JP2001095984A - メダルゲーム機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜ガイド上に案内されるゲーム用メダル
が、２段以上に重なった場合でも、ゲーム盤下部のメダ
ル排出通路に一段に整列させて送り出し可能にする。 【解決手段】 傾斜ガイド部２３の上方位置に、整列手
段４３を配置して、傾斜ガイド２３上で少なくとも上下
２段に重なるゲーム用メダルＭを、１段宛に整列させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ゲーム盤の上方
から落下させたゲーム用メダルの当りポケット内での配
列状態に応じて、点数表示をしたり、景品用コインなど
の払い出しをしたりするメダルゲーム機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のメダルゲーム機として、例えばパ
チンコのように、上方へ打ち出したゲーム用メダルをゲ
ーム盤面の下方へ落下させ、当りポケット内に入ったゲ
ーム用メダルの個数に応じた点数の累計結果を表示し、
その累計結果に応じた景品やゲーム用コイルを、プレヤ
ーへサービスするものが提供されている。

【０００３】このような従来のメダルゲーム機にあって
は、当りポケット内に入らないで下方に落下したアウト
のゲーム用メダルが、ゲーム盤の下方に配置したメダル
回収用の傾斜レールに沿って、順次一列になって排出さ
れ、そのゲーム盤面の裏側の収納部に収納されていく。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のメダルゲーム機にあっては、当りポケットに入ら
ないで下方に落下するゲーム用メダルが、傾斜ガイドで
ある前記傾斜レールに沿って、ゲーム盤面の下方から順
次排出される際に、上下２段に重なったままレール上を
移動する場合があり、この場合にこれら上下２段に重な
ったゲーム用メダルが、排出口の縁部と傾斜レールとの
間に嵌まり込んで、その排出口で詰ってしまい、１段目
のゲーム用メダルの上に次々に落下してくるゲーム用メ
ダルが重なってしまい、遂にはゲーム不能に陥ってしま
うという課題があった。

【０００５】この発明は前記のような課題を解決するも
のであり、当りポケット内に入らないで次々に落下し
て、傾斜ガイド上に案内されるゲーム用メダルなどが、
その傾斜ガイド上に２段以上に積み重なった場合でも、
メダル排出通路を通しての排出前に上段のゲーム用メダ
ルを下段のゲームメダル位置へ掻き落させて、落下した
すべてのゲーム用メダルを、メダル排出通路へ一列に整
列させて送り出すことができるようにしたメダルゲーム
機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１の発明にかかるメダルゲーム機は、スター
ト操作によってゲーム用メダルをゲーム盤面の上方へ押
し上げるメダルリフト手段と、該メダルリフト手段によ
り押し上げられたゲーム用メダルを、プレヤーの操作に
より１個ずつ落下させるメダル落下手段と、該メダル落
下手段により落下させられたゲーム用メダルを、前記ゲ
ーム盤面に打ち込まれた複数のピン間を縫うように落下
させて、一部を当りのゲーム用メダルとして蓄積する当
りポケットと、精算時に前記当りポケット内から排出さ
れるゲーム用メダルとともに、前記当りポケット外を通
過して落下するアウトのゲームメダルを受けて、これら
のゲームメダルをメダルリフト位置へ案内する傾斜ガイ
ドとを備えたメダルゲーム機であって、前記傾斜ガイド
の上方位置に、整列手段を配置して、前記傾斜ガイド上
で少なくとも上下２段に重なるゲーム用メダルを１段宛
に整列させるようにしたものである。

【０００７】また、請求項２の発明にかかるメダルゲー
ム機は、前記整列手段を、重畳した上段のゲーム用メダ
ルに接触して、該ゲーム用メダルを上方へ押し戻すよう
に低速回転する矩形の回転部材としたものである。

【０００８】また、請求項３の発明にかかるメダルゲー
ム機は、前記メダルリフト手段を、傾斜ガイドの最下位
にあるゲーム用メダルを受けて、これをその上位にゲー
ム用メダルとともに支持しながら設定高さまで上昇させ
た後下降するリフトレバーと、前記設定高さまで上昇さ
せたリフトレバー上の前記ゲーム用メダルを受けて、こ
れを定位置に保持するメダル保持部材と、前記リフトレ
バーをクランクを介して駆動するモータとから構成した
ものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図について説明する。図２および図３はこの発明のメダ
ルゲーム機の全体を示す正面図および側面図であり、こ
れが縦型の框体１の開口前部に、上下に分けて上部ドア
ー２および下部ドアー３を取り付けたものからなる。

【００１０】前記上部ドアー２は、框体１に対し、ヒン
ジ部材４により水平方向に開閉自在に取り付けられる。
また、この上部ドアーの２上部の正面には、これの内部
に配置した蛍光灯５により照明される上看板６が取り付
けられている。また、上部ドアー２の中央付近は、周囲
をエスカッション７により囲まれた透明アクリル板など
の透明板８と、この透明板８の裏側に所定間隔をおいて
配置された後述のゲーム盤とされている。

【００１１】さらに、上部ドアー２であって、前記エス
カッション７の下方に連続する部位には傾斜状の操作パ
ネル９が一体に設けられ、この操作パネル９上に、ゲー
ムで獲得した点数に対応するメダルの払い出しを行うた
めに操作される当りボタン１０と、ゲームをやめるとき
に操作されて、当りのゲーム用メダルとクレジットした
ゲーム用メダルの双方の払い出しを行うために操作され
る止めボタン１１と、ゲームを開始する時およびゲーム
開始操作に続いて上方からゲーム用メダルを落下させる
時に操作されるスタート／落しボタン１２が配置されて
いる。

【００１２】なお、これらの各ボタン１０，１１，１２
が設けられた操作パネル９の内側にも、その操作パネル
９上に表記した図形，記号，文字などを背面から照明す
る蛍光灯１３が配置されている。１４は上部ドアー２を
框体１の開口部に対し開放不可能にロックするため鎖錠
部材である。

【００１３】一方、前記下部ドアー３も図示しないヒン
ジ部材により框体１に対して水平方向に開閉自在に取り
付けられている。この下部ドアー３のパネル面には、コ
インおよびゲーム用メダルをそれぞれ投入するための透
孔を持ったセレクタ１５，１６、音声出力用のスピーカ
１７、音声出力調整用のボリューム１８および景品用メ
ダルの取出口１９が設けられている。２０は下部ドアー
３を框体１の開口部に対し開放不可能にロックするため
の鎖錠部材である。２１は框体１の底面に取り付けられ
たキャスタである。

【００１４】次に、上部ドアー２の内部構成を詳しく説
明すると、図１はこの上部ドアー２の前記透明板８の裏
側に、所定間隔おいて配置されたゲーム盤２２を示す。
このゲーム板２２の正面下部には、図上右下がりの傾斜
ガイド２３が設けられている。この傾斜ガイド２３は、
例えば、所定厚みのアクリル樹脂板などからなり、上方
から落下してくるゲーム用メダルＭを受けて、これをメ
ダルリフト位置に案内するように機能する。

【００１５】また、このメダルリフト位置にはメダルリ
フト手段２４が設けられており、後述するように、プレ
ヤーによるスタート／落しボタン１２のスタート操作に
よって、そのメダルリフト位置に送られてくるゲーム用
メダルＭを、ガイド溝２５に沿って一枚ずつ上方へ押し
上げるように機能する。このガイド溝２５は、ゲーム盤
２２の右方に上下に延びる垂直ガイド部２５ａと、ゲー
ム盤２２の上方にて左方に傾斜するように延びる短めの
傾斜ガイド部２５ｂとからなる。

【００１６】この傾斜ガイド部２５ｂが切れる部位のゲ
ーム盤２２面には、傾斜状の細長孔２６が設けられてお
り、この細長孔２６内に、ゲーム盤２２の正面へ突出し
たり正面から裏側に退避したりする、メダル落下手段と
してのゲーム用メダルの落下位置操作板２７が介在され
ている。なお、この落下位置操作板２７はゲーム盤２２
の裏面側に設置されたソレノイド（図示しない）によっ
て、前記突出または退避の動作をするように駆動され、
このソレノイドの駆動は、前記スタート／およびボタン
１２のプレヤーによる押し操作によって行われる。

【００１７】前記長孔２６および落下位置操作板２７の
下方に臨む前記ゲーム盤２２の表面には、上方から落下
するゲーム用メダルＭを反発させながら下方へ導く複数
のピン２８が予め決められた配列に従って打ち込まれて
いる。さらに、これらのピン２８下方のゲーム盤２２上
には、３組の当りポケット２９，３０，３１が設けられ
ている。

【００１８】これらの当りポケット２９，３０，３１は
それぞれ二つの縦突起状の仕切り部材２９ａ，３０ａ，
３１ａを対向配置したものからなり、これらの仕切り部
材２９ａ，２９ａ間、３０ａ，３０ａ間、３１ａ，３１
ａ間の下部には、ゲーム盤２２の表面に対して出没自在
であり、常時は突出しているストッパ部材３２，３３，
３４が配置されている。図上、３５はソレノイド（図示
しない）により駆動され、先端に前記ストッパ部材３
２，３３，３４を有する引き板である。

【００１９】また、前記各仕切り部材２９ａ，２９ａ
間、３０ａ，３０ａ間、３１ａ，３１ａ間には上下３段
に亘って当りセンサＳ１が配置されており、最左部の仕
切り部材２９ａおよび最右部の仕切り部材３１ａの外側
と、互いに隣接する仕切り部材２９ａ，３０ａ間および
仕切り部材３０ａ，３１ａ間とに、それぞれアウトセン
サＳ２が配置されている。

【００２０】前記当りセンサＳ１は当りポケット２９，
３１，３２内に入って、かつストッパ部材３２，３３，
３４に支持された各ゲーム用メダルＭの位置を検知する
ように機能する。また、アウトセンサＳ２は前記当りポ
ケット２９，３０，３１内に入らずに落下するアウトの
ゲームメダルＭの通過を検出するように機能する。

【００２１】また、３６，３７は前記複数のピン２８お
よび当りポケット２９，３０，３１を左右側から挟むよ
うに配置されたアクリル樹脂などからなるガイド板で、
これらのガイド板３６，３７の下部側縁とこれに対向す
る仕切り部材２９ａ，３１ａとの間が、前記アウト用メ
ダルＭが通過する通路となっている。さらに、右側のガ
イド板３７の下端縁は傾斜状をなし、この下端縁と前記
傾斜ガイド２３の上縁との間が、ゲーム用メダルＭの外
径より幾分大き目の幅のメダル排出通路３８となってい
る。前記ガイド板３７には、７セグメントよりなる当り
表示器３９，クレジット表示器４０およびサービスクレ
ジット表示器４１が設けられている。

【００２２】一方、前記メダル排出通路３８の入口付近
のゲーム盤２２面には、モータ４２によって低速回転す
るゲーム用メダルの整列手段４３が突設されている。こ
の整列手段４３は、図４に示すように回転円板４３ａの
表面に、回転部材としての矩形の突条４３ｂを突設した
ものからなり、これが傾斜ガイド２３上を移動するゲー
ム用メダルＭの通過を妨げない高さ位置に配置されてい
る。この整列手段４３は、図１において時計方向Ｐに駆
動される。なお、この整列手段４３の上部にも、落下す
るゲーム用メダルＭが整列手段４３に直接接触するのを
回避するピン２８が複数本配置されている。

【００２３】図５は前記メダルリフト手段２４の詳細を
示す。同図において、４４はゲーム盤２２の下部背面に
固定された取付板で、この取付板４４には、これに対し
Ｔ字状をなすようにモータ取付板４５が一体に設けら
れ、このモータ取付板４５の背面にはモータ４６が取り
付けられている。また、このモータ４６の回転軸４７は
モータ取付板４５を貫通して、このモータ取付板４５の
前面に突出し、その突出端にクランク４８が固定されて
いる。

【００２４】このクランク４８の一端にはクランクレバ
ー４９の一端が枢支されている。また、モータ取付板４
５の別の部位に植設された支軸５０には、長扇形のリフ
トレバー５１の基部が枢支され、このリフトレバー５１
の他端上部には、メダル押し上げ用のＬ字形の切欠５１
ａが形成されている。

【００２５】さらに、ラチェット取付板５２には、メダ
ル保持部材としてのＬ字状のラチェット板５３が、屈曲
部付近で軸５４により回動自在に支持されている。この
ラチェット板５３はリフトレバー５１に近接して配置さ
れ、その一端（上端）にはメダル支持用のＬ字形の切欠
５３ａが設けられている。

【００２６】また、このラチェット板５３の他端とモー
タ取付板４５との間にスプリング５５が張設されてお
り、このスプリング５５によって切欠５３ａが常時前方
へ位置するように、ラチェット板５３が回動付勢されて
いる。なお、ラチェット板５３の前縁はリフトレバー５
１の切欠５１ａに載置されて上昇するゲーム用メダルＭ
をガイドするメダルガイド面となっている。

【００２７】なお、前記リフトレバー５１の先端は、図
１に示すように、ゲーム盤２２の下部に設けられた切欠
溝５６の内外に貫通し、この切欠溝５６内を昇降する。
そして、この切欠溝５６およびリフトレバー５１の先端
は、前記メダル排出通路３８の出口端に臨んでいる。

【００２８】なお、図示しないが、上部ドアー２側の框
体１内には当り賞品の収納部や当り賞品の排出部を設け
ることは任意であり、また、下部ドアー３側の框体１内
には、図示しないが賞金としてのコインを収納するコイ
ンホッパ，金庫箱，カウンタユニット，制御回路基板な
どが設置されている。

【００２９】かかる構成になるメダルゲーム機におい
て、ゲームを開始するには、予め傾斜ガイド２３上およ
びガイド溝２５内に、ゲーム開始可能な枚数のゲーム用
メダルＭを投入しておく。この投入は、上部ドア２を開
くことにより外部に臨む投入口（図示しない）からゲー
ム用メダルＭを一枚ずつ挿入することにより行われる。
これにより、ゲーム用メダルＭは傾斜ガイド２３上に並
列され、このとき、図示しないサービススイッチを操作
することで、メダル排出通路３８端からメダルリフト手
段２４により、ゲーム用メダルを垂直ガイド部２５ａの
最上部まで積み上げさせる。このゲーム用メダルＭの積
み上げ（押し上げ）動作の詳細は、後述する。

【００３０】ここで、初めてゲームが開始可能となり、
プレヤーがセレクタ１５，１６の一方または他方の投入
口に、１００円硬貨またはゲーム用のコインを投入す
る。これらの硬貨やコインの投入個数はクレジット情報
としてクレジット表示器４０に表示される。

【００３１】続いて、スタート／落しボタン１２を押す
と、メダルリフト手段２４の前記モータ４６が駆動さ
れ、これによりクランク板４８およびクランクレバー４
９を介してリフトレバー５１の切欠５１ａ上にあるゲー
ム用メダルＭが上方に押し上げられる。このとき、この
押し上げられるゲーム用メダルＭは、ラチェット板５３
の前縁に沿ってガイドされる。このとき、ゲーム用メダ
ルＭは透明板８によって位置規制されているため、ラチ
ェット板５３の前縁上方のラチェット部（突出部）５３
ｂのところで、スプリング５５の反発力に抗して、軸５
４を中心にラチェット板５３を僅か後方へ回動（後退）
させる。

【００３２】そして、ゲーム用メダルＭが更に押し上げ
られると、このゲームメダルＭはラチェット板５３の切
欠５３ａ上に至る。続くタイミングにてリフトレバー５
１は下降（軸５０を中心に反時計方向に回動）するとと
もに、前記スプリング５５によるラチェット板５３の回
動復帰により、その切欠５３ａ上にゲームメダルＭが載
置され、その状態が維持される。

【００３３】すなわち、このゲーム用メダルＭの載置動
作によって、ガイド溝２５の垂直ガイド部２５ａの最上
部にあるゲームメダルＭが、そのガイド溝２５の傾斜ガ
イド部２５ｂ上を転動し、続いて、前記長孔２６からゲ
ーム盤２２の正面に突出する落下位置操作板２７上に転
動する。そこで、プレヤーは、再びスタート／落しボタ
ン１２を押す。

【００３４】このプレヤーによるスタート／落しボタン
１２の操作によって、この操作と同時に前記落下位置操
作板２７はソレノイドの付勢によって正面から前記長孔
２６内に退避し、従って、この落下位置操作板２７上を
転動するゲーム用メダルＭはこれによる支持が解除さ
れ、下方へ自由落下する。つまり、プレヤーは転動する
ゲーム用メダルＭの位置を目で追い、最適と思われる位
置に来たとき前記スタート／落しボタン１２を操作する
ことで、ゲーム盤２２上部でのゲーム用メダルＭの落下
位置を任意に選ぶことができる。

【００３５】次に、前記落下位置操作板２７から落下し
たゲーム用メダルＭは、下部にある複数のピン２８間
を、これらに反発されながら、かつ複雑な動きをしなが
ら通過し、前記当りポケット２９，３０，３１のいずれ
かに入り込んだり、これ以外の前記アウトセンサＳ２が
配置されている経路、例えば隣合う仕切り板２９ａ，３
１ａ間や３０ａ，３１ａ間などを通過する。そして、こ
れらの仕切り板２９ａ，３０ａや３０ａ，３１ａを通過
したゲーム用メダルＭは、その下部に位置する傾斜ガイ
ド２３上に受容される。

【００３６】一方、前記当りポケット２９，３０，３１
のいずれかに入り込んだゲーム用メダルＭは、これらの
下部に突出するストッパ部材３２，３３，３４のいずれ
かに支持され、この支持された位置の当りセンサがオン
となる。

【００３７】次に、前記同様にして、傾斜ガイド２３か
ら移動（転動）してくるゲーム用メダルＭを、前記スタ
ート／落しボタン１２の操作によるリフトレバー５１の
上昇作動によって、再びガイド溝２５ａに沿って上方に
押し上げさせる。これにより、ガイド溝２５ａの最上部
にあるゲーム用メダルＭが傾斜ガイド部２５ｂに沿って
転動し、再度のスタート／落しボタン１２の押し操作に
よって、そのゲーム用メダルＭが下方へ落下し、前記当
りポケット２９，３０，３１のいずれかに入り込んだ
り、アウトの経路を通って前記のような傾斜ガイド２３
上に落下する。

【００３８】かかる動作の繰り返しによりゲームが進行
していくと、前記当りポケット２９，３０，３１にはゲ
ーム用メダルＭが蓄積される。そして、これらの当りポ
ケット２９，３０，３１内のゲーム用メダルＭがいずれ
かの段で横一列に並んだ場合、あるいは各一の当りポケ
ット２９，３０，３１で斜め一列に並んだ場合に、これ
らの状態が当りポケット２９，３０，３１内の各当りセ
ンサＳ１により検知され、当り情報としてその列数に応
じた当り表示が当り表示部３９になされる。なお、この
当り表示数は当りコインの個数にて表示され、例えばゲ
ーム用メダルＭが一列に並んだ場合には当りコイン（ゲ
ーム用コイン）が５枚、二列に並んだ場合には当りコイ
ンが１０枚、三列に並んだ場合には当りコインが１５
枚、…八列（パーフェクト）に並んだ場合には４０枚＋
ボーナス５０枚が、それぞれ表示される。

【００３９】そこで、プレヤーはゲーム用メダルＭが所
定の列数に達したところで、当りボタン１０を押すこと
により、その列数に対応する当りコインが、図１に示す
コインの取出口１９へ前記コインホッパーから払い出さ
れる。このとき、同時に、ストッパ部材３２，３３，３
４はゲーム盤２２表面から後方に退避し、このため、各
当りポケット２９，３０，３１内に収容されたゲーム用
メダルＭは、すべて傾斜ガイド２３上に落下し、前記当
りポケット２９，３０，３１外から落下したアウトのゲ
ーム用メダルＭとともに、傾斜ガイド２３に沿って、メ
ダル排出通路２５端へ案内される。このとき、ゲームは
リセット状態となる。

【００４０】この場合において、傾斜ガイド２３上に直
接接触して移動する一段目のゲーム用メダルＭの上に、
上方から他のゲーム用メダルＭが落下してきた場合に、
いくつかのゲーム用メダルＭが上下２段またはそれ以上
に重なる場合がある。

【００４１】しかし、このような場合でも、下段のゲー
ム用メダルＭの前記傾斜ガイド２３に沿った移動によっ
て、その上段に位置するゲーム用メダルＭが、図４に示
すように、時計方向であるＰ方向に回転する整列手段４
３の突条４３ｂに接触して、図６に示すように上方へ押
し戻される。

【００４２】従って、この上方へ押し戻された上段のゲ
ーム用メダルＭが直後に位置する下段のゲーム用メダル
Ｍが、メダル排出通路３８内に移動して行く動作に合わ
せて、この下段のゲーム用メダルＭの直後に位置するよ
うに、傾斜ガイド２３上に案内される。つまり、この上
段にあったゲーム用メダルＭは他の下段のゲーム用メダ
ルＭとともに、傾斜ガイド２３上に一列に整列されるこ
ととなる。なお、前記整列手段４３はモータ４２によっ
て、常時所定の低速度で回転している。

【００４３】次に、このようにして一列に整列して傾斜
ガイド２３上をメダル排出通路３８に送られたゲーム用
メダルＭは、ゲーム盤２２上の前記ガイド溝２５の垂直
ガイド部２５ａに案内されて停止する。このとき、この
停止位置にあるゲーム用メダルＭの下方には、図５に示
したリフトレバー５１の切欠５１ａが臨んでいる。

【００４４】そこで、プレヤーはゲームを続けるためス
タート／落しボタン１２を押し操作することで、メダル
リフト手段２４のモータ４６が駆動され、前記同様にリ
フトレバー５１の切欠５１ａ上に載せられたゲーム用メ
ダルＭが、上方に押し上げられる。

【００４５】さらに、その後、ラチェット板５３の切欠
５３ａ上にそのゲーム用メダルＭが支持されて、これに
伴ってガイド溝２５の最上部にある他のゲーム用メダル
Ｍが傾斜ガイド部２５ｂ上へ押し出された後、落下位置
操作板２７上に移動して、プレヤーが指定した位置から
ゲーム用メダルＭがピン２８位置へ向って落下され、以
後、前記同様の動作が繰り返し実行される。

【００４６】このように、この実施の形態にあっては、
ゲーム用メダルＭをゲーム盤２２の表面上において循環
させ、このゲーム用メダルＭを循環する過程を目で追い
ながら、プレヤーが意図する位置から落下させたゲーム
用メダルＭを当りポケット２９，３０，３１内へ落し込
み、その当りポケット２９，３０，３１内に落し込まれ
た複数のゲーム用メダルＭの配列から、当りの状態およ
び当り表示部２５ａが表示する得点（コイン数）を看取
することで、ゲームを楽しむことができる。

【００４７】そして、このゲーム中において、傾斜ガイ
ド２３上をメダル排出通路３８へ向って移動するゲーム
用メダルＭが、途中で２段またはそれ以上の段数に重な
ることがあっても、整列手段４３による２段目以上のゲ
ーム用メダルＭの上方への押し戻しにより、メダル排出
通路３８へ送り出す時点で、ゲーム用メダルＭのすべて
を一段に整列でき、従って、傾斜ガイド２３上でのゲー
ム用メダルＭの詰まりの発生を回避でき、円滑にメダル
排出通路３８から垂直ガイド溝２５ａへ案内することが
できる。

【００４８】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば傾斜ガ
イドの上方位置に、整列手段を配置して、前記傾斜ガイ
ド上で少なくとも上下２段に重なるゲーム用メダルを１
段宛に整列させるようにしたので、傾斜ガイド上におけ
るゲーム用メダルの詰まりを防止でき、一列に並んだゲ
ーム用メダルを円滑にメダル排出通路へ送り出すことが
できる。このため、続くメダルリフト手段によるゲーム
用メダルのガイド溝への送り出しおよびゲーム盤面への
連続的な落下を、途切れることなくスムースに行わせる
ことができるという効果が得られる。

【００４９】また、この発明によれば前記整列手段を、
重った上段のゲーム用メダルに接触して、該ゲーム用メ
ダルを上方へ押し戻すように低速回転する矩形の回転部
材としたので、小形のモータなどの回転手段を用いるだ
けで、ゲーム用メダルの整列を簡単かつ確実に行わせる
ことができるという効果が得られる。

【００５０】さらに、この発明によれば前記メダルリフ
ト手段を、傾斜ガイド部の最下位にあるゲーム用メダル
を受けて、これをその上位にあるゲーム用メダルととも
に支持しながら設定高さまで上昇させた後下降するリフ
トレバーと、前記設定高さまで上昇したリフトレバー上
の前記ゲーム用メダルを受けてこれを定位置に保持する
メダル保持部材と、前記リフトレバーをクランクを介し
て駆動するモータとから構成したので、モータを動力源
としてリフトレバーとメダル保持部材との協調動作によ
って、ガイド溝に沿った上方へのゲーム用メダルの送り
出しを１個ずつかつ円滑に行えるという利点が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の一形態によるメダルゲーム機
の要部を拡大して示す正面図である。

【図２】この発明の実施の一形態によるメダルゲーム機
の全体を示す正面図である。

【図３】この発明の実施の一形態によるメダルゲーム機
の全体を示す側面図である。

【図４】図１における整列手段を拡大して示す斜視図で
ある。

【図５】図１におけるメダルリフト手段を拡大して示す
斜視図である。

【図６】この発明における整列手段によるゲーム用コイ
ンの整列状況を示す説明図である。

【符号の説明】

２２ ゲーム盤 ２３ 傾斜ガイド ２４ メダルリフト手段 ２７ 落下位置操作板（メダル落下手段） ２８ ピン ２９，３０，３１ 当りポケット ４３ 整列手段 ４３ｂ 矩形の突条（回転部材） ４６ モータ ４８ クランク ５１ リフトレバー ５３ ラチェット板（メダル保持部材） Ｍ ゲーム用メダル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタート操作によってゲーム用メダルを
   ゲーム盤面の上方へ押し上げるメダルリフト手段と、該
   メダルリフト手段により押し上げられたゲーム用メダル
   を、プレヤーの操作により１個ずつ落下させるメダル落
   下手段と、該メダル落下手段により落下させられたゲー
   ム用メダルを、前記ゲーム盤面に打ち込まれた複数のピ
   ン間を縫うように落下させて、一部を当りのゲーム用メ
   ダルとして蓄積する当りポケットと、精算時に前記当り
   ポケット内から排出されるゲーム用メダルとともに、前
   記当りポケット外を通過して落下するアウトのゲームメ
   ダルを受けて、これらのゲームメダルをメダルリフト位
   置へ案内する傾斜ガイドとを備えたメダルゲーム機にお
   いて、前記傾斜ガイドの上方位置に、該傾斜ガイド上で
   少なくとも上下２段に重なるゲーム用メダルを１段宛に
   整列させる整列手段を配置したことを特徴とするメダル
   ゲーム機。
2. 【請求項２】 前記整列手段が、重畳した上段のゲーム
   用メダルに接触して、該ゲーム用メダルを上方へ押し戻
   すように低速回転する矩形の回転部材であることを特徴
   とする請求項１に記載のメダルゲーム機。
3. 【請求項３】 前記メダルリフト手段が、傾斜ガイドの
   最下位にあるゲーム用メダルを受けて、これをその上位
   にあるゲーム用メダルとともに支持しながら設定高さま
   で上昇させた後下降するリフトレバーと、前記設定高さ
   まで上昇したリフトレバー上の前記ゲーム用メダルを受
   けて、これを定位置に保持するメダル保持部材と、前記
   リフトレバーをクランクを介して駆動するモータとから
   構成されていることを特徴とする請求項１に記載のメダ
   ルゲーム機。