JP2001096673A - コート層を有する成形体 - Google Patents

コート層を有する成形体

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JP2001096673A
JP2001096673A JP27617799A JP27617799A JP2001096673A JP 2001096673 A JP2001096673 A JP 2001096673A JP 27617799 A JP27617799 A JP 27617799A JP 27617799 A JP27617799 A JP 27617799A JP 2001096673 A JP2001096673 A JP 2001096673A
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polymer
film
ene
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hept
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JP27617799A
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Koji Minami
幸治 南
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐油性、及び表面滑り性が高く、且つ低環境汚
染性の防湿フィルムに好適な成形体及びその製造方法を
提供すること。 【解決手段】脂環構造含有重合体からなる成形体表面
に、非塩素系重合体粒子の水分散体を塗布して厚み0.
1〜20μmの層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、医薬品など
の包装材料に好適な成形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品・医薬品などの分野において用いら
れる包装体は、環境への影響の少ない、ポリオレフィン
系材料が多く使用されつつあるが、その中でも脂環構造
含有重合体からなるフィルムは、防湿性、耐熱性、透明
性などに優れるために、特に医薬品の包装体、具体的に
は、プレス・スルー・パッケージ(PTP)用のフィル
ム等に好適な材料として注目を集めている。しかしなが
ら、脂環構造含有重合体フィルムは、脂肪族系化合物な
どの脂肪分に対する耐久性が若干劣るため、人が素手で
扱う頻度の高い用途への適用は困難な場合があった。
【0003】上記問題を解決するため、脂環構造含有重
合体フィルムに他樹脂のフィルムをラミネートする方法
等が検討されているが、ラミネートの工程が煩雑であっ
たり、薄膜の形成が困難であった。
【0004】一方、特開平8−59993号公報には、
脂環構造含有重合体とポリアリレンスルフィド樹脂とを
含む組成物製のフィルムに顔料入りのエマルジョン塗料
を塗布する技術が開示されているが、本技術はフィルム
の着色を目的とするものであり、ポリマーの種類も、分
散溶媒も特定されてはいない。また、特開平8−156
197号公報には、脂環構造含有重合体とスチレン系エ
ラストマーとを含む組成物を中間層として有する積層フ
ィルムに、塩化ビニリデン樹脂の水分散体を塗布してな
るガスバリア層を形成する技術が開示されているが、塩
素系材料を使用するため、表面滑り性が悪く、環境汚染
の面でも問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐油
性、及び表面滑り性が高く、且つ低環境汚染性の防湿フ
ィルムに好適な成形体及びその製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、脂環構造含有重合体
フィルム上に、非塩素系重合体粒子の水分散体を塗布し
た後に、水系溶媒を除去してミクロンオーダーの薄膜層
を形成することにより、耐油性及び表面滑り性に優れた
フィルムが得られ、さらに、製造時や廃棄時にも環境汚
染が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】かくして本発明によれば、脂環構造含有重
合体からなり、非塩素系重合体粒子の水分散体を塗布し
て得られる厚み0.1〜20μmの層を表面に有する成
形体が提供される。さらに、本発明によれば、非塩素系
重合体粒子の水分散体を脂環構造含有重合体成形体の表
面に塗布した後、50℃以上で水系溶媒を除去して厚み
0.1〜20μmの非塩素系重合体の層を形成する方法
が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態について、項目に分けて説明する。脂環構造含有重合体 本発明で使用される脂環構造含有重合体は、主鎖及び/
または側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械強
度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有す
るものが好ましい。
【0009】脂環式構造としては、シクロアルカン構
造、シクロアルケン構造などが挙げられるが、機械強
度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が好ま
しい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、機械強度、
耐熱性、成形加工性の観点から、通常4〜30個、好ま
しくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲で
ある。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用
目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%
以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90
重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の
割合がこの範囲にあることがフィルムの透明性および耐
熱性の観点から好ましい。また、本発明の脂環構造含有
重合体は、機械強度、耐油性、防湿性の観点から、脂環
式構造中に、ノルボルナン環を有さない脂環式構造から
なる繰り返し単位を含有しているのが好ましく、その割
合は、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以
上、より好ましくは50重量%以上である。
【0010】こうした脂環構造含有重合体の具体例とし
ては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単
環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系
重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体、及びこ
れらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、
ノルボルネン系重合体、環状共役ジエン系重合体及びそ
の水素添加物などが好ましく、ノルボルネン系重合体が
耐熱性、機械強度の点からより好ましい。
【0011】(1)ノルボルネン系重合体 ノルボルネン系重合体は、例えば、特開平3−1488
2号公報や、特開平3−122137号公報などに開示
されている公知の重合体であり、具体的には、ノルボル
ネン系モノマーの開環重合体及びその水素添加物、ノル
ボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノ
マーとビニル化合物の付加共重合体などが挙げられる。
【0012】重合に用いるノルボルネン系モノマーの具
体例としては、ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−
エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ
[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル
−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−エ
チル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5
−ブチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エ
ン、5−ヘキシル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−
2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘ
プト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2,
2,1]−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシク
ロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−メチリデン
−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−ビ
ニル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5
−プロペニル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−
エン、
【0013】5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ
[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシ
クロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2,2,1]−ヘ
プト−2−エン、5−メトキシカルボニル−ビシクロ
[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−エトキシカル
ボニル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−エトキシカルボニル−ビシクロ[2,
2,1]−ヘプト−2−エン、ビシクロ[2,2,1]
−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビ
シクロ[2,2,1]−ヘプト−5−エニル−2−メチ
ルオクタネイト、ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2
−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[2,2,
1]−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピ
ル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、ビシ
クロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2,2,1]−
ヘプト−2−エン、
【0014】トリシクロ[4,3,12,5
1,6]−デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペ
ンタジエン)、トリシクロ[4,3,12,5,0
1,6]−デカ−3−エン、トリシクロ[4,4,1
2,5,01,6]−ウンデカ−3,7−ジエン若しく
はトリシクロ[4,4,12,5,01,6]−ウンデ
カ−3,8−ジエン、トリシクロ[4,4,12,5
1,6]−ウンデカ−3−エン、テトラシクロ[7,
4,110,13,01,9,02,7]−トリデカ−
2,4,6−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、
テトラシクロ[8,4,111,14,01,10,0
3,8]−テトラデカ−3,5,7,12−11−テト
ラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,1
0a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)などのノル
ボルナン環を有しないノルボルネン系モノマー;
【0015】テトラシクロ[4,4,12,5,1
7,10,0]−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロ
ドデセンともいう)、8−メチル−テトラシクロ[4,
4,1 ,5,17,10,0]−ドデカ−3−エン、
8−メチル−テトラシクロ[4,4,12,5,1
7,10,0]−ドデカ−3−エン、8−エチル−テト
ラシクロ[4,4,12,5,17,10,0]−ドデ
カ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ[4,
4,12,5,17,10,0]−ドデカ−3−エン、
8−エチリデン−テトラシクロ[4,4,12,5,1
7,10,0]−ドデカ−3−エン、8−ビニル−テト
ラシクロ[4,4,12,5,17,10,0]−ドデ
カ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4,
4,12,5,17, 10,0]−ドデカ−3−エン、
8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4,4,1
2,5,17,10,0]−ドデカ−3−エン、8−メ
チル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4,
4,12,5,17,10,0]−ドデカ−3−エン、
8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ[4,4,1
2,5,17,1 ,0]−ドデカ−3−エン、8−カ
ルボキシ−テトラシクロ[4,4,12, ,1
7,10,0]−ドデカ−3−エン、8−シクロペンチ
ル−テトラシクロ[4,4,12,5,17,10
0]−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラ
シクロ[4,4,12,5,17,10,0]−ドデカ
−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ
[4,4,12,5,17,10,0]−ドデカ−3−
エン、8−フェニル−テトラシクロ[4,4,
2,5,17,1 ,0]−ドデカ−3−エン、ペン
タシクロ[6,5,11,8,13,6,0 2,7,0
9,13]−ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシ
クロ[7,4,13,6,110,13,01,9,0
2,7]−ペンタデカ−4,11−ジエンなどのノルボ
ルナン環を有するノルボルネン系モノマーが、それぞれ
挙げられる。
【0016】上記のノルボルネン系モノマーは、それぞ
れ単独であるいは2種以上組み合わせて用いることがで
き、本発明においては、上記ノルボルナン環を有しない
モノマーを、通常10重量%以上、好ましくは30重量
%以上、より好ましくは50重量%以上使用すると、重
合体の機械強度、耐油性、防湿性が向上する。
【0017】本発明においては、上記ノルボルネン系モ
ノマー以外に、共重合可能なモノマーとして、例えば、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1
−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジ
メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテ
ン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−
テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、
1−エイコセンなどの炭素数2〜20個を有するα−オ
レフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキ
セン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシ
クロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロ
ヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシク
ロオレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−
1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;など
を用いることができる。これらの共重合可能なモノマー
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0018】上記モノマーの開環重合体は、開環重合触
媒として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミ
ウム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝
酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからな
る触媒系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウ
ム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化
物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム
化合物とからなる触媒系を用いて、溶媒中または無溶媒
で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50k
g/cm の重合圧力で開環重合させることにより得
ることができる。水素添加ノルボルネン系重合体は、常
法に従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下
に水素により水素化する方法により得ることができる。
【0019】ノルボルネン系モノマーと上記共重合可能
なモノマーとの付加共重合体は、例えば、モノマー成分
を、溶媒中または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又
はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからな
る触媒系の存在下で、通常、−50℃〜100℃の重合
温度、0〜50kg/cm の重合圧力で共重合させ
る方法により得ることができる。
【0020】(2)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66216号公報に開示されているシクロヘキ
セン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環
状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができ
る。
【0021】(3)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136057号公報や特開平7−258318号公報に
開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,
4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用い
ることができる。
【0022】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体 ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59989号公報に開示されているビニルシク
ロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式
炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭
63−43910号公報、特開昭64−1706号公報
などに開示されているスチレン、α−メチルスチレンな
どのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素
添加物などを用いることができる。
【0023】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シク
ロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエ
ン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法
で測定したポリイソプレン換算の重量平均分子量で、
5,000〜500,000、好ましくは8,000〜
200,000、より好ましくは10,000〜10
0,000の範囲であるときに、フィルムの機械強度と
成形加工性、耐油性とが高度にバランスし、好適であ
る。本発明で使用される脂環式構造含有重合体のガラス
転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜選択されれ
ばよいが、通常50〜300℃、好ましくは60〜20
0℃、より好ましくは70〜150℃である。
【0024】配合剤 なお、上記脂環式構造含有重合体樹脂には、所望によ
り、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤等、ベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤等、耐光安定剤、帯電防止
剤、脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの部
分エステルおよび部分エーテル等の滑剤、等の各種添加
剤を添加しても良い。また、本発明の目的を損なわない
範囲で、他の樹脂、ゴム質重合体等を混合して用いるこ
ともできる。
【0025】成形体 本発明においては、上記脂環構造含有重合体及び/又
は、必要に応じて上記配合剤を配合してなる樹脂組成物
を用いて、成形体を製造することができる。成形体の形
状は、板状、シート状、フィルム状等、使用目的に応じ
て適宜選択すればよいが、その防湿性を活かして食料品
や医薬品などの包装体として使用する場合には、シート
状やフィルム状にして使用するのが好ましい。シートや
フィルムの成形方法としては、押出成形法、プレス成形
法、溶液キャスト成形法、射出成形法、ブロー成形法な
どが挙げられるが、表面平滑性、厚み精度等に優れたシ
ートやフィルムを得るためには、押出成形法、キャスト
成形法が好ましい。
【0026】上記方法により得られた成形体の厚さは、
防湿性、機械強度等の観点から、通常1〜500μm、
好ましくは10〜450μm、より好ましくは20〜4
00μmである。
【0027】水分散体 本発明に用いる水分散体は、非塩素系重合体粒子が、水
を主成分とする分散溶媒に分散しているものであり、通
常、ラテックスとして使用されているものを用いること
ができる。非塩素系重合体粒子を用いることにより、低
環境汚染性で、塗布後の表面滑り性が向上する。使用で
きるラテックスとしては、ゴムラテックス、樹脂ラテッ
クス、ゴムと樹脂の混合ラテックス等のいずれでもよ
く、また、天然ラテックス、合成ラテックスのいずれで
もよい。
【0028】また、乳化重合法や懸濁重合法によって製
造されるブロックポリマーの製造工程中に得られる水系
ポリマーディスパージョン(いわゆるエマルジョン)
や、天然ゴムのラテックスの如き樹液等の天然に得られ
るラテックスや、あるいは繊維状ポリマーがからみ合っ
て水に分散しているディスパージョンも使用することが
でき、これらも上記ラテックスに含まれる。
【0029】非塩素系重合体粒子の形状は、球形、異
形、又は不定形いずれでもよいが、平滑で、表面滑り性
に優れたコート層を得るためには、球状のものを用いる
のが好ましく、粒子の平均粒径は、通常0.005〜2
00μm、好ましくは0.01〜100μm、特に好ま
しくは0.05〜30μmである。
【0030】本発明で用いる非塩素系重合体としては、
スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸エステル
系モノマー、共役ジエン系モノマー、オレフィン系
モノマーを主成分とする共重合体や、単独重合体などを
使用することができ、具体例としては、例えば、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−1,3−ブタジ
エン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレ
ン−1,3−ブタジエン−イソプレン共重合体、1,3
−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、1,3−ブ
タジエン−イソプレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン
−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル−1,3−ブタジエン−イタコン酸共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタ
クリル酸メチル−フマル酸共重合体、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン
−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル−イタコン
酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、
アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸メチル−ア
クリル酸−メトキシポリエチレングリコールモノメタク
リレート、メチルメタクリレート重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロック共重
合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン・ブロ
ック共重合体、スチレン−イソプレン・ブロック共重合
体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン・ブロ
ック共重合体、ビニルアルコール重合体、酢酸ビニル重
合体などが挙げられる。
【0031】上記の重合体の中でも、耐油性、表面滑り
性の観点から、アクリル酸エステル系モノマーや、スチ
レン系モノマーの共重合比率が大きい重合体や、ブロッ
ク共重合体が好ましい。
【0032】また、用いる重合体粒子のガラス転移温度
(Tg)は、表面滑り性等の観点から、0℃以上のもの
が好ましく、20℃以上のものがより好ましい。ガラス
転移点が低すぎると滑り性が悪くなる。重合体粒子を2
種類以上混合して用いる場合や、重合体粒子がブロック
共重合体である場合において、Tgが2点以上存在する
場合には、いずれか高い方のTgが0℃以上であればよ
い。
【0033】上記水分散体(ラテックス)は、通常の重
合法、たとえば、乳化重合法や懸濁重合法、シード重合
法などの二段重合による方法によって得ることができ、
重合工程においては、必要に応じて分散剤を添加するこ
とができる。又、溶液重合などで得られた重合体の溶媒
を水系分散媒に転相する方法によっても得ることができ
る。
【0034】分散剤の具体例としては、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ドデシルフェニルエーテルス
ルホン酸ナトリウムなどのベンゼンスルホン酸塩;ラウ
リル硫酸ナトリウム、テトラドデシル硫酸ナトリウムな
どのアルキル硫酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスル
ホコハク酸塩;ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩;
ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナト
リウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル
サルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート
塩;アルカンスルホン酸塩;アルキルエーテルリン酸エ
ステルナトリウム塩;ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエ
ステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブ
ロック共重合体などの非イオン性乳化剤;ゼラチン、無
水マレイン酸−スチレン共重合体、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸ナトリウム、重合度700以上かつ
ケン化度75%以上のポリビニルアルコールなどの水溶
性ポリマーなどが例示され、これらは単独でも2種類以
上を併用して用いても良い。分散剤の添加量は任意に設
定でき、モノマー総量100重量部に対して通常0.0
1〜10重量部程度であるが、重合条件によっては分散
剤を使用しなくてもよい。
【0035】また、重合体粒子の原料となるモノマーと
しては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、ピペリレンなどが挙げられ、好ましくは1,
3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエンなどの共役ジエン系モノマー;
【0036】アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−
アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エ
ステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリ
ル酸n−ヘキシル、メタクリル2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ラウリル
などのメタクリル酸エステル;クロトン酸メチル、クロ
トン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチ
ル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸n−アミル、ク
ロトン酸イソアミル、クロトン酸n−ヘキシル、クロト
ン2−エチルヘキシル、クロトン酸ヒドロキシプロピル
などのクロトン酸エステル;などの(メタ)アクリル酸
エステル系モノマー;
【0037】スチレン、α−メチルスチレン、β−メチ
ルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン
などのスチレン系モノマー;アクリロニトリル、メタア
クリロニトリルなどのニトリル基含有モノマー;アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキ
シメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系モノマ
ー;メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのメタク
リルアミド系モノマー;アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルなどのグ
リシジル基含有モノマー;スチレンスルホン酸ナトリウ
ム、アクリルアミドメイルプロパンスルホン酸などのス
ルホン酸基含有モノマー;メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミ
ノ基含有メタクリル酸系モノマー;メトキシポリエチレ
ングリコールモノメタクリレートなどのアルコキシ基含
有メタクリル酸系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和モノカルボン酸系モノマー;マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、メタコン酸、グルタコン酸、
イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、ナジック酸などの不飽和ジカルボン酸系モ
ノマー;マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノブチ
ル、イタコン酸モノオクチルなど不飽和ジカルボン酸モ
ノエステル;などが挙げられる。これらの中でも、好ま
しい例としてはスチレン系モノマーやニトリル基含有モ
ノマー、ポリカルボン酸モノマー、不飽和モノカルボン
酸系モノマー、アルコキシ基含有メタクリル酸系モノマ
ーなどが挙げられる。
【0038】上記これらのモノマーは、単独でも、2種
以上を組合せて用いても構わないが、耐油性、表面滑り
性等の観点から、共役ジエン系モノマー、(メタ)アク
リル酸エステル系モノマー、スチレン系モノマーを使用
するのが好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステル
系モノマーの中では、(メタ)アクリル酸アルキルが好
ましく、アルキル部分の炭素数は1〜6個、好ましくは
1〜4個のものである。
【0039】本発明においては、上記脂環構造含有重合
体からなるフィルムの表面に、上記の水分散体を塗布し
た後、水分を除去乾燥して該重合体の層を形成すること
ができる。該水分散体中には、平滑性、表面滑り性等を
より向上させる目的で、上記重合体粒子以外に、必要に
応じて、硬化剤、界面活性剤、レベリング剤、消泡剤な
どの各種添加剤を配合することができる。使用する水分
散体の固形分濃度は、塗布性、薄膜形成性等の観点か
ら、通常1〜70重量%、好ましくは5〜60重量%、
より好ましくは10〜50重量%である。
【0040】該水分散体を用いて、上記脂環構造含有重
合体フィルム表面にコート層を形成する例としては、上
記フィルム表面上に塗布するのに十分な量の該水分散体
をのせ、バーコーター、ブレードなどを用いて上記フィ
ルム表面に平滑に塗り広げる。その後、上記フィルムの
変形がない程度まで加熱し、5分程度放置する。尚、重
合体は、上記方法でコート層を形成した後に、架橋させ
ても構わない。コート層の密着性を高める目的で、予め
上記脂環構造含有重合体フィルム表面を、コロナ放電処
理、プラズマ処理、熱処理、プライマー処理等を行うこ
とは好ましい。
【0041】このようにして得られたコート層の厚み
は、耐油性、表面滑り性の観点から、通常0.1〜20
μm、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1
〜10μmである。また、コート層の表面滑り性を向上
させるためには、層表面の静摩擦係数が、1以下、好ま
しくは0.5以下であるものがよい。
【0042】用途 以上の方法により、表面に、コート層を有する成形体
は、優れた防湿性、耐油性、表面滑り性を活かして、各
種の用途に用いることができるが、特に水分や、その他
の不純物の混入を嫌い、人が素手で扱う用途に好適であ
る。そのような用途としては、例えば、包装分野、生
産、加工分野などが挙げられるが、特に食品や医薬品の
包装、生産、加工分野に好適である。より詳細には、プ
レス・スルー・パッケージ(PTP)、ラップフィル
ム、シュリンクフィルム、ストレッチフィルム、輸液バ
ッグ、点滴薬液用バックなどの医薬品や食料品の包装
体;ボトル、バイアル等の容器;皿、椀、カップなどの
食器などとして好適に使用することができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明について、製造例、実施例、及
び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明の
範囲はこれらの例に限定されるものではない。これらの
例において、[部]は、特に断りのない限り、重量基準
である。また、各種物性の測定法は、次のとおりであ
る。
【0044】(1)ガラス転移温度(Tg) 示差走査熱量計(DSC法)により測定した。 (2)分子量 特に記載しない限り、シクロヘキサンを溶媒とするゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定
されるポリイソプレン換算値として測定した。 (3)静摩擦係数 JIS K7125に準じた方法で測定した。本発明の
コート層を有するフィルムを、縦63mm、横63mm
の接触面積を有する滑り片に支持し、未コートの脂環構
造含有重合体フィルムの上を、200gの荷重をかけな
がら100mm/分のスピードで滑らせ、その時の静摩
擦係数を求めた。
【0045】(4)耐油性 コート層を形成して得られたフィルムを、該コート層を
外側にして30mmφの鋼管に巻き付け、テープで固定
した後、該コート層表面に牛脂を塗布し、20℃にて1
時間放置後にフィルムに微少なクラックが発生していな
いかを観察した。フィルムに全くクラックが発生してい
ないものを〔○〕、微少なクラックが一部に発生してい
るものを〔△〕、全体にクラックが発生しているものを
〔×〕とした。 (5)表面滑り性 20℃の室温にて、本発明のフィルムのコート面に人間
の手で爪を立てて滑らし、未コートのフィルムを〔○〕
とした場合に、相対比較で滑り易さを官能的に評価し
た。 ・爪を立てて滑らした場合に、若干の抵抗がある程度の
感触(未コートフィルムの感触)を〔○〕、未コートフ
ィルムよりも抵抗が小さく、滑らかに爪が滑らせる程度
の感触を〔◎〕、未コートフィルムよりやや大きな抵抗
が感じられるものを〔△〕、未コートフィルムよりも抵
抗が大きく、フィルムにシワが寄ってしまうものを
〔×〕とした。
【0046】(製造例1)窒素雰囲気下、脱水したシク
ロヘキサン500重量部に、1−ヘキセン0.55重量
部、ジブチルエ−テル0.11重量部、トリイソブチル
アルミニウム0.22重量部を室温で反応器に入れ混合
した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.
0.12,5]デカ−3−エン(以下DCPと略す)1
70重量部、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エン(以下ET
CDと略す)30重量部、六塩化タングステン0.70
重量%トルエン溶液30重量部を2時間かけて連続的に
添加し、重合した。得られた重合反応液を耐圧性の水素
化反応器に移送し、珪藻土担持ニッケル触媒(日産ガー
ドラー社製;G−96D、ニッケル担持率58重量%)
10重量部及びシクロヘキサン200重量部を加え、1
50℃、水素圧45kgf/cmで8時間反応させ
た。ステンレス製金網を備えたろ過器の、該金網上に、
珪藻土をろ過助剤として敷詰め、水素化反応液をろ過し
て、触媒を除去した。ろ過した反応溶液を3000重量
部のイソプロピルアルコ−ル中に攪拌下に注いで水素添
加物を沈殿させ、ろ別して回収した。さらに、アセトン
500重量部で洗浄した後、1torr以下、100℃
に設定した減圧乾燥器中で48時間乾燥し、開環重合体
水素添加物190重量部を得た。得られた開環重合体水
素添加物の主鎖水素添加率は99.9%、重量平均分子
量(Mw)は、38,000、共重合組成はDCP/E
TCD=85/15、Tgは102℃であった。
【0047】(実施例1)ベースフィルムの製造 製造例1で得られた、開環重合体水素添加物100部
に、酸化防止剤としてチバガイギー社製イルガノックス
1010(ペンタエリトリトールテトラキス[3−
(3,5− ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート])を0.2部添加し、2軸押出機
(東芝機械社製TEM−35B、スクリュー径37m
m、L/D=32、スクリュー回転数250rpm、樹
脂温度240℃、フィードレート10kg/時間)で混
練し、押し出し、ペレット化した。得られたペレットを
65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有す
るTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹
脂温度220℃、Tダイの幅500mmの成形条件に
て、厚さ300μmで、500mm×1000mmのベ
ースフィルムを押出し成形した。
【0048】コート層の形成 上記方法により得られたベースフィルム表面にアクリル
系重合体粒子の水分散体(日本ゼオン株式会社製:Lx
814:固形分濃度46重量%)をバーコーターにて塗
布した後、80℃、5分にて水分を除去乾燥して厚さ5
μmのコート層を形成した。評価結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例2)コート層をスチレン/アクリ
ル系重合体粒子の水分散体(日本ゼオン株式会社製:L
x844B:固形分濃度40重量%)で形成した以外
は、実施例1同様にフィルムを製造して評価した。結果
を表1に示す。
【0051】(実施例3)コート層をアクリル系重合体
粒子の水分散体(日本ゼオン株式会社製:Lx854
C:固形分濃度45重量%)で形成した以外は、実施例
1同様にフィルムを製造して評価した。結果を表1に示
す。
【0052】(実施例4)コート層をスチレン・ブタジ
エン・ゴム(SBR)粒子の水分散体(日本ゼオン株式
会社製:SX1105:固形分濃度45重量%)で形成
した以外は、実施例1同様にフィルムを製造して評価し
た。結果を表1に示す。
【0053】(比較例1)コート層を塩化ビニリデン系
重合体粒子の水分散体(塩化ビニリデン/塩化ビニル共
重合体、共重合組成:70/30(重量比)、ガラス転
移温度17℃:固形分濃度45重量%)で形成した以外
は、実施例1同様にフィルムを製造して評価した。結果
を表1に示す。
【0054】(比較例2)コート層を形成しなかった以
外は、実施例1同様にフィルムを製造して評価した。結
果を表1に示す。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、耐油性及び表面滑り性
に優れ、低環境汚染性のシートまたはフィルムが提供さ
れ、更に、簡便な方法で耐油性を向上できる、高防湿性
に優れた、食料品や医薬品等の包装体として好適なシー
トまたはフィルム、及びその製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 65/00 C08L 65/00 C09D 165/00 C09D 165/00 Fターム(参考) 4D075 CA06 CA09 CA42 DA04 DC36 EA06 EA10 EB10 EB53 4F006 AA11 AA12 AA31 AB05 AB16 AB24 BA09 BA16 CA07 4F100 AK01B AK08A AK12 AK12J AK25 AK25J AL01 BA02 BA25B CC00B DE01B EH46B EH462 EJ862 GB15 GB23 GB66 JA05B JB07 JK16 JM01B YY00 YY00B 4J002 BB101 BK001 CE001 GG02 4J038 CA021 CA071 CB041 CB101 CC041 CC051 CC061 CE021 CF021 CG141 CH031 CH041 CQ011 MA08 MA10 MA13 NA11 PA18 PB01 PB02 PB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環構造含有重合体からなり、非塩素系
    重合体粒子の水分散体を塗布して得られる厚み0.1〜
    20μmの層を表面に有する成形体。
  2. 【請求項2】 層表面の静摩擦係数が1以下である請求
    項1記載の成形体。
  3. 【請求項3】 非塩素系重合体のガラス転移温度が0℃
    以上である請求項1又は2いずれかに記載の成形体。
  4. 【請求項4】 厚み1〜500μmのフィルムである請
    求項1乃至3いずれかに記載の成形体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の成形体
    からなる包装体。
  6. 【請求項6】 非塩素系重合体粒子の水分散体を脂環構
    造含有重合体成形体の表面に塗布した後、50℃以上で
    水系溶媒を除去して厚み0.1〜20μmの非塩素系重
    合体の層を形成する方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014237813A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 ユニチカ株式会社 環状ポリオレフィン材料用塗工剤及び積層体
US8971790B2 (en) 2003-01-02 2015-03-03 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for broadcast services in a communication system

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US8971790B2 (en) 2003-01-02 2015-03-03 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for broadcast services in a communication system
JP2014237813A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 ユニチカ株式会社 環状ポリオレフィン材料用塗工剤及び積層体

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