JP2001088527A - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

車両の姿勢制御装置

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JP2001088527A
JP2001088527A JP27078899A JP27078899A JP2001088527A JP 2001088527 A JP2001088527 A JP 2001088527A JP 27078899 A JP27078899 A JP 27078899A JP 27078899 A JP27078899 A JP 27078899A JP 2001088527 A JP2001088527 A JP 2001088527A
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JP
Japan
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spring
vehicle
control device
attitude control
nut
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JP27078899A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Okuzumi
宏 奥住
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/02Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means
    • B60G17/021Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means the mechanical spring being a coil spring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/40Type of actuator
    • B60G2202/42Electric actuator
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/419Gears
    • B60G2204/4193Gears worm gears

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Springs (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】少ない消費エネルギで、走行中のロール、ピッ
チ、バウンスを抑制して車両姿勢を安定させて操縦性、
乗り心地を向上させることができる車両の姿勢制御装置
を提供する。 【解決手段】車両状態を検知するセンサ情報に基づき、
角車輪のばね下部材20とばね上部材22間に配置した
アクチュエータ6を動作させて車両姿勢を制御する。ア
クチュエータは、第1コイルスプリング24と、変位発
生装置26とを備えている。変位発生装置は、送り用雄
ねじシャフト38と、送り用雄ねじシャフトに螺合して
いる上下移動ナット40と、上下移動ナットの外周に固
定されている固定円板42aと、スプリング中間係合点
24aの内側に連結したスプリング結合部材44と、固
定円板の下部に上端が係合し、スプリング結合部材上部
に下端が係合している第2コイルスプリング46と、ば
ね上部材上の電動モータ48と、この電動モータ48の
回転駆動力を送り用雄ねじシャフトに伝達する駆動力変
換装置50とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ばね下部材とば
ね上部材間に設けたアクチュエータを動作させて車両姿
勢を制御する車両の姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の姿勢制御装置として、車輪のばね
下部材とばね上部材間に設けたアクチュエータを動作し
てばね下部材及びばね上部材の間に相対変位を生じさ
せ、車両姿勢を制御する装置が知られている。この種の
技術として、例えば、特開平5−85131号公報(以
下、従来技術1と称する)、特開平8−108721号
公報(以下、従来技術2と称する)がある。
【0003】従来技術1は、コイルスプリングと同軸に
アクチュエータを備えたサスペンション装置であり、ア
クチュエータは、ピストンロッドの中間部に連結したピ
ストンをシリンダ内に配置し、そのピストンにより作動
油を充填したシリンダ内を第1油室及び第2油室に区画
した両ロッド複動シリンダである。そして、ピストンロ
ッドの上端を車体に連結し、ピストンロッドの下端にラ
ック&ピニオン機構を連結し、且つラック&ピニオン機
構を内蔵したハウジングを車軸側に連結した構造とし、
ラック&ピニオン機構の作動によりアクチュエータのピ
ストンロッドを車軸側に対して上下させることで車高制
御を行う装置である。
【0004】また、従来技術2は、ショックアブソーバ
シリンダと、このシリンダの外周に配置したコイルスプ
リングを備えた懸架装置であり、ショックアブソーバシ
リンダの外周ねじ部に対して、ねじ込み量を調節しなが
らスプリング受板及び、ロックワッシャ及びロックナッ
トを順にねじ込むことにより、ショックアブソーバシリ
ンダのストローク及びコイルスプリングのばね力を所定
値に設定して車高を調整するとともに地面の凹凸や発進
・停止時のショックを吸収する装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1は、コイルスプリングと並列(同軸)にアクチュエ
ータを組み込んでいるので、路面からの振動入力に対し
て感度が高くなり、特に高周波領域での乗心地が悪化す
るという問題がある。また、ピストンロッドの下端にラ
ック&ピニオン機構を連結した構造では大型の装置とな
ってしまい、車両レイアウトの自由度が大幅に制約され
てしまう。
【0006】また、従来技術2は、ショックアブソーバ
シリンダに車両の輪荷重が加わると、ショックアブソー
バシリンダの外周ねじ部及びロックナットに大きなフリ
クションが生じてしまい、外周ねじ部及びロックナット
を相対回転させるために大きな回転エネルギが必要とな
る。また、これら従来技術1、2の他に、油圧や空気圧
を使ってショックアブソーバにより姿勢制御を行う装置
が実用化されているが、空気や油洩れによる耐久性の問
題が生じ易い。また、高価な制御バルブ等を使用しなけ
ればならす、装置コストの面でも問題がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてされたものであ
り、少ない消費エネルギで走行中の車両姿勢を高精度に
安定させることができるとともに、耐久性の向上、小型
軽量化及び低コスト化を図った車両の姿勢制御装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、車両状態を検知するセンサ
情報に基づき、各車輪のばね下部材とばね上部材間に配
置したアクチュエータを動作させて車両姿勢を制御する
車両の姿勢制御装置において、アクチュエータは、前記
ばね下部材及び前記ばね上部材との間に配置されて前記
ばね上部材の振動を緩和する第1スプリングと、駆動部
が前記ばね下部材或いは前記ばね上部材に固定され、前
記駆動部に連結した上下移動機構が前記ばね下部材及び
前記ばね上部材との間に配置されて前記第1スプリング
の一部に結合しており、前記上下移動機構の動作により
前記第1スプリングの一部を上下方向に変位させる変位
発生装置とを備えた装置である。
【0009】この発明によると、センサ情報に基づいて
変位発生装置を作動して第1スプリングの一部を上下方
向に変位させる簡便な操作を行うだけで、走行中のロー
ル、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢を安定させる
ことが可能となる。また、図6に本発明の一例の模式図
を示しているが、変位発生装置の駆動部48は、ばね上
部材22上に固定されており、車体重量が変位発生装置
に加わらない構造となっている。このため、変位発生装
置の上下移動機構の一部40が上下移動するときのフリ
クションが低減するので、駆動力の小さい駆動部48と
することができ、変位発生装置の小型化が図られる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の車両の姿勢制御装置において、前記上下移動機構
は、外周に送り用雄ねじを形成した送り用回転軸と、内
周の雌ねじが前記送り用回転軸に螺合している上下移動
ナットと、この上下移動ナットの外周及び前記第1スプ
リングの上下方向の一部とを結合した結合部材とを備え
ており、前記駆動部から正逆方向の回転力を送り用回転
軸に伝達すると、該送り用回転軸からの回転力の伝達に
より前記上下移動ナットが上下に移動するようにした。
【0011】この発明によると、ねじの噛み合いにより
上下移動機構が作動する構造であり、しかも、この上下
移動機構の上下移動ナットに結合部材を介して第1スプ
リングの上下方向の一部が結合する簡便な構造となる。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の車両の姿
勢制御装置において、前記駆動部が前記ばね下部材側に
設置されているときに、前記結合部材を前記ばね下部材
側の第1スプリングの下部に結合し、前記駆動部が前記
ばね上部材側に設置されているときに、前記結合部材
を、前記ばね上部材側の第1スプリングの上部に結合し
た。
【0012】この発明によると、変位発生装置の剛体部
の上下寸法を減少させているので、第1スプリングがス
プリング力を発生する部分を十分に確保し、第1スプリ
ングのバネ定数の増大が最小限に抑えられる。また、請
求項4記載の発明は、請求項2記載の車両の姿勢制御装
置において、前記結合部材が前記第1スプリングの上下
方向の中間部で結合しているときに、前記上下移動ナッ
トと前記結合部材との間に、前記第1スプリングと同一
方向にスプリング力が発生する第2スプリングを結合し
た。
【0013】図6の模式図を参照して本発明の作用を説
明すると、第1スプリング24のバネ定数をKとした場
合、結合部材44が連結している第1スプリング24の
長さ方向の中間点24aより上方の第1スプリング24
のバネ定数が2Kとなり、スプリング中間係合点24a
より下方の第1スプリング24のバネ定数も2Kとな
る。ここで、若し、このスプリング中間係合点24aと
バネ上部材22との間に、第2スプリング46を除いた
変位発生装置を直接連結すると、変位発生装置は剛体な
ので、第1スプリング24は、バネ定数が2Kとなって
硬いスプリングとなる。しかし、本実施形態のようにス
プリング中間係合点24aと変位発生装置との間に第2
スプリング46を接続すると、この第2スプリング46
のばね力が第1スプリング24のバネ定数が増大するの
を防止する。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の車両の姿勢制御装置において、前記第2スプリング
のバネ定数を、前記中間部から上方、或いは下方位置の
第1コイルスプリングのバネ定数と略同一の値に設定し
た。この発明の作用を図6を参照して説明すると、本発
明のようにバネ定数が2Kの第2スプリング46を使用
すると、この第2スプリング46により、第1スプリン
グ24のバネ定数が自身の元のバネ定数Kに設定され
る。したがって、第2スプリング46を配設したことに
より、第1スプリング24のバネ定数の増大が防止され
る。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項4又
は5記載の車両の姿勢制御装置において、前記第2スプ
リングを、第2コイルスプリングにより構成し、当該第
2コイルスプリングを、前記上下移動機構の外周に同軸
に配置して前記上下移動ナットと前記結合部材との間に
結合した。この発明によると、第2コイルスプリングの
内部空間を有効に利用できる。
【0016】また、請求項7記載の発明は、請求項4乃
至6の何れかに記載の車両の姿勢制御装置において、前
記第2スプリング及び前記結合部材の機能を兼ね備えた
部材として、前記上下移動ナットと第1スプリングの上
下方向の中間部との間に、板バネを結合した。この発明
によると、組み立てが容易なシンプルな装置となるとと
もに、小型の装置を提供できる。
【0017】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の車両の姿勢制御装置において、前記板バネを、前記
第1スプリングの軸線を中心とした線対称位置に配置し
た少なくとも一対の板バネにより構成した。この発明に
よると、小スペース化を図ることができるとともに、第
1スプリングのばね力に悪影響を与えるモーメントが作
用しない。
【0018】また、請求項9記載の発明は、請求項2乃
至8の何れかに記載の車両の姿勢制御装置において、外
力が入力しても前記送り用回転軸及び前記上下移動ナッ
トが相対回転しないように、前記送り用回転軸及び前記
上下移動ナットのねじ部のリード角のtangent 値をねじ
部摩擦係数より小さな値に設定した。この発明による
と、外力による回転力がフリクション以下になるので送
り用回転軸及び上下移動ナットの相対回転が阻止でき、
車両姿勢を一定に保持する場合には、駆動部が常時作動
しなくても第1スプリングのスプリング長を一定に保持
することができる。
【0019】また、請求項10記載の発明は、請求項2
乃至9の何れかに記載の車両の姿勢制御装置において、
前記送り用回転軸に対する前記上下移動ナットの供回り
を防止するナット回り止め機構を配置した。この発明に
よると、送り用雄ねじ回転軸の回転を上下移動ナットの
上下運動に効率良く変換させる。
【0020】また、請求項11記載の発明は、請求項1
記載の車両の姿勢制御装置において、前記上下移動機構
は、スプライン軸と、内周に形成したセレーションが前
記スプライン軸に摺動自在に嵌まり込み、外周に雄ねじ
が形成されている筒状の案内部材と、内周に形成した雌
ねじが前記案内部材の雄ねじに螺合し、且つ、前記第1
スプリングの第1位置で結合している第1スプリング結
合部材と、前記案内部材に相対回転自在に連結し、且つ
前記第1位置に対して上下方向に離間した第2位置で結
合している第2スプリング結合部材とを備えており、前
記駆動部から正逆方向の回転力をスプライン軸に伝達す
ると、該スプライン軸からの回転力が前記案内部材を介
して第1スプリング結合部材が上下に移動するようにし
た。
【0021】この発明によると、センサ情報に基づいて
変位発生装置を作動し、第1スプリングの第1位置と第
2位置スプリングのスプリング長を変更することにより
各車輪側の車高を適宜調整するようにしているので、走
行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が
安定する。また、案内部材は、スプライン軸にセレーシ
ョン結合して上下方向の移動が拘束されていないので、
車高が変化する際に案内部材及び第1スプリング結合部
材のねじ部に過大入力が加わりにくくなる。
【0022】また、請求項12記載の発明は、請求項1
1記載の車両の姿勢制御装置において、前記案内部材と
前記第2スプリング結合部材との間に、前記第1スプリ
ングと同一方向にスプリング力が発生する第3スプリン
グを結合した。この発明の作用について図11の模式図
を参照して説明すると、第1スプリング24の第1位置
24b、第2位置24cに、第1スプリング結合部材8
6、第2結合部材92が連結すると、第1位置24b及
び第2位置24cの間のバネ定数が増大するが、第3ス
プリング90を配置したことで、第1スプリング24の
バネ定数の増大が防止される。
【0023】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2記載の発明において、前記第3スプリングを皿バネよ
り構成した。この発明によると、さらに小スペース化を
図って小型の装置が提供できる。また、請求項14記載
の発明は、請求項11乃至13の何れかに記載の車両の
姿勢制御装置において、前記第3スプリングのバネ定数
を、前記第1スプリングの前記第1スプリング結合部材
及び前記第2スプリング結合部材に結合している間のバ
ネ定数と略同一の値に設定した。
【0024】この発明によると、第3スプリングが、図
11に示した第1位置24b及び第2位置24cの間の
バネ定数と略同じバネ定数(等剛性)となるので、第1
スプリングのバネ定数を自身の元のバネ定数に設定す
る。したがって、第1スプリングのバネ定数の増大を防
止し、ゴツゴツ感を感じさせずに良好な乗り心地とな
る。
【0025】また、請求項15記載の発明は、請求項1
1乃至14の何れかに記載の車両の姿勢制御装置におい
て、外力が入力しても前記案内部材及び第1スプリング
結合部材が相対回転しないように、前記案内部材及び第
1スプリング結合部材のねじ部のリード角のtangent 値
をねじ部摩擦係数より小さな値に設定した。この発明に
よると、外力が入力しても第1スプリング結合部材の上
下移動が防止されるので、車両姿勢を一定に保持する場
合には、駆動部が常時作動しなくても第1スプリングの
スプリング長を一定に保持することができる。
【0026】さらに、請求項16記載の発明は、請求項
11乃至15の何れかに記載の車両の姿勢制御装置にお
いて、前記案内部材に対する前記第1スプリング結合部
材の供回りを防止する回り止め機構を配置した。この発
明によると、スプライン軸の回転を第1スプリング結合
部材の上下運動に効率良く変換させることができる。
【0027】さらにまた、請求項17記載の発明は、請
求項1乃至16の何れかに記載の車両の姿勢制御装置に
おいて、前記第1スプリングを、第1コイルスプリング
により構成し、前記上下移動機構を前記第1コイルスプ
リングの内部空間に同軸に配置した。この発明による
と、第1コイルスプリングの内部空間に上下移動機構を
配置したことから、さらにコンパクトな装置となる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、センサ情
報に基づいて変位発生装置を作動して第1スプリングの
一部を上下方向に変位させる簡便な操作を行うだけで、
走行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢
を安定させることが可能となり、操縦性、乗り心地を向
上させることができる。また、車体重量が変位発生装置
に加わらない構造となっているので、変位発生装置の上
下移動機構の一部が上下移動するときのフリクションが
低減し、駆動力の小さい駆動部として変位発生装置の小
型化を図ることができる。
【0029】また、請求項2記載の発明によると、ねじ
の噛み合いにより上下移動機構が作動する構造とし、し
かも、この上下移動機構の上下移動ナットに結合部材を
介して第1スプリングの上下方向の一部が結合する簡便
な構造としているので、装置コストの低減化を図ること
ができる。また、請求項3記載の発明によると、変位発
生装置の剛体部の上下寸法を減少させているので、第1
スプリングがスプリング力を発生する部分を十分に確保
し、第1スプリングのバネ定数の増大を最小限に抑えて
ゴツゴツとした乗り心地となるのを防止することができ
る。
【0030】また、請求項4記載の発明によると、結合
部材が前記第1スプリングの上下方向の中間部で結合し
ているときに、前記上下移動ナットと前記結合部材との
間に、前記第1スプリングと同一方向にスプリング力が
発生する第2スプリングを結合したことから、第2スプ
リングのばね力が第1スプリングのバネ定数が増大する
のを防止することができる。
【0031】また、請求項5記載の発明によると、第2
スプリングのバネ定数を、中間部から上方、或いは下方
位置の第1コイルスプリングのバネ定数と略同一の値に
設定したことから、第2スプリングにより、第1スプリ
ングのバネ定数が自身の元のバネ定数に設定される。し
たがって、第1スプリングのバネ定数の増大を防止し、
ゴツゴツ感を感じさせずに良好な乗り心地を提供するこ
とができる。
【0032】また、請求項6記載の発明によると、前記
第2スプリングを、第2コイルスプリングにより構成
し、当該第2コイルスプリングを、前記上下移動機構の
外周に同軸に配置して前記上下移動ナットと前記結合部
材との間に結合したことから、第2コイルスプリングの
内部空間を有効に利用できるので、さらに小型の装置を
提供することができる。
【0033】また、請求項7記載の発明によると、前記
上下移動ナットと第1スプリングの上下方向の中間部と
の間に板バネを結合したことから、組み立てが容易なシ
ンプルな装置となるとともに、小型の装置を提供するこ
とができる。また、請求項8記載の発明によると、小ス
ペース化を図って小型の装置を提供できるとともに、第
1スプリングを、正常に軸方向にばね力を発生させると
ができる。
【0034】また、請求項9記載の発明によると、送り
用回転軸及び上下移動ナットのねじ部のリード角のtang
ent 値をねじ部摩擦係数より小さな値に設定したことか
ら、外力が入力しても上下移動ナットの上下移動が防止
されるので、車両姿勢を一定に保持する場合には、駆動
部が常時作動しなくても第1スプリングのスプリング長
を一定に保持することができる。したがって、消費エネ
ルギが少ない装置を提供することができる。
【0035】また、請求項10記載の発明によると、ナ
ット回り止め機構を配置したことから、送り用雄ねじ回
転軸の回転を上下移動ナットの上下運動に効率良く変換
させることができる。また、請求項11記載の発明によ
ると、センサ情報に基づいて変位発生装置を作動し、第
1スプリングの第1位置と第2位置スプリングのスプリ
ング長を変更することにより各車輪側の車高を適宜調整
するようにしているので、走行中のロール、ピッチ、バ
ウンスを抑制して車両姿勢が安定し、操縦性、乗り心地
を良好にすることができる。また、案内部材は、スプラ
イン軸にセレーション結合して上下方向の移動が拘束さ
れていないので、車高が変化する際に案内部材及び第1
スプリング結合部材のねじ部に過大入力が加わるにくく
なる。これにより、案内部材及び第1スプリング結合部
材のねじ部に対する強度設計を容易に行うことができ
る。
【0036】また、請求項12記載の発明によると、案
内部材と第2スプリング結合部材との間に、前記第1ス
プリングと同一方向にスプリング力が発生する第3スプ
リングを結合したことから、第1スプリングのバネ定数
の増大を防止することができる。また、請求項13記載
の発明によると、さらに小スペース化を図って小型の装
置を提供することができる。
【0037】また、請求項14記載の発明によると、第
3スプリングのバネ定数を、第1スプリングの第1スプ
リング結合部材及び第2スプリング結合部材に結合して
いる間のバネ定数と略同一の値に設定したことから、第
1スプリングのバネ定数を自身の元のバネ定数に設定
し、第1スプリングのバネ定数の増大を防止し、ゴツゴ
ツ感を感じさせずに良好な乗り心地を提供することがで
きる。
【0038】また、請求項15記載の発明によると、案
内部材及び第1スプリング結合部材のねじ部のリード角
のtangent 値をねじ部摩擦係数より小さな値に設定した
ことから、外力が入力しても第1スプリング結合部材の
上下移動が防止されるので、車両姿勢を一定に保持する
場合には、駆動部が常時作動しなくても第1スプリング
のスプリング長を一定に保持することができる。したが
って、消費エネルギが少ない装置を提供することができ
る。
【0039】さらに、請求項16記載の発明によると、
回り止め機構を配置したことから、スプライン軸の回転
を第1スプリング結合部材の上下運動に効率良く変換さ
せることができる。さらにまた、請求項17記載の発明
によると、前記第1スプリングを、第1コイルスプリン
グにより構成し、前記上下移動機構を前記第1コイルス
プリングの内部空間に同軸に配置したことから、第1コ
イルスプリングの内部空間に上下移動機構を配置するこ
とができ、さらにコンパクトな装置を提供することがで
きる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両の姿勢制御装
置に係る実施形態を、図面を参照して説明する。図1は
車両の概略構成図を示すものであり、図中符号2FL〜2R
R は、前左車輪〜後右車輪を示し、符号4は、姿勢制御
装置を示している。
【0041】姿勢制御装置4は、各車輪2FL〜2RR のば
ね下部材とばね上部材との間に設置したショックアブソ
ーバ5と、このショックアブソーバ5と別置きでばね下
部材とばね上部材との間に設置したアクチュエータ6
と、操舵角センサ8、車高センサ10、横加速度センサ
12、上下加速度センサ13及びキーレスエントリシス
テム14から検出した信号に基づいて車両状態を検知
し、姿勢制御情報を出力するコントローラ16と、コン
トローラ16から入力した姿勢制御情報に基づいて各ア
クチュエータ6に動作信号を出力する駆動回路18とを
備えている。ここで、本発明のばね下部材がサスペンシ
ョンメンバ20に相当し、本発明のばね上部材が車体側
部材22に相当している。
【0042】アクチュエータ6は、図2に示すように、
スプリング下端がサスペンションメンバ20上に位置
し、スプリング上端がスプリングラバーシート23を介
して車体側部材22の下部に位置している第1コイルス
プリング24と、駆動部が車体側部材22に固定され、
駆動部に連結する上下移動機構が第1コイルスプリング
24の長さ方向の中間点(以下、スプリング中間係合点
と称する。)24aと係合しており、サスペンションメ
ンバ20(或いは車体22)に対する前記スプリング中
間係合点24aの位置を上下方向に変位させる変位発生
装置26とを備えている。
【0043】前記変位発生装置26は、第1コイルスプ
リング24の軸線PS と同軸に第1コイルスプリング2
4内に配設され、車体側部材22に配置した軸受36に
回転自在に支持されている送り用雄ねじシャフト38
と、内周に設けた雌ねじが前記送り用雄ねじシャフト3
8に螺合している上下移動ナット40と、上下移動ナッ
ト40の回転を拘束するナット回り止め機構42を構成
して上下移動ナット40の外周に固定されている固定円
板42aと、スプリング中間係合点24aの内側に連結
した円環形状のスプリング結合部材44と、固定円板4
2aの下部に上端が係合し、スプリング結合部材44上
部に下端が係合して軸線PS と同軸に配設されている第
2コイルスプリング46と、車体側部材22上に配置し
た電動モータ48と、この電動モータ48の回転駆動力
を送り用雄ねじシャフト38に軸回り回転として変換す
る駆動力変換装置50とで構成されている。
【0044】なお、前述した駆動部が、駆動モータ4
8、駆動力変換装置50に相当し、上下移動機構が、送
り用雄ねじシャフト38、上下移動ナット40、ナット
回り止め機構42及びスプリング結合部材44に相当す
る。ここで、電動モータ48には、駆動回路18から車
両の状態に応じた所定の駆動電流が出力する。
【0045】また、第2コイルスプリング46は、固定
円板42aの下部に設けられてコイル上端を係止してい
るコイル上端係合部42dと、スプリング結合部材44
の上部に設けられてコイル下端を係止しているコイル上
端係合部44bとにより、固定円板42a及びスプリン
グ結合部材44の間に配設されている。そして、送り用
雄ねじシャフト38の雄ねじと上下移動ナット40の雌
ねじは、互いのリード角のtangent 値をねじ部摩擦係数
より小さな値に設定して螺合しており、上下移動ナット
40に上下方向の外力が入力しても、雄ねじ及び雌ねじ
の間に発生する静止摩擦力が送り用雄ねじシャフト38
の雄ねじ及び上下移動ナット40の相対回転を阻止する
ので、外力の入力による上下移動ナット40の上下移動
が防止される。
【0046】また、前記ナット回り止め機構42は、車
体側部材22の下部に軸線PS と同軸に固定した第1円
筒部材42bと、前記回り止め円板42aの外周が内周
面に固着しており、第1円筒部材42aに内挿した第2
円筒部材42cとで構成されているとともに、図3に示
すように、第1円筒部材42bの内面から突出して軸線
S に沿う突条42b1 が第2円筒部材42cの外周に
形成した溝条42c1内に係合し、第2円筒部材42c
が、上下方向の移動のみが許容されている。これによ
り、第2円筒部材42cに回り止め円板42aを介して
連結する上下移動ナット40は回転が阻止され、送り用
雄ねじシャフト38が回転するときだけ上下方向に移動
する。
【0047】そして、スプリング結合部材44は、図4
にも示すように、外周に設けた3箇所の止め具44aが
スプリング中間係合点24aのコイル外周を挟み込むこ
とによって固定されている。また、上下移動ナット40
より上方の送り用雄ねじシャフト38の外周は、蛇腹形
状の第1ダストカバー52に覆われており、上下移動ナ
ット40より下方の送り用雄ねじシャフト38の外周
は、蛇腹形状の第2ダストカバー54に覆われ、ねじ部
へのダストの侵入が防止されている。なお、第2ダスト
カバー54は、送り用雄ねじシャフト38、上下移動ナ
ット40に対して相対回転摺動可能なように支持されて
いる。
【0048】さらに、サスペンションメンバ20上に
は、外観円筒形状のストッパーラバー56が軸線PS
同軸に配置されており、車体側或いは車輪側からの過大
入力により車体側部材22及びサスペンションメンバ2
0の間が狭まっても、ストッパーラバー56が弾性変形
しながらスプリング結合部材44に当接することで、変
位発生装置26の下部がサスペンションメンバ20に干
渉するのを防ぎ、変位発生装置26を保護することがで
きる。
【0049】そして、前記コントローラ16は、図示し
ないが入力検出装置、演算処理装置、演算処理装置で実
行される制御プログラム及び演算結果を格納する記憶回
路、出力回路等を含むマイクロコンピュータを含んで構
成されており、演算処理装置では、操舵角センサ8、車
高センサ10、横加速度センサ12、上下加速度センサ
13及びキーレスエントリシステム14で検出した信号
に基づいて車両姿勢を安定させるための制御値を得て、
その制御値に相当する制御信号を駆動回路18に出力す
る。そして、駆動回路18は、各車輪2FL〜2RR のアク
チュエータ6を構成する電動モータ48に対して制御電
流を出力する。
【0050】上記構成のアクチュエータ6は、電動モー
タ48の正転駆動により送り用雄ねじシャフト38が正
転方向に回転すると、ナット回り止め機構42に回転が
阻止された上下移動ナット40が所定ストロークまで上
方に移動していく。上下移動ナット40が上方移動する
と、この上下移動ナット40とともに固定円板42a及
び第2コイルスプリング46を介して連結しているスプ
リング結合部材44も上方に移動してスプリング中間係
合点24aが上方向に変位していき、その変位分だけス
プリング長が長くなるので車高が高くなる。
【0051】また、電動モータ48の逆転駆動により送
り用雄ねじシャフト38が逆転方向に回転すると、上下
移動ナット40が所定ストロークまで下方に移動してい
き、スプリング結合部材44も下方に移動してスプリン
グ中間係合点24aが下方向に変位していくので、その
変位分だけスプリング長が短くなって車高が低くなる。
【0052】車両姿勢を安定させる制御として、例え
ば、車両がコーナを旋回する際のロール制御、車両の制
動時・発進時のピッチ制御、悪路などを走行する際のバ
ウンス制御がある。車両がコーナを旋回する際には、車
体をロールさせようとする慣性力をセンサが検出する
が、コントローラ16は、検出値に基づいて外輪側のア
クチュエータ6の電動モータ48が正転駆動し、且つ、
内輪側のアクチュエータ6の電動モータ48が逆転駆動
するような制御信号を駆動回路18に出力する。そし
て、電動モータ48が逆転駆動した内輪側のアクチュエ
ータ6は、上下移動ナット40の下方移動とともにスプ
リング中間係合点24aが下方向に変位していくので、
内輪側の車高が低くなる。また、コントローラ16の制
御により電動モータ48が正転駆動している外輪側のア
クチュエータ6は、上下移動ナット40の上方移動とと
もにスプリング中間係合点24aが上方向に変位してい
くので、外輪側の車高が高くなる。このように、コーナ
旋回時には、内輪側の車高が低くなり、外輪側の車高が
高くなるようにコントローラ16が各アクチュエータ6
を制御するので、車体は慣性力が打ち消されてロールが
防止される。
【0053】また、車両の制動時には、車体をピッチン
グさせようとする慣性力をセンサが検出するが、コント
ローラ16は、検出値に基づいてフロント側の車輪のア
クチュエータ6の電動モータ48が正転駆動し、且つ、
リヤ側の車輪のアクチュエータ6の電動モータ48が逆
転駆動するような制御信号を駆動回路18に出力する。
これにより、フロント側の車輪のアクチュエータ6は、
上下移動ナット40の上方移動とともにスプリング中間
係合点24aが上方向に変位していくので、フロント側
の車高が高くなり、リヤ側の車輪のアクチュエータ6
は、上下移動ナット40の下方移動とともにスプリング
中間係合点24aが下方向に変位していくので、フロン
ト側の車高が高くなる。これにより、車体は慣性力が打
ち消されてノーズダイブが抑制される。また、発進時に
は、慣性力が逆側に作用するので前述した制御と逆の制
御を行う。
【0054】また、悪路などを車両が走行するときに
は、路面からの入力により車体が上下方向にバウンスす
るが、車体の上下方向の絶対速度をセンサが検出し、コ
ントローラ16は、検出値に基づいて各車輪のアクチュ
エータ6の電動モータ48が正転駆動し、或いは逆転駆
動するような制御信号を駆動回路18に出力する。これ
により、各車輪のアクチュエータ6は、スプリング中間
係合点24aが上方向に変位したり、下後方に変位して
車高が高くなったり低くなったりするので、路面からの
入力が打ち消される。
【0055】なお、車両停車の直前に、キーレスエント
リシステム14で検出した信号に基づいて各車輪のアク
チュエータ6の電動モータ48が所定量だけ正転駆動或
いは逆転駆動すると、車高を最適値に保持した状態で車
両を停止することができる。また、体の不自由な人等が
乗り降りする際には、車高を低く設定すべきであるが、
本実施形態では、各車輪のアクチュエータ6の電動モー
タ48を所定量だけ逆転駆動した後にその状態を保持し
ておくと、車高が低い車両となって乗降を容易にするこ
とができる。
【0056】本実施の姿勢制御装置4は、以下の作用効
果を得ることができる。先ず第1に、本実施形態の姿勢
制御装置4は、各車輪2FL〜2RR に設けたアクチュエー
タ6の電動モータ48のそれぞれに制御信号を出力し、
各アクチュエータ6のスプリング中間係合点24aを上
下方向に変位させて第1コイルスプリング24のスプリ
ング長を変更することにより各車輪2FL〜2RR 側の車高
を適宜調整するようにしているので、走行中のロール、
ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が安定し、操縦
性、乗り心地を良好にすることができる。
【0057】第2に、スプリング中間係合点24aを上
下方向に変位させるためにスプリング結合部材44を移
動させる手段として、軸回り回転する送り用雄ねじシャ
フト38に案内されて上下移動ナット40が上下移動す
るという簡便な構造としているので、装置コストの低減
化を図ることができる。第3に、第1コイルスプリング
24の内部空間に、送り用雄ねじシャフト38、上下移
動ナット40、ナット回り止め機構42、スプリング結
合部材44、第2コイルスプリング46等を配置してい
るので、小型の変位発生装置を得ることができる。
【0058】第4に、車両の輪荷重は第1コイルスプリ
ング24自体が受けているので、電動モータ48は、輪
荷重を受ける力に相当する駆動力を必要としない。ま
た、送り用雄ねじシャフト38の雄ねじと上下移動ナッ
ト40の雌ねじは互いのリード角を小さな値に設定して
螺合し、外力が入力しても上下移動ナット40の上下移
動が防止される構造となっているので、車両姿勢を一定
に保持する場合には、電動モータ48を常時駆動しなく
ても第1コイルスプリング24のスプリング長を一定に
保持することができる。したがって、消費電力が少ない
省エネルギの姿勢制御装置4を提供することができる。
【0059】第5に、ナット回り止め機構42が上下移
動ナット40の回転を阻止することで、送り用雄ねじシ
ャフト38の回転を上下移動ナット40の上下運動に効
率良く変換させることができる。第6に、図5(A)
は、本実施形態を模式図に示したものであるが、変位発
生装置26は車体側部材22に固定されており、車体重
量が変位発生装置26に加わらない構造となっている。
このため、上下移動ナット40が上下移動するときの回
転フリクションが低減するので、駆動力が小さい小型の
電動モータ48で送り用雄ねじシャフト38を回転して
も上下移動ナット40は確実に上下移動するので、電動
モータ48の小型軽量化を図ることができる。
【0060】ここで、比較例として、図5(B)に示す
ように変位発生装置26を第1コイルスプリング24に
直列に設置した場合を考えると、この構造の場合には、
車体重量が変位発生装置26に加わり、上下移動ナット
40が上下移動するときの回転フリクションが増大する
ので、大型の電動モータを使用しないと上下移動ナット
40を上下移動させることができない。
【0061】第7に、上下移動ナット40の外周に固定
した固定円板42aとスプリング結合部材44との間に
第2コイルスプリング46を配設したことで、第1コイ
ルスプリング24のバネ定数の増大を防止し、ゴツゴツ
感の乗り心地となるのを防止することができる。この理
由について、図6の模式図を参照して説明すると、第1
コイルスプリング24のバネ定数をKとした場合、スプ
リング結合部材44が連結しているスプリング係合点
(第1コイルスプリング24の長さ方向の中間点)24
aより上方の第1コイルスプリング24のバネ定数が2
Kであり、スプリング中間係合点24aより下方の第1
コイルスプリング24のバネ定数が2Kとなる。ここ
で、若し、このスプリング中間係合点24aと車体側部
材22との間に、第2コイルスプリング46を除いた変
位発生装置26を直接連結すると、変位発生装置26は
剛体なので、第1コイルスプリング24は、バネ定数が
2Kとなって硬いスプリングとなる。
【0062】しかし、本実施形態のようにスプリング中
間係合点24aと変位発生装置26との間に第2コイル
スプリング46を接続すると、この第2コイルスプリン
グ46のばね力が第1コイルスプリング24のバネ定数
の低下に寄与している。そして、本実施形態では、バネ
定数が2Kの第2コイルスプリング46を使用してお
り、この第2コイルスプリング46により、第1コイル
スプリング24のバネ定数が自身の元のバネ定数Kに設
定される。したがって、第2コイルスプリング46を配
設したことにより、第1コイルスプリング24のバネ定
数の増大を防止し、ゴツゴツ感を感じさせずに良好な乗
り心地を提供することができる。
【0063】次に、図7及び図8は、姿勢制御装置4を
構成しているアクチュエータ6の第2実施形態を示すも
のである。なお、図1から図6で示した第1実施形態と
同一構成部材については、同一符号を付してその説明を
省略する。本実施形態のアクチュエータ6は、第1実施
形態で使用した第2コイルスプリング46の替わりに、
2枚の板バネ60と2枚の板ばね62を使用して変位発
生装置26を構成している。ここで、2枚の板バネ60
は、図8に示すように、軸線PS を中心とした対称位置
に配置されており、2枚の板バネ62も、図8に示すよ
うに、板バネ60に対して90°ずれた位置において軸
線PS を中心とした対称位置に配置されている。なお、
図7では、便宜上、板バネ60及び板バネ62を軸線P
S に対して対称位置に示している。
【0064】そして、一方の2枚の板バネ60は、略U
字形状に弾性変形させた状態で、上端60aが、ナット
回り止め機構42の固定円板42aの下部に固定され、
下端60bが、スプリング中間係合点24aの第1コイ
ルスプリング24の上部に、異音防止の弾性体64aを
介して固定されている。また、他方の2枚の板バネ62
は、略U字形状に弾性変形させた状態で、上端62a
が、ナット回り止め機構42の固定円板42aの下部に
固定され、下端62bが、スプリング中間係合点24a
の第1コイルスプリング24の下部に、異音防止の弾性
体64bを介して固定されている。
【0065】本実施の姿勢制御装置4は、以下の作用効
果を得ることができる。先ず第1に、2枚の板バネ60
を軸線PS を中心とした対称位置に配置し、他の板バネ
62も軸線PS を中心とした対称位置に配置したこよに
より、これら板バネ60、62のモーメントの発生を防
ぎ、第1コイルスプリング24が軸線P S 方向に正常に
バネ力が発生するようにしている。
【0066】第2に、各アクチュエータ6のスプリング
中間係合点24aを上下方向に変位させて第1コイルス
プリング24のスプリング長を変更することにより各車
輪2FL〜2RR 側の車高を適宜調整するようにしているの
で、走行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制して車両
姿勢が安定し、操縦性、乗り心地を良好にすることがで
きる。
【0067】第3に、スプリング中間係合点24aを上
下方向に変位させるために、軸回り回転する送り用雄ね
じシャフト38に案内されて上下移動ナット40が上下
移動するという簡便な構造としているので、装置コスト
の低減化を図ることができる。第4に、第1コイルスプ
リング24の内部空間に、送り用雄ねじシャフト38、
上下移動ナット40、ナット回り止め機構42、スプリ
ング結合部材44、2枚の板バネ60、62等を配置し
ており、2枚の板バネ60、62は、第1実施の第2コ
イルスプリング46及びスプリング結合部材44の機能
を兼ね備えているので、さらに小型の変位発生装置を得
ることができる。
【0068】第5に、車両の輪荷重は第1コイルスプリ
ング24自体が受けているので、電動モータ48は、輪
荷重を受ける力に相当する駆動力を必要としない。ま
た、送り用雄ねじシャフト38の雄ねじと上下移動ナッ
ト40の雌ねじは互いのリード角を小さな値に設定して
螺合し、外力が入力しても上下移動ナット40の上下移
動が防止される構造となっているので、車両姿勢を一定
に保持する場合には、電動モータ48を常時駆動しなく
ても第1コイルスプリング24のスプリング長を一定に
保持することができる。したがって、消費電力が少ない
省エネルギの姿勢制御装置4を提供することができる。
【0069】第6に、ナット回り止め機構42が上下移
動ナット40の回転を阻止することで、送り用雄ねじシ
ャフト38の回転を上下移動ナット40の上下運動に効
率良く変換させることができる。第7に、上下移動ナッ
ト40の外周に固定した固定円板42aとスプリング中
間係合点24aとの間に板バネ60、62を配設し、こ
れら板バネ60、62のバネ定数を、スプリング中間係
合点24aに他の部材が結合していても第1コイルスプ
リング24のバネ定数が自身の元のバネ定数となるよう
な値に設定しているので、第1コイルスプリング24の
バネ定数の増大を防止し、ゴツゴツ感を感じさせずに良
好な乗り心地を提供することができる。
【0070】次に、図9は、姿勢制御装置4を構成して
いるアクチュエータ6の第3実施形態を示すものであ
る。なお、本実施形態も、図1から図6で示した第1実
施形態と同一構成部材については、同一符号を付してそ
の説明を省略する。本実施形態のアクチュエータ6は、
第1コイルスプリング24と、第1コイルスプリング2
4の長さ方向の上方位置(以下、スプリング上部係合点
と称する。)24bに係合し、このスプリング上部係合
点24bを上下方向に変位させる変位発生装置70を備
えている。
【0071】前記変位発生装置70は、車体側部材22
に配置した軸受36に回転自在に支持されている送り用
雄ねじシャフト38と、送り用雄ねじシャフト38に螺
合している上下移動ナット40と、上下移動ナット40
の外周に固定したナット連結板72と、車体側部材22
に固定されており、ナット連結板72を貫通して下方に
延在している棒状のナット回り止め部材74と、車体側
部材22上に配置した電動モータ48と、この電動モー
タ48の回転駆動力を送り用雄ねじシャフト38に軸回
り回転として変換する駆動力変換装置50とを備えてい
る。
【0072】前記ナット連結板72の下部外周には、ス
プリング上部係合点24bのコイルに係合して上下方向
の移動を拘束するコイル係合部72aが設けられてい
る。また、このナット連結板72には貫通穴72bが形
成されており、この貫通穴72b内に前記ナット回り止
め部材74が貫通している。ナット回り止め部材74
は、車体側部材22に固定した基端筒部74aと、この
基端筒部74a内に遊挿されている伸縮棒74bとで構
成されており、車体側部材22及びサスペンションメン
バ20の間の距離が狭くなると、伸縮棒74bの下端が
ストッパーラバー56の上面に当接して伸縮棒74bが
基端筒部74a内に入り込み、ナット回り止め部材74
全体の長さが短くなる。
【0073】本実施形態によると、電動モータ48の駆
動により送り用雄ねじシャフト38が回転すると、ナッ
ト回り止め部材74がナット連結板72の回転を阻止す
ることで、上下移動ナット40が回転せずに所定ストロ
ークまで上下方向に移動していく。上下移動ナット40
が上下方向に移動すると、この上下移動ナット40とナ
ット連結板72を介して係合しているスプリング上部係
合点24bが上下方向に変位していき、その変位分だけ
スプリング長が長くなったり、短くなるので車高が変化
する。
【0074】このように、本実施形態では、ナット回り
止め部材74が上下移動ナット40の回転を阻止するこ
とで、送り用雄ねじシャフト38の回転を上下移動ナッ
ト40の上下運動に効率良く変換させることができる。
また、車高が低くなって車体側部材22及びサスペンシ
ョンメンバ20の間が狭まっても、ナット回り止め部材
74は、伸縮棒74bの下端がストッパーラバー56の
上面に当接して基端筒部74a内に入り込み、ナット回
り止め部材74の全体の長さが短くなる。したがって、
ナット回り止め部材74は伸縮により長さが変化しなが
らナット回り止め部材74の回転を確実に防止する。
【0075】また、本実施形態も、第1実施形態と同様
に、各アクチュエータ6のスプリング上部係合点24b
を上下方向に変位させて第1コイルスプリング24のス
プリング長を変更することにより各車輪2FL〜2RR 側の
車高を適宜調整するようにしているので、走行中のロー
ル、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が安定し、操
縦性、乗り心地を良好にすることができる。
【0076】また、軸回り回転する送り用雄ねじシャフ
ト38に案内されて上下移動ナット40が上下移動する
という簡便な構造としているので、装置コストの低減化
を図ることができる。また、送り用雄ねじシャフト38
及び上下移動ナット40による変位発生装置70の剛体
部の上下寸法を減少させているので、第1コイルスプリ
ング24がスプリング力を発生する部分を十分に確保
し、第1コイルスプリング24のバネ定数の増大を最小
限に抑えてゴツゴツ感の乗り心地となるのを防止するこ
とができる。
【0077】また、車両姿勢を一定に保持する場合に
は、電動モータ48を常時駆動しなくても第1コイルス
プリング24のスプリング長を一定に保持することがで
き、消費電力が少ない省エネルギの姿勢制御装置4を提
供することができる。また、変位発生装置70は車体側
部材22に固定されており、車体重量が変位発生装置2
6に加わらない構造となっているので、上下移動ナット
40が上下移動するときの回転フリクションが低減し、
駆動力が小さい小型の電動モータ48で送り用雄ねじシ
ャフト38を回転しても上下移動ナット40は確実に上
下移動するので、電動モータ48の小型軽量化を図るこ
とができる。
【0078】次に、図10は、姿勢制御装置4を構成し
ているアクチュエータ6の第4実施形態を示すものであ
る。なお、本実施形態も、図1から図6で示した第1実
施形態と、図9で示した第3実施形態と同一構成部材
は、同一符号を付してその説明を省略する。本実施形態
のアクチュエータ6は、第1コイルスプリング24のス
プリング上部係合点24b及びスプリング下部係合点
(第1コイルスプリング24の長さ方向の下方位置)2
4cに係合し、これらスプリング上部係合点24b及び
スプリング下部係合点24cの間の相対変位を発生させ
る変位発生装置80を備えている。
【0079】前記変位発生装置80は、車体側部材22
に配置した軸受36に軸線PS 回りに回転自在に支持さ
れているスプライン軸82と、内周に形成したセレーシ
ョンがスプライン軸82に摺動自在に嵌まり込み、外周
に雄ねじが形成されている筒状の案内部材84と、内周
に形成した雌ねじ部86aが案内部材84の雄ねじに螺
合し、外周にスプリング上部係合点24bのコイルに係
合して上下方向の移動を拘束するコイル上部係合部86
bを設けたスプリング上部結合部材86と、案内部材8
4の下端に、軸受88を介して軸線PS 回りに回転自在
に連結している弾性部材90と、上端が弾性部材90の
外周に固定されており、下端にスプリング下部係合点2
4cのコイルに係合して上下方向の移動を拘束するコイ
ル下部係合部92aを設けた筒状のスプリング下部結合
部材92と、スプリング上部結合部材86を貫通して下
方に延在しているナット回り止め部材74と、車体側部
材22上に配置した電動モータ48と、この電動モータ
48の回転駆動力をスプライン軸82に軸回り回転とし
て変換する駆動力変換装置50とを備えている。
【0080】なお、弾性部材90は、具体的には、外観
円すい台形状の皿バネである。そして、駆動モータ4
8、駆動力変換装置50が本発明の駆動部に相当し、ス
プライン軸82、案内部材84、スプリング上部結合部
材86、弾性部材90、スプリング下部結合部材92が
本発明の上下移動機構に相当する。本実施形態の動作に
ついて、図1、図10及び本実施形態を模式的に示した
図11を参照して説明する。
【0081】車両がコーナを旋回する際には、車体をロ
ールさせようとする慣性力をセンサが検出するが、コン
トローラ16は、検出値に基づいて外輪側のアクチュエ
ータ6の電動モータ48が正転駆動し、且つ、内輪側の
アクチュエータ6の電動モータ48が逆転駆動するよう
な制御信号を駆動回路18に出力する。そして、電動モ
ータ48が逆転駆動した内輪側のアクチュエータ6は、
スプライン軸82の逆方向の回転によりスプリング上部
結合部材86が下方に移動していく。これにより、スプ
リング上部係合点24b及びスプリング下部係合点24
cの相対変位(図11で示す符号Lの相対変位)が小さ
くなるので、内輪側の車高が低くなる。また、コントロ
ーラ16の制御により電動モータ48が正転駆動してい
る外輪側のアクチュエータ6は、スプライン軸82の正
方向の回転によりスプリング上部結合部材86が上方に
移動していく。これにより、スプリング上部係合点24
b及びスプリング下部係合点24cの相対変位Lが大き
くなるので、内輪側の車高が高くなる。このように、コ
ーナ旋回時には、内輪側の車高が低くなり、外輪側の車
高が高くなるようにコントローラ16が各アクチュエー
タ6を制御するので、車体は慣性力が打ち消されてロー
ルが防止される。
【0082】また、車両の制動時には、車体をピッチン
グさせようとする慣性力をセンサが検出するが、コント
ローラ16は、検出値に基づいてフロント側の車輪のア
クチュエータ6の電動モータ48が正転駆動し、且つ、
リヤ側の車輪のアクチュエータ6の電動モータ48が逆
転駆動するような制御信号を駆動回路18に出力する。
これにより、フロント側の車輪のアクチュエータ6は、
スプライン軸82の正方向の回転によりスプリング上部
結合部材86が上方に移動し、スプリング上部係合点2
4b及びスプリング下部係合点24cの相対変位Lが大
きくなるので、フロント側の車高が高くなる。また、リ
ヤ側の車輪のアクチュエータ6は、スプライン軸82の
逆方向の回転によりスプリング上部結合部材86が下方
に移動し、スプリング上部係合点24b及びスプリング
下部係合点24cの相対変位Lが小さくなるので、リヤ
側の車高が低くなる。これにより、車体は慣性力が打ち
消されてノーズダイブが抑制される。また、発進時に
は、慣性力が逆側に作用するので前述した制御と逆の制
御を行う。
【0083】また、悪路などを車両が走行するときに
は、路面からの入力により車体が上下方向にバウンスす
るが、車体の上下方向の絶対速度をセンサが検出し、コ
ントローラ16は、検出値に基づいて各車輪のアクチュ
エータ6の電動モータ48が正転駆動し、或いは逆転駆
動するような制御信号を駆動回路18に出力する。これ
により、各車輪のアクチュエータ6は、スプリング上部
係合点24b及びスプリング下部係合点24cの相対変
位Lが大きくなったり、小さくなったりするので、路面
からの入力が打ち消される。
【0084】そして、本実施形態では、以下の作用効果
を得ることができる。第1に、本実施形態の姿勢制御装
置4は、各車輪2FL〜2RR に設けたアクチュエータ6の
電動モータ48のそれぞれに制御信号を出力し、各アク
チュエータ6のスプリング上部係合点24b及びスプリ
ング下部係合点35cの間の相対変位を変化させて第1
コイルスプリング24のスプリング長を変更することに
より各車輪2FL〜2RR 側の車高を適宜調整するようにし
ているので、走行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制
して車両姿勢が安定し、操縦性、乗り心地を良好にする
ことができる。
【0085】第2に、変位発生装置80を構成する案内
部材84は、スプライン軸82にセレーション結合して
上下方向の移動が拘束されていないので、車高が変化す
る際に、案内部材84及びスプリング上部結合部材86
のねじ部に過大入力が加わるにくくなる。これにより、
案内部材84及びスプリング上部結合部材86のねじ部
に対する強度設計が容易になるとともに、車体側部材2
2やサスペンションメンバ20に対するスプリング上部
結合部材86の位置を検する制御等が不要となるので、
制御設計を容易にすることができる。
【0086】第3に、スプリング上部係合点24b及び
スプリング下部係合点24cの間の相対変位を変化させ
る手段として、軸回り回転するスプライン軸82に案内
されて案内部材84が回転し、この案内部材84の回転
によりスプリング上部結合部材86が上下移動するとい
う簡便な構造としているので、装置コストの低減化を図
ることができる。
【0087】また、第4に、第1コイルスプリング24
の内部空間に、スプライン軸82、案内部材84、スプ
リング上部結合部材86、弾性部材90、スプリング下
部結合部材92と、スプリング下部結合部材92等を配
置しているので、変位発生装置80の小型化を図ること
ができる。第5に、ナット回り止め部材74がスプリン
グ上部結合部材86の回転を阻止することで、スプリン
グ上部結合部材86の上下運動を効率良く行うことがで
きる。
【0088】第6に、案内部材84の下端と、スプリン
グ下部係合点24cのコイルに係合するコイル下部係合
部92aとの間に弾性部材90を配置したことで、第1
コイルスプリング24のバネ定数の増大を防止し、ゴツ
ゴツ感の乗り心地となるのを防止することができる。こ
の理由について、図11の模式図を参照して説明する
と、第1コイルスプリング24のスプリング上部係合点
24b、スプリング下部係合点24cに、スプリング上
部結合部材86、スプリング下部結合部材92が連結す
ると、スプリング上部係合点24b及びスプリング下部
係合点24cの間のバネ定数が増大するが、皿バネを具
体的な構成部材とした弾性部材90を配置したことで第
1コイルスプリング24のバネ定数の低下に寄与してい
る。すなわち、本実施形態では、弾性部材90を、スプ
リング上部係合点24b及びスプリング下部係合点24
cの間のバネ定数と略同じバネ定数(等剛性)の弾性体
を使用しており、この弾性部材90により、第1コイル
スプリング24のバネ定数が自身の元のバネ定数に設定
される。したがって、弾性部材90を配設したことによ
り、第1コイルスプリング24のバネ定数の増大を防止
し、ゴツゴツ感を感じさせずに良好な乗り心地を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の姿勢制御装置を搭載した車両を示す模
式図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態のアクチュエータを
示す図である。
【図3】第1実施形態に係るナット回り止め機構の詳細
を示す図である。
【図4】第1実施形態のスプリング結合部材と第1コイ
ルスプリングとの結合構造を示す図である。
【図5】第1実施形態の変位発生装置の配置位置を示す
模式図である。
【図6】第1実施形態の作用を示す模式図である。
【図7】本発明の第2実施形態のアクチュエータを示す
図である。
【図8】第2実施形態の構成部材である4枚の板バネの
配置位置を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態のアクチュエータを示す
図である。
【図10】本発明の第4実施形態のアクチュエータを示
す図である。
【図11】第4実施形態の作用を示す模式図である。
【符号の説明】
2FL〜2RR 車輪 4 姿勢制御装置 6 アクチュエータ 16 コントローラ 18 駆動回路 20 サスペンションメンバ(ばね下部材) 22 車体側部材(ばね上部材) 24 第1コイルスプリング(第1スプリング) 24a スプリング中間係合点 24b スプリング上部係合点(第1位置) 24c スプリング下部係合点(第2位置) 26、70、80 変位発生装置 38 送り用雄ねじシャフト(送り用回転軸) 40 上下移動ナット 42 ナット回り止め機構 44 スプリング結合部材(結合部材) 46 第2コイルスプリング(第2スプリング) 48 電動モータ(駆動部) 50 駆動力変換装置 60、62 板バネ(第2スプリング) 74 回り止め機構 82 スプライン軸 84 案内部材 86 スプリング上部結合部材(第1スプリング結合部
材) 92 スプリング下部結合部材(第2スプリング結合部
材) 90 弾性部材(第3スプリング)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両状態を検知するセンサ情報に基づ
    き、各車輪のばね下部材とばね上部材間に配置したアク
    チュエータを動作させて車両姿勢を制御する車両の姿勢
    制御装置において、 アクチュエータは、前記ばね下部材及び前記ばね上部材
    との間に配置されて前記ばね上部材の振動を緩和する第
    1スプリングと、 駆動部が前記ばね下部材或いは前記ばね上部材に固定さ
    れ、前記駆動部に連結した上下移動機構が前記ばね下部
    材及び前記ばね上部材との間に配置されて前記第1スプ
    リングの一部に結合しており、前記上下移動機構の動作
    により前記第1スプリングの一部を上下方向に変位させ
    る変位発生装置と、を備えたことを特徴とする車両の姿
    勢制御装置。
  2. 【請求項2】 前記上下移動機構は、外周に送り用雄ね
    じを形成した送り用回転軸と、内周の雌ねじが前記送り
    用回転軸に螺合している上下移動ナットと、この上下移
    動ナットの外周及び前記第1スプリングの上下方向の一
    部とを結合した結合部材とを備えており、前記駆動部か
    ら正逆方向の回転力を送り用回転軸に伝達すると、該送
    り用回転軸からの回転力の伝達により前記上下移動ナッ
    トが上下に移動することを特徴とする請求項1記載の車
    両の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動部が前記ばね下部材に設置され
    ているときに、前記結合部材を前記ばね下部材側の第1
    スプリングの下部に結合し、前記駆動部が前記ばね上部
    材に設置されているときに、前記結合部材を、前記ばね
    上部材側の第1スプリングの上部に結合したことを特徴
    とする請求項2記載の車両の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】 前記結合部材が、前記第1スプリングの
    上下方向の中間部で結合しているときに、前記上下移動
    ナットと前記結合部材との間に、前記第1スプリングと
    同一方向にスプリング力が発生する第2スプリングを結
    合したことを特徴とする請求項2記載の車両の姿勢制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第2スプリングのバネ定数を、前記
    中間部から上方、或いは下方位置の第1コイルスプリン
    グのバネ定数と略同一の値に設定したことを特徴とする
    請求項4記載の車両の姿勢制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第2スプリングを、第2コイルスプ
    リングにより構成し、当該第2コイルスプリングを、前
    記上下移動機構の外周に同軸に配置して前記上下移動ナ
    ットと前記結合部材との間に結合したことを特徴とする
    請求項4又は5記載の車両の姿勢制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第2スプリング及び前記結合部材の
    機能を兼ね備えた部材として、前記上下移動ナットと第
    1スプリングの上下方向の中間部との間に、板バネを結
    合したことを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載
    の車両の姿勢制御装置。
  8. 【請求項8】 前記板バネを、前記第1スプリングの軸
    線を中心とした線対称位置に配置した少なくとも一対の
    板バネにより構成したことを特徴とする請求項7記載の
    車両の姿勢制御装置。
  9. 【請求項9】 外力が入力しても前記送り用回転軸及び
    前記上下移動ナットが相対回転しないように、前記送り
    用回転軸及び前記上下移動ナットのねじ部のリード角の
    tangent 値をねじ部摩擦係数より小さな値に設定したこ
    とを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載の車両の
    姿勢制御装置。
  10. 【請求項10】 前記送り用回転軸に対する前記上下移
    動ナットの供回りを防止するナット回り止め機構を配置
    したことを特徴とする請求項2乃至9の何れかに記載の
    車両の姿勢制御装置。
  11. 【請求項11】 前記上下移動機構は、スプライン軸
    と、内周に形成したセレーションが前記スプライン軸に
    摺動自在に嵌まり込み、外周に雄ねじが形成されている
    筒状の案内部材と、内周に形成した雌ねじが前記案内部
    材の雄ねじに螺合し、且つ、前記第1スプリングの第1
    位置で結合している第1スプリング結合部材と、前記案
    内部材に相対回転自在に連結し、且つ前記第1位置に対
    して上下方向に離間した第2位置で結合している第2ス
    プリング結合部材とを備えており、前記駆動部から正逆
    方向の回転力をスプライン軸に伝達すると、該スプライ
    ン軸からの回転力が前記案内部材を介して第1スプリン
    グ結合部材が上下に移動することを特徴とする請求項1
    記載の車両の姿勢制御装置。
  12. 【請求項12】 前記案内部材と前記第2スプリング結
    合部材との間に、前記第1スプリングと同一方向にスプ
    リング力が発生する第3スプリングを結合したことを特
    徴とする請求項11記載の車両の姿勢制御装置。
  13. 【請求項13】 前記第3スプリングを、皿バネより構
    成したことを特徴とする請求項12記載の車両の姿勢制
    御装置。
  14. 【請求項14】 前記第3スプリングのバネ定数を、前
    記第1スプリングの前記第1スプリング結合部材及び前
    記第2スプリング結合部材に結合している間のバネ定数
    と略同一の値に設定したことを特徴とする請求項11乃
    至13の何れかに記載の車両の姿勢制御装置。
  15. 【請求項15】 外力が入力しても前記案内部材及び第
    1スプリング結合部材が相対回転しないように、前記案
    内部材及び第1スプリング結合部材のねじ部のリード角
    のtangent 値をねじ部摩擦係数より小さな値に設定した
    ことを特徴とする請求項11乃至14の何れかに記載の
    車両の姿勢制御装置。
  16. 【請求項16】 前記案内部材に対する前記第1スプリ
    ング結合部材の供回りを防止する回り止め機構を配置し
    たことを特徴とする請求項11乃至15の何れかに記載
    の車両の姿勢制御装置。
  17. 【請求項17】 前記第1スプリングを、第1コイルス
    プリングにより構成し、前記上下移動機構を、前記第1
    コイルスプリングの内部空間に同軸に配置したことを特
    徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の車両の姿勢
    制御装置。
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