JP2001091829A - 投射用ズームレンズ - Google Patents
投射用ズームレンズInfo
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Abstract
ズを実現する。 【解決手段】拡大側から順に、第1ないし第5群を配し
てなり、第3群と第4群の間に絞りSを有し、第1群G
1は負の屈折力、第2群G2、第3群G3、第4群G
4、第5群G5は正の屈折力をそれぞれ有し、投射距離
が変化するとき、平面画像と投射像とを共役関係に保つ
ため、第1群G1が光軸方向に移動を行い、変倍に際し
ては、第1群G1及び第5群G5が固定で、第2群G
2、第3群G3、第4群G4が光軸方向に移動を行い、
条件(1)〜(4)を満足する。
Description
ズに関する。
ーン等の投影媒体上に拡大投射して拡大画像を表示する
液晶プロジェクタが、ビデオ画像再生用やコンピュータ
のデータ表示用等として、近来、広く普及してきてい
る。なかでも、赤・青・緑の各色画像を別個の液晶パネ
ルに表示する「3板式プロジェクタ」は所謂単板式のも
のに比して画像が高精細であり、普及率も高い。プロジ
ェクタにおける投射レンズは、スクリーンサイズに応じ
て投影画像の大きさを容易に調整できるように、ズーム
機能を有するものが一般的である。3板式プロジェクタ
に用いられる投射用ズームレンズには、一般に以下のよ
うな属性が求められる。 焦点距離に比して長いバックフォーカスを有するこ
と。3枚の液晶パネルにより強度変調された各光束を、
ダイクロイックプリズムやダイクロイックミラー等の
「色合成手段」で合成するために、色合成手段を配備す
るための空間が必要であり、この空間を確保できるよう
にするためである。
レセントリック性を持つこと。プロジェクタは低電力で
高い光利用効率を得ることが望ましいが、各色光の光路
を合成する際、色合成手段に入射する光の角度が画角に
より異なると色シェーディングが発生しやすいので、光
源部から投射レンズに入射する光は光軸に対して平行に
近い光束を用いるのが良い。このため、投射用ズームレ
ンズが、光源側からの平行光束を効率良く取り込めるよ
うにするためである。
ること。低電力の光源でも明るい画像を表示できるよう
に、光源からの光を効率良く取り込めるようにするため
である。
と。スクリーン上で、3色を重ね合わせたときに、各色
の画素が互いにずれると良好なカラー画像を実現でき
ず、投射画像の辺縁部に緑、青、赤などの縁が現れて像
質を損なうので、これを防止するためである。
歪曲収差により、投射された画像の輪郭が歪んで見苦し
くならないようにするためである。 高いMTF、解像力を備えていること。液晶パネルに表
示された画像を忠実に再現するためである。
性の良好な投射用ズームレンズの実現を課題とする。
は、平面画像を拡大して投射結像させる投射用ズームレ
ンズである。この発明の投射用レンズは上述した3板式
プロジェクタ用の投射用レンズとして特に好適である
が、3板式プロジェクタに限らず、単板式プロジェクタ
や、一般のプロジェクタ用の投射用レンズとしても好適
に使用できる。この発明の投射用ズームレンズは、図1
に例示するように、拡大側(図の左方)から順に、第1
群G1〜第5群G5を配してなり、第3群G3と第4群
G4の間に絞りSを有する。第1群G1は「負の屈折
力」を持つ。第2群G2、第3群G3、第4群G4、第
5群G5は、何れも「正の屈折力」を持つ。したがっ
て、全体のパワー配置は「負・正・正・正・正」であ
る。なお、符号PRは、色合成手段としての色合成プリ
ズムを示している。投射距離が変化するとき、平面画像
と投射像とを共役関係に保つため、第1群G1が光軸方
向に移動を行う。また、変倍に際しては、第1群G1と
第5群G5が固定され、第2群G2、第3群G3、第4
群G4が光軸方向に移動する。第1群G1の焦点距離を
「f1」、第2群G2の焦点距離を「f2」、広角端に
おける全系の焦点距離を「fw」、望遠端における全系
の焦点距離を「fT」、広角端における第2群G2の最
も拡大側寄りの面から、第2群G2から第5群G5まで
を合成した拡大側主点位置までの距離を「DHw」、望
遠端における第2群G2の最も拡大側寄りの面から、第
2群G2から第5群G5までを合成した拡大側主点位置
までの距離を「DHT」、広角端における第2群G2か
ら第5群G5までの合成の焦点距離を「fpw」、望遠
端における第2群G2から第5群G5までの合成の焦点
距離を「fpT」、第1群G1を構成する凹レンズの材
質の、アッべ数の平均値を「ν1」とするとき、これら
は、条件: (1)0.3<|f1|/f2<0.6 (2)0.5・fT/fw<DHw/DHT<1.1・
fT/fw (3)0.7・fT/fw<fpT/fpw<1.3・
fT/fw (4)ν1>55 を満足する。請求項1記載の投射用ズームレンズにおい
て「第1群における少なくとも1つのレンズ面を非球面
とする」ことができる(請求項2)。また、上記請求項
1または請求項2記載の投射用ズームレンズにおいて
「第2群における少なくとも1つのレンズ面を非球面と
する」ことができる(請求項3)。
如く「負、正、正、正、正」の屈折力を持つ、第1群G
1〜第5群G5の構成とし、正の屈折力を持つ第1群G
1に対し、第2群G2〜第5群G5の合成屈折力を正と
することで、全体をレトロフォーカスタイプとし、3板
式プロジェクタに必要な長いバックフォーカスを確保
し、小さなFNo.と広画角を実現している。また、絞
りSを第3群G3と第4群G4の間に設け、第3群G3
あるいは第4群G4と一体に移動させることで、広角端
から望遠端への変倍に伴い、絞りSを液晶パネルなど
「平面画像を表示する面(表示面)」から遠ざかるよう
に変位させることができる。このようにすると、絞りS
が、焦点距離の増加にしたがい、表示面から遠ざかるの
で、全ての変倍範囲にわたり「縮小側において略テレセ
ントリックな特性」を得ることができる。条件(1)
は、第1群G1、第2群G2において発生する球面収差
を「良好に保つための条件」であり、上限を超えると球
面収差がレンズ側に倒れ、下限を超えるとレンズと反対
側に倒れ、他の群での補正が困難となる。従来からプロ
ジェクタ用ズームレンズには、長いバックフォーカスが
確保しやすいということで第1群が凹の屈折力、第2群
が凸の屈折力を持った2群式ズームレンズがよく用いら
れてきた。2群式ズームレンズの場合、図2に示すよう
に第1群G1と第2群G2の間隔を変化させることで変
倍を行う。
折力の第1群、正の屈折力の第2群、第3群、第4群、
第5群の構成となっているため、前述のように、第1群
とそれ以外の群とに大きく分けて「凹・凸のパワー配
置」になっていると考えることができる。2群式ズーム
レンズでは、第1群と第2群の群間隔の変化のみで全系
の焦点距離を変化させるが、この発明のレンズでは、第
1群と、第2群から第5群までの合成の拡大側(第1群
側)主点位置までの距離を変化させると同時に、第2群
から第5群までの合成の焦点距離も変化することで変倍
がなされている。したがって、2群式ズームレンズにお
いて、群どうしの主点間隔のみで変倍を行う場合に比し
て、この発明の投射用ズームレンズでは、各群のパワー
を小さくできるとともに、変倍時の「移動群の移動量」
も比較的小さく抑えることが可能となり、諸収差の発生
量も低く抑えることができる。変倍比は、望遠端の焦点
距離と広角端の焦点距離の比fT/fWで与えられる
が、条件式(2)、条件式(3)は、十分な性能を保ち
つつ、液晶プロジェクタ用の投射用ズームレンズとして
必要な変倍比を確保するための条件である。条件式
(2)において、条件の下限を超えると、必要な変倍比
に比して、「第2群から第5群までの合成の拡大側主点
位置」の変化が少なくなり、「第2群から第5群までの
合成の焦点距離」の変化を大きくせざるを得ず、非点収
差、コマ収差などの発生が大となり、結像性能の低下を
招きやすい。また、上限を超えると、必要な変倍比に比
して、「第2群から第5群までの合成の拡大側主点位
置」の変化が大きくなりすぎ、移動群の変動範囲を広く
確保する必要上、レンズ全体が大型化してしまう。条件
式(3)において、条件の下限を超えると、必要な変倍
比に比して、「第2群から第5群までの合成の焦点距
離」の変化が少なく、条件式(2)の上限を超えた場合
と同様、移動群の変倍範囲を広く確保しなければならな
くなり、レンズ全体の大型化を招く。条件式(3)の上
限を超えると必要な変倍比に比して、「第2群から第5
群までの合成の焦点距離」の変化が大きくなりすぎ、非
点収差、コマ収差などの発生量が大となり、結像性能が
低下しやすい。
の条件であり、第1群を構成する凹レンズの材質の、ア
ッべ数の単純平均が条件を満足しない場合、拡大側(ス
クリーン側)において、緑色像に対して、赤色像が小さ
く、青色像が大きくなり、他の群での補正が困難とな
る。また、第1群の少なくとも1つのレンズ面を非球面
とすることで、諸収差の発生を小さく抑え、性能のより
良好なレンズ、あるいはレンズ枚数の少ない安価なレン
ズとすることができる。同様に、第2群の少なくとも1
つのレンズ面を非球面とすることで、諸収差の発生を小
さく抑え、性能のより良好なレンズ、あるいはレンズ枚
数の少ない安価なレンズとすることができる。更に、第
1群の少なくとも1つのレンズ面と、第2群の少なくと
も1つのレンズ面を非球面とすることで、一層性能の良
好なレンズ、あるいはレンズ枚数の少ない安価なレンズ
とすることができる。
レンズの実施の形態として、具体的な実施例を6例挙げ
る。各実施例において、拡大側から数えて第i番目の面
(絞りSの面を含む)の曲率半径(非球面にあっては近
軸曲率半径)を「Ri」、拡大側から数えて第i番目の
面と第i+1番目の面の光軸上の面間隔を「Di」とす
る。なお、i=IMGは「液晶パネルの画像表示面」を
表し、i=0は「スクリーン」を表す。Doは「スクリ
ーンから第1レンズ面までの距離」を表す。拡大側から
数えて第j番目のレンズ材質の、d線に対する屈折率を
Nj、アッベ数をνjとする。非球面形状は以下の表示
形式による。 Z=(1/Ri)・h2/[1+√{1−(K+1)・
(1/Ri)2・h2}]+A・h4+B・h6+C・h8 この式において、Z:光軸方向の座標、h:光軸直行方
向の座標、Ri:軸上曲率半径、K:円錐定数、A,
B,C:高次の係数であり、これらを与えて、非球面形
状を特定する。計算基準波長は「546.1nm」であ
る。
レンズの広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を示
す。図5および図6に、実施例1に関する広角端及び望
遠端における縦収差図を、また図7および図8に、実施
例1に関する広角端および望遠端における横収差図を示
す。図9及び図10に、実施例2の投射用ズームレンズ
の広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を示す。図1
1および図12に、実施例2に関する広角端及び望遠端
における縦収差図を、また図13および図14に、実施
例2に関する広角端および望遠端における横収差図を示
す。図15及び図16に、実施例3の投射用ズームレン
ズの広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を示す。図
17および図18に、実施例3に関する広角端及び望遠
端における縦収差図を、また図19および図20に、実
施例3に関する広角端および望遠端における横収差図を
示す。図21及び図22に、実施例4の投射用ズームレ
ンズの広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を示す。
図23および図24に、実施例4に関する広角端及び望
遠端における縦収差図を、また図25および図26に、
実施例4に関する広角端および望遠端における横収差図
を示す。図27及び図28に、実施例5の投射用ズーム
レンズの広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を示
す。図29および図30に、実施例5に関する広角端及
び望遠端における縦収差図を、また図31および図32
に、実施例5に関する広角端および望遠端における横収
差図を示す。図33及び図34に、実施例6の投射用ズ
ームレンズの広角端及び望遠端におけるレンズ断面図を
示す。図35および図36に、実施例6に関する広角端
及び望遠端における縦収差図を、また図37および図3
8に、実施例6に関する広角端および望遠端における横
収差図を示す。上記各レンズ断面図における符号PR
は、色合成プリズムを示す。また各収差図において、
「G」は波長546.1nmでの収差、「R」は波長6
10.0nmでの収差、「B」は波長460.0nmで
の収差を表し、「S」は波長546.1nmでのサジタ
ル像面、「T」は波長546.1nmでのタンジェンシ
ャル像面を表す。
ば、新規な投射用ズームレンズを実現できる。この発明
の投射用ズームレンズは、各実施例に関する収差図から
明らかなように、各種収差が極めて良好であり、特に
「3板式プロジェクタに用いられる投射用ズームレン
ズ」として要請される属性が極めて優れている。
の図である。
断面図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】平面画像を拡大して投射結像させる投射用
ズームレンズであって、 拡大側から順に、第1ないし第5群を配してなり、第3
群と第4群の間に絞りを有し、 第1群は負の屈折力、第2群、第3群、第4群、第5群
は正の屈折力を、それぞれ有し、 投射距離が変化するとき、平面画像と投射像とを共役関
係に保つため、第1群が光軸方向に移動を行い、 変倍に際しては、第1群及び第5群が固定で、第2群、
第3群、及び第4群が光軸方向に移動を行い、 f1:第1群の焦点距離、 f2:第2群の焦点距離、 fw:広角端における全系の焦点距離、 fT:望遠端における全系の焦点距離、 DHw:広角端における第2群の最も拡大側寄りの面か
ら、第2群から第5群までの合成の拡大側主点位置まで
の距離、 DHT:望遠端における第2群の最も拡大側寄りの面か
ら、第2群から第5群までの合成の拡大側主点位置まで
の距離、 fpw:広角端における第2群から第5群までの合成の
焦点距離、 fpT:望遠端における第2群から第5群までの合成の
焦点距離、 ν1:第1群を構成する凹レンズの材質の、アッべ数の
平均値、 とするとき、これらが、条件: (1)0.3<|f1|/f2<0.6 (2)0.5・fT/fw<DHw/DHT<1.1・
fT/fw (3)0.7・fT/fw<fpT/fpw<1.3・
fT/fw (4)ν1>55 を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。 - 【請求項2】請求項1記載の投射用ズームレンズにおい
て、 第1群における少なくとも1つのレンズ面が非球面であ
ることを特徴とする投射用ズームレンズ。 - 【請求項3】請求項1または請求項2記載の投射用ズー
ムレンズにおいて、 第2群における少なくとも1つのレンズ面が非球面であ
ることを特徴とする投射用ズームレンズ。
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- 1999-09-20 JP JP26611099A patent/JP4440383B2/ja not_active Expired - Fee Related
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