートの内周部が戻された位置
にあり、シャフトの潤滑油供給孔からクラッチドラム内
に供給された潤滑油は、ガイド部に案内されてクラッチ
プレートおよびクラッチディスクの側方外部に流出する
ので、クラッチプレートおよびクラッチディスクの間に
溜まる潤滑油量が少なくなり、クラッチ解放状態での両
プレートの相対回転に対する回転抵抗(ドラグトルクに
より生じる回転抵抗)を小さくして動力伝達効率を向上
させることができる。一方、クラッチピストンが押し出
されて押圧力伝達プレートの内周部が押し出されると、
クラッチピストンの押圧力が倍力されてクラッチプレー
トおよびクラッチディスクを軸方向に押圧し、両プレー
トが係合されるが、このようにクラッチが係合されると
き、押圧力伝達プレートの内周部が押し出されてその側
面のガイド部により潤滑油がクラッチプレートおよびク
ラッチディスクの間に流入するので、クラッチ係合時に
おいて両プレート間に十分な潤滑油供給を行わせること
ができ、クラッチの潤滑および冷却を効果的に行わせる
ことができる。なお、本発明の湿式クラッチでは押圧力
伝達プレートを用いてクラッチピストンの押圧力を倍力
して伝達するように構成されているため、クラッチピス
トンのストローク量は大きく、それだけ押圧力伝達プレ
ートの内周部の移動量が大きい。このため、ガイド部材
による潤滑油の供給方向の切換を確実に行わせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る潤滑構造を有した湿式クラッチ構
造をクラッチ解放状態で示す断面図である。
【図2】上記湿式クラッチにより変速作動がおこなれる
ようになった自動変速機の構造を示す断面図である。
【図3】本発明に係る潤滑構造を有した湿式クラッチ構
造をクラッチ係合状態で示す断面図である。
【図4】上記湿式クラッチを構成する押圧力伝達プレー
トを示す正面図である。
【図5】上記湿式クラッチを構成する押圧力伝達プレー
トの異なる例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 自動変速機 12 変速機カウンタ軸(シャフト) 33 3速用油圧クラッチ(クラッチ機構) 51 クラッチドラム 52 クラッチピストン 56 クラッチプレート 57 クラッチディスク 60 押圧力伝達プレート 65 ガイドプレート 66 ガイド部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト上に回転自在に配設されたギヤ
    とシャフトとを係脱させるクラッチ機構が、前記シャフ
    トに結合配設されたクラッチドラムと、前記クラッチド
    ラム内に軸方向に重なって配設されたクラッチプレート
    およびクラッチディスクと、前記クラッチプレートおよ
    び前記クラッチディスクを軸方向に押圧して互いに係合
    させるクラッチピストンとからなり、 前記クラッチドラム内において、前記クラッチピストン
    が内周側に配設されるとともに前記クラッチプレートお
    よびクラッチディスクが外周側に配設され、前記クラッ
    チピストンの押力を前記クラッチプレートおよびクラッ
    チディスクに伝達する押圧力伝達プレートが前記クラッ
    チドラム内に配設され、 前記押圧力伝達プレートは外周端部において前記クラッ
    チドラム内周に係止され、内周部が前記クラッチピスト
    ンに押圧されて押し出されたときに中間部において前記
    クラッチプレートおよびクラッチディスクを軸方向に押
    圧するように構成されており、 前記押圧力伝達プレートの内周側側面に、前記シャフト
    を通って前記クラッチドラム内に供給される潤滑油の流
    れをガイドするガイド部が設けられ、前記押圧力伝達プ
    レートの内周部が戻された位置にあるときに前記ガイド
    部は前記潤滑油を前記クラッチプレートおよびクラッチ
    ディスクの側方外部に流出させ、前記押圧力伝達プレー
    トの内周部が押し出された位置にあるときに前記ガイド
    部は前記潤滑油を前記クラッチプレートおよびクラッチ
    ディスクの間に流入させるように構成されていることを
    特徴とする湿式クラッチの潤滑構造。
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