JP2001089982A - インクジェット捺染方法及びインクジェット用インクの製造方法 - Google Patents

インクジェット捺染方法及びインクジェット用インクの製造方法

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JP2001089982A
JP2001089982A JP26709099A JP26709099A JP2001089982A JP 2001089982 A JP2001089982 A JP 2001089982A JP 26709099 A JP26709099 A JP 26709099A JP 26709099 A JP26709099 A JP 26709099A JP 2001089982 A JP2001089982 A JP 2001089982A
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Naoko Nakajima
尚子 中嶋
Kunitsuna Sasaki
邦綱 佐々木
Hidetaka Ninomiya
英隆 二宮
Kei Kudo
圭 工藤
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット方式でインクを布帛の裏まで
浸透させ、滲みが少なく、布帛の表と裏の濃度も一様に
出せ、複雑な図柄も容易に作製できるインクジェット捺
染方法及び微細なインクジェットノズル径を詰まらせる
ことなく長期に亘って安定に出射できるインクジェット
記録液を提供することができるインクジェット用インク
の製造方法の提供。 【解決手段】 インクジェット方式により布帛に印字を
行うインクジェット捺染方法において、インク中の有機
溶剤量が41〜95重量%であることを特徴とするイン
クジェット捺染方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式により布帛の捺染を行うインクジェット捺染方法及び
インクジェット方式による記録方式にて、紙や布やOH
Pシート等に図柄や文字や記号等の記録を行うインクジ
ェット記録用インクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、布帛の捺染は、スクリーン捺染や
ローラ捺染等で行われている。これらは、染色に先立っ
て、捺染用の版銅やスクリーン版を作製する必要があ
る。版の製作は、時間と人手が掛かり、非常に高価であ
るため、一定量以上の生産を行わないと、コスト的に引
き合わない為、小規模生産や見本作り等の目的に最近で
は無製版の電子捺染システムが要望されている。
【0003】例えば、現行の捺染法では、注文を受けて
から、最初の生産サンプルを作るまで、6〜16週間も
掛かる。しかし、最近の小売店はシーズンの初め、品物
の極一部だけを注文し、その後リアルタイムのポイント
オブ セールス データを活用して、実際に売れてい
るスタイルや色やサイズの再注文を望んでいる。この
為、注文サイズの範囲が著しく小さくなる等、製造業者
は小ロット注文でタイムリーに供給できる能力を要求さ
れる様になった。現在、染色業界やアパレル業界では、
顧客の要望に迅速に対応できるクイックレスポンスが重
視され、これに対応したインクジェット捺染、熱転写捺
染、電子写真捺染、静電捺染、磁気捺染等、多くの無版
染色技術が提案されている。中でも、インクジェット捺
染が最も期待されている。その理由は、中間トナーやイ
ンクの転写を必要とせず、染料を布に直接印字して所望
の図柄が短期間で供給できる為である。
【0004】この様に、インクジェット捺染の特徴は、 1.高価な彫刻ロールやスクリーン型が不要になり、型
製作に要する時間が不要 2.CADシステムと連動させる事ができるので、デザ
インの保管が容易 3.図柄に制限が無く、自由に再現できる 4.図柄や配色の変更が容易で、ユーザーの要望に即対
応可能 5.従来の染色で使用されている、実績の有る染料を使
用できる 6.受注後直ちに印捺作業にとりかかれるため短期間で
の生産が可能等の利点がある。
【0005】また、インクジェット方式により布帛に図
柄を形成するとき、色の濃度を出すために布帛に撥水剤
やカチオン性樹脂などを含む前処理を行い、布帛表面に
インクを止める方法が用いられる。
【0006】しかしながら、暖簾や旗のように裏表とも
に濃い色をむら無く表現する場合には、前記したような
前処理方法だけでは充分にインクを布帛の裏まで浸透さ
せることは難しく布帛表裏の濃度を一様にすることは出
来なかった。また、従来は浸染法のように染液に布を浸
け込んで濃度を出していたが、この方法では微細で複雑
な図柄を表現するのは難しかった。そのためハンカチや
手拭い、スカーフのような色彩豊かで図柄の複雑なもの
は、職人の手に委ねるほかなかった。
【0007】インクジェットプリンタは他のカラーハー
ドコピーに比較して安価できれいな画像が得られること
から広く用いられているが、一方で印字速度の遅さが欠
点として挙げられてきた。しかし近年、ヘッド駆動周波
数の増加、単色当たりのノズル数の増加また一部ではラ
インヘッド化等の高速記録化技術が進歩し、記録速度は
増加の一途をたどっている。
【0008】しかし、インクジェットの課題としては、 1.充分な濃度の発色をさせること 2.ノズルを目詰まりさせないこと 3.インクの保存安定性が良いこと 4.過度の滲みを生じさせないこと 5.色再現範囲が広いこと 等がある。
【0009】インクジェット方式は、ヒーターを急速に
過熱してインクを発泡させ吐出するサーマル方式と、ピ
エゾ素子を振動させインクを吐出するピエゾ方式があ
る。
【0010】サーマル方式は、ヘッドに可動部がなく、
半導体技術で製造出来るので、ヘッドを高密度に配置で
きる利点が有る。しかし、ヘッドとインクを高温に過熱
する為、ヘッド寿命が短く、インクの熱安定性に対する
制約が大きい欠点がある。
【0011】ピエゾ方式は、吐出力が強く、インク滴の
制御が容易で、画像が優れる利点があるが、ヘッドに可
動部が有る為、構造が複雑となり、ノズルを高密度に配
置できない等の欠点がある。
【0012】しかし、サーマル方式に比べると、ヘッド
寿命が長く、インクに対する制約が少ないという大きな
利点がある。
【0013】インクジェットにおけるインクを出射させ
るいずれの方式も、細いノズルからインクを噴射させ印
字を行う為、ノズルの目詰まりが最大の問題になる。
【0014】インクジェットの突出ノズルの径が微細で
あるため、インクジェット記録に用いられるインクには
ノズルを詰まらせないことが要求される。そのため、イ
ンクジェット用インクはその製造工程中に濾過行程が含
まれている。インク中に含まれるゴミ、顔料や分散染料
自身の粗大な凝集物などを除去するためである。記録液
中に含まれるゴミの由来は素材自身から持ち込まれる場
合や、作業環境中より混入する場合、保存容器から溶出
する場合等がある。
【0015】一般的なインクジェット用インクの濾過方
法としては、メンブランフィルタを用いた加圧濾過方法
がある。インクジェットの出射ノズルの径が微細である
がゆえに除去すべき異物も小さなものとなる。その他の
方法としては減圧濾過や遠心分離法、限外濾過法があ
る。しかしながらこれらの濾過法には問題点がある。
【0016】減圧濾過法では減圧により揮発成分が蒸発
してインクの組成が変化してしまう。遠心分離法はバッ
チ式のため生産時などの大量の処理となると手間と時間
がかかりすぎる。限外濾過法はその濾過サイズが本来微
小なものであり、目的とするサイズとはかけ離れている
ためすぐに目詰まりを起こし不適である。
【0017】また、加圧濾過もただメンブランフィルタ
を通すだけでは長期の保存安定性を確保するのは困難で
あった。不純物として混入しているゲル状物質は、加圧
によりフィルタの目を通りインク中に存在する。このゲ
ル状物質は長期間放っておくと、お互いに重合して高分
子化し、ついにはヘッドノズルを詰まらせたり、インク
の粘度を上昇させてしまう
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決するためのもので、従って本発明の目的はインク
ジェット方式でインクを布帛の裏まで浸透させ、滲みが
少なく、布帛の表と裏の濃度も一様に出せ、複雑な図柄
も容易に作製できるインクジェット捺染方法及び微細な
インクジェットノズル径を詰まらせることなく長期に亘
って安定に出射できるインクジェット記録液を提供する
ことができるインクジェット用インクの製造方法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0020】1.インクジェット方式により布帛に印字
を行うインクジェット捺染方法において、インク中の有
機溶剤量が41〜95重量%であることを特徴とするイ
ンクジェット捺染方法。
【0021】2.前記有機溶剤量が、45〜75重量%
であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット
捺染方法。
【0022】3.前記インクで使用する有機溶剤が、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノ−n−メチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノ−n−エチルエーテル又はトリエチレングリコ
ールモノ−n−イソプロピルエーテルから選ばれる少な
くとも1種の溶剤であることを特徴とする前記1又は2
に記載のインクジェット捺染方法。
【0023】4.前記有機溶剤の総重量の50重量%以
上がエチレングリコールであることを特徴とする前記
1、2又は3に記載のインクジェット捺染方法。
【0024】5.前記インク中の染料濃度が0.1〜2
0重量%であることを特徴とする前記1、2、3又は4
に記載のインクジェット捺染方法。
【0025】6.濾過工程を1回以上行い、最終濾過工
程において濾材が金属であるフィルタを用いてインクジ
ェット用インクの濾過を行うことを特徴とするインクジ
ェット用インクの製造方法。
【0026】7.最終濾過工程の金属フィルタの絶対濾
過精度が、最終濾過工程より前のフィルタの絶対濾過精
度よりも大きく、そのときの濾過圧力が大気圧近傍であ
ることを特徴とする前記6に記載のインクジェット用イ
ンクの製造方法。
【0027】8.濾過するインクジェット用インクの染
料が水溶性であることを特徴とする前記6又は7に記載
のインクジェット用インクの製造方法。
【0028】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0029】本発明の特徴は布の裏まで濃く染めること
ができ、インクの裏抜け量が調整できることである。
【0030】紙に印字する場合、裏抜けするまでインク
を浸透させる必要はない。ところが、布帛の場合、用途
により裏までインクを浸透させ濃く発色させる必要があ
る。たとえば暖簾のように表からも裏からも見られるよ
うなものや、スカーフのように裏表無く使用するものの
場合、布帛表裏の図柄の濃さは均等であることが望まれ
る。
【0031】これらのものはインクジェットにて印字さ
れた後、加熱発色処理をして布帛を洗浄処理しても図柄
が残るものである。つまり、布帛に印字を行い図柄を付
与した後、洗浄などの工程を経て得られる布帛には、印
字した図柄が残っていることが必須である。図柄によっ
ては白色部分を印字時に作る方法は、顔料ならば白色を
印字できるが、他の染料では印字しない部分を作るよう
にするしかない。印字後であれば色を抜く抜染剤などを
用いる。それも図柄を構成するための作業である。印字
した図柄が、洗浄後に全て除去されるものは捺染ではな
い。付与した図柄を美しく残すことが捺染の本質であ
る。
【0032】染料が布帛に浸透するには媒体が必要であ
る。このときの媒体とは水であり有機溶剤である。水と
有機溶媒が繊維の表から裏、布帛繊維の表面から中心へ
浸透し染料を誘導する。
【0033】水は繊維の中心へと浸透しやすい。そのた
め布帛の裏まで浸透しにくい。
【0034】溶剤は繊維表面を滑っていくように浸透す
る。そのため繊維の中心には浸透しにくい。
【0035】水が多いと布帛表面で染料の浸透が止ま
る。布帛が厚い場合、その傾向は顕著になる。水が少な
いと水が蒸発してしまいやはり染料の浸透は表面で止ま
る。
【0036】有機溶剤が多いと染料が布帛の裏まで浸透
する。多すぎるとあふれてしまう。有機溶剤が少ないと
布帛の裏まで浸透しない。
【0037】そこで本発明者らは、インクジェットで捺
染をする場合インクを布帛に深く浸透させるためのイン
クの組成を検討した結果、インク中の有機溶剤を重量比
率で41〜95重量%にすると本発明の効果を得られる
ことを見いだした。
【0038】インク中の有機溶剤量が41重量%未満の
場合、布帛表面から裏へ深く浸透する前に染料が止まっ
てしまい、裏面の濃度が濃くならない。95重量%を越
えると、インクが裏面に多く抜けすぎて浸み出し、布帛
を汚染してしまう。
【0039】本発明では、インク中の有機溶剤量が、4
1〜95重量%、好ましくは45〜75重量%以下の範
囲、より好ましくは46〜70重量%の範囲である場合
に布帛裏面までインクジェットで良好に捺染出来る。
【0040】使用する布帛としては、ポリエステル、レ
ーヨン、綿、絹、羊毛のように天然繊維、合成繊維を素
材とする織物、編物、不織布等、捺染用インクジェット
装置で使用可能なものであればどのような形態を使用し
てもかまわない。
【0041】インクジェット方式により布帛に印字を行
うインクジェット捺染において、前記布帛が前処理を施
されていることが好ましい。また前記前処理が有機微粒
子や無機微粒子を含むことがより好ましい。
【0042】請求項6の発明は、インクジェット用イン
クの製造方法において、濾過工程を1回以上行い、最終
濾過工程において濾材が金属であるフィルタを用いて濾
過を行うことを特徴とするインクジェット用インクの製
造方法である。本発明の最終濾過工程とは、インクを容
器にパッキングする直前までに行われる複数の濾過工程
の一番最後の濾過工程のことである。該発明によって、
出射が良好で長期保存安定性に優れたインクジェット用
インクを提供することができる。理由ははっきりとはし
ないが、以下のように推定される。
【0043】フィルタを用いることで、濾過時にインク
がフィルタを通過する際に摩擦が生じる。摩擦が生じる
と静電気が同時に生じ、インクが帯電してしまう。濾過
の際のインクとフィルタの電子の授受がインクに悪影響
を与え、分散を不安定にしたり、インク中微少物質の析
出の原因になると推定される。
【0044】使用するフィルタの材質が、導電性がない
場合、濾過後に凝集物が発生してしまうが、導電性の良
い金属フィルタを用いれば、濾過後の凝集物を析出させ
ないと推定される。
【0045】最終工程より前の濾過工程で用いる濾材や
形状、種類には限定はなく、濾材としてはたとえば、ニ
トロセルロース、セルロースアセテート、四フッ化エチ
レン、ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン等、形状
としてはディスク、ロール、カートリッジ、円筒等、種
類としてはデプスフィルタやスクリーンフィルタがあげ
られる。
【0046】そのため、全ての濾過工程の最後に、濾材
が金属であるフィルタを用いる濾過工程を入れておくこ
とが好ましい。
【0047】金属フィルタの種類としては、公知の金
属、たとえば鉄、銅、錫、亜鉛、ニッケル、マンガン、
クロム、アルミニウム、チタン、金、銀、プラチナ等の
金属元素単体からなるものであっても、ステンレスのよ
うに複数の金属元素を有する合金であってもよい。
【0048】このうち好ましいものとしては、錆びにく
く、触媒作用も少ない、安定した金属ステンレスがよ
い。
【0049】金属フィルタの形状は、平面や円筒型、プ
リーツ型等を取ることが出来る。形態は金網状や板状な
どで、その細孔の形は三角形や四角形、五角形、六角形
等の多角形、円形、楕円形等を取ることが出来るが、好
ましい形態は金網状、より好ましくは織ったり編んだり
してあるもの(たとえば綾畳み織り)が好ましい。
【0050】請求項7の発明は、インクジェット用イン
クの製造方法において、最終濾過工程の金属フィルタの
絶対濾過精度が、最終濾過工程より前のフィルタの絶対
濾過精度よりも大きく、その濾過を行うときの圧力が、
大気圧近傍であることことを特徴とする製造方法であ
る。
【0051】メンブランフィルタのような面濾過タイプ
のものは、絶対濾過精度はフィルタの孔径を意味すると
考えてよい。最終工程時に、それより前のフィルタ孔径
より小さいものを用いると、インクを通過させるために
さらに加圧しなければならない。加圧するとインクと濾
材の摩擦力が大きくなるため、ますますインクは帯電し
析出物を増大させてしまうと推定される。
【0052】さらに加圧することで、濾過速度は速くな
り、工程作業の能率は上がる。加圧によりゲル状物質は
変形してフィルタ孔をすり抜け、インクジェットで印字
する際ノズル口で目詰まりの原因となる。
【0053】最終濾過時の濾材の孔径を最も大きくする
ことで、加圧しない分変形しやすい不純物を補足する効
率が上がる。その効率を上げるためには、変形しない不
純物は、最終濾過工程よりも前に孔径の小さな、つまり
絶対濾過精度の値の小さなもので充分取り除いておく必
要がある。
【0054】濾過時のインクにかかる圧力が出口と入口
で0.5kg/cm2以下であることが好ましく、より
好ましくは圧力が0.1kg/cm2以下で、メッシュ
サイズ#3500の金属製フィルタ、更に好ましくは、
圧力が0.1kg/cm2以下で、ステンレス製フィル
タを用いて濾過を行うことがよい。
【0055】請求項8の発明は、インクジェット用イン
クの製造方法において、濾過するインクの染料が水溶性
であることを特徴とするインクジェット用インクの製造
方法である。
【0056】ここでいう水溶性の染料とは、染料が水に
完全に溶解する染料をいう。
【0057】通常分散染料インクのように水不溶性の染
料を有するインクは、濾過時にフィルタの絶対濾過精度
が染料粒子の大きさにより制限される。これに比べ、反
応性染料インクのように水溶性染料からなるインクは、
インク中に粒子が存在するわけではない均一な状態であ
り、一般的には水不溶性染料からなるインクよりもフィ
ルタの絶対濾過精度の選択範囲は広く、小さな値を取る
ことが出来る。一見、不均一なインクよりもゴミを除去
できているようであるが、ゲル状物質については、分散
染料のように染料自体が吸着剤となりゲルが高分子化す
る前に除去する機能がないため、きちんと取り除いてお
かないとゲルが成長し、またノズルに堆積してゆくため
ついには出射不能となる。水溶性染料からなるインクこ
そ、金属フィルタを用いて濾過を行うことが重要であ
る。金属フィルタに付着するものは大半がゲル状物質で
あり、金属フィルタは洗浄することで繰り返し使用する
ことが出来る。
【0058】本発明のインクは染料、有機溶剤、水、添
加物よりなる。
【0059】ここでいう染料とは、布帛に染着可能であ
るものをさす。たとえば公知の、分散染料、顔料染料、
反応性染料、酸性染料、直接染料、カチオン染料、媒染
染料、建染染料、硫化染料、アゾイック染料等である。
【0060】本発明においては、従来公知の分散染料は
いずれも使用することができる。
【0061】本発明に好ましい分散染料は、 C.I.Disperse Yellow 3,4,
5,7,9,13,23,24,30,33,34,4
2,44,49,50,51,54,56,58,6
0,63,64,66,68,71,74,76,7
9,82,83,85,86,88,90,91,9
3,98,99,100,104,108,114,1
16,118,119,122,124,126,13
5,140,141,149,160,162,16
3,164,165,179,180,182,18
3,184,186,192,198,199,20
2,204,210,211,215,216,21
8,224,227,231,232 C.I.Disperse Orange 1,3,
5,7,11,13,17,20,21,25,29,
30,31,32,33,37,38,42,43,4
4,45,47,48,49,50,53,54,5
5,56,57,58,59,61,66,71,7
3,76,78,80,89,90,91,93,9
6,97,119,127,130,139,142、 C.I.Disperse Red 1,4,5,7,
11,12,13,15,17,27,43,44,5
0,52,53,54,55,56,58,59,6
0,65,72,73,74,75,76,78,8
1,82,86,88,90,91,92,93,9
6,103,105,106,107,108,11
0,111,113,117,118,121,12
2,126,127,128,131,132,13
4,135,137,143,145,146,15
1,152,153,154,157,159,16
4,167,169,177,179,181,18
3,184,185,188,189,190,19
1,192,200,201,202,203,20
5,206,207,210,221,224,22
5,227,229,239,240,257,25
8,277,278,279,281,288,29
8,302,303,310,311,312,32
0,324,328、 C.I.Disperse Violet 1,4,
8,23,26,27,28,31,33,35,3
6,38,40,43,46,48,50,51,5
2,56,57,59,61,63,69,77、 C.I.Disperse Green 9、 C.I.Disperse Brown 1,2,4,
9,13,19 C.I.Disperse Blue 3,7,9,1
4,16,19,20,26,27,35,43,4
4,54,55,56,58,60,62,64,71
0,72,73,75,79,81,82,83,8
7,91,93,94,95,96,102,106,
108,112,113,115,118,120,1
22,125,128,130,139,141,14
2,143,146,148,149,153,15
4,158,165,167,171,173,17
4,176,181,183,185,186,18
7,189,197,198,200,201,20
5,207,211,214,224,225,25
7,259,267,268,270,284,28
5,287,288,291,293,295,29
7,301,315,330,333、 C.I.Disperse Black 1,3,1
0,24等が挙げられる。
【0062】本発明においては、従来公知の顔料染料は
いずれも使用することができる。
【0063】本発明に好ましい顔料染料は、カーボンブ
ラックや、 C.I.Pigment Yellow 1,3,1
2,13,14,16,17,43,55,81,8
3,109,110、 C.I.Pigment Orange 13,16,
34,43 C.I.Pigment Red 2,5,8,12,
17,22,23,41,112,114,122,1
23,146,148,150,166,170,22
0,238,245,258、 C.I.Pigment Violet 19,23、 C.I.Pigment Blue 15,15:1,
15:3,15:5,29、 C.I.Pigment Green 7,8、 C.I.Pigment Brown 22、 C.I.Pigment Black 1,7、 C.I.Pigment White 6、 本発明においては、従来公知の反応性染料はいずれも使
用することができる。
【0064】本発明に好ましい反応性染料は、 C.I.Reactive Yellow 2,3,
7,15,17,18,22,23,24,25,2
7,37,39,42,57,69,76,81,8
4,85,86,87,92,95,102,105,
111,125,135,136,137,142,1
43,145,151,160,161,165,16
7,168,175,176、 C.I.Reactive Orange 1,4,
5,7,11,12,13,15,16,20,30,
35,56,64,67,69,70,72,74,8
2,84,86,87,91,92,93,95,10
7、 C.I.Reactive Red 2,3,3:1,
5,8,11,21,22,23,24,28,29,
31,33,35,43,45,49,55,56,5
8,65,66,78,83,84,106,111,
112,113,114,116,120,123,1
24,128,130,136,141,147,15
8,159,171,174,180,183,18
4,187,190,193,194,195,19
8,218,220,222,223,228,23
5、 C.I.Reactive Violet 1,2,
4,5,6,22,23,33,36,38、 C.I.Reactive Blue 2,3,4,
7,13,14,15,19,21,25,27,2
8,29,38,39,41,49,50,52,6
3,69,71,72,77,79,89,104,1
09,112,113,114,116,119,12
0,122,137,140,143,147,16
0,161,162,163,168,171,17
6,182,184,191,194,195,19
8,203,204,207,209,211,21
4,220,221,222,231,235,23
6、 C.I.Reactive Green 8,12,1
5,19,21、 C.I.Reactive Brown 2,7,9,
10,11,17,18,19,21,23,31,3
7,43,46、 C.I.Reactive Black 5,8,1
3,14,31,34,39等が挙げられる。
【0065】本発明においては、従来公知の酸性染料は
いずれも使用することができる。
【0066】本発明に好ましい酸性染料は、 C.I.Acid Yellow 1,3,11,17,18,19,23,25,36,
38,40,40:1,42,44,49,59,5
9:1,61,65,67,72,73,79,99,
104,159,169,176,184,193,2
00,204,207,215,219219:1,2
20,230,232,235,241,242,24
6、 C.I.Acid Orange 3,7,8,10,19,24,51,51S,56,
67,74,80,86,87,88,89,94,9
5,107,108,116,122,127,14
0,142,144,149,152,156,16
2,166,168 C.I.Acid Red 1,6,8,9,13,1
8,27,35,37,52,54,57,73,8
2,88,97,97:1,106,111,114,
118,119,127,131,138,143,1
45,151,183,195,198,211,21
5,217,225,226,249,251,25
4,256,257,260,261,265,26
6,274,276,277,289,296,29
9,315,318,336,337,357,35
9,361,362,364,366,399,40
7,415、 C.I.Acid Vioret 17,19,21,
42,43,47,48,49,54,66,78,9
0,97,102,109,126、 C.I.Acid Blue 1,7,9,15,2
3,25,40,61:1,62,72,74,80,
83,90,92,103,104,112,113,
114,120,127,127:1,128,12
9,138,140,142,156,158,17
1,182,185,193,199,201,20
3,204,205,207,209,220,22
1,224,225,229,230,239,25
8,260,264,277:1,278,279,2
80,284,290,296,298,300,31
7,324,333,335,338,342,35
0、 C.I.Acid Green 9,12,16,1
9,20,25,27,28,40,43,56,7
3,81,84,104,108,109 C.I.Acid Brown 2,4,13,14,
19,28,44,123,224,226,227,
248,282,283,289,294,297,2
98,301,355,357,413 C.I.Acid Black 1,2,3,24,2
4:1,26,31,50,52,52:1,58,6
0,63,63S,107,109,112,119,
132,140,155,172,187,188,1
94,207,222、 本発明においては、従来公知の直接染料はいずれも使用
することができる。
【0067】本発明の好ましい直接染料は、 C.I.Direct Yellow 8,9,10,
11,12,22,27,28,39,44,50,5
8,86,87,98,105,106,130,13
7,142,147,153、 C.I.Direct Orange 6,26,2
7,34,39,40,46,102,105,10
7,118、 C.I.Direct Red 2,4,9,23,2
4,31,54,62,69,79,80,81,8
3,84,89,95,212,224,225,22
6,227,239,242,243,254 C.I.Direct Violet 9,35,5
1,66,94,95 C.I.Direct Blue 1,15,71,7
6,77,78,80,86,87,90,98,10
6,108,160,168,189,192,19
3,199,200,201,202,203,21
8,225,229,237,244,248,25
1,270,273,274,290,291 C.I.Direct Green 26,28,5
9,80,85、 C.I.Direct Brown 44,44:1,
106,115,195,209,210,212:
1,222,223、 C.I.Direct Black 17,19,2
2,32,51,62,108,112,113,11
7,118,132,146,154,159,16
9、 上記に列挙した染料は、「染色ノート 第21版」(出
版;色染社)等に記載されている。本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0068】布帛の裏まで染料を浸透させ色を出すため
に必要なインク中の染料の量は0.1〜20重量%が好
ましい。0.1重量%未満であると濃度が低すぎて色の
識別が出来なくなる。20重量%を越えると、ヘッドの
目詰まりが問題となるし、布帛を洗浄すると染着に関与
しなかった染料は洗い流されるため濃度としては飽和し
てしまう。
【0069】インク中の水として液体染料を使用する場
合は、染料持ち込みの水分を含む。好ましい水はイオン
交換水または純水である。水道水や地下水では塩素や生
活排水等が混入している場合が多く、インクの成分とし
て好ましくない成分が含まれ、その量も一定していると
は言えない。染着に不都合である。
【0070】その点、純水やイオン交換水は管理されて
おり、品質も安定しているので好ましい。
【0071】添加物としては公知の、無機塩、界面活性
剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、粘度調整剤、ヒドロ
トロープ剤、分散剤、均染剤、濃染剤等を必要に応じて
添加すればよい。
【0072】インクの粘度や染料を安定に保つため発色
をよくするために、インク中に無機塩を添加してもかま
わない。
【0073】無機塩としてはたとえば塩化ナトリウム、
硫酸ナトリウム、塩化マグネシウム、硫化マグネシウム
等が挙げられる。本発明を実施する場合、これらに限定
されるものではない。
【0074】界面活性剤として、陽イオン性、陰イオン
性、両性、非イオン性のいずれも用いることが出来る。
【0075】陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族ア
ミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム
塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリ
ニウム塩等が挙げられる。
【0076】陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−
N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸
塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチ
ド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルス
ルホ琥珀酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オ
レフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫
酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級ア
ルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第
2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサ
ルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル
塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン
酸エステル塩等が挙げられる。
【0077】両性界面活性剤としては、カルボキシベタ
イン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミ
ダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
【0078】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級
アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル(たとえばエマルゲン911)、ポリオキ
シエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラ
ノリン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンアルキルエーテル(たとえばニューポールPE−6
2)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ
ール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン
脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ア
ルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセ
チレンアルコール等が挙げられる。本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0079】これらの界面活性剤を使用する場合、単独
又は2種類以上を混合して用いることが出来、インク全
量に対して、0.001〜1.0重量%の範囲で添加す
ることにより、インクの表面張力を任意に調整すること
ができ好ましい。
【0080】インクの長期保存安定性を保つため、防腐
剤、防黴剤をインク中に添加してもかまわない。
【0081】防腐剤・防黴剤としては、芳香族ハロゲン
化合物(たとえばPreventol CMK)、メチ
レンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(たとえばP
ROXEL GXL)などが挙げられる。本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0082】インク中の染料を安定に保つために、イン
ク中にpH調整剤を添加してもかまわない。
【0083】pH調整剤としては、塩酸や酢酸、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等を水など薄めたり、その
まま使用することができる。
【0084】本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0085】出射安定性を保つためにインク中に粘度調
整剤を添加し、粘度調整を行ってかまわない。
【0086】粘度調整剤としては、ポリマー等がある。
たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、スチレン、ポリエチレングリコール(#200〜#
600)等が挙げられる。本発明はこれらに限定される
ものではない。また、有機溶剤もまた粘度調整剤の役割
を果たす。
【0087】ノズル近傍のインクが乾かぬよう、ヒドロ
トロープ剤をインク中に添加してもかまわない。
【0088】ヒドロトロープ剤としては尿素、尿素誘導
体が好ましい。本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0089】ヒドロトロープとは、可溶化の事であり、
ノズルの出口に析出した染料を溶解させ、再びインクに
戻す働きを持つ。
【0090】本発明の有機溶剤としては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコ
ール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケ
トンまたはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、チオエチレングリコール、ヘキ
シレングリコール、ジエチレングリコール、1,5−ペ
ンタングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原
子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレ
ングリコール メチル(またはエチル)エーテル、ジエ
チレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、ト
リエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン等が挙げられる。上記有機溶剤は、単独でも
2種類以上混合して使用しても良い。
【0091】上記の有機溶剤の中で好ましいものは、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノ−n−メチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノ−n−エチルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノ−n−イソプロピルエーテルである。これらの有
機溶剤のうち1種類を用いてもまた2種類以上を併用し
ても良い。布種や用途に合わせて組み合わせれば良い。
【0092】インク中の有機溶剤量は41〜95重量%
であり、好ましくは45〜75重量%である。
【0093】前記以外の有機溶剤を用いた場合、インク
は布帛の裏まで浸透せずに途中で止まってしまったり布
帛表面で浸透することなく乾いてしまう。
【0094】好ましいのは、インク中の有機溶剤総重量
のエチレングリコールの重量が50重量%以上である。
この場合、布帛への浸透が深くなるばかりでなく、布帛
の乾燥が比較的早いうえ、インク出射時のインクの乾燥
を抑えより安定に連続印字が可能となる。
【0095】布帛に印字を行うインクジェット捺染方法
は、インク出射後印字された布帛を巻き取り、加熱によ
り発色し、布帛を洗浄、乾燥させることが望ましい。イ
ンクジェット捺染において、インクを布帛に印字しただ
放置しておくだけではうまく染着しない。また長尺の布
帛に長時間印字し続ける場合などは、布帛が延々と出て
くるため床などに、印字した布帛が重なっていき場所を
とるしそれは不安全でありまた予期せず汚れてしまう場
合がある。そのために印字後、巻き取る操作が必要とな
る。この操作時に布帛と布帛の間に紙や布、ビニール等
の印字に関わらない媒体を挟んでもかまわない。ただし
途中で切断する場合や短い布帛に対しては必ずしも巻き
取る必要はない。
【0096】印字された布帛は直ちに加熱処理しても、
しばらくおいてから加熱処理しても用途に合わせて乾燥
・発色処理すればよい。加熱処理法としては、オーブ
ン、ヒートロール、スチーム等、用途にあった方法を選
択すればよい。
【0097】加熱処理後は洗浄が必要である。なぜなら
染着に関与しなかった染料が残留することで、色の安定
性が悪くなり堅牢度が低下するからである。また、布帛
に施した前処理物を除去することも必要である。そのま
まにしておくと堅牢性の低下ばかりでなく布帛が変色す
る。そのため除去対象物や目的に応じた洗浄が必須であ
る。
【0098】洗浄後は乾燥が必要である。洗浄した布帛
を絞ったり脱水した後、干したりあるいは乾燥機、ヒー
トロール、アイロン等を使用して乾燥させる。
【0099】この一連の作用によりインクジェット捺染
用のインクとしての特徴が生かされ、美しい図柄が印字
された布帛が出来上がる。
【0100】本発明で使用するインクは、水不溶性の染
料の場合は染料、分散剤、湿潤剤、媒体および任意の添
加剤を混合し分散機を用いることによって分散すること
ができる。分散機としては従来公知のボールミル、サン
ドミル、ラインミル、高圧ホモジナイザー等が使用でき
る。
【0101】本発明に好ましく用いられる分散剤は、例
えば、クレオソート油スルホン酸ナトリウムのホルマリ
ン縮合物(たとえばデモールC)、クレゾールスルホン
酸ナトリウムと2−ナフトール−6−スルホン酸ナトリ
ウムのホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸ナトリ
ウムのホルマリン縮合物、フェノールスルホン酸ナトリ
ウムのホルマリン縮合物、β−ナフトールスルホン酸ナ
トリウムのホルマリン縮合物、β−ナフタリンスルホン
酸ナトリウム(たとえばデモールN)とβ−ナフトール
スルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物、リグニンス
ルホン酸塩(たとえばバニレックスRN)等が挙げられ
る。
【0102】分散剤の使用量は、分散染料に対して、2
0〜200重量%が好ましい。分散剤が少ないと微粒子
化や分散安定性が劣り、分散剤が多いと、微粒子化や分
散安定性が劣り、粘度が高くなり好ましくない。
【0103】これらの分散剤は単独で使用してもよい
が、併用しても良い。
【0104】本発明の分散に好ましい湿潤剤とは、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダ、2−エチルへキシルス
ルホ琥珀酸ソーダ、アルキルナフタレンスルホン酸ソー
ダ、フェノールの酸化エチレン付加物、アセチレンジオ
ールの酸化エチレン付加物等である。
【0105】使用する分散染料の構造により、分散中
に、発泡したり、ゲル化したり、流動性が悪くなる事が
有るので、分散剤や湿潤剤は、湿潤能力や微粒子化能力
や分散安定性の他、分散時の発泡、分散液のゲル化、分
散液の流動性等を考慮して選定する必要がある。
【0106】上記の要求を全て満たす分散剤は無いの
で、分散する染料に合わせて、最適な分散剤を選定し
て、必要に応じて、消泡剤等を添加する必要がある。
【0107】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0108】実施例、比較例に使用した布は全てあらか
じめ特公昭63−31594や特公昭62−45359
号、特公平4−33913号に記載されている方法で前
処理をされたものである。
【0109】 <実施例1〜16、比較例1〜4> 実施例1 インク1の調製 C.I.Reactive Blue 72 9.8重量% ジエチレングリコール 40.6重量% トリエチレングリコール 1.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 上記組成のインク1の調製を行った。
【0110】容器1に染料(インク1の場合C.I.R
eactive Blue 72)を入れ、イオン交換
水を注ぎ10分以上攪拌、そこへエマルゲン911を添
加しさらに10分以上攪拌した。別の容器2に有機溶剤
(ジエチレングリコールとトリエチレングリコール)を
入れ、10分以上攪拌した。容器1に容器2の有機溶剤
を攪拌しながら加え、さらに10分以上攪拌し、孔径
0.65ミクロンのメンブランフィルタにて濾過しイン
ク1を得た。
【0111】このインク1を、コニカ(株)社製インク
ジェット用捺染装置Nassenger−KS1600
にて厚さ0.14mmの木綿布帛(A)にベタ打ち印字
した。また、「捺染」という文字も印字した。さらに8
時間連続印字を行った。
【0112】実施例2 インク1を、実施例1と同様に厚さ0.38mmの木綿
布帛(B)にベタ打ち印字した。
【0113】実施例3〜16 下記の組成のインク2〜10を用いインク1と同様の調
製をしてインク2〜10を得た。表1、2に示すインク
と布で実施例1と同様にして印字を行ったところ、表
3、4に示す結果となった。
【0114】 インク2 C.I.Reactive Red 24 0.4重量% ジエチレングリコール 42.5重量% グリセリン 42.5重量% イオン交換水 残部 インク3 C.I.Reactive Blue 72 8.5重量% グリセリン 15.5重量% エチレングリコール 15.5重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 15.5重量% エマルゲン911 0.03重量% イオン交換水 残部 インク4 C.I.Reactive Red 24 1.7重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.0重量% エチレングリコール 26.0重量% ジエチレングリコール 30.0重量% イオン交換水 残部 インク5 C.I.Reactive Red 24 17.5重量% エチレングリコール 26.0重量% グリセリン 26.0重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク6 C.I.Reactive Yellow 95 5.4重量% エチレングリコール 46.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 比較例1〜4 インク7 C.I.Reactive Blue 72 12.5重量% トリエチレングリコール 32.0重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク8 C.I.Reactive Yellow 95 0.25重量% エチレングリコール 17.5重量% ジエチレングリコール 69.8重量% グリセリン 9.7重量% イオン交換水 残部 インク9 C.I.Reactive Red 24 0.09重量% エチレングリコール 50.4重量% グリセリン 9.6重量% イオン交換水 残部 インク10 C.I.Reactive Red 24 20.1重量% エチレングリコール 41.2重量% イオン交換水 残部 <実施例17〜32、比較例5〜8> 実施例17 <分散液1> C.I.Disperse Yellow 24.0重量% ジエチレングリコール 30.0重量% イオン交換水 30.6重量% 上記成分に加えて分散剤バニレックスRN(日本製紙社
製)を混合して、高圧ホモジナイザーで分散圧力100
0barで分散を10hrs/1lで行った。
【0115】 インク11 C.I.Disperse Yellow 160 5.0重量% ジエチレングリコール 46.8重量% トリエチレングリコール 1.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 上記分散液1を用いてインク11の組成になるように調
製した。これを1ミクロンのメンブランフィルターで濾
過してインクを作製した。このインクを実施例1と同様
に厚さ0.10mmのポリエステル布帛(C)に印字し
た。
【0116】実施例18 インク11を、実施例1と同様に厚さ0.41mmのポ
リエステル布帛(D)に印字した。
【0117】実施例19〜32 <分散液2>分散染料をC.I.Disperse R
ed 302、分散剤として分散剤バニレックスRN
(日本製紙社製)とデモールC(花王社製)を使用し、
その他は分散液1と同様にして分散を行った。
【0118】後は下記インク12の組成を用い、インク
11と同じように調製し、インク12を得た。表1、2
に示すインクと布で、実施例1と同様にして印字を行っ
たところ、表3、4に示す結果となった。
【0119】 インク12 C.I.Disperse Red 302 0.4重量% ジエチレングリコール 43.0重量% グリセリン 42.5重量% イオン交換水 残部 <分散液3>分散染料をC.I.Disperse B
lue 60にして、その他は分散液1と同様にして、
同様の分散を行った。後は下記インク13、14の組成
液を用い、インク11と同じように調製し、インク1
3、14を得た。表1に示すインクと布で、実施例1と
同様にして印字を行ったところ、表2に示す結果となっ
た。
【0120】 インク13 C.I.Disperse Blue 60 8.5重量% グリセリン 10.5重量% エチレングリコール 10.0重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 15.5重量% ジエチレングリコール 10.6重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク14 C.I.Disperse Red 302 1.7重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.0重量% エチレングリコール 26.0重量% ジエチレングリコール 32.1重量% イオン交換水 残部 <インク15、16、19、20>分散液1、2で使用
したジエチレングリコールをエチレングリコールに変え
た以外は分散液1と同様にして分散を行った。後はイン
ク11、12と同様にして下記のインク15、16、1
9、20の組成になるよう調製し、インク15、16、
19、20を得た。表1、2に示すインクと布で、実施
例1と同様にして印字を行ったところ、表3、4に示す
結果となった。
【0121】 インク15 C.I.Disperse Red 302 17.5重量% エチレングリコール 28.0重量% グリセリン 26.0重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク16 C.I.Disperse Yellow 160 5.4重量% エチレングリコール 46.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク19 C.I.Disperse Red 302 0.09重量% エチレングリコール 50.4重量% ジエチレングリコール 9.7重量% イオン交換水 残部 インク20 C.I. Disperse Red 302 20.1重量% エチレングリコール 41.2重量% イオン交換水 残部 比較例5〜8 分散液1、2を用い、分散を行い、下記のインク17〜
18の組成となるように、インク11〜12の調製と同
様にしてインク17〜18を得た。
【0122】 インク17 C.I.Disperse Blue 60 12.5重量% ジエチレングリコール 32.0重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク18 C.I.Disperse Yellow 160 0.25重量% エチレングリコール 17.5重量% ジエチレングリコール 69.8重量% グリセリン 9.7重量% イオン交換水 残部 <実施例33〜44、比較例9〜12> 実施例33 インク21 C.I. Acid Yellow 23 5.0重量% ジエチレングリコール 46.8重量% トリエチレングリコール 1.5重量% イオン交換水 残部 インク21の組成になるようにインク1と同様に調製
し、0.2ミクロンのメンブランフィルターで濾過して
インク21を作製した。このインクを実施例1と同様に
厚さ0.09mm絹布帛(E)に印字した。
【0123】実施例34 インク21を、実施例1と同様に厚さ0.30mmのナ
イロン布帛(F)に印字した。
【0124】実施例35〜44 下記インク22〜30の組成のインクを用い、インク1
と同様にして調製し、インク22〜30を得た。表1、
2に示すインクと布で、実施例1と同様にして印字を行
ったところ、表3、4に示すとおりの結果となった。
【0125】 インク22 C.I.Acid Red 249 0.4重量% ジエチレングリコール 43.0重量% グリセリン 42.5重量% イオン交換水 残部 インク23 C.I.Acid Red 249 8.5重量% グリセリン 10.5重量% エチレングリコール 10.0重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 15.5重量% ジエチレングリコール 10.6重量% イオン交換水 残部 インク24 C.I.Acid Red 249 1.7重量% トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.0重量% エチレングリコール 26.0重量% ジエチレングリコール 32.1重量% イオン交換水 残部 インク25 C.I.Acid Red 249 17.5重量% エチレングリコール 28.0重量% グリセリン 26.0重量% エマルゲン911 0.03重量% イオン交換水 残部 インク26 C.I.Acid Yellow 23 5.4重量% エチレングリコール 46.5重量% イオン交換水 残部 比較例9〜12 インク27 C.I.Acid Red 249 12.5重量% ジエチレングリコール 32.0重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 インク28 C.I.Acid Yellow 23 0.25重量% エチレングリコール 17.5重量% ジエチレングリコール 69.8重量% グリセリン 9.7重量% イオン交換水 残部 インク29 C.I.Acid Red 249 0.09重量% エチレングリコール 50.4重量% ジエチレングリコール 9.7重量% イオン交換水 残部 インク30 C.I.Acid Red 249 20.1重量% エチレングリコール 41.2重量% イオン交換水 残部 1:発色処理後、ベタ打ち印字部の表と裏の反射濃度を
*の比Xで表した。
【0126】X=(表側のL*)/(裏側のL*) 結果を、良い順に、 ◎・・・X=0.95〜1、 ○・・・X=0.80〜0.95、 △・・・X=0.70〜0.80、 ×・・・X=0.70未満とした。
【0127】2:連続印字時間を、 ◎・・・8時間連続印字中ドット抜けなし、 ○・・・4時間連続印字中ドット抜けなし、 △・・・2時間連続印字中ドット抜けなし、 ×・・・1時間連続印字中ドット抜け有りとした。
【0128】3:印字直後、布帛の裏にインクが通り印
字部以外を汚染したかどうかを目視にて判断した。
【0129】○・・・汚染無し、 △・・・わずかだが汚染有り、 ×・・・汚染有りとした。
【0130】4:文字を印字し滲みがあるか目視にて判
断した。
【0131】◎・・・滲みが全く見られない、 ○・・・若干滲みが見られるが文字ははっきり認識でき
る、 ×・・・滲みが激しく文字が認識できない。
【0132】
【表1】
【0133】
【表2】
【0134】
【表3】
【0135】
【表4】
【0136】 実施例45 分散液A 分散染料(C.I.Disperse Red 302) 24.0重量% ジエチレングリコール 30.0重量% イオン交換水 30.6重量% 上記成分に加えて分散剤を混合して、高圧ホモジナイザ
ーで分散圧力1000barで分散を10hrs/1l
で行った。
【0137】 インクA C.I.Disperse Red 302 5.0重量% ジエチレングリコール 46.8重量% トリエチレングリコール 1.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 上記分散液AをインクAの組成になるように調製した。
これを1ミクロンのメンブランフィルターで濾過後、孔
径3ミクロンのSUS316製フィルタに0.3kg/
cm2加圧濾過し、インクAを得た。
【0138】このインクAを、コニカ(株)社製インク
ジェット用捺染装置Nassenger−KS1600
にてポリエステル布帛に8時間連続ベタ打ち印字をし1
時間おきに階段打ちを行った。6ヶ月後、同様にして印
字を行った。
【0139】実施例46 実施例45のインクAを1ミクロンのメンブランフィル
ターで濾過後、メッシュッサイズ#3500(孔径約5
ミクロン)のSUS316製フィルタに送液ポンプ(入
口と出口の差圧0.1kg/cm2)を使用し通過さ
せ、インクA′を得た。このインクをポリエステル布帛
に印字した。
【0140】 実施例47 インクB C.I.Reactive Blue 72 9.8重量% エチレングリコール 40.6重量% グリセリン 1.5重量% エマルゲン911 0.05重量% イオン交換水 残部 容器1にC.I.Reactive Blue 72を
入れ、イオン交換水を注ぎ10分以上攪拌し、そこへエ
マルゲン911を添加しさらに10分以上攪拌した。別
の容器2にエチレングリコールとグリセリンを入れ10
分以上攪拌した。容器1に容器2の有機溶剤を攪拌しな
がら加え、さらに10分以上攪拌しインクBの組成のイ
ンク調製しインクBを得た。これを孔径0.65ミクロ
ンのメンブランフィルタにて濾過後、孔径3ミクロンの
SUS316製フィルタに0.3kg/cm2加圧濾過
した。このインクを木綿布帛に印字した。
【0141】実施例48 実施例47のインクBを0.65ミクロンのメンブラン
フィルターで濾過後、メッシュッサイズ#3500(孔
径約5ミクロン)のSUS316製フィルタに送液ポン
プ(入口と出口の差圧0.1kg/cm2)を使用し通
過させた。このインクを木綿布帛に印字した。
【0142】<比較例> 比較例13 実施例45のインクAを1ミクロンのメンブランフィル
ターで濾過してインクCを得た。このインクをポリエス
テル布帛に印字した。
【0143】比較例14 実施例47のインクBを孔径0.65ミクロンのメンブ
ランフィルタにて濾過しインクDを得た。このインクを
木綿布帛に印字した。
【0144】比較例15 比較例13のインクCをさらに孔径0.8ミクロンのS
US316製フィルタに自重で通過させようとしたが、
インクCがフィルタを通過せず、インクが得られなかっ
た。
【0145】比較例16 比較例13のインクCをさらに孔径0.8ミクロンのS
US316製フィルタで1.5kg/cm2に加圧して
濾過を行った。このインクをポリエステル布帛に印字し
た。
【0146】比較例17 比較例14のインクDをさらに孔径0.4ミクロンのS
US316製フィルタに自重で通過させようとしたが、
インクがフィルタを通過せず、インクが得られなかっ
た。
【0147】比較例18 比較例14のインクDをさらに孔径0.4ミクロンのS
US製フィルタで1.5kg/cm2に加圧して濾過を
行った。このインクDを木綿布帛に印字した。
【0148】上記実施例と比較例をそれぞれの布帛で実
施例45と同様にして印字を行ったところ、表5の結果
となった。評価項目は以下の通り。
【0149】5:ベタ打ち印字部開始の先頭部と8時間
印字した後半部の光学濃度をL*の比Xで表した。
【0150】X=(前半のL*)/(後半のL*) 結果を、良い順に、 ◎・・・X=1未満、 ○・・・X=0.95〜1、 △・・・X=0.90〜0.95未満、 ×・・・X=0.90未満とした。
【0151】6:連続印字時間を、 ◎・・・8時間連続印字中ドット抜けなし、 ○・・・4時間連続印字中ドット抜けなし、 △・・・2時間連続印字中ドット抜けなし、 ×・・・1時間連続印字中ドット抜け有りとした。
【0152】7:階段打ちの開始時と8時間目のドット
径rを測定し、その比をYで表した。
【0153】Y=(8時間後のr)/(開始時のr) 結果を、良い順に、 ◎・・・Y=0.95〜1、 ○・・・Y=0.85〜0.95未満、 △・・・Y=0.75〜0.85未満、 ×・・・Y=0.75未満とした。
【0154】6ヶ月後、5と同様の試験を行った。:8 6ヶ月後、6と同様の試験を行った。:9 6ヶ月後、7と同様の実験を行った。:10
【0155】
【表5】
【0156】
【発明の効果】本発明によるインクジェット捺染方法
は、インクジェット方式でインクを布帛の裏まで浸透さ
せ、滲みが少なく、布帛の表と裏の濃度も一様に出せ、
複雑な図柄も容易に作製でき、優れた効果を有する。
【0157】また、本発明によるインクジェット用イン
クの製造方法は、微細なインクジェットノズル径を詰ま
らせることなく長期に亘って安定に出射できるインクジ
ェット記録液を提供することができ、優れた効果を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 圭 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 鈴木 眞一 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 FC02 2H086 BA22 BA54 BA62 4H057 AA02 CA29 CB13 CB14 CC01 DA01 DA34 EA11 GA06 HA19 4J039 BC07 BC09 BC10 BC13 BE01 BE03 BE04 BE05 BE06 BE08 BE12 CA03 CA06 DA00 DA08 EA41 EA42 EA44 EA47 FA02 FA03 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット方式により布帛に印字を
    行うインクジェット捺染方法において、インク中の有機
    溶剤量が41〜95重量%であることを特徴とするイン
    クジェット捺染方法。
  2. 【請求項2】 前記有機溶剤量が、45〜75重量%で
    あることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    捺染方法。
  3. 【請求項3】 前記インクで使用する有機溶剤が、エチ
    レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
    グリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモノ
    −n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、エチレ
    ングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコ
    ールモノ−n−メチルエーテル、トリエチレングリコー
    ルモノ−n−エチルエーテル又はトリエチレングリコー
    ルモノ−n−イソプロピルエーテルから選ばれる少なく
    とも1種の溶剤であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のインクジェット捺染方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶剤の総重量の50重量%以上
    がエチレングリコールであることを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載のインクジェット捺染方法。
  5. 【請求項5】 前記インク中の染料濃度が0.1〜20
    重量%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4
    に記載のインクジェット捺染方法。
  6. 【請求項6】 濾過工程を1回以上行い、最終濾過工程
    において濾材が金属であるフィルタを用いてインクジェ
    ット用インクの濾過を行うことを特徴とするインクジェ
    ット用インクの製造方法。
  7. 【請求項7】 最終濾過工程の金属フィルタの絶対濾過
    精度が、最終濾過工程より前のフィルタの絶対濾過精度
    よりも大きく、そのときの濾過圧力が大気圧近傍である
    ことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット用イ
    ンクの製造方法。
  8. 【請求項8】 濾過するインクジェット用インクの染料
    が水溶性であることを特徴とする請求項6又は7に記載
    のインクジェット用インクの製造方法。
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