JP2001097163A - エアバッグ用自動車内装品の製造方法 - Google Patents

エアバッグ用自動車内装品の製造方法

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JP2001097163A
JP2001097163A JP27881699A JP27881699A JP2001097163A JP 2001097163 A JP2001097163 A JP 2001097163A JP 27881699 A JP27881699 A JP 27881699A JP 27881699 A JP27881699 A JP 27881699A JP 2001097163 A JP2001097163 A JP 2001097163A
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Akio Nakano
明雄 中野
Tatsuhiro Ueno
樹広 上野
Kenichi Furuta
剣一 古田
Hiroshi Suyama
博史 須山
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 意匠シートのバリア層を不要にして破断予定
部の後加工を無くし、製造コストの低減を図ることがで
きるエアバッグ用自動車内装品の製造方法を提供する。 【解決手段】 意匠面成形型31内に意匠シート28を
インサートし、発泡層28bとコア層成形型32の本体
コア層成形面32a及び蓋体コア層成形面32bとによ
り形成される本体コア層成形用キャビティ34及び蓋体
コア層成形用キャビティ35内に硬質熱可塑性樹脂材P
1と軟質熱可塑性樹脂材P2を低圧で充填する。低圧成
形のため意匠シート28のバリア層が不要となり、コア
層成形型32に一体形成した凹溝成形凸条32d,32
eにより、破断予定部25の破断用凹溝25aと、ヒン
ジ部26のヒンジ用凹溝26aとを蓋体コア層23の成
形と同時に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ用自動
車内装品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエアバッグ用蓋体付き自動車内装
品として、特開平9−156443号公報に示すものが
提案されている。この自動車内装品はインパネに適用さ
れ、インパネの本体部の一部に蓋体部が設けられ、この
蓋体部には破断予定部とヒンジ部とにより区画された扉
部が形成されている。又、インパネの内面には前記扉部
を囲繞するように取付壁が一体に成形され、該取付壁に
はエアバッグ装置が装着されている。そして、エアバッ
グ装置のエアバッグの膨張により扉部が開放されて、助
手席の搭乗者を保護するようになっている。
【0003】前記インパネはコア層と意匠シートとによ
り構成され、予め形成された意匠シートを成形型内にイ
ンサートし、その後に硬質熱可塑性樹脂材をキャビティ
内に注入してコア層を成形するようになっている。
【0004】さらに、詳述すると、図11に示すよう
に、意匠シート28は表皮層28a、発泡層28b及び
バリア層28cにより構成され、前記バリア層28c
は、中圧又は高圧樹脂のコア層23の射出成形時におい
て発泡層28b及び表皮層28aを高温、高圧から保護
する。このバリア層28cが存在すると、前記エアバッ
グの膨張時に、コア層23及び意匠シート28に形成し
た破断予定部25が破断される際に障害となる。このた
め、樹脂成形後の後行程において破断予定部25を形成
するための凹溝25a、25b(ティアライン)をコア
層23から発泡層28bに達するように切削刃等により
形成するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
インパネは、コア層23の成形を中高圧の射出成形によ
り行うようになっていたので、意匠シート28としてバ
リア層28cを用いる必要がある。このため射出成形後
に破断予定部25の凹溝25a、25bを切削加工する
行程が必要となり、製造を容易に行うことができず、製
造コストを低減することができないという問題があっ
た。
【0006】この発明の目的は、上記従来の技術に存す
る問題点を解消して、意匠シートのバリア層を不要にし
て、破断用凹溝の後加工を無くすことができるととも
に、製造コストを低減することができ、さらに扉部の開
放を円滑に行うことができるエアバック用自動車内装品
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、硬質の本体コア層と、
周囲が前記本体コア層に囲まれた軟質の蓋体コア層と、
前記本体コア層及び蓋体コア層の表面を連続して覆う意
匠シートとを有し、エアバッグ膨張時に前記蓋体コア層
及び意匠シートが展開されてエアバッグが膨出するエア
バッグ用自動車内装品の製造方法において、前記意匠シ
ートを意匠面成形型の所定位置にセットする行程と、硬
質の本体コア層と軟質の蓋体コア層とを前記意匠シート
の裏面側に形成されたキャビティに硬質材料と軟質材料
を低圧で注入して成形する行程とを含むことを要旨とす
る。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記低圧の成形行程は、前記本体コア層及び蓋体コ
ア層の成形型に形成された容積が可変の凹部に溶融樹脂
を供給し、該凹部の容積を徐々に小さくすることにより
前記キャビティに前記凹部内の前記溶融樹脂を供給する
ものであることを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2におい
て、意匠面成形型のキャビティに沿って接触するように
意匠シートをセットする行程と、前記意匠面成形型に対
し本体コア層成形面と蓋体コア層成形面を有するコア層
成形型を型合わせする行程と、前記コア層成形型の本体
コア層成形面と蓋体コア層成形面の境界に設けた環状の
スライドコアを前記意匠シートに接触して本体コア層成
形用キャビティと蓋体コア層成形用キャビティを区画形
成する行程と、前記本体コア層成形用キャビティに対
し、前記凹部に貯留した硬質熱可塑性樹脂材を注入用プ
ランジャにより低圧で徐々に射出して本体コア層を成形
する行程と、前記蓋体コア層成形用キャビティに対し、
前記凹部に貯留した軟質熱可塑性樹脂材を注入用プラン
ジャにより低圧で徐々に射出して蓋体コア層を成形する
行程と、前記スライドコアを後退して前記硬質熱可塑性
樹脂材と軟質熱可塑性樹脂材を接合させる行程とを備え
るものであることを要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、前記コア層成形型の蓋体コア層成形面に設けた凹溝
成形凸条により破断予定部を形成する破断用凹溝を前記
蓋体コア層の成形と同時に形成する行程を備えるもので
あることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項3におい
て、前記本体コア層と蓋体コア層の成形は同期して行わ
れるものであって、前記スライドコアを後退して前記硬
質熱可塑性樹脂材と軟質熱可塑性樹脂材を溶融状態で融
合させるようにしたことを要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項1におい
て、前記意匠シートは、表皮層のみの単層構造又は表皮
層と発泡層の二層構造であることを要旨とする。請求項
7に記載の発明は、請求項3において、前記硬質熱可塑
性樹脂材は、オレフィン系樹脂であるエチレン、プロピ
レン等のα−オレフィンの単独重合体又は共重合体から
選択されるものであり、軟質熱可塑性樹脂材は、スチレ
ン系、オレフィン系エラストマーもしくはこれらのブレ
ンドから選択されるものであることを要旨とする。
【0013】請求項8に記載の発明は、請求項3におい
て、本体コア層の成形後に、蓋体コア層を成形するもの
であることを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明を自動車内装品と
してのインパネに具体化した一実施形態を図1〜図8に
基づいて説明する。
【0015】最初に、図8により、本発明により製造さ
れたインパネ21に装着されるエアバック装置11の構
成について説明すると、エアバック装置11は、折りた
たまれて収納される袋状のエアバッグ12と、エアバッ
グ12に膨張用のガスを供給するシリンダタイプのイン
フレータ13と、インフレータ13からのガスを拡散さ
せてエアバッグ12内に流入させる筒状のデフューザ1
4と、エアバッグ12、インフレータ13、デフューザ
14の周囲を覆う箱形状のケース15とを備えて構成さ
れている。
【0016】なお、デフューザ14には、インフレータ
13からのガスをエアバッグ12内へ拡散させて流入さ
せるガス流通孔14aが設けられ、前記デフューザ1
4、ケース15は、ボルト14bとナット16によって
車両のフレームから突設されるブラケット17に締め付
け固定されている。
【0017】次に、本発明により製造されたインパネ2
1の構成について説明すると、このインパネ21は、硬
質熱可塑性樹脂材よりなる本体コア層22と、前記エア
バック装置11の装着部位と対応して本体コア層22に
一体的に成形された軟質熱可塑性樹脂材よりなる蓋体コ
ア層23と、前記本体コア層22及び蓋体コア層23の
表面に溶着された意匠シート28とにより構成されてい
る。
【0018】前記蓋体コア層23は図1、7に示すよう
に前記エアバッグ12の膨張時に開放される扉部24を
備え、この扉部24は平面ほぼU字状(図示しないがH
字状でもよい)に形成した破断予定部25と、直線状に
形成したヒンジ部26とを備えている。前記破断予定部
25の破断用凹溝25a及びヒンジ部26のヒンジ用凹
溝26aは、蓋体コア層23の成形時に同時に成形され
たものである。又、前記蓋体コア層23の裏面には四角
筒状の取付壁27が一体的に成形され、図8に示すよう
に前記エアバック装置11のケース15を取付壁27に
嵌合し、ケース15に形成した取付孔15aと、取付壁
27に形成した取付孔27aに対しピン29を挿通して
かしめ着されている。
【0019】前記破断用凹溝25aはヒンジ用凹溝26
aよりも深く形成され、エアバッグ12の膨張時にヒン
ジ用凹溝26aが破断されることはなく、破断用凹溝2
5aが破断されて、扉部24が開放される。
【0020】前記意匠シート28は、表皮層28aと、
その裏面に接着した発泡層28bとにより二層に構成さ
れている。次に、前記のように構成されたインパネ21
を射出成形する成形装置について図2及び図3により説
明する。
【0021】図2に示す意匠面成形型31には、インパ
ネ21の表面形状と同形状のキャビティ31aを有し、
予め形成された意匠シート28の表皮層28aをキャビ
ティ31aに接触して保持するものである。
【0022】一方、前記意匠面成形型31と接離可能に
対応して設けられたコア層成形型32は、前記インパネ
21の本体コア層22を成形する本体コア層成形面32
aと、前記蓋体コア層23を成形する蓋体コア層成形面
32bとを備えている。前記コア層成形型32には四角
筒状のスライドコア33が往復動可能に収容され、該ス
ライドコア33の突出によりコア層成形型32と意匠シ
ート28との間に形成されるキャビティが、本体コア層
成形用キャビティ34と蓋体コア層成形用キャビティ3
5に区画形成される。
【0023】前記コア層成形型32には前記スライドコ
ア33の内側面に形成された取付壁成形面33aと対応
するように取付壁成形面32cが形成され、両取付壁成
形面32c,33aにより取付壁成形用キャビティ36
が形成されている。前記コア層成形型32の蓋体コア層
成形面32bには、破断予定部25の破断用凹溝25a
を成形する凹溝成形凸条32dが図3に示すように平面
U字状に一体形成されている。同じく、蓋体コア層成形
面32bには前記ヒンジ部26のヒンジ用凹溝26aを
成形する凹溝成形凸条32eが直線状に一体形成されて
いる。凹溝成形凸条32dの高さは、凹溝成形凸条32
eの高さよりも高く設定されている。
【0024】前記コア層成形型32には、本体コア層成
形用キャビティ34へ硬質熱可塑性樹脂材P1を充填す
るための成形樹脂注入ゲート37が形成されるととも
に、蓋体コア層成形用キャビティ35へ軟質熱可塑性樹
脂材P2を充填するための樹脂注入ゲート38が形成さ
れている。前記樹脂注入ゲート37には注入孔39aを
有する注入用プランジャ39が往復動可能に挿入される
とともに、樹脂注入ゲート38には注入孔40aを有す
る注入用プランジャ40が往復動可能に収容されてい
る。
【0025】次に、前記のように構成した射出成形装置
を用いて、インパネ21を成形する動作を図2及び図4
〜6に基づいて説明する。図2に示すように意匠面成形
型31のキャビティ31aに沿うように意匠シート28
を表皮層28aが裏側となるように接触する。この状態
においては、発泡層28bとコア層成形型32の本体コ
ア層成形面32a及び蓋体コア層成形面32bとの間に
本体コア層成形用キャビティ34及び蓋体コア層成形用
キャビティ35が連通状態で形成されている。
【0026】次に、図4に示すようにスライドコア33
をキャビティ34、35の境界部に突出させてその先端
面を発泡層28bに接触させ、本体コア層成形用キャビ
ティ34と蓋体コア層成形用キャビティ35を区画形成
する。
【0027】この状態で、図4に示すように前記注入用
プランジャ39の注入孔39aから硬質熱可塑性樹脂材
P1を成形樹脂注入ゲート37に供給するとともに、注
入用プランジャ40の注入孔40aから樹脂注入ゲート
38内に軟質熱可塑性樹脂材P2を供給する。
【0028】その後、図5に示すように、注入用プラン
ジャ39を本体コア層成形用キャビティ34側に押動し
て硬質熱可塑性樹脂材P1をキャビティ34内に充填す
るとともに、注入用プランジャ40を蓋体コア層成形用
キャビティ35側に押動して軟質熱可塑性樹脂材P2を
キャビティ35内に充填する。
【0029】さらに、注入用プランジャ39及び注入用
プランジャ40を押動し、取付壁成形用キャビティ36
に軟質熱可塑性樹脂材P2を充填し、取付壁27を成形
する。このとき、前記注入用プランジャ40の押動動作
により軟質熱可塑性樹脂材P2は凹溝成形凸条32dと
凹溝成形凸条32eの先端縁と発泡層28bとの間に形
成される隙間G(図4参照)を通って、取付壁成形用キ
ャビティ36側に低圧で充填される。
【0030】前記スライドコア33の内外面に軟質熱可
塑性樹脂材P2と硬質熱可塑性樹脂材P1が接触された
状態で、図6に示すようにスライドコア33を退避させ
ると、溶融状態の硬質熱可塑性樹脂材P1と軟質熱可塑
性樹脂材P2がスライドコア33と対応する位置におい
て互いに融合して接合される。
【0031】前記インパネ21の本体コア層22を構成
する硬質熱可塑性樹脂材は、JIS−K7203の曲げ
弾性率が1000〜7000kg/cm2で、かつ前記蓋体
コア層23の軟質熱可塑性樹脂材P2より高い硬度を有
するオレフィン系樹脂を用いる。この樹脂としては、エ
チレン、プロピレン等のα−オレフィンの単独重合体又
は共重合体等がある。
【0032】前記蓋体コア層23及び取付壁27を構成
する軟質熱可塑性樹脂材P2として、例えばスチレン
系、オレフィン系エラストマーもしくはこれらのブレン
ドがある。又、意匠シート28の表皮層28aとして、
例えば前記軟質熱可塑性樹脂材があり発泡層28bとし
て、発泡ポリプロピレンがある。
【0033】前記本体コア層22及び蓋体コア層23の
厚さは、0. 2〜5. 0mmに、表皮層28aの厚さ
は、0. 3〜1. 0mmに、発泡層28bの厚さは、
1. 0〜3. 0mmに設定されている。
【0034】次に、前記のように構成されたインパネ2
1の製造方法についてその効果を列記する。 (1)前記実施形態では、予め形成された意匠シート2
8を意匠面成形型31のキャビティ31aに沿うように
収容し、スライドコア33をキャビティ内に突出させて
意匠面成形型31とコア層成形型32の間に本体コア層
成形用キャビティ34と蓋体コア層成形用キャビティ3
5を形成し、本体コア層成形用キャビティ34には硬質
熱可塑性樹脂材P1を低圧で充填し、蓋体コア層成形用
キャビティ35には軟質熱可塑性樹脂材P2を同じく低
圧で充填するようにした。このため、意匠シート28と
してバリア層のないものを使用することができ、このバ
リア層に後行程で破断予定部25の破断用凹溝25aを
切削加工をする作業を無くすことができる。
【0035】(2)前記実施形態では、コア層成形型3
2に対し凹溝成形凸条32dと凹溝成形凸条32eを設
け、インパネ21に破断用凹溝25aとヒンジ用凹溝2
6aを同時成形するようにした。このため、破断用凹溝
25a及びヒンジ用凹溝26aの成形を容易に行い、コ
ストの低減を図ることができる。
【0036】(3)前記実施形態では、スライドコア3
3の内側の取付壁成形面33aとコア層成形型32に設
けた取付壁成形面32cとにより取付壁成形用キャビテ
ィ36を形成して取付壁27を成形するようにした。こ
のため、取付壁27を簡単な構成で容易に成形すること
ができる。
【0037】(4)前記実施形態では、スライドコア3
3を出没させるようにし、射出成形の最終段階でスライ
ドコア33を没入させて硬質熱可塑性樹脂材P1と軟質
熱可塑性樹脂材P2を融合するようにした。このため、
本体コア層22と蓋体コア層23とを強固に接合するこ
とができる。
【0038】(5)前記実施形態では、前記本体コア層
22及び蓋体コア層23の成形型32に形成された容積
が可変の凹部としての樹脂注入ゲート37、38に溶融
樹脂を供給し、該ゲート37、38の容積を徐々に小さ
くすることにより前記キャビティ34、35にゲート3
7、38内の前記溶融樹脂を供給するようにした。この
ため、低圧で本体コア層22と蓋体コア層23を成形す
ることができる。
【0039】なお、前記実施形態では以下のように具体
化することもできる。 ○ 図9に示すように取付壁27を硬質熱可塑性樹脂材
P1により一体成形するようにしてもよい。
【0040】この場合には、取付壁27の強度を向上す
ることができる。 ○ 図10に示すように意匠シート28の表面に対し破
断予定部25及びヒンジ部26と対応してレリーフライ
ン28dを形成してもよい。
【0041】この場合にはレリーフライン28dにより
表皮層28aのV字溝の底部が引き延ばされて薄肉とな
り、エアバッグの膨出時に意匠シート28の破断と展開
をより確実に行うことができる。
【0042】又、図10の鎖線で示すように、取付壁2
7と対応するように表皮層28aにレリーフライン28
dを形成した場合には、取付壁27と対応する表皮層2
8aにできる成形上のヒケを隠蔽することができ、意匠
シート28の表面の体裁を良くすることができる。な
お、この場合にもエアバッグの膨張時の破断予定部25
の破断は局部拡大図の矢印で示す方向に円滑に行われ
る。
【0043】○ 図示しないが、意匠シート28を表皮
層28aの一層構造としてもよい。 ○ ヒンジ部26の成形を省略してもよい。 ○ 前記本体コア層22を成形した後、蓋体コア層23
を成形するように注入用プランジャ39、40の作動タ
イミングを調整してもよい。
【0044】○ 前記実施形態では、自動車内装品とし
て、インパネに具体化したが、これに代えて、ドアトリ
ム、ドアガーニッシュ、ステアリングホイール、シー
ト、天井あるいはサンバイザー等に適用してもよい。
【0045】前記実施形態から把握される技術思想につ
いて、以下に説明する。 技術思想(1) 請求項2において、コア層成形型32
に形成された取付壁成形面32cとスライドコア33の
取付壁成形面33aとにより形成された取付壁成形用キ
ャビティ36に前記軟質熱可塑性樹脂材P2を充填して
取付壁27を成形するようにしたエアバッグ用自動車内
装品の製造方法。
【0046】上記技術思想(1)においては、エアバッ
グ装置の取付壁の形成を容易に行うことができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜7記載
の発明は、意匠シートのバリア層を不要にすることがで
きるとともに、破断予定部の後行程による加工を無くし
て、製造コストを低減することができ、さらに扉部の開
放を円滑に行うことができる。
【0048】請求項2記載の発明は、凹部に溶融樹脂を
貯留してその体積を徐々に小さくすることによりキャビ
ティに供給するようにしたので、低圧で本体コア層と蓋
体コア層を成形することができる。
【0049】請求項3記載の発明は、スライドコアによ
り本体コア層と蓋体コア層の成形を容易に行うことがで
きる。請求項4記載の発明は、破断予定部を形成する破
断用凹溝を前記蓋体コア層の成形と同時に容易に形成す
ることができる。
【0050】請求項5記載の発明は、本体コア層と蓋体
コア層の接合を強固に行うことができる。請求項6記載
の発明は、表皮シートが一層又は二層構造であるので、
材料費を節減することができる。
【0051】請求項7記載の発明は、本体コア層と蓋体
コア層の材料費を汎用材料を用いて節減することができ
る。請求項8記載の発明は、本体コア層と蓋体コア層の
接合強度を均質化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の製造方法により得られたインパネ
の部分断面図。
【図2】 インパネの製造装置を示す部分断面図。
【図3】 インパネの成形型を示す部分斜視図。
【図4】 インパネの製造工程を示す部分断面図。
【図5】 インパネの製造工程を示す部分断面図。
【図6】 インパネの製造工程を示す部分断面図。
【図7】 インパネの斜視図。
【図8】 エアバッグ装置を取り付けたインパネの断面
図。
【図9】 この発明の別の実施形態を示すインパネの部
分断面図。
【図10】 この発明の別の実施形態を示すインパネの
部分断面図。
【図11】 従来のインパネの部分断面図。
【符号の説明】
P1…硬質熱可塑性樹脂材、P2…軟質熱可塑性樹脂
材、22…本体コア層、23…蓋体コア層、25…破断
予定部、25a…破断用凹溝、28…意匠シート、28
a…表皮層、28b…発泡層、31…意匠面成形型、3
1a…キャビティ、32…コア層成形型、32a…本体
コア層成形面、32b…蓋体コア層成形面、32d…凹
溝成形凸条、33…スライドコア、34…本体コア層成
形用キャビティ、35…蓋体コア層成形用キャビティ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 剣一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 須山 博史 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA03 AA14 BB09 BB10 BB30 DD13 FF17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の本体コア層(22)と、周囲が前
    記本体コア層(22)に囲まれた軟質の蓋体コア層(2
    3)と、前記本体コア層(22)及び蓋体コア層(2
    3)の表面を連続して覆う意匠シート(28)とを有
    し、エアバッグ膨張時に前記蓋体コア層(23)及び意
    匠シート(28)が展開されてエアバッグが膨出するエ
    アバッグ用自動車内装品の製造方法において、 前記意匠シート(28)を意匠面成形型(31)の所定
    位置にセットする行程と、 硬質の本体コア層(22)と軟質の蓋体コア層(23)
    とを前記意匠シート(28)の裏面側に形成されたキャ
    ビティ(34、35)に硬質材料と軟質材料を低圧で注
    入して成形する行程とを含むエアバッグ用自動車内装品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記低圧の成形行程
    は、前記本体コア層(22)及び蓋体コア層(23)の
    成形型(32)に形成された容積が可変の凹部(37、
    38)に溶融樹脂を供給し、該凹部(37、38)の容
    積を徐々に小さくすることにより前記キャビティ(3
    4、35)に前記凹部(37、38)内の前記溶融樹脂
    を供給するものであるエアバッグ用自動車内装品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、意匠面成形型(3
    1)のキャビティ(31a)に沿って接触するように意
    匠シート(28)をセットする行程と、 前記意匠面成形型(31)に対し本体コア層成形面(3
    2a)と蓋体コア層成形面(32b)を有するコア層成
    形型(32)を型合わせする行程と、 前記コア層成形型(32)の本体コア層成形面(32
    a)と蓋体コア層成形面(32b)の境界に設けた環状
    のスライドコア(33)を前記意匠シート(28)に接
    触して本体コア層成形用キャビティ(34)と蓋体コア
    層成形用キャビティ(35)を区画形成する行程と、 前記本体コア層成形用キャビティ(34)に対し、前記
    凹部(37)に貯留した硬質熱可塑性樹脂材(P1)を
    注入用プランジャ(39)により低圧で徐々に射出して
    本体コア層(22)を成形する行程と、 前記蓋体コア層成形用キャビティ(35)に対し、前記
    凹部(38)に貯留した軟質熱可塑性樹脂材(P2)を
    注入用プランジャ(40)により低圧で徐々に射出して
    蓋体コア層(23)を成形する行程と、 前記スライドコア(33)を後退して前記硬質熱可塑性
    樹脂材(P1)と軟質熱可塑性樹脂材(P2)を接合さ
    せる行程とを備えるものであるエアバッグ用自動車内装
    品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記コア層成形型
    (32)の蓋体コア層成形面(32b)に設けた凹溝成
    形凸条(32d)により破断予定部(25)を形成する
    破断用凹溝(25a)を前記蓋体コア層(23)の成形
    と同時に形成する行程を備えるものであるエアバッグ用
    自動車内装品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記本体コア層(2
    2)と蓋体コア層(23)の成形は同期して行われるも
    のであって、前記スライドコア(33)を後退して前記
    硬質熱可塑性樹脂材(P1)と軟質熱可塑性樹脂材(P
    2)を溶融状態で融合させるようにしたエアバッグ用自
    動車内装品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記意匠シート(2
    8)は、表皮層(28a)のみの単層構造又は表皮層
    (28a)と発泡層(28b)の二層構造であるエアバ
    ッグ用自動車内装品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項3において、前記硬質熱可塑性樹
    脂材(P1)は、オレフィン系樹脂であるエチレン、プ
    ロピレン等のα−オレフィンの単独重合体又は共重合体
    から選択されるものであり、軟質熱可塑性樹脂材(P
    2)は、スチレン系、オレフィン系エラストマーもしく
    はこれらのブレンドから選択されるものであるエアバッ
    グ用自動車内装品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項3において、本体コア層(22)
    の成形後に、蓋体コア層(23)を成形するものである
    エアバッグ用自動車内装品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113905933A (zh) * 2019-05-29 2022-01-07 雷诺股份公司 设置有轻型乘客气囊翼片的车辆
CN114103043A (zh) * 2021-10-27 2022-03-01 东风延锋汽车饰件系统有限公司 一种提升tpo注塑气囊框铰链性能的方法

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