JP2001089667A - 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物 - Google Patents

感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物

Info

Publication number
JP2001089667A
JP2001089667A JP27203399A JP27203399A JP2001089667A JP 2001089667 A JP2001089667 A JP 2001089667A JP 27203399 A JP27203399 A JP 27203399A JP 27203399 A JP27203399 A JP 27203399A JP 2001089667 A JP2001089667 A JP 2001089667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
composition
anisotropic conductive
conductive bonding
bonding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27203399A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoharu Nakano
智治 中野
Chuichi Miyazaki
忠一 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP27203399A priority Critical patent/JP2001089667A/ja
Publication of JP2001089667A publication Critical patent/JP2001089667A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】接続部の導電性と隣接する電極間の絶縁性を両
立した高精細で信頼性に優れた異方性導電接合材料を提
供する。 【解決手段】金属塩(1)、還元剤(2)及び絶縁性接
着樹脂(3)からなり、感光熱現像性を有する異方性導
電接合材料形成用組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光熱現像性を有
する異方性導電接合材料形成用組成物に関する。更に詳
しくは、集積回路素子等の微細な電極をプリント回路基
板上に設けた電極に接続する際に用いる、感光熱現像性
を有する異方性導電接合材料形成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高機能化に伴い、集
積回路等の素子とプリント回路基板との接続面積及び接
続ピッチが非常に狭くなってきている。異方性導電接合
材料は、このような小接続面積及び小接続ピッチ間隔に
対し、有効な接合材料として広く使用されるようになっ
てきている。
【0003】このような異方性導電接合材料としては、
導電性を有する導電粒子を絶縁性接着樹脂中に分散させ
たものが用いられている。導電粒子としては、例えば、
特開平4−36902号公報、特開平4−269720
号公報又は特開平3−257710号公報等に開示され
ているポリスチレンやポリジビニルベンゼン等の絶縁樹
脂からなる均質な絶縁性粒子に、無電解メッキ法等によ
り金、ニッケル又は銅等の導電材料のメッキ層を被覆し
た導電粒子が一般に使用されている。絶縁性接着樹脂と
しては、ウレタン、スチレン−ブタジエン−スチレン型
ブロック共重合体等の熱可塑性樹脂やエポキシ等の熱硬
化性樹脂が使用されている。異方性導電接合材料は、前
記導電粒子を1〜10体積%の割合で絶縁性接着樹脂中
に分散することにより得られる。又、接続方法として
は、接合部への仮付け、80〜140℃(熱可塑樹
脂系)又は60〜100℃(熱硬化樹脂系)において3
〜10kg/cm2で2〜5秒間仮圧着、異方性導電
接合材料のセパレータ剥離、120〜150℃(熱可
塑樹脂系)又は170〜190℃(熱硬化樹脂系)にお
いて20〜60kg/cm2で20〜30秒間本圧着す
る方法が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の異方性導電接合
材料を使用した接合方法によると、導電粒子の含量が多
いと隣り合う電極間でのショート或いは電流リークがお
こる。一方、導電粒子の含量を少なくすると、接続抵抗
の増大或いは各電極間での接続抵抗のばらつきといった
問題が生じてくる。即ち、接続部の導電性及び隣接する
電極間の絶縁性を両立することが非常に困難であった。
この傾向は、接続部位の小面積化及び小ピッチ化が進む
程、大きくなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
に鑑みてなされたもので、接続部の導電性と隣接する電
極間の絶縁性を両立した高精細で信頼性に優れた異方性
導電接合材料形成用組成物を提供することを目的とす
る。又、この異方性導電接合材料形成用組成物を用いた
信頼性の高い導電接続構造体及び電子機器を提供するこ
とを目的とする。更に、使用される広い用途に対して、
安定で高精細が可能な信頼性の高い、集積回路素子等の
素子の接合方法を提供することを目的とする。
【0006】本発明者らは、上記目的を達成するために
鋭意検討を行った結果、本発明に至った。即ち、本発明
の異方性導電接合材料形成用組成物の特徴は、金属塩
(1)、還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂(3)を含有
し、感光熱現像性を有する点にある。又、本発明の導電
接続構造体の特徴は、上記の異方性導電接合材料を用い
て、集積回路素子(9)をプリント回路基板(8)の接
合領域に電気的に接続させてなる点にある。又、本発明
の電子機器は、上記の導電接合構造体を用いてなる点に
ある。又、本発明の集積回路素子の接続方法の特徴は、
異方性導電接合材料を用いて集積回路素子(9)をプリ
ント回路基板(8)に実装する方法において、上記の
異方性導電接合材料形成用組成物を、プリント回路基板
(8)の接合領域に塗布又はラミネートする工程と、
該異方性導電接合材料形成用組成物に光照射して金属核
(4)を生成させた後、加熱することにより金属塩
(1)を還元して金属(6)を生成させる工程と、集
積回路素子(9)とプリント回路基板(8)とを外部刺
激により接着させるとともに、集積回路素子(9)とプ
リント回路基板(8)の接合領域に電気的に接続させる
工程を含む点にある。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明の本質的特徴である
感光熱現像性について詳細に説明する。本発明の感光熱
現像性とは、光照射を受けることにより金属核が生じる
性質と、加熱されることにより該金属核が触媒核として
作用して現像が可能となる性質を意味する。更に、本発
明の異方性導電接合材料形成用組成物の感光熱現像性に
ついて、図面を用いて説明する。
【0008】本発明の異方性導電接合材料形成用組成物
は、図1に示すように、金属塩(1)、還元剤(2)及
び絶縁性接着樹脂(3)からなる。該異方性導電接合材
料形成用組成物を図2に示すように露光マスク(5)を
介して接合部分(現像したい部分)のみに光照射を行う
と、絶縁性の金属塩(1)が部分的に還元されて金属核
(4)を形成する。次に、加熱することでこの金属核
(4)が触媒核となり、金属塩(1)が還元剤(2)に
より還元され、導電性の金属(5)を生成することで現
像が完結する(図3)。このように本発明の感光熱現像
性を有する異方性導電接続材料形成用組成物は、接合部
分にのみへの光照射、加熱により、接合部分のみに高い
導電性を付与させることができるため、接合部分の高い
導電性と隣接する電極間の高い絶縁性を両立させること
が可能となる。
【0009】本発明で使用できる金属塩(1)は、通
常、電気絶縁性を有するものである。好ましくは、10
8Ω以上の抵抗値(JIS C6481−1986、項
目5.9の方法による体積抵抗率、以下同じ)を示す電
気絶縁性を有するものである。又、本発明で使用できる
金属塩(1)は、金属と無機原子(団)及び/又は有機
原子(団){有機化合物}とからなる。金属としては、
典型金属及び遷移金属が使用でき、典型金属としては、
例えば、リチウム、ナトリウム及びカリウム等の1族
(周期律表、以下同じ)の金属(アルカリ金属);マグ
ネシウム及びカルシウム等の2族の金属(アルカリ土類
金属);アルミニウム等の13族の金属;スズ及び鉛等
の14族の金属が挙げられ、遷移金属として、クロム等
の6族の金属;マンガン等の7族の金属;鉄等の8族の
金属;コバルト等の9族の金属;ニッケル、パラジウム
及び白金等の10族の金属;銅、銀及び金等の11族の
金属;亜鉛等の12族の金属が挙げられる。これらの1
種又は2種以上の混合物が使用できる。これらの中で好
ましいのは、遷移金属であり、更に好ましくは鉄等の8
族の金属;コバルト等の9族の金属;ニッケル、パラジ
ウム及び白金等の10族の金属;銅、銀及び金等の11
族の金属;亜鉛等の12族の金属であり、特に好ましく
は、銀及び銅である。
【0010】無機原子(団)としては、フッ素イオン、
塩素イオン、臭素イオン及びヨウ素イオン等のハロゲン
イオン;硫酸イオン;硝酸イオン;過塩素酸イオン;塩
素酸イオン;亜塩素酸イオン;シアンイオン;リン酸イ
オン;ポリリン酸イオン;テトラフルオロ硼酸イオン;
ヘキサフルオロリン酸イオン等のイオン並びに一酸化炭
素、アンモニア等が挙げられ、これらの1種又は2種以
上の混合物が使用できる。
【0011】有機原子(団){有機化合物}としては、
酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、カプ
リン酸イオン、ラウリン酸イオン、ミリスチン酸イオ
ン、パルミチン酸イオン、ステアリン酸イオン及びベヘ
ン酸イオン等の炭素数2〜30の飽和モノカルボン酸イ
オン;シュウ酸イオン、アジピン酸イオン、セバシン酸
イオン及び琥珀酸イオン等の炭素数2〜30の飽和ジカ
ルボン酸イオン;リノール酸イオン及びオレイン酸イオ
ン等の炭素数6〜20の不飽和モノカルボン酸イオン;
マレイン酸イオン及びフマル酸イオン等の炭素数4〜1
8の不飽和ジカルボン酸イオン;乳酸イオン、林檎酸イ
オン及び酒石酸イオン等の炭素数1〜18のオキシカル
ボン酸イオン;EDTAイオン等の多価カルボン酸イオ
ン;安息香酸イオン、3,5−ジヒドロキシ安息香酸イ
オン、o−、m−又はp−メチル安息香酸イオン、フタ
ル酸イオン、テレフタル酸イオン、サリチル酸イオン、
フェニル酢酸イオン及びピロメリット酸イオン等の炭素
数7〜20の芳香族カルボン酸イオン;エタンスルホン
酸イオン、1−プロパンスルホン酸イオン及びp−トル
エンスルホン酸イオン等の炭素数1〜18のスルホン酸
イオン;p−トルエンスルフィン酸イオン等の炭素数6
〜18のスルフィン酸イオン;スルホ琥珀酸エステル及
びAMPS等の炭素数2〜20のスルホン酸エステル;
サッカリン及びベンゾトリアゾール等のイミノ基を含有
する炭素数6〜20の有機化合物;2−メルカプトベン
ゾオキサゾール及び3−(2−カルボキシエチル)−1
−フェニル−1,3,4−トリアゾリン−2−チオン等
のメルカプト基又はチオン基を有する炭素数6〜20の
有機化合物;シクロペンタジエン、エチレン及びブタジ
エン等の炭素数2〜12のアルケン、アルカジエン又は
シクロアルカジエン;トリフェニルホスフィン等の炭素
数8〜30のホスフィン類等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上の混合物が使用できる。無機原子(団)及
び有機原子(団){有機化合物}の中で好ましいのは、
有機原子(団){有機化合物}であり、更に好ましくは
芳香族及び特に脂肪族カルボン酸イオンである。脂肪族
カルボン酸イオンの好ましい具体例としては、酢酸イオ
ン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、カプリン酸イオ
ン、ラウリン酸イオン、ミリスチン酸イオン、パルミチ
ン酸イオン、ステアリン酸イオン、ベヘン酸イオン、シ
ュウ酸イオン、アジピン酸イオン、セバシン酸イオン、
琥珀酸イオン、リノール酸イオン、オレイン酸イオン、
マレイン酸イオン、フマル酸イオン、乳酸イオン、林檎
酸イオン、酒席酸イオン、EDTAイオンが挙げられ
る。
【0012】即ち、金属塩(1)として好ましいのは、
有機化合物遷移金属塩、更に好ましくは、カルボン酸銀
塩、カルボン酸銅塩、カルボン酸鉄塩、カルボン酸コバ
ルト塩、カルボン酸亜鉛塩、カルボン酸白金塩及びカル
ボン酸金塩、特に好ましくは脂肪族カルボン酸銀塩及び
脂肪族カルボン酸銅塩である。尚、金属塩(1)は、単
塩、複塩又はこれらの混合物いずれの形でも使用するこ
とができる。金属塩(1)の形状は、線状、球状、板状
若しくは立方体等又はこれらの組み合わせのいずれであ
ってもよい。好ましくは球状である。又、金属塩(1)
の表面状態は、滑面又は粗面のいずれでもよいが、好ま
しくは粗面である。又、結晶の場合、結晶格子面に欠陥
が存在する方が好ましい。又、金属塩(1)の光散乱法
による平均粒子径は、通常0.001〜300μm、好
ましくは0.01〜200μm、特に好ましくは0.1
〜100μmである。
【0013】上記金属塩(1)は、公知の方法で製造が
でき、例えば、カルボン酸の金属塩は、カルボン酸と金
属酸化物を水溶液中で反応させることで容易に得ること
ができる。
【0014】上記金属塩(1)の使用量は、金属塩
(1)、還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂(3)の合計
重量に基づいて、10〜80重量%、好ましくは30〜
65重量%である。10〜80重量%の範囲であると接
合部の導電性及び集積回路素子とプリント回路基板との
接着が更に良好となる。
【0015】本発明の還元剤(2)としては、光照射に
より生成した金属核(4)の存在下で加熱されたとき
に、金属塩(1)を還元して金属(6)を生成し得るも
のであれば使用できるが、電気絶縁性を有することが好
ましく、更には、108Ω以上抵抗値を示す絶縁性を有
することが好ましい。還元剤(2)としては、例えば、
2,2’−メチレンビス(6−tブチル−3−メチルフ
ェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tブチル
−4−メチルフェノール)及び4,4’−チオビス(6
−tブチル−3−メチルフェノール)等のヒンダードフ
ェノール類;ハイドロキノン、メチルハイドロキノン及
びクロロハイドロキノン等のハイドロキノン類;特開昭
46−6074号公報記載のビスナフトール系還元性化
合物;ベルギー特許第802519号明細書記載の4−
ベンゼンスルホンアミドフェノール系化合物;メチルヒ
ドロキシナフタレン、N,N’−ジエチル−p−フェニ
レンジアミン、アミノフェノール、アスコルビン酸、1
−フェニル−3−ピラゾリドン、特開平2−21035
2号公報記載の化合物及び特開平3−135564号公
報記載の化合物等の還元性化合物が挙げられる。これら
の中で好ましいのは、ヒンダードフェノール類、ハイド
ロキノン類及びビスナフトール系還元性化合物、特に好
ましくは、ヒンダードフェノール類である。ヒンダード
フェノール類として好ましいものは、2,2’−メチレ
ンビス(6−tブチル−3−メチルフェノール)、4,
4’−ブチリデンビス(6−tブチル−4−メチルフェ
ノール)及び4,4’−チオビス(6−tブチル−3−
メチルフェノール)が挙げられる。
【0016】還元剤(2)の使用量は、金属塩(1)、
還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂(3)の合計重量に基
づいて、10〜80重量%、好ましくは15〜50重量
%である。10〜80重量%の範囲であると接合部の導
電性及び集積回路素子とプリント回路基板との接着が更
に良好となる。
【0017】本発明の絶縁性接着樹脂(3)は、従来の
異方性導電接続材料に用いられている絶縁性接着剤、即
ち、成型物とした場合の抵抗値が108Ω以上を示す樹
脂であれば特に限定はなく、例えば、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂及びメラミン樹脂等のGPCによる重量平
均分子量が1000〜200万の熱硬化性樹脂並びにポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のポリオレ
フィン系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)ア
クリレート等のポリ(メタ)アクリレート系樹脂;ポリ
スチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、S
B型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−イソプレンブロック共重合体及びこれらの水添化物等
のブロックポリマー等のポリスチレン系樹脂等のGPC
による重量平均分子量が1000〜200万の熱可塑性
樹脂等が挙げられる。これらは部分的に架橋された構造
を有するものであっても差し支えず、又、熱硬化性樹脂
と熱可塑性樹脂との混合物も使用することができる。こ
れらの中で好ましいのは、熱硬化性樹脂であり、特に好
ましくはエポキシ樹脂である。エポキシ樹脂からなる絶
縁性接着樹脂は、エポキシ樹脂の重合主剤(エポキシ基
含有樹脂)と硬化剤とからなる。硬化剤としては、例え
ば、イミダゾール系硬化剤、変性アミン系等の硬化剤及
びこれらとヒドラジド系、アミンイミド系、ジシアンア
ミド系等の潜在性硬化剤を併用することもできる。
【0018】絶縁性接着樹脂(3)の使用量は、金属塩
(1)、還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂(3)の合計
重量に基づいて、10〜80重量%、好ましくは20〜
55重量%である。10〜80重量%の範囲であると接
合部の導電性及び集積回路素子とプリント回路基板との
接着が更に良好となる。
【0019】本発明の異方性導電接合材料形成用組成物
には、必要に応じて、溶剤を使用することができる。必
要に応じて使用できる溶剤としては、例えば、水;ヘキ
サン、オクタン及びパラフィン油等の炭素数4〜30の
脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン及びキシレン等
の炭素数6〜18の芳香族炭化水素類;メタノール、イ
ソプロピルアルコール及びブタノール等の炭素数1〜1
8のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン及び
イソブチルメチルケトン等の炭素数3〜18のケトン
類;酢酸エチル、酢酸ブチル及びプロピオン酸メチル等
の炭素数3〜36のエステル類;ジエチルエーテル、ジ
ブチルエーテル及びテトラハイドロフラン等の炭素数4
〜18のエーテル類;クロロホルム、メチレンジクロラ
イド及びエチレンジクロライド等の炭素数1〜12のハ
ロゲン化炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
溶剤の使用量としては、金属塩(1)、還元剤(2)及
び絶縁性接着樹脂(3)の合計100重量部に対し、通
常0〜100重量部、好ましくは0〜80重量部、特に
好ましくは0〜60重量部である。
【0020】又、本発明の異方性導電接合材料形成用組
成物には、他の成分を添加することができる。他の成分
としては、消泡剤、レベリング剤、防錆剤、粘度調整
剤、分散剤及び安定剤等が挙げられる。他の成分の使用
量は、金属塩(1)、還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂
(3)の合計100重量部に対し、通常0〜50重量
部、好ましくは0〜30重量部、特に好ましくは0〜1
0重量部である。
【0021】本発明の異方性導電接合材料形成用組成物
は、金属塩(1)、還元剤(2)及び絶縁性接着樹脂
(3)、必要に応じて溶剤を加えて均一混合・分散させ
ることにより得ることができる。均一混合・分散には、
例えば、三本ロール、ビーズミル、ディスパーミル、高
圧ホモジナイザー、ニーダー又はプラネタリーミキサー
等を用いることができる。混合・分散の温度は、通常5
〜100℃であり、混合・分散時間は、通常5分〜10
時間である。
【0022】本発明の異方性導電接合材料形成用組成物
は、集積回路素子(9)をプリント回路基板(8)に実
装して導電接続構造体を作成する際に使用することがで
き、公知のあらゆるプリント回路基板に使用することが
できる。適用できるプリント回路基板(8)として、例
えば、厚膜基板、薄膜基板、片面プリント配線板、両面
プリント配線板、メッキスルーホール法又はビルドアッ
プ法を用いた多層プリント回路基板、フレキシブルプリ
ント回路基板、LSIのパッケージ基板、MCM基板等
が挙げられる。特に好ましくは、ノートパソコン、携帯
電話及びPHS等の携帯電子機器、デスクトップパソコ
ン並びに液晶ディスプレイ等用の高密度実装プリント回
路基板である。
【0023】本発明の異方性導電接合材料形成用組成物
は、液状、ペースト状又はフィルム状等いずれの形態で
もよい。液状の場合、ロールコーター、スピンコータ
ー、カーテンコーター及びディッピング等で塗布するこ
とができ、ペースト状の場合、スクリーン印刷やディス
ペンサーによって塗布することができる。又、フィルム
状の場合、PETフィルムのようなベースフィルムのロ
ールコーター及びカーテンコーター等で塗布した後、転
写することができる。いずれの場合もその膜厚は、乾燥
厚で通常5〜300μm、好ましくは10〜200μ
m、特に好ましくは20〜100μmである。
【0024】次に、本発明の集積回路素子の接合方法に
ついて、図4を用いて説明する。図4中、(a)、
(b)、(c)、(d)及び(e)は、本発明の異方性
導電接合材料形成用組成物を使用して集積回路素子
(9)をプリント回路基板(8)に実装する工程を順に
示した断面図である。
【0025】(a)まず、異方性導電接合材料形成用組
成物を電極端子(7)を有するプリント回路基板(8)
に塗布又はラミネートさせる工程を経た後、熱、電気、
磁気又は機械(圧力)等の1又は2以上の外部刺激(エ
ネルギー)を加えて、異方性導電接合材料形成用組成物
とプリント回路基板(8)とを仮接着させる。この場
合、好ましいのは、熱及び/又は圧力である。熱は、6
0℃〜140℃の範囲、圧力は、3〜10kg/cm2
の範囲が好ましい。
【0026】(b)次に、露光マスク(5)を介して接
合部分のみに光照射を行い、金属核(4)を形成させ
る。光照射は、通常200〜900nmの波長光を用
い、光源として、LED、ガスレーザー、半導体レーザ
ー、ハロゲンランプ、キセノンランプ、タングステンラ
ンプ、水銀灯又は蛍光灯等を用いることができる。又、
露光エネルギーは、通常1μJ/cm2〜1J/cm2
好ましくは10μJ/cm 2〜1mJ/cm2である。
【0027】(c)次に、加熱することにより、接合部
分のみに金属(6)を生成させる。加熱条件は、80℃
〜160℃で1〜180秒間、好ましくは90℃〜14
0℃で3〜90秒間、空気雰囲気下又は窒素、アルゴン
若しくは二酸化炭素等の不活性ガス雰囲気下で加熱する
ことができる。加熱方法としては、ホットプレート、ヒ
ートロール、サーマルヘッド等を使用することができ
る。金属塩(1)から金属(6)への変化は、外観によ
り判断できる。
【0028】(d)次いで、電極パッド(10)を有す
る集積回路素子(9)を、電極パッド(10)が、プリ
ント回路基板(8)上に形成された電極端子(7)と重
なり合うようにしてのせる。
【0029】(e)最後に、集積回路素子(9)とプリ
ント回路基板(8)に、熱、光、電子線、X線、放射
線、電気、磁気又は機械(圧力)等の1又は2以上の外
部刺激(エネルギー)を加えることにより接着させると
ともに、集積回路素子(9)の電極パット(10)とプ
リント回路基板(8)の電極端子(7)とを金属粒子
(6)を介して電気的に接続させる。この場合、外部刺
激として好ましいのは、熱及び/又は圧力である。熱
は、120℃〜190℃の範囲、圧力は、20〜60k
g/cm2の範囲が好ましい。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0031】実施例1 <絶縁性接着樹脂の調製>フェノキシ樹脂(YP50,
東都化成社製)40重量部、液状エポキシ樹脂(EP8
28、油化シェル社製)30重量部及び潜在性硬化剤
(HX3941HP、旭化成工業社製)30重量部をト
ルエンで固形分70重量%に調製することにより異方性
導電接合材料の絶縁性接着樹脂を調製した。
【0032】<異方性導電接合材料形成用組成物の調製
>絶縁性接着樹脂100重量部に、ベヘン酸銀150重
量部(異方性導電接合材料全体積に対して、銀金属とし
て5体積%に相当)及び2,2’−メチレンビス(6−
tブチル−3−メチルフェノール)35重量部を添加
し、均一に混合することにより異方性導電接合材料形成
用組成物を調製した。
【0033】<プリント回路基板と集積回路素子の接続
>異方性導電接合材料形成用組成物を、剥離PETフィ
ルム上に乾燥厚で50μmとなるように塗布後、循風乾
燥機(70℃)中で脱トルエンして異方性導電接合材料
形成用シートを作成した。次いで、このシートを、図5
に示すようなテスト用基板A{ガラスエポキシ基板上
に、線幅30μm、線間隔30μm、厚み20μmの銅
回路(11)を有する厚み1.6mmのガラスエポキシ
銅張り基板(12)}に転写して張り付け、温度100
℃、圧力5kg/cm2、時間3秒の条件で仮接着し
た。次いで、剥離PETフィルムを剥離した後、露光マ
スクをかけて電気的に接する部分{(15)、30μm
×30μmが4ヶ所}以外は光が当たらないようにした
後、ORC製作所製の露光装置を用い高圧水銀灯(波長
365nm)により露光量100μJ/cm2の光をあ
てて銀の金属核を形成し、次いで、120℃で30秒間
加熱現像した。引き続き、上記テスト用基板A(12)
と同じ別のテスト用基板B(13)と上記テスト基板A
(12)とを銅張り面が対抗するように重ね合わせた後
(図6)、これらをボンディングマシーンで温度160
℃、圧力30kg/cm2で15秒間熱圧着することに
より接続し、導電接続構造体を得た。
【0034】<評価結果> 熱衝撃試験;実施例1の導電接続構造体は、−40℃
及び85℃の熱衝撃試験(1000サイクル)を経ても
接続部の断線はおこらず、接続信頼性は良好であった。 耐熱耐湿試験;実施例1の導電接続構造体の耐熱耐湿
試験(85℃、95%RH、1000時間)後の接続部
の接続抵抗値は、試験前後で変化が見られず、安定して
いた(試験前0.1〜0.4Ω、試験後0.2〜0.6
Ω)。 オートクレーブ試験;実施例1の導電接続構造体は、
120℃、2気圧、50時間のオートクレーブ試験を経
ても接続部の接続抵抗値は試験前後で変化が見られず、
安定していた(試験前0.1〜0.4Ω、試験後0.2
〜0.5Ω)。 又、〜の評価後の導電接続構造体の隣接する電極間
の接続抵抗値は、全て1×1012Ω以上であり、絶縁性
は充分に保持されていた。
【0035】比較例1 <異方性導電接続材料の調製>絶縁性微粒子(ミクロパ
ールSP210、積水ファインケミカル社製)に約0.
1μm厚の無電解ニッケルメッキ層、次いで約500Å
の無電解金メッキ層を形成した粒径5μmの導電性微粒
子を10重量部(異方性導電接合材料全体積に対して、
導電性微粒子として5体積%に相当)と、実施例1と同
じ絶縁性接着樹脂100重量部とを混合した異方性導電
接合材料を作成した。
【0036】<プリント回路基板と集積回路素子の接続
>異方性導電接合材料形成用組成物を比較例1の異方性
導電接合材料に変更した以外は実施例1と同様にして、
導電接続構造体を得た。
【0037】<評価結果>比較例1の導電接合構造体
の、隣接する電極間の接続抵抗値を測定したところ1×
102Ω以下であり、接続信頼性に乏しかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の感光熱現像性を有する異方性導
電接合材料を使用することで、接合部分のみに導電性金
属を発生させることができ、接合部分の高い導電性と隣
接する電極間の高い絶縁性を得ることができる。従っ
て、本発明の異方性導電接合材料を使用することで、集
積回路素子の電極パッドと基板の電極端子間のみを電気
的に接続し、他の部分は高い絶縁性を保つため、接続信
頼性が非常に高く、特に高精細化接続に極めて有効であ
る。このため、特に軽薄短小が求められる携帯電子機器
用の電気回路基板等への適用に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】異方性導電接合材料形成用組成物の断面を模式
的に表す断面図である。
【図2】異方性導電接合材料形成用組成物が、露光によ
り金属核を形成した状態を模式的に表す断面図である。
【図3】異方性導電接合材料形成用組成物が、熱現像に
より金属を発生した状態を模式的に表す断面図である。
【図4】本発明に関わる集積回路素子の接続方法を模式
的に工程順に示す断面図である。
【図5】本発明の実施例及び比較例に用いたテスト用基
板を重ね合わせる前の状態を模式的に示す斜視図であ
る。
【図6】本発明の実施例及び比較例に用いた導電接続構
造体を模式的に表した図である。
【符号の説明】
1 金属塩 2 還元剤 3 絶縁性接着樹脂 4 金属核 5 露光マスク 6 金属 7 電極端子 8 プリント回路基板 9 集積回路素子 10電極パッド 11銅回路 12テスト用基板A 13テスト用基板B 14異方性導電接合材料 15電気的に接続する部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/32 H05K 3/32 B Fターム(参考) 2H025 AA19 AB15 AB16 AB20 AC01 CB51 CC09 CC20 FA12 4J002 AA001 BB031 BB071 BC031 BC071 BF031 BG041 BG051 BG061 BP011 CC031 CC181 CD001 EG046 EJ037 EN077 EN107 EN117 EU127 EV287 FD207 GP03 4J040 DA031 DA131 DB041 DE021 DF021 DM011 EB031 EC001 HA166 HB21 HB22 HB36 HC01 HD02 HD13 HD21 JB08 KA23 KA32 LA09 NA20 PA17 5E319 AC01 BB16 CC61

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属塩(1)、還元剤(2)及び絶縁性
    接着樹脂(3)を含有し、感光熱現像性を有することを
    特徴とする異方性導電接合材料形成用組成物。
  2. 【請求項2】 金属塩(1)が、有機銀塩若しくは有機
    銅塩である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の異方性導電接合材
    料形成用組成物を用いて、集積回路素子(9)をプリン
    ト回路基板(8)の接合領域に電気的に接合させてなる
    ことを特徴とする導電接合構造体。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の導電接合構造体を用いて
    なることを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 異方性導電接合材料を用いて集積回路素
    子(9)をプリント回路基板(8)に実装する方法にお
    いて、請求項1又は2記載の異方性導電接合材料形成
    用組成物を、プリント回路基板(8)の接合領域に塗布
    又はラミネートする工程と、該異方性導電接合材料形
    成用組成物に光照射して金属核(4)を形成させた後、
    加熱することにより金属塩(1)を還元して金属(6)
    を生成させる工程と、集積回路素子(9)とプリント
    回路基板(8)とを外部刺激により接着させるととも
    に、集積回路素子(9)をプリント回路基板(8)の接
    合領域に電気的に接続させる工程とを含むことを特徴と
    する集積回路素子の接合方法。
JP27203399A 1999-09-27 1999-09-27 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物 Pending JP2001089667A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27203399A JP2001089667A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27203399A JP2001089667A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001089667A true JP2001089667A (ja) 2001-04-03

Family

ID=17508200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27203399A Pending JP2001089667A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001089667A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004253794A (ja) * 2003-01-29 2004-09-09 Fuji Photo Film Co Ltd プリント配線基板形成用インク、プリント配線基板の形成方法及びプリント配線基板
JP2007081198A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 端子間の導電的接続方法
JP2010070222A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 樹脂製容器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004253794A (ja) * 2003-01-29 2004-09-09 Fuji Photo Film Co Ltd プリント配線基板形成用インク、プリント配線基板の形成方法及びプリント配線基板
JP2007081198A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 端子間の導電的接続方法
JP2010070222A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 樹脂製容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0159443B1 (en) Method of forming conductor path
CN102516718A (zh) 一种树脂组合物以及该树脂组合物作为导热绝缘层的金属基覆铜板
EP1816653B1 (en) Conductive paste and method for manufacturing multilayer printed wiring board using same
WO2005045851A1 (en) Insulated conductive particles and an anisotropic conductive film containing the particles
JP2547938B2 (ja) 感光性樹脂絶縁材
JP2001089667A (ja) 感光熱現像性を有する異方性導電接合材料形成用組成物
JPH0992026A (ja) 複合導電粉、導電ペースト、導電ペーストの製造法、電気回路及び電気回路の製造法
JP2758432B2 (ja) 電子線硬化型導電ペースト
JPH07118618A (ja) ファインピッチ用異方導電性接着剤
JP3778644B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPH08120228A (ja) 導体接続構造体、その製造方法および接続部材
JP2004039273A (ja) ワニス及びその利用
JPH1130855A (ja) 感光性樹脂組成物
JPH06336562A (ja) 導電ペースト
JPH05299837A (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JPH0714427A (ja) 導電ペースト
JP3152508B2 (ja) 配線板用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法およびプリント配線板
JP2000031641A (ja) 多層配線基板の製造方法及びその多層配線基板並びに携帯用電子機器
JP2832181B2 (ja) 感光性樹脂絶縁材
JPH09147946A (ja) 回路用接続部材
JP2001298047A (ja) 異方性導電接合材料形成用組成物
JPH07307110A (ja) 導電ペースト
JP2007035572A (ja) 導電性微粒子、及び、異方性導電材料
JPH06329960A (ja) 導電ペースト
JP2000191910A (ja) 耐熱性樹脂組成物、層間絶縁膜及び多層回路基板