JP2001089297A - 人工水晶育成方法 - Google Patents

人工水晶育成方法

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JP2001089297A
JP2001089297A JP26969999A JP26969999A JP2001089297A JP 2001089297 A JP2001089297 A JP 2001089297A JP 26969999 A JP26969999 A JP 26969999A JP 26969999 A JP26969999 A JP 26969999A JP 2001089297 A JP2001089297 A JP 2001089297A
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heating temperature
temperature
temperature condition
heating
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JP26969999A
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English (en)
Inventor
Keiji Harada
敬次 原田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Q値が一定な均質な人工水晶を育成すること
ができるとともに、育成期間の短縮化を図ること。 【解決手段】 高圧容器の溶解域側の加熱温度は、育成
域側より高い加熱温度で加熱を開始する。その後、育成
日数が増す毎に、加熱温度を漸次上昇させて行き、所定
育成日数が経過したなら、その温度を漸次下降させるよ
うに、その加熱温度を放物線が下方に向かって開き描く
ように制御する。また、高圧容器の育成域側の加熱温度
は、溶解域側より低い加熱温度で加熱を開始する。その
後、育成日数が増す毎に、加熱温度を漸次下降させて行
き、所定育成日数が経過したなら、その温度を漸次上昇
させるように、その加熱温度を放物線が上方に向かって
開き描くように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工水晶の品質
を表す指標の一つであるQ値が、同一原石内で一定であ
るような均質な人工水晶を育成する人工水晶育成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】人工水晶を育成するには、図8に示すよ
うな鋼鉄製の高圧容器1内で水熱合成法によって行われ
る。図8において、高圧容器1内の下部の溶解域2に
は、原料である天然水晶3とアルカリ溶液4を入れ、高
圧容器1内の上部の育成域5には、種水晶6を複数配置
する。7は有孔板、8は高圧容器1の蓋である。
【0003】上記図8に示すように構成された人工水晶
育成装置において、人工水晶を育成させるには、高圧容
器1内の溶解域2と育成域5との間に温度差を付け、溶
解域2で熔かした天然水晶3を育成域5で再結晶させる
手段を取っている。このようにして育成された人工水晶
原石は、図9に示すような性質の異なる成長域9に分か
れて育成される。
【0004】上記水熱合成法では、電熱ヒータを用いて
高圧容器1の容器壁温度を制御することで運転を行う手
段を採用している。この温度制御は、通常、図10に示
す2つの方法が取られている。一つは、育成期間中の温
度差は、育成日数に対して温度を一定に保持する図10
の(a)と、他の一つは、育成日数に対して温度を単調
に増加(溶解域側)させる図10の(b)のどちらかで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】人工水晶のQ値は、成
長速度、育成域内温度、圧力と相関があるため、これら
三つのパラメータを一定にすれば、Q値一定の均質な人
工水晶を育成することができると考えられている。しか
し、育成が進行すると結晶の形状や表面積が変化して行
くために、この育成条件を実現するのが難しくなる問題
がある。従って、現段階では、これらの相関を定量的に
考慮していないために、育成された人工水晶は、Q値の
ばらつきが大きい不均質な結晶となってしまう問題を持
っていた。
【0006】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、Q値が一定な均質な人工水晶を育成することがで
きるとともに、育成期間の短縮化を図ることができる人
工水晶育成方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を達成するために、第1発明は、育成域側の温度条件と
これより高温の溶解域側の温度条件とにおける少なくと
も一方の域側の温度条件を漸次上昇又は下降する放物線
状を描く温度条件にして人工水晶を育成することを特徴
とするものである。
【0008】第2発明は、育成域側の加熱温度条件を育
成日の増加にともなって直線状に一定又は微下降状態に
し、溶解域側の加熱温度条件を、育成域側より高い温度
で加熱を開始し、育成日の増加にともなって漸次上昇
し、その後下降する下方に向かって開いた放物線状を描
く温度条件にして人工水晶を育成することを特徴とする
ものである。
【0009】第3発明は、溶解域側の加熱温度条件を育
成日の増加にともなって直線状に一定又は微上昇状態に
し、育成域側の加熱温度条件を、溶解域側より低い温度
で加熱を開始し、育成日の増加にともなって漸次下降
し、その後上昇する上方に向かって開いた放物線状を描
く温度条件にして人工水晶を育成することを特徴とする
ものである。
【0010】第4発明は、溶解域側の加熱温度条件を、
育成域側より高い温度で加熱を開始し、育成日の増加に
ともなって漸次上昇し、その後下降する下方に向かって
開いた放物線状を描く温度条件にし、育成域側の加熱温
度条件を、溶解域側より低い温度で加熱を開始し、育成
日の増加にともなって漸次下降し、その後上昇する上方
に向かって開いた放物線状に描く温度条件にして人工水
晶を育成することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、第1形態を述べる前に、図
8により従来の人工水晶育成方法について述べる。図8
において、高圧容器1内の溶解域2に原料(天然水晶)
3とアルカリ溶液を入れるとともに、育成域5に種水晶
6を入れた後、高圧容器1を蓋8にて密封する。しかる
後、高圧容器1を図示しない電熱ヒータ等により加熱し
ながら、温度制御して、人工水晶を育成する。
【0012】図1はこの発明の実施の第1形態を示す温
度制御パターン特性図で、この第1形態は、上記温度制
御を図1に示すような温度制御パターンにて行うように
した方法である。図1に示すように、高圧容器1の溶解
域側の加熱温度は、育成域側より高い加熱温度で加熱を
開始する。その後、育成日数が増す毎に、加熱温度を漸
次上昇させて行き、所定育成日数が経過したなら、その
温度を漸次下降させるように、その加熱温度を放物線が
下方に向かって開き描くように制御する。
【0013】また、高圧容器1の育成域側の加熱温度
は、図1に示すように、溶解域側より低い加熱温度で加
熱を開始する。その後、育成日数が増す毎に、加熱温度
を漸次下降させて行き、所定育成日数が経過したなら、
その温度を漸次上昇させるように、その加熱温度を放物
線が上方に向かって開き描くように制御する。
【0014】上記のような温度条件により高圧容器1を
温度制御することにより、人工水晶の育成を行うと、Q
値が一定な均質な人工水晶を育成することができる。
【0015】図2(a),(b)は、この発明の実施の
第2形態を示す温度制御パターン特性図で、図2(a)
における第2形態では、高圧容器1の育成域側の加熱温
度は、育成日数が増加することに伴ってほぼ直線状とな
るように制御する。一方、溶解域側の加熱温度は、育成
域側より高い加熱温度で加熱を開始する。その後、育成
日数が増す毎に、加熱温度を漸次上昇させて行き、所定
育成日数が経過したなら、その温度を漸次下降させるよ
うに、その加熱温度を放物線が下方に向かって開き描く
ように制御する。
【0016】また、図2(b)における温度制御では、
育成域側の加熱温度を、育成日数が増加することに伴っ
て少しづつ下降(微下降)するように制御するようにし
た方法であり、溶解域側は図2(a)と同様な温度制御
を行う方法である。この図2(a),(b)の第2形態
においても、第1形態と同様な作用効果が得られる。
【0017】図3(a),(b)は、この発明の実施の
第3形態を示す温度制御パターン特性図で、図3(a)
における第3形態では、高圧容器1の溶解域側の加熱温
度は、育成日数が増加することに伴ってほぼ直線状とな
るように制御する。一方、育成域側の加熱温度は、溶解
域側より低い加熱温度で加熱を開始する。その後、育成
日数が増す毎に、加熱温度を漸次下降させて行き、所定
育成日数が経過したなら、その温度を漸次上昇させるよ
うに、その加熱温度を放物線が上方に向かって開き描く
ように制御する。
【0018】また、図3(b)における温度制御では、
溶解域側の加熱温度を、育成日数が増加することに伴っ
て少しづつ上昇(微上昇)するように制御するようにし
た方法であり、育成域側は図3(a)と同様な温度制御
を行う方法である。この図3(a),(b)の第3形態
においても、第1、第2形態と同様な作用効果が得られ
る。
【0019】第1から第3形態にて示した温度制御パタ
ーンは、人工水晶のZ面成長速度、高圧容器壁温度とQ
値の関係、圧力とQ値の関係を実験によって求め、さら
に育成中の結晶形状の変化と各結晶面の成長速度の違い
を考慮し、Z領域のQ値が一定となるような温度制御パ
ターンを、数値計算によって求めることにより決定し
た。
【0020】次に、この発明の実施の形態により育成し
た人工水晶と従来の方法により育成した人工水晶の温度
制御パターンの効果について示す。
【0021】図4は従来の方法での育成に用いた従来型
温度制御パターンで、この温度制御パターンは、3イン
チ人工水晶の試作を行ったときのデータである。試作段
階なので育成を約半分停止した。この人工水晶を赤外吸
収分光による品質評価を行った所、図5に示すように、
育成が進行するにつれてQ値が次第に低下して育成終了
時点では、Q値が80万程低下し、品質が劣化している
ことが分かった。
【0022】図6はこの発明に実施の形態により育成し
た人工水晶の温度制御パターンで、この温度制御パター
ンは、上述と同様に3インチ人工水晶の試作を行ったと
きのデータである。この図6の温度制御パターンは、図
1に示す第1形態の温度制御パターンを用いた。このよ
うにして試作した人工水晶を赤外吸収分光による品質評
価を行った所、図7に示すように、成長領域全体でQ値
が40万程度の差に収まる均質な人工水晶を育成するこ
とができ、しかも品質が安定していることが実験により
検証された。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
Q値が一定な均質な人工水晶を育成することができると
ともに、Q値のばらつきが小さくなることから、Q値許
容下限に対するマージンを小さく取ることができるよう
になり、育成期間の短縮化が図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第1形態を示す温度制御パタ
ーン特性図。
【図2】(a),(b)はこの発明の実施の第2形態を
示す温度制御パターン特性図。
【図3】(a),(b)はこの発明の実施の第3形態を
示す温度制御パターン特性図。
【図4】実験検証用のための育成に用いた従来型温度制
御パターン特性図。
【図5】従来型により育成した人工水晶の赤外吸収分光
による品質評価特性図。
【図6】実験検証用のための育成に用いた第1形態の温
度制御パターン特性図。
【図7】第1形態により育成した人工水晶の赤外吸収分
光による品質評価特性図。
【図8】人工水晶育成方法の模式図。
【図9】人工水晶の成長領域説明図。
【図10】育成温度パターンを示すもので、(a)は一
定保持特性図、(b)は単調増加特性図。
【符号の説明】
1…高圧容器 2…溶解域 3…原料 4…アルカリ溶液 5…育成域 6…種水晶

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 育成域側の温度条件とこれより高温の溶
    解域側の温度条件とにおける少なくとも一方の域側の温
    度条件を漸次上昇又は下降する放物線状を描く温度条件
    にして人工水晶を育成することを特徴とする人工水晶育
    成方法。
  2. 【請求項2】 育成域側の加熱温度条件を育成日の増加
    にともなって直線状に一定又は微下降状態にし、溶解域
    側の加熱温度条件を、育成域側より高い温度で加熱を開
    始し、育成日の増加にともなって漸次上昇し、その後下
    降する下方に向かって開いた放物線状を描く温度条件に
    して人工水晶を育成することを特徴とする人工水晶育成
    方法。
  3. 【請求項3】 溶解域側の加熱温度条件を育成日の増加
    にともなって直線状に一定又は微上昇状態にし、育成域
    側の加熱温度条件を、溶解域側より低い温度で加熱を開
    始し、育成日の増加にともなって漸次下降し、その後上
    昇する上方に向かって開いた放物線状を描く温度条件に
    して人工水晶を育成することを特徴とする人工水晶育成
    方法。
  4. 【請求項4】 溶解域側の加熱温度条件を、育成域側よ
    り高い温度で加熱を開始し、育成日の増加にともなって
    漸次上昇し、その後下降する下方に向かって開いた放物
    線状を描く温度条件にし、 育成域側の加熱温度条件を、溶解域側より低い温度で加
    熱を開始し、育成日の増加にともなって漸次下降し、そ
    の後上昇する上方に向かって開いた放物線状に描く温度
    条件にして人工水晶を育成することを特徴とする人工水
    晶育成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010069578A (ko) * 2001-04-18 2001-07-25 이덕호 지와이-크리스탈의 성장방법
JP2013075780A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 赤外q値を評価し等級分けした水晶片

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