JP2001090752A - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2001090752A
JP2001090752A JP26831099A JP26831099A JP2001090752A JP 2001090752 A JP2001090752 A JP 2001090752A JP 26831099 A JP26831099 A JP 26831099A JP 26831099 A JP26831099 A JP 26831099A JP 2001090752 A JP2001090752 A JP 2001090752A
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rollers
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outer ring
rotation
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Hideo Ouchi
英男 大内
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NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力部材3aの回転を出力部材2aに伝達す
るが、出力部材2aの回転を入力部材3aに伝達しない
機能を、確実に行なわせる構造を実現する。 【解決手段】 固定の外輪1aの内径側に、上記入力部
材3aと出力部材2aとを配置する。これら入力部材3
aと出力部材2aとを、円周方向に亙る若干の変位自在
に組み合わせる。出力部材2aの外周面に設けたカム面
5a、5aと上記外輪1aの内周面に設けた摩擦面6a
との間にころ4、4を設ける。入力部材3aの回転時に
はこれら各ころ4、4は転動し、出力部材2aの回転時
には、これら各ころ4、4はカム面5a、5aと上記摩
擦面6aとの間に食い込む。又、上記入力部材3aにリ
ムを設けて上記各ころ4、4の軸方向移動を阻止し、こ
れら各ころ4、4の端面と上記外輪1aに設けた鍔部と
の擦れ合いを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るクラッチ装置
は、駆動源から被駆動体側への回転力の伝達は可能にす
るが、この被駆動体から駆動源への回転力の伝達を阻止
するもので、例えば自動車用のウインドレギュレータ
(電動式及び手動式の何れも含む)、電動格納ミラー
等、各種駆動装置に組み込んだ状態で使用する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用のウインドレギュレータ
の場合、駆動源である電動モータ或はハンドルの回転は
窓ガラスの昇降機構側に伝達するが、この窓ガラス側か
らこの窓ガラスを昇降させる方向の力が加わった場合に
は、上記電動モータ或はハンドルが回転しない様にする
必要がある(例えば防犯の為)。この様な機能を有する
クラッチ装置として従来から、特開平7−103260
号公報に記載されたものが知られている。
【0003】この公報に記載されたクラッチ装置は、図
13に示す様に、外輪1と、出力部材2と、入力部材3
と、複数個のころ4、4と、複数のカム面5、5とを備
える。このうちの外輪1は、内周面を円筒面状の摩擦面
6とし、使用状態ではウインドレギュレータのフレーム
等に固定された状態で回転しない。又、上記出力部材2
は、上記外輪1の内側に、この外輪1と同心に且つ回転
自在に支持されている。又、上記入力部材3は、複数の
腕部7、7を有する。これら各腕部7、7は、円周方向
に亙り間欠的に設けられ、上記外輪1の内周面と出力部
材2の外周面との間の環状空間8内に挿入されている。
又、上記複数個のころ4、4は、この環状空間8内で円
周方向に隣り合う腕部7、7同士の間に設けられてい
る。更に、上記各カム面5、5は、上記出力部材2の外
周面で上記各ころ4、4に対向する複数個所に形成した
もので、それぞれの円周方向中央部が最も直径方向内方
に位置し、それぞれの円周方向両端部程直径方向外方に
位置する方向に傾斜している。
【0004】上述の様なクラッチ装置では、上記入力部
材3の回転は、回転方向に関係なく、上記各腕部7、7
から上記各ころ4、4に伝わる。即ち、上記入力部材3
が回転すると、この入力部材3に設けた複数の腕部7、
7の円周方向端縁部に形成した傾斜面9、9が、上記各
ころ4、4を上記各カム面5、5に押し付ける。そし
て、これら各傾斜面9、9とカム面5、5との噛み合い
により、上記入力部材3の回転が出力部材2に伝わる。
これに対して、この出力部材2が回転した場合には、上
記カム面5、5が上記各ころ4、4を、この出力部材2
の直径方向外方に押し出し、これら各ころ4、4を上記
外輪1の内周面に設けた摩擦面6に押し付ける。この結
果、これら各ころ4、4の転動面と摩擦面6との摩擦係
合により、上記出力部材2の回転が阻止されて、この出
力部材2の回転が、回転方向に関係なく、上記入力部材
3に伝達しなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様な従来のクラ
ッチ装置の場合、入力部材3の回転時に複数のころ4、
4の全部又は一部が、出力部材2側に設けたカム面5、
5と外輪1の内周面に設けた摩擦面6との間で噛み合う
位置にまで移動する可能性がある。例えば、図13の上
下方向と実際の設置状態での上下方向とが一致している
と仮定した場合、この図13で下側のころ4は、実際に
は図示の様な位置に存在せず、重力によって上記摩擦面
6に当接する位置にまで下降した状態となる。この状態
から上記入力部材3に設けた各腕部7、7が回転する
と、何れかの腕部7が上記下側のころ4を、下側のカム
面5と上記摩擦面6との間で噛み合う位置にまで押し動
かす可能性がある。図13の表裏方向と鉛直方向とを一
致させた場合には、より多くのころ4、4が、カム面
5、5と摩擦面6との間で噛み合う位置にまで押し動か
される可能性がある。
【0006】この様にして、上記入力部材3の回転に伴
って、全部又は一部のころ4、4が、出力部材2側に設
けたカム面5、5と外輪1の内周面に設けた摩擦面6と
の間で噛み合う位置にまで移動すると、上記入力部材3
の回転が上記出力部材2に伝わらなくなる。本発明のク
ラッチ装置は、この様な誤作動がなく、確実に入力部材
の回転を出力部材に伝達できる構造を実現すべく発明し
たものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のクラッチ装置
は、前述した従来のクラッチ装置と同様に、外輪と、出
力部材と、入力部材と、複数個のころと、複数のカム面
とを備える。このうちの外輪は、内周面を円筒面状の摩
擦面とし、使用状態では、固定された状態で回転しな
い。又、上記出力部材は、上記外輪の内側にこの外輪と
同心に且つ回転自在に支持されている。又、上記入力部
材は、複数の腕部を有する。これら各腕部は、円周方向
に亙り間欠的に設けられ、上記外輪の内周面に設けた摩
擦面と出力部材の外周面との間の環状空間内に挿入され
ている。又、上記各ころは、この環状空間内で円周方向
に隣り合う腕部同士の間に設けられている。又、上記各
カム面は、上記出力部材の外周面でこれら各ころに対向
する複数個所に形成されたもので、それぞれの円周方向
中央部が最も直径方向内方に位置し、それぞれの円周方
向両端部程直径方向外方に位置する方向に傾斜してい
る。そして、上記入力部材の回転は、回転方向に関係な
く上記出力部材に伝達するが、この出力部材の回転は、
回転方向に関係なく上記入力部材に伝達しない。
【0008】特に、本発明のクラッチ装置に於いては、
上記外輪の軸方向両端部に内向フランジ状の鍔部が形成
されている。そして、上記入力部材の軸方向に関して上
記各腕部の両端部にそれぞれ形成されたリム部が、それ
ぞれ上記各ころの両端面と上記各鍔部の内側面との間に
配置されている。又、上記出力部材と入力部材との間
に、これら両部材同士が回転方向に関して所定角度相対
変位した状態で互いに係合し、上記入力部材の回転を上
記出力部材に伝達自在とする係合部を設けている。これ
と共に、上記各腕部の円周方向両側面と上記各ころとの
間にそれぞれ弾性部材を設け、これら各ころを円周方向
に隣り合う腕部同士の中央位置に向け弾性的に押圧して
いる。そして、上記入力部材が回転する場合には、上記
係合部の係合に基づいてこの入力部材の回転が上記出力
部材に伝達されると共に、上記各ころが上記各カム面と
上記摩擦面との間で転動自在となる。これに対し、上記
入力部材に対して上記出力部材が回転する傾向になった
場合には、上記係合部が係合する以前に上記各ころが上
記各カム面と上記摩擦面との間に食い込んで、この外輪
に対し上記出力部材が回転する事を阻止する。
【0009】
【作用】上述の様に構成する本発明のクラッチ装置の場
合には、入力部材が回転する場合には、係合部の係合に
基づき、出力部材も同方向に回転する。この係合部が係
合するまで、この出力部材に対し上記入力部材が少しだ
け回転するのに伴って、各ころは、各カム面の円周方向
中央位置よりも、上記入力部材の回転方向前方に少しだ
け移動する。この状態でこの入力部材及び出力部材が同
方向に回転すると、上記各ころは、上記各カム面の中央
部に変位する傾向になる。従って、これら各ころが上記
各カム面と外輪内周面の摩擦面との間に噛み合う事はな
い。この結果、この外輪の内側で上記入力部材及び出力
部材が回転自在な状態となり、この入力部材から出力部
材への回転伝達を行なえる。
【0010】これに対して、入力部材に対して出力部材
が回転すると、上記係合部が係合する以前、即ち、この
出力部材の回転が入力部材に対しそのまま伝わる様にな
る以前に、上記各ころが上記各カム面と上記摩擦面との
間に食い込む。この結果、上記出力部材がそれ以上回転
する事がなくなって、この出力部材の回転が上記入力部
材に伝わる事がなくなる。又、上記外輪の両端部に形成
した鍔部は、上記入力部材及び出力部材がこの外輪の内
側から抜け出る事を防止して、所定位置に組み付け前の
クラッチ装置の構成部品同士が分離するのを防止する。
更には、上記各ころが軸方向に変位する傾向になって
も、これら各ころの軸方向端面は、上記入力部材に形成
したリム部の内側面に当接するのみで、上記各鍔部の内
側面と当接する事はない。従って、使用時に上記各ころ
の軸方向端面と静止状態にある上記各鍔部の内側面とが
擦れ合う事はなく、擦れ合いに基づく発熱を抑える事が
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜10は、本発明の実施の形
態の1例を示している。本発明のクラッチ装置10は、
外輪1aと、出力部材2aと、入力部材3aと、複数個
のころ4、4と、複数のカム面5a、5aとを備える。
【0012】このうちの外輪1aは、浸炭窒化鋼の如き
硬質金属板により全体を円筒状に形成しており、軸方向
両端部に内向フランジ状の鍔部11a、11bを設け
て、上記外輪1aの内側から上記出力部材2a及び入力
部材3aが抜け出ない様にしてユニット化し、取扱の容
易化を図っている。又、上記外輪1aの内周面で上記両
鍔部11a、11bに挟まれた部分は、円筒状の摩擦面
6aとしている。尚、この摩擦面6aは、一般的な円筒
ころ軸受の外輪軌道の如き性状を有するもので、表面は
平滑面としている。この様な外輪1aは、上記クラッチ
装置10の使用状態では、ウインドレギュレータのフレ
ーム等に固定された状態で回転しない。
【0013】尚、図示の例では、上記両鍔部11a、1
1bのうち、一方(図1の右側)の鍔部11aの幅W
11a を、他方の鍔部11bの幅W11b よりも大きく(W
11a >W11b )している。又、大きな幅W11a を有し、
上記クラッチ装置10の組立時にボトム側(組立作業に
先立って、予め形成しておく側で、図1の右側)となる
鍔部11aの厚さを、組立作業の最終段階で形成するカ
ール側(図1の左側)の鍔部11bの厚さよりも大きく
している。この様に構成する理由は、ボトム側の鍔部1
1bの幅W11a を大きくするのは容易であるのに対し
て、カール側の鍔部11bの幅W11b を大きくすると、
この鍔部11bに皺が発生し易くなる為である。言い換
えれば、上記外輪1a内に上記出力部材2a及び入力部
材3aを挿入してから形成する上記鍔部11bの幅W
11b を大きくすると、この鍔部11bの品質を考えた場
合に、この鍔部11bの形成作業が難しくなる為であ
る。そこで、図示の例では、このカール側の鍔部11b
を薄肉にすると共に、上記入力部材3aを構成する基板
部17の外径寸法を大きくして、上記鍔部11bの幅W
11bを小さくする事を可能にしている。
【0014】又、前記出力部材2aは、例えばJIS
SMF4060等の焼き入れ硬化した燒結金属、軸受鋼
等の硬質金属により、図2に示す様に、出力軸12と同
心に、且つ一体に形成されており、上記外輪1aの内側
にこの外輪1aと同心に且つ回転自在に支持されてい
る。上記出力軸12は円柱状に形成し、使用時にはその
先端部(図1〜2の右端部)を、被駆動部材側に設けた
円孔に、締り嵌めで内嵌固定する。但し、上記出力軸1
2と被駆動部材との結合は、スプライン係合、キー係合
等、従来から周知の他の係合状態としても良い。一方、
上記出力部材2aは、上記出力軸12の一端部(図2の
左端部)に外向フランジ状に形成している。この様な出
力部材2aの外周面には、複数個(図示の例では5個)
のカム面5a、5aを、円周方向に亙り等ピッチで形成
している。又、上記出力軸12と反対側に位置する、上
記出力部材2aの片側面(図1〜2の左側面)には、そ
れぞれがこの出力部材2aの中心軸をその中心とする単
一円弧上に存在する円弧状の係合凹部13、13を、円
周方向に亙り等ピッチで形成している。
【0015】このうちのカム面5a、5aは、図4に詳
示する様に、円周方向中央部を上記出力部材2aの外接
円の半径R2aよりも少し小さな曲率半径R14を有し、こ
の外接円と同心の中央凸曲面部14とし、円周方向両端
部を、上記外接円の直径2R 2aよりも少し小さく、この
中央凸曲面部14の曲率半径R14の2倍の値2R14より
も少し大きな曲率半径R15を有する両端凹曲面15、1
5としている。この様な構成により、前記各ころ4、4
が上記各カム面5a、5aと上記外輪1aの摩擦面6a
との間に食い込む際のくさび角が適正な値になる様にし
ている。尚、上記中央凸曲面部14の幅は僅小である。
従って、上記各カム面5a、5aは、それぞれの円周方
向中央部が最も直径方向内方に位置し、それぞれの円周
方向両端部程直径方向外方に位置する方向に傾斜してい
る。本発明では、後述する様に、上記各両端凹曲面1
5、15が何れも、上記各ころ4、4を上記外輪1aの
摩擦面6aとの間で食い込ませる為のカム面となってお
り、1個のころ4毎にそれぞれ2個ずつの上記両端凹曲
面15、15を設けている。尚、上記各カム面5a、5
aの円周方向両端部を、上記各ころ4、4の転動面と同
方向に湾曲した凹曲面とした理由は、上記出力部材2a
から次述する入力部材3aへのトルク負荷時に、上記各
カム面5a、5aと前記各ころ4、4の転動面との接触
面積を確保し、接触部の面圧の上昇を抑えて、上記各カ
ム面5a、5a及び各ころ4、4の転動面の耐久性(疲
れ寿命)を確保する為である。
【0016】又、上記入力部材3aは、ポリアセタール
の如き高機能樹脂等の、十分な硬度、剛性、強度並びに
寸法安定性を有する合成樹脂を射出成形する事により、
入力軸16と一体に形成している。上記入力部材3a
は、この入力軸16の一端部(図1、5の右端部)に形
成した外向フランジ状の基板部17の片側面(図1、5
の右側面)に、複数本(図示の例では5本)の腕部1
8、18の基端部を結合して成る。これら各腕部18、
18は、図6〜7及び後述する図11〜12から明らか
な様に、それぞれが断面円弧状で、上記入力軸16の中
心軸をその中心とする単一円弧上に、円周方向に亙り間
欠的に設けられている。そして、円周方向に隣り合う腕
部18、18同士の間を、上記各ころ4、4を保持する
為のポケット19、19としている。これら各ポケット
19、19の幅W19は、上記各ころ4、4の外径D4
(図11)よりも十分に大きい(W19≫D4 )。又、上
記入力軸16の中心部には、断面形状が非円形の係合孔
20を設けている。使用時にはこの係合孔20に、図示
しない回転方向の変換自在な駆動モータの出力軸の先端
部を挿入して、上記入力部材3aを任意の方向に回転駆
動自在とする。上記入力部材3aは、上述の様な係合孔
20を含め、合成樹脂の射出成形により造れる。従っ
て、複雑な形状と有する上記入力部材3aの製造コスト
が嵩む事はない。
【0017】尚、上記各腕部18、18の円周方向に関
する幅は、外径側で大きく、内径側で小さくしている。
この理由は、上記各ポケット19、19の幅W19を、内
周側から外周側まで等しくする為である。又、上記入力
軸16と反対側に位置する、上記基板部17の片側面
(図1、5の右側面)には、それぞれがこの基板部17
の中心軸をその中心とする単一円弧上に存在する円弧状
の係合凸部21、21を、円周方向に亙り等ピッチで形
成している。図1、11、12に示す様にクラッチ装置
10を組み立てた状態で、上記各係合凸部21、21
は、前記出力部材2aの片側面に形成した前記係合凹部
13、13に係合する。上記各係合凸部21、21の幅
21は、これら各係合凹部13、13の幅W13よりも十
分に小さい(W21≪W13)。従って、上記クラッチ装置
10を組み立てた状態で上記各係合凸部21、21と上
記係合凹部13、13とは、円周方向に亙る相対変位自
在に係合する。そして、上記入力部材3aと出力部材2
aとは、回転方向に亙る若干の相対変位自在に組み合わ
される。
【0018】尚、本発明を実施する場合に、上記入力部
材3aと出力部材2aとが所定角度相対変位した状態で
互いに係合する係合部は、上述の様な係合凹部13、1
3と係合凸部21、21との係合によるものに限らず、
他の構造を採用しても良い。例えば、前記出力部材2a
の外周面で円周方向に隣り合うカム面5a、5a同士の
間に係合凹部を、上記各腕部18、18の内周側面に係
合凸部を、それぞれ形成する事もできる。但し、図示の
例の様な構造によれば、上記出力部材3aの外周面に係
合凹部を設けるの為のスペースが不要になるので、より
多くのカム面を形成し、より多くのころを組み込む事が
できて、クラッチ装置のトルク容量を大きくする事がで
きる。
【0019】又、上記各腕部18、18の先端部(図
1、5の右端部)円周方向両側面同士の間には先端側リ
ム部22を設けている。従って、前記各ポケット19、
19の軸方向両側はこの先端側リム部22と前記基板部
17とにより、円周方向両側は上記各腕部18、18に
より、それぞれ仕切られている。前記各ころ4、4を上
記各ポケット19、19内に保持した状態で、これら各
ころ4、4は上記先端側リム部22と上記基板部17と
により軸方向に亙る変位を実質的に阻止される。即ち、
本例の場合には、上記先端側リム部22と上記基板部1
7とが、請求項に記載したリム部に相当する。尚、これ
ら先端側リム部22と基板部17との円周方向に関する
位相が互いに一致する部分では、先端側リム部22の内
径R22が基板部17の外径D17よりも僅かに(例えば
0.005mm程度)大きい(R22=D 17+0.005m
m)。従って、上記入力部材3a及び前記入力軸16
を、1対の金型を軸方向に離隔させる、所謂アキシアル
ドローにより、容易に造る事ができる。
【0020】又、上記各腕部18、18の基端部(図
1、5の左端部)内周側面には凸部29を形成し、これ
ら各凸部29の内周側面と前記出力部材2aの外周面で
前記各カム面5a、5aから円周方向に外れた部分とを
近接対向させている。そして、上記出力部材2aと前記
入力部材3aとの心合わせを行なうと共に、この出力部
材2aの外周面と次述するばね23とが擦れ合うのを防
止し、薄肉(例えば厚さが0.1mm程度)のばね23が
摩耗する事を防止している。更に、上記基板部17の一
部で上記各腕部18、18の基端部が連続する部分は、
前記鍔部11bと干渉しない範囲で厚肉にして、これら
各腕部18、18の基端部を連続させた部分の強度を確
保している。
【0021】又、上述の様な入力部材3aを構成する上
記各腕部18、18には、請求項2に記載した弾性材で
ある、図8〜10に示す様なばね23を装着している。
ステンレスのばね鋼等の弾性金属板を曲げ形成して成
る、このばね23は、1個の基部24と、複数(図示の
例では4個)の弾性押圧片25、25とを備える。この
うちの基部24は、上記各腕部18、18にがたつきな
く外嵌自在とすべく、これら各腕部18、18の内周面
に合致する形状を有する円弧状の基板部26と、この基
端部26の円周方向両端縁中央部から直径方向外方に折
れ曲がった、1対の折れ曲がり板部27、27とから成
る。又、これら各折れ曲がり板部27、27の先端部に
は、互いに近づく方向に折れ曲がった係止部28、28
を形成し、これら各係止部28、28と上記各腕部1
8、18の外周面円周方向両端縁部とを係合自在として
いる。上記各弾性押圧片25、25は、それぞれの基端
をこれら各折れ曲がり板部27、27の両側縁に連続さ
せたもので、自由状態でそれぞれの先端部を上記基部2
4から離れる様に変位させる方向の弾力を有する。
【0022】上述の様なばね23は、図11〜12に示
す様に、上記各腕部18、18に装着する。この装着作
業は、上記基部24をこれら各腕部18、18に、それ
ぞれこれら各腕部18、18の内周面側から外嵌する事
で行なう。この装着作業により、上記各係止部28、2
8が互いに離れる方向に弾性変位しつつ、上記各腕部1
8、18の外周面円周方向両端縁部に形成した係止溝3
0、30に係合する。そして、上記各係止部28、28
とこれら各係止溝30、30との係合により、上記基部
24が上記各腕部18、18から不用意に脱落する事を
防止する。又、上記各係止部28、28の端縁と上記各
係止溝30、30の奥端部(図5の右端部)とが係合す
る事により、上記ばね23が図1の右方向に変位する事
を防止する。又、このばね23が図1の左方向に移動す
るのは、上記基部24の端縁と前記入力部材3aの基板
部17に形成した凸部29との係合により防止する。
【0023】上述の様にして上記各腕部18、18に装
着したばね23、23の弾性押圧片25、25同士の間
には、それぞれ前記ころ4、4を、これら弾性押圧片2
5、25を弾性的に変位させた状態で挟持している。こ
れら各ころ4、4は、一般的な円筒ころ軸受を構成する
円筒ころの如きもので、高炭素クロム軸受鋼等の硬質金
属により造られている。この様な各ころ4、4は、上記
各ばね23、23の弾性押圧片25、25により軸方向
両端部で円周方向反対側位置を、同じ力で弾性的に押圧
される。従って上記各ころ4、4は、外力が加わらない
状態では、円周方向に隣り合う腕部18、18同士の中
央部分に位置する。尚、上記各弾性押圧片25、25
は、上記各ころ4、4を円周方向に関してほぼ真っ直ぐ
に押圧する様にしている。即ち、上記各腕部18、18
の円周方向両側面を、前記各ポケット19、19を構成
する側面毎に互いに平行すると共に、上記各弾性押圧片
25、25をこれら各側面と平行に設けている。従っ
て、これら各弾性押圧片25、25から上記各ころ4、
4に加わる力のうちに存在する、前記入力部材3aの直
径方向の分力は極く僅かである。尚、上述の様に構成し
たばね23は、それぞれ円周方向両端部に1対ずつ2組
の弾性押圧片25、25を設けているので、弾性押圧片
毎に別体のばね構造とする場合に比べて、ばね23自体
の加工費の低減を図れると共に、このばね23の装着作
業の容易化を図って、クラッチ装置10全体のコストを
格段に低減できる。
【0024】上述の様に組み合わせた、上記入力部材3
aところ4、4とばね23、23とは、前記出力部材2
aと組み合わせた状態で、前述の図1に示す様に前記外
輪1a内に組み込み、前記クラッチ装置10とする。上
記入力部材3aと出力部材2aとは、互いに同心に配置
して、入力部材3a側に設けた係合凸部21、21と出
力部材2a側に設けた係合凹部13、13とを緩く係合
させた状態に組み合わせる。
【0025】この様に組み合わせた上記入力部材3a及
び出力部材2aは、上記外輪1a内に、前記薄肉の鍔部
11bを形成すべき側から挿入する。そして、前記出力
軸12を前記幅広の鍔部11aの内側に挿通すると共
に、上記入力部材3a及び出力部材2aを、上記外輪1
aの摩擦面6aの内径側に位置させる。そして、上記薄
肉の鍔部11bを形成し、上記クラッチ装置10として
完成する。
【0026】この様にしてクラッチ装置10を構成し、
更にウインドレギュレータ等に組み込んだ状態で、上記
入力部材3aと出力部材2aとは、互いに近づく方向に
相対変位する事はあっても、互いに遠ざかる方向への相
対変位を制限する様にする。より具体的には、互いに組
み合わされた上記入力部材3aと出力部材2aとの反対
側面同士の間隔D0 が、常に上記1対の鍔部11a、1
1bの内側面同士の間隔D1 よりも小さく(D0 <D
1 )なる様にしている。例えば、図示の例では、上記反
対側面同士の間隔D0 を上記内側面同士の間隔D1 より
も0.2mm程度以上小さく(D0 ≦D1 −0.2mm)し
て、余裕を持たせた設計としている。この理由は、上記
入力部材3aの外側面が上記鍔部11bの内側面と擦れ
合ったり、或は上記出力部材2aの外側面が上記鍔部1
1aの内側面と擦れ合ったりする事を防止し、摩擦熱に
よって上記クラッチ装置10内に封入したENS等のグ
リースの耐焼き付き性が損なわれない様にする為であ
る。
【0027】この為に例えば、上記入力部材3aと一体
の入力軸16と図示しない駆動軸との係合を工夫して
(例えば、この駆動軸の先端面を前記係合孔20の奥端
面に突き当てる等して)、上記入力部材3aが図1の状
態よりも左方に変位するのを防止すると共に、上記出力
部材2aと一体の出力軸12と図示しない被駆動部材と
の係合状態を工夫して、この出力軸2aが図1の状態よ
りも右方に変位するのを防止する。この為、上記入力部
材3a及び出力部材2aの回転時に、これら両部材3
a、2aと上記各鍔部11a、11bとが擦れ合う事が
なく、擦れ合いに基づく動力損失や発熱の防止を図れ
る。又、上記各鍔部11a、11bに荷重が負荷されな
いので、前記外輪1aの板厚を薄くする事ができて、上
記クラッチ装置10全体を軽量且つコンパクトにでき
る。尚、上記入力部材3aと出力部材2aとは、互いに
近づく方向に変位自在である為、入力部材3aから出力
部材2aへの動力伝達を開始する瞬間には、これら両部
材3a、2aの互いに対向する面同士が互いに擦れ合う
可能性がある。但し、この擦れ合いは僅かであり、元々
上記両部材3a、2aを同期して回転させようとする瞬
間に生じる現象である為、実用上全く問題にはならな
い。
【0028】更に、前記各ころ4、4が軸方向に変位す
る傾向になっても、これら各ころ4、4の軸方向端面
は、上記入力部材3aに形成した、リム部である基板部
17及び先端側リム部22の内側面に当接するのみで、
前記各鍔部11a、11bの内側面と当接する事はな
い。従って、使用時に上記各ころ4、4の軸方向端面と
静止状態にある上記各鍔部11a、11bの内側面とが
擦れ合う事はなく、擦れ合いに基づく発熱を抑える事が
できる。この為、クラッチ装置10内に充填したグリー
スが熱劣化する事を防止できる。尚、上記各ころ4、4
が図1の右方向に変位するのを、上記出力部材2aに鍔
部を形成する事で防止する事も可能である。但し、鉄系
金属を燒結する事により造る上記出力部材2aに鍔部を
設ける場合、この鍔部の軸方向に亙る厚さ寸法を2mm以
下にする事は困難である。この為、上記出力部材2a側
に鍔部を形成した場合には、この鍔部をその内径側に収
納する、前記外輪1aの軸方向寸法が嵩み、上記クラッ
チ装置10全体としての小型化を図りにくくなる。これ
に対して図示の例の場合には、軸方向に亙る厚さ寸法を
小さくできる、合成樹脂製の入力部材3aにリム部を設
ける構造にしたので、上記クラッチ装置10全体として
の小型化を容易に図れる。
【0029】次に、上述の様に構成する本発明のクラッ
チ装置10の作用に就いて説明する。先ず、例えば電動
モータによりウインドガラスを昇降させる場合等、入力
部材3aの回転を出力部材2aに伝達する場合に就い
て、図11により説明する。この場合には、上記入力部
材3aが、例えば図11の反時計方向に回転し、この入
力部材3a側に設けた前記各係合凸部21、21が、上
記出力部材2a側に設けた、前記各係合凹部13、13
の円周方向端部にまで変位する。そして、これら各係合
凹部13、13の内側面と上記各係合凸部21、21の
外側面とが当接(係合部が係合)して、上記入力部材3
aの回転が上記出力部材2aにそのまま伝わる状態とな
り、この出力部材2aがこの入力部材3aと同方向に同
速で回転する。
【0030】上述の様に上記各係合凸部21、21の外
側面と上記各係合凹部13、13の内側面とが当接する
まで、上記出力部材2aに対し上記入力部材3aが少し
だけ回転するのに伴って、前記各ころ4、4は、図11
に示す様に、上記出力部材2aの外周面に設けた前記各
カム面5a、5aの円周方向中央位置よりも、上記入力
部材3aの回転方向前方(図11の左方)に少しだけ移
動する。この結果、上記各ころ4、4は、上記各カム面
5a、5aの両端曲面部15、15に案内されて、上記
出力部材2aの直径方向外方に変位する。そして、上記
各ころ4、4の転動面と前記外輪1aの摩擦面6aとが
当接する。
【0031】この様に、上記各ころ4、4の転動面と前
記外輪1aの摩擦面6aとが当接した状態で、上記入力
部材3a及び出力部材2aが同方向に回転すると、上記
各ころ4、4は、上記各カム面5a、5aの中央部であ
る、前記各中央凸曲面部14、14側に変位する傾向に
なる。即ち、上記各ころ4、4の転動面と前記外輪1a
の摩擦面6aとが当接した状態で、上記入力部材3a及
び出力部材2aが同方向に回転すると、上記各ころ4、
4は、それぞれの転動面と上記摩擦面6aとの摩擦係合
に基づき、そのままの位置に留まろうとする。これに対
して上記各カム面5a、5aを形成した上記出力部材2
aは、図11の反時計方向に回転するので、上記各ころ
4、4は、前記各腕部18、18の両側面に配置した前
記各弾性押圧片25、25のうち、回転方向前側面側の
各弾性押圧片25、25の圧縮量を増大させつつ、上記
出力部材2aに対して、回転方向後方に変位する。従っ
て、これら各ころ4、4が上記各カム面5a、5aと上
記摩擦面6aとの間に噛み合う事はない。この結果、上
記各ころ4、4が、上記各カム面5a、5aと上記摩擦
面6aとの距離が大きい部分に移動して、この部分で転
動する。この状態では、上記外輪1aの内側で上記入力
部材3a及び出力部材2aが回転自在な状態となり、こ
の入力部材3aから出力部材2aへの回転伝達を行なえ
る。
【0032】尚、上記各ころ4、4の転動面と上記摩擦
面6aとの当接部に作用する摩擦力が大きいと、これら
各ころ4、4が、図11に鎖線で示す様に、上記各腕部
18、18の回転方向前側面側の各弾性押圧片25、2
5を完全に押し潰す可能性がある。本発明のクラッチ装
置10を実施する場合には、この様な状態でも、上記各
ころ4、4が上記各カム面5a、5aと上記摩擦面6a
との間に食い込まない様に、前記各係合凸部21、21
の幅W21と前記各係合凹部13、13の幅W13との差
(W13−W21)に対応する、これら各係合凹部13、1
3内での上記各係合凸部21、21の変位可能な隙間の
大きさを規制している。上述の説明は、上記入力部材3
aが反時計方向に回転する場合に就いて述べたが、時計
方向に回転する場合も、回転方向が逆になる以外、同様
に作用する。
【0033】次に、電動モータは静止しており、上記入
力部材3aが静止状態であるにも拘らず、ウインドガラ
スを昇降させる方向の力が加わり、上記出力部材2aに
回転方向の力が加わった場合に就いて、図12により説
明する。この場合には、上記出力部材2aが例えば図1
2の反時計方向に回転するのに伴い、前記各係合凹部1
3、13の内側面と前記各係合凸部21、21の外側面
とが当接する以前、即ち、上記出力部材2aの回転が上
記入力部材3aに対しそのまま伝わる様になる以前に、
上記各ころ4、4が上記各カム面5a、5aと上記摩擦
面6aとの間に食い込む。しかも、この場合には、これ
ら各カム面5a、5aから上記各ころ4、4に、これら
各ころ4、4を上記各カム面5a、5aと上記摩擦面6
aとの間に食い込ませる方向の力が加わるのみである。
言い換えれば、上記各ころ4、4を上記各カム面5a、
5aの円周方向中央部に変位させる方向の力が作用しな
い。尚、ばね23による力は、入力部材3aを回転させ
る為に要する力に比べれば、極く僅かであり、この場合
には無視できる。この為、上記各ころ4、4が、上記各
カム面5a、5aと上記摩擦面6aとの間に食い込ん
で、上記出力部材2aの回転を阻止する。この結果、こ
の出力部材2aがそれ以上回転する事がなくなって、こ
の出力部材2aの回転が上記入力部材3aに伝わる事が
なくなる。上述の説明は、上記出力部材2aが反時計方
向に回転する場合に就いて述べたが、時計方向に回転す
る場合も、回転方向が逆になる以外、同様に作用する。
【0034】尚、本発明のクラッチ装置10の場合に、
上記出力部材2aが何れの方向に回転する場合にも上記
各ころ4、4が上記各カム面5a、5aと上記摩擦面6
aとの間に確実に食い込むのは、前記ばね23が上記各
ころ4、4を円周方向両側から押圧して、これら各ころ
4、4の円周方向に関する位置を規制している為であ
る。これに対して、ばねがころを一方向にのみ押圧する
構造の場合には、このばねの押圧方向に抗する方向に出
力部材が回転する場合にしか、確実にころを食い込ませ
る事ができない。言い換えれば、本発明は、上記各ころ
4、4を円周方向両側から押圧している為、上記出力部
材2aが何れの方向に回転した場合でも、総てのころ
4、4を上記各カム面5a、5aと上記摩擦面6aとの
間に確実に食い込ませる事ができる。
【0035】又、上記各ころ4、4は同じ大きさのもの
を使用し、上記各カム面5a、5aは総て同じ形状及び
大きさにしている。従って、上記出力部材2aが回転す
る傾向になった場合に、上記各ころ4、4は、総て同時
に上記各カム面5a、5aと上記摩擦面6aとの間に食
い込む。従って、上記出力部材2aに加わるトルクを、
総てのころ4、4により支承する事ができて、一部のこ
ろに過大な荷重が加わる事による損傷の発生を防止でき
る。この様な本例の構造に対して、外輪と出力部材との
間に、回転許容方向の異なる一方向クラッチ機構を複数
組(例えば3組)設けても、同様の機能を発揮させる事
ができる。但し、この場合には、出力軸が回転する傾向
になった場合に、一部のころのみがトルクを支承する様
になる為、耐久性確保の面で問題を生じる。
【0036】
【発明の効果】本発明のクラッチ装置は、以上に述べた
通り構成され作用するので、誤作動がなく、確実に入力
部材の回転を出力部材に伝達できる構造を実現できる。
この為、ウインドレギュレータ等、クラッチ装置を組み
込んだ各種機械装置の誤作動や故障の低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を、組み立てた状態
で示す断面図。
【図2】出力部材を取り出して示す断面図。
【図3】図2の左方から見た図。
【図4】図3のA部拡大図。
【図5】入力部材を取り出して示す断面図。
【図6】図5の右方から見た図。
【図7】同じく左方から見た図。
【図8】ころを押圧する為のばねの斜視図。
【図9】図8のB矢視図。
【図10】同C矢視図。
【図11】入力部材から出力部材に動力を伝達する状態
で示す、図1の拡大D−D断面図。
【図12】出力部材が回転する傾向になりロックした状
態を示す、図11と同様の図。
【図13】従来構造の1例を示す断面図。
【符号の説明】
1、1a 外輪 2、2a 出力部材 3、3a 入力部材 4 ころ 5、5a カム面 6、6a 摩擦面 7 腕部 8 環状空間 9 傾斜面 10 クラッチ装置 11a、11b 鍔部 12 出力軸 13 係合凹部 14 中央凸曲面部 15 両端凹曲面部 16 入力軸 17 基板部 18 腕部 19 ポケット 20 係合孔 21 係合凸部 22 先端側リム部 23 ばね 24 基部 25 弾性押圧片 26 基板部 27 折れ曲がり板部 28 係止部 29 凸部 30 係止溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面を円筒面状の摩擦面とした固定の
    外輪と、この外輪の内側にこの外輪と同心に且つ回転自
    在に支持された出力部材と、円周方向に亙り間欠的に設
    けられ、上記外輪の内周面と出力部材の外周面との間の
    環状空間内に挿入された、複数の腕部を有する入力部材
    と、この環状空間内で円周方向に隣り合う腕部同士の間
    に設けられた複数個のころと、上記出力部材の外周面で
    これら各ころに対向する複数個所に形成された複数のカ
    ム面とを備え、上記入力部材の回転は、回転方向に関係
    なく上記出力部材に伝達するが、この出力部材の回転
    は、回転方向に関係なく上記入力部材に伝達しないクラ
    ッチ装置に於いて、上記外輪の軸方向両端部に内向フラ
    ンジ状の鍔部が形成されており、上記入力部材の軸方向
    に関して上記各腕部の両端部にそれぞれ形成されたリム
    部が、それぞれ上記各ころの両端面と上記各鍔部の内側
    面との間に配置されており、上記出力部材と入力部材と
    の間に、これら両部材同士が回転方向に関して所定角度
    相対変位した状態で互いに係合し、上記入力部材の回転
    を上記出力部材に伝達自在とする係合部を設け、このう
    ちの入力部材が回転する場合には、この係合部の係合に
    基づいてこの入力部材の回転が上記出力部材に伝達され
    ると共に、上記各ころが上記各カム面と上記摩擦面との
    間で転動自在となり、上記入力部材に対して上記出力部
    材が回転する傾向になった場合には、上記係合部が係合
    する以前に上記各ころが上記各カム面と上記摩擦面との
    間に食い込んで、この外輪に対し上記出力部材が回転す
    る事を阻止する事を特徴とするクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 各カム面は、それぞれの円周方向中央部
    が最も直径方向内方に位置し、それぞれの円周方向両端
    部程直径方向外方に位置する方向に傾斜した形状を有す
    るものであり、各腕部の円周方向両側面と各ころとの間
    にそれぞれ弾性部材が設けられて、これら各ころが円周
    方向に隣り合う腕部同士の中央位置に向け弾性的に押圧
    されている、請求項1に記載したクラッチ装置。
JP26831099A 1999-09-22 1999-09-22 クラッチ装置 Pending JP2001090752A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016987A (ja) * 2005-06-08 2007-01-25 Ntn Corp 逆入力防止クラッチ

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