JP2001091983A - 一眼レフレックスカメラのファインダー光学系 - Google Patents

一眼レフレックスカメラのファインダー光学系

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JP2001091983A
JP2001091983A JP27261699A JP27261699A JP2001091983A JP 2001091983 A JP2001091983 A JP 2001091983A JP 27261699 A JP27261699 A JP 27261699A JP 27261699 A JP27261699 A JP 27261699A JP 2001091983 A JP2001091983 A JP 2001091983A
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diffractive
lens reflex
refractive
reflex camera
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Takashi Shirasago
貴司 白砂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影光学系からの被写体像を劣化させること
ないよう倍率色収差を補正し、且つ大きさを小さくして
焦点板上に結像させるような構成にすることによって、
小型で且つ良好な像の得られるファインダー光学系を実
現する。 【解決手段】 撮影光学系1の光路中に退避可能に配置
された回動ミラー2によって撮影光束を反射させ、焦点
板4上に結像させた被写体像を正立像形成用のペンタプ
リズム5を介して接眼光学系6によって拡大して観察す
る。回動ミラー2から焦点板4に到る光路中に、空気間
隔を隔てて、入射光束に対する正の屈折力を有し且つ少
なくとも1面が回折作用を持つ屈折回折光学系3を配置
する。屈折回折光学系3は、回動ミラー2が撮影光学系
1の光路中から退避するときに回動ミラー2の退避のた
めの空間を確保すべく移動するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一眼レフレックス
カメラに用いるファインダー光学系に関するものであ
り、特にファインダーの小型化を企図したものである。
【0002】
【従来の技術】一眼レフレックスカメラのファインダー
光学系において、焦点板に結像された被写体像を正立像
として観察するためにペンタプリズム等の正立像形成用
の光学部材が用いられるが、この正立像形成用光学部材
の大きさがファインダーひいてはカメラの小型化を妨げ
る主な原因となることが多かった。これは、正立像形成
用の光学部材を無理に小型のものにしようとすると、十
分に長いアイレリーフを確保できないという問題やファ
インダーの観察倍率を十分に大きくすることができない
という問題が発生してしまうからである。そこで、ファ
インダー光学系の視認性を十分に良好なものとなすべく
適切な光学仕様を満足させるようにした上でカメラを小
型のものにする新たな工夫が求められている。
【0003】ファインダーのアイレリーフを長くするこ
とや観察倍率を大きくすることを目的として接眼レンズ
の構成を工夫した従来例は、例えば、特開平2−181
713号公報や特開平6−235870号公報に開示さ
れている。
【0004】一方、一眼レフレックスカメラのファイン
ダー光学系の光路を適切に設定し特に反射部材の組み合
わせを用いることによってファインダーを小型にする試
みも提案されている。例えば、特開平4−29222号
公報に開示されている一眼レフレックスカメラのファイ
ンダー光学系では、従来より最も一般的に用いられてい
るペンタプリズムの代わりに各種の反射鏡を組み合わせ
てM字型の光路を形成してカメラの小型化を図ってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−181
713号公報などに記載されている接眼レンズの工夫に
関する発明では、ファインダー光学系の光学仕様をより
良好なものとするための構成を提示しているが、ペンタ
プリズム等の一般的な正立像形成用の光学部材を使用す
ることを前提とする限りは、焦点板上の画面寸法の大き
さが制約となって正立像形成用の光学部材をある程度以
上大きいものとせざるをえず、カメラを小型のものとす
ることは困難であった。
【0006】即ち、このような構成において正立像形成
用の光学部材を小型のものにするためには、ファインダ
ー光学系の光路長を可能な限り短くすること、即ち接眼
レンズの射出面をペンタプリズムの射出面に近づけて配
置することが必要となるが、フィルムの位置によって決
定されるカメラの背蓋の位置の制約から、ファインダー
光学系の光路長の短縮には限界がある。
【0007】また、前述の特開平4−29222号公報
に記載されているファインダー光学系の光路がM字型に
なるように構成した光学系では、カメラ全体の高さを比
較的小さくすることが可能となるが、撮影光学系の光軸
方向の寸法はむしろ大きくなってしまう。
【0008】これらの従来技術に代わりファインダー光
学系の小型化、特にその光路長の短縮を図る手段とし
て、撮影光学系とファインダー光学系との間の光路上に
正の屈折力を持つ縮小光学系を配置し、撮影光学系から
の撮影光束を収斂させてファインダー光学系に導く方法
が考えられる。
【0009】しかし、一眼レフレックスカメラの構造
上、前記撮影光学系とファインダー光学系との間の光路
上には、回動ミラーが存在することからも、新たな光学
系を配置するスペースが限られる。この限られたスペー
スの中でファインダー光学系の小型化に十分な光束の収
斂をさせるためには、その縮小光学系に大きな屈折力を
必要とする。そのため、この縮小光学系により、特に倍
率色収差、像面湾曲、非点収差等の収差が大きく発生
し、良好なファインダー像を得ることができなくなると
いう問題がある。
【0010】本発明は、これらの問題に鑑み、撮影光学
系からの被写体像を大きく劣化させることないよう特に
倍率色収差を補正し、且つ大きさそのものを小さくして
焦点板上に結像させるような構成にすることによって、
小型で且つ良好な像の得られるファインダー光学系を実
現することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するために、本発明では、撮影光学系の光路中に退避
可能に配置された回動ミラーによって被写体から撮影光
学系(結像光学系)を経て到来する光束(撮影光束)を
反射させ、焦点板上に被写体像を結像させ、該被写体像
を接眼光学系(観察光学系)によって拡大して観察する
一眼レフレックスカメラのファインダー光学系におい
て、前記回動ミラーから前記焦点板に到る光路中に、正
の屈折力を有し且つ少なくとも1面が回折作用を持つ屈
折回折光学系を配置して、前記撮影光束に基づき形成さ
れる被写体像を大きく劣化させることなく縮小させて焦
点板上に結像させる構成を取っている。屈折回折光学系
は、入射光束を収斂させるための正の屈折力を持つ面を
有する。
【0012】屈折回折光学系は、例えば、一方の面が屈
折面とされ且つ他方の面が回折面とされている素子や、
屈折面上に回折面が形成されている素子や、両面に回折
面が形成されている素子より構成することができる。
【0013】本構成を取ることで、撮影光学系からの光
束を収斂させるための正の屈折力を持つ面で発生した諸
収差特に倍率色収差を回折作用を持つ面で良好に補正す
ることが出来、撮影光学系からの光束を大きく劣化させ
ること無く且つ縮小して焦点板に結像させることが可能
となり、小型で且つ良好な像の得られるファインダー光
学系の実現が可能となる。
【0014】上記構成において、前記正の屈折力を持つ
面と回折作用を持つ面とは正レンズと回折光学素子とい
うように別々の光学素子として構成しても構わないが、
より簡易で小型化した光学系を実現するという観点から
は、同一素子上の入射面と出射面に各々配置する構成の
方が望ましい。
【0015】また、簡易化及び小型化という観点から
は、正の屈折力を有する面はフレネルレンズ面で構成す
ることが更に望ましい形態である。即ち、この光学系の
屈折力は回動ミラーからの光束を焦点板に結像する際の
結像倍率により決定されることになるが、ファインダー
光学系の小型化の為にその倍率を小さくしていくと、よ
り大きな屈折力を必要とすることになり同時に光学系の
厚みも増えることになる。そこでこの屈折面を球面と等
価なフレネルレンズ面とすることで、正の屈折力を有し
入射光束を縮小する面と主に収差を補正する回折面とを
共にほぼ平面状とすることができ、更に前記の様にそれ
ぞれの作用面を同一素子上の1面ずつに配置すること
で、必要最小限のスペースで、小型化と良好な像の維持
という本発明の目的を実現することが可能になる。
【0016】また、本発明は、回折作用を有する面を複
数設け、これら複数の回折作用面を互いに異なる屈折率
の光学材料からなる光学部材の表面にそれぞれ形成し、
これら光学部材を積層した配置とすることで、より良好
なファインダー像を得る実施形態となる。
【0017】通常、回折格子の設計次数での回折効率は
最適化した光線波長から離れるに従って低下し、その反
面設計次数以外で特に近傍の次数例えば0次及び2次の
回折光が増大してくる傾向がある。この設計次数以外の
回折光の増加は、フレアとなり、光学系の解像度の低下
につながる。これに対し、互いに異なる屈折率の光学材
料からなる複数の光学部材にそれぞれ回折面を形成し、
これら複数の回折光学部材を積層した構造とすること
で、より広い波長領域で設計次数の回折効率を維持する
技術が知られており、これを本発明の光学系に導入する
ことでより良好な像の得られる光学系が実現できる。
【0018】さらに本発明による屈折回折光学系は、回
折作用を持つ面の内少なくとも1つの面が正の屈折力を
有し且つ各面の持つ屈折力が以下の条件式(1) φfi>φDj ・・・・・(1) を満たすことで、より良好な実施形態となる。但し、こ
こでφfiは前記屈折回折光学系の第i番目の回折作用を
有しない屈折面の屈折力、φDjは前記屈折回折光学系の
第j番目の回折作用を有する面の屈折力である。
【0019】即ち、本発明による屈折回折光学系は、全
体として正の屈折力を持ち、撮影光学系からの光束を収
斂させて焦点板に結像させる働きを有している。この
際、回折作用を有する面の内少なくとも1面に正の屈折
力を持たせることが、倍率色収差を補正するために重要
となる。またこの際、光束を収斂させる屈折力は主に回
折作用を有しない屈折面で、前記屈折面で大きく発生す
る倍率色収差を補正する働きを回折面で担う構成とする
のがより適した実施形態である。条件式(1)はそれを
規定する式であり、回折作用を有しない屈折面は、常に
どの回折面よりも正に大きな屈折力を持つことを示して
いる。
【0020】さらに本発明による屈折回折光学系は、そ
の結像倍率βが以下の条件式(2) 0.70≦β≦0.95 ・・・・・(2) を満足するように設定することで、良好な実施形態を実
現することができる。
【0021】条件式(2)は前記屈折回折光学系の結像
倍率βを規定する式、即ち撮影レンズによってフィルム
面上に形成される被写体像の大きさと、撮影光学系と前
記屈折回折光学系とを合成した結像光学系によって焦点
板上に形成される被写体像の大きさとの比を規定する式
である。条件式(2)の下限値を超えて結像倍率が小さ
くなると、この光学系で発生する収差、特に像面湾曲と
非点収差、倍率色収差が補正困難なほどに大きくなり、
また上限値を超えて大きくなると焦点板上に形成される
被写体像の大きさを十分に小さくするという本発明の効
果が小さくなる。
【0022】また、前記屈折回折光学系は前記回動ミラ
ーが撮影光学系の光路中から退避する時にその退避のた
めの空間から移動するように構成するとより効果的とな
る。即ち、前記屈折回折光学系は撮影光学系の結像位置
から離れれば離れるほど所定の結像倍率を得るための正
の屈折力を弱くすることができる。しかしながら撮影光
学系の結像位置から離れる量が少ない場合には焦点板上
において被写体像の画質に顕著な影響を与える部分が画
面周辺部であるのに対して、撮影光学系の結像位置から
離れる量が多くなった場合には画面の中心部付近からコ
ントラストの低下を生じさせる。したがって前記屈折回
折光学系は焦点面近傍でかつ一次結像面の画面寸法を十
分に小さくすることのできる位置であって画面全体のコ
ントラストを著しく低下させない位置に配置するのが良
く、具体的には回動ミラーと焦点板との間が好適な位置
となる。ところが、屈折回折光学系をこの位置に配置す
ると撮影時の回動ミラーの退避を妨害することになって
画面下部の撮影光束にけられを生じさせる可能性があ
る。そこで本発明の好適な実施形態として、この屈折回
折光学系を回動ミラーの回転に伴なって焦点板側に移動
させて回動ミラーの退避スペースを確保するように構成
する。このような移動機構を併せて搭載することによ
り、本発明の一眼レフレックスカメラのファインダー光
学系はカメラを小型化する一層有効な手段となる。
【0023】以上説明したように、本発明は、前記回動
ミラーと焦点板との間に空気間隔を隔てて全体として正
の屈折力を有する光学系を配置し、さらにその光学系内
に適切な回折作用面を持たせることによって、前記撮影
光学系によって形成される被写体像を大きく劣化させる
ことなく縮小して焦点板上に結像させ、正立像形成用の
光学部材(正立光学系)の小型化を可能とし、一眼レフ
レックスカメラのファインダー光学系を小型化させるこ
とができる。
【0024】本発明によれば、以上のようなファインダ
ー光学系を有する一眼レフレックスカメラが提供され
る。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1に、本発
明の一眼レフレックスカメラのファインダー光学系の第
1の実施形態の断面図を示す。同図において、1は撮影
光学系たる撮影レンズ系、2は回動ミラー、3は回動ミ
ラー側がフレネルレンズ面で他方の面が回折面となって
いる屈折回折光学系たる光学部材、4は焦点板、5は正
立像形成用の光学系として作用するペンタプリズム、6
は接眼光学系たる接眼レンズ系、7は観察者の瞳孔の位
置、8はフィルム面を表わしている。
【0026】本実施形態では、撮影レンズ系1によって
フィルム面8に結像される被写体像を収斂性の光学部材
3によって縮小して焦点板4上に結像させている。そし
て縮小された被写体像をペンタプリズム5によって正立
像とし、接眼レンズ6によって十分に拡大して観察者の
瞳孔位置7から観察するように構成している。本実施形
態では、このように焦点板4上に被写体像を縮小して結
像させることによって正立像形成用の光学部材として作
用するペンタプリズム5の大きさを比較的小さくするこ
とができ、これによってカメラ全体を小型にする構成を
取っている。また、前記収斂性の光学部材3の焦点板4
側の面に適切な回折面を配置することで、特に倍率色収
差を良好に補正している。
【0027】また、本実施形態の収斂性の光学部材3
は、上記のように焦点板4上に結像する被写体像を縮小
する作用だけではなく、フィルム面8と等価な焦点面の
位置を下方へ下げる作用も持っており、この作用により
一層のカメラの小型化が実現される。なお、本実施形態
の焦点板4の焦点面以外の面はフレネルレンズ面となっ
ていて、収斂性の光学部材3と併せて撮影レンズ1の射
出瞳を観察者の瞳孔の位置7に略々結像させるようにし
ている。
【0028】比較のために、図2に、本発明の構成を有
しない従来の一眼レフレックスカメラのファインダー光
学系の例を示す。同図において、11は撮影レンズ系、
12は回動ミラー、14は焦点板、15は正立像形成用
の光学系として作用するペンタプリズム、16は接眼レ
ンズ系、17は観察者の瞳孔の位置、18はフィルム面
を表わしている。
【0029】このような従来例では、焦点板14の焦点
面以外の面はフレネルレンズ面とされていて、撮影レン
ズ11の射出瞳を略々観察者の瞳孔位置17に結像させ
て、焦点板14上に形成された被写体像を周辺までけら
れることなく観察できるようにしているのが一般的であ
る。このとき焦点板14のペンタプリズム側の面が焦点
面となっているような場合には、焦点面上に形成される
被写体像はフレネルレンズによってやや縮小されてい
る。しかしながら、このような場合のフレネルレンズに
よる被写体像の縮小倍率βは、0.98〜1.00倍程
度となるのが一般的であり、本発明のように十分にファ
インダー光学系の小型化を為し得るほどのものではなか
った。
【0030】以下の表1に本実施形態に係る実施例の数
値データを示し、図5に本実施例におけるファインダー
光学系の焦点板上の一次結像面での横収差図を示す。
【0031】なお、以降に示す数値実施例において、光
学部材3に入射する光束は、焦点距離100mm、Fナ
ンバー5相当の撮影レンズ系からの無収差の撮影光束と
しており、収差図上に現れる諸収差は全て光学部材3に
よるものとなっている。
【0032】また、各実施例の回折面の位相形状φは、
次式 φ(h,m)=(2π/mλ0 )(C12 +C24
+C36 …) によって定義している。但し、ここで、hは光軸に対し
て垂直方向の高さ、mは回折光の回折次数、λ0 は設計
波長、Ci は位相係数(i=1,2,3…)である。
【0033】またこの時、各回折面での、任意の波長
λ、任意の回折次数mに対する回折面の屈折力φD
(λ,m)は、最も低次の位相係数C1 を用いて次式 φD (λ,m)=−2C1 mλ/λ0 により定義している。
【0034】各実施例において、回折光の回折次数mは
1であり、設計波長λ0 及び回折面の屈折力を示す際の
波長はd線の波長(587.6nm)としている。
【0035】また、各実施例のフレネルレンズ面の形状
は、等価な屈折力を持つ球面の曲率半径で表している。
【0036】
【表1】 比較の為に、表2に図1の実施形態において光学部材3
の両面をフレネルレンズ面とした場合の数値データの一
例を示し、図6にその時の1次結像面での横収差図を示
す。
【0037】これにより、収斂性の光学部材3の両面を
フレネルレンズ面で構成した場合に比べ、1面を回折作
用面とした場合の方が、画像周辺にいくにつれ増大する
倍率色収差を良好に補正できていることが分かる。
【0038】
【表2】 (第2の実施形態)図3に、本発明の一眼レフレックス
カメラのファインダー光学系の第2の実施形態の断面図
を示す。同図において、13は片面がフレネルレンズ面
で片面が回折作用面である2つの光学部材13a,13
bを回折作用面を向かい合わせて近接配置した屈折回折
光学部材を示す。その他の符号は図1に同じである。
【0039】本実施形態は、像の縮小のために大きな屈
折力を必要とする光学系に好適なものであり、正の屈折
力を持つフレネルレンズ面を2面設けて屈折力を分散さ
せると共に収差の発生を防ぎ、更に収差補正を担う回折
作用面を向い合わせて近接配置することで、良好なファ
インダー像を得るようにした形態である。表3に本実施
形態に係る実施例の数値データを示し、図7に本実施例
におけるファインダー光学系の焦点板上の一次結像面で
の横収差図を示す。
【0040】
【表3】 (第3の実施形態)図4に、本発明の一眼レフレックス
カメラのファインダー光学系の第3の実施形態の撮影時
の断面図を示す。同図において、各符号の示す意味は図
1に同じである。
【0041】本発明による収斂性の屈折回折光学系3
は、図1の実施形態と同様に、ファインダーによる被写
体像の観察時には回動ミラー2と焦点板4との間にそれ
ぞれ空気間隔を隔てて配置されているものである。しか
し、光学部材3がこの位置に配置されたままだと、撮影
時に、撮影光束の一部が光学部材3により遮られてしま
う可能性があり、回動ミラー2の上方への退避動作の妨
げにもなってしまうという問題がある。そこで本実施形
態では、前記屈折回折光学系たる光学部材3が回動ミラ
ー2の退避動作に連動して上方へ退避する構成を取って
いる。即ち、回動ミラー2が図4の紙面と垂直の方向の
回動軸2’の周りで回転して上方へと退避する際に、屈
折回折光学系3が焦点板4の方へと例えば平行に移動し
て退避するような機構(回動ミラー2が回動軸2’の周
りで回転して下方へと進出する際には、屈折回折光学系
3が焦点板4から離れる方へと例えば平行に移動して、
図1に示されるような位置へと復帰する)が設けられて
いる。これにより、前記の様な問題は無くなり、より望
ましい形態を取ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回動ミラーから焦点板に到る光路中に正の屈折力を有し
且つ少なくとも1面に回折作用を持つ面を有した光学系
を適切に配置することにより、撮影光学系によって形成
される被写体像を大きく劣化させることなく縮小させて
焦点板上に結像させることができ、これにより正立像形
成用の光学部材を小型化した上で良好な像の得られるフ
ァインダー光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の断面図。
【図2】従来の一眼レフレックスカメラのファインダー
光学系の断面図。
【図3】本発明の第2実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の断面図。
【図4】本発明の第3実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の撮影時の形態を示す断面図。
【図5】本発明の第1実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の焦点板上の1次結像面での光
線収差図。
【図6】本発明の第1実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の屈折回折光学部材を両面フレ
ネルレンズ板で置き換えた時の、焦点板上の1次結像面
での光線収差図。
【図7】本発明の第2実施形態の一眼レフレックスカメ
ラのファインダー光学系の焦点板上の1次結像面での光
線収差図。
【符号の説明】 1 撮影レンズ系 2 回動ミラー 2’ 回動軸 3 屈折回折光学部材 4 焦点板 5 ペンタプリズム 6 接眼レンズ系 7 観察者の瞳孔の位置 8 フィルム面 13 屈折回折光学部材

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系の光路中に退避可能に配置さ
    れた回動ミラーによって撮影光束を反射させ、焦点板上
    に被写体像を結像させ、該被写体像を接眼光学系によっ
    て拡大して観察する一眼レフレックスカメラのファイン
    ダー光学系において、前記回動ミラーから前記焦点板に
    到る光路中に、正の屈折力を有する屈折面と回折面とを
    持つ屈折回折光学系を配置してなることを特徴とする一
    眼レフレックスカメラのファインダー光学系。
  2. 【請求項2】 前記屈折回折光学系は、一方の面が前記
    屈折面とされ且つ他方の面が前記回折面とされている素
    子よりなることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフ
    レックスカメラのファインダー光学系。
  3. 【請求項3】 前記屈折回折光学系は、前記屈折面上に
    前記回折面が形成されている素子よりなることを特徴と
    する請求項1に記載の一眼レフレックスカメラのファイ
    ンダー光学系。
  4. 【請求項4】 前記屈折回折光学系は、両面に前記回折
    面が形成されている素子よりなることを特徴とする請求
    項1に記載の一眼レフレックスカメラのファインダー光
    学系。
  5. 【請求項5】 前記屈折回折光学系は、全体として正の
    屈折力を有し、入射光束を収斂させて前記撮影光学系に
    より形成される被写体像を焦点板上に縮小して結像させ
    る作用を持つことを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の一眼レフレックスカメラのファインダー光学
    系。
  6. 【請求項6】 前記屈折回折光学系は、少なくとも1面
    が屈折作用を持ち且つフレネル面からなることを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載の一眼レフレック
    スカメラのファインダー光学系。
  7. 【請求項7】 前記屈折回折光学系は、前記回折面を複
    数有しており、これら複数の回折面は互いに異なる屈折
    率を持つ複数の光学部材の表面にそれぞれ形成されてい
    ることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の
    一眼レフレックスカメラのファインダー光学系。
  8. 【請求項8】 前記複数の光学部材は、それらの表面に
    形成された前記回折面どうしが前記光学部材のいずれか
    を介在させるようにして積層されていることを特徴とす
    る請求項7に記載の一眼レフレックスカメラのファイン
    ダー光学系。
  9. 【請求項9】 前記屈折回折光学系は、回折面の内の少
    なくとも1つが正の屈折力を有し、且つ以下の条件式 φfi>φDj [ここで、φfiは前記屈折回折光学系の第i番目の回折
    作用を持たない屈折面の屈折力であり、φDjは前記屈折
    回折光学系の第j番目の回折面の屈折力である]を満た
    すことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の
    一眼レフレックスカメラのファインダー光学系。
  10. 【請求項10】 前記屈折回折光学系の結像倍率をβと
    するとき、βの値が以下の条件式 0.70≦β≦0.95 を満たすことを特徴とする請求項1から9のいずれかに
    記載の一眼レフレックスカメラのファインダー光学系。
  11. 【請求項11】 前記焦点板から前記接眼光学系に至る
    光路中に正立像形成用光学系が配置されていることを特
    徴とする請求項1から10のいずれかに記載の一眼レフ
    レックスカメラのファインダー光学系。
  12. 【請求項12】 前記屈折回折光学系は、前記回動ミラ
    ーが前記撮影光学系の光路中から退避するときに該回動
    ミラーの退避のための空間を確保すべく移動するように
    構成してなることを特徴とする請求項1から11のいず
    れかに記載の一眼レフレックスカメラのファインダー光
    学系。
  13. 【請求項13】 倍率色収差が補正された正の屈折力の
    レンズ系と観察光学系とを有するファインダー光学系。
  14. 【請求項14】 結像光学系の像面位置を実質的に挟ん
    で倍率色収差が補正された正の屈折力のレンズ系と観察
    光学系とを有するファインダー光学系。
  15. 【請求項15】 前記レンズ系は正の屈折力を有する少
    なくとも1つの屈折面と、該少なくとも1つの屈折面で
    生ずる倍率色収差を補正する正の屈折力を有する少なく
    とも1つの回折面とを有することを特徴とする請求項1
    3から14のいずれかに記載のファインダー光学系。
  16. 【請求項16】 前記観察光学系は、前記結像光学系の
    像面位置に配置された焦点板と、正立光学系と、接眼レ
    ンズとを含むことを特徴とする請求項13から15のい
    ずれかに記載のファインダー光学系。
  17. 【請求項17】 請求項1から16のいずれかに記載の
    ファインダー光学系を有するカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101974578B1 (ko) * 2012-10-22 2019-05-02 삼성전자주식회사 3차원 영상 획득 장치용 결상 광학계 및 이를 포함하는 3차원 영상 획득 장치

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