JP2001091444A - 引掻き試験機 - Google Patents

引掻き試験機

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JP2001091444A
JP2001091444A JP27072099A JP27072099A JP2001091444A JP 2001091444 A JP2001091444 A JP 2001091444A JP 27072099 A JP27072099 A JP 27072099A JP 27072099 A JP27072099 A JP 27072099A JP 2001091444 A JP2001091444 A JP 2001091444A
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JP
Japan
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film
probe
magnetic disk
scratch
tip
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JP27072099A
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English (en)
Inventor
Yoshishige Ando
美茂 安藤
Jiro Mochida
次郎 持田
Hideki Ubunai
秀貴 生内
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い膜強度に対応した皮膜の密着性を、簡
便且つ短時間で、しかも作業者によらずに正確に評価す
ることができる、引掻き試験機を提供すること。 【解決手段】 基板の表面に形成された膜の評価に使用
する引掻き試験機であって、膜に当接する探針2と、探
針2の先端部が膜に当接した状態において探針2を膜に
押圧する押圧機構4とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の表面に形成
した膜の機械的特性の評価に使用する引掻き試験機に係
わり、特に、磁気ディスク用の基板表面に形成した磁性
膜の強度(硬度)、基板との密着強度等の機械的特性の
評価に用いて好適な、引掻き試験機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスクは、その記録容量の
増大に伴い、電子計算機の補助記憶装置として定着して
きている。かかる磁気ディスクは、基板表面に磁性膜を
形成した構成を有しているが、当該磁性膜の耐力は、基
板と磁性膜との膜密着強度に左右されるため、磁気ディ
スクの製造過程において特に重要視されている。製造工
程においては、通常ロット単位で数枚のサンプル試料を
抜き取って試験を行っている。かかる基板と磁性膜との
密着強度を評価する代表的な方法としては、次の方法が
知られている。
【0003】磁気ディスクと磁気ヘッドとを装置に組
み込み、回転する磁気ディスク上で磁気ヘッドを、CS
S(コンタクトスタート・ストップ)動作させ、磁性膜
に発生する膜剥離を観察して評価する方法 媒体を折り曲げ、皮膜が剥がれているか否かを観察し
て評価する方法 化学液に浸漬し、膜剥離が発生しているか否かを観察
して評価する方法 硬さの異なる鉛筆又は鉛筆硬度内の硬度を有する探針
で膜表面を引っ掻き、膜剥離を観察して評価する方法 上記の方法のうち、の評価方法は、簡便であるため多
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる鉛筆
又は鉛筆硬度内の硬度の探針による従来の評価方法は、
磁性膜を塗布方式で形成したものには有効であったが、
磁性膜がスパッタ成膜による金属膜に移行した現在の磁
気ディスクでは、その硬度が従来の塗布方式で形成した
磁性膜に比べて高く(硬く)なっているため、上記硬度
の検針による膜剥離では、膜の機械的特性を十分に評価
できなくなっていた。
【0005】従って、本発明の目的は、幅広い膜強度
(柔らかい膜から硬い膜)に対応した皮膜の密着性を、
簡便且つ短時間で、しかも作業者によらずに正確に評価
することができる、引掻き試験機を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、基板の表面に形成された膜の評価に使用す
る引掻き試験機であって、膜に当接する探針と、該探針
の先端部が前記膜に当接した状態において該探針を該膜
に押圧する押圧機構とを備えていることを特徴としてい
る。
【0007】また、本発明は、前記特徴を有する引掻き
試験機において、前記押圧機構が、スプリングを備えて
おり、該スプリングの弾性力により前記探針の先端部を
前記膜に押圧することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。なお、本発明は、本実施形態
に限定されるものではない。
【0009】図1及び図2は、本発明に係る引掻き試験
機の一実施形態を示したものである。同図において、符
号1は引掻き試験機、一点鎖線は磁気ディスクDを示し
ている。
【0010】図1及び図2に示したように、引掻き試験
機1は、磁気ディスクDの表面に形成された磁性膜に当
接する超硬質合金製の探針2と、スプリング3の押圧力
で探針の先端部を押圧する押圧機構4とを備えている。
【0011】さらに詳しく説明すると、引掻き試験機1
は、磁気ディスクDを載置する側面視して略L字状の台
座10と、この台座10の起立壁部10aの上面部上に
おいて水平動自在に支持された側面視して逆L字状のス
ライダー11と、このスライダー11の垂下壁部11a
に対し上下動自在に支持されたホルダー12と、このホ
ルダー12に着脱自在に支持された探針ユニット13と
を主体として構成されている。
【0012】台座10は、水平な載置部10bを備えて
おり、この載置部10bに試験に供する磁気ディスクD
を載置する。台座10の起立壁部10aの上面部にはガ
イドレール10cが固定されており、このガイドレール
10cに沿って移動自在に配置されたキャリッジ10d
に上記スライダー11が固定され、当該スライダー11
が水平に直線移動できるようになしてある。台座10の
載置部10bには、磁気ディスクDを当該磁気ディスク
Dの外形寸法に対応した凹部10eが設けられており、
試験時に磁気ディスクDが動かないようにしてある。
【0013】上記スライダー11の垂下壁部11aに
は、鉛直方向に延びるガイドレール11bが固定されて
おり、このガイドレール11bに沿って移動自在に配置
されたキャリッジ(図示せず)に上記ホルダー12が固
定され、当該ホルダー12が上下動できるようになして
ある。垂下壁部11aの下端部には、ねじ孔11cを備
えた突出壁部11dが水平に突設されており、この突出
壁部11dには上記ホルダー12の上下位置を固定する
ストッパーとなるねじ11eが螺着されている。また、
スライダー11の水平面部11f上には、ガイドレール
11gが固定されており、このガイドレール11gに
は、当該ガイドレール11gに沿って移動自在にカムレ
ール15が固定されている。このカムレール15の上面
部には上下の高さの異なる水平面部15a、bと、これ
ら水平面部15a、b間に所定の傾斜角を有する傾斜面
部15cとが形成されており、高位の水平面部15bに
は、後述するカム12dの突条12eと係合する溝15
dが形成されている。
【0014】上記ホルダー12には、鉛直方向に貫通す
る貫通孔12aが設けられており、この貫通孔12a内
に上記探針ユニット13を貫通させ、その側面部をねじ
12bで固定することによって当該探針ユニット13を
ホルダー12に固定できるようになっている。このよう
にホルダー12に探針ユニット13を固定できるので、
スライド方向(引掻き方向)と探針2の先端部との位置
関係を、当該ユニット13のホルダーへの固定時に調整
することができる。
【0015】一方、ホルダー12の上部後方には水平に
延びる支持シャフト12cが固定されており、この支持
シャフト12cの先端部には、軸受け(図示せず)を介
して当該支持シャフト12cの軸周りに回転自在にカム
12dが支持されている。このカム12dの外周部には
上記カムレール15に設けられた溝15dに係合する突
条12eが設けられている。
【0016】図2は、上記探針ユニット13の内部構造
を示したものである。
【0017】図2に示したように、探針ユニット13
は、筒状のケース体13aの上端部に加圧ねじ13bが
螺着され、この加圧ねじ13bの下端部に上記スプリン
グ3が配設され、このスプリング3の下端部に、シャフ
ト13cが配設されている。シャフト13cの上端部に
は、ねじ13dが螺着されており、このねじ13dの頭
部を後述のベアリング13fの上端部に係止させること
によって、当該シャフト13cを支持するようになって
いる。また、このシャフト13cの下端部に探針2が螺
着されている。シャフト13cの外側にはベアリング1
3fが配設されており、これにより、ケース体13a内
において、シャフト13cがスムーズに上下動できるよ
うになしてある。
【0018】上記探針ユニット13では、探針2の先端
部を試験に供する磁気ディスクDに当接させると、シャ
フト13cが上方に移動し、これに伴いスプリング3が
収縮し、その弾性力により探針2の先端部が磁気ディス
クDに押圧される。また、必要に応じて、上記加圧ねじ
13bを締め付けて当該スプリング3をさらに収縮させ
て探針2の押圧力を調整できるようになっている。
【0019】次に、上記引掻き試験機1の使用方法につ
いて説明する。
【0020】まず、上記カムレール15をガイドレール
11gに沿ってスライドさせてその溝15dにカム12
dの突条12eを係合させる。これにより、ホルダー1
2が上方位置に固定される。この状態で、加圧ねじ13
を緩め、さらに、ストッパーとなるねじ11eを緩める
かまたは締め付けて、試験の対象となる磁気ディスクD
の厚さに合わせてホルダー12の最下端位置を決める。
【0021】次に、磁気ディスクDを当該磁気ディスク
Dのセンターホールを上記台座10の凹部10eにはめ
込んで載置部10bに載置する。そして、上記カムレー
ル15を水平移動させて元の位置に戻し、ホルダー12
を降下させてその下端部をねじ11eの先端部に当接さ
せてホルダー12を位置決めするとともに、磁気ディス
クD表面に探針2の先端部を当接させる。
【0022】次に、磁気ディスクDに当接する探針の押
圧力が所望の押圧力となるまで加圧ねじ13bを締め付
ける。
【0023】そして、ホルダー12をガイドレール10
cに沿って移動させることにより、探針2で磁気ディス
クDの表面を引掻く。
【0024】そして、この時の圧痕・キズの状態を実体
顕微鏡や電子顕微鏡で観察し、磁性膜の硬度や密着強度
を調べる。
【0025】図3及び図4は、上記引掻き試験機1によ
り、スパッター成膜(金属膜)について磁性膜の密着強
度を試験した磁気ディスクの表面観察写真(倍率:30
0倍)である。これらの二つのサンプルは、成膜装置の
成膜条件を変化させて硬度を変えたものである。
【0026】図3のサンプルでは、磁性膜表面に圧痕の
みが観察されるのに対して、図4のサンプルでは、磁性
膜が完全に剥がれてしまった膜剥離が生じ、下地層が露
出していることが確認された。これらの図から明らかな
ように、本試験機1による引掻き試験では、硬度の異な
る二つのサンプルの間で試験後の磁性膜の表面状態が明
らかに異なることが確認された。したがって、これらの
引掻き試験後の表面観察を行うことによって、磁性膜の
機械的特性を調べることができる。また、引掻き試験後
の表面荒さを測定することにより、成膜した磁性膜の厚
さを測定することもできる。
【0027】以上説明したように、本実施形態の引掻き
試験機1によれば、簡単な操作で容易に磁気ディスク表
面の磁性膜の引掻き試験を行うことができる。したがっ
て、試験者によるばらつき等が生じず、磁性膜の機械的
特性の正確な評価が可能である。また、評価結果がその
場で直ちに得られるので、例えば、磁気ディスクの磁性
膜製造ラインにおけるその場での品質の管理を容易に行
うことが出来る。さらに、探針2の押圧機構4にスプリ
ング3の弾性力を利用しているので、構造が簡単であ
り、小型・軽量でしかも安価に製造することができる。
また、ホルダー12に探針ユニット13を固定する形態
であるので、引掻き方向と探針2の先端部との位置関係
を当該ユニット13のホルダー12への固定時に調整す
ることができ、探針2の先端部の様々な形状に応じた試
験を行うことができる。
【0028】なお、上記実施形態では、探針2を押圧す
るための押圧機構3に加圧ねじ13とスプリング13の
弾性力を利用したが、エアーシリンダ機構、重り等の他
の押圧機構を、試験の対象となる基材及びその表面に形
成された膜材質、厚さ等の寸法形状に応じて適宜選択使
用してもよいことは言うまでもない。
【0029】また、上記実施形態では、探針2の先端形
状は、鋭角の針状の形態としたが、この先端部の形状
は、150倍に拡大して顕微鏡で観察した際にも尖鋭な
形状とすることが好ましい。また、探針の先端形状は、
これに限られるものではなく、例えば、図5(a)及び
(b)に示した先端部がくさび形の探針2や、図6に示
した先端部を球面加工した探針2を、試験の対象となる
基材及びその表面に形成された膜材質、厚さ等の寸法形
状により適宜選択して使用できることはいうまでもな
い。
【0030】また、探針2の材質についても、上記実施
形態における超硬合金等の金属系超硬質材料以外に、例
えば、セラミックス、窒化ホウ素焼結体、ダイヤモンド
焼結体等の非合金系の超硬質材料を、先端形状と同様
に、試験の対象となる基材及びその表面に形成された膜
の材質、厚さ等の寸法形状により適宜選択できる。
【0031】また、上記実施形態の引掻き試験機1で
は、ガイドレール10cに沿ってホルダー12をスライ
ドさせることにって、引掻き試験をおこなえるようにし
たが、ホルダー12は固定し、磁気ディスクDを、セン
ターホールを中心に回転させることによって、引掻き試
験を行ってもよく、あるいは、台座10の載置部10b
の上面に磁気ディスクの外形寸法に対応し、当該ディス
クを水平に移動させるガイド溝を設け、探針2は固定さ
せ、磁気ディスクを当該ガイド溝に沿ってスライドさせ
て引掻き試験を行えるようにしてもよい。
【0032】本発明に係る引掻き試験機は、上記実施形
態の引掻き試験機1におけるように、磁気ディスクの表
面に形成した磁性膜の機械的特性の評価に使用して特に
好適であるが、これ以外にも、基板表面に形成した膜の
硬度、密着強度といった機械的特性の評価に使用でき
る。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る引掻き試験機によれば、幅
広い膜強度に対応した皮膜の密着性を、簡便にしかも短
時間で評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る引掻き試験機の一実施形態を示す
側面図である。
【図2】同実施形態の引掻き試験機の一部を断面視した
図である。
【図3】同実施形態の引掻き試験機により試験を行った
磁気ディスク表面の観察写真である。
【図4】同実施形態の引掻き試験機により試験を行った
磁気ディスク表面の観察写真である。
【図5】本発明に係る引掻き試験機における探針の他の
実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側
面図である。
【図6】本発明に係る引掻き試験機における探針先端部
の他の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
1:引掻き試験機、2:探針、3:スプリング、4:押
圧機構、D:磁気ディスク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に形成された膜の評価に使用
    する引掻き試験機であって、膜に当接する探針と、該探
    針の先端部が前記膜に当接した状態において該探針を該
    膜に押圧する押圧機構とを備えていることを特徴とする
    引掻き試験機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の引掻き試験機におい
    て、前記押圧機構が、スプリングを備えており、該スプ
    リングの弾性力により前記探針の先端部を前記膜に押圧
    することを特徴とする引掻き試験機。
JP27072099A 1999-09-24 1999-09-24 引掻き試験機 Pending JP2001091444A (ja)

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