JP2001097590A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001097590A
JP2001097590A JP27907099A JP27907099A JP2001097590A JP 2001097590 A JP2001097590 A JP 2001097590A JP 27907099 A JP27907099 A JP 27907099A JP 27907099 A JP27907099 A JP 27907099A JP 2001097590 A JP2001097590 A JP 2001097590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給紙、搬送、画像形成を静粛な、且つ安定し
た動作をもって行い、多種多様なサイズ、厚みからなる
シート材に対し高質な画像を形成する画像形成装置を提
供する。 【解決手段】 シート材収容部としての給紙トレイ1に
おいて、記録紙Pの進行方向に向かってその先端部の直
上には給紙ローラ2が設けられている。給紙トレイ1の
記録紙積載面1a、すなわち記録紙が給紙ローラ2に引
き込まれるまでの進入方向と、給紙ローラ1、転写ロー
ラ9、及び定着器11からなる略一直線の搬送経路、す
なわち当該搬送経路における記録紙Pの進行方向とは鈍
角をなしている。給紙トレイ1に積載された記録紙P
は、給紙ローラ2の回転動作によって、プリンタ100
内の直線状搬送経路に引き込まれ、この給紙ローラ2の
周面に沿ってその進行方向が搬送経路に沿うよう緩やか
に方向転換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に画像を
形成する画像形成装置に関し、とくに電子写真複写機、
プリンタ、ワードプロセッサ、或いはファクシミリ装置
のようにシート材表面に画像を形成する画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の画像形成装置の一例と
して、従来より知られているレーザービームプリンタの
内部構造を概略的に示す側断面図である。
【0003】同図5に示すように、レーザービームプリ
ンタ(以下プリンタという)500は、その底部(載置
面)501aにシート材(例えば記録紙)Pを載置(積
載)する給紙トレイ501、記録紙Pの搬送経路を案内
する搬送ガイド510、搬送ガイド510に併設された
画像形成処理部550、プリンタ500の上部に設けら
れた排出トレイ14等を備えて構成される。
【0004】画像形成処理部550は、感光体508、
所定の画像情報に基づく光を感光体508に向けて露光
する光源(例えばレーザースキャナ)505、露光され
た光に応じた顕画像をトナー等の現像材によって感光体
上に現像する現像器507a、前記感光体508上に現
像された現画像(トナー像)を記録紙Pに転写する転写
ローラ509、記録紙Pに転写された現画像を記録紙に
加熱定着させる定着器511等から構成されている。
【0005】また、記録紙Pの搬送経路途中で、画像形
成処理部550の下方には搬送ローラ503a,503
b及び給紙ローラ502が、同じく画像形成処理部55
0の上方には排紙ローラ512がそれぞれ設けられてお
り、これら各ローラが回転駆動することによって記録紙
Pが搬送移動するよう構成されている。
【0006】記録紙Pへの画像形成に際しては、先ず、
記録紙Pが給紙ローラ502によって給紙トレイ501
から搬送ガイド510に繰り出される。搬送ガイド51
0に繰り出された記録紙Pは、給紙ローラの周面に沿っ
て略直角に方向転換し、給紙トレイ501の載置面50
1aとは略直交する平面をなす搬送ガイド510の滑走
面510aに沿って略垂直上向きに搬送され、搬送経路
を通過後は排紙ローラ512を介して排紙トレイ514
に排出される。
【0007】その間、搬送経路途中の画像形成処理部5
50において記録紙Pへの画像形成が行われることにな
る。
【0008】すなわち、光源505の発する情報光によ
って感光体508上に静電潜像が形成され、さらにこの
静電画像がトナーによって可視像化(現像)される。転
写ローラ509がこの感光体508上に可視化された画
像を記録紙Pの紙面上に転写し、続いて定着器511が
この転写された画像を熱定着させる。
【0009】また他の従来例として、図5と同様その内
部構造を図6に示すレーザービームプリンタ(プリン
タ)600のように、載置面601が屈曲した給紙トレ
イ601を備えたものもある。このようなプリンタ60
0では、記録紙の載置面601が複数の異なる平面60
1a,601bを形成することとなるが、とくに搬送経
路への進入部位において、載置面601aと搬送経路中
での記録紙Pの進行経路とは、鋭角(A)をなしてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした画
像形成装置では、排紙トレイの直下に給紙トレイが配置
され、画像形成処理部がその間に設けられるといった構
成をとっている。このような構成によると、記録紙の収
納性や装置の小型化への適応性には優れるものの、給紙
トレイに収納された記録紙Pを搬送経路に進入させる
際、記録紙Pの進行方向に大きな方向転換が必要とな
る。
【0011】このため、方向転換の際に記録紙の進行方
向後端が跳ねる音や、記録紙が搬送ガイドの滑走面と擦
れる音、この他搬送経路の各部位において装置の作動に
伴って生じる給紙動作音等々、不快音が無視できないも
のとなっていた。
【0012】また、給紙ローラから記録紙後端が抜け、
方向転換する際の振動が記録紙に伝達することで、感光
体から記録紙へトナー現像を転写する際、転写画像が乱
れてしまうという不具合もあった。
【0013】とくに、厚紙や封筒等厚手の記録紙(シー
ト材)を画像形成の対象として用いる場合には、給紙ロ
ーラ部位での記録紙の屈曲による抵抗力が作用し、給紙
不良を生じ易いために、給紙圧や搬送圧を強めに設定せ
ざるを得ない。そこで給紙圧や搬送圧を強く設定する
と、薄紙等の記録紙を用いた場合に給紙ローラや搬送ロ
ーラのローラ跡が記録紙上に現れてしまう傾向が生じて
しまう。
【0014】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、給紙、搬
送、画像形成を静粛な、且つ安定した動作をもって行
い、多種多様なサイズ、厚みからなるシート材に対し高
質な画像を形成する画像形成装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シート材を載置収容するシート材収容部
と、前記載置収容されたシート材を、所定の上昇勾配を
もった搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送
経路沿いに設けられて、シート材に画像を形成する画像
形成処理部とを備えた画像形成装置において、前記搬送
経路へのシート材の進入経路と、該搬送経路とが、互い
に鈍角をなすことを要旨とする。
【0016】また、前記画像形成処理部は、所定の画像
担持体に形成された静電潜像を現画像化し、該現画像を
シート材に転写し、該シート材に転写された現画像を同
シート材に定着させるものであるのがよい。
【0017】また、前記シート材収容部のシート材の載
置面は、前記搬送経路へ進入後のシート材の進行経路と
なす角を異にする複数の平面を含んでなるとともに、該
複数の平面のすべてが、前記搬送経路に対して鈍角をな
すこととしてもよい。
【0018】また、前記搬送経路へのシート材の進入経
路は、シート材の自重方向に直交する平面と略平行に形
成されることとしてもよい。
【0019】また、前記画像形成処理部は、所定の画像
担持体に形成された静電潜像を現画像化する現像手段
と、該現画像をシート材に転写する転写手段と、前記転
写手段よりも上部に設けられ、前記シート材に転写され
た前記現画像を前記シート材に定着させる定着手段とを
少なくとも有することとしてもよい。
【0020】なお、定着手段が転写手段より上部に設け
られるとは、定着手段の少なくとも一部がその自重方向
に対し、転写手段の最下部よりも上位に配置されること
をいうものとする。
【0021】また、前記搬送手段は、前記シート材の前
記搬送経路への進入部位には、所定の軸心を中心に回動
しつつその周面に前記シート材の進入方向先端を巻き込
んで搬送経路へ案内するシート材供給ローラを有しても
よい。
【0022】上記の構成によれば、シート材がシート材
収容部からシート材搬送経路に移行する際、シート材の
屈曲が小さくなり方向転換が緩やかなものとなる。
【0023】よって、この方向転換の際に、シート材の
進行方向後端が跳ねる音やシート材材が搬送面と擦れる
音が軽減され、給紙動作音が小さくなる。
【0024】また、シート材の搬送経路への進入部位に
配置される給紙ローラからシート材後端が抜けて起こる
シート材の振動も好適に抑制されるようになる。このよ
うな振動が抑制されると、画像担持体からシート材への
トナー像転写時に、画像が乱れてしまうという不具合も
発生しない。
【0025】さらに、シート材収容部から搬送経路への
方向転換が行われる際、シート材の屈曲による抵抗力
(反力)が軽減される。このことにより、厚紙や封筒等
屈曲に対する反力の大きなシート材であっても、低い給
紙圧や搬送圧で、安定した動作態様をもって搬送経路へ
の送り出し、及び搬送を行えるようになる。
【0026】また、上記発明の構成において、少なくと
も前記画像形成処理部の駆動電力を供給する電源を、前
記搬送経路の下部に有してもよい。
【0027】また、少なくとも前記搬送手段を駆動する
駆動源を、前記搬送経路の下部に有してもよい。
【0028】上記の構成によれば、前記搬送経路へのシ
ート材の進入経路と鈍角をなすように所定勾配をもって
設けられる搬送経路進入後のシート材の進行経路の下部
空間を、制御装置、或いは駆動源といった部材の収容空
間として有効に活用することとなる。さらに、制御装
置、或いは駆動源から発生する熱の排熱も容易に行われ
るようになり、画像形成装置内の各部材の収容性と機能
安定性とが好適に両立されるようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の画像形成装置をレーザービームプリンタに適用した
第1の実施の形態について、その「フレーム構成」、
「内部構造」、「動作態様」に従って説明する。
【0030】なお、本文中においてレーザービームプリ
ンタを構成する各部材の配置を説明する上で用いる上
方、下方なる方向については、同レーザービームプリン
タの自重方向を下方、それに対向する方向を上方とい
う。また、最上部、最下部なる配置もこうした概念に基
づいて用いる。
【0031】(1)フレーム構成 図1は、本実施の形態におけるレーザービームプリンタ
の外観を概略的に示す斜視図である。
【0032】レーザービームプリンタ(以下、プリンタ
という)100は、画像担持体としての感光体にレーザ
ー光を走査して静電画像を形成し、この静電画像を現像
してシート材に転写する電子写真方式の画像形成装置で
ある。
【0033】同図に示すように、プリンタ100は、そ
の自重方向最下部に敷設された導電性板材から形成され
た底板21と、同底板21の両側縁に沿って直立する両
側壁17,18と、これら両側壁17,18に支持され
これも導電性板材から形成されたスキャナプレート20
とを主要フレーム部材として備えている。
【0034】スキャナプレート20は、プリンタ100
本体の天井壁をなすとともに、その頭上にレーザースキ
ャナ(光源)5を装設する。
【0035】側壁17,18は、スキャナプレート20
を支持し、またプリンタ100内部の各種部材を保護す
べく、十分な強度と剛性を有する必要がある他、電気ア
ースや電磁シールドとしても機能すべく導電性であるこ
とが好ましいため、金属製板材より形成されている。ま
たスキャナプレート20も、頭上のレーザースキャナ5
に内蔵されたポリゴンミラー(図2に部材番号5aとし
て示す)が回転により振動を発生するため、この振動を
低減するために高剛性であることが好ましく、本実施の
形態では板状の金属材料より形成されている。さらに底
板21も、プリンタ100本体を支えるフレームの一部
としての十分な剛性と、電装部(図2に部材番号15と
して図示)を保持するために求められる電磁波シールド
として好適な特性とを備えるべく板状の金属材料から形
成されている。
【0036】これら主要フレーム部材、すなわち底板2
1、両側壁17,18、及びスキャナプレート20に囲
まれるかたちで、樹脂製の搬送プレート19がプリンタ
100内に組み込まれる。搬送プレート19は、搬送ガ
イド10ともにシート材の搬送経路(案内面)を形成す
る一方、転写ローラ9や定着器(図示略)等画像形成処
理に必要な主要部材が組み付けられる。このため、複雑
な形状の部位を数多く有することとなっている。そこ
で、製造コストの軽減を図るべくこの搬送プレート19
は、そのような複雑な形状部位を含めて樹脂材料により
一体形成される。また後述するが、シート材の搬送経路
は、搬送プレート19を挟んで電装部から隔離されるた
め、このように搬送プレート19を一体形成すること
で、電装部からの放熱に対する断熱効果も得られる。
【0037】なお、画像形成の施される記録紙を載置
(積載)する載置面1aを有する給紙トレイ1が、搬送
プレート19に向かってプリンタ100本体に付設され
ている。また、搬送プレート19のプレート面近傍であ
って、記録紙の搬送経路への進入部位にあたるところに
は、両側壁17,18近傍に配設された支持部材間に回
転軸が架設され、当該回転軸周りに円柱形状の給紙ロー
ラ(シート材供給ローラ)2が装設されている。この給
紙ローラ2が回転軸周りに回転することにより、給紙ト
レイ1に積載された記録紙が搬送プレート19に向けて
繰り出される。
【0038】(2)内部構造 図2は、図1のレーザービームプリンタ(プリンタ)1
00を矢指II方向に向かってみた場合の内部構造を概略
的に示す側断面図である。
【0039】シート材搬送角度について:図2に示すよ
うに、プリンタ100の内部には、給紙ローラ2、感光
体8上の現画像を記録紙P上に転写する転写ローラ9、
及び記録紙P上のトナー像を加熱定着するための定着器
11が、給紙ローラを最下部、定着器11を最上部とし
て所定の勾配をもって配置されることで、全体として略
直線状の記録紙Pの搬送経路と、これに沿うかたちで画
像形成処理部50を形成している。
【0040】給紙トレイ1に積載されている記録紙Pは
給紙ローラ2によって給紙された後、略一直線の搬送経
路を辿って搬送ローラ3によって画像形成処理部50ま
で搬送され、その後感光体8と転写ローラ9によって、
トナー像の転写と同時に定着器11まで挟持搬送され
る。この搬送の際、その搬送経路が直線状であることか
ら、記録紙Pとガイド部材との摺擦音が低減され、記録
紙Pを安定した状態で搬送することができる。よって、
常時安定した状態で記録紙Pを搬送することに関し、十
分な信頼性が得られている。
【0041】また、定着器11は、搬送経路の最上部に
配置されており、連続して画像形成作業を行う場合で
も、定着器11から発生する熱が外装カバー13内のル
ーバー部(図示略)から装置外部に排出されるため、そ
の過熱が抑制される。
【0042】また、プロセスカートリッジ7やレーザー
スキャナ5は定着器11よりも下部或いは横に配置され
ているので、定着器11から発生する熱の影響を受ける
ことなく、常に良好な出力画像が得られる。
【0043】さらに、記録紙Pの搬送経路は、レーザー
ビームプリンタの対角線とほぼ平行または一致させるこ
とによって、様々な機構を有効に配置することができる
ようになり、その結果、装置の小型化も容易に図れるよ
うになっている。
【0044】記録紙搬送経路と給紙トレイの角度につい
て:図2に示すように、シート材収容部としての給紙ト
レイ1において、記録紙Pの進行方向に向かってその先
端部の直上には給紙ローラ2が設けられている。給紙ト
レイ1の記録紙積載面1a、すなわち記録紙が給紙ロー
ラ2に引き込まれるまでの進入方向と、給紙ローラ1、
転写ローラ9、及び定着器11からなる略一直線の搬送
経路、すなわち当該搬送経路における記録紙Pの進行方
向とは鈍角をなしている。給紙トレイ1に積載された記
録紙Pは、給紙ローラ2の回転動作によって、プリンタ
100内の直線状搬送経路に引き込まれ、この給紙ロー
ラ2の周面に沿ってその進行方向が搬送経路に沿うよう
方向転換されることとなる。
【0045】この時、上述したように、該搬送経路と記
録紙積載面1aとが鈍角をなすように構成されているた
め、記録紙Pの給紙トレイ1から該搬送経路に向かう方
向転換は緩やかになり、方向転換の際の記録紙Pの後端
が跳ねる音や搬送面と擦れる音が軽減され、給紙動作音
が最小化されている。
【0046】また、給紙ローラ1から記録紙Pの後端が
抜け、方向転換する際に振動することも防止され、転写
ローラ9での感光体から記録紙Pへのトナー像転写時に
画像が乱れてしまうといった不具合も発生しない。
【0047】さらに、記録紙Pの屈曲による抵抗力も軽
減されるため、低い給紙圧や搬送圧で厚紙や封筒等の記
録紙を安定して給紙することが可能となっている。
【0048】よって、記録紙に形成される画像の画質が
向上し、メディアフレキシビリティも高くなっている。
【0049】電装系レイアウトについて:図2に示すよ
うに、AC電源及びDC電源、高圧電源を備える電装部
15は、所定の勾配をもって略直線状に形成された記録
紙Pの搬送経路の下部空間に配設される。記録紙Pの搬
送経路はプリンタ100の側面からみると、外装カバー
13内における矩形空間の略対角線に沿って形成される
こととなっているため、経路下部には比較的大きな空間
が確保される。プリンタ100の内装は、搬送経路に沿
って給紙ローラ2から定着器11に及ぶ範囲の空間を利
用することにより、電装部15の占有する空間エリアが
大きくなるよう構成されている。こうした内装構成によ
り、電装部15から発生する熱が流動するエアフロー経
路が十分に確保される。
【0050】一方、電装部15上部に配置されている定
着器11から発生する熱は、外装カバー13に設けられ
たルーバー部(不図示)からプリンタ100外部に排出
される。この時、定着器11の後面と外装カバー13と
の間に空間を設けることにより、この部分にもエアーフ
ローを発生させ、定着器11の発する熱を好適に廃熱す
ることができる。
【0051】従って、前述のように定着器11の下部に
大きな空間を設け電装部15を配置し、搬送路に対して
定着器11の背面側に空間を設けることで、冷却のため
のファン等が無くても、電装部15から定着器11にか
けて廃熱のためのエアーフローを発生させることができ
るようになり、レーザービームプリンタ内部の熱こもり
を解消し、昇温を防止できるという効果が奏せられる。
【0052】これにより、冷却ファンを配設しない、い
わゆるファンレスの構成も可能となる。ファンレスの構
成にすれば、コストダウンが達成できることはもちろ
ん、ファンの駆動音も無くなるので、プリンタ動作時の
静粛性が飛躍的に向上することとなる。
【0053】なお、給紙ローラ2から定着器11にかけ
て斜め上方に向かう記録紙Pの搬送経路下部の空間エリ
アを有効に利用すべく、電装部15は水平部と鉛直部か
ら成るL字型のレイアウトとすれば、電装部15の収納
効率が一層高められることとなる。具体的には、発熱源
となる部品又は素子等を鉛直面に沿って配置し、比較的
発熱の小さい部品又は素子等を水平面側に敷設配置すれ
ばよい。こうしたレイアウトにすることで、電装部から
の排熱をより効率的に行うことが可能となる。
【0054】駆動源の配置について:図2に示すよう
に、記録紙Pを搬送移動させるべく回転駆動する各種ロ
ーラの駆動源としてのモーター16は、プリンタ100
のフレームの一部である導電性の側壁17の内壁面に直
接マウントされ、ビス等の取付具によって取り付けられ
ている。すなわち、搬送紙Pの搬送経路下部空間に配置
され、かつ十分な強度を有するプリンタの主要フレーム
部材に固定されることとなる。
【0055】こうした構成によれば、プリンタ100に
限らず、レーザービームプリンタ等画像形成装置の高速
化への対応にあたり、モーターを大型化したり、ステッ
ピングモータをDCモータへ変更する等、各種の設計変
更に対して柔軟に対応することが可能となる。例えばモ
ーターの駆動能を10ppmから20ppmへ高速化す
ることは極めて容易であることが発明者により確認され
ている。
【0056】また、モータ16をレーザービームプリン
タの導電性のフレーム17の内壁面に直接据設すること
により、モータ16自身が発生する熱を側壁17を介し
て容易にフレーム全体へ逃がすことができるようにな
り、モータ効率を向上させることも可能となる。
【0057】さらに、側壁17自身が導電性を有する
上、及び同じく導電性の底板21等とも接しているた
め、とくにモーター16にアースを設ける必要がなくな
る。すなわち、こうした面からコストダウンも図れるよ
うになる。
【0058】レーザースキャナ配置について:図2に示
すようにレーザースキャナ5は、その内部に、紙面上の
長手方向各端部付近にポリゴンミラー5a及び折り返し
ミラー6を備える。そして、本実施の形態では、ポリゴ
ンミラー5aから折り返しミラー6に向かって長手方向
左上がりとなるよう配置されている。
【0059】ここで、レーザープリンタ全体のサイズを
小型化するためには、給紙部位(給紙ローラ)から転写
部位(転写ローラ)、定着部位(定着器)にかけての記
録紙搬送経路に対し、略垂直な方向から感光体8にレー
ザー光を入射することが最も有効である。
【0060】同図2のプリンタ100はこうした構成を
有することにより、プリンタ本体の奥行き及び高さを最
小の寸法に収めることとしている。
【0061】また同構成によると、ポリゴンミラー5a
を回転させるスキャナモータの回転軸5cは、ポリゴン
ミラー5aの自重方向に沿って直立する状態に近くなる
ため、スキャナモータの軸受けにかかる負荷はなくな
り、軸受けの削れの影響も軽減されるので、スキャナモ
ータの耐久年数が長くなる。
【0062】(3)画像形成にあたっての動作態様 画像形成に先立ち、プリンタ100内に給送される記録
紙Pを給紙トレイ1の載置面1aに載置積載しておく。
【0063】プリンタ100の運転が開始すると、給紙
トレイ1に積載された記録紙Pの進行方向前端部の直上
に設けられた給紙ローラ2が、記録紙Pを1枚ずつ分離
して繰り出す。繰り出された記録紙Pは、搬送ローラ3
a、3bにより、搬送経路に沿って感光体8及び転写ロ
ーラ9等が配設されている画像形成処理部50に搬送さ
れる。
【0064】画像形成処理部50では、先ずレジストセ
ンサー4が、記録紙Pの進行方向先端位置と露光光源で
あるレーザースキャナ5の発光タイミングを同期させ、
記録紙P上の所定位置から画像の描き出しをする。
【0065】レーザースキャナ5は、画像情報に基づく
情報光をプロセスカートリッジ7内の感光体8に露光
し、静電潜像を形成する。この静電画像は現像器7aか
ら供給されるトナーによって可視像化(現像)される。
【0066】転写ローラ9は、感光体8上の現画像を記
録紙P上に転写する。
【0067】搬送ガイド10は転写後の記録紙Pを定着
器11まで案内する。定着器11は記録紙P上の現画像
を加熱定着する。
【0068】搬送経路の終点位置には排紙ローラ12が
配置されており、この排紙ローラ12が、定着器11に
よる形成画像の定着行程を経た記録紙Pを巻き込む。排
紙ローラ12に巻き込まれた記録紙Pは、プリンタ10
0の頭上に外装カバー13と一体形成された排紙トレイ
14上に排出される。
【0069】ここで、従来の画像形成装置では、給紙ト
レイに収納された記録紙Pを搬送経路に進入させる際、
記録紙Pの進行方向に略直角程度の大きな方向転換をさ
せる経路構成をとっていた。
【0070】このため、方向転換の際に記録紙の進行方
向後端が跳ねる音や、記録紙が搬送ガイドの滑走面と擦
れる音、この他搬送経路の各部位において装置の作動に
伴って生じる給紙動作音等々、不快音が無視できないも
のとなっていた。
【0071】この点、本実施形態のレーザービームプリ
ンタ100にあっては、記録紙Pが給紙ローラ2に引き
込まれるまでの進入方向と、搬送経路における記録紙P
の進行方向とが鈍角をなしているため、記録紙Pの給紙
トレイ1から該搬送経路に向かう方向転換は緩やかにな
り、方向転換の際の記録紙Pの後端が跳ねる音や搬送面
と擦れる音が軽減され、給紙動作音が最小化されてい
る。
【0072】また、給紙ローラ1から記録紙Pの後端が
抜け、方向転換する際に振動することも防止され、転写
ローラ9での感光体8から記録紙Pへのトナー像転写時
に画像が乱れてしまうといった不具合も発生しない。
【0073】さらに、搬送経路への進入時における記録
紙Pの屈曲による抵抗力が少ないため、低い給紙圧や搬
送圧で厚紙や封筒等の記録紙を安定して給紙することが
できるようになる。 (第2の実施の形態)図3には、本発明の画像形成装置
をレーザービームプリンタに適用した第2の実施の形態
として、その給紙トレイが、記録紙の進行方向に向かっ
て勾配の異なる記録紙積載面を(複数)備えたものを例
示する。
【0074】同図3に示すように、レーザービームプリ
ンタ(プリンタ)100'では、給紙トレイ1'は、異な
る勾配を有する2種の記録紙積載面1a',1b'を有し
て構成されている。該記録紙積載面1a'、1b'は、何
れもがプリンタ100'内の直線状に形成された該搬送
経路とは、鈍角をなすように構成されている。
【0075】よって、このような実施の形態において
も、上記第1の実施の形態と同様、その画像形成処理に
あたり、高画質と高いメディアフレキシビリティとを実
現することができる。
【0076】(第3の実施の形態)図4には、本発明の
画像形成装置をレーザービームプリンタに適用した第3
の実施の形態として、給紙トレイの記録紙積載面が、レ
ーザービームプリンタ本体の自重方向に略直交する平面
上に設けられたものを例示する。
【0077】同図4に示すように、レーザービームプリ
ンタ(プリンタ)100''は、プリンタ本体の自重方向
高さを変えずに給紙トレイ1''の記録紙積載面1a''
と、プリンタ100''内の略直線状の搬送経路とがなす
角度を、最大限大きくした構成を有する。
【0078】すなわち本実施形態では、搬送経路への記
録紙の進入経路が、同記録紙の自重方向に直交する平面
と略平行に形成されることとなっている。
【0079】このような構成としても、上記各実施形態
のプリンタと同様の効果を奏することができる。すなわ
ち、給紙動作音も小さく、高画質な形成画像を提供する
ことはもちろん、さらに記録紙の搬送速度や処理や収納
量といった性能を一層向上させることもできる。
【0080】なお、図4に示す第3の実施の形態であれ
ば、プロセスカートリッジ7は、トレイ1の方向に略水
平に着脱可能であり、レーザービームプリンタ内でのジ
ャム処理やプロセスカートリッジ7の交換を全て同一方
向から行うことができる。これに対し、図2に示す第1
の実施の形態の場合には、プロセスカートリッジ7の着
脱は上方から行うことになるが、定着器11からレーザ
ースキャナ5を遠ざけることが出来るので、定着器11
の熱による昇温の影響を受け難くすることができるとい
うメリットがある。
【0081】すなわち、両者は、それぞれの長所を備え
ており、何れの長所を優先するかは実施者の選択に委ね
られる。
【0082】いずれにしても、レーザー光入射角の設定
を上記各実施の形態の構成にしておけば、レーザースキ
ャナ5の配置には大きな自由度が与えられるため、ユー
ザビリティや昇温の問題を回避することが容易となる。
【0083】なお、本実施形態においては、レーザービ
ームプリンタによって画像形成処理が施される記録媒体
を記録紙としたが、これに限らず、例えば透明シート等
如何なるシート材も適用し得る。また、給紙、或いは排
紙なる語句は、シート状の材料を供給、或いは排出する
ことを広く意味するものである。
【0084】また、上記各実施の形態においては、本発
明をレーザービームプリンタに適用することとしたが、
これに限らず、装置内に、シート材を載置収容するシー
ト材収容部を備え、それらシート材を、装置内の下方か
ら上方に向かって所定の上昇勾配をもった搬送経路を介
して搬送するとともに、上部に設けられた載置部位に排
出するといった態様で、シート材に画像形成処理を施す
如何なる画像形成装置に本発明を適用しても、上記各実
施の形態と同等若しくはそれらに準ずる効果を奏するこ
とはできる。
【0085】以上、本発明の各実施形態について説明し
たが、上記各実施形態から把握できる請求項以外の技術
思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0086】請求項1〜7のうち何れか1項に記載の画
像形成装置において、前記搬送経路を通過させたシート
材を、前記シート材収容部の載置面と略平行で、且つ該
載置面の略直上に設けられた排出面を有する所定の排出
部に、該載置面に載置された状態とはシート面の表裏を
反転させたかたちで排出載置することを特徴とする画像
形成装置。
【0087】上記構成によれば、画像形成装置本体の小
型化や画像形成処理前後におけるシート材の収容性と、
画像形成にあたっての静粛性やシート材搬送の安定性と
を、好適に両立できるようになる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
積載されたシート材が搬送経路に進入するにあたり、そ
の進入方向から搬送経路上での進行方向への方向転換に
起因して発生するシート材の進行方向後端の跳ねる音
や、転写部位が搬送面と擦れる音が好適に軽減され、シ
ート材の搬送動作音を小さくすることができるようにな
る。
【0089】また、シート材の搬送経路への進入部位に
おいて、その進入部位に設けられた給紙ローラ等からシ
ート材の進行方向後端が抜け、これが振動することによ
って振動音が発生することも好適に防止することができ
る。これにより、転写部位において、感光体からシート
材へのトナー像転写時に画像が乱れてしまうといった不
具合も発生しなくなる。
【0090】さらに、積載されたシート材が搬送経路へ
進入するにあたり、シート材の屈曲による抵抗力が軽減
されるため、低い給紙圧や搬送圧でも、厚紙や封筒等の
シート材を安定した状態で搬送することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をレーザービームプリンタに適用した第
1の実施の形態の外観を概略的に示す斜視図。
【図2】同実施の形態のレーザープリンタの内部構造を
概略的に示す側断面図。
【図3】第2の実施の形態のレーザープリンタの内部構
造を概略的に示す側断面図。
【図4】第3の実施の形態のレーザープリンタの内部構
造を概略的に示す側断面図。
【図5】従来の画像形成装置の内部構造を概略的に示す
側断面図。
【図6】従来の他の画像形成装置の内部構造を概略的に
示す側断面図。
【符号の説明】
1 給紙トレイ 1a 載置面 2 給紙ローラ 3a,3b 搬送ローラ 4 レジストセンサー 5 レーザースキャナ 7 プロセスカートリッジ 7a 現像器 8 感光体 9 転写ローラ 10 搬送ガイド 11 定着器 13 外装カバー 15 電装部 17,18 側壁 19 搬送プレート 20 スキャナプレート 21 底板 50 画像形成処理部 100 レーザービームプリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 EA18 ED16 ED17 ZA07 2H071 DA23 DA34 EA04 2H072 BA03 CA01 JA02 3F101 LA02 LB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート材を載置収容するシート材収容部
    と、 前記載置収容されたシート材を、所定の上昇勾配をもっ
    た搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、 前記搬送経路沿いに設けられて、シート材に画像を形成
    する画像形成処理部とを備えた画像形成装置において、 前記搬送経路へのシート材の進入経路と、該搬送経路と
    が、互いに鈍角をなすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、 前記シート材収容部のシート材の載置面は、前記搬送経
    路へ進入後のシート材の進行経路となす角を異にする複
    数の平面を含んでなるとともに、該複数の平面のすべて
    が、前記搬送経路に対して鈍角をなすことを特徴とする
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記搬送経路へのシート材の進入経路は、
    シート材の自重方向に直交する平面と略平行に形成され
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画
    像形成装置において、 前記画像形成処理部は、 所定の画像担持体に形成された静電潜像を現画像化する
    現像手段と、 該現画像をシート材に転写する転写手段と、 前記転写手段よりも上部に設けられ、前記シート材に転
    写された前記現画像を前記シート材に定着させる定着手
    段と、 を少なくとも有してなることを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のうち何れか1項に記載の画
    像形成装置において、前記搬送手段は、前記シート材の
    前記搬送経路への進入部位には、所定の軸心を中心に回
    動しつつその周面に前記シート材の進入方向先端を巻き
    込んで搬送経路へ案内するシート材供給ローラを有して
    なることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のうち何れか1項に記載の画
    像形成装置において、 少なくとも前記画像形成処理部の駆動電力を供給する電
    源を、前記搬送経路の下部に有してなることを特徴とす
    る画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のうち何れか1項に記載の画
    像形成装置において、 少なくとも前記搬送手段を駆動する駆動源を、前記搬送
    経路の下部に有してなることを特徴とする画像形成装
    置。
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