JP2001098375A - 改良冷却impコイル支持体 - Google Patents

改良冷却impコイル支持体

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JP2001098375A JP2000208308A JP2000208308A JP2001098375A JP 2001098375 A JP2001098375 A JP 2001098375A JP 2000208308 A JP2000208308 A JP 2000208308A JP 2000208308 A JP2000208308 A JP 2000208308A JP 2001098375 A JP2001098375 A JP 2001098375A
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ディン ペイジュン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に真空条件において、コイルやヒートシン
クなどのチャンバ要素間の熱伝導性を上昇することによ
り、熱による負荷をより容易に分散させ、なおチャンバ
要素に対して電気的な絶縁性を提供する必要がある。 【解決手段】 本発明は一般に、加熱された部材からの
熱分散を図る、加熱された部材に連結された熱的伝導性
および電気的絶縁性の部材を有する基板処理装置を提供
する。好適実施形態では、本発明は、IMP反応チャン
バ100内の電気的に絶縁されたコイル122の熱伝導
性によって熱分散を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板処理の装置と方
法に関する。特に、基板処理チャンバに熱を分散するた
めの、熱伝導性および電気絶縁性部材を有する装置およ
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サブクオータ・ミクロンのマルチレベル
・メタライズ法は、集積回路(IC)の、次世代超大規
模集積回路(ULSI)のための主用技術を代表する1
つである。回路密度の増加に伴い、バイアス、コンタク
ト、およびその他の特徴が0.25μm以下に縮小する
一方で、誘電層の厚さはほぼ一定に保たれ、その結果、
特徴に対するアスペクト比、すなわち、その高さを幅で
割ったものは増大する。従来の多くの堆積処理で、アス
ペクト比が4:1を越える場合、特に10:1に近い場
合には、構造に充填することが困難である。
【0003】高アスペクト比特徴への堆積を達成するた
め、1つの方法では、イオン化金属プラズマ(IMP)
処理として知られる高圧物理的気相成長法(PVD)を
用いる。一般にIMP処理は、アスペクト比の高い構造
上に、良好な底面被覆率を持った高方向性の堆積を提供
する。図1は、典型的なIMPチャンバ10の概略図で
あり、チャンバ10内には、支持体30によってコイル
22が支持されている。通常、ヘリウムやアルゴンなど
の処理ガスがチャンバに注入され、電源装置12によっ
てターゲット14にバイアスがかけられて、ターゲット
と、基板18を支持している基板支持体16との間に、
処理ガスイオンのプラズマ13が生成される。イオンは
ターゲットに衝撃を与え、ターゲットの物質をスパッタ
する。スパッタされたターゲット物質のいくつかは、基
板方向に向う。第2の電源装置20が、ターゲット14
と基板18の間に置かれたコイル22に電源を供給す
る。コイルはプラズマ濃度を増加させ、コイルと強度を
増したプラズマによって発生した磁場を横切る、スパッ
タされた物質をイオン化する。第3の電源装置24が基
板にバイアスをかけ、スパッタされた物質のイオンを高
い方向性で基板表面に引き付けることによって、基板内
の高アスペクト比の特徴はより上手く充填される。クラ
ンプ・リング26が基板周辺に配置され、基板を正しい
位置に保つ。シールド28がチャンバの側壁とスパッタ
された物質の間に配置され、チャンバ側壁にスパッタさ
れた物質が堆積するのを避ける。シールド28は導電性
があり、通常アルミニウムで作られ、接地されており、
またコイル22は導電性があり電源供給されているの
で、2つの構成要素間の電気絶縁性は、通常、電気絶縁
性支持体30によるのが望ましい。
【0004】図1の典型的な支持体30の詳細が、図2
に示されている。コイル22は、コイルの雌ねじピン3
6と、雄ねじ32を持つシールド28近くのスクリュー
34との組み合わせによって、シールド28に取り付け
られる。処理中、コイルもプラズマ・イオンによってス
パッタされるので、一般にコイルは銅など、ターゲット
と同じ物質から作られる。ピンとスクリューは、通常酸
化アルミニウム(アルミナ)で作られる絶縁性の支持迷
路40によってシールドから隔てられている。アルミナ
の迷路は、電気絶縁性かつ熱遮断性である。支持体30
の内部表面を支持体近くでスパッタされた物質から保護
するため、内部カップ42がコイルと支持迷路の間に置
かれる。内部カップはプラズマ・イオンにさらされるた
め、一般に内部カップもまた、コイルと同じ物質から作
られる。外部カップ44がボルト46a、46bによっ
てシールドに取り付けられ、内部カップの外周の一部を
取り巻いて、支持体30の内部表面に堆積するスパッタ
物質を減少する。外部カップ44は一般にステンレス・
スチールなどの導電性物質から作られる。内部カップ、
支持迷路、およびシールドとコイル間の外部カップとの
アセンブリは、スクリュー34とピン36による位置に
保持される。絶縁性セラミック・キャップ48がスクリ
ュー34を保護し、チャンバ表面とスクリュー34を隔
離する。
【0005】チャンバの発熱性、特にプラズマ発生のた
めに電圧を加えられるコイル内の発熱性は、基板処理お
よび生成される膜に不利な効果をもたらすことが発見さ
れている。熱が、コイルなど構造要素を変形させる原因
となり、それによってプラズマ密度やその形が変化する
可能性がある。温度上昇はまた、コイル温度の変化にと
もなってスパッタ速度が変化する原因ともなりうる。上
昇した温度によって、コイルを過熱することなくコイル
に与えることのできる電力量が、制限される可能性もあ
る。熱は、ヒートシンクに取り付けられた導電性要素全
体に分散され得ることが知られている。しかし、熱をヒ
ートシンクに導く典型的な導電性物質には電気導電性が
あり、コイルや他の電気絶縁性要素の適正に機能する能
力に対して不利に働くことがある。
【0006】さらに熱分散は、真空条件の下では、構造
要素のボルト締めやクランプなどの通常の付属品によっ
て妨害される。真空条件では、隣接する表面の間で熱を
伝達する分子がほとんどない。研磨表面であっても、拡
大すると表面には不規則面が見られる。2つの表面をボ
ルトやクランプで締め合わせると、両表面間の界面をわ
たって熱伝達がおこなわれるのは、直接に接触している
微視的表面に限られ、2表面の非接触部分間は、真空条
件の下では空間を占める分子がないため、熱伝達は妨げ
られる。通常、界面の数が多いほど伝導性に対する抵抗
が増加する。典型的な支持体30はいくつかの表面を持
ち、これにより熱伝達が妨害される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、特に真空
条件において、コイルやヒートシンクなどのチャンバ要
素間の熱伝導性を上昇することにより、熱による負荷を
より容易に分散させ、なおチャンバ要素に対して電気的
な絶縁性を提供する必要が残されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は一般に、過熱さ
れた部材に連結され、過熱された部材からの熱分散を図
る熱伝導性かつ電気絶縁性の部材を有する、基板処理装
置を提供する。本発明の好適実施形態では、IMP反応
チャンバ内の、電気絶縁コイルの熱伝導性により熱分散
が図られる。
【0009】本発明は、1様態においてチャンバ、電気
伝導性部材、および電気伝導性部材を支持する熱伝導性
かつ電気絶縁性支持体を備え、熱伝導性かつ電気絶縁性
支持体が少なくとも90ワット/メートル・ケルビン
(W/m・K)の熱伝導係数値と少なくとも1014キロ
ボルト/ミリメーター(kV/mm)の電気抵抗の指標
である絶縁耐力値を持つ要素からなる、基板処理装置を
提供する。別の様態において、本発明は、チャンバ、チ
ャンバ付近の電気伝導性部材、および電気伝導性部材を
支持する熱伝導性かつ電気絶縁性支持体を備え、支持体
には基本的に窒化アルミニウムと酸化ベリリウムで構成
するグループから選択される要素が含まれる、基板処理
装置を提供する。別の様態において、本発明は、セラミ
ックおよびセラミックに接合された金属伝導体を含む基
板処理装置を提供する。本発明はまた、基板処理チャン
バを冷却する方法も含んでおり、チャンバを提供するス
テップ、チャンバ内の電気伝導性部材を熱伝導性および
電気絶縁性の接合部材によって支持するステップと、電
気伝導性部材からチャンバまでの1つ以上の接合された
支持接続を通る、少なくとも1つの熱流路を提供するス
テップとを備える。別の様態において、本発明は、少な
くとも90W/m・Kの熱伝導係数値と、少なくとも10
14kV/mmの絶縁耐力値を持つ半導体セラミックを含
む、基板処理装置用支持体を提供する。さらに別の様態
では、本発明は、基本的に窒化アルミニウムと酸化ベリ
リウムで構成するグループから選択される、半導体セラ
ミックを含む、基板処理装置用支持体を提供する。
【0010】上に述べられた特徴、利点および本発明の
目的の達成と詳細な理解のため、添付図面に示す実施形
態を参照することにより、上に簡潔にまとめられた本発
明のより具体的な説明が得られる。
【0011】しかしながら添付図面は本発明の典型実施
形態のみを説明するものであり、したがってその範囲を
制限するものとは考えられず、本発明は効果の等しいそ
の他の実施形態を認め得るものである点に注意する。
【0012】
【発明の実施の形態】図3はIMPチャンバ100の略
断面図であり、別のチャンバ要素からコイルなど、電気
伝導性部材の電気的絶縁に利するため、本発明の支持体
が使用されている。IMP VECTRATMチャンバと
して知られる、イオン化金属プラズマ(IMP)処理チ
ャンバは、カリフォルニア、サンタクララのAppli
edMaterials Inc.から入手可能であ
る。IMPチャンバはEndura(登録商標)プラッ
トフォームに統合可能であり、これもAppliedM
aterials Inc.から入手可能である。チャ
ンバ100は側壁101、リッド102、および底部1
03を含む。リッド102には、ターゲット支持プレー
ト104が含まれ、堆積される物質のターゲット105
を支持する。チャンバ100の開口部108は、チャン
バへ基板110を渡し、またチャンバから基板110を
取り出すロボット(図示されない)に対し、通路を提供
する。基板支持体112は基板110を支持し、通常接
地されている。基板支持体はリフト・モータ114上に
備えられ、リフト・モータ114は基板支持体112と
その上に置かれた基板110を上下する。チャンバ内に
はリフト板116がリフト・モータ118に連結されて
備えられ、基板支持体に取り付けられたピン120a、
120bを上下する。これらのピンが基板110を基板
支持体112の表面に対して上げ下げする。基板支持体
112とターゲット105の間にコイル122が備え付
けられ、チャンバに誘導磁場を供給してターゲット−基
板間のプラズマ生成、およびその維持を補助する。コイ
ルによってスパッタ物質をイオン化するプラズマの密度
が高まる。イオン化された物質は、次に基板の方向に向
けられ基板上に堆積される。シールド124がチャンバ
の壁をスパッタ物質から保護するためにチャンバ内に配
置されている。シールドはまたコイル122を本発明の
支持体50を介して支持している。支持体50はコイル
122を、シールド124とチャンバ100から電気的
に絶縁している。クランプ・リング128はコイル12
2と基板支持体112の間に取り付けられており、基板
が処理位置まで上昇しクランプ・リングの低部分が噛み
合わされる際に、基板の外縁および裏面をスパッタ物質
から保護する。チャンバの構成によっては、基板がシー
ルドの下まで下降されて基板搬送が可能な場合、シール
ド124がクランプ・リングを支持するものもある。
【0013】3つの電源供給装置がこのタイプの誘導結
合形スパッタリング・チャンバの中に使用される。電源
供給装置130はエネルギーを静電結合するRF電源ま
たはDC電源のいずれかをターゲット105に分配し、
処理ガスにプラズマを形成させる。ターゲット板104
の後ろに配置された磁石106a、106bはスパッタ
効率を増加するために、ターゲット付近のプラズマ濃度
を上昇する。好ましくはRF電源である電源132が、
MHzレンジの電力をコイル122に供給しプラズマ濃
度を増加する。RF電源もしくはDC電源のいずれかで
ある別の電源134が、プラズマに関して基板支持体1
12にバイアスをかけ、基板に向けてイオン化されたス
パッタ物質の方向性誘引を与える。
【0014】アルゴンやヘリウムの不活性ガスなどの処
理ガスが、質量流量制御装置142、144によって計
量されながら、それぞれガス源138、140からガス
注入口136を通ってチャンバ100へ供給される。真
空ポンプ146が排気ポート148でチャンバに接続さ
れており、チャンバを排気しチャンバ内を望ましい圧力
に維持する。
【0015】制御装置149は電源供給装置、リフト・
モータ、ガス注入のための質量流量制御装置、真空ポン
プ、および他の関連するチャンバ要素の機能を制御す
る。制御装置149は、好ましくはプログラム可能なマ
イクロプロセッサを備え、メモリに格納されたシステム
制御ソフトウェアを実行し、好適実施形態ではメモリは
ハードディスク・ドライブであり、また制御装置149
はアナログおよびデジタル入出力ボード、インターフェ
ースボード、およびステッピング・モータ制御ボード
(図示されない)を含み得る。制御装置149はチャン
バ要素への電力を制御し、オペレータによるモニターお
よびチャンバの操作を可能とするパネルを含む。一般に
光および/または磁気センサ(図示されない)が、可動
機構アセンブリの位置を移動し決定する。
【0016】図4と図5を参照してより詳細に記述され
る、本発明の支持体50がコイル122に対して電気的
絶縁を提供し、さらにまた基板処理チャンバ100内で
発生した熱に対するコイル122からの熱伝導性を提供
する。物質の選択は熱伝導性と電気的絶縁性を併せて可
能である。ろう付けなどの接合により要素間の積極的な
接合を可能にすることにより、ボルト接続やクランプ接
続による従来の取り組み程に、真空状態下における要素
の界面間で熱伝達が制限されることがない。接続数を制
限して界面の数を最小限にすることにより、さらなる利
益がもたらされる。
【0017】図4は、本発明に基づく、たとえばコイル
52などの電気伝導性部材を支持する電気絶縁性および
熱伝導性支持体50の略部分断面図である。コイル52
は、ねじ山57を有するスクリュー56と連結された、
雌ねじピン54によりシールド28に取り付けられる。
1実施形態ではコイルはターゲットと同じ物質、たとえ
ば銅で作られる。内部カップ58がコイルと内部伝導体
60の間に配置され、支持体50の内部表面をプラズマ
から保護する。内部カップはプラズマイオンにさらされ
るので、一般に内部カップもコイルと同じ物質から作ら
れる。内部伝導体60は導電性でかつコイル52および
内部カップ58と同じ物質で作ることができ、コイル5
2からの熱伝達を助ける。
【0018】誘電要素62は内部伝導体60とシールド
28に向けた間に配置される。誘電要素62は、好まし
くは電気絶縁性かつ熱伝導性物質である。好適な物質の
1つが窒化アルミニウムである。他に酸化ベリリウムも
可能である。両物質とも、少なくとも90ワット/メー
トル・ケルビン(W/m・K)の熱伝導係数値と少なく
とも1014キロボルト/ミリメーター(kV/mm)の
電気抵抗の指標である絶縁耐力値を示す。ここに指定さ
れた電気的および熱的特性を有する他の物質もまた適当
であろう。外部伝導体64が誘電要素62から外側に配
置されて、シールド28に噛み合い、シールド28に熱
エネルギーを伝達できる。外部伝導体64は銅などの導
電性物質で作られ、内部伝導体60と同じ物質にするこ
とが可能である。
【0019】このように、1様態において、2つの伝導
体60、64と熱伝導性誘電要素62が、コイル52と
シールド28の間で熱エネルギーを伝達し、同時に誘電
要素62はコイル52とシールド28の間に電気的絶縁
を提供する。好ましくは、伝導体60、64のうち少な
くとも1つと誘電要素62とを接合することによって、
熱伝導性がさらに向上する。上述のように、通常の基板
処理の真空状態は、ボルト接続やクランプ接続された界
面を含む界面間の熱伝達を阻害する。本発明は、伝導体
60、64のうち少なくとも1つと誘電要素62とを接
合することによって、熱伝導性を向上する。接合はろう
付け、はんだ付け、あるいは他に知られる2つの要素を
接合する方法によって実現可能である。接合することに
よって、真空状態と物理的なクランプタイプの接続によ
りもたらされる界面効果が減じられる。好ましくは、外
部伝導体64と誘電要素62が接合部63でろう付けさ
れる。図示の実施形態では、内部伝導体60は誘電要素
62に接合されて図示されていないが、そのような接続
により熱伝導性をさらに向上させる実施形態も可能であ
る。同様に、内部カップ58をコイル52に、外部伝導
体64をシールド28に接合する実施形態も可能であ
る。図示の実施形態で外部伝導体64と誘電要素62の
接合が不足しているのは、アセンブリと保守の実際上の
考慮が反映されている。
【0020】ねじ要素68、70によりシールド28に
取り付けられる外部カップ66は、内部カップ58の外
周の一部を取り囲んで支持体50の内部表面にスパッタ
物質が堆積するのを減少し、一般にステンレス・スチー
ルなどの導電物質で作られる。シールド28の外に配置
されるスクリュー56のスクリュー・ヘッドがクランプ
72に噛み合って、シールド28のスクリュー56とコ
イル52のピン54間の様々な要素を押しつける補助を
する。クランプ72が導電性である場合、クランプ72
とシールド28の間に配置されるクランプ絶縁物74に
よってシールド28からクランプ72を絶縁することが
望ましい。スクリュー56が非導電性である場合、この
ような絶縁物は不要である。図示の実施形態では、クラ
ンプ72は電気伝導性でありシールド28全体に延伸
し、ライナー76によりシールド28から電気的に絶縁
されている。クランプ72が非導電性である場合、この
ような電気絶縁物はやはり不要である。アルミナなどの
絶縁物質で作られる絶縁性セラミックのキャップ78
が、スクリュー56および/またはその他の導電性要素
を保護しチャンバ表面から絶縁する。
【0021】図5は支持体50の、別の実施形態の略断
面図である。この実施形態では、コイル82が図4に示
される内部伝導体60と内部カップ58を含み、それに
よって、これら要素にわたり界面なく連続した熱伝達が
もたらされる。誘電要素86がコイル82とシールド2
8の間に配置される。誘電要素86は図4に示す誘電要
素62と同じ物質によって作ることが可能である。コイ
ル82と誘電要素86は、セラミックワッシャ80と誘
電要素86を通るねじ83によってシールド28と連結
し、コイル82のねじ穴84に入る。支持体50はセラ
ミックキャップ78によってシールド28上に保護され
る。支持体50のこの実施形態によってコイルとシール
ド間の界面数が減少する。
【0022】図6は、従来技術の支持体30と本発明の
支持体50を用いて、図3に示される典型的なコイル1
22の温度を比較して得られた試験結果を示すものであ
る。各支持体をコイル122に連結されるチャンバに取
り付けて、処理を開始した。過渡的なコイル温度が、多
数の堆積サイクルにわたり増加的に測定された。これら
試験に使用された処理方法は、以下の通りであった。約
2000ワット(W)のDC電力をターゲットに与えて
プラズマを発生した。約2000WのRF電力をコイル
122に与えてプラズマ濃度を増し、プラズマを横切る
スパッタされたターゲット物質をイオン化した。負荷サ
イクルは約50%、すなわちコイルに電力が与えられる
時間とコイルに電力が与えられない時間は、ほぼ等しか
った。基板110をバイアスしてイオン化されたスパッ
タ物質を基板110に引きつけるため、約350WのD
C電力が基板支持体112に与えられた。チャンバ圧力
は約20mTorrに維持された。
【0023】図6に示す上の線150は従来技術の支持
体30のコイル温度を表す。コイル温度は約80堆積サ
イクル以後、約600℃に上昇した。これに対し、下の
線154は本発明の支持体50のコイル温度を表してい
る。下の線154は、約40堆積サイクル以後にコイル
温度が約400℃の温度まで上昇し、約125堆積サイ
クルの間、この温度を維持したことを示している。した
がって、本発明の支持体50は通常の従来技術による支
持体30よりも低いコイル温度を与え、より早く確定し
た。より低いコイル温度は、処理開始からコイルの温度
の変化がより少ないことから、基板処理に安定性を与
え、その結果コイルやプラズマの歪みが少なくなる。ま
たその他の試験によって、シールド124の温度がわず
かに約50℃上昇し、約200℃の温度になることが示
され、確かに支持体50がシールド124により多くの
熱を伝え、コイル122を避けることを示している。
【0024】前述は本発明の好適実施形態に向けられて
いるが、他のまたはさらなる実施形態が、本発明の基本
的範囲および以下の請求項により定められる本発明の範
囲から逸脱することなく考案され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持体により支持されたコイルを用いる、典型
的な処理チャンバの図である。
【図2】図1の支持体の詳細を示す、略部分断面図であ
る。
【図3】電気的に絶縁された部材と本発明の支持体が使
用可能な、チャンバの略断面図である。
【図4】本発明による電気的に絶縁された部材を支持す
る支持体の略部分断面図である。
【図5】本発明による電気的に絶縁された部材を支持す
る支持体の、別の実施形態の略部分断面図である。
【図6】従来技術の支持体と本発明の支持体間の、コイ
ル処理温度の変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イルヤング リチャード ホン アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サン ノゼ, リオ ロボ ドライヴ 5233 (72)発明者 ジェイムズ エイチ. ツァン アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サン ノゼ, ステュービンズ ウェイ 1512 (72)発明者 グナール ヴァトヴェツ アメリカ合衆国, カリフォルニア州, ロス ガトス, 1/2 ロジャース ロ ード 60 (72)発明者 ペイジュン ディン アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サン ノゼ, ウエスト リヴァーサイド ウェイ 1020 (72)発明者 アルヴィンド スンダラジャン アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サンタ クララ, モンロー ストリート 2200 ナンバー408

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)チャンバと、 b)前記チャンバ内に配置された電気伝導性部材と、 c)前記電気伝導性部材を支持する、少なくとも90ワ
    ット/メートル・ケルビン(W/m・K)の熱伝導係数
    値と少なくとも1014キロボルト/ミリメーター(kV
    /mm)の絶縁耐力値を有する部分を含む、熱伝導性お
    よび電気絶縁性の支持体と、を備える、基板処理装置。
  2. 【請求項2】前記電気伝導性部材がコイルを含む、請求
    項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記支持体が、共に接合された少なくとも
    2つの部分を含む、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記接合部が、共にろう付けされた部分を
    含む、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記部分がセラミック部分と金属伝導体部
    分とを含む、請求項3に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記セラミック部分が、基本的に窒化アル
    ミニウムと酸化ベリリウムで構成されるグループから選
    択される物質を含む、請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 a)チャンバと、 b)前記チャンバに近接する電気伝導性部材と、 c)前記電気伝導性部材を支持する、基本的に窒化アル
    ミニウムと酸化ベリリウムで構成されるグループから選
    択される物質を有する部分を含む、熱伝導性かつ電気絶
    縁性の支持体と、を備える基板処理装置。
  8. 【請求項8】前記電気伝導性部材がコイルを含む、請求
    項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記支持体が、共に接合された少なくとも
    2つの部分を含む、請求項7に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記接合部が、共にろう付けされた部分
    を含む、請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】前記部分がセラミック部分と金属伝導体
    部分とを含む、請求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】前記セラミック部分が少なくとも90W
    /m・Kの熱伝導係数値と少なくとも1014kV/mm
    の絶縁耐力値を有する、請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 a)セラミック部分と、 b)前記セラミックに接合された金属伝導体部分と、を
    備える、基板処理装置用支持体。
  14. 【請求項14】前記接合部が、共にろう付けされた部分
    を含む、請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記セラミック部分が基本的に窒化アル
    ミニウムと酸化ベリリウムで構成されるグループから選
    択される物質を含む、請求項13に記載の装置。
  16. 【請求項16】 a)チャンバを提供するステップと、 b)前記チャンバ内の電気伝導性部材を、熱伝導性かつ
    電気絶縁性の、接合された支持体によって支持するステ
    ップと、 c)前記電気伝導性部材から前記チャンバまで、前記支
    持体の1つ以上の接合部分を通して、少なくとも1つの
    熱流路を提供するステップと、を備える、基板処理チャ
    ンバの冷却方法。
  17. 【請求項17】前記電気伝導性部材の電気的絶縁を維持
    しながら、前記電気伝導性部材から前記支持体を通って
    熱を伝えるステップを更に備える、請求項16に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】前記接合された支持体を形成するよう
    に、金属伝導体部分とセラミック部分とをろう付けする
    ステップを更に備える、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記セラミック部分が基本的に窒化アル
    ミニウムと酸化ベリリウムで構成されるグループから選
    択される物質を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記支持体が少なくとも90W/m・K
    の熱伝導係数値と少なくとも1014kV/mmの絶縁耐
    力値を有する部分を含む、請求項16に記載の方法。
  21. 【請求項21】少なくとも90W/m・Kの熱伝導係数
    値と少なくとも10 14kV/mmの絶縁耐力値を有する
    半導体セラミック部分を含み、前記セラミック部分が処
    理装置の加熱された部材を支持するよう適合された、基
    板処理装置用支持体。
  22. 【請求項22】基本的に窒化アルミニウムと酸化ベリリ
    ウムで構成されるグループから選択される物質を有する
    半導体セラミック部分を含み、前記セラミック部分が処
    理装置の加熱された部材を支持するよう適合された、基
    板処理装置用支持体。
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