JP2001098551A - H型鋼に対する通路架設用金具 - Google Patents

H型鋼に対する通路架設用金具

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JP2001098551A
JP2001098551A JP27840099A JP27840099A JP2001098551A JP 2001098551 A JP2001098551 A JP 2001098551A JP 27840099 A JP27840099 A JP 27840099A JP 27840099 A JP27840099 A JP 27840099A JP 2001098551 A JP2001098551 A JP 2001098551A
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弘 小川
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KANCHI SOGO GIJUTSU KENKYUSHO
KANCHI SOGO GIJUTSU KENKYUSHO KK
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KANCHI SOGO GIJUTSU KENKYUSHO
KANCHI SOGO GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】H型鋼の上に通路を架設するための金具を提供
することにある。 【解決手段】金具1は、本体2、本体の一端から垂直上
方に延びる支柱11、支柱11と反対側の端部に固定さ
れた固定連結片17、及び支柱11と固定連結片17と
の間で本体2に沿って移動可能な可動連結片27より形
成される。H型鋼37の一対の壁材39を、固定連結片
17及び可動連結片27のプレート18,28によって
挟持した状態で、金具1がH型鋼37に対して固定され
る。H型鋼37に取り付けられた複数の金具1の本体2
の上部に、通路用の板材が架設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木作業現場等に
おいて使用されるH型鋼の溝の上方に通路を架設するた
めの金具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築又は土木作業現場では、
作業者の往来を容易にするための仮設通路が設置され
る。特に、立坑において、土留め矢板に隣接して設置さ
れたH型鋼製の腹起こしは幅が狭いため、その上の歩行
が困難であり、また、足を滑らせる可能性もあるため、
作業者が仮設通路を設けずに往来することには危険を伴
う。そこで、立坑内の鉄骨間に足場板を架け渡したり、
又はH型鋼に直接通路を溶接したりして、通路を設けて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、H型鋼
に直接溶接する通路に関しては、一度H型鋼に取り付け
ると、取り外しが面倒であるという問題があった。
【0004】本発明は以上のような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、一本のH型鋼の溝の上方
に通路を架設するための金具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、長手方向に延びる板材
と、その板材の両面に溝を形成するように板材の両側縁
に結合された一対の壁材とからなるH型鋼に沿って、そ
のH型鋼の一方の溝の上方に通路を架設するために使用
される金具を提供する。その金具は棒状の本体と、その
本体に固定され、本体をH型鋼の一方の壁材に固着する
ための固定連結片と、前記固定連結片との間の間隔を調
整し得るように前記本体に沿って移動可能に装着され、
本体をH型鋼の他方の壁材に固着するための可動連結片
と、前記本体に装着される支柱とを備えている。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の金具において、前記支柱は前記固定連結片の反対側
において本体に装着され、可動連結片は固定連結片と支
柱との間で移動可能である。
【0007】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の金具において、前記H型鋼は土留め矢板に沿って配
置される腹起こしに使用する。請求項4に記載の発明で
は、請求項1に記載の金具において、前記本体は角パイ
プからなる。
【0008】請求項5に記載の発明では、請求項1に記
載の金具において、前記固定連結片及び可動連結片はそ
れぞれ本体に挿通されるリングと、そのリングから一方
向に延びるプレートとを備え、前記固定連結片はそのリ
ングにおいてピンにより前記本体に固定されている。
【0009】請求項6に記載の発明では、請求項1に記
載の金具において、前記支柱が、本体に沿って重ね合わ
される不使用位置と、本体から起立する使用位置とに切
換配置可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を金具に具体化した
第1実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。同じ部
材は、同じ番号で示す。
【0011】図2に示すように、本実施形態の金具1
は、長手方向に延びる金具の本体2、支柱11、固定連
結片17、及び可動連結片27から成る。これらは鉄鋼
により形成され、全体がメッキされる。
【0012】本体2は角パイプから成り、本体2の孔4
は本体2の全長にわたって延びるとともに、四角形の断
面を有する。本体2の前端において、その上面5には、
中空の円筒形の支持部材7が、上面5から垂直に起立す
るように、本体2に対して一体的に取り付けられる。支
持部材7の内部には円筒形の凹所8が設けられ、その凹
所8には、上端を丸めた板状の軸受部材9が配置されて
いる。軸受部材9は、本体2の上面5から垂直に起立す
るように、本体2に対して一体的に取り付けられる。軸
受部材9はその中央に、上下に延びる細長いスリット1
0を有する。
【0013】支柱11は、長手方向に延びる円筒形の支
柱本体12を有する。本体12と支持部材7とは、同じ
直径を有する丸パイプから形成される。本体12の基端
の内部には円筒形の凹所13が設けられ、凹所13から
は、支持部材7及び本体12の内径よりも小さい幅を有
する板状の脚部14が、本体12と同軸方向に突出され
ている。軸受部材9のスリット10にはボルト15が挿
通され、そのボルト15は脚部14を貫通した後、ナッ
ト(図示しない)で留められる。ボルト15がスリット
10に沿って上下に移動可能なように、且つ、本体11
がボルト15を中心に回動可能なように、適当な遊びを
有した状態で、支柱11は軸受部材9と連結される。支
柱本体12の先端には、手摺りや親綱ロープ36(図
6)を架設するためのリング状の係止部16が設けら
れ、該係止部16は、環状のアイボルトを支柱本体12
に螺着することにより形成される。
【0014】金具1の本体2には、同じ形状及び大きさ
を有する、固定連結片17及び可動連結片27が取り付
けられる。図2及び図4に示すように、固定連結片17
及び可動連結片27は、逆T字形をなす板状のプレート
18,28と、四角形状のリング23,33とをそれぞ
れ備える。リング23,33は、本体2の角パイプの外
寸よりも大きい内寸を有する角パイプにより形成されて
いる。
【0015】図4に示すように、可動連結片27のプレ
ート28の幅狭部29の上部中央には、リング33の外
寸と対応するように四角形状に切り取られた切欠部32
が設けられ、該切欠部32において、プレート28とリ
ング33とが連結される。図2に示すように、固定連結
片17も同様に、プレート18の幅狭部19の上部中央
にリング23の外寸と対応する四角形状の切欠部22を
有し、該切欠部22において、プレート18とリング2
3とが連結される。
【0016】プレート18,28は、リング23,33
を介して金具1の本体2に装着された時、その本体2か
ら垂直に下方に向かって延びる。プレート18,28
は、それぞれの幅広部20,30において、底辺から同
じ高さに設けられた二つの穴21,31をそれぞれ有す
る。各プレート18,28の二つの穴21,31の大き
さ及び間隔は、図1に示すH型鋼37の壁材39の側面
に設けられた、隣接する二つの穴40の大きさ及び間隔
とほぼ同じに設定されている。
【0017】金具1を製作する際には、固定連結片17
よりも可動連結片27が先に、本体2に取り付けられ
る。図2及び図4に示すように、可動連結片27のリン
グ33には、四角形の断面を有する孔35が備えられ、
リング33は、該孔35を介して、本体2の支持部材7
の存在する端部とは反対側の端部から、本体2に挿通さ
れる。
【0018】同様に、固定連結片17のリング23に
も、四角形の断面を有する孔25が設けられ、該孔25
を介してリング23が本体2に挿通される。リング23
の側壁24にはピン用の穴(図示しない)が設けられて
おり、可動連結片27を本体2に挿通した後、固定連結
片17はピン26により、前後に移動しないよう本体2
に固定される。リング23の側壁24にはピン26を止
めるための穴(図示しない)が存在するため、図3に示
すように、リング23に対するプレート18の取付位置
は、側壁24の中心から側方に(図3では、右寄り)偏
位している。
【0019】可動連結片27は、固定連結片17と異な
り、側壁34において本体2に対してピン等で固定され
ないため、支持部材7と固定連結片17との間を、本体
2に沿って移動させることができる。
【0020】次に、上記のように構成した金具1をH形
鋼37に取り付ける場合について説明する。図2又は図
3に示すように、支柱11を本体2に沿って重ね合わせ
た不使用位置に配置した状態で、複数個の金具1を建築
又は土木作業現場に搬入する。図1に示すように、H型
鋼37は、長手方向に延びる板材38と、その板材38
の上下の両面に溝を形成するように板材38の両側縁に
結合された一対の壁材39とから成る。
【0021】まず、固定連結片17と可動連結片27と
の間隔を十分に大きく広げて、固定連結片17及び可動
連結片27のプレート18,28をH型鋼37の一対の
壁材39の外側に配置する。作業者は、固定連結片17
のプレート18を手で押してH型鋼37の一方の壁材3
9の外面に接触させると同時に、プレート18の二つの
穴21を、壁材39の二つの穴40に一致させる。プレ
ート18の外側から穴21及び壁材39の穴40にボル
トを通し、固定連結片17のプレート18をH型鋼37
の壁材39に締着させる。
【0022】次に、可動連結片27を本体2に沿って、
固定連結片17及びH型鋼37の壁材39へ向かって移
動させ、プレート28を壁材39の外面に接触させ、か
つプレート28の二つの穴31を、壁材39の二つの穴
40に一致させる。固定連結片17と同様に、プレート
28の外側から、穴31及び壁材39の穴40にボルト
を通し、可動連結片27のプレート28を壁材39に締
着させる。
【0023】このようにして、H型鋼37の一対の壁材
39の間の幅に合わせて、可動連結片27を本体2に沿
って移動させ、固定連結片17及び可動連結片27の互
いに対峙するプレート18,28の面によって、H型鋼
37の一対の壁材39を外側から挟持することができ
る。
【0024】続いて、H型鋼37に取り付けた金具1の
支柱11を不使用位置から使用位置へと切り換える。そ
の手順を図5(a)〜(d)に従って説明する。図5
(a)において、支柱11は、不使用位置に配置されて
いる。この状態から、支柱11を支持部材7に対してほ
ぼ垂直に保持したまま、図5(a)に矢印で示すよう
に、スリット10に沿って、支柱11を上方へ移動させ
る。この時、支柱本体12のボルト15は、軸受部材9
のスリット10に沿って、スリット10の上端に当接す
るまで移動する(図5(b))。更に、図5(b)に矢
印で示すように、ボルト15を中心に支柱11を反時計
方向へほぼ90度回動させる。そして、図5(c)に示
すように、支柱本体12及び脚部14と、支持部材7と
が、同一直線上に並ぶ位置に、支柱11を配置する。次
に、図5(c)において矢印で示すように、支柱11を
下降させると、ボルト15がスリット10に沿って下方
へ移動する。すると、脚部14及びボルト15が支持部
材7の凹所8に進入し、他方、軸受部材9が支柱本体1
2の凹所13に進入し、図5(d)に示すように、支柱
11の下端と支持部材7の上端とが接触して、支柱11
は使用位置に配置される。支柱11が軸受部材9及びボ
ルト15により、支柱11の内部で支持され、しかも脚
部14が支持部材7の内部に進入しているため、使用位
置にある支柱11は、横方向に力を加えても、容易に倒
れることはない。
【0025】上述の手順を繰り返して、図6に示すよう
に、複数の金具1が、所定の間隔を隔てて、一本のH型
鋼37の上に取り付けられる。次に、図6に示すよう
に、金具1の本体2の上面5に、通路を形成するための
板材41を掛け渡す。板材41はワイヤ(図示しない)
等によってH型鋼37に固定される。H型鋼37の長手
方向に沿って、H型鋼37のほぼ全長を覆うように複数
の板材41を隣接させて取り付けると、作業者は、H型
鋼37の壁材39の上縁部を歩行しなくても、板材41
の上を安全かつ迅速に移動することができる。また、各
支柱11の係止部16に親綱ロープ36を挿通し、親綱
ロープ36と作業者の腰に装着した安全帯とを結合させ
ることにより、板材41の上を歩行する時の安全性を一
層向上することができる。
【0026】本実施形態の金具1は、特に土留め矢板4
2に沿って配置される腹起こし用のH型鋼37に取り付
けるのに適している(図7)。土留め矢板42は、土砂
がくずれ落ちるのを防ぐため地面に対して垂直に立設さ
れる波形状のフェンスであり、同一形状の複数の板ユニ
ット43が組み合わされたものである。図1に示したよ
うに、腹起こしに使用するH型鋼37には、予めH型鋼
37の壁材39の側面にボルトを通すための穴40が設
けられており、該穴40を利用して金具1をH型鋼37
に対して強固に取り付けることができる。
【0027】図7に示すように、H型鋼37は、その壁
材39が土留め矢板42とほぼ平行に並ぶように配置さ
れる。土留め矢板42は、H型鋼37の壁材39に隣接
する隣接部44と、壁材39から離間した離間部45と
を有する。離間部45と壁材39との間には間隙46が
存在するため、金具1を離間部45と隣り合うH型鋼3
7の壁材39の部分に取り付けると、取付が容易であ
り、また、一定間隔に金具1を配置することができる。
【0028】従って、本実施形態の金具1は、以下に示
す効果を有する。 ・一本のH型鋼37の上部に通路を設けることができる
ので、スペースを取らず、組立作業の邪魔にならない。
また、作業者は、H型鋼37の上縁部を歩行することな
く、板材41の上を安全かつ迅速に歩行することができ
る。 ・一般的な丸パイプ、角パイプ、及び鋼板等を利用して
金具1を製造することができるため、製造が容易であ
る。 ・本体2及び支柱本体12に中空の角パイプ及び丸パイ
プを使用しているため、軽量であり、金具1の持ち運
び、金具1のH型鋼37への取り付け・取外しを一人で
行うことができる。 ・本体2に角パイプを使用しているため、その上に載置
された板材41が安定する。 ・金具本体2、支柱11、固定連結片17、及び可動連
結片27が一体的に組み付けられているため、作業中に
これらの部材が分離することがなく、取扱いに便利であ
る。 ・支柱11を使用位置と不使用位置に切り換えることが
できるので、スペースを取らずに金具1を収納すること
ができる。 ・複数の支柱11の間に、親綱ロープ36を架設するこ
とができるので、板材41の上の歩行に際して安全性が
一層確保される。 ・可動連結片27のリング33が本体2に移動可能に挿
通され、H型鋼37の一対の壁材39の幅に合わせて固
定連結片17と可動連結片27との間隔を調節すること
ができるので、種々の大きさのH型鋼37に対応可能で
ある。 ・固定連結片17及び可動連結片27のプレート18,
28に穴21,31が設けられているため、H型鋼37
の穴40との位置を合わせてボルト及びナットで締め付
ければ、金具1を簡単かつ強固にH型鋼37に取り付け
ることができる。 ・固定連結片17と可動連結片27とが同一の形状を有
しているので、製造が容易である。
【0029】次に、金具1の第2実施形態について図
8;図9(a)、(b)に従って説明する。本実施形態
の金具1は、第1実施形態の金具1と同様、長手方向に
延びる金具の本体2、支柱11、固定連結片17、及び
可動連結片27から成る。
【0030】本実施形態において、丸パイプから形成さ
れた円筒形の支持部材7の内部には、凹所8が設けられ
る。支持部材7の側面には、互いに向かい合い、上下方
向に延びる細長い二つのスリット48が設けられる。ス
リット48は、同スリット48に沿って移動するボルト
15が支持部材7から外れるのを防ぐため、その両端が
閉じられている。また、支持部材7には、2つのスリッ
ト48からほぼ90度離間した位置において、支持部材
7の上端から下方へ向かって延びる細長いスリット47
が形成される。
【0031】支柱11は、長手方向に伸びる円筒形の支
柱本体12を有し、本体12は、支持部材7よりも直径
の小さい丸パイプから形成される。支柱本体12の基端
部からは、板状の脚部14が、本体12と同軸方向に突
出している。脚部14はその中央に、脚部14の長手方
向に伸びるスリット49を有する。支持部材7の二つの
スリット48及び脚部14のスリット49にはボルト1
5が挿通される。ボルト15はナットに(図示しない)
よって留められ、スリット48に沿って上下方向に移動
可能である。
【0032】支柱本体12の先端には、二つのL字形の
係止部16が互いに向かい合うように設けられる。係止
部16は、支柱本体12の先端に取り付けられ、支柱本
体12の長手方向の軸と平行に伸びる第1部分16a
と、第1部分16aからほぼ直角に屈曲した第2部分1
6bとから成る。二つの係止部16の第1部分16aと
第2部分16bによって形成される二つの平面は互いに
平行に延び、支柱11の軸線の両側に位置する。従っ
て、2つの第1部分16aの間には、一定間隔Gが形成
される。
【0033】本実施形態の金具1は、第1実施形態の金
具1と同様に、図8に実線で示すとともに、図9(a)
に示した不使用位置と、図9(b)に示した使用位置と
の間で、移動可能である。図9(a)に示すように、支
柱11が不使用位置にある場合、その脚部14はスリッ
ト47に進入し、スリット47の下端において支持され
ている。この状態から、図5の(a)〜(d)とほぼ同
様の手順で支柱11をボルト15を中心に時計方向にほ
ぼ90度回動させると、脚部14はスリット47から抜
け出た後、支持部材7の凹所8に進入する。金具本体2
の上壁には、脚部14が金具本体2の中に進入できるよ
うに、支持部材7の下方において孔51が設けられてい
る。従って、支柱11の回動後、その支柱11を支持部
材7内において金具本体2に向かって下方へ移動させる
と、脚部14が孔51を通って金具本体2に進入し、そ
の脚部14の先端が金具本体2の底壁上面に当接する。
この支柱11の移動中において、ボルト15はスリット
48に沿って下方へ移動する。また、支柱本体12の直
径が支持部材7の直径よりも小さいため、図9(b)に
示した使用位置では、支柱11の基端部が支持部材7の
凹所8に収容される。従って、脚部14の先端が金具本
体2に当接し、かつ支柱11の基端部が凹所8に収容さ
れることにより、支柱11は安定に留められる。このと
き支柱11は支持部材7により側方からも支持されてい
るため、使用位置にある支柱11に、横方向に力を加え
ても、容易に倒れることはない。
【0034】なお、第2実施形態の複数の金具1を、H
形鋼37に取り付け、各金具1の間に親綱ロープ36を
架け渡す場合には、2つの係止部16の第2部分16b
に挟まれた間隔Gに親綱ロープ36を通すことによっ
て、係止部16の中に親綱ロープ36を通過させる。つ
まり、第1実施形態の金具1の係止部16では親綱ロー
プ36の末端を環状のアイボルトの中に通さなければな
らないのに対し、第2実施形態の金具1の係止部16で
は、親綱ロープ36の任意の中間部分を係止部16に取
り付けることができる。
【0035】従って、本実施形態の金具1は以下に示す
効果を有する。 ・支柱11は、支持部材7により側方からも支持されて
いるため、使用位置にある支柱11が容易に倒れること
はない。 ・親綱ロープ36の任意の中間部分を係止部16に取り
付けることができるため、親綱ロープ36を複数の金具
1に容易に架け渡すことができる。
【0036】なお、本実施形態の金具は、以下のように
変更することも可能である。 ・金具1の本体2やリング23,33を丸パイプで形成
したり、支柱11及び支持部材7を角パイプで形成して
もよい。また、本体2、支柱本体12、及び支持部材7
は中空の部材でなくてもよい。 ・金具1を、鉄鋼以外のアルミニウムや他の金属、又は
プラスチックから形成してもよい。 ・金具1の表面に、メッキや錆止め剤を施してもよい。
このようにすることによって、外観を良好にしたり、劣
化を防止したりすることができる。 ・金具1の表面を、赤色、橙色、黄色、黄色と黒のゼブ
ラ柄等のビニールで被覆したり、金具1の表面をこれら
の色のペンキ又はスプレーで塗装してもよい。このよう
にすることによって、作業者の注意を喚起することがで
きる。 ・係止部16を環状又はL字形とする代わりに、鉤状に
形成してもよい。 ・係止部16を設ける位置は、本体12の上端以外に、
本体12の側面でもよい。 ・親綱ロープ36を架設する代わりに、複数の金具1の
支柱11の上端に、金属製の手摺りをH型鋼37に沿っ
て架設してもよい。 ・固定連結片17と可動連結片27とを、別の形状に形
成してもよい。 ・固定連結片17を、接着剤又は溶接により金具1の本
体2に固定してもよい。 ・可動連結片27を、本体2に着脱できるように構成し
てもよい。 ・プレート18,28は、逆T字形以外の任意の形状に
してもよい。 ・前記実施形態では、金具1をH型鋼37に取り付けて
から、支柱11を不使用位置から使用位置へと切り換え
たが、支柱11を不使用位置から使用位置へと切り換え
た後で、金具1をH型鋼37に取り付けるようにしても
よい。また、複数の金具1をH型鋼37に取り付けてか
ら、すべての支柱11をまとめて不使用位置から使用位
置へと切り換えてもよい。 ・前記実施形態では、支柱11を不使用位置から使用位
置へと切り換え可能に形成したが、支柱11を溶接等に
より金具1の本体2に固着させてもよい。
【0037】次に、前記各実施形態から把握できる請求
項に記載した発明以外の技術的思想について、それらの
効果と共に以下に記載する。 (イ)前記請求項1に記載の金具において、固定連結片
17及び可動連結片27が、H型鋼37の壁材39に設
けられた複数の穴40と同一の配列間隔を有する複数個
の穴21,31を備えた金具。このような構成にすれ
ば、ボルトで固定連結片17及び可動連結片27をH型
鋼37の壁材39に容易に固定できる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、金具を
種々の大きさのH型鋼に取り付けることができる。ま
た、支柱を設けたため、その支柱に親綱ロープ等を装着
して、作業者の歩行時の安全性を確保することができ
る。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、可動連結片が金具の本体か
ら脱離するのを防止することができる。請求項3に記載
の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、
金具を腹起こし用のH型鋼に対して、取り付けることが
できる。
【0040】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、金具が軽量となり取扱い易
くなると同時に、金具上に掛け渡す板材を安定して支持
することができる。
【0041】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、固定連結片及び可動連結片
をほぼ同一の部品から形成することができる。請求項6
に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に
加え、金具を使用しない時には、支柱を折りたたんで金
具をコンパクトに収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の金具をH型鋼に取り付
けた状態を示す斜視図。
【図2】支柱が不使用位置に配置された金具を示す斜視
図。
【図3】図2の金具の正面図。
【図4】可動連結片を示す部分拡大側面図。
【図5】(a)、(b)、(c)、(d)は不使用位置
から使用位置へと支柱を移動させる時の手順を示す部分
拡大正面図。
【図6】H型鋼に複数の金具を取り付け、金具の本体上
に板材を配置することによって通路を形成した状態を示
す斜視図。
【図7】土留め矢板に沿って配置されたH型鋼と、H型
鋼に取り付けられた金具との位置関係を示す平面図。
【図8】本発明の第2実施形態の金具を示す斜視図。
【図9】(a)、(b)は、不使用位置及び使用位置に
ある図8の金具を示す部分拡大正断面図。
【符号の説明】
1…金具、2…本体、11…支柱、17…固定連結片、
18…プレート、23…リング、26…ピン、27…可
動連結片、28…プレート、33…リング、37…H型
鋼、38…板材、39…壁材、41…板材、42…土留
め矢板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に延びる板材と、その板材の両
    面に溝を形成するように板材の両側縁に結合された一対
    の壁材とからなるH型鋼に沿って、そのH型鋼の一方の
    溝の上方に通路を架設するために使用される金具であっ
    て、 棒状の本体と、 その本体に固定され、本体をH型鋼の一方の壁材に固着
    するための固定連結片と、 前記固定連結片との間の間隔を調整し得るように前記本
    体に沿って移動可能に装着され、本体をH型鋼の他方の
    壁材に固着するための可動連結片と、 前記本体に装着される支柱とを備えた金具。
  2. 【請求項2】 前記支柱は前記固定連結片の反対側にお
    いて本体に装着され、可動連結片は固定連結片と支柱と
    の間で移動可能である請求項1に記載の金具。
  3. 【請求項3】 前記H型鋼は土留め矢板に沿って配置さ
    れる腹起こしに使用する請求項1に記載の金具。
  4. 【請求項4】 前記本体は角パイプからなる請求項1に
    記載の金具。
  5. 【請求項5】 前記固定連結片及び可動連結片はそれぞ
    れ本体に挿通されるリングと、そのリングから一方向に
    延びるプレートとを備え、前記固定連結片はそのリング
    においてピンにより前記本体に固定されている請求項1
    に記載の金具。
  6. 【請求項6】 前記支柱が、本体に沿って重ね合わされ
    る不使用位置と、本体から起立する使用位置とに切換配
    置可能である請求項1に記載の金具。
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